JP2001155764A - 全固体二次電池 - Google Patents

全固体二次電池

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JP2001155764A
JP2001155764A JP33882499A JP33882499A JP2001155764A JP 2001155764 A JP2001155764 A JP 2001155764A JP 33882499 A JP33882499 A JP 33882499A JP 33882499 A JP33882499 A JP 33882499A JP 2001155764 A JP2001155764 A JP 2001155764A
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battery
solid
electrode
secondary battery
active material
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JP33882499A
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Nobuyuki Kitahara
暢之 北原
Toshihiko Kamimura
俊彦 上村
Hiromitsu Mishima
洋光 三島
Shinji Umagome
伸二 馬込
Makoto Osaki
誠 大崎
Toru Hara
亨 原
Hisashi Higuchi
永 樋口
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器内部に充放電に寄与しない無駄な容積部
分が生じ、データ処理量に対応する十分な電気量も供給
できず、また供給する電気量に比してその製造コストが
高いという問題があった。 【解決手段】 正負一対の電極間に固体電解質を挟ん
で、この電極の外側に集電体を設けた全固体二次電池に
おいて、前記電極を活物質の含有率が97%以上で、密
度が60%以上の焼結体で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全固体二次電池に関
するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
機器は、近年、小型化、薄型化の傾向が著しく、とりわ
けOA機器においては小型化が進んでいる。そして、そ
れら小型電子機器における電力供給源としての二次電池
においても小型化は必然的に望まれるものとなってい
る。その中でも、情報処理能力と記憶能力を兼ね備えた
新しい記録メディアであるICカードへの需要が高まっ
ている。このICカードには接触式と非接触式の2つの
データ交換方式がある。接触式のものは、データ交換時
に接触端子を通じて外部電源から直接電力供給を受けて
二次電池に貯蔵する。非接触式のものは、データ交換は
アンテナによって行うことから、データ交換とは異なる
ときに、接触端子を通じて外部電源から電力供給を受け
て二次電池に貯蔵する。
【0003】しかしながら、非接触式の場合、アンテナ
を設置する容積分だけ二次電池の容積を減らさざるを得
ない。また、二次電池自体においても、その厚みが現状
電池においては0.76mmというICカードの規格厚
みに対して満足のいくものを供給できていない。つま
り、厚みの規格を満足するためには、容量を犠牲にせざ
るを得ないため、ISO規格である厚み0.76mmの
中に電池を収納することは物理的に困難である。これま
でのところこの厚み規格を満たす高容量の二次電池は供
給されていない。
【0004】コイン型電池では厚みの薄いものが供給さ
れているが、機器のなかでの電池の配置形態や電池素子
の装着場所の構造など(実開平5−76784号、平0
6−31065号)を工夫しなければならず、例えば実
装においては電池ホルダーなどの部品も必要で、接続は
電池端子部分をばね状のスプリングなどによって機械的
に接触させること(例えば実開平05−76784号)
や、電池本体へ抵抗加熱により接続されたリード箔材な
どと半田溶接や端子コネクタなどの接続によって行われ
ており(特開平10−58873号)、依然として充放
電に寄与しない部分の体積が大きくなっていた。
