JP2001159270A - パワーウインド装置 - Google Patents

パワーウインド装置

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JP2001159270A
JP2001159270A JP34526399A JP34526399A JP2001159270A JP 2001159270 A JP2001159270 A JP 2001159270A JP 34526399 A JP34526399 A JP 34526399A JP 34526399 A JP34526399 A JP 34526399A JP 2001159270 A JP2001159270 A JP 2001159270A
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Yukihiko Sato
幸彦 佐藤
Isao Takagi
勲 高木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 車の水没時にもウインドを開くことができ、
かつ構造が簡単で安価なパワーウインド装置を提供す
る。 【解決手段】 1つのつまみ120の回動による可動接
点操作部126の作動により、同時に同一方向に操作さ
れる第1及び第2の可動接点151,152を設けた第
1スイッチ及び第2スイッチと、つまみが非操作位置か
らウインド上昇或は下降方向へ操作された時に、可動接
点と選択的に接触して、非導通状態から上昇或は下降の
ための導通状態へと切り換えられる固定接が形成された
配線基板160とにより構成され、つまみがウインド上
昇位置又は下降位置まで操作されたときに、第1可動接
点又は第2可動接点が接触する固定接点のいずれか一方
の接地接続を維持し、モータの操作回路が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーウインド装
置に係り、特に、何らかの原因によって自動車が水中に
落ちたような場合にも、ウインド下降スイッチを操作す
ることによってドアウインドを開くことができるように
したパワーウインド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に用いられるパワーウイ
ンド装置は、自動車が水中に落ちたような場合、ウイン
ド上昇スイッチの接点間及びウインド下降スイッチの接
点間に水が侵入するため、この侵入した水によって各接
点間の絶縁を維持することが困難になり、各接点が開い
ているにもかかわらず電気的に導通した状態になって、
以後、ウインド下降スイッチを操作しても、ウインドの
下降操作、即ちウインドの開放操作を行うことができな
くなる。
【0003】本願出願人らは、先に、かかる不都合を解
消するため、自動車が水中に落ちた後においても、ウイ
ンド下降スイッチを操作することによってドアウインド
を開くことができるようにしたパワーウインド装置を提
案した(特開平11−22300号)。
【0004】本願出願人らが先に提案したパワーウイン
ド装置は、車載電源と接地間に、第1スイッチと第1リ
レーとからなる第1直列回路、及び、第2スイッチと第
2リレーとからなる第2直列回路をそれぞれ接続し、前
記第1スイッチの操作時に、前記第1リレーが付勢さ
れ、その接点の切替によってモーターが一方方向に回転
駆動され、ウインドを上昇させるとともに、前記第2ス
イッチの操作時に、前記第2リレーが付勢され、その接
点の切替によって前記モーターが他方方向に回転駆動さ
れ、前記ウインドを下降させるパワーウインド装置にお
いて、前記ウインド上昇用の第1スイッチ及びウインド
下降用の第2スイッチとして、1回路2接点スイッチを
用い、これら各スイッチの非操作時に切り換えられる固
定接点を接地接続するという構成になっている。
【0005】かかる構成によると、自動車が水中に落
ち、ウインド上昇用の第1スイッチやウインド下降用の
第2スイッチに浸水し、各スイッチの接点間にそれぞれ
水の導通抵抗が挿入接続されたとしても、車載電源の電
圧はこれら導通抵抗を通して接地点に流れるので、ウイ
ンド上昇用の第1スイッチに接続された第1リレー及び
ウインド下降用の第2スイッチに接続された第2リレー
に車載電源の電圧が印加されず、各リレーが駆動されな
い。よって、第2スイッチを操作すると、その接点の切
替によって、接点間に挿入接続されていた導通抵抗が短
絡され、車載電源の電圧が第2リレーに印加されるの
で、第2リレーが駆動されてモーターが他方方向に回転
し、ウインドを開くことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本願出願人
らが先に提案したパワーウインド装置においては、ウイ
ンド上昇用の第1スイッチ及びウインド下降用の第2ス
イッチとして、1つのつまみによって操作される2つの
シーソースイッチが用いられている。
【0007】一般に、シーソースイッチは、スライドス
イッチに比べて構造が複雑であり、特に、切替操作時に
使用者にクリック感を与えるクリック感付与手段が設け
られたシーソースイッチは、その構造が著しく複雑にな
って、製品であるパワーウインド装置がコスト高になる
という問題がある。
【0008】さらに、ウインド上昇用の第1スイッチ及
びウインド下降用の第2スイッチの他に、自動上昇用の
スイッチや自動加工用のスイッチを設ける必要がある場
合には、シーソースイッチの周辺にこれらの各スイッチ
を設置し、シーソースイッチのつまみでこれらの各スイ
ッチを駆動する構造となるため、構造がきわめて複雑に
なるという問題がある。
【0009】本発明は、かかる従来技術の不備を解消す
るためになされたものであって、その課題とするところ
は、浸水時にもウインド開閉用モーターを回転駆動する
