JP2001158197A - 繰出し式の筆記具または化粧具 - Google Patents

繰出し式の筆記具または化粧具

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JP2001158197A
JP2001158197A JP37627499A JP37627499A JP2001158197A JP 2001158197 A JP2001158197 A JP 2001158197A JP 37627499 A JP37627499 A JP 37627499A JP 37627499 A JP37627499 A JP 37627499A JP 2001158197 A JP2001158197 A JP 2001158197A
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cam follower
cam
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writing
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JP37627499A
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English (en)
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Masashi Shimada
昌司 島田
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IWASAKI KINZOKU KOGYO KK
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IWASAKI KINZOKU KOGYO KK
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  • Clips For Writing Implements (AREA)
  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 図示の使用モードのままキャップをポケット
に挟んだ場合に、書記部材や化粧部材を先金などの内部
に自動的に収納することを目的とする。 【解決手段】 書記部材1を保持する作動子8は、軸筒
2とともに回動し、上下方向には軸筒2から独立して移
動する。作動子8のカムフォロワ部8aは、キャップ4
と嵌合した内筒6のカム部6bに案内される。使用モー
ドでは、カムフォロワ部8aは、順傾斜面6cから逆傾
斜面6eに入った位置でクリップ玉5aに係止される。
非使用モードに戻すには、軸筒2を時計方向に少しだけ
回動して、カムフォロワ部8aを順傾斜面6cの方に移
動させればよい。図示のままクリップ5をポケットに挟
んだ場合、クリップ玉5aが外方に逃げてカムフォロワ
部8aから離れてそれまでの係止作用が解除されるの
で、カムフォロワ部8aは逆傾斜面6eに案内されて凹
状面6g′の位置まで移動し、非使用モードとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後方向へ付勢される書
記部材や化粧部材を収納した軸筒と、クリップを設けた
キャップと、の相対的な回動操作により、当該部材を前
後動させてその使用モードまたは非使用モードの各位置
に設定するようにした繰出し式の筆記具および化粧具に
関する。
【0002】本明細書においては、筆記具および化粧具
の長手方向の書記部材や化粧部材の出没側を「前」と
し、これとは逆のキャップ側を「後」とする。
【0003】書記部材または化粧部材がその使用モード
位置と非使用モード位置との間で前後動する繰出し式の
筆記具や化粧具においては、利用者が、不注意でこれら
の部材を外部に突出させたまま、そのクリップ部分を衣
服のポケットなどに差し込んだときに、当該部材が先金
などの中に自動的に収納されるようにすることが望まし
く、本発明はこのような要請に応えるものである。
【0004】本発明は、このように書記部材(水性・油
性ボールペンのレフィール,シャープペンシルの芯繰り
出し部など)を収納した繰出し式の筆記具と、化粧部材
