JP2001160211A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2001160211A
JP2001160211A JP34228599A JP34228599A JP2001160211A JP 2001160211 A JP2001160211 A JP 2001160211A JP 34228599 A JP34228599 A JP 34228599A JP 34228599 A JP34228599 A JP 34228599A JP 2001160211 A JP2001160211 A JP 2001160211A
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magnetic
powder
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magnetic recording
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Koichi Masaki
幸一 正木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行性、耐久性、保存性、走行時のヘッド汚
れ防止、ガイド汚れ発生防止等の実用特性が優れた支持
体上に薄層磁性層を形成させた磁気記録媒体を提供する
こと。 【解決手段】 少なくとも非磁性粉末と極性基を有する
結合剤で分散して得られた非磁性塗料を支持体上に塗布
し、得られた下層が乾燥した後、又は該下層が湿潤状態
の内に下層の上に少なくとも鉄を主体とした強磁性金属
粉末と結合剤を分散して得られた磁性塗料を塗布して磁
性層を設ける少なくとも2層以上の複数の層を有する磁
気記録媒体において、前記分散に供される強磁性金属粉
末はベンゾヒドロキサム酸と錯体形成する鉄イオン量が
該強磁性金属粉末との質量比で0〜10ppmであるも
の使用し、下層には非磁性粉末としてAlとZnの酸化物及
び/又は水酸化物で表面処理されたαFe2O3粉末を表面
修飾したものを使用することを特徴とする磁気記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ等の磁気
記録媒体に関し、少なくとも非磁性粉末と極性基を有す
る結合剤で分散して得られた非磁性塗料を支持体上に塗
布し、得られた下層が乾燥した後、又は該下層が湿潤状
態の内に下層の上に少なくとも鉄を主体とした強磁性金
属粉末と結合剤を分散して得られた磁性塗料を塗布して
磁性層を設けた少なくとも2層以上の複数の層を有する
磁気記録媒体に関連し、各種環境下で使用された時走行
特性が安定し、かつヘッド汚れやガイド汚れを発生させ
ない磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録技術は、媒体の繰り返し使用が
可能であること、信号の電子化が容易であり周辺機器と
の組み合わせによるシステムの構築が可能であること、
信号の修正も簡単にできること等の他の記録方式にはな
い優れた特長を有することから、ビデオ、オーディオ、
コンピューター用途等を始めとして様々な分野で幅広く
利用されてきた。
【0003】そして、機器の小型化、記録再生信号の質
の向上、記録の長時間化、記録容量の増大等の要求に対
応するために、記録媒体に対し、記録密度、信頼性、耐
久性をより一層向上させることが常に望まれてきた。例
えばビデオ用途にあっては、音質及び画質の向上を実現
するデジタル記録方式に対応するために、従来のシステ
ムよりも一層、短波長信号の記録再生ができかつヘッド
と媒体の相対速度が大きくなっても信頼性、耐久性が優
れた磁気記録媒体が要求されるようになっている。また
コンピューター用途も増大するデータ量を保存するため
に大容量のデジタル記録媒体が開発されることが望まれ
ている。塗布型の磁気記録媒体の高密度記録化のため
に、従来より使用されていた磁性酸化鉄粉末に代わり、
鉄又は鉄を主体とする合金磁性粉末を使用したり、磁性
粉末の微細化等磁性体の改良及びその充填性と配向性を
改良して磁性層の磁気特性を改良すること、強磁性粉末
の分散性を向上させること、磁性層の表面性を高めるこ
と等の観点から種々の方法が検討され提案されてきた。
例えば、磁気特性を高めるために強磁性粉末に強磁性金
属粉末や六方晶系フェライトを使用する方法が特開昭5
8−122623号公報、特開昭61−74137号公
報、特公昭62−49656号公報、特公昭60−50
323号公報、米国特許4629653号、米国特許4
666770号、米国特許4543198号等に開示さ
れている。
【0004】また、強磁性粉末の分散性を高めるため
に、種々の界面活性剤(例えば特開昭52−15660
6号公報、特開昭53−15803号公報、特開昭53
−116114号公報等に開示されている。)を用いた
り、種々の反応性のカップリング剤(例えば、特開昭4
9−59608号公報、特開昭56−58135号公
報、特公昭62−28489号公報等に開示されてい
る。)を用いることが提案されている。カップリング剤
の官能基についても種々検討され、アミノ基を含有する
カップリング剤で処理することが、特開昭60−107
731号公報、特開昭60−127526号公報、特開
平1−211230号公報、特開平1−245424公
報等に開示されている。更に、磁性層の表面性を改良す
るために、塗布、乾燥後の磁性層の表面形成処理方法を
改良する方法(例えば、特公昭60−44725号公報
に開示されている。)が提案されている。
【0005】機器の小型化、記録再生信号の質の向上、
記録の長時間化、記録容量の増大等が実現されるにつれ
て、磁気記録媒体が使用される環境は従来よりも拡大し
ており各種環境で使用および保管された時、通常の環境
で使用する場合と同等の安定した走行性が必要である。
支持体上に非磁性粉末と結合剤を主体とする非磁性層及
び強磁性金属粉末と結合剤を主体とする磁性層が該非磁
性層の上層にある少なくとも2層以上の複数の層を設け
た磁気記録媒体は、原理的に自己減磁が少なくかつ表面
粗さが小さいのでスペーシングロスが少ない高性能な磁
気記録媒体である。しかしながら、上層に使用される強
磁性金属粉末及び下層に使用する非磁性粉末の表面特
性、含有不純物により高温高湿条件で保存後走行させる
と摩擦係数が増加し、極端な場合は張り付き現象が発生
し走行停止することがわかった。特開平9−23154
6号公報にはベンゾヒドロキサム酸との鉄錯体量を特定
の範囲にした磁気記録媒体はこれらの問題が解決できる
ことが示されている。つまり、支持体上に2層以上の塗
布層を形成させるとき磁性層に使用する強磁性金属粉末
と下層に使用する非磁性粉末の表面特性、不純物に着目
して組合わせを変化させて、走行性、耐久性、保存性等
の実用特性に優れた磁気記録媒体を製造することを鋭意
研究した時に、磁気テープを60℃、90%RHに1週
間テープを保存し、テープ表面に存在する物質を集積さ
せ分析を試みた。その結果、潤滑剤の他に脂肪酸鉄を検
出したので、モデル的に脂肪酸鉄をガイドポ−ルに塗布
し摩擦係数を測定すると顕著に摩擦係数が増大した。つ
まり、従来着目し改良を進めてきた磁性体及び非磁性粉
体に含有されている水溶性Na、アルカリ土類金属を減
少するだけでは保存性を改良することが不十分であり、
磁性層内で脂肪酸と反応する鉄イオンを減少させる必要
があることを見いだした。すなわち強磁性金属粉末及び
下層用非磁性粉末中の脂肪酸と反応する鉄イオン量と保
存性の関係に着目して、特定の鉄イオン量以下とするこ
とで保存性を改良できることを見いだしたが、更に改善
の余地はあることが分かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点に鑑みなされたものであり、走行性、耐久
性、保存性、走行時のヘッド汚れ防止、ガイド汚れ発生
防止等の実用特性が優れた支持体上に薄層磁性層を形成
させた磁気記録媒体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成から
なる。 (1)少なくとも非磁性粉末と極性基を有する結合剤で
分散して得られた非磁性塗料を支持体上に塗布し、得ら
れた下層が乾燥した後、又は該下層が湿潤状態の内に下
層の上に少なくとも鉄を主体とした強磁性金属粉末と結
合剤を分散して得られた磁性塗料を塗布して磁性層を設
けた少なくとも2層以上の複数の層を有する磁気記録媒
体において、前記分散に供される強磁性金属粉末はベン
ゾヒドロキサム酸と錯体形成する鉄イオン量が該強磁性
金属粉末との質量比で0〜10ppmであるもの使用
し、下層には非磁性粉末としてAlとZnの酸化物及び/又
は水酸化物で表面処理されたαFe2O3粉末を表面修飾し
たものを使用することを特徴とする磁気記録媒体。 (2)前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物で表面処
理されたαFe2O3粉末は、ベンゾヒドロキサム酸と錯体
形成する鉄イオン量が該表面処理されたαFe2O 3粉末と
の質量比で0〜4ppmであることを特徴とする前記
(1)記載の磁気記録媒体。 (3)前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物で表面処理
されたαFe2O3粉末は、該表面処理されたαFe2O3粉末と
の質量比で、ベンゾヒドロキサム酸と錯体形成する鉄イ
オン量が0〜4ppm、水溶性Naが0〜50ppm、