ことができ、かつ構造が簡単で安価なパワーウインド装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、車載電源と接地間に第1スイッチと第2
スイッチとを並列に接続し、前記第1スイッチの操作時
にモーターを第1方向に回転駆動してウインドを上昇さ
せると共に、前記第2スイッチの操作時に前記モーター
を第2方向に回転駆動して前記ウインドを下降させるパ
ワーウインド装置であって、前記第1スイッチ及び前記
第2スイッチが、1つのつまみによって同時にかつ同一
方向に操作される第1及び第2の可動接点と、前記つま
みが非操作位置からウインド上昇位置又はウインド下降
位置まで操作されたときに前記第1可動接点又は第2可
動接点が選択的に接触して非導通状態から導通状態に切
り換えられる固定接点が形成された配線基板とを有する
1つのスライドスイッチをもって構成され、前記つまみ
が非操作位置にあるときに前記第1及び第2の可動接点
が接触する位置に設けられた固定接点の1つが接地接続
されていると共に、前記つまみがウインド上昇位置又は
ウインド下降位置まで操作されたときに前記第1可動接
点又は前記第2可動接点が接触する固定接点のいずれか
一方が接地接続を維持されているという構成にした。
【0011】かかる手段によれば、つまみが非操作位置
に置かれた状態において自動車が水中に落ち、浸水によ
り第1スイッチを構成するスライドスイッチの可動接点
と固定接点との間及び第2スイッチを構成するスライド
スイッチの可動接点と固定接点との間にそれぞれ水の導
通抵抗が挿入接続されたとしても、車載電源の電圧はこ
れら導通抵抗を通して接地点に流れるので、モーターの
駆動制御部に車載電源の電圧が印加されず、モーターの
駆動制御部が駆動状態に切り換えられない。そして、こ
の状態から、つまみを操作して第2スイッチを構成する
スライドスイッチの可動接点を非操作位置から操作位置
に移動すると、その接点の切替によって、これら可動接
点と固定接点との間に挿入接続されていた導通抵抗が短
絡され、車載電源の電圧がモーターの駆動制御部に印加
されるので、モーターが第2方向に回転し、ウインドが
開かれる。
【0012】また、前記第1スイッチ及び前記第2スイ
ッチを、1つのつまみによって同時にかつ同一方向に操
作される第1及び第2の可動接点と、前記つまみが非操
作位置からウインド上昇位置又はウインド下降位置まで
操作されたときに前記第1可動接点又は第2可動接点が
選択的に接触して非導通状態から導通状態に切り換えら
れる固定接点が形成された配線基板とを有する1つのス
ライドスイッチをもって構成し、さらに、自動上昇用の
スイッチ及び自動下降用のスイッチも含めて1つのスラ
イドスイッチをもって構成すると、格段にスイッチ装置
自体の構成を簡略化することができると共に、前記つま
みに1つのクリック感付与手段を設けるだけで、各可動
接点を各方向に操作する際のクリック感を付与すること
ができ、クリック感付与手段の構成も簡略化することが
できるので、全体として、パワーウインド装置の大幅な
コストダウンを図ることができる。
【0013】また、前記パワーウインド装置には、前記
スライドスイッチを操作することによって、自動的にウ
インドを全閉状態又は全開状態まで上昇又は下降し続け
る自動昇降手段を設けることができる。この場合、前記
スライドスイッチは、前記つまみが、非操作位置からウ
インド上昇方向及びウインド下降方向に関してそれぞれ
2段階に切り換えられるように構成され、かつ、前記配
線基板には、前記つまみが非操作位置から第1段の操作
位置まで操作されたとき、前記第1可動接点又は第2可
動接点が選択的に接触して非導通状態から導通状態に切
り換えられる固定接点と、前記つまみが非操作位置から
第2段の操作位置まで操作されたとき、前記第1可動接
点又は第2可動接点が選択的に接触して非導通状態から
導通状態に切り換えられる固定接点とが形成され、前記
つまみが第1段の操作位置まで操作された場合には、当
該つまみが第1段の操作位置に保持されていた期間だけ
前記モーターを第1方向又は第2方向に回転駆動して前
記ウインドを上昇又は下降させると共に、前記つまみが
第2段の操作位置まで操作された場合には、ウインドが
全閉状態又は全開状態になるまで前記モーターを第1方
向又は第2方向に回転駆動して前記ウインドを上昇又は
下降させるという構成にすることができる。
【0014】かかる手段によれば、つまみを非操作位置
から第1段の操作位置に操作することによって、前記第
1可動接点又は第2可動接点を前記配線基板に形成され
た所要の固定接点に接触させることができるので、ウイ
ンドを当該つまみの操作期間だけ昇降することができ
る。また、つまみを非操作位置から第2段の操作位置に
操作することによって、前記第1可動接点又は第2可動
接点を前記配線基板に形成された他の固定接点に接触さ
せることができるので、ウインドを自動的に全開状態又
は全閉状態まで操作することができる。よって、ウイン
ドを所望の開閉量だけ容易に開閉することができる。
【0015】そして、前記第1のスイッチ、第2のスイ
ッチに加えて自動上昇用のスイッチ、自動下降用のスイ
ッチも含めて1つのスライドスイッチをもって構成され
るので、格段にスイッチ装置自体の構成を簡略化するこ
とができると共に、前記つまみに1つのクリック感付与
手段を設けるだけで各可動接点を各方向に2段階操作す
る際のクリック感を全て付与することができ、クリック
感付与手段の構成も大幅に簡略化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態例を、
図1乃至図9に基づいて説明する。図1は本例に係るパ
ワーウインド装置の回路構成を示す回路図であり、図2
乃至図9は本例のパワーウインド装置に適用されるスラ
イドスイッチの構成図である。
【0017】図1から明らかなように、本例のパワーウ
インド装置は、ウインド上昇用スイッチ(第1スイッ
チ)1と、ウインド上昇用リレー(第1リレー)2及び
