JP2001157855A - キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法 - Google Patents

キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法

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JP2001157855A JP34505099A JP34505099A JP2001157855A JP 2001157855 A JP2001157855 A JP 2001157855A JP 34505099 A JP34505099 A JP 34505099A JP 34505099 A JP34505099 A JP 34505099A JP 2001157855 A JP2001157855 A JP 2001157855A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価に製造することができて1回のみ電気泳動
分離に使用しただけで廃棄するのに適したキャピラリー
ゲル電気泳動用マイクロチップを提供する。 【解決手段】ポリマー材料により形成した平板状の基板
と、基板の上面に配設される平板状の表面板とを有し、
基板の上面に、所定の形状の流路を構成するキャピラリ
ーチャネルを形成し、表面板によってキャピラリーチャ
ネルを封止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャピラリーゲル
電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法に関し、
さらに詳細には、微小スケールで様々なサイズのDNA
断片をはじめとする核酸、あるいは、アミノ酸・ペプチ
ド・タンパク質などの有機分子、金属イオンなどを分離
する際などに用いて好適なキャピラリーゲル電気泳動用
マイクロチップおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フォトリソグラフィーの技術
による微細加工によって、平板ガラスよりなるチップ上
にキャピラリーチャネル(微細流路)を形成してキャピ
ラリー電気泳動用チップを構成し、こうして構成したキ
ャピラリー電気泳動用チップを用いることにより、高性
能で高速な電気泳動分離を行うことが可能であることが
知られている。
【0003】ところで、上記したキャピラリー電気泳動
用チップに関しては、ガラスやSi/SiOなどのシ
リコンを材料としたチップを用いて、チップ上に微細加
工によりキャピラリーチャネルを形成する研究が数多く
行われてきている。
【0004】しかしながら、キャピラリー電気泳動用チ
ップの材料としてガラスやシリコンを用いる場合には、
電気泳動分離に用いるキャピラリーチャネルを作成した
り、作成したキャピラリーチャネルの封止(シール)を
確実に行ったりするために、作業工程が煩雑であるエッ
チングや接合のプロセスを行う必要があった。
【0005】それゆえに、ガラスやシリコンを材料とし
て用いたキャピラリー電気泳動用チップは、製造コスト
が増大することになって高価なものとならざるを得ず、
1回のみ電気泳動分離に使用しただけで廃棄するにはコ
スト的に割に合わないものとなっていた。
【0006】従って、ガラスやシリコンを材料として用
いたキャピラリー電気泳動用チップにおいては、繰り返
し電気泳動分離に使用することを可能とするために、キ
ャピラリーチャネル内に充填する分離材料(分子篩い)
としては、充填後に除去することが困難なゲルを用いる
ことなしに、充填後にキャピラリーチャネル内から自由
に流し去ることが可能な緩衝溶液や、置換が容易な直鎖
状のポリアクリルアミドやヒドロキシプロピルセルロー
スのような高分子(ポリマー)溶液を用いる必要があ
り、こうした分子篩いを用いて電気泳動分離を行ってい
た。
【0007】ところが、ガラスやシリコンを材料として
用いたキャピラリー電気泳動用チップにおいて、分子篩
いとして緩衝溶液やポリマー溶液を用いて電気泳動分離
を行う場合には、高電圧を使用する必要があるととも
に、電圧印加のときに起こる拡散や対流の発生を防ぐた
めに微妙な電場の制御が必要であるために、電気設備や
検出装置が複雑になってコスト高を招来するという問題
点があるとともに、分離度を上げるためには長いキャピ
ラリーチャネルを必要とするためチップを大型化せざる
を得ないという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の有する上記したような種々の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、安価に製造する
ことができて1回のみ電気泳動分離に使用しただけで廃
棄するのに適した、即ち、使い捨て可能なキャピラリー
ゲル電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法を提
供しようとするものである。
【0009】また、本発明の目的とするところは、分子
篩いとしてゲルを用いることを可能にして、高電圧を使