【0005】また、厚みを薄くできる電池としてペーパ
ー電池などの超薄型のリチウムイオン二次電池が提案さ
れている。しかし、接触式でデータ交換が頻繁に行われ
て頻繁に充電できる場合には問題とならないが、今後需
要が増すと予測される非接触式では、データ処理量は増
加の一途をたどるのに対し、このデータ処理量に見合っ
た十分な電力を二次電池に供給するのは困難であった。
このため、データ交換の利用が制限されるという問題は
依然として残ったままである(平開5−166019
号)。
【0006】また、CVD法やスパッタリング法などの
薄膜技術によって積層した電池を製造することもできる
が、供給可能な電力に比してその製造コストが高すぎ、
現実的な解決策とはなっていない。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、機器内部に充放電に寄与しない無
駄な容積部分が生じたり、データ処理量に対応する十分
な電気量も供給できなかったり、また供給する電気量に
比してその製造コストが高いという従来装置の問題点を
解消した全固体二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に全固体二次電池では、正負一対の電極間に
固体電解質を挟んで、この電極の外側に集電体を設けた
全固体二次電池において、前記電極を活物質の含有率が
97%以上で、密度が60%以上の焼結体で形成したこ
とを特徴とする。
【0009】上記全固体二次電池では、前記集電体をA
l、Au、Ag、Pd、Pt、Ni、Crのうちのいず
れか一種以上の金属で形成するととともに、この集電体
の一部に電流取出端子部を設けることが望ましい。
【0010】また、上記全固体二次電池では、前記電流
取出端子部にバンプもしくは導電性凸状部を設けること
が望ましい。
【0011】本発明に係る全固体二次電池では、電池ケ
ースを用いる必要がないため、薄型にできる。また、電
極に活物質の含有率が97%以上の焼結体を用いること
から、従来のエネルギー密度を遥かに上回る電池が供給
できる。また、電極に密度が60%以上の焼結体を用い
ることから、電極内部の抵抗が低くなり、充放電時の電
流値もより大きくできる。また、この全固体二次電池は
薄型でかつ角型に形成でき、従来に比して同じ容積内で
効率的な配置をとることができる。さらに、熱的な反応
を起こす電解液を含まないことから、アセンブル工程に
おいても適用温度範囲が広くとれ、高温にさらすことに
よってしか行なえない実装も可能となり、低コストに製
造できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1は本発明に係る全個体二次電池の
一実施形態を示す図である。これは一対の正極1と負極
3で固体電解質2を挟んだ構造となっている。電極1、
3のそれぞれの外側に集電体4が接続されている。正負
集電体4、5は、印刷あるいは蒸着で形成した導電層を
加熱処理した後、端子7、8部分をマスキング(不図
示)によってカバーして絶縁性の外装コーティング6に
よって被覆又は梱包した後、端子部分7、8のマスキン
グを除去することで端子7、8を形成している。
【0013】正極1、負極3および固体電解質2はそれ
ぞれ以下に示す材料から構成される。すなわち、電極
1、3の活物質としては、遷移金属のカルコゲン化物や
スピネル構造の遷移金属酸化物があげられる。カルコゲ
ン化物としてはTiO2、Cr38、V25、MnO2
CoO2などの酸化物、TiS2、VS2、FeSなどの
硫化物などが上げられ、スピネル構造としてはLiMn
24に代表される各種遷移金属酸化物、あるいはその一
部元素置換型酸化物や、Li4Mn512などの各種遷移
金属酸化物やその一部元素置換型酸化物を用いることが
できる。しかしながら、電池のサイクル性能に直接的に
関連する活物質の安定性の観点からは、活物質としては
酸化物系の活物質材料が望ましい。
【0014】本発明では活物質の含有率を97%以上に
する。活物質の純度が97%よりも下がると、結晶性が
低下し電極焼結体の充放電時の膨張収縮における安定性
が損なわれ、サイクル特性が急激に悪化する。また、活
物質の純度が97%よりも低下すると、活物質の利用可
能なエネルギー量は減少する。したがって、電池として
実用可能なエネルギー密度を維持するためには、活物質
の純度は97%以上でなければならない。