その接点2 と、ウインド下降用スイッチ(第2スイ
ッチ)3と、ウインド下降用リレー(第2リレー)4及
びその接点4 と、自動上昇用スイッチ5と、自動下
降用スイッチ6と、ウインド開閉用モーター7と、制御
用集積回路(IC)8と、車載電源(バッテリー)9、
モータ駆動制御回路10とから、主に構成されている。
【0018】図1における前記ウインド上昇用スイッチ
1、ウインド下降用スイッチ3、自動上昇用スイッチ5
及び自動下降用スイッチ6は、各スイッチの切換操作を
回路と関連付けて説明するために、概念的に4つの独立
したスイッチとして記載した。この図からは各スイッチ
において○印で示される5つの切換点があり、全てのス
イッチの可動接点が同期して前記切換点を移動すること
を示している。以上のスイッチは、図2乃至図9を用い
て後に説明するように、1つのスライドスイッチ100
をもって構成されており、このスライドスイッチ100
には、つまみを操作することによって同時かつ同一方向
に摺動される第1及び第2の可動接点151,152
と、接地接続された第1固定接点161と、車載電源9
に接続された第2及び第3の固定接点162,163
と、ウインド上昇時に前記第2固定接点162と可動接
点151を介して接続される第4固定接点164と、ウ
インド下降時に前記第3固定接点163と可動接点15
2を介して接続される第5固定接点165と、ウインド
の自動上昇時に前記第2固定接点162及び第4固定接
点164と可動接点151を介して接続される第6固定
接点166と、ウインドの自動下降時に前記第3固定接
点163及び第5固定接点165と可動接点152を介
して接続される第7固定接点167とが備えられてい
る。
【0019】前記第4固定接点164は、制御用集積回
路8のポート1に接続され、第5固定接点165は、制
御用集積回路8のポート2に接続される。また、第6固
定接点166及び第7固定接点167は、制御用集積回
路8のポート3及び4にそれぞれ接続される。ウインド
上昇用リレー2の接点2 は、可動接点がウインド開
閉用モーター7の一端に、一方の固定接点が車載電源9
に、他方の固定接点が接地点にそれぞれ接続され、ウイ
ンド下降用リレー4の接点4 は、可動接点がウイン
ド開閉用モーター7の他端に、一方の固定接点が車載電
源9に、他方の固定接点が接地点にそれぞれ接続され
る。そして、制御用集積回路8と上記2つのリレー2,
4の間には、リレーを駆動するモータ駆動制御回路10
が接続されている。
【0020】以下、前記スライドスイッチ100の構成
を、図2乃至図9に基づいて説明する。
【0021】図2に示すように、本例のスライドスイッ
チ100は、筐体110と、当該筐体110に揺動可能
に取り付けられるつまみ120と、当該つまみ120の
操作にクリック感を付与するスプリング131及びボー
ル132と、前記つまみ120によってスライド操作さ
れる可動接点受け140と、当該可動接点受け140に
取り付けられる第1及び第2の可動接点151,152
と、所望の固定接点が形成された配線基板160と、前
記筐体100の上部を覆う防水カバー180とを備えて
いる。
【0022】筐体110は、つまみ120の一部と、可
動接点受け140及び配線基板160を収納可能な大き
さに形成されており、図2乃至図5に示すように、高さ
方向の略中央部に仕切板111が設けられ、その上部室
が前記つまみ120の収納部に、またその下部室が可動
接点受け140及び配線基板160の収納部になってい
て、当該仕切板111の一部には、つまみ120の下端
部に設けられた可動接点操作部126を貫通するための
透孔112が開設されている。また、当該筐体110の
上部には、図2に示すように、つまみ120を揺動可能
に取り付けるための軸孔113が相対向に開設されると
共に、前記仕切板111の上面には、図4及び図5に示
すように、つまみ120にスプリング131を介して取
り付けられたボール132を弾接して、つまみ120の
操作にクリック感を付与するクリック感付与部114
が、前記透孔112と平行に設けられている。当該クリ
ック感付与部114の上面に形成されるクリック感付与
用の段溝115は、図4及び図5に示すように、前記軸
孔113の形成部の垂直下方に形成されたV形部115
aと、当該V形部115aの両端より起立された垂直部
115bと、当該垂直部115bの外側に形成された斜
面部115cとからなる。また、前記上部室における透
孔112の左右両側には、図5に示すように、後記する
トーションばね128を受けるためのばね受け部116
が、クリック感付与部114と垂直に形成されている。
一方、前記下部室の一部には、配線基板160の一部を
外部に突出させるための切欠117が形成され、当該切
欠117と接する部分に、配線基板160をビス止めす
るためのねじ孔を有するボス118が形成される。
【0023】つまみ120は、図2、図3及び図6に示
すように、手指にて操作される操作部121と、当該操
作部121と一体に形成された揺動部122とから構成
されており、揺動部122の相対向する側面には、前記
軸孔113に回転可能に挿通される支持ピン123が外
向きに突設されている。また、当該揺動部122の内部
には、下面に貫通する垂直なスプリング収納穴124が
形成されており、当該収納穴124内には、スプリング
131が圧縮した状態で収納されていて、前記収納穴1
24の下端部に配置されたボール132を常時下向きに
付勢できるようになっている。さらに、当該揺動部12
2の下部には、ばね受け板125を介して可動接点受け
操作部126が垂設されると共に、前記ばね受け板12
5の上方には、ばね掛けピン127が突設されている。
当該ばね掛けピン127には、前記筐体110に形成さ
れたばね受け部116と係合して、つまみ120を常時
前記筐体110の非操作位置に保持するトーションばね
128の中央巻回部が装着されている。