用することなく低電圧で電気泳動分離を行うことができ
るようにするとともに、電圧印加のときにおける拡散や
対流の発生を抑止するようにし、これにより電気設備お
よび検出装置の簡潔化を図ってコストを大幅に低減する
ことができるようにしたキャピラリーゲル電気泳動用マ
イクロチップおよびその製造方法を提供しようとするも
のである。
【0010】さらに、本発明の目的とするところは、分
子篩いとしてゲルを用いることを可能にして、電気泳動
分離における分離度の向上、分離距離の短縮化および分
離時間の短縮化を図ることにより、電気泳動分離におけ
る分離性能を向上させ、高分解能の電気泳動分離を行う
ことを可能にしたキャピラリーゲル電気泳動用マイクロ
チップおよびその製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、高分子(ポリマー)材料、例えば、PD
MS(ポリジメチルシロキサン)により形成されたマイ
クロチップに微細加工を施し、当該マイクロチップ上に
キャピラリーチャネルを形成するようにしたものであ
る。
【0012】ここで、微細加工によるキャピラリーチャ
ネルを形成するためのマイクロチップの材料としては、
従来においては上記したようにガラスやSi/SiO
などのシリコンを用いていたが、ガラスやSi/SiO
などのシリコンに較べて安価でありかつ壊れにくいと
いう観点から、ポリマー材料を用いることが好ましいも
のである。
【0013】殊に、ポリマー材料の中のシリコンエラス
トマーの一種であるPDMSは、マイクロスケールでの
型取り(モールディング:molding)に適した材
料であり、これを用いることによって電気泳動分離のた
めの微細構造たるキャピラリーチャネルを安価に加工成
形することができるようになる。
【0014】即ち、PDMSにより形成されたマイクロ
チップは、キャピラリーチャネルを形成する際に、作業
が繁雑なエッチングや接合のプロセスを必要とせずに,
単純で安価な型取りと封止(シール)との手法によって
簡単にキャピラリーチャネルを形成することができるも
のである。
【0015】従って、本発明によるキャピラリーゲル電
気泳動用マイクロチップは安価に提供することができる
ようになるので、本発明によるキャピラリーゲル電気泳
動用マイクロチップによれば、1回のみ電気泳動分離に
使用しただけで廃棄する、所謂、ディスポーザブルな使
用(使い捨て的使用)が可能となるものである。
【0016】しかも、上記したように使い捨て的使用を
可能とした場合には,キャピラリーチャネルに充填する
分離材料たる分子篩いとして、充填後にキャピラリーチ
ャネルから除去可能な緩衝溶液やポリマー溶液を用いる
必要がなくなるものである。
【0017】このため、本発明においては、キャピラリ
ーゲル電気泳動用マイクロチップ上に形成されたキャピ
ラリーチャネルに部分的にゲル(例えば、アガロースゲ
ル)を充填し、そのことによって、従来より分子篩いと
して用いられてきた緩衝溶液やポリマー溶液を用いたチ
ップ上の電気泳動分離に較べて、分離の分解能を向上さ
せることができるようになるとともに、分離に必要なキ
ャピラリーチャネルの長さを短くすることができるよう
になる。
【0018】即ち、本発明によるキャピラリーゲル電気
泳動用マイクロチップによれば、キャピラリーチャネル
に充填する分子篩いとしてゲルを用いることができるの
で、キャピラリーチャネルの流路を長くしたり、拡散や
対流の問題を防ぐための微妙な電場の制御を行ったりす
ることなしに、高分解能で電気泳動分離を行うことが可
能となる。
【0019】従って、本発明によれば、電気泳動分離の
ために安価なPDMSより形成されるキャピラリーゲル
電気泳動用マイクロチップを用いて、簡単な装置で様々
なサイズのDNA分子を分離することが可能となるもの
である。
【0020】後述するように、本願出願人による実験に
よれば、アガロースゲルを充填した本発明によるPDM
S製のキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ上
で、実際にDNA分子を電気的に分離し、分子量に対応
するバンドを形成させることに成功した。つまり、後述
する本願出願人による実験においては、分子篩い用のゲ
ルとして、まず、本発明によるPDMS製のキャピラリ
ーゲル電気泳動用マイクロチップの適用性を示すために
アガロースを用い、FITCで標識したDNAラダーの
分離を行ったものである。
【0021】即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明
は、ポリマー材料により形成した平板状の基板と、上記
基板の上面に配設される平板状の表面板とを有し、上記
基板の上面に、所定の形状の流路を構成するキャピラリ
ーチャネルを形成し、上記表面板によって上記キャピラ
リーチャネルを封止したものである。
【0022】なお、表面板は、例えば、PMMA(ポリ
メチルメタクリレート)、PDMS(ポリジメチルシロ
キサン)、ガラスなどにより形成することができる。
【0023】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記
