JP2001157709A - 脱臭フィルターおよびそれを用いた空気調和機 - Google Patents
脱臭フィルターおよびそれを用いた空気調和機Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 脱臭性能、結合剤を用いて吸着層を形成した
場合密着性が高く、光再生効率に優れた脱臭フィルター
を実現する。 【解決手段】 ネット状または多孔状を含み通気性のあ
る基材上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル
型ゼオライトを含む層を形成し、脱臭フィルターとす
る。またネット状または多孔状を含み通気性のある基材
上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオ
ライトと白金を担持したアルミナを含む層を形成する。
またネット状または多孔状を含み通気性のある基材上に
少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライ
トとアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成する。また
前記フィルターに重ねて少なくともβ型ゼオライトおよ
びペンタシル型ゼオライトおよびアナターゼ型酸化チタ
ンを含む層を形成する。また脱臭フィルターにおいてゼ
オライトをNaイオン交換型とする。
場合密着性が高く、光再生効率に優れた脱臭フィルター
を実現する。 【解決手段】 ネット状または多孔状を含み通気性のあ
る基材上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル
型ゼオライトを含む層を形成し、脱臭フィルターとす
る。またネット状または多孔状を含み通気性のある基材
上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオ
ライトと白金を担持したアルミナを含む層を形成する。
またネット状または多孔状を含み通気性のある基材上に
少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライ
トとアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成する。また
前記フィルターに重ねて少なくともβ型ゼオライトおよ
びペンタシル型ゼオライトおよびアナターゼ型酸化チタ
ンを含む層を形成する。また脱臭フィルターにおいてゼ
オライトをNaイオン交換型とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房、乾燥、調
理、冷蔵、空調用機器等の各種において利用される脱臭
フィルターおよびそれを用いた空気調和機に関するもの
である。
理、冷蔵、空調用機器等の各種において利用される脱臭
フィルターおよびそれを用いた空気調和機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、脱臭には活性炭ハニカムや活性炭
粒を詰め込んだフィルターが用いられていたが、近年薄
型低圧損化を目的として薄型のフィルターに高吸着性能
の活性炭やハイシリカゼオライトの多孔体をコーティン
グしたものが用いられている。
粒を詰め込んだフィルターが用いられていたが、近年薄
型低圧損化を目的として薄型のフィルターに高吸着性能
の活性炭やハイシリカゼオライトの多孔体をコーティン
グしたものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハイシ
リカゼオライトでも臭気成分によって吸着特性が異な
り、使用するハイシリカゼオライトによっては十分なフ
ィルターの脱臭性能が得られないことがあった。また結
合剤を用いて吸着層を形成した場合、密着性に乏しく剥
がれ易いという課題を有していた。
リカゼオライトでも臭気成分によって吸着特性が異な
り、使用するハイシリカゼオライトによっては十分なフ
ィルターの脱臭性能が得られないことがあった。また結
合剤を用いて吸着層を形成した場合、密着性に乏しく剥
がれ易いという課題を有していた。
【0004】また従来より酸化チタンを添加した光再生
型脱臭フィルターがあるが、臭気成分を分解するために
はかかる光再生型脱臭フィルターでは十分に光が当る必
要があるにもかかわらず、フィルターがハニカム形状に
なっていて光が十分に当る形状になっていないという問
題があった。
型脱臭フィルターがあるが、臭気成分を分解するために
はかかる光再生型脱臭フィルターでは十分に光が当る必
要があるにもかかわらず、フィルターがハニカム形状に
なっていて光が十分に当る形状になっていないという問
題があった。
【0005】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、脱臭性能、結合剤を用いて吸着層を形成し
た場合、密着性が高く、また光再生効率に優れた脱臭フ
ィルターおよびそれを用いた空気調和機を提供すること
を目的とする。
ものであり、脱臭性能、結合剤を用いて吸着層を形成し
た場合、密着性が高く、また光再生効率に優れた脱臭フ