【0024】可動接点受け140は、図2及び図7に示
すように、第1可動接点151を取り付けるための第1
可動接点取付部141と、第2可動接点152を取り付
けるための第2可動接点取付部142と、前記つまみ1
20に形成された可動接点操作部126の先端部を挿入
するための2つの連結部143とからなり、所要の絶縁
材料をもって、平面形状が回転対称形に一体形成されて
いる。前記各可動接点取付部141,142の内部に
は、それぞれ2つの可動接点案内突起144,145が
設けられており、各可動接点151,152の先端部に
設けられた接点部の設定位置を規制できるようになって
いる。本例の可動接点受け140は、平面形状が回転対
称形に形成されているため、筐体110に対する取付時
に、天地方向と摺動方向だけを規制すれば、180度反
転していても筐体110に対する可動接点受け140の
組立を適正に行うことができ、摺動方向と直角の方向に
関しては何ら規制する必要がないので、筐体110に対
する取付作業性に優れる。
【0025】第1及び第2の可動接点151,152
は、図8(a),(b)に示すように、前記可動接点取
付部141,142に固定される固定部153,154
と、後に説明する配線基板の表面に圧接される弾性変形
部155,156とから構成されており、これら各部の
界面部分から折り曲げられて、側面形状が略V字状に形
成されている。弾性変形部155,156には、前記可
動接点案内突起144,145を密に挿入可能な2つの
切り込み157が相平行に設けられ、これによって、各
可動接点151,152毎に、3つの接点部151a,
151b,151c及び152a,152b,152c
が形成されている。これら各可動接点151,152
は、りん青銅板等の弾力性に優れた導電板をもって形成
される。
【0026】配線基板160は、絶縁基板の表面に所要
の固定接点をパターン形成したものであって、前記可動
接点151,152と接する上面には、図9(a)に示
すように、第1固定接点161を介してその左右両側
に、第2及び第3の固定接点162,163が配置さ
れ、これら第1乃至第3の固定接点161,162,1
63の上方と下方には、所要のギャップを介して第4及
び第5の固定接点164,165が形成され、さらに、
これら第4及び第5の固定接点164,165の上方と
下方には、所要のギャップを介して第6及び第7の固定
接点166,167が形成されている。なお、この図に
おいて、ハッチングが施された部分は、第1及び第2の
可動接点151,152と接触して、所要の電気的接続
を行う部分であり、白抜きの部分は、表面に絶縁膜が形
成されて、第1及び第2の可動接点151,152とは
直接接触しない部分を示している。
【0027】これら7個の固定接点のうち、第1、第
2、第4及び第6の固定接点161,162,164,
166は、前記第1可動接点151を操作することによ
って、当該第1可動接点151に形成された3つの接点
部151a,151b,151cと個別に接触するもの
であって、ウインド上昇用の第1スイッチ及び自動上昇
用スイッチの接点を構成する。また、第1、第3、第5
及び第7の固定接点161,163,165,167
は、前記第2可動接点152を操作することによって、
当該第2可動接点152に形成された3つの接点部15
2a,152b,152cと個別に接触するものであっ
て、ウインド下降用の第2スイッチ及び自動下降用スイ
ッチの接点を構成する。
【0028】一方、前記可動接点151,152と接し
ない下面には、図9(b)に示すように、スルーホール
168を介して前記第1の固定接点161に接続された
第1導電パターン169と、スルーホール170を介し
て前記第2及び第3の固定接点162,163に接続さ
れた第2導電パターン171と、スルーホール172を
介して前記第4固定接点164の両端部に接続された第
3導電パターン173と、スルーホール174を介して
前記第5固定接点165の両端部に接続された第4導電
パターン175と、スルーホール176を介して前記第
6固定接点166の両端部に接続された第5導電パター
ン177と、スルーホール178を介して前記第7固定
接点167の両端部に接続された第6導電パターン17
9が形成されている。そして、前記したように、前記第
1固定接点161(第1導電パターン169)は、接地
接続され、前記第2及び第3の固定接点162,163
(第2の導電パターン171)は、車載電源9に接続さ
れ、前記第4固定接点164(第3導電パターン17
3)は、ウインド上昇用リレー2との接続点aを介して
制御用集積回路8のポート1に接続され、前記第5固定
接点165(第4導電パターン175)は、ウインド下
降用リレー4との接続点bを介して制御用集積回路8の
ポート2に接続され、前記第6固定接点166(第5導
電パターン177)と前記第7固定接点167(第6導
電パターン179)は、制御用集積回路8のポート3及
びポート4に接続されている。
【0029】防水カバー180は、ゴム等の耐水性の材
料をもって、前記つまみ120の操作部121を除く、
前記スライドスイッチ100の上面全体を被覆可能な形
状に形成される。この防水カバー180の略中央部に
は、前記操作部121を貫通するための透孔181が開
設されており、防水カバー180の被着後においても、
前記操作部121を直接手指にて操作できるようになっ
ている。
【0030】以下、このように構成されたスライドスイ
ッチ100の組立方法について説明する。
【0031】まず、可動接点受け140に設けられた第
1可動接点取付部141及び第2可動接点取付部142
とに、それぞれ第1可動接点151の固定部153と第
2可動接点152の固定部154とを取り付ける。この
とき、各可動接点取付部141,142に形成された可
動接点案内突起144,145が、各可動接点151,
152に形成された切り込み157内に挿入され、第1
