JP2001158068A - 引裂き性を改良した包装用ラッピングフィルム - Google Patents
引裂き性を改良した包装用ラッピングフィルムInfo
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Abstract
りながら、MD方向に高い引裂き強度を示すラッピング
フィルムを提供する。 【解決手段】 フィルムを多層化し、両外層以外かつベ
ース層以外の少なくとも1層に、メタロセン系触媒を用
いて合成された線状低密度ポリエチレンを配合する。
Description
ィルムに関する。詳しくは、多層の包装用ラッピングフ
ィルムに関する。
封するため多く用いられている。即ち、例えば青果物、
鮮魚、生肉、惣菜等を適当な容器に載置し、これをこの
フィルムでラッピングすることにより、小売店において
は、搬送及び展示中の塵埃付着防止に効果を発揮し、ま
た、飲食店や一般家庭においては、冷蔵庫での保存や電
子レンジでの加熱時に、内容物の乾燥防止、風味等の保
持、臭気の拡散や付着の防止等の面でその効果を発揮し
ている。
くが、例えば幅20〜45cm、厚さ10〜25μmの
フィルムとして紙管等の芯材に巻き取られ、紙箱のケー
スに収納して販売される。使用にあたっては、このケー
スからフィルムを引出し、ケースの引出口に取付けられ
た鋸刃様カッターでその必要量を適宜切断して食品収納
容器や食品自体を包み込み、フィルムの適度の粘着性を
利用して容器開口部や食品を密封する。
は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン等の樹脂を用いた単層フィルムが知られている。特
に、ポリ塩化ビニリデンを2軸延伸したフィルムは、包
装用ラッピングフィルムとして必要な諸特性をバランス
良く備えているため、実用面で好適に用いられ、今日の
ラッピングフィルムの主流となっている。
ビニルは、焼却すると塩化水素ガスを発生し、大気汚染
の原因となることが明らかとなっており、これらの樹脂
よりなるフィルムもまた、その廃棄処理について環境衛
生上の重大な問題を抱えている。
染の問題がないため、ラッピングフィルム材料として時
流に適合している。そこで、最近では、こうしたポリエ
チレンや他のポリオレフィンを主材料とするフィルムを
多層化し、各層に包装用ラッピングフィルムとして必要
とされる諸特性を配分して受持たせることで、ポリオレ
フィン製ラッピングフィルムでありながら、塩化ビニリ
デン製ラッピングフィルムに匹敵する性能を持たせるこ
とが試みられている。
ムは、Tダイ押出法により製造される場合が多い。この
製造法では、溶融した樹脂をTダイより膜状に押出した
後、冷却ロールにて冷却してフィルムを形成するが、形
成されたフィルムは、幾つかの引張りロールにより引張
られながら、巻取装置まで連続的に送られて巻き取られ
る。従って、その製造中、フィルムには常に巻取装置に
向かってテンションがかかることとなり、フィルムを形
成する樹脂は製造工程の進行方向に平行に配向しやすい
(以下、この配向方向をMD方向という。)。それ故、
このTダイ押出法によって製造されるフィルムは、MD
方向に裂け易い、という欠点があった。
多層フィルムでありながら、MD方向の引裂きに対して
必要な強度を備えた、食品包装用ラッピングフィルムを
提供することを課題としてなされたものである。
外かつベース層以外の層に、メタロセン系触媒を用いて
合成された線状低密度ポリエチレン(M−LLDPE)
を配合することにより、多層フィルムにおいて上記課題
が解決されることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。
は、Tダイ押出法により製造される多層フィルムであっ
て、両外層以外かつベース層以外の少なくとも1層が、
M−LLDPEを配合した熱可塑性樹脂にて形成される
ことを特徴とする。
る。
ジエン環に、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、
バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン又
はタングステン等の遷移金属原子がサンドイッチ状に挟
まれた構造を持つ。この触媒は、活性点が均一であると
いう特徴を有しており、これを用いて合成された直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)は、シャープな分子
量分布を示す。なお、LLDPEの合成は、気相法、高
圧法、溶液法のいずれの方法で行っても構わない。本発
明では、多層フィルムの両外層以外かつベース層以外の
少なくとも1層を、このメタロセン系触媒を用いて合成
されたLLDPE(M−LLDPE)を配合した熱可塑
性樹脂にて形成することで、ラッピングフィルム全体
の、MD方向引裂きに対する強度を付与する。
ムは、外層/M−LLDPE配合熱可塑性樹脂層/ベー
ス層/M−LLDPE配合熱可塑性樹脂層/外層のよう
に構成することができる。もっとも、本発明において
は、どちらか一方の外層とベース層との間にのみ、M−
LLDPE配合熱可塑性樹脂層を配置しても構わない。