ィルターおよびそれを用いた空気調和機を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載に係る発明は、ネット状または多孔状を
含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオライトお
よびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成し、これを
脱臭フィルターとするものである。
に請求項1記載に係る発明は、ネット状または多孔状を
含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオライトお
よびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成し、これを
脱臭フィルターとするものである。
【0007】また請求項2記載に係る発明は、ネット状
または多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ
型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担
持したアルミナを含む層を形成し、これを脱臭フィルタ
ーとするものである。
または多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ
型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担
持したアルミナを含む層を形成し、これを脱臭フィルタ
ーとするものである。
【0008】また請求項3記載に係る発明は、ネット状
または多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ
型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナター
ゼ型酸化チタンを含む層を形成し、これを脱臭フィルタ
ーとするものである。
または多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ
型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナター
ゼ型酸化チタンを含む層を形成し、これを脱臭フィルタ
ーとするものである。
【0009】また請求項4記載に係る発明は、前記請求
項1または2記載に係る発明のフィルターに重ねて少な
くともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトお
よびアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成し、二層構
成とするものである。
項1または2記載に係る発明のフィルターに重ねて少な
くともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトお
よびアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成し、二層構
成とするものである。
【0010】また請求項5記載に係る発明は、請求項1
ないし4のいづれかの記載に係る発明の脱臭フィルター
においてゼオライトをNaイオン交換型とするものであ
る。
ないし4のいづれかの記載に係る発明の脱臭フィルター
においてゼオライトをNaイオン交換型とするものであ
る。
【0011】また請求項6記載に係る発明は、前記請求
項1ないし5のいづれかの記載に係る発明によるフィル
ターを空気調和機に設けたものである。
項1ないし5のいづれかの記載に係る発明によるフィル
ターを空気調和機に設けたものである。
【0012】これらの各請求項に係る発明は、いづれも
脱臭性能、結合剤を用いて吸着層を形成した場合、密着
性が前記従来例に比較して高く、また光再生効率にも優
れ、これらフィルターのいづれかを用いた空気調和機は
脱臭性能の良い有用なものである。
脱臭性能、結合剤を用いて吸着層を形成した場合、密着
性が前記従来例に比較して高く、また光再生効率にも優
れ、これらフィルターのいづれかを用いた空気調和機は
脱臭性能の良い有用なものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の目的とすることは、各請
求項に記載した構成とすることにより達成できるが、以
下には各請求項に記載する発明の構成に加えて、その構
成が機能する作用効果を併記することにより、本発明の
実施の形態を説明することとする。従って本発明構成の
意義は上記の作用効果によって一層明確に把握すること
ができる。
求項に記載した構成とすることにより達成できるが、以
下には各請求項に記載する発明の構成に加えて、その構
成が機能する作用効果を併記することにより、本発明の
実施の形態を説明することとする。従って本発明構成の
意義は上記の作用効果によって一層明確に把握すること
ができる。
【0014】本発明の第1の実施形態は、ネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成
し、脱臭フィルターとするものである。そしてこの構成
によれば、1枚のフィルターで多種の臭気、つまりタバ