基板は、PDMS(ポリジメチルシロキサン)により形
成したものである。
【0024】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、本発明のうち請求項1または請求項2のいずれか1
項に記載の発明において、上記基板の上面に形成された
キャピラリーチャネルの表面を親水化したものである。
【0025】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
は、本発明のうち請求項3に記載の発明において、上記
基板の上面に形成されたキャピラリーチャネルの表面の
親水化は、上記基板の上面に形成されたキャピラリーチ
ャネルの表面を酸素プラズマにより酸化して親水化した
ものである。
【0026】また、本発明のうち請求項5に記載の発明
は、キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップの製造
方法において、キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチ
ップにおけるキャピラリーチャネルのレイアウトのパタ
ーンを透明フィルムに印刷してフォトリソグラフィーの
マスクを作成する第1の処理と、シリコンウエハ上にネ
ガティブフォトレジストを作成する第2の処理と、上記
第1の処理により作成されたマスクに印刷されたレイア
ウトのパターンを、上記第2の処理により作成されたネ
ガティブフォトレジスト上に転写して現像することによ
り、マスターを作成する第3の処理と、上記第3の処理
により作成されたマスターをフルオロカーボンで処理す
る第4の処理と、上記第4の処理によりフルオロカーボ
ンで処理されたマスター上にPDMSのプレポリマーと
キュアリング試薬との混合液を注いで所定温度で所定時
間キュアリングする第5の処理と、上記第5の処理にお
ける所定時間のキュアリングを終了した後に、PDMS
レプリカをマスターから引き剥がし、該PDMSレプリ
カをキャピラリーチャネルを形成された基板として得る
第6の処理と、上記第6の処理において得られた基板に
表面板を被せて取り付けて封止する第7の処理と、上記
第7の処理において表面板を取り付けたPDMSの基板
に形成されたキャピラリーチャネルの表面を親水化する
第8の処理とを有するようにしたものである。
【0027】また、本発明のうち請求項6に記載の発明
は、本発明のうち請求項5に記載の発明において、上記
第8の処理におけるPDMSの基板に形成されたキャピ
ラリーチャネルの表面の親水化は、上記第7の処理にお
いて表面板を取り付けたPDMSの基板を酸素プラズマ
により酸化することにより、該基板に形成されたキャピ
ラリーチャネルを酸素プラズマにより酸化して該キャピ
ラリーチャネルの表面を親水化するようにしたものであ
る。
【0028】なお、上記した親水化の処理は、本発明の
うち請求項6に記載の発明に記載した酸化プラズマによ
る酸化によるものの他に、適宜に他の手法を用いて親水
化を図ってもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明によるキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ
およびその製造方法の実施の形態の一例を詳細に説明す
るものとする。
【0030】図1(a)(b)には、本発明によるキャ
ピラリーゲル電気泳動用マイクロチップの実施の形態の
一例が示されており、図1(a)は図1(b)における
A矢視図であり、図1(b)は図1(a)におけるB−
B線による断面図である。
【0031】このキャピラリーゲル電気泳動用マイクロ
チップ10は、PDMSにより形成された平板状の基板
12と、この基板12の上面12aに配設されるPMM
A(ポリメチルメタクリレート)により形成された平板
状の表面板14とを有して構成されている。
【0032】そして、基板12の上面12aには、キャ
ピラリーチャネルとして、所謂、I字型状の流路を構成
するキャピラリーチャネル16が形成されている。
【0033】即ち、表面板14によって、基板12の上
面12aに形成されたキャピラリーチャネル16が封止
(シール)されているものである。
【0034】また、表面板14には、表面板14の上面
14aから下面14bへ貫通するようにして形成された
開口部たる、サンプル導入ならびに電極装着のための2
つのポート18a、18bが穿設されている。
【0035】ここで、2つのポート18a、18bとキ
ャピラリーチャネル16とは、2つのポート18a、1
8bの一部にキャピラリーチャネル16の両方の端部1
6a、16bとがそれぞれ位置するように寸法設定され
て配置されており、ポート18aと端部16aとが連通
し、ポート18bと端部16bとが連通するようになさ
れている。
【0036】また、キャピラリーチャネル16の長さ
は、例えば、14mmに設定され、キャピラリーチャネ
ル16の幅は、例えば、400μmに設定され、キャピ
ラリーチャネル16の深さは、例えば、40μmに設定
されている。
【0037】なお、キャピラリーチャネル16の長さは
特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に設定