可動接点151に形成された3つの接点部151a,1
51b,151c及び第2可動接点152に形成された
3つの接点部152a,152b,152cの位置決め
がなされる。また、第1及び第2の可動接点151,1
52は、固定部153,154と弾性変形部155,1
56とが略V字状に形成されているので、固定部15
3,154を可動接点取付部141,142に取り付け
たとき、各接点部151a,151b,151c,15
2a,152b,152cの先端が、可動接点受け14
0の下面よりも下方に突出する(図3,図7,図8参
照)。
【0032】次に、図3に示すように、筐体110の下
部室に、前記のようにして第1及び第2の可動接点15
1,152が取り付けられた可動接点受け140を、接
点部151a,151b,151c,152a,152
b,152cを下向きにして挿入する。このとき、本例
の可動接点受け140は、平面形状が回転対称形に形成
されているので、天地方向と摺動方向だけを誤らないよ
うに筐体110に対する可動接点受け140の位置決め
を行えば、180度反転しても筐体110に対する可動
接点受け140の組立を適正に行うことができ、筐体1
10に対する可動接点受け140の取付作業を容易に行
うことができる。
【0033】次に、図3に示すように、前記可動接点受
け140の下方より、筐体110の下部室に、各固定接
点161〜167の形成面を上向きにして、配線基板1
60を挿入し、その一端をビス190にて筐体110に
形成されたボス118に締結する。これにより、前記各
可動接点151,152の接点部151a,151b,
151c,152a,152b,152cが、配線基板
160の固定接点形成面に弾接される。
【0034】次に、つまみ120に開設されたスプリン
グ収納穴124にスプリング131を圧縮した状態で収
納し、このスプリング131の下端部にボール132を
設定する。しかる後に、スプリング131及びボール1
32が取り付けられたつまみ120を、前記筐体110
の上方より、その上部室内に挿入し、つまみ120の下
端部に設けられた可動接点操作部126を仕切板111
に開設された透孔112を通して筐体110の下部室に
挿入し、その先端部を可動接点受け140に形成された
連結部143に挿入して連結する。そして、揺動部12
2に突設された支持ピン123を筐体110に開設され
た軸孔113に係合し、つまみ120を筐体110に揺
動可能に取り付ける。このとき、前記ボール132が、
筐体110のクリック感付与部114に形成された段溝
115に弾接し、つまみ120の操作にクリック感が付
与される。
【0035】即ち、つまみ120の非操作位置において
は、図4に示すように、ボール132がV形部115a
の最下部に当接している。この状態から、つまみ120
をウインド上昇方向又はウインド下降方向に操作する
と、支持ピン123を中心として揺動部122が揺動
し、ボール132がV形部115aの斜面に沿って上昇
し、やがて垂直部115bに当接する。よって、ドライ
バー等は、ボール132が垂直部115bに当接したと
きの感触を感得することにより、スライドスイッチ10
0を第1段階に切り換えたことを知ることができる。こ
の状態から、つまみ120に加えられていた力を除く
と、つまみ120は、トーションばね128の弾性力に
よって、自動的に非操作位置に復帰する。
【0036】また、ボール132が垂直部115bに当
接した状態から、つまみ120をさらにウインド上昇方
向又はウインド下降方向に操作すると、ボール132が
垂直部115bを乗り越えて、斜面部115cに乗り上
げる。よって、ドライバー等は、ボール132が垂直部
115bを乗り上げるときの感触を感得することによ
り、スライドスイッチ100を第2段階に切り換えたこ
とを知ることができる。この状態においても、つまみ1
20に加えられていた力を除くと、つまみ120は、ト
ーションばね128の弾性力によって、自動的に非操作
位置に復帰する。
【0037】最後に、前記筐体110及びつまみ120
の上方より防水カバー180を被せ、当該防水カバー1
80に開設された透孔181よりつまみ120の操作部
121を露出する。
【0038】次いで、前記のように構成された本実施形
態例に係るパワーウインド装置の動作について説明す
る。
【0039】つまみ120が非操作位置にある場合、図
9(a)に白丸印で示すように、第1可動接点151の
各接点部151a,151b,151cは、第1,第4
及び第6の固定接点161,164,166に弾接され
ており、ウインド開閉用モーター7は起動されない。同
様に、図9(a)に白丸印で示すように、第2可動接点
152の各接点部152a,152b,152cは、第
1,第5及び第7の固定接点161,165,167に
弾接されており、ウインド開閉用モーター7は起動され
ない。
【0040】自動車のドライバー等が、つまみ120を
ウインド上昇側に1段階操作すると、図9(a)に×印
で示すように、第1可動接点151の各接点部151
a,151bが、第2及び第4の固定接点162,16
4に弾接され、車載電源9の電圧が第2固定接点162
を介して第4固定接点164に供給され、制御用集積回
路8のポート1に供給される。そして、制御用集積回路
8からウインド上昇用リレー駆動信号がモータ駆動制御
回路10に送られ、モータ駆動制御回路10によってウ
インド上昇用リレー2に車載電源9の電圧が印加され、
ウインド上昇用リレー2が駆動される。このとき、ウイ
ンド上昇用リレー2の接点2 が図示の接続状態から
逆の接続状態に切替わり、ウインド開閉用モーター7に
車載電源9の電圧が供給されて、ウインド開閉用モータ
ー7が第1方向に回転する。このウインド開閉用モータ
ー7の第1方向への回転により、ウインドが上昇し、ウ
インドが閉じるように動作する。そして、つまみ120
を離せば、つまみ120がトーションばね128の弾性
力によって自動的に非操作位置に復帰し、各接点部15