コ臭に多く含まれるアセトアルデヒド、アンモニア等を
大量に除去することができる。
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成
し、脱臭フィルターとするものである。そしてこの構成
によれば、1枚のフィルターで多種の臭気、つまりタバ
コ臭に多く含まれるアセトアルデヒド、アンモニア等を
大量に除去することができる。
【0015】本発明の第2の実施形態は、ネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担持し
たアルミナを含む層を形成して、これを脱臭フィルター
とするもので、この構成によれば前記基材上の形成層の
密着強度を向上させることができる。さらに白金によっ
てホルムアルデヒドを分解、除去する効果も同時に得ら
れる。
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担持し
たアルミナを含む層を形成して、これを脱臭フィルター
とするもので、この構成によれば前記基材上の形成層の
密着強度を向上させることができる。さらに白金によっ
てホルムアルデヒドを分解、除去する効果も同時に得ら
れる。
【0016】本発明の第3の実施形態は、ネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナターゼ型
酸化チタンを含む層を形成して、これを脱臭フィルター
とするもので、この構成によれば、アセトアルデヒド、
アンモニアを大量に除去することができる。しかも紫外
線ランプによる紫外線や太陽光を当てることによりアナ
ターゼ型酸化チタンでフィルターに吸着した臭気分子を
酸化分解することができるが、このときにネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材にしているためにハニ
カム形状に比べ光を十分に当てることが可能となる。
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナターゼ型
酸化チタンを含む層を形成して、これを脱臭フィルター
とするもので、この構成によれば、アセトアルデヒド、
アンモニアを大量に除去することができる。しかも紫外
線ランプによる紫外線や太陽光を当てることによりアナ
ターゼ型酸化チタンでフィルターに吸着した臭気分子を
酸化分解することができるが、このときにネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材にしているためにハニ
カム形状に比べ光を十分に当てることが可能となる。
【0017】本発明の第4の実施形態は、前記第1また
は第2の実施形態の脱臭フィルターに重ねて少なくとも
β型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトおよびア
ナターゼ型酸化チタンを含む層を形成、二層構成とし
て、これを脱臭フィルターとするものである。この構成
によれば形成層内部にあって紫外線が当らないで無用に
なるアナターゼ型酸化チタンの添加量を低減することが
できる。
は第2の実施形態の脱臭フィルターに重ねて少なくとも
β型ゼオライトおよびペンタシル型ゼオライトおよびア
ナターゼ型酸化チタンを含む層を形成、二層構成とし
て、これを脱臭フィルターとするものである。この構成
によれば形成層内部にあって紫外線が当らないで無用に
なるアナターゼ型酸化チタンの添加量を低減することが
できる。
【0018】本発明の第5の実施形態は、ゼオライトを
Naイオン交換型とするもので、通気性のある基材上の
形成層の密着強度を向上させることができるものであ
る。
Naイオン交換型とするもので、通気性のある基材上の
形成層の密着強度を向上させることができるものであ
る。
【0019】また空気調和機において前記第1、2、
3、4、5のいずれかの実施形態による脱臭フィルター
を吸入部または排気部に設けることにより室内の臭気、
有害物質を大量に除去することが可能となる。
3、4、5のいずれかの実施形態による脱臭フィルター
を吸入部または排気部に設けることにより室内の臭気、
有害物質を大量に除去することが可能となる。
【0020】本発明において、基材はネット状または多
孔状を含み通気性があるものとしたが、その例は合成樹
脂によるネット、ウレタンフォームまたは無機繊維など
通気性があってフィルターとして使用でき、然も光が内
部迄通るものであれば、その材質を制限する必要はな
い。
孔状を含み通気性があるものとしたが、その例は合成樹
脂によるネット、ウレタンフォームまたは無機繊維など
通気性があってフィルターとして使用でき、然も光が内
部迄通るものであれば、その材質を制限する必要はな
い。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。
【0022】(実施例1)表1に示す配合量で各種ハイ
シリカゼオライト、シリカゾル、水をボールミルを用い
て混合し、スラリーを作製した。前記ハイシリカゼオラ
イトには表2に示すゼオライトを用いた。2種類のハイ
シリカゼオライトを1:1の重量比で組み合わせるよう
にしている。前記スラリーを用いて、ディップ法でネッ