水溶性アルカリ土類金属の総和が0〜50ppm、及び
水溶性アニオンの総和が0〜100ppmであることを
特徴とする前記(1)又は(2)記載の磁気記録媒体。 (4)前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物で表面処理
されたαFe2O3を、酸解離定数(pKa)が3.5以下の有
機化合物もしくはカップリング剤で表面修飾されたこと
を特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載
の磁気記録媒体。 (5)酸解離定数(pKa)が3.5以下の有機化合物の少
なくとも1種で表面処理し、結合剤は極性基として、−
SO3M、−OSO3M、−COOM、−OPO3M2、−PO3M2(但しMは水
素、アルカリ金属、又はアンモニウムを表わす)からな
る群より選ばれる少なくとも1種を有することを特徴と
する前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の磁気記
録媒体。 (6)カップリング剤がアミノ基もしくはフェニル基を
含有し、結合剤は極性基として、−SO3M、−OSO3M、−C
OOM、−OPO3M2、−PO3M2(但しMは水素、アルカリ金属、
又はアンモニウムを表わす)からなる群より選ばれる少
なくとも1種を有することを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。 (7)前記強磁性金属粉末が、少なくともAl及びCoを
含有し、且つ該強磁性金属粉末との質量比で、水溶性N
aが0〜50ppm、かつ水溶性アルカリ土類金属の総
和が0〜100ppmであることを特徴とする前記
(1)〜(6)のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。 (8)該磁性層の抗磁力が1.43×105A/m以上
であり、前記磁性層1cm2当たりの磁化量φm(飽和磁
束密度×磁性層厚み)が(1.0〜8.0)×10-6
・m2であり、磁性層厚みが0.05〜0.5μmであ
り、かつ前記磁性層の表面粗さが3D−MIRAU法に
よる中心面平均表面粗さで1.0〜3.0nmであるこ
とを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1項に記
載の磁気記録媒体。
【0008】発明者は、高温高湿で保存したときの走行
性、ヘッド汚れを改良するため鋭意検討を続け本発明を
成し遂げたのである。強磁性金属粉末及び/または下層
のαFe2O3粉末中の脂肪酸と反応する鉄イオン量を定量
評価するための手段を検討した結果、鉄イオンがベンゾ
ヒドロキサム酸と錯体(以下、単に「鉄錯体」ともい
う)を形成し440nm付近に吸収をもつことがわかっ
た。鉄錯体量と吸光度の検量線を作成し、生成した鉄錯
体量から単位質量当たりの強磁性金属粉末またはαFe2O
3粉末に含まれる鉄錯体形成性鉄イオン(以下、「錯性
鉄イオン」とも言う)を定量することができた。本発明
における錯性鉄イオン量の測定は、以下の通りである。
【0009】磁性層に供される強磁性金属粉末、下層に
供せられるAlとZnの酸化物及び/又は水酸化物で表面処
理されたαFe2O3粉末(以下、「αFe2O3(a)粉末」と
も言う)、αFe2O3(a)粉末を表面修飾したもの(以
下、「αFe2O3(b)粉末」とも言う)、それぞれ2g
を試料として精製したベンゾヒドロキサム酸のエタノ−
ル溶液0.05モル/リットル 50mlに浸漬し60
℃で6時間保持後、溶液を瀘過し濾液の吸光度を測定
し、検量線より強磁性金属粉末、αFe2O3(a)粉末、
又はαFe2O3(b)粉末に含有される錯性鉄イオン量を
各々の試料に対する質量比で算出する。
【0010】本発明者は、保存性改良に関しさらに詳細
に好ましい範囲を継続して検討した。ここで保存性とは
磁気テープを60℃、90%RHに1週間テープを保存
しその前後の摩擦係数の変化をいう。変化が小さい時、
保存性が良好である。摩擦係数が大きく増加したり、は
りつき現象を生じた場合は保存性が悪い。また磁気テー
プを60℃、90%RHに1週間テープを保存後走行さ
せた時、ヘッドやガイドの汚れを観察し、汚れが多い物
は保存性が悪い.
【0011】一般に下層に使用するαFe2O3粉末がAlとZ
nの酸化物及び/又は水酸化物で表面処理されることに
より、錯性鉄イオンを0〜4ppmと改良でき、保存性
が改良できることを見出した。ここで、「αFe2O3粉末
がAlとZnの酸化物及び/又は水酸化物で表面処理される
こと」とは、Alの酸化物及び/又はAlの水酸化物並びに
Znの酸化物及び/又はZnの水酸化物がαFe2O3粒子表面
を被覆乃至被着することを意味する。そして、その表面
処理の方法は、特に制限されるべきではなく、Alの酸化
物及び/又はAlの水酸化物とZnの酸化物及び/又はZnの
水酸化物は、別個に処理が施されてもよいし、同時に処
理が施されてもよい。通常、表面処理の方法としては、
Al、Znの各々を水溶性イオンとして含有する水溶性
化合物とαFe2O3粒子を接触させてpHを調整すること
により各々の金属の酸化物及び/又は水酸化物を被覆乃
至被着する処理が挙げられる。しかしながら、上記のよ
うにして表面処理されたαFe2O3(a)粉末は、極性基
を有する結合剤で分散したとき分散性が劣り、高密度磁
気記録媒体用下層剤としては分散性の改良が必要なこと
がわかり、検討を追加した。保存性改良との関連で、下
層に使用するαFe2O3(a)粉末の水溶性イオンは、αF
e2O3(a)の質量に対して、水溶性Naが好ましくは0〜
50ppm、更に好ましくは、0〜25ppm、水溶性
アルカリ土類金属が総和で好ましくは0〜50ppm、
更に好ましくは、0〜40ppm、水溶性アニオンが好
ましくは0〜100ppmであることがわかった。錯性
鉄イオンが少ない上記αFe2O3(a)粉末の分散を改良
するため、表面修飾を行うことを試みた結果、αFe2O3
(a)粉末を表面修飾したαFe2O3(b)は、分散性が
向上すると共に表面の塩基性点を被覆し脂肪酸塩の生成
を抑制し、磁気記録媒体の走行耐久性、保存性の改善を
計ることができることを見出した。そして、好ましくは
表面修飾としてpKaが3.5以下の有機化合物で修飾
するか、カップリング剤で処理することが、有効である
ことが分かった。
【0012】また、本発明は、磁性塗料原料の強磁性金
属粉末として、錯性鉄イオン量が0〜10ppm、好ま
しくは、0.0〜8.5ppm、更に好ましくは0.0
〜6.0ppmと極力低減させたものを用いることを特
徴とする。そして、このような錯性鉄イオン量の低減手
段として、強磁性金属粉末に好ましくは少なくともAl化
合物を焼結防止剤として含有させ、かつCoを好ましくは
10〜40原子%(Co/Fe)含有させることが有効である
ことを見出した。また、強磁性金属粉末としては、強磁
性金属粉末の質量に対して、水溶性Naが好ましくは0
〜50ppm、更に好ましくは、0〜25ppm、水溶
性アルカリ土類金属が総和で好ましくは0〜100pp
m、更に好ましくは、0〜80ppmであるもの使用す
ることが好ましい。
【0013】上記水溶性Na量、水溶性アルカリ土類金
属量(主としてCa、Mg)は、試料5gを蒸留水100
mlに加え1時間撹拌抽出し、上澄みを濾過した濾液を
使用し、Na、アルカリ土類金属をICP(誘導結合プ
ラズマ)で測定した値を指し、試料粉末との質量比で表
したものである。水溶性アニオン量は、上記の瀘液をイ
オンクロマトを使用し、ハロゲンイオン、硫酸イオン、
硝酸イオン、燐酸イオンを測定し、これらの総和を同試
料に対する質量比であらわした。主なアニオン種は硫酸
イオンである。
【0014】本発明において、αFe2O3(a)粉末を表
面修飾するとは、αFe2O3(a)粒子表面に物質(表面
修飾剤ともいう)を結合乃至吸着させることを意味す
る。被覆ために使用できる物質としては、αFe2O
3(a)粒子表面と相互作用を行う官能基を有した有機
化合物や有機金属化合物が好ましい。表面修飾剤として
使用される有機化合物としては、pKa3.5以下のも
のが好ましく、官能基として、−PO(OH)2、−OPO(O
H)2、−SO3H、−CONHOH、−SO2NHOH等の極性基を有する
芳香族化合物、脂肪族化合物が好ましい。pKaが小さ
いほど、表面への吸着が強いので好ましい。このような
有機化合物は、試料100質量部に対し、通常、0.5
〜8.0質量部、好ましくは、1.0〜6.0質量部用
いることができる。このような、有機化合物としては、
フェニルホスホン酸、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、
ジフェニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェ
ニルホスフィン酸等が挙げられる。本発明において表面
修飾剤に使用できる有機金属化合物としては、カップリ
ング剤が好ましく、分散改良のため結合剤との相互作用
を増加するための官能基をもつカップリング剤で処理す
ることが好ましい。例えば、官能基として、アミノ基、
フェニル基、グリシドキシプロピル基を持つカップリン
グ剤が好ましい。特にアミノ基、フェニル基を含有する
カップリング剤が好ましく、シランカップリング剤、チ
タンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を
使用することが出来、中でもシランカップリング剤が好