(口紅,アイシャドー、アイライナーなど)を収納した
繰出し式の化粧具と、の両者を対象としている。
【0005】一方、書記部材および化粧部材それぞれの
繰出し機構の間には共通性・類似性があるので、以下の
記載では便宜的に筆記具を例にとって説明する。
【0006】
【従来の技術】書記部材を収納した軸筒、およびクリッ
プを設けたキャップなどからなる回動操作態様の筆記具
では、この軸筒とキャップとを相対的に回動することに
より、書記部材の書記部が軸筒内に引っ込んだ非使用モ
ードの状態と、当該書記部が軸筒の先端側から突出した
使用モードの状態とを選択的に設定している。
【0007】利用者は、筆記具の非使用時にはそのクリ
ップを衣服のポケット等に差し込んで携帯することが多
い。このとき不用意に書記部材を突出状態にしたままだ
と利用者の衣服などを汚すことになる。特に、書記部材
または化粧部材が水性インクや水性化粧料を用いている
場合は衣服等を汚しやすい。
【0008】本件出願人は、このような衣服などの汚れ
を生じるおそれのない筆記具や化粧具をすでに提案して
いる(特開平8−290698号公報)。
【0009】これは、利用者の操作にともないノック部
材が使用モードの位置まで移動したとき、その係止部が
クリップの被係止部と係合して当該クリップの自由端部
分が開かない構造にすることにより、書記部材や化粧部
材を使用モードにしたままでは、すなわち書記部材が軸
筒の前端部分から突出した状態のままでは、クリップを
ポケット等に差し込むことができないよいうにしたもの
である。
【0010】そのため、クリップをポケット等に差し込
めないことに気が付いた利用者は、ノック部材を操作し
て書記部材や化粧部材を軸筒側に収納してからクリップ
をあらためて差し込むことにより、自らの衣服などを汚
さずにすむ。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の筆記具およ
び化粧具は、このような卓越した利点を有しているが、
書記部材や化粧部材を非使用モードに切り替えることを
忘れたままクリップをポケット等に挟もうとする利用者
にとって、その動作を中断しなければならず、操作上の
利便性の点で改善の余地を残している。
【0012】本発明では、筆記具または化粧具の使用モ
ードへの操作設定をクリップの自由端側で保持し、利用
者が使用モードのままクリップをポケットなどに挟むこ
とを許容してそれが実行されたときには、クリップの自
由端側の部分がポケット生地などにより外方に逃げてそ
れまでの当該部分の使用モード保持機能を解除し、書記
部材や化粧部材を先金などの中に収納することにより、
突出状態のままの書記部材や化粧部材で自らの衣服など
を汚すのを防止するとともに、クリップをポケット等に
挟む際の操作上の利便性を確保し、さらには使用モード
から非使用モードへの操作方法のマルチ化を図ることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を次の
ようにして解決する。 (1)後方向へ付勢される書記部材または化粧部材を収
納した軸筒と、クリップを設けたキャップと、の相対的
な回動操作により、当該部材を前後動させて使用モード
または非使用モードの各位置に設定するようにした繰出
し式の筆記具または化粧具において、前記クリップの自
由端側の把持用突状部が入り込む孔部を、前記キャップ
に形成し、前記書記部材または前記化粧部材を前後方向
に移動させるためのカム部およびそのカムフォロワ部
を、キャップ側と軸筒側とに別々に形成する。そして、
前記カム部と前記カムフォロワ部との位置関係が前記回
動操作に基づいて使用モードになったときには、前記孔
部に入り込んでいる前記把持用突状部によりこれを保持
して当該位置関係の非使用モードへの移行を阻止し、か
つ、この阻止状態のまま前記クリップをポケットなどに
挟んでその自由端側が外方に逃げるときには、前記把持
用突状部によるそれまでの保持動作を解除して当該位置
関係を非使用モードへ自動設定する。 (2)上記(1)において、前記保持動作を、前記把持
用突状部と前記カムフォロワ部との係止作用により行な
う。 (3)上記(1),(2)において、前記カム部および
前記カムフォロワ部のいずれか一方を有する内筒、およ