することができるものであり、また、キャピラリーチャ
ネル16の幅は特に限定されるものではなく、必要に応
じて任意に設定することができるものであり、例えば、
10μm〜800μmの間の任意の値に設定することが
可能であり、また、キャピラリーチャネル16の深さは
特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に設定
することができるものであり、例えば、5μm〜150
μmの間の任意の値に設定することができる。
【0038】また、上記したキャピラリーゲル電気泳動
用マイクロチップ10を製造するためには、図2(a)
(b)(c)(d)(e)を参照しながら説明する製造
プロセスを行うものであるが、その製造プロセスに先だ
って、まずキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ
10におけるキャピラリーチャネル16のレイアウトの
パターンを、フォトリソグラフィーのマスクとして利用
するために、高解像度、例えば、4064dpiで透明
フィルムに印刷しておくものである。
【0039】次に、上記したPDMSにより形成された
基板12を備えたキャピラリーゲル電気泳動用マイクロ
チップ10を形成するためのプロセスについて、詳細に
説明することとする。
【0040】図2(a)(b)(c)(d)(e)に
は、キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ10の
製造プロセスの概略が示されている。
【0041】はじめに、20mm×20mmのシリコン
(Si)ウエハをオーブンで乾燥させ(図2(a))、
ネガティブフォトレジストSU−8を2,500rpm
で20秒間スピン塗布し、その後に、90℃のオーブン
で30分間保温する(図2(b))。
【0042】ところで、この実施の形態においては、4
0μmの深さのキャピラリーチャネル構造を作成するた
めに、ネガティブフォトレジストSU−8を2,500
rpmで20秒間スピン塗布し、その後に、90℃のオ
ーブンで30分間保温するという処理を、2回ほど繰り
返して行った。
【0043】次に、マスク上に印刷したキャピラリーゲ
ル電気泳動用マイクロチップ10におけるレイアウトの
パターンは、マスクアライナー(なお、マスクアライナ
ーとしては、例えば、「PEM−800;Union
Optical Co.,Tokyo, Japan」
を用いることができる。)を用いて、SU−8を塗布し
たシリコンウエハにフォトリソグラフィーの手法で転写
し、1−メトキシ−2−プロピル酢酸中に20分間入れ
現像した(図2(c))。
【0044】こうして作製したマスターは、イソプロピ
ルアルコール、引き続いて、蒸留水で洗浄した。
【0045】次に、PDMSのプレポリマーを注ぎ入れ
る前に、RIE(ReactiveIon Etchi
ng:反応性イオンエッチング)システムを用いて、こ
のマスターをフルオロカーボンで処理した。
【0046】なお、フルオロカーボン処理は、型取り後
のPDMSレプリカの取り外しに役に立つ。
【0047】それから、PDMSのプレポリマーとキュ
アリング試薬(キュアリング試薬としては、例えば、
「Sylgard 184:Dow Corning
Co., MI」を用いることができる。)とを「1
0:1」の割合で混合し、充分に攪拌した後に15分間
だけ真空脱気してプレポリマー混合液を作成する。こう
して作成されたプレポリマー混合液をマスター上に注
ぎ、65℃で1時間、それから135℃で15分間キュ
アリングを行った(図2(d))。
【0048】上記したキュアリングの後に、PDMSレ
プリカをマスターから引き剥がすことにより、PDMS
の基板12が得られることになる。そして、このPDM
Sの基板12を、ポート18a、18bが穿設されたP
MMAの表面板14に被せて取り付けて、キャピラリー
チャネル16を封止(シール)するものである(図2
(e))。
【0049】なお、この実施の形態において「キャピラ
リーチャネル16を封止(シール)する」とは、キャピ
ラリーチャネル16を完全に密閉することを意味するも
のではなく、キャピラリーチャネル16の両方の端部1
6a、16bは、2つのポート18a、18bとそれぞ
れ連通するようになされている。
【0050】さらに、RIEシステムを用いてPMMA
の表面板14に貼り付けたPDMSの基板12を酸素プ
ラズマで酸化することにより、キャピラリーチャネル1
6を酸素プラズマで酸化してキャピラリーチャネル16
の表面を親水化した。
【0051】なお、キャピラリーチャネル16の表面を
親水化の手法は、上記したように酸素プラズマで酸化す
る手法に限られるものではなく、適宜に他の手法を用い
ることができる。
【0052】次に、このキャピラリーゲル電気泳動用マ
イクロチップ10における電気泳動分離に用いるゲルの
調製について説明する。
【0053】まず、アガロースの粉末(アガロースの粉
末としては、例えば、「SeaKem GTG aga
rose;FMC BioProducts,ME」を
用いることができる。)をオーブンで加熱しながら1倍