ましい。本発明におけるカップリング剤による表面修飾
とは、上記結合剤との相互作用に加えて該αFe2O
3(a)粒子表面とカップリング剤との接触・反応を伴
うものであって該粉末粒子表面に共有結合を少なくとも
形成する処理を言う。具体的な接触方法としては、特に
制限されるべきものではないが、単なるカップリング剤
と該粉末との混合(ただし、カップリング剤は液体でも
気体であってもよい)や、カップリング剤を溶剤に溶解
して該粉末を浸漬し、その後乾燥する方法等である。シ
ランカップリング剤を用いる場合、窒素ガスでシランカ
ップリング剤を粉末表面に噴霧し、処理する方法が好ま
しい。
【0015】シランカップリング剤としては、好ましく
は、ω位にアミノ基を有する炭素数1〜10、更に好ま
しくは炭素数1〜5のアルキル基1個、好ましくは炭素
数1〜5、更に好ましくは1〜3のアルコキシル基3個
が珪素原子に置換したもの、例えば、γ-グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプ
ロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。カップリン
グ剤の処理量としては、αFe2O3(a)粉末に対し、通
常、0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜7質量
%、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。
【0016】pKa3.5以下の有機化合物やカップリ
ング剤でαFe2O3(a)粉末を表面修飾することで得ら
れるαFe2O3(b)粉末は、結合剤との相互作用を改良
することができ分散性が改良できた。αFe2O3(b)粉
末は錯性鉄イオン量が、αFe2O3(a)より更に低減さ
れる。脂肪酸鉄塩、脂肪酸Ca塩、脂肪酸Mg塩、脂肪
酸Na塩等の析出を防止し、出力やC/Nなどの電磁変
換特性の劣化もなく、すぐれた保存性、低い摩擦係数が
得られると推定している。また、表面修飾剤に含まれる
アミノ基(水素原子の1個または両方が、置換基、例え
ば、芳香族基や脂肪族基で置換されていてもよい)、グ
リシドキシプロピル基、フェニル基等は結合剤の極性基
あるいは結合剤の骨格と相互作用することで、αFe2O3
(b)粉末の分散性が改良されるものと考えられる。な
お、上記表面修飾は、強磁性金属粉末に施してもよい。
【0017】本発明の磁気記録媒体を下層及び上層から
なる複層構造であり、下層は表面粗さが小さいことが必
須の要件であるので、使用する非磁性粉末は必然的に微
細粒子を使用する。下層に用いる非磁性粉末は、αFe2O
3(b)粉末を主体とするが、他にαFe2O3(b)粉末以
外の無機粉末、カーボンブラック、非磁性有機質粉末等
が包含される。
【0018】αFe2O3(a)粉末は、その錯性鉄イオン
量、更に好ましくは水溶性Na、水溶性アルカリ土類金
属および水溶性アニオンが上記の範囲であれば単独また
は組合せで使用される。これらの粉体サイズは0.01
〜2μmが好ましく、更には0.02〜0.5μmが好
ましいが、必要に応じて粉体サイズの異なるものを組み
合わせたり、単独でも粒径分布を広くして同様の効果を
もたせることもできる。αFe2O3(a)粉末のタップ密
度は、通常、0.3〜1.5g/cc、含水率は0.2
〜2質量%、比表面積は5〜100m2/gが各々好ま
しい。これらの形状は針状、球状、サイコロ状、板状の
いずれでも良いが針状が好ましい。針状の場合、平均長
軸長は、通常、0.03〜0.3μm、好ましくは0.
05〜0.2μmの範囲であり、平均針状比は、通常、
3〜15、好ましくは4〜12の範囲である。
【0019】本願明細書において、非磁性粉末や強磁性
粉末のように種々の粉体のサイズ(以下、「粉体サイ
ズ」と言う)は、高分解能透過型電子顕微鏡写真より求
められる。即ち、粉体サイズは、粉体の形状が針状、
紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大き
い)等の場合は、粉体を構成する長軸の長さ、即ち長軸
長で表され、粉体の形状が板状乃至柱状(ただし、厚
さ乃至高さが板面乃至底面の最大長径より小さい)場合
は、その板面乃至底面の最大長径で表され、粉体の形
状が球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状か
ら粉体を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径
で表される。円相当径とは、円投影法で求められるもの
を言う。
【0020】また、該粉体の平均粉体サイズは、上記粉
体サイズの算術平均であり、約500個の粉体について
上記の如く測定を実施して求めたものである。また、該
粉体の平均針状比は、上記測定において粉体の短軸の長
さ、即ち短軸長を測定し、各粉体の(長軸長/短軸長)
の値の算術平均を指す。ここで、短軸長とは、上記粉体
サイズの定義での場合は、粉体を構成する短軸の長さ
を、同じくの場合は、厚さ乃至高さを各々指し、の
場合は、長軸と短軸の区別がないから、(長軸長/短軸
長)は便宜上、1とみなす。
【0021】そして、粉体の形状が特定の場合、例え
ば、上記粉体サイズの定義の場合は、平均粉体サイズ
を平均長軸長と言い、同定義の場合は平均粉体サイズ
を平均板径と言い、(最大長径/厚さ乃至高さ)の算術
平均を平均板状比という。同定義の場合は平均粉体サ
イズを平均粒子径という。
【0022】尚、上記下層に含まれる非磁性粉末組成
は、磁性層を構造的に担持する機能、磁性塗料の塗布性
を制御すると共に磁性層の表面性を制御する機能等に加
え、スリット端面を補強する機能を併有する。例えば、
本発明においては、非磁性粉末として、αFe2O3(b)
粉末以外に無機粉末として、α−アルミナ、二酸化チタ
ン等を用いても良い。
【0023】該強磁性金属粉末の組成としては上記錯性
鉄イオン量、好ましくは、更に水溶性Na量、および水
溶性アルカリ土類金属量を満足するものであれば特に制
限はない。本発明においては、高記録密度媒体に使用さ
れるものが好ましく、Feは通常、強磁性金属粉末の5
0原子%以上、好ましくは、55〜90原子%であり、
併用され得る元素としては、NiまたはCo等が好まし
い。本発明において、Coは錯性鉄イオン量の制御に寄
与する他、飽和磁化σsを大きくしかつ緻密で薄い酸化
膜を形成することができるので特に好ましい。Coの含
有量はFe原子に対し5〜50原子%が好ましく、より
好ましくは10〜45原子%で、最も好ましいのは15
〜40%である。また、Niは通常、0〜10原子%用
いられ、還元促進効果がある。Co、Niは一部を原料
中にドープし、次に必要量を表面に被着し原料に添加
し、還元により合金化することが知られている。本発明
で使用できる上記の強磁性金属粉末には、Fe原子に対
し総和で通常、20原子%以下、好ましくは、7〜20
原子%の割合でAl及びSi、S、Ti、V、Cr、C
u、Y、Sn、Sb、Te、Ba、Sr、W、La、C
e、Pr、Nd、P、Mn、Zn、B、Ca、Mgなど
の原子を含んでもかまわない。本発明で使用できるAl
は、Feに対し通常、5〜20原子%、好ましくは、6
〜15原子%であり、Alが多いほうが錯性鉄イオン量
を減少させる効果がある。Alと希土類元素(Yを含
む)を併用することも高い効果を示す。希土類元素(Y
を含む)は、Feに対し通常、2〜10原子%、好まし
くは、4〜9原子%である。また、これらの元素は出発
原料の形状制御の他に、粒子間の焼結防止と還元の促進
及び還元した強磁性金属粉末の形状と粒子表面の凹凸制
御に効果がある。特にAlは少なくとも焼結防止剤とし
て含有されていることが好ましい。
【0024】水溶性Naが0〜50ppm、水溶性アル
カリ土類金属が総和で0〜100ppm又は0〜50p
pmの強磁性金属粉末またはαFe2O3(a)粉末を得る
ための方法には、特に制限はないが、基本的には、該元
素を含まないか含有量の少ない原料を選択使用するか、
αFe2O3粉末および強磁性金属粉末調製過程における各
反応系において混入する該元素を洗浄等により適宜除去
する工程を設けるか、あるいは該元素が生成しないよう
な反応系を採用すればよい。例えば、ゲータイト等の製
造方法を選択すること又イオン交換法により各種生成反
応系に含有するNa塩をCa塩に置換すること、その後
蒸留水で洗浄することによりCa塩も減少させ、最終的
にCa量もNa量も減少させる方法が挙げられる。ま
た、ゲ−タイトを脱水しαFe2O3とし再度水洗すること
も有効であり、この時も先に述べたイオン交換法を使用
することができる。強磁性金属粉末は、このようなαFe
2O3を適宜焼結防止処理し、次いで還元することにより
得たものが好ましい。
【0025】よく知られているように強磁性金属粉末は
徐酸化処理により、化学的に安定にするためにその粒子
表面に酸化被膜が形成せしめられる。強磁性金属粉末
は、少量の水酸化物、または酸化物を含んでもよい。徐
酸化の時に使用するガス中に炭酸ガスが含有されている
と、強磁性金属粉末表面の塩基性点に吸着するので、こ
のような炭酸ガスが含まれていてもよい。
【0026】磁気記録媒体、特に磁気テープの表面粗さ
を小さくするために、強磁性金属粉末の平均長軸長は通
常、0.04〜0.15μm、より好ましくは0.05
〜0.12μm、平均針状比は通常、4〜10であっ
て、好ましくは4〜8であることが望ましい。強磁性金
属粉末粒子中の結晶を観察した時、単結晶で形成された
