JP2001158924A - 亜鉛含有廃棄物中の亜鉛回収方法 - Google Patents

亜鉛含有廃棄物中の亜鉛回収方法

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JP2001158924A
JP2001158924A JP34413699A JP34413699A JP2001158924A JP 2001158924 A JP2001158924 A JP 2001158924A JP 34413699 A JP34413699 A JP 34413699A JP 34413699 A JP34413699 A JP 34413699A JP 2001158924 A JP2001158924 A JP 2001158924A
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reaction
mixture
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thermite
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Masayuki Yokoi
昌幸 横井
Naohiko Yamauchi
尚彦 山内
Shuhei Miyauchi
修平 宮内
Taizo Imoto
泰造 井本
Kazuya Iwasaki
和弥 岩崎
Masahiro Mori
正博 森
Kiyoshi Yamazaki
清 山崎
Shunsaku Komoda
俊策 薦田
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Osaka Prefecture
Original Assignee
Osaka Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部からの大量のエネルギー供給を必要とする
ことなく、亜鉛含有鉄系廃棄物とアルミドロスとを同時
処理して、両廃棄物の無害化と有用成分の回収とを安価
に行う新しい技術を提供することを主な目的とする。 【解決手段】亜鉛を含む鉄系廃棄物とアルミドロスとの
被処理混合物を収容した反応容器内において、テルミッ
ト反応開始剤により被処理混合物の縦断面方向に一次テ
ルミット反応を開始させ、その発生熱により被処理混合
物の横方向に二次テルミット反応を進行させ、生成する
亜鉛蒸気を冷却回収することを特徴とする亜鉛含有鉄系
廃棄物中の亜鉛回収方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛を含む鉄系廃
棄物(製鉄ダスト、製鋼ダスト、電炉ダスト、亜鉛めっ
きスラッジの加熱酸化処理物など)とアルミドロスとを
用いてテルミット反応を行わせることにより、鉄系廃棄
物の無害化と亜鉛の回収とを行うとともに、無害化した
生成物をセメント原料などとして利用する新規な技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】高炉湿式集塵ダスト(製鉄ダスト)、転炉
湿式集塵ダスト(製鋼ダスト)などは、通常1%程度の酸
化亜鉛と少量のアルカリおよび塩素とを含んでいるの
で、製鉄原料としてそのままリサイクル使用することは
困難である。また、これらのダストは、酸化亜鉛の含有
量が少ないので、亜鉛回収原料として利用することもで
きない。さらに、上記の様な不純物が含有されているた
め、セメントの副原料として利用することもできない。
したがって、全国の製鉄所から排出される年間500万ト
ンにおよぶ製鉄ダストと製鋼ダストの約35%が有効利用
されることなく、埋め立て処分されている。
【0003】電炉ダストは、10%以上の酸化亜鉛を含む
ので、亜鉛回収業者が有償で引き取り、コークスで還元
して亜鉛を回収している。しかしながら、亜鉛回収後の
還元鉄中には、1%程度の未回収亜鉛が残存しているの
で、製鉄原料としての再利用は困難であり、埋め立て処
分されている。したがって、亜鉛残存廃棄物の埋め立て
処理までを考慮すれば、電炉ダストからの亜鉛回収コス
トは著しく高くなり、電炉工場の経営を圧迫している。
【0004】電炉工場内でも、電炉ダストから亜鉛を回
収する試みが種々なされているが、いずれの方法も、外
部からのエネルギー供給が必要であること、多量のスラ
グを処理するには適していないことなどの理由により、
経済的に実施可能である亜鉛回収技術は確立されていな
い。例えば、電炉ダストとアルミドロスとを電炉内に投
入し、電炉内でテルミット反応を起こさせて、再び集塵
される電炉ダスト中の亜鉛濃度を高めた状態で、亜鉛回
収業者に販売する方法が一部の電炉工場で行なわれてい
る。この方法によれば、ダストの排出量を大幅に低減さ
せることが可能であるが、原料装入が煩雑になること、