また、これらの各層に加え、他の層が存在していても構
わない。このとき他の層は、更に一層以上のM−LLD
PE配合熱可塑性樹脂層であってもよい。
は、相溶性の観点から、低密度ポリエチレン(LDP
E)を使用することが好ましい。LDPEと共に再生樹
脂を使用することもできる。再生樹脂の使用により、本
発明のラッピングフィルムは、より安価に製造すること
が可能となる。
いて使用した場合に包装用ラッピングフィルムとして必
要とされる諸特性を損ねるものでない限り、どの層にて
も、また、いかなるものでも使用することができる。し
かし、再生樹脂の原料としては、コスト、廃棄物の減容
化、効率性の観点から、本発明のラッピングフィルムの
製造工程において生じるトリミングロスの使用が最も好
ましい。こうしたトリミングロスを再生する方法につい
て特に制限はない。トリミングロスは公知の方法により
再生することができる。
度ポリエチレン、又は、低密度ポリエチレンと再生樹脂
を使用する場合には、LDPE10〜99重量部及び再
生樹脂0〜50重量部に対して、M−LLDPE1〜4
0重量部を配合するとよい。M−LLDPEが1重量部
未満ではMD方向への引裂き強度を十分に付与できず、
これが40重量部を超えるとMD方向と直角をなす方向
(CD方向)の引裂き強度が大きくなって、フィルムの
使用時に、通常使用される鋸刃様カッター等では容易に
切断できなくなるおそれがある。一方、50重量部を超
える再生樹脂の使用は、この樹脂が経てきた様々な熱履
歴が、フィルムの製造工程や出来上りのフィルムの品質
に悪影響を及ぼすため、避けることが望ましい。
ィルムの両外層は、環境衛生上の観点からLDPE、L
LDPE、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、α−オレフィン共重合体等のポリ
オレフィン系樹脂を主体として形成することが好まし
い。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で使用して
も、2種以上を混合して使用してもよい。なお、出来上
がりのラップフィルムの粘着性には、この両外層の粘着
性が大きく寄与する。従って、これらのポリオレフィン
系樹脂にて形成された両外層が粘着性に劣る場合には、
この両外層に粘着剤を配合する。ポリオレフィン系樹脂
及び粘着剤の種類にもよるが、一般に、ラップフィルム
に所望の粘着性を付与するための配合量は、ポリオレフ
ィン系樹脂85〜99重量部に対し、粘着剤1〜15重
量部が適当である。粘着剤が1重量部未満では、粘着性
向上効果が発揮されず、これが15重量部を超えると、
出来上りのフィルムは粘着性が強すぎて、その取扱いに
支障をきたすようになる。ポリオレフィン系樹脂として
LDPEを用いる場合には、LDPE90〜99重量部
に粘着剤1〜10重量部を配合して両外層とする。
レフィン系樹脂との相溶性の観点から、α−オレフィン
共重合体、例えば、プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレ
ン−ヘキセン−1−オクテン−1共重合体、ブテン−1
−ヘキセン−1−オクテン−1共重合体、プロピレン−
ヘキセン−1−4−メチルペンテン−1共重合体等を好
適に使用することができる。中でも、エチレン−プロピ
レン−ブテン−1共重合体は、その性能と入手の容易さ
の点で、本発明に使用する粘着剤として特に好ましい。
この場合は、プロピレン単位の含有量35〜80重量
%、かつ、ブテン−1単位の含有量5〜15重量%のも
のを粘着剤として使用すると、粘着性及び生産性におい
て、実用的に優れたフィルムを得ることができる。
フィルムにおいて、機械的強度と剛性の付与をその主た
る機能とする層を指す。包装用ラッピングフィルムに必
要とされる機械的強度と剛性を付与するため、本発明に
おいては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリビニル
系又はポリオレフィン系の樹脂を、ベース層を形成する
樹脂として好適に使用することができる。例えば、ポリ
エステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト又はポリカーボネート等を、ポリアミド系樹脂として
はナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン
11又はナイロン12等を、ポリビニル系樹脂としては
ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル又はポリ
酢酸ビニル等を、ポリオレフィン系樹脂としてはポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン等を主体として、本発明
の包装用ラッピングフィルムのベース層を形成すること
ができる。更に、このベース層を、示差走査熱量計(D
SC)により測定した融点が150℃以上の樹脂を主体
として形成すれば、電子レンジ加熱時において必要とさ
れる耐熱性を確保することもできる。
ルム全体の厚みに対して5〜50%とすることが好まし
い。これは、ベース層の特性(機械的強度、剛性等)と
他の層の特性を、バランス良くフィルム自体の特性に反