粒子の全粒子に対する割合を結晶率と定義すると結晶率
が30〜100%が好ましく、より好ましくは35〜1
00%である。本発明の強磁性金属粉末の飽和磁化σs
は100A・m2/kg以上が好ましく、さらに好まし
くは100〜170A・m2/kgである。強磁性金属
粉末の抗磁力Hcは(1.43〜2.39)×105
/mが好ましく、更に好ましくは(1.51〜2.2
3)×105A/mである。また、強磁性金属粉末に
は、後述する分散剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電防止剤
などで分散前にあらかじめ処理を行うこともできる。具
体的には、特公昭44−14090号公報、特公昭45
−18372号公報、特公昭47−22062号公報、
特公昭47−22513号公報、特公昭46−2846
6号公報、特公昭46−38755号公報、特公昭47
−4286号公報、特公昭47−12422号公報、特
公昭47−17284号公報、特公昭47−18509
号公報、特公昭47−18573号公報、特公昭39−
10307号公報、特公昭48−39639号公報、米
国特許3026215号、同3031341号、同31
00194号、同3242005号、同3389014
号などに記載されている。
【0027】強磁性金属粉末の含水率は0.01〜2質
量%とするのが望ましい。後述する結合剤の種類によっ
て強磁性金属粉末の含水率は最適化するのが望ましい。
強磁性金属粉末は、タップ密度は0.2〜0.8g/c
cが望ましい。0.8g/ccを越えると強磁性金属粉
末を徐酸化するときに均一に徐酸化されないので強磁性
金属粉末を安全にハンドリングのすることが困難であっ
たり、得られたテープ等の磁化が経時で減少する傾向が
ある。0.2cc/g未満では分散が不十分になりやす
い傾向がある。
【0028】本発明の磁気記録媒体における磁性層の結
合剤は、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応
型樹脂やこれらの混合物が使用できる。熱可塑性樹脂と
しては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数平均
分子量が1000〜200000、好ましくは1000
0〜100000、重合度が約50〜1000程度のも
のである。このような結合剤としては、塩化ビニル、酢
酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル
酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニ
トリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニル
アセタール、ビニルエーテル、等を構成単位として含む
重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系
樹脂がある。また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂とし
てはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アク
リル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイ
ソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリ
オールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンと
ポリイソシアネートの混合物等が挙げられる。
【0029】前記の結合剤に、より優れた強磁性金属粉
末の分散効果と磁性層の耐久性を得るためには、−CO
OM、−SO3M、−OSO3M、−P=O(OM)2、−O
−P=O(OM)2、〔以上につきMは水素原子、アル
カリ金属、又はアンモニウム{N+3(Rは水素原子又
は炭化水素基)}〕、OH、NR2、、エポキシ基、S
H、CN、などから選ばれる少なくともひとつ以上の極
性基を共重合または付加反応で導入したものを用いるこ
とが好ましい。このような極性基の量は10-1〜10-8
モル/gであり、好ましくは10-2〜10-6モル/gであ
る。本発明の磁気記録媒体に用いられる結合剤は、強磁
性金属粉末に対し、5〜50質量%の範囲、好ましくは
10〜30質量%の範囲で用いられる。塩化ビニル系樹
脂を用いる場合は5〜100質量%、ポリウレタン樹脂
を用いる場合は2〜50質量%、ポリイソシアネ−トは
2〜100質量%の範囲でこれらを組み合わせて用いる
のが好ましい。
【0030】上記結合剤は、下層の結合剤として準用さ
れ得、強磁性金属粉末を非磁性粉末と読みかえることが
できる。
【0031】また、磁性層の強磁性金属粉末の充填度
は、使用した強磁性金属粉末の飽和磁化σs及び最大磁
束密度Bm から計算でき(Bm /4πσs)となり、本
発明においてはその値は、望ましくは1.7g/cc以
上であり、更に望ましくは1.9g/cc以上、最も好
ましくは2.1g/cc以上である。本発明において、
ポリウレタンを用いる場合はガラス転移温度が−50〜
100℃、破断伸びが100〜2000%、破断応力は
0.49〜98MPa、降伏点は0.49〜98MPa
が好ましい。
【0032】本発明の磁性層あるいは下層に用いるポリ
イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トル
イジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシ
アネート類、また、これらのイソシアネート類とポリア
ルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合に
よって生成したポリイソシアネート等を使用することが
できる。これらのイソシアネート類の市販されている商
品名としては、日本ポリウレタン社製、コロネートL、
コロネートHL、コロネート2030、コロネート20
31、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬
品社製、タケネートD−102、タケネートD−110
N、タケネートD−200、タケネートD−202、住
友バイエル社製、デスモジュールL、デスモジュールI
L、デスモジュールN、デスモジュールHL、等があり
これらを単独または硬化反応性の差を利用して二つもし
くはそれ以上の組合せでもちいることができる。
【0033】本発明の磁気記録媒体の磁性層あるいは下
層中には、通常、潤滑剤、研磨剤、分散剤、帯電防止
剤、可塑剤、防黴剤等などを始めとする種々の機能を有
する素材をその目的に応じて含有させる。本発明に使用
することができる潤滑剤としては、ジアルキルポリシロ
キサン(アルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシポ
リシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノア
ルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキルは炭素
数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4個)、フェニル
ポリシロキサン、フロロアルキルポリシロキサン(アル
キルは炭素数1〜5個)などのシリコンオイル;グラフ
ァイト等の導電性微粉末;二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、窒化ほう素、弗化黒鉛などの無機粉末;ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン塩化ビニル
共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等のプラスチッ
ク微粉末;α−オレフィン重合物;脂肪酸、例えば、常
温で固体の飽和脂肪酸(炭素数10から22);常温で
液状の不飽和脂肪族炭化水素(n−オレフィン二重結合
が末端の炭素に結合した化合物、炭素数約20);炭素
数12〜20個の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12個の
一価または多価のアルコールから成る脂肪酸エステル
類、ポリグリコール、アルキル燐酸エステル、フッ素ア
ルコール、フルオロカーボン類等が使用できる。
【0034】上記の中でも飽和脂肪酸と脂肪酸エステル
が好ましく、両者を併用することがより好ましい。脂肪
酸エステルの原料となるアルコールとしてはエタノー
ル、ブタノール、フェノール、ベンジルアルコール、2
−メチルブチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコ
ール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、sec−ブチルアルコール等のモノア
ルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ソルビタン
誘導体等の多価アルコールが挙げられる。同じく脂肪酸
としては酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、2−エチル
ヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン
酸、パルミチン酸、ベヘン酸、アラキン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸、パルミト
レイン酸等の脂肪族カルボン酸またはこれらの混合物が
挙げられる。脂肪酸エステルとしての具体例は、ブチル
ステアレート、sec−ブチルステアレート、イソプロ
ピルステアレート、ブチルオレエート、アミルステアレ
ート、3−メチルブチルステアレート、2−エチルヘキ
シルステアレート、2−ヘキシルデシルステアレート、
ブチルパルミテート、2−エチルヘキシルミリステー
ト、ブチルステアレートとブチルパルミテートの混合
物、ブトキシエチルステアレート、2−ブトキシ−1−
プロピルステアレート、ジプロピレングリコールモノブ
チルエーテルをステアリン酸でエステル化したもの、ジ
エチレングリコールジパルミテート、ヘキサメチレンジ
オールをミリスチン酸でアシル化してジオールとしたも
の、グリセリンのオレエート等の種々のエステル化合物
を挙げることができる。
【0035】さらに、磁気記録媒体を高湿度下で使用す
るときしばしば生ずる脂肪酸エステルの加水分解を軽減
するために、原料の脂肪酸及びアルコールの分岐/直
鎖、シス/トランス等の異性構造、分岐位置を選択する
ことができる。これらの潤滑剤は結合剤100質量部に
対して0.2〜20質量部の範囲で添加される。特に、
脂肪酸は、強磁性金属粉末および/または非磁性粉末
(下層用)100質量部に対し、通常、0.1〜2.0
質量部、好ましくは、0.3〜1.5質量部用いられ、
脂肪酸エステルは、強磁性金属粉末および/または非磁
性粉末(下層用)100質量部に対し、通常、0.5〜
3.0質量部、好ましくは、0.7〜2.5質量部用い
られる。
【0036】本発明の磁性層あるいは下層に用いられる
研磨剤としては、一般に使用される材料でα、γアルミ
ナ、溶融アルミナ、コランダム、人造コランダム、炭化
珪素、酸化クロム(Cr23)、ダイアモンド、人造ダ
イアモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダム
と磁鉄鉱)、αFe2O3等が使用される。これらの研磨剤
はモース硬度が6以上である。具体的な例としては住友
化学社製、AKP−10、AKP−12、AKP−1
5、AKP−20、AKP−30、AKP−50、AK
P−1520、AKP−1500、HIT−50、HI
T−60A、HIT−60G、HIT−70、HIT−
80、HIT−82、HIT−100、日本化学工業社
製、G5、G7、S−1、酸化クロムK、上村工業社製
UB40B、不二見研磨剤社製WA8000、WA10
000、戸田工業社製TF100、TF140、TF1
80などが挙げられる。平均粒子径が通常、0.05〜
3μmの大きさのものが効果があり、好ましくは0.0
5〜1.0μmである。これら研磨剤の合計量は強磁性
金属粉末100質量部に対して通常、1〜20質量部、
望ましくは1〜15質量部の範囲で磁性層に添加され
る。1質量部より少ないと十分な耐久性が得られず、2
0質量部より多すぎると表面性、充填度が劣化する。こ
れら研磨剤は、あらかじめ結合剤で分散処理したのち磁
性塗料中に添加してもかまわない。また、下層への研磨
剤の添加量は、非磁性粉末(研磨剤も含む)に対し、通
常、1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%の範囲
である。
【0037】本発明の磁気記録媒体の磁性層あるいは下
層中には、前記の他に帯電防止剤として導電性粒子を含
有することもできる。しかしながら複層構造の場合は最
上層の飽和磁束密度を最大限に増加させるためにはでき
るだけ最上層への添加は少なくし、最上層以外の塗布層
に添加するのが好ましい。帯電防止剤としては特に、カ
ーボンブラックを添加することは、磁気記録媒体全体の
表面電気抵抗を下げる点で好ましい。本発明に使用でき
るカーボンブラックはゴム用ファ−ネス、ゴム用サ−マ
ル、カラ−用ブラック、導電性カーボンブラック、アセ
チレンブラック等を用いることができる。比表面積は5
〜500m2/g、DBP吸油量は10〜1500ml
/100g、粒子径は5nm〜300nm、pHは2〜
10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜
1g/cc、が好ましい。本発明に用いられるカーボン
ブラックの具体的な例としてはキャボット社製、BLA
CKPEARLS 2000、1300、1000、9
00、800、700、VULCANXC−72、旭カ
ーボン社製、#80、#60、#55、#50、#3
5、三菱化学工業社製、#3950B、#2700、#
2650、#2600、#2400B、#2300、#
900、#1000、#95、#30、#40、#10
B、MA230、MA220、MA77、コロンビアカ
ーボン社製、CONDUCTEX SC、RAVEN
150、50、40、15、ライオンアグゾ社製ケッチ
ェンブラックEC、ケッチェンブラックECDJ−50
0、ケッチェンブラックECDJ−600などが挙など
があげられる。カーボンブラックを分散剤などで表面処
理したり、カーボンブラックを酸化処理したり、樹脂で
グラフト化して使用しても、表面の一部をグラファイト
化したものを使用してもかまわない。また、カーボンブ
ラックを磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分
散してもかまわない。磁性層にカーボンブラックを使用
する場合は強磁性金属粉末に対する量は0.1〜30質
量%でもちいることが好ましい。さらに下層には全非磁
性粉末に対し3〜20質量%含有させることが好まし
い。一般的にカーボンブラックは帯電防止剤としてだけ
でなく、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向上などの
働きがあり、これらは用いるカーボンブラックにより異
なる。従って本発明に使用されるこれらのカーボンブラ
ックは、その種類、量、組合せを変え、粒子サイズ、吸
油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに目
的に応じて使い分けることはもちろん可能である。使用
できるカーボンブラックは例えば「カーボンブラック便
覧」カーボンブラック協会編を参考にすることができ
る。
【0038】本発明の磁気記録媒体の層構成は、支持体
上に少なくとも下層及び磁性層を設けたものであれば、
特に制限はない。例えば、磁性層或いは更に下層を2層
以上で構成したもの等が挙げられる。本発明は、支持体
上に2層以上の塗布層を形成させるために高記録密度の
磁気記録媒体を製造するする上で有効であり、同時塗布
方式は超薄層の磁性層を作り出すことができるので特に
優れている。
【0039】その同時塗布方式であるウェット・オン・
ウェット方式の具体的な方法としては、(1) 磁性塗料で
一般的に用いられるグラビア塗布、ロール塗布、ブレー
ド塗布、エクストルージョン塗布装置によりまず下層を
塗布し、その層がまだ湿潤状態にあるうちに、例えば、
特公平1−46186号公報、特開昭60−23817
9号公報及び特開平2−265672号公報に開示され
ている支持体加圧型エクストルージョン塗布装置により
上層を塗布する方法、(2) 特開昭63−88080号公
報、特開平2−17971号公報及び特開平2−265
672号公報に開示されているような塗布液通液スリッ
トを二つ内蔵した塗布ヘッドにより、下層の塗布液及び
上層の塗布液をほぼ同時に塗布する方法、(3) 特開平2
−174965号公報に開示されているバックアップロ
ール付きエクストルージョン塗布装置により、上層及び
下層をほぼ同時に塗布する方法、等が挙げられる。ウェ
ット・オン・ウェット方式で上層及び下層を塗布する場
合、磁性層用塗布液と下層用塗布液の流動特性はできる
だけ近い方が、塗布された磁性層と下層の界面の乱れが
なく厚さが均一な厚み変動の少ない磁性層を得ることが
できる。塗布液の流動特性は、塗布液中の粉末粒子と結
合剤の組み合わせに強く依存するので、特に、下層に使
用する非磁性粉末の選択に留意する必要がある。
【0040】本磁気記録媒体の支持体は、通常1〜10
0μm、テープ用として望ましくは2.5〜15μm、
フレキシブルディスク媒体用としては通常、20〜80
μmである。本発明の磁気記録媒体の磁性層の抗磁力
(Hc)は好ましくは1.43×10 5A/m以上であ
り、更に好ましくは1.59×105A/m以上であ
り、特に好ましくは1.75×105〜3.98×105
A/mである。上限は明確ではないが、記録ヘッドの改
良にともない上限が拡大すると考えられる。1.43×
10 5A/m未満では本発明が指向する高記録密度は達
成されない。磁性層の最大磁束密度Bmは0.18〜
0.65T(テスラ)であることが好ましい。システム
で使用されるヘッドとの関係で、磁性層の抗磁力、磁性
層厚み、磁性層の磁化量を最適化することが好ましい。
【0041】本発明の磁性層の中心面平均表面粗さRa
は、3D−MIRAU法により測定される値であり、本
発明では好ましくは1.0〜3.0nm、更に好ましく
は1.0〜2.5nm、特に好ましくは1.0〜2.3
nmである。3.0nmを越えると磁気記録媒体とヘッ
ドのスペーシングロスが大きくなり、出力が低くなる傾
向があり、本発明の磁気記録媒体が有する媒体性能を発
揮することが困難となる傾向がある。磁性層は、好まし
くは0.05〜0.5μm、更に好ましくは0.05〜
