JP2001157798A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯等に続いて脱水した後、すすぎ（脱水す
すぎ、ためすすぎ、注水すすぎ）を実行する場合、すす
ぎを不足なく行える洗濯機を提供する。 【解決手段】 給水管９から出た水は出水方向変更体２
４の作用により洗濯兼脱水槽３の側壁内面に向かう。こ
の時、出水方向変更体２４の傾斜及び円弧形状により、
洗濯兼脱水槽３へ供給される水は、円弧状に拡がりなが
ら洗濯兼脱水槽３の側壁内面へ向かうように落下する。
従って、洗濯物Ｃが洗濯兼脱水槽３の側壁内面の全周に
わたって脱水によりへばり付いていても洗濯物に水が良
く掛かり、すすぎが満足に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開昭５５−２６９０８号公報には、上
面が開口した外槽内に、同じく上面が開口した洗濯兼脱
水槽を配置した構成において、上記外槽及び洗濯兼脱水
槽の上方からこれら各槽の上面開口を介して洗濯兼脱水
槽へ、その中心に向かって給水する洗濯機が示されてい
る。

【０００３】しかし、このような給水の仕方では、例え
ば洗濯して脱水した後に、脱水すすぎを行うに際し、脱
水すすぎを満足に行うことができない。

【０００４】即ち、脱水すすぎの前の脱水において、洗
濯物は洗濯兼脱水槽の側壁内面にへばり付いている。一
方、脱水すすぎは、水が洗濯物全体にしみ込む程度の限
られた時間だけ、洗濯兼脱水槽に給水を行い、その時間
が経過すると給水停止して洗濯兼脱水槽を高速回転する
ことにより脱水を行うもので、この脱水により洗剤が水
とともに飛ばされすすぎが行われるのである。尚、この
脱水すすぎにおいては、給水は水が洗濯物にしみ込む程
度に行うだけでよく、使用水量を抑制でき、節水が図ら
れる。

【０００５】従って、給水は水が洗濯物にしみ込む程度
の限られた時間しか行われないにもかかわらず、その水
の殆どは洗濯兼脱水槽の中心に向かって流れ落ちるため
洗濯兼脱水槽の側壁内面にへばり付いた洗濯物にあまり
掛からず、この状態でその後の脱水を行っても洗剤を水
とともに十分に飛ばすことができない。よって、満足な
脱水すすぎが行えない。

【０００６】また、上述のような給水の仕方において
は、例えば洗濯して脱水した後、洗濯兼脱水槽に所定量
の水をためて給水停止した状態で行う、ためすすぎ、及
び、所定量の水をためた後も給水を続けて水を溢れさせ
ながら行う、注水すすぎに際しても、すすぎが不足し、
満足なすすぎを行うことができない。

【０００７】即ち、洗濯兼脱水槽に所定量の水がたま
り、洗濯物が水に浸っても、洗濯物が洗濯兼脱水槽の側
壁内面にへばり付いている状態が解消されない。従っ
て、すぎの段階で回転翼が回転しても洗濯物の動きは最
初の内は悪く、すすぎ不足を招き、満足なすすぎが行え
ないのである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば洗濯
等に続いて脱水した後、すすぎ（脱水すすぎやためすす
ぎや注水すすぎ）を実行する場合、このすすぎを不足な
く満足なものとすることができる、洗濯機を提供しよう
とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
洗濯機は、上面が開口した外槽と、この外槽内に配置さ
れ、洗濯物から脱水するときに底壁に設けられた回転軸
を中心として高速回転する、上面が開口した洗濯兼脱水
槽と、上記外槽及び洗濯兼脱水槽の上方からこれら各槽
の上面開口を介して洗濯兼脱水槽へ給水する給水管と、
この給水管の出水口部に設けられた凹部内に前方から出
し入れ自在に装着され、洗濯に際して予め洗剤が投入さ
れる洗剤容器と、この洗剤容器を上記凹部内へ装着した
状態においてこの洗剤容器と上記凹部の下壁との間に設
けられ、この洗剤容器内に通じる隙間と、上記洗剤容器
に一体形成され、上記洗剤容器の装着時に上記出水口部
に設けられた状態となり、上記給水管を通ってきて上記
洗剤容器内に落下し、上記隙間を流れて隙間の前方から
上記洗濯兼脱水槽内に供給される水を、上記洗濯兼脱水
槽の側壁の内面側へ向かわせる出水方向変更体と、を備
え、上記出水方向変更体は、上記洗濯兼脱水槽内に供給
される水を円弧状に拡げながら上記洗濯兼脱水槽内の側
壁内面に向かわせる円弧形状を有するものである。