映させるためである。特に、ベース層がフィルム全体の
厚みに対して10〜45%の厚みを有することが好まし
い。
ングフィルムを構成する各層には、そのそれぞれに付与
された特性を損ねない範囲内で、ラッピングフィルム全
体としての性能を向上させるため、防曇剤、抗菌剤、滑
剤等を添加してもよい。
ダイ押出法により製造することができる。例えば、外層
/M−LLDPE配合熱可塑性樹脂層/ベース層/M−
LLDPE配合熱可塑性樹脂層/外層という5層構造の
ラッピングフィルムを製造する場合には、3種5層タイ
プの共押出Tダイ法が、操業性、安定性及び経済性等の
理由から好ましい。押出用のTダイとしては、マルチマ
ニホールドタイプ、フィードブロックタイプのいずれで
も使用することができる。
裂き強度、引張強度及び衝撃強度を有することが既に知
られている。しかし、本発明者らは、多層構造をしたフ
ィルムにおいて、M−LLDPEのかかる特性を生かす
ためには、これをどの層に配合するかが問題であり、更
に、その特性の発現は、MD方向とCD方向とで異なる
ことを見出した。即ち、M−LLDPEをベース層に配
合しても、フィルム全体としての引裂き強度は全く向上
しないばかりか、耐熱性はむしろ悪化する。一方、これ
をベース層以外の層に配合した場合には、CD方向引裂
き強度を大きく変化させることなく、MD方向引裂き強
度のみを顕著に向上させ、しかも耐熱性に何ら悪影響は
及ぼさない。
性が増大する。従って、この層をフィルムの外層に位置
させると、フィルムの粘着性が強くなりすぎて、包装用
ラッピングフィルムとしての取扱いに支障をきたすおそ
れがある。そこで、本発明においては、ベース層以外、
そして両外層以外の層にこれを配合する。これにより、
粘着性の増大によるトラブルを引起すことなく、このM
−LLDPEを配合し、望ましいMD方向引裂き性及び
CD方向引裂き性を有する包装用ラッピングフィルムを
得ることが可能となる。
る。なお、本実施例において作成したフィルムは、以下
の方法によりその性能を評価した。
測定した。
市販のラップフィルムの上に巻付け、市販のカートンボ
ックス(エヌピーフィルム(株)製『ワンラップ』)に
収納して、このボックスに取付けられた紙刃でカットを
試みた際の引裂き性を、官能評価で判断した。
る。 ○…フィルムの切断はできるが、その際、フィルムが伸
びて扱い難い。 ×…フィルムが伸びるだけで切断はできない。
cm)。
の短冊形フィルム試片を、掴み間隔5cm、引張速度5
0mm/分で長さ方向に引張り、破断に要する力(単
位:g/1.5cm)を測定した。
位:%)を測定した。
2kgのゴムローラで圧着して貼付け、これを垂直方向
に300mm/分の速度で引き剥がすのに必要な力を測
定し、この値を粘着性(単位:g/10cm)とした。
部分を覆うように、フィルム(幅30cm、長さ10c
m)を密着させ、その密着性を官能評価した。
または、フィルムの粘着性が強く、取扱いが困難であ
る。 ×…密着しない。又は、フィルムの粘着性が強すぎて使
用できない。
て、(株)村上色彩技術研究所製ヘイズメーターにて測
定した(単位:%)。
準じて測定した(幅3cm、長さ14cmの短冊型フィ
ルム試片の上下2.5cmを狭持し、下部に10gの過
重を懸け、この状態で加熱雰囲気下に1時間放置して、
フィルムが切れない最高温度を10℃単位で測定。)。
る樹脂として、融点118℃のLDPE(住友化学工業
(株)製『CE3506』)95重量部及び粘着剤とし
てエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体(デグサ
・ヒュルスジャパン社製『ベストプラスト750』)5
重量部を配合した熱可塑性樹脂組成物、ベース層(3
層)を形成する樹脂として融点161℃のポリプロピレ
ン(住友化学工業(株)製『ノーブレンY101』)、
そして、上記両外層とベース層との間に位置する層
(2、4層)を形成する樹脂として、融点118℃のL
DPE(同上)30重量部、融点111℃のM−LLD
PE(住友化学工業(株)製『FV402』)30重量
部及び再生樹脂40重量部を配合した熱可塑性樹脂組成
物を用い、共押出Tダイ法により3種5層に積層して多
層フィルムを得た。なお、再生樹脂としては、本5層フ
ィルムのトリミングロスを再生して得られたペレットを
使用した。
m、各層の厚み比は1層:2層:3層:4層:5層=2
0%:20%:20%:20%:20%であった。この
フィルムの各性能を表1に示す。
ムは高いMD方向引裂き強度を示した。また、それにも
かかわらず、このフィルムは、その使用時にはCD方向
に容易に切断でき、加えて、他の強度特性(即ち引張強
度や破断伸び)、粘着性・密着性、透明度といった、包
装用ラッピングフィルムとして必要とされる諸特性を備
えるものであった。
層:2層:3層:4層:5層=15%:15%:40
%:15%:15%とした以外は、実施例1と同様にし
て5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
層:2層:3層:4層:5層=24%:24%:4%:
24%:24%とした以外は、実施例1と同様にして5