外部からのエネルギー供給が必要であること、炭酸ガス
の一部が一酸化炭素ガスに還元されるので、排ガス対策
が必要となること、スラグ組成の変化に伴って、脱りん
能が低下したり、炉内耐火物が損傷したり、取り鍋ノズ
ルストッパーが閉塞したりするおそれがあること、最終
処理しなければならないスラグ量が増大することなどの
理由により、コスト高となり、一部の鋼種の溶解にしか
適用できない。
【0005】また、亜鉛めっきスラッジは、含水率約70
〜80%の状態でコンクリート固化あるいはそのまま埋め
立て処分されている。すなわち、スラッジ収集が困難で
あること、含水率が高いことなどの理由により、亜鉛原
料としての回収は、行われていない。
【0006】一方、わが国で廃棄物として排出されるア
ルミドロスは、1年間に約20万トンに達すると推定され
ている。このアルミドロスは、アルミニウム、窒化アル
ミニウムなどを含有しており、空気中の水分を吸収し
て、これら含有成分が加水分解され、水素ガス、アンモ
ニアガスなど可燃性ガスを発生するので、そのままの状
態で、埋め立て処理することは困難である。したがっ
て、あらかじめ水中で加水分解処理しておく必要がある
が、この処理は、引火・爆発の危険性を伴うとともに、
加水分解に長時間を要するので、コスト高になってい
る。アルミドロスを高温で長時間加熱酸化して、無害化
する技術も開発されているが、コスト高となるので、実
用化されるには至っていない。このため、アルミドロス
の不法投棄あるいは不法輸出などが行われているのが現
状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、外部からの大量のエネルギー供給を必要とすること
なく、亜鉛含有鉄系廃棄物とアルミドロスとを同時処理
して、両廃棄物の無害化と有用成分の回収とを安価に行
う新しい技術を提供することを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
従来技術の現状に留意しつつ、研究を進めた結果、亜鉛
を含む鉄系廃棄物とアルミドロスとからなる被処理混合
物を反応容器内に収容した状態で、反応容器内混合物の
垂直断面方向にテルミット反応を進行させる場合には、
従来技術の問題点が大幅に軽減乃至実質的に解消される
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、下記の亜鉛含有廃棄
物中の亜鉛回収方法を提供するものである。 1.亜鉛を含む鉄系廃棄物とアルミドロスとの被処理混
合物を収容した反応容器内において、テルミット反応開
始剤により被処理混合物の縦方向に一次テルミット反応
を開始させ、その発生熱により被処理混合物の横方向に
二次テルミット反応を進行させ、生成する亜鉛蒸気を冷
却回収することを特徴とする亜鉛含有鉄系廃棄物中の亜
鉛回収方法。 2.亜鉛を含む鉄系廃棄物が、製鉄/製鋼ダスト、電炉
ダストおよび亜鉛メッキスラッジの加熱処理物の少なく
とも1種である上記項1に記載の亜鉛回収方法。 3.被処理混合物中のZn/Feの原子比が、0.01〜1.0の範
囲にある上記項1に記載の亜鉛回収方法。 4.被処理混合物に酸化鉄含有副生成物を添加する上記
項1に記載の亜鉛回収方法。 5.金属アルミ含有量15重量%以上のアルミドロスを用
いる上記項1に記載の亜鉛回収方法。 6.被処理混合物にアルミ二ウム粉末、アルミ二ウム箔
片およびアルミニウム薄板片の少なくとも1種を混合す
る上記項1に記載の亜鉛回収方法。 7.アルミニウム粉末と酸化鉄粉末との混合物からなる
テルミット反応開始剤を可燃性材料製筒状体内またはア
ルミニウム製筒状体内に充填した後、筒状体の少なくと
も1本を反応容器内に収容した被処理混合物の上部から
下部に達する様に配置し、テルミット反応開始剤に点火
して、一次テルミット反応を行う上記項1に記載の亜鉛
回収方法。 8.アルミニウム粉末と酸化鉄粉末との混合物からなる
テルミット反応開始剤を、被処理混合物を収容した円筒
形反応容器の上部から下部まで同心円状に垂直に配置し
た後、テルミット反応開始剤に点火して、一次テルミッ
ト反応を行う上記項1に記載の亜鉛回収方法。 9.ガラス管を反応容器の外部から内部のテルミット反
応開始剤の位置まで通し、このガラス管を通してレーザ
ー光線を照射することにより、テルミット反応開始剤に
着火して、一次テルミット反応を行う上記項1に記載の
亜鉛回収方法。 10.反応容器内面に沿って無機物層および可燃材層を
順次設けた状態で被処理混合物を反応させる上記項1に
記載の亜鉛回収方法。 11.一次テルミット反応の進行方向に平行して被処理
混合物中に可燃材層による仕切を設けることにより、反
応生成物の分割および反応容器からの取り出しを容易と
した上記項1に記載の亜鉛回収方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、処理対象とな