び、前記カム部および前記カムフォロワ部のいずれか他
方を有し、前記回動操作の際に前記内筒に対して相対的
に回動しながら前記書記部材または前記化粧部材ととも
に前後方向に移動する作動子を設ける。 (4)上記(3)において、前記作動子の前記回動およ
び前記前後動のための案内部を有する作動筒を、その周
面に、前記キャップ側および前記軸筒側のいずれか一方
の継手部分を隙間を介して保持し、またこれらのいずれ
か他方の継手部分を嵌合する態様で設ける。
【0014】本発明は、上記(1)のように、回動操作
により筆記具または化粧具を使用モードに設定した際の
それぞれの書記部材や化粧部材の前進位置を、クリップ
自由端側の把持用突状部で保持して、利用者が使用モー
ドのままクリップをポケットなどに挟んだときには、こ
の保持状態を解除し、書記部材や化粧部材がそれぞれの
非使用モード位置に復帰するようにしている。なお、把
持用突状部で保持する対象はカムフォロワ部に限定され
ない。
【0015】そのため、利用者が、不用意に書記部材の
書記部や化粧部材の塗布部を突出させた状態(使用モー
ド)で筆記具または化粧具のクリップをポケットなどに
挟んだ場合には、当該書記部および当該塗布部はそれぞ
れの軸筒側に自動的に収納される。
【0016】そして、利用者は、通常の軸筒とキャップ
との相対的な回動操作に加え、使用モード時のクリップ
自由端側を少し外方に移動させることによっても、筆記
具や化粧具を使用モードから非使用モードに変更するこ
とができる。
【0017】また、上記(2)のように、把持用突状部
で保持する対象としてカムフォロワ部を用いることによ
り、構成要素の共通化を図っている。
【0018】また、上記(3)のように、カム部および
カムフォロワ部のいずれか一方を有する内筒と、これら
のいずれか他方を有する作動子とを設けている。
【0019】作動子は、軸筒とキャップとの相対的な回
動操作により、内筒に対して相対的に回動する。そし
て、この回動時のカムフォロワ部とカム部との作用で作
動子が使用モードの位置まで前進すると、クリップ自由
端側の把持用突状部に係止される。
【0020】使用モードのまま筆記具または化粧具のク
リップをポケットなどに挟むと、把持用突状部が外方に
逃げてこの係止状態が解除される。すると、所定の付勢
力によりカムフォロワ部とカム部とが再び作用して、作
動子は内筒に対して相対的に回動しながら非使用モード
の位置まで後退する。書記部材や化粧部材はそれぞれの
長手方向(前後方向)に対して作動子と連動する。
【0021】また、上記(4)のように、作動子が内筒
に対して相対的に回動しながら前後方向に移動するため
の案内部を有する作動筒を設けている。
【0022】作動筒の周面には、キャップ側および軸筒
側のいずれか一方の継手部分を隙間を介して保持し、ま
たこれらのいずれか他方の継手部分を嵌合する態様で設
けている。
【0023】そのため、軸筒とキャップとの相対的な回
動操作にともなう回動力が作動筒を介して作動子/内筒
に伝えられ、これによりカムフォロワ部とカム部との位
置関係が変化していく。
【0024】
【発明の実施の形態】図1乃至図5を参照して本発明の
実施の形態を説明する。なお、上述したように、筆記具
を本発明の一例として用い、その長手方向の書記部出没
側を「前」とし、これとは逆のキャップ側を「後」とす
る。
【0025】これらの図において、1は水性インキレフ
ィール(書記部材),1aは水性インキレフィール1の
書記部,1bは水性インキレフィール1を後方に付勢す
るコイルスプリング,2は水性インキレフィール1を収
納する軸筒,3は軸筒2の前端側内面と螺子結合した先
金,3aは先金3の前端側に形成した開口部,4は軸筒
2に対して相対的に回動する筒状のキャップ,4aはキ
ャップ4に形成した孔部,5はキャップ4に取り付けた
クリップ,5aはクリップ5の一部でキャップ4の孔部
4aに入り込むクリップ玉(把持用突状部),5bはク
リップ5の後端側に形成した取付用基部,6はキャップ
4と嵌合した内筒,6aは内筒6の内周面の前後方向に
形成したクリップ取付け用の溝部,6bは当該内周面の
溝部6aより前方部分に形成したカム部,6cはカム部
6bの順傾斜面,6dはカム部6bの頂面,6eはカム
部6bの逆傾斜面,6fはカム部6bの起立面,6gお
よび6g′はカム部6bの凹状面,7は内筒6の後端側