1a,151b,151cの弾接位置が図9(a)に白
丸印で示す位置に復帰するため、ウインド上昇用リレー
2の駆動が停止してウインド開閉用モーター7の回転が
停止し、ウインドの上昇が停止して、ウインドはその位
置に保持される。
【0041】つまみ120がウインド上昇側に操作され
ると、第2可動接点152も第1可動接点151と同量
だけウインド上昇側にスライドされる。しかし、図9
(a)に×印で示すように、この場合にも、第2可動接
点152の各接点部152a,152b,152cは、
第1,第5及び第7の固定接点161,165,167
に弾接されており、ウインド開閉用モーター7の起動に
関与しない。
【0042】一方、自動車のドライバー等が、つまみ1
20をウインド下降側に1段階操作すると、図9(a)
に黒丸印で示すように、第2可動接点152の各接点部
152a,152bが、第3及び第5の固定接点16
3,165に弾接され、車載電源9の電圧が第3固定接
点163を介して第5固定接点165に供給され、制御
用集積回路8のポート2に供給される。そして、制御用
集積回路8からウインド下降用リレー駆動信号がモータ
駆動制御回路10に送られ、モータ駆動制御回路10に
よってウインド下降用リレー2に車載電源9の電圧が印
加され、ウインド下降用リレー4が駆動される。このと
き、ウインド下降用リレー4の接点4が図示の接続状
態から逆の接続状態に切替わり、ウインド開閉用モータ
ー7に車載電源9の電圧が供給されて、ウインド開閉用
モーター7が第2方向に回転する。このウインド開閉用
モーター7の第2方向への回転により、ウインドが下降
し、ウインドが開くように動作する。そして、つまみ1
20を離せば、つまみ120がトーションばね128の
弾性力によって自動的に非操作位置に復帰し、各接点部
152a,152b,152cの弾接位置が図9(a)
に白丸印で示す位置に復帰するため、ウインド下降用リ
レー4の駆動が停止してウインド開閉用モーター7の回
転が停止し、ウインドの下降が停止して、ウインドはそ
の位置に保持される。
【0043】つまみ120がウインド下降側に操作され
ると、第1可動接点151も第2可動接点152と同量
だけウインド下降側にスライドされる。しかし、図9
(a)に黒丸印で示すように、この場合にも、第1可動
接点151の各接点部151a,151b,151c
は、第1,第4及び第6の固定接点161,164,1
66に弾接されており、ウインド開閉用モーター7の起
動に関与しない。
【0044】また、自動車のドライバー等が、つまみ1
20をウインド上昇側に第2段階まで操作すると、図9
(a)に白角印で示すように、第1可動接点151の各
接点部151a,151b,151cが、第2、第4及
び第6の固定接点162,164,166に弾接され、
車載電源9の電圧が第2の固定接点162を介して第4
固定接点164及び第6固定接点166に供給される。
このとき、制御用集積回路8のポート1とポート3とに
それぞれ電圧が供給され、制御用集積回路8は、その電
圧の供給に応答してウインド上昇用リレーラッチ駆動信
号をポート5からモータ駆動制御回路10に供給し、モ
ータ駆動制御回路10は、ウインド上昇用リレー2に車
載電源9の電圧を供給する。ここで、つまみ120を離
すと、つまみ120がトーションばね128の弾性力に
よって自動的に非操作位置に復帰し、各接点部151
a,151b,151cの弾接位置が図9(a)に白丸
印で示す位置に復帰するが、制御用集積回路8のポート
5から出力されるラッチ駆動信号によって車載電源9の
電圧はラッチされていて、依然としてウインド上昇用リ
レー2に印加されるので、ウインド上昇用リレー2は駆
動され続ける。このため、ウインド開閉用モーター7
は、第1方向に回転し続け、それによりウインドを上昇
させ続ける。なお、このウインドの上昇はウインドが最
上部まで到達して全閉状態になるまで続行される。
【0045】この場合にも、図9(a)に白角印で示す
ように、第2可動接点152の各接点部152a,15
2b,152cは、第1,第5及び第7の固定接点16
1,165,167に弾接されており、ウインド開閉用
モーター7の起動に関与しない。
【0046】同じように、自動車のドライバー等が、つ
まみ120をウインド下降側に第2段階まで操作する
と、図9(a)に白三角印で示すように、第2可動接点
152の各接点部152a,152b,152cが、第
3、第5及び第7の固定接点163,165,167に
弾接され、車載電源9の電圧が第3固定接点163を介
して第5固定接点165及び第7固定接点167に供給
される。このとき、制御用集積回路8のポート2とポー
ト4とにそれぞれの電圧が供給され、制御用集積回路8
は、その電圧の供給に応答してウインド下降用リレーラ
ッチ駆動信号をポート5からモータ駆動制御回路10に
供給し、モータ駆動制御回路10は、ウインド下降用リ
レー4に供給する。ここで、つまみ120を離すと、つ
まみ120がトーションばね128の弾性力によって自
動的に非操作位置に復帰し、各接点部152a,152
b,152cの弾接位置が図9(a)に白丸印で示す位
置に復帰するが、制御用集積回路8のポート5から出力
されるラッチ駆動信号によって車載電源9の電圧はラッ
チされていて、依然としてウインド下降用リレー4に印
加されるので、ウインド下降用リレー4は駆動され続け
る。このため、ウインド開閉用モーター7は、第2方向
に回転し続け、それによりウインドを下降させ続ける。
なお、このウインドの下降はウインドが最下部まで到達
して全開状態になるまで続行される。
【0047】この場合にも、図9(a)に白角印で示す
ように、第1可動接点151の各接点部151a,15
1b,151cは、第1,第4及び第6の固定接点16
1,164,166に弾接されており、ウインド開閉用
モーター7の起動に関与しない。
【0048】さらに、ウインドが閉じた状態で、その自