層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
置する層(2、4層)を形成する樹脂として、融点11
8℃のLDPE(同前)50重量部、融点111℃のM
−LLDPE(同前)10重量部及び再生樹脂40重量
部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用いた以外は、実施
例1と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
置する層(2、4層)を形成する樹脂として、融点11
8℃のLDPE(同前)15重量部、融点111℃のM
−LLDPE(同前)45重量部及び再生樹脂40重量
部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用いた以外は、実施
例1と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムは、
非常に高いMD方向引裂き強度を示し、CD方向への易
引裂き性にはやや劣るが、包装用ラッピングフィルムと
して必要とされる他の諸特性は備え、実用に耐えるもの
であった。
置する層(2、4層)を形成する樹脂として、融点11
8℃のLDPE(同前)25重量部、融点111℃のM
−LLDPE(同前)55重量部及び再生樹脂20重量
部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用い、フィルム各層
の厚み比を1層:2層:3層:4層:5層=13%:1
2%:50%:12%:13%とした以外は、実施例1
と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムは、
非常に高いMD方向引裂き強度を示し、CD方向への易
引裂き性にはやや劣るが、包装用ラッピングフィルムと
して必要とされる他の諸特性は備え、実用に耐えるもの
であった。
る樹脂として、融点161℃のポリプロピレン(出光石
油化学工業(株)製『E−2900』)95重量部及び
粘着剤としてエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合
体(同前)5重量部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用
いた以外は、実施例1と同様にして5層の多層フィルム
を得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
樹脂として融点252℃のポリエチレンテレフタレート
(日本ユニペット(株)製『RT252』)を用いた以
外は、実施例1と同様にして5層の多層フィルムを得
た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
樹脂として融点252℃のポリエチレンテレフタレート
(同上)を用いた以外は、実施例3と同様にして5層の
多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムは、
高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き性を示
し、引張強度にはやや劣るが、包装用ラッピングフィル
ムとして必要とされる他の諸特性は備え、実用に耐える
ものであった。
る樹脂として融点220℃のナイロン6(ユニチカ
(株)製『A1031BRL』)を用いた以外は、実施
例1と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
る樹脂として融点220℃のナイロン6(同上)を用い
た以外は、実施例3と同様にして5層の多層フィルムを
得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
る樹脂として融点200℃のポリビニルアルコール(日
本合成化学工業(株)製『エコマティAX−400T
N』)を用いた以外は、実施例1と同様にして5層の多
層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
る樹脂として融点200℃のポリビニルアルコール(同
上)を用いた以外は、実施例3と同様にして5層の多層
フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
る樹脂として融点240℃のポリメチルペンテン(三井
化学(株)製『TPXDX845』)を用いた以外は、
実施例1と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
る樹脂として融点240℃のポリメチルペンテン(同
上)を用いた以外は、実施例3と同様にして5層の多層
フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
する樹脂として、融点118℃のLDPE(同前)94
重量部、抗菌剤1重量部及び粘着剤としてエチレン−プ
ロピレン−ブテン−1共重合体(同前)5重量部を配合
した熱可塑性樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同