開口部と嵌合した天冠,8は後方に付勢された水性イン
キレフィール1を保持する鞘状の作動子,8aおよび8
a′は作動子8の外周面に形成したカムフォロワ部,8
bは軸筒2とキャップ4との相対的な回動操作にともな
う作動子自体の回動および前後動を可能にするための前
後方向の溝状部,8cは作動子8の天井部,8dは天井
部8cに形成した空気孔,9は軸筒2と螺子結合した軸
筒継手,10はキャップ4と螺子結合したキャップ継
手,11はその外周面に軸筒継手9を強く嵌合するとと
もにキャップ継手10を例えば0.05mmほどの隙間
を介して保持する作動筒,11aは作動筒11の後端側
に形成した鍔状部,11bは鍔状部11aの一部であっ
て作動子8の溝状部8bにガイドされながら前後方向に
移動する内側鍔部,11cは鍔状部11aの一部であっ
てキャップ継手10の後方向への移動を規制する外側鍔
部,12はポケットの生地,をそれぞれ示している。
【0026】クリップ5は、キャップ4と嵌合した内筒
6の溝部6aに取付用基部5bを差し込んでからそれよ
り前方のキャップ4の部分をかしめることにより、キャ
ップ4に取り付けている。
【0027】また、カムフォロワ部8a,8a′は作動
子8の外周面に略180度離れた位置に形成されており
(図4参照)、図1乃至図3のような断面図にはその中
のいずれか一方しか現れない。カム部6bの凹状面6
g,6g′はこの各カムフォロワ部に対応したカム面で
ある。
【0028】また、使用モード/非使用モードのいずれ
の状態においても、 ・クリップ5のクリップ玉5aはキャップ4の孔部4a
に入り込んで作動子8の外周面に当接し、 ・軸筒2と連動する作動筒11の内側鍔部11bは作動
子8の溝状部8bに入り込んでいる。
【0029】図1は、水性インキレフィールの書記部を
軸筒の先金に収納した非使用モードを示す説明図であ
り、(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)は
クリップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【0030】このとき、 ・水性インキレフィール1を介して常にコイルスプリン
グ1bによる後方への付勢力を受けている作動子8のカ
ムフォロワ部8a′は、内筒6のカム部6bの凹状面6
g′に係止され、 ・水性インキレフィール1の書記部1aは先金3に没入
している。
【0031】図2は、水性インキレフィールの書記部を
軸筒の先金から突出させた使用モードを示す説明図であ
り、(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)は
クリップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【0032】この使用モードは、図1の状態の軸筒2と
キャップ4とを相対的に回動させることによって設定さ
れる。ここでは、説明の便宜上、利用者はキャップ4に
対して軸筒2を反時計方向に90度ほど回動させるもの
とする。なお、図1の非使用モードのとき、作動子8の
カムフォロワ部8a′はカム部6bの起立面6fに当接
しているので、軸筒2を時計方向に回動させることはで
きない。
【0033】この反時計方向への回動操作により、 ・作動子8は、軸筒継手9,作動筒11(鍔状部11
a)や溝状部8bを介して、軸筒2とともに反時計方向
に連動し、 ・この連動にともなって、上述のようにもともと後方向
に付勢されている作動子8のカムフォロワ部8aが、そ
れまでのカム部6bの凹状面6gの位置から脱して順傾
斜面6cに案内され、さらには頂面6dを乗り越えて逆
傾斜面6eに入った直後の図示の位置まで移動し、 ・カムフォロワ部8aは、この位置でクリップ5のクリ
ップ玉5aに当接して停止する。
【0034】なお、カムフォロワ部8aおよび凹状面6
gは図1のいわば裏側に位置していた構成部分である
(図4参照)。一方、図1(a)のカムフォロワ部8
a′は図2(a)の裏側に隠れる。
【0035】軸筒2の回動操作にともない、作動子8
は、そのカムフォロワ部8aがカム部6bの順傾斜面6
cに案内されて反時計方向へ回動しながら前進する。作
動子8が軸筒2と同じように回動し、かつ軸筒2から独
立して前進できるのは、軸筒2の回動操作を、(軸筒2