0.30μmの範囲である。下層の厚みは通常、0.1
〜2.5μmであり、好ましくは0.3〜2.0μmで
ある。また、前記磁性層及び前記下層以外の他の層を目
的に応じて形成することもできる。例えば、支持体と下
層の間に密着性向上のための下塗り層を設けてもかまわ
ない。この厚みは通常、0.01〜2μm、好ましくは
0.05〜0.5μmである。また、支持体の磁性層側
と反対側にバック層を設けてもかまわない。この厚みは
通常、0.1〜2μm、好ましくは0.3〜1.0μm
である。これらの下塗り層、バック層は公知のものが使
用できる。円盤状磁気記録媒体の場合、片面もしくは両
面に上記層構成を設けることができる。
【0042】本発明で使用される支持体には特に制限は
なく、通常使用されているものを用いることができる。
支持体を形成する素材の例としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポ
リアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホン、ポリエー
テルサルホン等の各種合成樹脂のフィルム、およびアル
ミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げることが
できる。
【0043】本発明の目的を有効に達成するには、支持
体の表面粗さは、中心面平均表面粗さRa(カットオフ
値0.25mm)で0.03μm以下、望ましく0.0
2μm以下、さらに望ましく0.01μm以下である。
また、これらの支持体は単に前記中心面平均表面粗さが
小さいだけではなく、1μm以上の粗大突起がないこと
が好ましい。また表面の粗さ形状は必要に応じて支持体
に添加されるフィラ−の大きさと量により自由にコント
ロ−ルされるものである。これらのフィラ−の一例とし
ては、Ca、Si、Tiなどの酸化物や炭酸塩の他、ア
クリル系などの有機樹脂微粉末があげられる。本発明に
用いられる支持体のウエブ走行方向のF−5値は好まし
くは49〜490MPa、ウエブ幅方向のF−5値は好
ましくは29〜290MPaであり、ウエブ長手方向の
F−5値がウエブ幅方向のF−5値より高いのが一般的
であるが、特に幅方向の強度を高くする必要があるとき
はその限りでない。また、支持体のウエブ走行方向およ
び幅方向の100℃、30分での熱収縮率は好ましくは
3%以下、さらに望ましくは1.5%以下、80℃、3
0分での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに望まし
くは0.5%以下である。破断強度は両方向とも49〜
980MPa、弾性率は980〜19600MPaが望
ましい。
【0044】本発明で用いられる有機溶媒は任意の比率
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン等のケトン類、メタノ−ル、
エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブチルア
ルコ−ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキ
サノール、などのアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、
酢酸グリコ−ル等のエステル類、グリコ−ルジメチルエ
ーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、
などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳香族炭
化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロライド、
四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、
ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素類、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ヘキサン等が使用できる。これら有
機溶媒は必ずしも100%純粋ではなく、主成分以外に
異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物、水分等
の不純分がふくまれてもかまわない。これらの不純分は
30%以下が好ましく、さらに好ましくは10%以下で
ある。本発明で用いる有機溶媒は必要ならば磁性層と下
層でその種類、量を変えてもかまわない。下層に揮発性
の高い溶媒をもちい表面性を向上させる、下層に表面張
力の高い溶媒(シクロヘキサノン、ジオキサンなど)を
用い塗布の安定性をあげる、上層の溶解性パラメ−タの
高い溶媒を用い充填度を上げるなどがその例として挙げ
られるがこれらの例に限られたものではないことは無論
である。
【0045】本発明の磁気記録媒体は、前記強磁性金属
粉末と結合剤、及び必要ならば他の添加剤と共に有機溶
媒を用いて混練分散し、磁性塗料を支持体上に塗布し、
必要に応じて配向、乾燥して得られる。本発明の磁気記
録媒体の磁性塗料を製造する工程は、少なくとも混練工
程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じ
て設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段
階以上にわかれていてもかまわない。本発明に使用する
強磁性金属粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨剤、
帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はどの工程
の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々
の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわな
い。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、分散
後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよ
い。磁性塗料の混練分散に当たっては各種の混練機が使
用される。例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、
ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグライン
ダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトライター、
高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速衝撃ミ
ル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモジナイ
ザー、超音波分散機などを用いることができる。非磁性
塗料も磁性塗料に準じて調製することができる。
【0046】本発明の目的を達成するためには、従来の
公知の製造技術を一部の工程として用いることができる
ことはもちろんであるが、混練工程では連続ニ−ダや加
圧ニ−ダなど強い混練力をもつものを使用することによ
り更に本発明の磁気記録媒体の高い出力、C/Nを得る
ことができる。連続ニ−ダまたは加圧ニ−ダを用いる場
合は強磁性金属粉末と結合剤のすべてまたはその一部
(ただし全結合剤の30%以上が好ましい)および強磁
性金属粉末100質量部に対し15〜500質量部の範
囲で混練処理される。これらの混練処理の詳細について
は特開平1−106338号公報、特開昭64−792
74号公報に記載されている。本発明では、特開昭62
−212933に示されるような同時重層塗布方式をも
ちいることによりより効率的に生産することが出来る。
本発明の磁気記録媒体の磁性層中に含まれる残留溶媒は
好ましくは100mg/m2以下、さらに好ましくは1
0mg/m2以下であり、磁性層に含まれる残留溶媒が
下層に含まれる残留溶媒より少ないほうが好ましい。
【0047】空隙率は下層、上層とも好ましくは30容
量%以下、さらに好ましくは10容量%以下である。下
層の空隙率が磁性層の空隙率より大きいほうが好ましい
が下層の空隙率が5容量%以上であれば小さくてもかま
わない。本発明の磁気記録媒体は下層と上層を有するこ
とができるが、目的に応じ下層と上層でこれらの物理特
性を変えることができるのは容易に推定されることであ
る。例えば、上層の弾性率を高くし走行耐久性を向上さ
せると同時に下層の弾性率を磁性層より低くして磁気記
録媒体のヘッドへの当りを良くするなどである。このよ
うな方法により、支持体上に塗布された磁性層は必要に
より層中の強磁性金属粉末を配向させる処理を施したの
ち、形成した磁性層を乾燥する。又必要により表面平滑
化加工を施したり、所望の形状に裁断したりして、本発
明の磁気記録媒体を製造する。磁性層の0.5%伸びで
の弾性率はウエブ塗布方向、幅方向とも望ましくは98
0〜19600MPa、破断強度は望ましくは9.8〜
290MPa、磁気記録媒体の弾性率はウエブ塗布方
向、幅方向とも望ましくは980〜14700MPa、
残留のびは望ましくは0.5%以下、100℃以下のあ
らゆる温度での熱収縮率は望ましくは1%以下、さらに
望ましくは0.5%以下、もっとも望ましくは0.1%