る亜鉛含有鉄系廃棄物としては、製鉄ダスト、製鋼ダス
ト、電炉ダスト、亜鉛めっきスラッジの加熱酸化処理物
などが例示される。
【0011】また、アルミドロスは、金属アルミ含量15
重量%以上のものを使用することが好ましく、20〜30重
量%程度のものを使用することがより好ましい。
【0012】本発明においては、亜鉛含有鉄系廃棄物
(製鉄ダスト、製鋼ダスト、電炉ダスト、亜鉛めっきス
ラッジの加熱酸化処理物など)とアルミドロスとからな
る粉末状被処理混合物中において、アルミニウム-酸化
鉄混合粉末(テルミット反応開始剤)によるテルミット反
応(一次テルミット反応)を行わせ、その発生熱により被
処理混合物のテルミット反応(二次テルミット反応)を誘
発させることにより、短時間内に混合物中でテルミット
反応が進行して、アルミドロス由来のアルミニウムと窒
化アルミニウムとが酸化され、無害化される。この際、
鉄系廃棄物に由来する酸化鉄などの酸化物が同時に還元
されて鉄微粒子となり、これが分散した多孔質体が得ら
れる。
【0013】また、鉄系廃棄物中に含有されていた酸化
亜鉛も、亜鉛に還元され、反応時の高熱で亜鉛蒸気とし
て蒸発する。また、アルカリ、塩素なども、蒸発する。
亜鉛、アルカリ、塩素などの蒸発成分は、冷却捕集す
る。
【0014】したがって、テルミット反応により、被処
理混合物中の蒸発成分と残存成分(残留スラグおよび金
属鉄)をそれぞれ分離回収することができる。
【0015】主として酸化アルミニウム、スピネル、酸
化カルシウム、酸化ケイ素、鉄などからなる残存反応生
成物は、鉄系微粒子を含み、かつ亜鉛、アルカリ金属、
塩化物などを含まない破砕容易な多孔質体であるので、
そのままセメント製造の副原料として好適に使用でき
る。
【0016】本発明は、テルミット反応開始剤により一
次テルミット反応を発生させること、一次テルミット反
応により発生した熱により、粉末状被処理混合物に着火
して二次テルミット反応を発生させることこと、両テル
ミット反応の進行方向と反応温度を制御し、Znおよびア
ルカリ金属、塩化物などを含まない破砕容易な多孔質体
を得ること、および二次テルミット反応中の被処理混合
物を空気から遮断して、生成する気化性成分の蒸気を冷
却捕集することを必須とする。
【0017】以下に、本発明の各構成要件について、詳
述する。 1.反応進行方向と着火方法 一般に、被処理混合物中に酸化亜鉛、塩化物、アルカリ
金属などが含まれている場合には、テルミット反応の進
行とともに、還元された亜鉛、アルカリ、塩素などの気
化性成分は、蒸気となって、固相から脱離する。これら
気化性成分は、気化熱を奪うとともに、固相反応の反応
速度を遅らせるので、テルミット反応の温度はあまり上
昇せず、反応の進行方向により、被処理混合物の反応性
に大きな違いが生じる。
【0018】すなわち、反応容器内に収容した粉末状被
処理混合物の上方から点火した場合を想定すると、下方
に拡散する亜鉛などの気化性成分は、直下の未反応成分
により冷却されて、液体あるいは固体となり、濃縮され
る。一方、上方に拡散する気化性成分は熱を奪って、反
応系(被処理混合物)外に離脱する。
【0019】アルミニウム含有量が少ない被処理混合物
は、反応性が低いので、例えば、アルミニウム粉末と酸
化鉄の混合物からなるテルミット反応開始剤を用いてテ
ルミット反応(一次テルミット反応)を発生させ、その反
応熱により、被処理混合物のテルミット反応(二次テル
ミット反応)を強制的に開始させる必要がある。
【0020】上方からの着火により、二次テルミット反
応を開始させる場合を想定すると、反応は、反応容器内
に収容された被処理混合物表層部の主に平面方向に広が
って、表層部が溶融する。還元された鉄および溶融して
いる酸化アルミニウム(スラグ)相は、被処理混合物粉末
よりも比重が高くなるので、直下にある未反応の被処理
混合物粉末中に沈み込む。被処理混合物中では、アルミ
ドロス由来のアルミニウムと酸化鉄とのテルミット反応
の反応熱は、テルミット反応開始剤によるテルミット反
応熱に比べて小さいので、その反応温度は、反応の進行
とともに低下してスラグ相の粘度が上がり、スラグ相を
通しての気化性成分の揮散が困難となる。
【0021】さらに、反応の進行とともに、スラグ相も
厚くなるので、気化性成分は、より一層揮散し難くな
る。その結果、気化性成分の含有量が低い場合において
も、二次テルミット反応がやがて停止することがある。
【0022】逆に、被処理混合物の下方から点火した場
合を想定すると、上方に拡散する気化性成分は、やはり
直上の未反応成分で冷却されて、液体あるいは固体とな
り、層状に凝縮される。上方から点火した場合と比較す
れば、半溶融状態あるいはすでに表面から冷却固化した
スラグ相を突き破って気体を逃がす場合よりも、未反応