のTBE(トリスホウ酸 EDTA)緩衝液に溶解し
て、アガロース溶液を作成する。このアガロース溶液を
オーブン内で65℃に保持し、毛管作用を利用してキャ
ピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ10のポート1
8a、18bからキャピラリチャネル16に導入し、室
温で5分間放置して固化させた。
【0054】次に、実験に用いるサンプルの調製、サン
プルの導入ならびに電気泳動分離について説明すると、
まず、FITC(フルオロセインイソチオシアナート)
で標識した100bp毎のDNAサイズスタンダード
(FITCで標識した100bp毎のDNAサイズスタ
ンダードは、例えば、「Bio−Rad Co.」から
購入することができる。)を4℃で保存する。
【0055】それから、2μLのDNAラダー(サイズ
スタンダード)溶液をポート18bに入れる。
【0056】なお、アガロースゲルへのサンプルの導入
は,ポート18aとポート18bとに装着された白金電
極を通じて、キャピラリーチャネル16に100Vを印
加することによって行った。
【0057】次に、上記のようにしてキャピラリーチャ
ネル16に導入したサンプルについて、電気泳動分離を
行った実験結果について説明する。
【0058】ここで、FITCで標識したDNAの蛍光
は、図3に示すように、倒立蛍光顕微鏡(倒立蛍光顕微
鏡は、例えば、「DIAPHOT−TMD;Nikon
Co., Japan」を用いることができる。)1
00と、倒立蛍光顕微鏡100からの光を入射するIC
CDカメラ(ICCDカメラは、例えば、「C2400
−8;浜松フォトニクス」を用いることができる。)1
02と、ICCDカメラ102から出力された画像信号
を記録するビデオカメラ104とを有して構成されたシ
ステムによって検出した。
【0059】なお、倒立蛍光顕微鏡100は、キセノン
ランプ106と、キセノンランプ106から照射された
光を選択的に透過するバンドパスフィルター108と、
バンドパスフィルター108から透過された光を透過し
てキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ10へ照
射するとともに当該キャピラリーゲル電気泳動用マイク
ロチップ10から反射された光を反射するダイクロイッ
クミラー110と、ダイクロイックミラー110によっ
て反射された光を選択的に透過してICCDカメラ10
2へ入射するバンドパスフィルター112とを有して構
成されている。
【0060】ここで、フルオレセインは488nmで励
起されて、発光は513nm付近であり、電気泳動の画
像はビデオカメラ104で記録したものである。
【0061】そして、実験後において、電気泳動画像を
画像解析プログラム(画像解析プログラムとしては、例
えば、「NIH image l.62a」を用いるこ
とができる。)を用いてデジタル化した。また、電気泳
動の経時変化は、デジタル化したデータを所定のコンピ
ュータプログラムを用いて処理することによって得た。
【0062】図4には、PDMSにより形成された基板
12上に作成されたキャピラリーチャネル16の走査電
子顕微鏡写真が示されている。この図4に明瞭に示され
ているように、PDMSにより形成された基板12を用
いると、シリコンより形成されたマスター上のフォトレ
ジストの構造を、高い再現性で転写することができるも
のである。
【0063】なお、シリコンより形成されたマスターを
用いて型取りしたPDMSの基板12の表面は、本来は
疎水的であり、キャピラリーチャネル16とゲル溶液と
の間の毛管作用を妨げている。
【0064】このため、この実施の形態においては、毛
管作用によってキャピラリーチャネル16にアガロース
溶液を充填するために、上記したように酸素プラズマに
よる2分間の表面処理を行った。その結果、PDMSの
基板12に対する水の接触角は108゜から32°に変
化し、基板12の表面、即ち、キャピラリーチャネル1
6の表面を親水化することができた。
【0065】なお、キュアリングしたPDMSの基板1
2は、手間のかかる接着方法を必要とすることなしに、
常温でPMMAの表面板14に吸着させることができ
た。さらに、このフォトレジストのパターンを形成させ
たシリコンより形成されたマスターは、型取りの前にフ
ルオロカーボン処理をするだけで、何回も利用すること
ができるものである。
【0066】このような製造プロセスを勘案すると、キ
ャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ10は極めて
安価に製造することが可能であるので、1回のみ電気泳
動分離に使用しただけで廃棄するという使い捨て使用に
適している。
【0067】また、この実施の形態においては、分子篩
いとしてアガロースゲルを用いたが、一般に、ゲルを充
填したキャピラリーチャネルを均質で安定的に調製する
ことが困難であることが知られている。
【0068】ここで、電気泳動中のゲルの不安定性、即
ち、ゲル内部での気泡の生成と閉塞は、電場強度とゲル
の分離性能とを制限するものである。
【0069】しかしながら、この実施の形態において