ト状の合成樹脂基材に担持した。ディップ後の乾燥温度
は100℃、時間は60分とした。各サンプルの担持重
量はほぼ同一の300g/m2となるフィルターとし
た。なお、上記のフィルターの一部拡大斜視図を図1に
示す。組成Aを用いたフィルターをフィルターA、組成
Bを用いたフィルターをフィルターB、組成Cを用いた
フィルターをフィルターC、組成Dを用いたフィルター
をフィルターD、組成Eを用いたフィルターをフィルタ
ーE、組成Fを用いたフィルターをフィルターFとし
た。
シリカゼオライト、シリカゾル、水をボールミルを用い
て混合し、スラリーを作製した。前記ハイシリカゼオラ
イトには表2に示すゼオライトを用いた。2種類のハイ
シリカゼオライトを1:1の重量比で組み合わせるよう
にしている。前記スラリーを用いて、ディップ法でネッ
ト状の合成樹脂基材に担持した。ディップ後の乾燥温度
は100℃、時間は60分とした。各サンプルの担持重
量はほぼ同一の300g/m2となるフィルターとし
た。なお、上記のフィルターの一部拡大斜視図を図1に
示す。組成Aを用いたフィルターをフィルターA、組成
Bを用いたフィルターをフィルターB、組成Cを用いた
フィルターをフィルターC、組成Dを用いたフィルター
をフィルターD、組成Eを用いたフィルターをフィルタ
ーE、組成Fを用いたフィルターをフィルターFとし
た。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】図2は脱臭試験装置を示すもので35リッ
トルのアクリル樹脂製ボックス1内に150mm×15
0mm2のフィルターA(サイズ150mm×150m
m)で構成したフィルター2およびファン3を設置し、
前記アクリル樹脂製ボックス1を密閉した。次にアンモ
ニアガスおよびアセトアルデヒドガス、酢酸ガスを注入
し、初期濃度が各々約100ppmとなるようにした。
そしてファン3を駆動させて、アクリル樹脂製ボックス
1内の30分後の臭気濃度を測定した。測定にはガス検
知管を用いた。順次フィルターを交換し、フィルターB
からフィルターFについても同様の試験を行った。その
結果を表3、4、5に示す。
トルのアクリル樹脂製ボックス1内に150mm×15
0mm2のフィルターA(サイズ150mm×150m
m)で構成したフィルター2およびファン3を設置し、
前記アクリル樹脂製ボックス1を密閉した。次にアンモ
ニアガスおよびアセトアルデヒドガス、酢酸ガスを注入
し、初期濃度が各々約100ppmとなるようにした。
そしてファン3を駆動させて、アクリル樹脂製ボックス
1内の30分後の臭気濃度を測定した。測定にはガス検
知管を用いた。順次フィルターを交換し、フィルターB
からフィルターFについても同様の試験を行った。その
結果を表3、4、5に示す。
【0026】この結果から明らかなようにフィルターB
がとくにアンモニアおよびアセトアルデヒドの混合臭気
に対して極めて優れた脱臭性能を示した。すなわちβ型
ゼオライトおよびNa−ZSM−5を組み合わせること
により多種の臭気に対して優れた脱臭性能を持つ脱臭フ
ィルターを提供することができることが判る。なお、上
記シリカゾルの代わりに、バインダーは、ラテックス等
の有機系バインダーやアルミナゾル、チタニアゾルなど
の無機系バインダーを用いても同様の効果を得ることが
できる。また脱臭したい臭気成分に応じてハイシリカゼ
オライト配合比を変えることも可能である。
がとくにアンモニアおよびアセトアルデヒドの混合臭気
に対して極めて優れた脱臭性能を示した。すなわちβ型
ゼオライトおよびNa−ZSM−5を組み合わせること
により多種の臭気に対して優れた脱臭性能を持つ脱臭フ
ィルターを提供することができることが判る。なお、上
記シリカゾルの代わりに、バインダーは、ラテックス等
の有機系バインダーやアルミナゾル、チタニアゾルなど
の無機系バインダーを用いても同様の効果を得ることが
できる。また脱臭したい臭気成分に応じてハイシリカゼ
オライト配合比を変えることも可能である。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】(実施例2)γ−アルミナ粉末に塩化白金
酸水溶液を含浸させ、これを500℃で焼成することに
より、γ−アルミナ粉末に白金を3重量%担持させた。
次いでこれを粉砕し、粉末状にした。これを粉末Gとす
る。実施例1と同様の方法で、スラリーを作製した。た
だしゼオライトには表6に示すゼオライトを用いた。前
記スラリーを用いて、ディップ法でネット状の合成樹脂
基材に担持した。ディップ後の乾燥温度は100℃、時
間は60分とした。担持重量はほぼ同一の300g/m
2となるフィルターGを作製した。次にフィルターB、
フィルターGを100mm×100mmに切断し、各々
のフィルターを水の入った1リットルビーカーに埋没さ
せた。前記ビーカーを超音波洗浄器内に置き、30分超
音波振動させた。終了後各ビーカー内のフィルターをよ
くふるって取り出した後、ビーカー内の残った沈殿物の
乾燥重量を測定、粉落ち量を比較した。
酸水溶液を含浸させ、これを500℃で焼成することに
より、γ−アルミナ粉末に白金を3重量%担持させた。
次いでこれを粉砕し、粉末状にした。これを粉末Gとす
る。実施例1と同様の方法で、スラリーを作製した。た