被処理混合物相を通して容易に外部に気体を逃がせるの
で、反応はゆるやかに上方に進行する。しかしながら、
還元された亜鉛などの気化性成分は、テルミット反応に
は中立で関与しないものの、完全には蒸発できないの
で、反応後のスラグ中に残留することになる。特に反応
温度が低い場合には、これら成分は層状に凝縮する。し
たがって、下方からテルミット反応を進行させる方法に
よっても、亜鉛を完全に蒸発分離させることはできな
い。
【0023】しかるに、本発明によれば、反応容器内に
収容された被処理混合物中の垂直断面方向に一様に反応
を進行させることにより、発生した気体を未反応の被処
理混合物側にでなく、高温になっている反応生成物側か
ら放出することにより、上記の様なテルミット反応に際
しての問題点を解消することができる。
【0024】被処理混合物を通常の方法で反応容器に充
填すると、見かけの比重は1.2〜1.6程度となる。本発明
において、被処理混合物をテルミット反応に供した場合
の生成物の比重は2以上である。このことから、生成物
は大幅に収縮し、大きな空洞を有するかあるいは空隙の
多い多孔質の反応生成物となっており、テルミット反応
で発生した気体は、反応生成物側へ拡散して、外部に放
出されていることが明らかである。すなわち、本発明に
よれば、上部からあるいは下部から水平方向に反応を進
行させる通常のテルミット反応方法では反応させること
ができない金属アルミニウム分の少ない(発熱量の低い)
アルミドロスであっても、十分に反応させ、反応生成物
を無害化することができる。
【0025】本発明においては、反応容器に収容した被
処理混合物の反応(二次テルミット反応)を一様に進行さ
せるために、金属アルミニウムと酸化鉄との混合物から
なるテルミット反応(一次テルミット反応)開始剤を使用
する。テルミット反応の反応速度の点で、この開始剤と
被処理混合物とでは、著しく異なる。すなわち、開始剤
の反応速度が100cm/min程度であるのに対し、被処理混
合物の反応速度は1cm/min程度である。したがって、被
処理混合物中の垂直方向に(±10%程度以内の傾きは差
し支えない)、テルミット反応開始剤を棒状、層状ある
いは同心円上に配置しておく場合には、被処理混合物内
において、開始剤による一次テルミット反応を垂直断面
方向に急速に進行させることができる。
【0026】一次テルミット反応による発生熱は、被処
理混合物を高温度に加熱するので、反応性の低い被処理
混合物においても、上記垂直方向から横方向に二次テル
ミット反応が進行する。
【0027】テルミット反応開始剤の点火については、
熱源、点火手段などの制限はない。例えば、反応容器上
方に設けた開口部から電気的手段により行うことができ
る。あるいは、反応容器の外部からテルミット反応開始
剤の位置までガラス管を配設し、炭酸ガスレーザー光線
を照射して、テルミット反応開始剤に点火してもよい。
【0028】なお、被処理混合物は、必要に応じ、テル
ミット反応に先立って、予め乾燥および/または加熱処
理しても良い。 2.反応温度による反応生成物の性状と気化成分の除去 反応生成物の形状および成分は、二次テルミット反応の
温度により、大きく影響される。
【0029】本発明の基礎となる研究において、以下に
詳述する様に、被処理混合物中の亜鉛、塩化物、アルカ
リ金属など気化性成分の含有率およびアルミドロス由来
の金属Al含有率を種々変化させ、二次テルミット反応を
行わせた。
【0030】なお、被処理混合物は、亜鉛含有鉄系混合
物と金属Al源混合物とを混合して調製した。亜鉛含有鉄
系混合物は、電炉ダスト(亜鉛含有率;ZnOとして35重量
%)と酸化鉄とを混合して、Zn/Feの原子比を0.01〜0.7
の範囲で変化させた。Zn/Feの原子比0.01は、製鋼原料
として利用できないため廃棄される製鋼/製鉄ダストあ
るいは電炉ダストの最低亜鉛含有率を想定している。Zn
/Feの原子比0.7は、亜鉛回収にリサイクルされることな
く廃棄されている電炉ダストの最大亜鉛含有率を想定し
ている。また、金属Al源混合物の金属Al含有率は、アル
ミ残灰(約9重量%)、メッシュ灰および金属Al粉を混合
して、金属Al含有率を9〜30重量%の範囲で変化させ
た。金属Al含有率上限値30重量%は、アルミドロスとし
て処分される廃棄物中の最大金属Al含有率を想定したも
のである。
【0031】その結果、以下のことが判明した。
【0032】二次テルミット反応の反応温度は、被処理
混合物中の酸化亜鉛、塩化物、アルカリ金属など気化性
成分の含有量、Zn/Feの原子比、アルミドロスに由来す
る金属Al含有量、空気からの水分吸着量などに依存する
が、ここで使用した組成範囲では、通常1000〜1800℃程
度である。気化性成分の含有率が高くなると、反応温度
は低下するのに対し、金属Al含有率が高くなると反応温
度は高くなる。