は、アガロースを表面処理して親水化したキャピラリー
チャネル16に容易に導入し、ゲル化することができる
ようになる。しかも、全操作を10分以内で行うことが
可能である。
【0070】また、気泡の生成やアガロースゲルの形態
的な変化は、300Vを印加した電気泳動中においても
観察されなかった。
【0071】なお、図5(A)(B)(C)には、DN
A分子の導入と分離との状況が示されている。
【0072】即ち、100Vの電圧を1秒間印加するこ
とにより、サンプルのプラグを形成することにができた
(図5(A))。
【0073】なお、この分離の過程は、図3に示すシス
テムによって可視化され、バンドの移動を明白に観察す
ることができた(図5(B)ならびに図5(C))。こ
の分離は、TBE緩衝液を用いた2.0%のアガロース
ゲルに、71.4V/cmの電場を印加することによっ
て達成された。この電場強度は、通常の微細加工による
キャピラリー電気泳動の場合の数kVと較べて低いレベ
ルである。
【0074】また、図6には、100bp〜1000b
pのDNAサイズスタンダードを用いて、アガロースゲ
ルをキャピラリーチャネル16に充填したキャピラリー
ゲル電気泳動用マイクロチップ10の電気泳動の経時変
化が示されている。この図6に示すグラフに示されてい
るように、100bp〜1000bpの範囲のDNA分
子を2分以内で分離することができた。
【0075】これは、通常のスラブゲルの電気泳動の分
離と比較すると、10倍から20倍ほど高速である。
【0076】即ち、上記において、本発明によるPDS
Mを用いたキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ
10について説明したように、このキャピラリーゲル電
気泳動用マイクロチップ10は簡易で安価な型取りとシ
ーリングの方法で容易に作成することができるものであ
り、このキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップ1
0はDNA分離のために十分に利用可能である。
【0077】なお、上記した実施の形態においては、キ
ャピラリーチャネルとして、所謂、“I”字型の流路の
キャピラリーチャネル16を基板12に形成するように
したが、これに限られるものではないことは勿論であ
る。即ち、キャピラリーチャネルとして、例えば、図7
に示すように、所謂、“十”字型の流路のキャピラリー
チャネルを基板12に形成するようにしてもよい。そし
て、“十”字型の流路のキャピラリーチャネルを基板1
2に形成した場合には、表面板14には、“十”字型の
流路のキャピラリーチャネルの4個の端部に対応するよ
うに4個のポートを穿設するものである。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、安価に製造することができて1回のみ電気
泳動分離に使用しただけで廃棄するのに適した、即ち、
使い捨て可能なキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチ
ップおよびその製造方法を提供することができる。
【0079】また、本発明は、以上説明したように構成
されているので、分子篩いとしてゲルを用いることを可
能にして、高電圧を使用することなく低電圧で電気泳動
分離を行うことができるようにするとともに、電圧印加
のときにおける拡散や対流の発生を抑止するようにし、
これにより電気設備および検出装置の簡潔化を図ってコ
ストを大幅に低減することができるようにしたキャピラ
リーゲル電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法
を提供することができる。
【0080】また、本発明は、以上説明したように構成
されているので、分子篩いとしてゲルを用いることを可
能にして、電気泳動分離における分離度の向上、分離距
離の短縮化および分離時間の短縮化を図ることにより、
電気泳動分離における分離性能を向上させ、高分解能の
電気泳動分離を行うことを可能にしたキャピラリーゲル
電気泳動用マイクロチップおよびその製造方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるキャピラリーゲル電気泳動用マイ
クロチップの実施の形態の一例を示し、(a)は(b)
におけるA矢視図であり、(b)は(a)におけるB−
B線による断面図である。
【図2】(a)(b)(c)(d)(e)は、キャピラ
リーゲル電気泳動用マイクロチップ10の製造プロセス
を示す概略説明図である。
【図3】FITCで標識したDNAの蛍光を検出するた
めのシステムの構成説明図である。
【図4】図1に示すキャピラリーゲル電気泳動用マイク
ロチップの基板に形成されたキャピラリーチャネルの走
査電子顕微鏡写真である。
【図5】(A)(B)(C)は、DNA分子の導入と分
離との状況を示す顕微鏡写真である。
【図6】100bp〜1000bpのDNAサイズスタ
ンダードを用いた、アガロースゲルをキャピラリーチャ
ネル16に充填したキャピラリーゲル電気泳動用マイク
ロチップの電気泳動の経時変化を示すグラフである。