【００１０】更に、本発明の請求項２に係る洗濯機は、
上面が開口した外槽と、この外槽内に配置され、洗濯物
から脱水するときに底壁に設けられた回転軸を中心とし
て高速回転する、上面が開口した洗濯兼脱水槽と、上記
外槽及び洗濯兼脱水槽の上方からこれら各槽の上面開口
を介して洗濯兼脱水槽へ給水する給水管と、この給水管
の出水口部に設けられた凹部内に前方から出し入れ自在
に装着され、洗濯に際して予め洗剤が投入される洗剤容
器と、この洗剤容器を上記凹部内へ装着した状態におい
てこの洗剤容器と上記凹部の下壁との間に設けられ、こ
の洗剤容器内に通じる隙間と、上記洗剤容器に一体形成
され、上記洗剤容器の装着時に上記出水口部に設けられ
た状態となり、上記給水管を通ってきて上記洗剤容器内
に落下し、上記隙間を流れて隙間の前方から上記洗濯兼
脱水槽内に供給される水を、上記洗濯兼脱水槽の側壁の
内面側へ向かわせる出水方向変更体と、を備え、上記出
水方向変更体は、下降するに従って上記洗濯兼脱水槽の
側壁に近づく傾斜形状を有するものである。

【００１１】請求項１及び請求項２の構成においては、
給水管から出た水は出水方向変更体の作用により洗濯兼
脱水槽の側壁内面に向かう。これにより、洗濯等に続く
脱水により洗濯物が洗濯兼脱水槽の側壁内面にへばり付
いていても、水は洗濯物に良く掛かる。

【００１２】従って、脱水すすぎに際しての給水時に洗
濯物に水が良くしみ込み、脱水すすぎが不足なく満足に
行われる。しかも、水が当り且つ水を含んだ洗濯物は洗
濯兼脱水槽の内側に倒れ込みやすく或いは実際に倒れ込
み、すると、洗濯物の、洗濯兼脱水槽の側壁内面にへば
り付いていた部分が露出してこの部分にも直接的に水が
掛かり、水が洗濯物に一層良くしみ込み、脱水すすぎが
より満足に行われる。

【００１３】また、ためすすぎや注水すすぎに際して
も、給水時には同様に、洗濯物は洗濯兼脱水槽の内側に
倒れ込みやすく或いは実際に倒れ込み、洗濯物のへばり
付きがかなり解消される。従って、実際のすすぎの段階
においては当初から洗濯物の動きがよく、ためすすぎや
注水すすぎが満足に行われる。

【００１４】特に、上記出水方向変更体の傾斜及び円弧
形状により、洗濯兼脱水槽へ供給される水は、円弧状に
拡がりながら洗濯兼脱水槽の側壁内面へ向かうように落
下する。これにより、洗濯物に水が一層良く掛かる。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１は本発明実施形態の全自動洗
濯機の構造を示す。１は機枠、２はこの機枠１内に４本
の吊り棒（図示しない）により吊り下げ支持された、上
面が開口した外槽である。３は周囲に多数の脱水孔４を
有し、上記外槽２内に配置された、同じく上面が開口し
た洗濯兼脱水槽で、この洗濯兼脱水槽３は底壁に設けら
れた回転軸５を中心として回転する。６は上記洗濯兼脱
水槽３内の底部に回転自在に配設された回転翼、７は上
記洗濯兼脱水槽３及び回転翼６に動力伝達機構８を介し
て連結された駆動モータで、この駆動モータ７は洗濯及
び通常すすぎ（ためすすぎ及び注水すすぎ）時には回転
翼６のみを低速回転させ、洗濯物の脱水時（脱水すすぎ
に際しての脱水時を含む）には洗濯兼脱水槽３を回転軸
５を中心として一方向へ高速回転させる（このとき上記
回転翼６も同時に高速回転する）。９は上記外槽２及び
洗濯兼脱水槽３の上方からこれら各槽の上面開口を介し
て洗濯兼脱水槽３へ落下給水する給水管、１０はこの給
水管９の途中に設けられた電磁給水弁、１１は上記外槽
２の底壁に設けられた排水パイプ、１２はこの排水パイ
プ１１の途中に設けられた電磁排水弁である。１３は上
記外槽２の底部のエアトラップ１４に圧力ホース１５を
介して接続された水位センサで、この水位センサ１３に
より洗濯兼脱水槽３内の水位が検知され、洗濯兼脱水槽
３に供給された水の量が分かる。