だしゼオライトには表6に示すゼオライトを用いた。前
記スラリーを用いて、ディップ法でネット状の合成樹脂
基材に担持した。ディップ後の乾燥温度は100℃、時
間は60分とした。担持重量はほぼ同一の300g/m
2となるフィルターGを作製した。次にフィルターB、
フィルターGを100mm×100mmに切断し、各々
のフィルターを水の入った1リットルビーカーに埋没さ
せた。前記ビーカーを超音波洗浄器内に置き、30分超
音波振動させた。終了後各ビーカー内のフィルターをよ
くふるって取り出した後、ビーカー内の残った沈殿物の
乾燥重量を測定、粉落ち量を比較した。
【0031】結果を表7に示す。フィルターGの粉落ち
量はフィルターAに比べ、明らかに少なかった。粉落ち
量が少ないということは、密着性が高いことを示してい
る。すなわち白金を担持したアルミナを添加することで
はるかに密着性に優れたフィルターが得られたことが判
る。
量はフィルターAに比べ、明らかに少なかった。粉落ち
量が少ないということは、密着性が高いことを示してい
る。すなわち白金を担持したアルミナを添加することで
はるかに密着性に優れたフィルターが得られたことが判
る。
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】(実施例3)表8に示す配合比で実施例1
と同様の方法でフィルターHを作製した。次に実施例2
と同様の方法で粉落ち試験を行った。その結果を表9に
示す。明らかにフィルターHの粉落ち量はフィルターA
に比べ、少なかった。粉落ち量が少ないということは、
密着性が高いことを示している。すなわちアナターゼ型
酸化チタンを添加することで遥かに密着性に優れたフィ
ルターが得られることが判る。
と同様の方法でフィルターHを作製した。次に実施例2
と同様の方法で粉落ち試験を行った。その結果を表9に
示す。明らかにフィルターHの粉落ち量はフィルターA
に比べ、少なかった。粉落ち量が少ないということは、
密着性が高いことを示している。すなわちアナターゼ型
酸化チタンを添加することで遥かに密着性に優れたフィ
ルターが得られることが判る。
【0035】次にフィルターAとフィルターHについて
再生効果を比較した。実施例1と同様の方法で各々まず
脱臭試験を繰り返し10回行った。これは吸着飽和させ
るためである。試験終了後、ブラックライトを用いて紫
外線を1時間照射し、フィルターに吸着した臭気を分解
させ再生処理を施した。その後実施例1と同様の脱臭試
験を行った結果、同様の結果となり、再生効果が十分確
認された。
再生効果を比較した。実施例1と同様の方法で各々まず
脱臭試験を繰り返し10回行った。これは吸着飽和させ
るためである。試験終了後、ブラックライトを用いて紫
外線を1時間照射し、フィルターに吸着した臭気を分解
させ再生処理を施した。その後実施例1と同様の脱臭試
験を行った結果、同様の結果となり、再生効果が十分確
認された。
【0036】
【表8】
【0037】
【表9】
【0038】(実施例4)表2のフィルターBおよび表
8のスラリーを用いて、フィルターJを作製した。フィ
ルターJの吸着剤の担持重量は、表2のフィルターBの
層を下層にし、表8の層を上層にして、各150g/m
2、トータルで300g/m2とした。実施例3と同様の
方法で、再生効果を確認したが、十分初期性能に回復さ
せることができた。したがってアナターゼ型酸化チタン
の添加量を低減し、かつ同等性能を持つ脱臭フィルター
とすることができたことが判る。
8のスラリーを用いて、フィルターJを作製した。フィ
ルターJの吸着剤の担持重量は、表2のフィルターBの
層を下層にし、表8の層を上層にして、各150g/m
2、トータルで300g/m2とした。実施例3と同様の
方法で、再生効果を確認したが、十分初期性能に回復さ
せることができた。したがってアナターゼ型酸化チタン
の添加量を低減し、かつ同等性能を持つ脱臭フィルター
とすることができたことが判る。
【0039】(実施例5)図3に示すように空気調和機
において、符号4で示すフィルターBを吸入部に設置し
た。なお5は熱交換器、6はクロスフローファン、7は
排気部である。前記空気調和機を1m3のアクリル樹脂
製ボックス内に設置し、実施例1と同様にアンモニアガ
スおよびアセトアルデヒドガス、酢酸ガスを注入し、初
期濃度が各々約100ppmとなるようにした。次に送
風運転させて、前記アクリル樹脂製ボックス内の各臭気
濃度の減衰を測定した。その結果を表10に示す。なお
表11はフィルターを設置していないブランクの結果で
ある。結果から明らかなように優れた脱臭性能が確認さ
れた。なおフィルターG、H、Jについても同様の効果
を得られた。
において、符号4で示すフィルターBを吸入部に設置し
た。なお5は熱交換器、6はクロスフローファン、7は
排気部である。前記空気調和機を1m3のアクリル樹脂
製ボックス内に設置し、実施例1と同様にアンモニアガ
スおよびアセトアルデヒドガス、酢酸ガスを注入し、初
期濃度が各々約100ppmとなるようにした。次に送
風運転させて、前記アクリル樹脂製ボックス内の各臭気
濃度の減衰を測定した。その結果を表10に示す。なお
表11はフィルターを設置していないブランクの結果で