動車が水中に落ちたとすると、ドアの内部に取り付けら
れているパワーウインド装置が浸水し、パワーウインド
用のスライドスイッチ100にも浸水する。この場合、
スライドスイッチ100には防水カバー180が被着さ
れ、一応の防水処理がなされているが、自動車が水中に
落ちた如き場合には、パワーウインド装置全体が水に浸
かるため、この程度の防水処理では、スライドスイッチ
100内への浸水を完全に防止することは困難である。
スライドスイッチ100内に浸水があると、車載電源9
に接続された第2及び第3の固定接点162,163と
他の固定接点164〜167との間に水の導通抵抗が挿
入接続されるようになるが、ウインドが停止している状
態においては、第1及び第2の可動接点151,152
が、これら他の固定接点164〜167並びに接地接続
された第1の固定接点161に接触しているので、車載
電源9の電圧は、車載電源9に接続された第2及び第3
の固定接点162,163と他の固定接点164〜16
7との間にある水の導通抵抗及び第1及び第2の可動接
点151,152を通して接地点に流れるため、制御用
集積回路のポート1〜ポート4には電圧が印加されず、
したがってウインド上昇用リレー2及びウインド下降用
リレー4に車載電源9の電圧が印加されない。このた
め、ウインド上昇用リレー2及びウインド下降用リレー
4の各接点2 、4 は図示の接続状態にあって、ウ
インド開閉用モーター9は回転しない。
【0049】そして、水中に落下後、自動車のドライバ
ー等が、スライドスイッチ100のつまみ120をウイ
ンド下降方向に操作すると、第2の可動接点152の各
接点部152a,152b,152cが、車載電源9に
接続された第3の固定接点1163とウインド下降用リ
レー4に接続された第5の固定接点165に弾接される
ので、これら第3の固定接点163と第5の固定接点1
65とが短絡状態になり、制御用集積回路8のポート3
に電圧が供給され、その結果、車載電源9の電圧がウイ
ンド下降用リレー4に印加され、ウインド下降用リレー
4が駆動される。よって、ウインド下降用リレー4の駆
動により、その接点4 が図示の接続状態から逆の接
続状態に切替えられて、ウインド開閉用モーター7に車
載電源9の電圧が印加され、ウインド開閉用モーター7
が第2方向に駆動される。これにより、ウインドが下降
し、ウインドが開かれるので、自動車のドライバー等は
開いたウインドから脱出することが可能になる。
【0050】このように、本例のパワーウインド装置
は、自動車が水中に落ち、それによりパワーウインド装
置に浸水しても、スライドスイッチ100を操作するこ
とにより、ウインドを開くことができる。
【0051】そして、スライドスイッチ100がウイン
ド下降方向に操作されているとき、ウインド上昇用の第
1スイッチ及び自動上昇スイッチの第4及び第6の固定
接点164,166は接地された第1の固定接点161
に接続されているので、固定接点鑑みずによって短絡し
ても、制御用集積回路8のポート1とポート3に電圧が
印加されることはなく、ウインド上昇リレー2が誤って
駆動されることがないので、安定したウインド下降が実
現される。また、操作者がウインドを上昇方向に操作し
たときにも、同様に安定してウインド上昇が実現でき
る。
【0052】また、本例のパワーウインド装置は、ウイ
ンド開閉用モーター7の起動用スイッチを、1つのスラ
イドスイッチ100をもって構成したので、2つのシー
ソースイッチを用いる場合に比べて格段にスイッチ装置
及びクリック感付与手段の構成を簡略化することがで
き、全体として、パワーウインド装置の大幅なコストダ
ウンを図ることができる。
【0053】なお、本発明は、水没対策が施されたパワ
ーウインド装置において、ウインド開閉用モーターの起
動用スイッチとして、1つのつまみによって同時かつ同
一方向に操作される2つの可動接点を備えたスライドス
イッチを用いたことを要旨とするものであって、その他
の部分については、本発明の要旨を変更しない範囲にお
いて、適宜変更することができる。
【0054】例えば、前記実施形態例においては、配線
基板160に接地接続された固定接点161を1つのみ
形成したが、この接地接続された固定接点161を、第
1可動接点151が接触する固定接点と第2可動接点1
52が接触する固定接点とに分割して形成することもで
きる。
【0055】また、前記実施形態例においては、第1リ
レー2及び第2リレー4によってウインド開閉モーター
7の起動と停止を制御するように構成したが、必ずしも
リレーを用いる必要はなく、他の等価回路によって代替
することもできる。
【0056】さらに、前記実施形態例においては、ウイ
ンドの手動昇降用のスイッチと自動昇降用のスイッチと
を1つのスライドスイッチ100内に組み込んだが、手
動昇降用のスイッチのみが組み込まれたパワーウインド
装置用のスライドスイッチについても、つまみ120を
ウインド上昇方向及びウインド下降方向にそれぞれ1段
階だけ操作できるように構成すると共に、第6及び第7
の固定接点166,167を省略することによって、前
記と同様に実施することができる。
【0057】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明は、ウインド
上昇用の第1スイッチとウインド下降用の第2スイッチ
とを1つのスライドスイッチをもって構成したので、2
つのシーソースイッチを用いる場合に比べて格段にスイ
ッチ装置及びクリック感付与手段の構成を簡略化するこ
とができ、パワーウインド装置の大幅なコストダウンを
図ることができる。また、スライドスイッチに、1つの
つまみによって同時にかつ同一方向に操作される第1及
び第2の可動接点と、前記つまみが非操作位置からウイ
ンド上昇位置又はウインド下降位置まで操作されたとき
に前記第1可動接点又は第2可動接点が選択的に接触し
て非導通状態から導通状態に切り換えられる固定接点と