【0033】金属Al含有率が15重量%未満の場合には、
二次テルミット反応の最高到達温度は、1300℃に達せ
ず、反応前後の被処理混合物の体積は、ほとんど変化し
ない。また、反応生成物は、焼結しておらず、亜鉛、塩
化物、アルカリ金属などがそのまま残留する。これに対
し、金属Al含有率が30重量%を超え、かつ亜鉛含有率が
10重量%未満である場合には、二次テルミット反応の最
高到達温度が1600℃を超え、亜鉛、塩化物、アルカリ金
属などの低沸点化合物は気化除去されるものの、スラグ
相も完全に溶融されるので、鉄粒子が塊状化して反応生
成物の粉砕が困難となり、鉄塊状物の分離除去が必要と
なる。
【0034】しかるに、二次テルミット反応温度が1300
〜1600℃程度となる様に、被処理混合物の組成調整を行
う場合には、亜鉛、塩化物およびアルカリ金属が蒸発分
離されるとともに、還元された鉄粒子が微粒子として分
散した多孔質の反応生成物が得られる。この多孔質反応
生成物は、容易に粉砕できるので、鉄分の除去操作は不
要であり、そのままセメントの酸化鉄および酸化アルミ
ニウム原料として有効利用できる。また、気化回収され
た亜鉛は、精製して、有効に再利用することができる。
【0035】被処理混合物中のAl含有量が少なすぎる場
合には、二次テルミット反応の温度が1300℃に達しない
ので、Zn、塩化物、アルカリ金属などの除去が十分に行
われず、かつ反応生成物が焼結しない。したがって、Al
含有量15重量%以上、より好ましくは20〜30重量%程度
のアルミドロスを使用することが望ましい。あるいは、
被処理混合物中のAl含有量が少なすぎる場合には、アル
ミニウム廃材、アルミニウムリサイクル材(アルミニウ
ム缶の破砕回収に伴うアルミニウム片など)、アルミニ
ウム粉末、アルミニウム箔片、アルミニウム薄板片など
を被処理混合物に添加しても良い。
【0036】また、被処理混合物中の酸化鉄含有量が少
なすぎる場合には、圧延スケールなどの酸化鉄含有副生
物を添加しても良い。
【0037】被処理物中のZn/Fe原子比は、処理対象と
なる亜鉛含有鉄系廃棄物組成の亜鉛含有率を考慮して、
0.01〜0.7程度の範囲内にある。 3.気化成分の捕集 被処理混合物を収容した耐火性反応容器の上部に設けた
開口部から気化した成分を容器外に取り出し、冷却する
ことにより、亜鉛などの気化成分が回収できる。
【0038】耐火性容器に設けた開口部は、テルミット
反応開始剤に点火するためにも使用できる。 4.反応容器からの反応生成物の分離 テルミット反応は、1300℃以上の高温で行われるので、
反応容器は耐火性材料により形成する。耐火性材料とし
ては、金属溶解容器などにおいて用いられる酸化物系、
窒化物系などの公知の耐火物材料(マグネシア質耐火
物、クロム質耐火物など)、鉄系の耐火金属(耐熱合金鋼
など)が例示される。
【0039】しかしながら、これらの耐火性材料は、テ
ルミット反応生成物と凝着しやすいので、反応容器から
の反応生成物の取り出しあるいは反応容器の再使用が困
難となる場合がある。この様な場合には、テルミット反
応を行うに先立ち、反応容器内壁と被処理混合物との間
に無機物層(砂、耐火骨材など)と可燃性乃至炭化性材層
(段ボール紙、厚紙、プラスチックスシートなど)とを順
次設けることにより、反応生成物の凝着を防止するとと
もに、反応容器の断熱性を高めることができる。可燃性
材乃至炭化性材層は、燃焼することなく、原形をほぼ維
持した状態で炭化される。この炭化層は、無機物層およ
び反応容器内壁への亜鉛などの拡散移行を防止するとと
もに、固化した多孔質反応生成物の反応容器からの取り
出しを容易とする。
【0040】なお、反応容器内において、予め被処理混
合物中に可燃性材乃至炭化性材層からなる隔壁を配置し
ておく場合には、炭化層に沿って反応生成物を簡単に分
割することができるので、取り扱いが容易となる。
【0041】
【発明の効果】亜鉛含有鉄系廃棄物とアルミニウム系廃
棄物とを同時に処理する本発明によれば、以下の様な効
果が達成される。 1.亜鉛含有鉄系廃棄物とアルミニウム系廃棄物との混合
物から、亜鉛を回収するとともに、鉄微粒子を分散含有
する破砕容易な多孔質の生成物を得ることができる。こ
の様な多孔質の生成物は、セメント副原料として好適で
ある。 2.アルミニウム系廃棄物中の金属アルミニウム、窒化ア
ルミニウムなどを効率良く酸化し、無害化することがで
きる。 3.処理に際して、外部からの大量のエネルギー供給を必
要としない。
【0042】
【実施例】以下、実施例を参照しつつ、本発明をより具
体的に説明する。 <着火方法>テルミット反応開始剤は、アルミ二ウム粉
(粒径10〜100μm)と酸化鉄粉(粒径1〜10μm)を重量比3
対8で混合して、調製した。厚さ1mm、幅5mm、長さ5cmの
マグネシウムリボンをテルミット反応開始剤の表面に突