【図7】キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップの
基板に形成されたキャピラリーチャネルの他の形状を示
す走査電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
10 キャピラリーゲル電気泳動用マイクロ
チップ 12 基板 12a、14a 上面 14 表面板 14b 下面 16 キャピラリーチャネル 16a、16b 端部 18a、18b ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 勲 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 細川 和生 埼玉県川口市元郷4−20−8 Fターム(参考) 4B029 AA07 AA23 BB15 BB20 CC01 CC05 FA12 FA15 4D054 FB09 FB18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー材料により形成した平板状の基
    板と、 前記基板の上面に配設される平板状の表面板とを有し、 前記基板の上面に、所定の形状の流路を構成するキャピ
    ラリーチャネルを形成し、 前記表面板によって前記キャピラリーチャネルを封止し
    たものであるキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチッ
    プ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のキャピラリーゲル電気
    泳動用マイクロチップにおいて、 前記基板は、PDMS(ポリジメチルシロキサン)によ
    り形成したものであるキャピラリーゲル電気泳動用マイ
    クロチップ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
    に記載のキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップに
    おいて、 前記基板の上面に形成されたキャピラリーチャネルの表
    面を親水化したものであるキャピラリーゲル電気泳動用
    マイクロチップ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のキャピラリーゲル電気
    泳動用マイクロチップにおいて、 前記基板の上面に形成されたキャピラリーチャネルの表
    面の親水化は、前記基板の上面に形成されたキャピラリ
    ーチャネルの表面を酸素プラズマにより酸化して親水化
    したものであるキャピラリーゲル電気泳動用マイクロチ
    ップ。
  5. 【請求項5】 キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチ
    ップの製造方法において、 キャピラリーゲル電気泳動用マイクロチップにおけるキ
    ャピラリーチャネルのレイアウトのパターンを透明フィ
    ルムに印刷してフォトリソグラフィーのマスクを作成す
    る第1の処理と、 シリコンウエハ上にネガティブフォトレジストを作成す
    る第2の処理と、 前記第1の処理により作成されたマスクに印刷されたレ
    イアウトのパターンを、前記第2の処理により作成され
    たネガティブフォトレジスト上に転写して現像すること
    により、マスターを作成する第3の処理と、 前記第3の処理により作成されたマスターをフルオロカ
    ーボンで処理する第4の処理と、 前記第4の処理によりフルオロカーボンで処理されたマ
    スター上にPDMSのプレポリマーとキュアリング試薬
    との混合液を注いで所定温度で所定時間キュアリングす
    る第5の処理と、 前記第5の処理における所定時間のキュアリングを終了
    した後に、PDMSレプリカをマスターから引き剥が
    し、該PDMSレプリカをキャピラリーチャネルを形成
    された基板として得る第6の処理と、 前記第6の処理において得られた基板に表面板を被せて
    取り付け封止する第7の処理と、 前記第7の処理において表面板を取り付けたPDMSの
    基板に形成されたキャピラリーチャネルの表面を親水化
    する第8の処理とを有するキャピラリーゲル電気泳動用
    マイクロチップの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のキャピラリーゲル電気
    泳動用マイクロチップの製造方法において、 前記第8の処理におけるPDMSの基板に形成されたキ
    ャピラリーチャネルの表面の親水化は、前記第7の処理
    において表面板を取り付けたPDMSの基板を酸素プラ
    ズマにより酸化することにより、該基板に形成されたキ
    ャピラリーチャネルを酸素プラズマにより酸化して該キ
    ャピラリーチャネルの表面を親水化するものであるキャ
    ピラリーゲル電気泳動用マイクロチップの製造方法。
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