以下である。
【0048】本発明の磁気記録媒体は、ビデオ用途、オ
ーディオ用途などのテープであってもデータ記録用途の
フロッピーディスクや磁気ディスクであってもよいが、
ドロップアウトの発生による信号の欠落が致命的となる
デジタル記録用途の媒体に対しては特に有効である。上
層の厚さを0.5μm以下とすることにより、特に電磁
変換特性が高く、オ−バ−ライト特性が優れた、高密度
で大容量の磁気記録媒体を得ることができる。
【0049】
【実施例】本発明の新規な特徴を以下の実施例で具体的
に説明する。尚、特に断らない限り、「部」は「質量
部」を意味する。 (αFe2O3(a)粉末のサンプルA〜D、及びサンプル
E(比較例)の製造)平均長軸長0.10μm、平均針状比
7.5、比表面積65m2/gのαFe2O3を乾式粉砕し、イ
オン交換水を投入したタンク中に投入した。横型のサン
ドグラインダ−を2パスさせ分散し、密閉式撹拌機付き
のタンクにいれ、αFe2O3の濃度を5%に調整した。αF
e2O3に対し所定量の硫酸アルミニウムと硫酸亜鉛をイオ
ン交換水に溶解した溶液(但し、サンプルEは、硫酸亜
鉛なし)をタンク中に添加し撹拌した。アンモニア水溶
液でpHを7.5とし、αFe2O3表面にAlとZnの酸化物及び/
又は水酸化物を沈着させた。αFe2O3を瀘過し、イオン
交換水で十分洗浄し、乾燥し、エッジランナーで圧密処
理を行いタップ密度を1.0±0.2g/mLとした。表面処理量
と水溶性イオン、錯性鉄イオン量、比表面積を表1に示
す。表面処理量は、αFe2O3粉末質量に対するAl原子
の量及びZn原子の量の百分率で示す。硫酸イオンの量
を水溶性アニオンの総和の欄の括弧内に示す。
【0050】
【表1】
【0051】Alのみで表面処理したサンプルEに比較し
てAlとZnで表面処理すると錯性鉄イオン量が減少するこ
とがわかる。また今回は錯性鉄の錯体反応条件を60℃6
時間としたが、特開平9-231546で使用した25℃20時間の
条件と比較すると60℃6時間は約2倍の錯体が形成され
る厳しい条件となっている。
【0052】実施例1〜6、比較例1〜4 強磁性金属粉末を使用した磁気テープを作成するため以
下の磁性層の組成物を作成した。 (磁性層の組成物) 強磁性金属粉末 100部 (Co/Fe=30原子%、Al/Fe=8原子%、Y/Fe=6原子%、 錯性鉄イオン量5.2ppm、Hc:1.87×105A/m、σs:145 A・m2/kg、 平均長軸長:0.10μm、平均針状比:6.8、比表面積:48m2/g、 水溶性Na:5ppm、水溶性Ca:1ppm、水溶性Mg:10ppm) 結合剤 塩化ビニル共重合体 10部 (−SO3Na基を1×10-4eq/g含有、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 6部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI =0.9/2.6/1(モル比)、−SO3Na基を1×10-4eq/g含有 ) α−アルミナ(平均粒子径:0.11μm) 10部 カーボンブラック(平均粒子径:40nm) 3.0部 ブチルステアレート 1.5部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤(混練用) 130部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 150部
【0053】上記の強磁性金属粉末を窒素雰囲気のニー
ダーに入れ10分間粉砕した。その後、塩化ビニル共重
合体、メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混
合溶剤130部を添加しニーダーで混練した後、上記の
残りの組成物を添加混合し、次いでサンドグラインダー
を使用して0.8mmφのZrO2ビーズで分散した。得られた
分散液にポリイソシアネートを6部を加え、さらにメチ
ルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤を2
0部加え、1μmの平均孔径を有するフィルターを使用
して濾過し、磁性層用の塗布液を調製した。
【0054】 (下層用の組成物) ヘマタイト(表2に示す) 80部 有機化合物(表2に示す) (表2に示す) α−アルミナ(平均粒子径0.15μm) 5.0部 カーボンブラック 20部 (平均粒子径 17nm、DBP吸油量 80ml/100g BET法による表面積 240m2/g pH7.5) 結合剤 塩化ビニル共重合体 12部 (−SO3Na基を1×10-4eq/g含有、重合度 300) ポリエステルポリウレタン樹脂 8部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI =0.9/2.6/1、−SO3Na基=1×10-4eq/g含有) ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤(混練用) 120部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 110部
【0055】下層用の組成物は、以下のように調製し
た。表面処理したヘマタイトと表面修飾用有機化合物を
混練機に入れ攪拌しつつ、30分混合した。上記処理後
の針状ヘマタイトを少量採取し、その錯性鉄イオン量を
測定した(表2の錯性鉄イオン量の欄に記載)。ついで
α−アルミナ、カーボンブラック、塩化ビニル共重合
体、メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合
溶剤120部をニーダーで混練した後、上記の残りの下
層用組成物を添加混合し、次いでサンドグラインダーを
使用して0.8mmφのZrO2ビーズで分散し調製した。得ら
れた分散液にポリイソシアネートを下層用の塗布液に5
部を加え、さらにメチルエチルケトンとシクロヘキサノ
ン1:1混合溶剤を20部加え、1μmの平均孔径を有
するフィルターを使用して濾過し、下層用の塗布液を調
製した。磁性層組成物と表2に示した下層組成物の組合
せで下記のように磁気記録媒体を作製した。
【0056】得られた下層用の塗布液を乾燥後の厚さが
1.5μmとなるように塗布し、さらにその直後下層用
塗布層がまだ湿潤状態にあるうちに、その上に磁性層の
厚みが0.15μmとなるように厚さ7μmのポリエチ
レンテレフタレート支持体上に磁性塗布液を湿式同時重
層塗布を行い、両層がまだ湿潤状態にあるうちに配向装
置を通過させ長手配向した。この時の配向磁石は希土類
磁石(表面磁束0.5T)を通過させた後ソレノイド磁
石(磁束密度0.5T)中を通過させ、ソレノイド内で
配向が戻らない程度まで乾燥しさらに磁性層を乾燥し巻
き取った。その後、金属ロールより構成される7段カレ
ンダーでロール温度を90℃にしてカレンダー処理を施
して、ウェッブ状の磁気記録媒体を得、それを8mm幅
にスリットして8mmビデオテープのサンプルを作成し
た。得られた磁気テープの磁気特性、表面粗さ、初期摩
擦係数、60℃、90%RHに7日保存後に測定した保
存後摩擦係数を測定した。また、ドラムテスターを使用
し測定した1/2Tbの出力とC/Nを測定した。評価
法は、以下の通りである。
【0057】(1)磁気特性(Hc、SQ、φm):振
動試料型磁力計(東英工業社製)を用い、測定印加磁界
10キロエルステッド(7.95774×105A/m)で
測定した。SQは、角形比を示し、φmは(飽和磁束密度
×磁性層厚み)で示される磁気記録媒体1cm2当たりの
磁化量(単位は、A・m2)である。
【0058】(2)中心面平均表面粗さ(Ra):WY
KO社製TOPO−3Dを用いて、3D−MIRAU法
で約250×250μmの面積のRa値を測定した。測
定波長約650nmにて球面補正、円筒補正を加えてい
る。本方式は光干渉にて測定する非接触表面粗さ計であ
る。
【0059】(3)出力、C/N 出力(dB)は、ドラムテスターを使用し、TSSヘッ
ド(ソニー社8mmビエドセンダストヘッド:ヘッドギ
ャップ0.2μm、トラック幅14μm、飽和磁束密度
1.1テスラ)の相対速度を10.2m/秒とし、1/
2Tb(λ=0.5μm)の入出力特性から最適記録電
流を決め、この出力を使用し測定した1/2Tbの出力
とした。C/N(単位:dB)は、同一の条件で測定し
た1/2Tbの出力と1/2Tbの周波数から±2.3
MHzはなれたノイズレベルを平均し算出した。 (4)保存前の初期摩擦係数(初期)、及び60℃、9
0%RH7日保存後の摩擦係数(μ値)(保存後) 各々のテープの磁性層側とステンレスポールを50gの
張力(T1)で巻き付け角180度で接触させて、テー
プを3.3cm/sの速度で走行させるのに必要な張力
(T2)を測定した。これらの測定値を使用し、次の計
算式で摩擦係数を求めた。 μ=(1/π)×ln(T2/T1)
【0060】結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】実施例1〜6は、比較例1〜4に比べて、
初期及び保存後の摩擦係数が小さく、かつRaが小さ
く、出力及びC/Nに優れている事が分かる。また、実
施例1〜6、比較例1〜4のテープをカセットの形態で
60℃、90%で7日サ−モ処理し、8mmビデオデッ
キで走行させ、ヘッドを光学顕微鏡でヘッド汚れの有無
を、またガイドの汚れを目視で観察した。実施例1〜6
はヘッド汚れやガイドの汚れは認められなかったが、比
較例1〜4はヘッド汚れとガイド汚れが観察された。