【００１６】１６は上記給水管９の出水口部である。こ
の出水口部１６は、図２に詳細に示す如く、多数の小穴
１７を下壁に有する通水路１８と、この通水路１８の下
側に位置する凹部１９とからなる。２０は上記出水口部
１６の凹部１９内に前方から出し入れ自在に装着され
る、図３にも詳細に示される洗剤容器で、この洗剤容器
２０内には洗濯に際して予め洗剤が投入される。そし
て、洗剤容器２０の後壁下部には後壁開口２１が設けら
れているとともに、洗剤容器２０の凹部１９への装着時
には洗剤容器２０と凹部１９の下壁との間に隙間２２が
存在する。この隙間２２は上記後壁開口２１を介して上
記洗剤容器２０内に通じる。２３は上記洗剤容器２０を
洗剤投入のために引き出すのに用いられる把手で、この
把手２３は洗剤容器２０に一体形成されている。２４は
上記把手２３の後側にて上記洗剤容器２０に一体形成さ
れた出水方向変更体で、この出水方向変更体２４は洗剤
容器２０の装着時には上記出水口部１６に設けられた状
態となる。そして、上記出水方向変更体２４は下降する
に従って洗濯兼脱水槽３の側壁に近づく傾斜形状をなす
とともに、図４の如く上記洗濯兼脱水槽３の側壁とほぼ
同心の円弧状をなしている。

【００１７】而して、洗濯に際して上記洗剤容器２０に
予め洗剤を投入し、この洗剤容器２０を上記凹部１９に
装着した状態において、上記給水弁１０が開放すると、
上記給水管９を通ってきた水道水は上記出水口部１６に
至る。そして、水道水は上記通水路１８から多数の小穴
１７を介して上記洗剤容器２０内に落下し、洗剤容器２
０内の洗剤とともに後壁開口２１を介して上記隙間２２
に流れていく。その後、洗剤を含んだ水道水即ち洗濯水
は隙間２２の前方から出水口部１６外へ出て上記洗濯兼
脱水槽３へ供給される。

【００１８】すすぎ（ためすすぎ、注水すすぎ、脱水す
すぎ）に際しては、上記洗剤容器２０は洗濯に際して洗
剤が全て流れ出た状態のままで、上記凹部１９に装着さ
れている。そして、上記給水弁１０が開放すると、水道
水は上述のように出水口部１６に至って通水路１８から
小穴１７を介して洗剤容器２０内に落下する。しかし、
洗剤容器２０内には洗剤が最早ないため、水道水はその
まま後壁開口２１を介して隙間２２に流れ出水口部１６
外へ出て洗濯兼脱水槽３へ供給される。

【００１９】上記給水管９の出水口部１６から出て洗濯
兼脱水槽３へ供給される水は、上記出水方向変更体２４
の作用により即ち出水方向変更体２４の傾斜及び円弧形
状に従って、出水口部１６から図４の点々部分Ｗの如く
円弧状に若干拡がりながら洗濯兼脱水槽３の側壁内面へ
向かうように（押し戻されるようにして）落下する。図
１の実線Ａはこの時の水の落下経路を示す。