き立てて、これを導火線とした。マグネシウムリボンの
先端をガスバーナーで加熱すると瞬時に点火し,これが
燃え尽きると同時にテルミット反応開始剤に着火する。 実施例1 図1に示す容量2リットルの耐火鋼製の円筒形反応容器
1(内径15cm×高さ14cm)の内周沿いに内壁から約10mmの
間隔をおいて同じ高さの段ボール紙製円筒体2を配置
し、両者間の空間部に粒径1〜2mm程度の砂3を充填し
た。次いで、段ボール紙により囲まれた円筒状の内側空
間部に被処理混合物4として、電炉ダスト(亜鉛含有量
は、Znとして35重量%)と圧延スケール酸化鉄との混合
物(酸化鉄源)、および金属アルミニウム含有率25%のメ
ッシュ灰と金属アルミニウム粉とのアルミニウム源混合
物(金属Al含有率は、全て30%)を予め混合して、円筒状
に充填した後、開口部5を備えた耐火鋼製の蓋6を載せ
た。なお、円筒状に充填された被処理混合物4の中心部
には、酸化鉄粉とAl粉とからなるテルミット反応開始剤
約70gを直径1cm程度の円柱形状7に予め充填してお
き、開口部5を介してこれに着火した。
【0043】被処理混合物は、酸化鉄源とAl源との混合
比を変えて、酸化亜鉛含有率を変化させたもの6種を調
製し、使用した。
【0044】上方からテルミット反応開始剤に着火する
と瞬時に一次テルミット反応が下方向に進行して、被処
理混合物4の中心に円筒状の空洞が形成されるととも
に、被処理混合物の円筒状空洞内面が全面にわたってほ
ぼ同時に着火された。その後、被処理混合物4の外周部
方向にほぼ同心円状にゆっくりと二次テルミット反応が
進行し、砂3を充填した外周部に至って、反応は終了し
た。その間、被処理混合物4の見掛けの形状および体積
は変化せず、主に円筒状充填部中心の空洞部から白煙お
よび炎が、開口部5を経て反応容器1外に噴出した。白
煙および炎を冷却することにより(図示せず)、気化性成
分を回収した。
【0045】反応容器1を一昼夜放置して冷却した後、
反応生成物を取り出して破砕し、分析に供した。反応成
生物は、充填した砂との界面がダンボール紙円筒体2の
灰化物で覆われており、外周に充填した砂3ときれいに
分離したので、反応容器1から容易に取り出すことがで
きた。No.1〜4の反応生成物中には、直径1μm〜1mm程度
の粒状の鉄微粒子が分散しており、かつ鋸により切断す
ることも、あるいはハンマーにより破砕することも容易
であった。いずれの反応生成物においても、その最表面
には、淡黄色の気化性成分の凝固物が認められた。
【0046】被処理混合物6種の組成、反応温度および
反応生成物の性状を表1に示し、反応生成物の組成(酸
素を除く:重量%)を表2に示す。なお、試料No.6の反
応生成物は塊状となったので、組成分析は行わなかっ
た。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】No.1以外の反応生物においては、亜鉛は認
められず、また被処理物中の亜鉛比率が高かったNo.1、
2以外の反応生物においては、塩化物イオンは認められ
なかった。
【0050】No.6の反応成生物には、大きな空洞があ
り、かつ鉄塊が認められたが、その他の生成物は多孔質
であり、鋸により容易に切断することができ、またハン
マーにより容易に破砕することが出来た。
【0051】なお、図1に示す反応容器に代えて、図2
に示す角形の反応容器を使用する場合にも、上記とほぼ
同様の結果が得られた。 実施例2 厚さ2.5cmの耐火断熱材を用いて、図2に示す内容量1.5
リットル、高さ10cm×縦10cm×横15cmの反応容器11を
作った(耐火断熱材の厚さは、示していない)。電炉ダス
ト(亜鉛含有量、Znとして35重量%)と圧延スケール酸化
鉄との混合物に金属アルミニウム含有率25%のメッシュ
灰をさらに混合して得た被処理混合物12を反応容器1
1に充填した。被処理混合物12は、各材料の混合比を
変え、酸化亜鉛含有率を変化させたもの4種を調製し
た。なお、被処理混合物12のほぼ中間位置に段ボール
紙からなる仕切13を配置しておいた。
【0052】反応容器11の1つの垂直壁面部(図2の
右側垂直壁面部)に接して、反応容器11の底面から上
面まで、酸化鉄粉とAl粉とからなるテルミット反応開始
剤14約100gを厚さ約1cmで充填した。
【0053】テルミット反応開始剤14に着火すると、
瞬時に一次テルミット反応が横方向(図2の左方向)に進
むとともに、右側内壁面部に添って縦方向に一定厚さの
空洞15(テルミット反応開始剤14の厚さにほぼ同じ)
が生じた。この一次テルミット反応に引き続いて、テル
ミット反応着火剤14に接していた被処理混合物12の
垂直断面の全面がほぼ同時に着火され、垂直な二次テル
ミット反応面がゆっくりと水平(図2の左方向)に進行し
て、やがて反応が終了した。その間、被処理混合物の見
掛けの形状および体積は変化せず、空洞部15の上方か