ある。結果から明らかなように優れた脱臭性能が確認さ
れた。なおフィルターG、H、Jについても同様の効果
を得られた。
【0040】
【表10】
【0041】
【表11】
【0042】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、ネット状また
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成
し、これを脱臭フィルターとするものである。そしてこ
の構成によれば、1枚のフィルターで多種の臭気を大量
に除去することができ、薄型化したフィルターを提供す
ることができる。
は多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼ
オライトおよびペンタシル型ゼオライトを含む層を形成
し、これを脱臭フィルターとするものである。そしてこ
の構成によれば、1枚のフィルターで多種の臭気を大量
に除去することができ、薄型化したフィルターを提供す
ることができる。
【0043】請求項2に記載の発明は、ネット状または
多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオ
ライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担持した
アルミナを含む層を形成し、これを脱臭フィルターとす
るもので、この構成によれば前記基材上の形成層の密着
強度を向上させることができる。さらに白金によってホ
ルムアルデヒドを分解、除去する効果も同時に得られ
る。
多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオ
ライトおよびペンタシル型ゼオライトと白金を担持した
アルミナを含む層を形成し、これを脱臭フィルターとす
るもので、この構成によれば前記基材上の形成層の密着
強度を向上させることができる。さらに白金によってホ
ルムアルデヒドを分解、除去する効果も同時に得られ
る。
【0044】請求項3に記載の発明は、ネット状または
多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオ
ライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナターゼ型酸
化チタンを含む層を形成しこれを脱臭フィルターとする
もので、この構成によれば、アセトアルデヒド、アンモ
ニアを大量に除去することができる。ハニカム形状に比
べ光を十分に当てることが可能となる。
多孔状を含み通気性のある基材上に少なくともβ型ゼオ
ライトおよびペンタシル型ゼオライトとアナターゼ型酸
化チタンを含む層を形成しこれを脱臭フィルターとする
もので、この構成によれば、アセトアルデヒド、アンモ
ニアを大量に除去することができる。ハニカム形状に比
べ光を十分に当てることが可能となる。
【0045】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2記載のフィルターに重ねて少なくともβ型ゼオライト
およびペンタシル型ゼオライトおよびアナターゼ型酸化
チタンを含む層を形成し、二層構成として、脱臭フィル
ターとするものである。この構成によればアナターゼ型
酸化チタンの添加量を低減することができる。コストを
低減することができる。
2記載のフィルターに重ねて少なくともβ型ゼオライト
およびペンタシル型ゼオライトおよびアナターゼ型酸化
チタンを含む層を形成し、二層構成として、脱臭フィル
ターとするものである。この構成によればアナターゼ型
酸化チタンの添加量を低減することができる。コストを
低減することができる。
【0046】請求項5に記載の発明は、ゼオライトをN
aイオン交換型とすることで、ネット状または多孔状を
含み通気性のある基材上の形成層の密着強度を向上させ
ることができるものである。
aイオン交換型とすることで、ネット状または多孔状を
含み通気性のある基材上の形成層の密着強度を向上させ
ることができるものである。
【0047】請求項6に記載の発明は、空気調和機にお
いて請求項1、2、3、4、5のいずれか1項に記載の
脱臭フィルターを吸入部または排気部に設けることによ
り室内の臭気、有害物質を大量に除去することが可能と
なる。
いて請求項1、2、3、4、5のいずれか1項に記載の
脱臭フィルターを吸入部または排気部に設けることによ
り室内の臭気、有害物質を大量に除去することが可能と
なる。
【図1】本発明の一実施例を示すフィルターの一部拡大
斜視図
斜視図
【図2】脱臭試験装置の説明図
【図3】本発明の一実施例を示す空気調和機の要部断面
図
図