【００２０】図５は洗濯機のブロック回路を示す。２５
は洗濯機の制御を司るマイクロコンピュータからなる制
御部である。この制御部２５は、キー入力部２６からの
キー入力信号及び上記水位センサ１３による検知結果等
に基づいて、上記駆動モータ７、電磁給水弁１０及び電
磁排水弁１２を駆動制御する。

【００２１】図６は洗濯機の基本的な運転手順を示す。
上記制御部２５はまず、洗濯工程を実行し、次いで脱水
すすぎ工程及び通常すすぎ工程（ためすすぎ）を順次実
行し、最後に脱水工程を実行する。

【００２２】図７は上記制御部２５に組み込まれたプロ
グラムの流れを示す。以下同図に基づいて洗濯機の動作
を説明する。上記キー入力部２６でのスタートキーの操
作に基づいてスタートキー信号が到来すると、制御部２
５は運転を開始し、まず洗濯工程を実行する。この洗濯
工程においては、制御部２５は、上記水位センサ１３が
所定水位を検知するまで（洗濯兼脱水槽３に所定量の水
がたまるまで）、上記給水弁１０を開放して給水を行う
（Ｓ１ステップ）。この時、洗濯に際して上記洗剤容器
２０に予め洗剤が投入されているため、上述の如く洗濯
兼脱水槽３に洗濯水が供給される。そして、所定水位が
検知されると、給水弁１０は閉じられる。そして、所定
量の水がたまると、制御部２５は上記駆動モータ７の駆
動の下に回転翼６のみを低速回転させ、これにより洗濯
が行われる（Ｓ２ステップ）。

【００２３】上記洗濯工程が終了すると、制御部２５は
次いで脱水すすぎ工程を実行する。脱水すすぎ工程にお
いては、まず排水弁１２を開放して洗濯時の洗濯水を排
出し、洗濯兼脱水槽３を回転翼６とともに高速回転して
洗濯物から脱水する（Ｓ３ステップ）。これが終了する
と、脱水すすぎが実行される（Ｓ４ステップ）。排水弁
１２は開放状態を維持する。

【００２４】即ち、図８を参照するに、所定時間ｔの
間、制御部２５は給水弁１０を開放して給水を行う。そ
して、この給水の間、制御部２５は、上記駆動モータ７
の１秒駆動−５秒停止の繰り返しを行う。この時、洗濯
兼脱水槽３は、回転翼６とともに高速回転状態に立ち上
がろうとすると直ちに惰性回転状態に入るのを繰り返
す。結局、洗濯兼脱水槽３はゆっくり回転する。

【００２５】従って、洗濯兼脱水槽３がゆっくり回転し
ながら給水が行われる。この場合、洗濯直後のＳ３ステ
ップでの脱水により洗濯物Ｃが洗濯兼脱水槽３の側壁内
面にへばり付いていても、水は上記出水方向変更体２４
の作用により即ち出水方向変更体２４の傾斜及び円弧形
状に従って、上述の如く円弧状に若干拡がりながら洗濯
兼脱水槽３の側壁内面へ向かうため、水は洗濯物Ｃに良
く掛かり洗濯物に良くしみ込んでいく。上記時間ｔが経
過した頃には水が十分しみ込んだ状態となる。

【００２６】その後、給水弁１０を閉じ、制御部２５は
一定時間（例えば５分）の間駆動モータ７を駆動して、
洗濯兼脱水槽３を高速回転させて脱水を行う。これによ
り、洗剤が良くしみ込んだ水とともに飛ばされる。

【００２７】以上の、洗濯兼脱水槽３をゆっくり回転し
ながら給水し、その後脱水するという一連の流れを１サ
イクルとすると、Ｓ４ステップでの脱水すすぎにおいて
は、２サイクルが実行される。この場合、２サイクル目
の給水時も、１サイクル目の脱水により洗濯物Ｃが洗濯
兼脱水槽３の側壁内面にへばり付いていても、水は同様
に洗濯物に良く掛かってしみ込んでいく。