ら白煙および炎が、開口部(図示せず)を経て系外に噴出
した。白煙および炎を冷却することにより、気化性成分
を回収した。
【0054】反応容器11を一昼夜放置して冷却した
後、反応生成物を取り出して破砕し、分析に供した。反
応生成物は、中間部に配置した段ボール紙13の炭化層
の部分で容易に二分することができた。二分された反応
生成物は、多孔質であり、鋸により容易に切断すること
ができ、またハンマーにより容易に破砕することが出来
た。
【0055】この方法で処理した被処理混合物の組成、
酸化亜鉛含有率および反応温度ならびに反応生成物の性
状を表3に示し、反応生成物の組成(酸素を除く:重量
%)を表4に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】反応生成物においては、電炉ダストおよび
メッシュ灰に由来する亜鉛、カリウム、鉛、塩化物など
気化性成分は、いずれも著しく減少しており、No.7以外
では、0.1重量%程度であった。また、いずれの反応生
成物も、直径1μm〜1mm程度の鉄微粒子を分散含有する
多孔質体であり、鋸により切断することも、ハンマーに
より破砕することも、容易であった。 比較例1 実施例2で使用したと同様の反応容器に実施例1の試料
No.2と同一組成の被処理混合物を充填し、2週間放置し
た後、1つの垂直壁面部(図2の右側垂直壁面部)に接し
て、反応容器11の底面から上面まで、実施例2と同様
のテルミット反応開始剤約200gを厚さ約2cmで充填し
た。
【0059】この状態で、テルミット反応開示剤に着火
したところ、テルミット反応開始剤は瞬時に反応したも
のの、被処理混合物は二次テルミット反応を持続するこ
とはできなかった。 実施例3 比較例1と同様にして、実施例2で使用したと同様の反
応容器に実施例1の試料No.2と同一組成の被処理混合物
を充填し、2週間放置し、次いで150℃で2日間加熱乾燥
した後、1つの垂直壁面部(図2の右側垂直壁面部)に接
して、反応容器11の底面から上面まで、実施例2と同
様のテルミット反応開始剤約200gを厚さ約2cmで充填し
た。
【0060】この状態で、テルミット反応開始剤に着火
すると、一次テルミット反応および二次テルミット反応
が順次進行して、亜鉛、塩化物などの気化性成分が除去
された反応生成物が得られた。
【0061】比較例1と実施例3とを対比すると、乾燥
前の被処理混合物は、約4%の水分を含んでおり、約150
℃、2時間の加熱乾燥により、その水分の80%が除去さ
れることが示差熱分析から明らかとなった。 比較例2 実施例2で使用したと同様の反応容器に被処理混合物
(金属Al含有率を11.1%とした以外は、実施例1の試料N
o.4と同じ)およびテルミット反応開始剤約200gを充填
し、150℃で2日間加熱乾燥した後、実施例2と同様の手
法により、テルミット開始剤に着火した。
【0062】一次および二次テルミット反応は、垂直な
壁面の一方から他方に向けて進行し、固化した反応生成
物が、得られた。反応温度は、最高1100℃程度で、白煙
の発生量は、極めて少なかった。
【0063】反応生成物は、焼結しておらず、亜鉛、塩
化物などの気化性成分が多量に残存していた。 比較例3 厚さ2.5cmの耐火断熱材を用いて、内容量3リットル、高
さ30cm×縦10cm×横10cmの反応容器を作り(耐火断熱材
の厚さは示していない)、これに実施例1の試料No.1と
同一組成の被処理混合物(金属Al含有率30%)を充填した
後、耐火断熱材からなる蓋を載置した。この際、テルミ
ット反応開始剤約200gを予め反応容器底部上に層状に敷
き詰めておいた。
【0064】反応容器の底部に穴をあけ、そこからテル
ミット反応開始剤に着火すると、瞬時に一次テルミット
反応が水平方向に進み、次いでテルミット反応開始剤に
接する被処理混合物の水平な下面が着火され、その反応
面は、ゆっくりと垂直方向に進行し、約40分後に最上面
まで到達して、反応は終了した。その間、反応初期およ
び反応最終期を除いて、白煙および炎は外部に噴出しな
かった。
【0065】反応容器を一昼夜放置して冷却した後、反
応生成物を容器から取り出し、破砕して、分析に供し
た。反応生成物はポーラスであったが、縦方向に約1cm
程度の間隔で水平な層が認められ、層界面で容易に分離
した。層内の気化性成分の含有量は、被処理混合物とほ
とんど変わらなかった。 比較例4 テルミット反応開始剤約200gを反応容器内に収容した被
処理混合物上に層状に敷き詰めた以外は比較例3と同様
にして、反応を行った。テルミット反応開始剤に着火す
ると、瞬時に一次テルミット反応が水平方向に進み、テ
ルミット反応開始剤は消滅したが、これに接する直下の
被処理混合物は着火するに至らなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用した反応容器の概要を示す斜面