1 アクリル樹脂製ボックス 2 フィルターA 3 ファン 4 フィルターB 5 熱交換器 6 クロスフローファン 7 排気部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 次雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 沼本 浩直 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中山 達雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 保坂 正人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤井 康浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L051 BC05 4C080 AA07 BB02 CC12 HH05 JJ03 JJ05 KK08 MM02 MM04 MM07 NN03 QQ03 QQ11 4D012 CA09 CB01 CD10 CE02 CF05 CG03 CG06 CK06
Claims (6)
- 【請求項1】ネット状または多孔状を含み通気性のある
基材上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型
ゼオライトを含む層を形成したことを特徴とする脱臭フ
ィルター。 - 【請求項2】ネット状または多孔状を含み通気性のある
基材上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型
ゼオライトと白金を担持したアルミナを含む層を形成し
たことを特徴とする脱臭フィルター。 - 【請求項3】ネット状または多孔状を含み通気性のある
基材上に少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型
ゼオライトとアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成し
たことを特徴とする脱臭フィルター。 - 【請求項4】請求項1または2記載の脱臭フィルターに
重ねて少なくともβ型ゼオライトおよびペンタシル型ゼ
オライトおよびアナターゼ型酸化チタンを含む層を形成
し、二層構成としたことを特徴とする脱臭フィルター。 - 【請求項5】ゼオライトをNaイオン交換型とすること
を特徴とする請求項1、2、3、4のいづれか1項に記
載の脱臭フィルター。 - 【請求項6】請求項1、2、3、4、5のいづれか1項
に記載の脱臭フィルターを吸入部、または排気部に設け
たことを特徴とする空気調和機
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34449499A JP2001157709A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 脱臭フィルターおよびそれを用いた空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34449499A JP2001157709A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 脱臭フィルターおよびそれを用いた空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001157709A true JP2001157709A (ja) | 2001-06-12 |
Family
ID=18369712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34449499A Pending JP2001157709A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 脱臭フィルターおよびそれを用いた空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001157709A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100374193B1 (en) * | 2002-02-22 | 2003-03-03 | Boram E & T Co Ltd | METHOD FOR FABRICATING FILTER FOR REMOVAL OF ODOR AND VOLATILE ORGANIC COMPOUNDS (VOCs) |
JP2006217995A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 脱臭体および脱臭体の製造方法およびそれを用いた脱臭装置 |
-
1999
- 1999-12-03 JP JP34449499A patent/JP2001157709A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100374193B1 (en) * | 2002-02-22 | 2003-03-03 | Boram E & T Co Ltd | METHOD FOR FABRICATING FILTER FOR REMOVAL OF ODOR AND VOLATILE ORGANIC COMPOUNDS (VOCs) |
JP2006217995A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 脱臭体および脱臭体の製造方法およびそれを用いた脱臭装置 |
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