と結合している)作動筒11の内側鍔部11bと作動子
8の溝状部8bとで受けているからである。
【0036】このとき、水性インキレフィール1も、そ
の後端部を作動子8の天井部8cに押されながらコイル
スプリング1bの後方への付勢力に抗する形で、前方向
に移動する。
【0037】その結果、図示ように、水性インキレフィ
ール1の書記部1aが先金3の開口部3aから突出して
使用モード、すなわち筆記可能状態になる。
【0038】この使用モードから図1の非使用モードに
戻すためには、軸筒2(および作動子8)をキャップ4
に対し時計方向に少しだけ回動して、作動子8のカムフ
ォロワ部8aがカム部6bの頂面6dを乗り越えて順傾
斜面6cまで移動するようにすればよい。
【0039】カムフォロワ部8aは、カム部6bの逆傾
斜面6eから頂面6dをいったん乗り超えて順傾斜面6
cの方に入ると、後はコイルスプリング1bの後方への
付勢力によりこの順傾斜面6cに案内されて元の凹状面
6gの位置に復帰する。
【0040】この復帰動作にともない、水性インキレフ
ィール1も当該付勢力により後方向に移動して図1の状
態、すなわちその書記部1aの全体を先金3の中に収納
した状態になる。
【0041】図3は、図2の使用モードのまま、クリッ
プをポケットに挟んだときの様子を示す説明図であり、
(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)はクリ
ップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【0042】このとき、クリップ5のクリップ玉5aが
ポケット生地12に当接して外方に逃げてカムフォロワ
部8aから離れてしまう。
【0043】そのため、クリップ玉5aのカムフォロワ
部8aに対するそれまでの係止作用が解除され、カムフ
ォロワ部8aはコイルスプリング1bの後方への付勢力
により逆傾斜面6eに案内されて凹状面6g′の位置ま
で移動する。
【0044】この移動動作にともない、水性インキレフ
ィール1も当該付勢力により後方向に移動して図1の非
使用モードとなる。
【0045】図4は、内筒や作動子,作動筒の各構成要
素などを示す説明図であり、(a)は内筒および作動
子,作動筒それぞれの全体形状、(b)はカムフォロワ
部8aとカム部6bとの位置関係、(c)はクリップ5
のクリップ玉5aでカムフォロワ部8aを係止している
状態、(d)は作動筒11と軸筒継手9およびキャップ
継手10との結合状態をそれぞれ示している。
【0046】図示のように、カムフォロワ部8a,8
a′は作動子8の外周面の略180度離れた位置に一つ
ずつ設けてあり、カム部6bはその二周期相当分が内筒
6の下側端面に形成されている。
【0047】軸筒継手9は作動筒11の外周面に強く嵌
合し、キャップ継手10は作動筒11の外周面と0.0
5mmほどの隙間を介して保持されている。また、キャ
ップ継手10は軸筒継手9の後端側鍔部からも0.05
mmほど離れている。
【0048】カムフォロワ部8aは、 ・図1の非使用モードにおいては、Aの位置でカム部6
bの凹状面6gに係止され、 ・図2の使用モードにおいては、Bの位置でクリップ5
のクリップ玉5aに係止され〔図4(c)参照〕、 ・図3のモードの最終状態においては、Cの位置でカム
部6bの凹状面6g′に係止される。
【0049】また、軸筒2の回動操作により、図2の使
用モードから図1の非使用モードに切り替わる場合、カ
ムフォロワ部8aはBの位置からAの位置に復帰する。
【0050】利用者が図1の非使用モードと図2の使用
モードとを軸筒2およびキャップ4の回動操作のみで正
しく切り替えていれば、すなわち筆記具を使用モードに
したままクリップ5をポケット生地12に挟んだり(図
3参照)、使用モード時のクリップ5の自由端側を持ち
上げたりしない限り、カムフォロワ部8aはAの位置と
Bの位置との間の往復動作を繰り返す。この場合、カム
フォロワ部8a′がBの位置まで移動してクリップ玉5
aに係止されることはない。
【0051】一方、図2の使用モードにしたまま、クリ
ップ5をポケット生地12に挟んだ場合(図3参照)に
は、図4(c)のクリップ5のクリップ玉5aが外方に
逃げてクリップ玉5aとカムフォロワ部8aとのそれま