を備え、前記つまみが非操作位置にあるときに前記第1
及び第2の可動接点が接触する位置に設けられた固定接
点の1つを接地接続すると共に、前記つまみがウインド
上昇位置又はウインド下降位置まで操作されたときに前
記第1可動接点又は前記第2可動接点が接触する固定接
点のいずれか一方の接地接続を維持するようにしたの
で、自動車が何らかの原因によって水中に落ち、スライ
ドスイッチが浸水した場合にも、つまみを操作し、スラ
イドスイッチをウインド下降側に切り換えることによっ
てウインドを開くことができ、自動車からの脱出が可能
になる。
【0058】本願請求項3に記載の発明は、1つのスラ
イドスイッチに、1つのつまみによって操作されるウイ
ンドの手動昇降用スイッチとウインドの自動昇降用スイ
ッチとを一体に組み込んだので、手動昇降用スイッチを
操作することによって、ウインドを所望量だけ開閉でき
ると共に、自動昇降用スイッチを操作することによっ
て、ウインドを全閉状態又は全開状態まで自動的に動作
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係るパワーウインド装置の回路構
成を示す回路図である。
【図2】実施形態例に係るパワーウインド装置に適用さ
れるスライドスイッチの分解斜視図である。
【図3】実施形態例に係るパワーウインド装置に適用さ
れるスライドスイッチの組立状態の断面図である。
【図4】実施形態例に係るパワーウインド装置に適用さ
れるスライドスイッチの組立状態の断面図である。
【図5】スライドスイッチを構成する筐体の平面図であ
る。
【図6】スライドスイッチを構成するつまみの側面図で
ある。
【図7】スライドスイッチを構成する可動接点受けの底
面図である。
【図8】スライドスイッチを構成する可動接点の平面図
及び側面図である。
【図9】スライドスイッチを構成する配線基板の表面図
及び裏面図である。
【符号の説明】
1 ウインド上昇用スイッチ(第1スイッチ) 2 ウインド上昇用リレー(第1リレー) 2 ウインド上昇用リレーの接点 3 ウインド下降用スイッチ(第2スイッチ) 4 ウインド下降用リレー(第2リレー) 4 ウインド下降用リレーの接点 5 自動上昇用スイッチ 6 自動下降用スイッチ 7 ウインド開閉用モーター 8 制御用集積回路(IC) 9 車載電源(バッテリー) 100 スライドスイッチ 110 筐体 113 軸孔 120 つまみ 121 操作部 122 揺動部 123 支持ピン 126 可動接点操作部 131 スプリング 132 ボール 140 可動接点受け 151 第1の可動接点 151a,151b,151c 第1の可動接点の接点
部 152 第2の可動接点 152a,152b,152c 第2の可動接点の接点
部 160 配線基板 161〜167 第1乃至第7の固定接点 180 防水カバー 190 ビス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA14 EB01 KA12 KA13 LA08 3D127 AA01 BB01 CB05 DF04 DF34 EE15 FF05 FF06 5G035 AA03 AA10 CB03 PA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車載電源と接地間に第1スイッチと第2
    スイッチとを並列に接続し、前記第1スイッチの操作時
    にモーターを第1方向に回転駆動してウインドを上昇さ
    せると共に、前記第2スイッチの操作時に前記モーター
    を第2方向に回転駆動して前記ウインドを下降させるパ
    ワーウインド装置であって、前記第1スイッチ及び前記
    第2スイッチが、1つのつまみによって同時にかつ同一
    方向に操作される第1及び第2の可動接点と、前記つま
    みが非操作位置からウインド上昇位置又はウインド下降
    位置まで操作されたときに前記第1可動接点又は第2可
    動接点が選択的に接触して切り換えられる固定接点が形
    成された配線基板とを有する1つのスライドスイッチを
    もって構成され、前記つまみが非操作位置にあるときに
    前記第1及び第2の可動接点が接触する位置に設けられ
    た固定接点が接地接続されていると共に、前記つまみが
    ウインド上昇位置又はウインド下降位置まで操作された
    ときに前記第1可動接点又は前記第2可動接点が接触す
    る固定接点のいずれか一方が接地接続を維持されている
    ことを特徴とするパワーウインド装置。
  2. 【請求項2】 前記つまみが、非操作位置からウインド
    上昇方向及びウインド下降方向に関してそれぞれ2段階
    に切り換えられるように構成され、かつ、前記配線基板
    には、前記つまみが非操作位置から第1段の操作位置ま
    で操作されたとき、前記第1可動接点又は第2可動接点
    が選択的に接触して非導通状態から導通状態に切り換え
    られる固定接点と、前記つまみが非操作位置から第2段
    の操作位置まで操作されたとき、前記第1可動接点又は
    第2可動接点が選択的に接触して切り換えられる固定接
    点とが形成され、前記つまみが第1段の操作位置まで操
    作された場合には、当該つまみが第1段の操作位置に保
    持されていた期間だけ前記モーターを第1方向又は第2
    方向に回転駆動して前記ウインドを上昇又は下降させる
    と共に、前記つまみが第2段の操作位置まで操作された
    場合には、ウインドが全閉状態又は全開状態になるまで
    前記モーターを第1方向又は第2方向に回転駆動して前
    記ウインドを上昇又は下降させることを特徴とする請求
    項1に記載のパワーウインド装置。
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