【0063】実施例7〜11 実施例1と同様の磁性塗料及び下記の下層塗料を用いて
磁気テープを作成した。 (下層用の組成物) αFe2O3(a)(サンプルB) 80部 カップリング剤(表3に示す) (表3に示す) α−アルミナ(平均粒子径:0.11μm) 5.0部 カーボンブラック 20部 (平均粒子径:17nm、DBP吸油量:80ml/100g BET法による比表面積:240m2/g、pH7.5) 結合剤 塩化ビニル共重合体 12部 (−SO3Na基を1×10-4eq/g含有、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 8部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI =0.9/2.6/1、−SO3Na基=1×10-4eq/g含有) ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤(混練用) 120部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 110部
【0064】下層用の組成物は、以下のように調製し
た。αFe2O3(a)(サンプルB)を混練機に入れ攪拌しつ
つ、30分混合した。表3記載の所定量のカップリング
剤を分割して窒素ガスで噴霧して添加し60分混合し、
針状αFe2O3(b)を調製した。このαFe2O3(b)を少量採取
し、その錯性鉄イオン量を測定した(表3の錯性鉄イオ
ン量の欄に記載)。ついでα−アルミナ、カーボンブラ
ック、塩化ビニル共重合体、メチルエチルケトンとシク
ロヘキサノン1:1混合溶剤120部をニーダーで混練
した後、上記の残りの下層用組成物を添加混合し、次い
でサンドグラインダーを使用して0.8mmφのZrO2ビーズ
で分散し調製した。得られた分散液にポリイソシアネー
トを下層用の塗布液に5部を加え、さらにメチルエチル
ケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤を20部加
え、1μmの平均孔径を有するフィルターを使用して濾
過し、下層塗料を調製した。上記磁性塗料と表3に示し
た下層組成物の組合せで下記のように磁気記録媒体を作
製した。
【0065】得られた下層用の塗布液を乾燥後の厚さが
1.5μmとなるように塗布し、さらにその直後下層用
塗布層がまだ湿潤状態にあるうちに、その上に磁性層の
厚みが0.20μmとなるように厚さ7μmのポリエチ
レンテレフタレート支持体上に磁性塗布液を湿式同時重
層塗布を行い、両層がまだ湿潤状態にあるうちに配向装
置を通過させ長手配向した。この時の配向磁石は希土類
磁石(表面磁束5000ガウス)を通過させた後、ソレ
ノイド磁石(磁束密度5000ガウス)中を通過させ、
ソレノイド内で配向が戻らない程度まで乾燥しさらに磁
性層を乾燥し巻き取った。その後、金属ロールより構成
される7段カレンダーでロール温度を90℃にしてカレ
ンダー処理を施して、ウェッブ状の磁気記録媒体を得、
それを8mm幅にスリットして8mmビデオテープのサ
ンプルを作成した。得られた磁気テープの磁気特性、表
面粗さ、初期摩擦係数、60℃、90%RHに7日保存
後に測定した保存後摩擦係数を上記と同様に測定した。
また、ドラムテスターを使用し測定した1/2Tbの出
力とC/Nを測定した。結果を表3に示す。電磁変換特
性の基準には比較例1を使用した。
【0066】
【表3】
【0067】実施例7〜11は、初期及び保存後の摩擦
係数が小さく、かつRaが小さく、出力及びC/Nに優
れている事が分かる。また、実施例7〜11のテープをカ
セットの形態で60℃ドライサーモ処理し、8mmビデ
オデッキで走行させ、ヘッドを光学顕微鏡でヘッド汚れ
の有無を、またガイドの汚れを目視で観察した。実施例
7〜11はヘッド汚れやガイドの汚れは認められなかった
【0068】
【発明の効果】少なくとも非磁性粉末と極性基を有する
結合剤で分散して得られた非磁性塗料を支持体上に塗布
し、得られた下層が乾燥した後、又は該下層が湿潤状態
の内に下層の上に少なくとも鉄を主体とした強磁性金属
粉末と結合剤を分散して得られた磁性塗料を塗布して磁
性層を設けた少なくとも2層以上の複数の層を有する磁
気記録媒体において、前記分散に供される強磁性金属粉
末はベンゾヒドロキサム酸と錯体形成する鉄イオン量が
該強磁性金属粉末との質量比で0〜10ppmであるも
の使用し、下層には非磁性粉末としてAlとZnの酸化物及
び/又は水酸化物で表面処理されたαFe2O3粉末を表面
修飾したものを使用することで分散性を改良し、電磁変
換特性の向上と走行性に優れ、各種環境に保存した場合
であってもヘッド汚れやガイド汚れを発生させない磁気
記録媒体を作成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/738 G11B 5/738 H01F 1/047 H01F 1/04 S 1/06 1/06 H L Fターム(参考) 4G002 AA06 AB05 AE03 4J038 EA011 HA066 HA166 KA14 KA15 NA22 PB11 PC02 PC08 5D006 BA01 BA07 BA19 CA01 CA04 FA02 FA05 5E040 AA11 AA19 BC01 CA06 HB14 NN01 NN05 NN06 NN12 NN15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも非磁性粉末と極性基を有する
    結合剤で分散して得られた非磁性塗料を支持体上に塗布
    し、得られた下層が乾燥した後、又は該下層が湿潤状態
    の内に下層の上に少なくとも鉄を主体とした強磁性金属
    粉末と結合剤を分散して得られた磁性塗料を塗布して磁
    性層を設けた少なくとも2層以上の複数の層を有する磁
    気記録媒体において、前記分散に供される強磁性金属粉
    末はベンゾヒドロキサム酸と錯体形成する鉄イオン量が
    該強磁性金属粉末との質量比で0〜10ppmであるも
    の使用し、下層には非磁性粉末としてAlとZnの酸化物及
    び/又は水酸化物で表面処理されたαFe2O3粉末を表面
    修飾したものを使用することを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物
    で表面処理されたαFe 2O3粉末は、ベンゾヒドロキサム
    酸と錯体形成する鉄イオン量が該表面処理されたαFe2O
    3粉末との質量比で0〜4ppmであることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物
    で表面処理されたαFe 2O3粉末は、該表面処理されたαF
    e2O3粉末との質量比で、ベンゾヒドロキサム酸と錯体形
    成する鉄イオン量が0〜4ppm、水溶性Naが0〜5
    0ppm、水溶性アルカリ土類金属の総和が0〜50p
    pm、及び水溶性アニオンの総和が0〜100ppmで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 前記AlとZnの酸化物及び/又は水酸化物
    で表面処理されたαFe 2O3を、酸解離定数(pKa)が3.
    5以下の有機化合物もしくはカップリング剤で表面修飾
    されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 酸解離定数(pKa)が3.5以下の有機
    化合物の少なくとも1種で表面処理し、結合剤は極性基
    として、−SO3M、−OSO3M、−COOM、−OPO3M2、−PO3M2
    (但しMは水素、アルカリ金属、又はアンモニウムを表わ
    す)からなる群より選ばれる少なくとも1種を有すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気
    記録媒体。
  6. 【請求項6】 カップリング剤がアミノ基もしくはフェ
    ニル基を含有し、結合剤は極性基として、−SO3M、−OS
    O3M、−COOM、−OPO3M2、−PO3M2(但しMは水素、アルカ
    リ金属、又はアンモニウムを表わす)からなる群より選
    ばれる少なくとも1種を有することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記強磁性金属粉末が、少なくともAl
    及びCoを含有し、且つ該強磁性金属粉末との質量比
    で、水溶性Naが0〜50ppm、かつ水溶性アルカリ
    土類金属の総和が0〜100ppmであることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 該磁性層の抗磁力が1.43×105
    /m以上であり、前記磁性層1cm2当たりの磁化量φm
    (飽和磁束密度×磁性層厚み)が(1.0〜8.0)×1
    -6A・m2であり、磁性層厚みが0.05〜0.5μ
    mであり、かつ前記磁性層の表面粗さが3D−MIRA
    U法による中心面平均表面粗さで1.0〜3.0nmで
    あることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の磁気記録媒体。
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