【００２８】而して、脱水すすぎの各サイクルにおける
給水においては、洗濯物に水が良くしみ込み、脱水すす
ぎが不足なく満足に行われる。しかも、水が当り且つ水
を含んだ洗濯物Ｃは洗濯兼脱水槽３の内側に倒れ込みや
すく或いは実際に倒れ込み、すると、洗濯物Ｃの、洗濯
兼脱水槽３の側壁内面にへばり付いていた部分が露出し
てこの部分にも直接的に水が掛かり、水が洗濯物に一層
良くしみ込み、脱水すすぎがより満足に行われる。

【００２９】更に、上記出水方向変更体２４が洗濯兼脱
水槽３の側壁とほぼ同心の円弧状であるため、水は円弧
状になって洗濯兼脱水槽３の円状の側壁内面に沿い、従
って、水は洗濯兼脱水槽３の側壁内面にへばり付いた洗
濯物Ｃに一層良く掛かり、洗濯物は洗濯兼脱水槽３の内
側により倒れ込みやすく或いは実際によく倒れ込む。

【００３０】更に、脱水すすぎ時の給水の場合、洗濯兼
脱水槽３が低速回転し、従って、洗濯物Ｃが洗濯兼脱水
槽３の側壁内面の全周にわたってへばり付いていても
（通常このようになる）、洗濯物全体にわたって上述の
如く水が掛かって同様の状況が生じ、脱水すすぎが一層
満足に行われる。

【００３１】上記脱水すすぎ工程が終了すると、制御部
２５は続いて通常すすぎ（ためすすぎ）工程を実行す
る。この工程においては、洗濯工程の場合と同様に、制
御部２５は、上記水位センサ１３が所定水位を検知する
まで、給水弁１０を開放して水道蛇口からの水道水を供
給する（Ｓ５ステップ）。排水弁１２は通常すすぎ工程
の直前に事前に閉じておく。所定水位が検知されると、
給水弁１０は閉じられる。そして、所定量の水がたまる
と、制御部２５は上記駆動モータ７の駆動の下に回転翼
６のみを回転させ、これによりためすすぎが行われる
（Ｓ６ステップ）。

【００３２】このためすすぎにおいても、給水時には同
様に、水が洗濯物に良く掛かってしみ込む。そして、水
が当り且つ水を含んだ洗濯物は洗濯兼脱水槽３の内側に
倒れ込みやすく或いは実際に倒れ込み、Ｓ４ステップに
おける脱水すすぎの２サイクル目の脱水により洗濯物が
洗濯兼脱水槽３の側壁内面にへばり付いていても、この
へばり付きがかなり解消される。従って、実際のためす
すぎの段階においては当初から洗濯物の動きがよく、た
めすすぎが満足に行われる。

【００３３】更に、上記出水方向変更体２４が洗濯兼脱
水槽３の側壁とほぼ同心の円弧状であるため、水は円弧
状になって洗濯兼脱水槽３の円状の側壁内面に沿い、従
って、水は洗濯兼脱水槽３の側壁内面にへばり付いた洗
濯物に一層良く掛かり、洗濯物のへばり付きが一層解消
される。

【００３４】更に、ためすすぎ時の給水の場合、洗濯兼
脱水槽３が脱水すすぎの時と同様に低速回転すると、洗
濯物が洗濯兼脱水槽３の側壁内面の全周にわたってへば
り付いていても（通常このようになる）、洗濯物全体に
わたって水が掛かり、洗濯物のへばり付きがより解消さ
れる。

【００３５】上記通常すすぎ工程が終了すると、制御部
２５は最後に脱水工程を実行する。脱水工程において
は、まず排水弁１２を開放して、ためすすぎ時の水を排
出する（Ｓ７ステップ）。排水が終了すると、制御部２
５は洗濯兼脱水槽３を高速回転し、脱水が実行される
（Ｓ８ステップ）。排水弁１２は開放状態を維持する。
脱水工程の終了により運転終了となる。