での係止状態が解除される。
【0052】その後、カムフォロワ部8aはカム部6b
の逆傾斜面6eに案内されてBの位置からCの位置へと
移動して非使用モードとなる。
【0053】このとき、カム部6bのAの位置にはカム
フォロワ部8a′が係止される。その後の軸筒2の回動
操作により、カムフォロワ部8a′はAの位置からBの
位置へと移動してクリップ玉5aに係止され、使用モー
ドとなる。
【0054】図5は、クリップの製品例を示す説明図で
あり、(a)は樹脂成形によるクリップ玉を金属製のク
リップ本体の孔部に嵌め込んだ態様のクリップ、(b)
はクリップ本体およびクリップ玉を金属で一体加工した
態様のクリップをそれぞれ示している。
【0055】以上の実施の形態における各構成要素間の
相対的な形状,配置や移動についてはそれぞれの相対関
係を逆にしてもよいことは勿論である。
【0056】例えば、 ・内筒6にカムフォロワ部を形成し、作動子8にカム部
を形成する、 ・キャップ継手10を作動筒11の外周面に強く嵌合さ
せ、筒継手9をキャップ作動筒11の外周面から離した
状態で保持する、 ・内筒6を省略してキャップ4の内周面にカムフォロワ
部またはカム部を形成する、ようにしてもよい。
【0057】また、図示のものは、軸筒2に水性インキ
レフィール(書記部材)1を収納した筆記具であるが、
書記部材に代えて、口紅やアイライナーなどの化粧部材
を収納するような化粧具であってもよい。
【0058】この場合も、上述と同様に、化粧具を使用
モードにしたまま、クリップ5をポケット生地12に挟
んだ場合には、クリップ5のクリップ玉5aが外方に逃
げてクリップ玉5aとカムフォロワ部8aとのそれまで
の係止状態が解除され、カムフォロワ部8aはカム部6
bの逆傾斜面6eに案内されてBの位置からCの位置へ
と移動して非使用モードとなる。
【0059】
【発明の効果】本発明は、このように、回動操作により
筆記具または化粧具を使用モードに設定した際のそれぞ
れの書記部材や化粧部材の前進位置を、クリップ自由端
側の把持用突状部で保持して、利用者が使用モードのま
まクリップをポケットなどに挟んだときには、この保持
状態を解除し、書記部材や化粧部材がそれぞれの非使用
モード位置に復帰するようにしている。
【0060】そのため、利用者が、不用意に書記部材の
書記部や化粧部材の塗布部を突出させた状態(使用モー
ド)で筆記具または化粧具のクリップをポケットなどに
挟んだ場合に、当該書記部および当該塗布部はそれぞれ
の軸筒側に自動的に収納されるので、突出状態のままの
書記部材や化粧部材で自らの衣服などを汚すのを防止す
るとともに、クリップをポケット等に挟む際の操作上の
利便性を確保することとができる。
【0061】さらには、通常の軸筒とキャップとの相対
的な回動操作に加え、使用モード時のクリップ自由端側
を少し外方に移動させることによっても、筆記具や化粧
具を使用モードから非使用モードに変更することができ
る。
【0062】また、把持用突状部で保持する対象として
カムフォロワ部を用いているので、構成要素を共通化し
てコストダウンを図ることができる。
【0063】また、カム部およびカムフォロワ部のいず
れか一方を有する内筒と、これらのいずれか他方を有す
る作動子とを設け、さらには作動子が内筒に対して相対
的に回動しながら前後方向に移動するための案内部を有
する作動筒を設けているので、軸筒とキャップとの相対
的な回動操作にともなう回動力を作動子/内筒に確実に
伝え、利用者が使用モードのままクリップをポケットな
どに挟んだときの書記部材や化粧部材の非使用モード位
置への復帰動作をより確実なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、水性インキレフィールの書記部を軸
筒の先金に収納した非使用モードを示す説明図であり、
(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)はクリ
ップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【図2】本発明の、水性インキレフィールの書記部を軸
筒の先金から突出させた使用モードを示す説明図であ
り、(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)は
クリップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【図3】本発明の、図2の使用モードのまま、クリップ
をポケットに挟んだときの様子を示す説明図であり、
(a)はクリップ5を正面からみた状態、(b)はクリ
ップ5を側面からみた状態をそれぞれ示している。
【図4】本発明の、内筒や作動子,作動筒の各構成要素
などを示す説明図であり、(a)は内筒および作動子,
作動筒それぞれの全体形状、(b)はカムフォロワ部8
aとカム部6bとの位置関係、(c)はクリップ5のク
リップ玉5aでカムフォロワ部8aを係止している状
態、(d)は作動筒11と軸筒継手9およびキャップ継
手10との結合状態をそれぞれ示している。
【図5】本発明の、クリップの製品例を示す説明図であ
り、(a)は樹脂成形によるクリップ玉を金属製のクリ
ップ本体の孔部に嵌め込んだ態様のクリップ、(b)は
クリップ本体およびクリップ玉を金属で一体加工した態
様のクリップをそれぞれ示している。
【符号の説明】
1:水性インキレフィール(書記部材) 1a:書記部 1b:コイルスプリング 2:軸筒 3:先金 3a:開口部 4:キャップ 4a:孔部 5:クリップ 5a:クリップ玉(把持用突状部) 5b:取付用基部 6:キャップと嵌合した内筒 6a:クリップ取付け用の溝部 6b:カム部 6c:カム部の順傾斜面 6d:カム部の頂面 6e:カム部の逆傾斜面 6f:カム部の起立面 6g,6g′:カム部の凹状面 7:天冠 8:水性インキレフィールを保持する鞘状の作動子 8a,8a′:カムフォロワ部 8b:溝状部 8c:天井部 8d:空気孔 9:軸筒継手 10:キャップ継手 11:作動筒 11a:鍔状部 11b:内側鍔部 11c:外側鍔部 12:ポケットの生地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後方向へ付勢される書記部材または化粧
    部材を収納した軸筒と、クリップを設けたキャップと、
    の相対的な回動操作により、当該部材を前後動させて使
    用モードまたは非使用モードの各位置に設定するように
    した繰出し式の筆記具または化粧具において、 前記クリップの自由端側の把持用突状部が入り込む孔部
    を、前記キャップに形成し、 前記書記部材または前記化粧部材を前後方向に移動させ
    るためのカム部およびそのカムフォロワ部を、キャップ
    側と軸筒側とに別々に形成し、 前記カム部と前記カムフォロワ部との位置関係が前記回
    動操作に基づいて使用モードになったときには、前記孔
    部に入り込んでいる前記把持用突状部によりこれを保持
    して当該位置関係の非使用モードへの移行を阻止し、か
    つ、この阻止状態のまま前記クリップをポケットなどに
    挟んでその自由端側が外方に逃げるときには、前記把持
    用突状部によるそれまでの保持動作を解除して当該位置
    関係を非使用モードへ自動設定する、ことを特徴とする
    繰出し式の筆記具または化粧具。
  2. 【請求項2】 前記保持動作を、前記把持用突状部と前
    記カムフォロワ部との係止作用により行なう、ことを特
    徴とする請求項1記載の繰出し式の筆記具または化粧
    具。
  3. 【請求項3】 前記カム部および前記カムフォロワ部の
    いずれか一方を有する内筒と、 前記カム部および前記カムフォロワ部のいずれか他方を
    有し、前記回動操作の際に前記内筒に対して相対的に回
    動しながら前記書記部材または前記化粧部材とともに前
    後方向に移動する作動子とを設けた、ことを特徴とする
    請求項1または2記載の繰出し式の筆記具または化粧
    具。
  4. 【請求項4】 前記作動子の前記回動および前記前後動
    のための案内部を有する作動筒を、その周面に、前記キ
    ャップ側および前記軸筒側のいずれか一方の継手部分を
    隙間を介して保持し、またこれらのいずれか他方の継手
    部分を嵌合する態様で設けた、ことを特徴とする請求項
    3記載の繰出し式の筆記具または化粧具。
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