図である。
【図2】実施例1で使用した他の反応容器の概要を示す
斜面図である。
【図3】実施例2で使用した反応容器の概要を示す斜面
図である。
【符号の説明】
1…反応容器 2…段ボール紙 3…砂充填層 4…被処理混合物 5…開口部 6…蓋 7…テルミット反応開始剤 11…反応容器 12…被処理混合物 13…段ボール紙 14…テルミット反応開始剤 15…空洞部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 7/04 C22B 19/30 19/30 B09B 3/00 304C (72)発明者 宮内 修平 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 井本 泰造 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 岩崎 和弥 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 森 正博 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 山崎 清 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 薦田 俊策 大阪府大阪狭山市大野台3−22−2 Fターム(参考) 4D004 AA43 AA44 AB03 BA05 CA37 CA42 CA43 CA50 CB04 CB31 CC11 DA03 DA10 4K001 AA30 BA13 BA14 BA24 DA06 DA14 HA03 KA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛を含む鉄系廃棄物とアルミドロスとの
    被処理混合物を収容した反応容器内において、テルミッ
    ト反応開始剤により被処理混合物の縦断面方向に一次テ
    ルミット反応を開始させ、その発生熱により被処理混合
    物の横方向に二次テルミット反応を進行させ、生成する
    亜鉛蒸気を冷却回収することを特徴とする亜鉛含有鉄系
    廃棄物中の亜鉛回収方法。
  2. 【請求項2】亜鉛を含む鉄系廃棄物が、製鉄/製鋼ダス
    ト、電炉ダストおよび亜鉛メッキスラッジの加熱処理物
    の少なくとも1種である請求項1に記載の亜鉛回収方
    法。
  3. 【請求項3】被処理混合物中のZn/Feの原子比が、0.01
    〜0.7の範囲にある請求項1に記載の亜鉛回収方法。
  4. 【請求項4】被処理混合物に酸化鉄含有副生成物を添加
    する請求項1に記載の亜鉛回収方法。
  5. 【請求項5】金属アルミ含有量15重量%以上のアルミド
    ロスを用いる請求項1に記載の亜鉛回収方法。
  6. 【請求項6】被処理混合物にアルミ二ウム粉末、アルミ
    二ウム箔片およびアルミニウム薄板片の少なくとも1種
    を混合する請求項1に記載の亜鉛回収方法。
  7. 【請求項7】アルミニウム粉末と酸化鉄粉末との混合物
    からなるテルミット反応開始剤を可燃性材料製筒状体内
    またはアルミニウム製筒状体内に充填した後、筒状体の
    少なくとも1本を反応容器内に収容した被処理混合物の
    上部から下部に達する様に配置し、テルミット反応開始
    剤に点火して、一次テルミット反応を行う請求項1に記
    載の亜鉛回収方法。
  8. 【請求項8】アルミニウム粉末と酸化鉄粉末との混合物
    からなるテルミット反応開始剤を、被処理混合物を収容
    した円筒形反応容器の上部から下部まで同心円状に垂直
    に配置した後、テルミット反応開始剤に点火して、一次
    テルミット反応を行う請求項1に記載の亜鉛回収方法。
  9. 【請求項9】ガラス管を反応容器の外部から内部のテル
    ミット反応開始剤の位置まで通し、このガラス管を通し
    てレーザー光線を照射することにより、テルミット反応
    開始剤に着火して、一次テルミット反応を行う請求項1
    に記載の亜鉛回収方法。
  10. 【請求項10】反応容器内面に沿って無機物層および可
    燃材層を順次設けた状態で被処理混合物を反応させる請
    求項1に記載の亜鉛回収方法。
  11. 【請求項11】一次テルミット反応の進行方向に平行し
    て被処理混合物中に可燃材層による仕切を設けることに
    より、反応生成物の分割および反応容器からの取り出し
    を容易とした請求項1に記載の亜鉛回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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