【００３６】尚、上記実施形態においては、通常すすぎ
工程でためすすぎを行う構成であるが、ためすすぎに代
えて注水すすぎを行うようにしても良い。

【００３７】

【発明の効果】本発明の請求項１及び請求項２の洗濯機
によれば、給水管から出た水を出水方向変更体の作用に
より、洗濯兼脱水槽の側壁内面側へ向かわせるようにし
たので、洗濯等に続く脱水により洗濯物が洗濯兼脱水槽
の側壁内面にへばり付いていても、水は洗濯物に良く掛
かり、従って、すすぎ（脱水すすぎ、ためすすぎ、注水
すすぎ）を満足に行うことができる。

【００３８】特に、上記出水方向変更体の傾斜及び円弧
形状により、洗濯物に水が一層良く掛かり、更にすすぎ
を満足に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施形態の全自動洗濯機の断面図であ
る。

【図２】同洗濯機の給水管の出水口部近辺の断面図であ
る。

【図３】同洗濯機の洗剤容器の斜視図である。

【図４】同洗濯機の出水方向変更体と洗濯兼脱水槽との
関係を示す平面断面図である。

【図５】同洗濯機のブロック回路図である。

【図６】同洗濯機の基本的運転手順を示すシーケンス図
である。

【図７】同洗濯機の制御部に組み込まれたプログラムの
流れ図である。

【図８】同洗濯機の脱水すすぎ時の要部の駆動タイミン
グを示すタイミング図である。

【符号の説明】

２ 外槽 ３ 洗濯兼脱水槽 ７ 駆動モータ ９ 給水管 １０ 電磁給水弁 １６ 出水口部 ２０ 洗剤容器 ２４ 出水方向変更体 ２５ 制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面が開口した外槽と、この外槽内に配
   置され、洗濯物から脱水するときに底壁に設けられた回
   転軸を中心として高速回転する、上面が開口した洗濯兼
   脱水槽と、上記外槽及び洗濯兼脱水槽の上方からこれら
   各槽の上面開口を介して洗濯兼脱水槽へ給水する給水管
   と、この給水管の出水口部に設けられた凹部内に前方か
   ら出し入れ自在に装着され、洗濯に際して予め洗剤が投
   入される洗剤容器と、この洗剤容器を上記凹部内へ装着
   した状態においてこの洗剤容器と上記凹部の下壁との間
   に設けられ、この洗剤容器内に通じる隙間と、上記洗剤
   容器に一体形成され、上記洗剤容器の装着時に上記出水
   口部に設けられた状態となり、上記給水管を通ってきて
   上記洗剤容器内に落下し、上記隙間を流れて隙間の前方
   から上記洗濯兼脱水槽内に供給される水を、上記洗濯兼
   脱水槽の側壁の内面側へ向かわせる出水方向変更体と、
   を備え、 上記出水方向変更体は、上記洗濯兼脱水槽内に供給され
   る水を円弧状に拡げながら上記洗濯兼脱水槽内の側壁内
   面に向かわせる円弧形状を有することを特徴とする洗濯
   機。
2. 【請求項２】 上面が開口した外槽と、この外槽内に配
   置され、洗濯物から脱水するときに底壁に設けられた回
   転軸を中心として高速回転する、上面が開口した洗濯兼
   脱水槽と、上記外槽及び洗濯兼脱水槽の上方からこれら
   各槽の上面開口を介して洗濯兼脱水槽へ給水する給水管
   と、この給水管の出水口部に設けられた凹部内に前方か
   ら出し入れ自在に装着され、洗濯に際して予め洗剤が投
   入される洗剤容器と、この洗剤容器を上記凹部内へ装着
   した状態においてこの洗剤容器と上記凹部の下壁との間
   に設けられ、この洗剤容器内に通じる隙間と、上記洗剤
   容器に一体形成され、上記洗剤容器の装着時に上記出水
   口部に設けられた状態となり、上記給水管を通ってきて
   上記洗剤容器内に落下し、上記隙間を流れて隙間の前方
   から上記洗濯兼脱水槽内に供給される水を、上記洗濯兼
   脱水槽の側壁の内面側へ向かわせる出水方向変更体と、
   を備え、 上記出水方向変更体は、下降するに従って上記洗濯兼脱
   水槽の側壁に近づく傾斜形状を有することを特徴とする
   洗濯機。