様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムもま
た、高いMD方向引裂き強度とCD方向への易引裂き
性、及び、包装用ラッピングフィルムとして必要とされ
る他の諸特性を備えるものであった。
樹脂として、融点161℃のポリプロピレン(住友化学
工業(株)製『ノーブレンY101』)70重量部及び
融点111℃のM−LLDPE(同前)30重量部を配
合した熱可塑性樹脂組成物、両外層とベース層との間に
位置する層(2、4層)を形成する樹脂として、融点1
18℃のLDPE(同前)60重量部及び再生樹脂40
重量部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用いた以外は、
実施例1と同様にして5層の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムはM
D方向の引裂き強度に何らの改善も認められなかった。
る樹脂として、融点118℃のLDPE(同前)65重
量部及び融点111℃のM−LLDPE(同前)35重
量部を配合した熱可塑性樹脂組成物、両外層とベース層
との間に位置する層(2、4層)を形成する樹脂とし
て、融点118℃のLDPE(同前)60重量部及び再
生樹脂40重量部を配合した熱可塑性樹脂組成物を用い
た以外は、実施例1と同様にして5層の多層フィルムを
得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムは粘
着性が高く、その取扱いが困難であった。
置する層(2、4層)を形成する樹脂として、融点11
8℃のLDPE(同前)30重量部、融点118℃のL
LDPE(住友化学工業(株)製『FZ201−0』)
30重量部及び再生樹脂40重量部を配合した熱可塑性
樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして5層
の多層フィルムを得た。
表1より明らかなように、ここで得られたフィルムは、
MD方向の引裂き強度に何らの改善も認められなかっ
た。
造されたフィルムでありながら、MD方向に高い引裂き
強度を示す包装用ラッピングフィルムを得ることができ
る。しかも、このフィルムは、CD方向へは引裂きが容
易で、ラッピングフィルムとしての使用時に、これを容
易に切断することができる。
用いて、ラッピングフィルムとして必要な諸特性を備え
たポリオレフィン系のラッピングフィルムを、安定的・
経済的に製造することができる。そして、再生樹脂の利
用により、この経済的メリットを一層大きくすることが
できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 Tダイ押出法により製造される多層フィ
ルムであって、両外層以外かつベース層以外の少なくと
も1層が、メタロセン系触媒を用いて合成された線状低
密度ポリエチレンを配合した熱可塑性樹脂にて形成され
ることを特徴とする、包装用ラッピングフィルム。 - 【請求項2】 両外層以外かつベース層以外の少なくと
も1層が、メタロセン系触媒を用いて合成された線状低
密度ポリエチレンを配合した低密度ポリエチレンにて形
成される、請求項1に記載の包装用ラッピングフィル
ム。 - 【請求項3】 両外層以外かつベース層以外の少なくと
も1層が、低密度ポリエチレン10〜99重量部及び再
生樹脂0〜50重量部に対して、メタロセン系触媒を用
いて合成された線状低密度ポリエチレン1〜40重量部
を配合して形成される、請求項2に記載の包装用ラッピ
ングフィルム。 - 【請求項4】 両外層がポリオレフィン系樹脂85〜9
9重量部に対して粘着剤1〜15重量部を配合した熱可
塑性樹脂にて形成される、請求項1、2又は3に記載の
包装用ラッピングフィルム。 - 【請求項5】 ベース層が、ポリエステル系、ポリアミ
ド系、ポリビニル系又はポリオレフィン系樹脂にて形成
される、請求項1、2、3又は4に記載の包装用ラッピ
ングフィルム。 - 【請求項6】ベース層の厚みの占める割合が、当該多層
フィルムの全厚みに対して5〜50%である、請求項
1、2、3、4又は5に記載の包装用ラッピングフィル
ム - 【請求項7】 外層、メタロセン系触媒を用いて合成さ
れた線状低密度ポリエチレンを配合した熱可塑性樹脂に
て形成される層、ベース層、メタロセン系触媒を用いて
合成された線状低密度ポリエチレンを配合した熱可塑性
樹脂にて形成される層、外層がこの順序で積層された、
請求項1、2、3、4、5又は6に記載の包装用ラッピ
ングフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000289406A JP3552659B2 (ja) | 1999-09-22 | 2000-09-22 | 引裂き性を改良した包装用ラッピングフィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-269240 | 1999-09-22 | ||
JP26924099 | 1999-09-22 | ||
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