【0015】これらの材料を正極1または負極3を構成
する活物質として用いる場合、その選択に関しては特に
限定されるものではなく、2種類の遷移金属酸化物ある
いは硫化物の充放電電位を比較してより貴な電位を示す
ものを正極1に、より卑な電位を示すものを負極3にそ
れぞれ用いることで任意の電池電圧をもつ構成とするこ
とができる。
【0016】また、本発明で用いる固体電解質2には、
例えばLi1.3Al0.3Ti1.7(PO43やLi3.6Ge
0.60.44などの結晶質固体電解質、30LiI−4
1Li2O−29P25や40Li2O、30LiI−3
5B23−25LiNbO3、10Li2O―25B23
−15SiO2−50ZnOなどの酸化物系非晶質固体
電解質、45LiI−37Li2S−18P25や1L
3PO4−63Li2S―36SiS2などの硫化物系非
晶質固体電解質など無機固体電解質やポリエチレンオキ
サイドを主骨格としたリチウム塩を含む固体電解質など
の有機固体電解質を用いることができるが、安定性の見
地から、サイクル充放電性能維持するために、酸化物系
材料を用いることが好ましい。
【0017】素電池は以下のようにして作成する。正極
活物質原料を組成比で配合した出発原料を大気中で焼成
することで合成する。この粉体に対して成形用バインダ
ーとしてポリビニルブチラールなどの有機バインダーを
添加してボールミルでペーストを調製する。調製したペ
ーストを成形して溶剤を揮発させた後、バインダーの脱
脂を350℃で行い、850〜750℃の大気中での焼
成を経て電極を作成する。負極活物質も同様に大気中で
焼成した原料を上記手法と同様に成形してバインダーを
除去した後、950〜850℃の大気中で電極を作成す
る。固体解質は有機バインダーを添加して十分に混合し
てペースト状にした後、焼成した正負いずれかの電極上
へ目的とする厚みで塗布する。固体電解質を塗布した
後、もう一方の電極を貼り合わせ、有機溶剤を乾燥して
除去する。その後ホットプレスで加圧・加熱状態で接合
を行って積層体を作製する。
【0018】本発明では、焼結体の密度を70%以上に
する。焼結体の密度が低下すると、活物質同士の接触が
低下するために、電極抵抗が上昇するとともに、活物質
の充放電反応における利用率が低下し、利用可能なエネ
ルギー量が減少する。また、電極密度の低下は、同一体
積中への活物質充填量も当然少なくなる。らに、焼結体
の密度が低下すると、焼結体の電極強度が低下してハン
ドリングが困難になる。したがって、焼結体の密度は6
0%以上でなければならない。
【0019】集電体4、5としては、Au、Ag、P
d、Pt、Ni、Crのうちの少なくともいずれか一種
以上の金属で固着集電体とする。この集電体4、5は、
スクリーン印刷法、スパッタリング法、CVD法、ある
いはメッキ法などで形成できる。
【0020】外装6に用いる耐熱性樹脂のコーティング
は以下のように行なう。ここで、耐熱性樹脂としては、
ポリイミド、ポリヒダントイン、ポリアミドイミド、エ
ステルイミド、耐熱ポリエステル、ポリエステルのいず
れを選択してもよいが、最も耐熱性の高いポリイミドを
例に説明する。ポリイミドに対しては、N−メチル−2
−ピロリドンを溶剤として用いて溶液を作製し、これを
コーティング原料とする。
【0021】端子部分7、8をポリイミド粘着テープで
マスキングする。上記構成の電池要素を先のコーティン
グ原料中でディッピングする。液だれがなくなるまで待
った後、真空中で温度を上げながら乾燥する。最終的に
は真空中の150〜450℃で2時間の加熱を行なって
硬化させる。コーティングして乾燥して加熱硬化を修了
した電池はマスキングを除去する。コーティング樹脂の
硬化温度としては、150℃〜450℃の範囲が適す
る。この温度を逸脱する温度で熱処理した場合、ポリイ
ミドペーストが硬化しなかったり、被覆を形成できない
ために、実用性がない。また、気密性の向上を図るため
に、ポリイミドにおける最適な処理温度としては350
℃〜420℃が望ましい。
【0022】図2は全固体二次電池をICカードに実装
した状態を示す図である。上述のようにして作製した全
固体二次電池10の端子部分へ予めフィルム(不図示)
上に形成した半田バンプ9を接続する。半田バンプ9の
組成は特に限定されるものではないが、溶融温度が20
0〜250℃の範囲であるSn−Pb系を用いる。IC
カード下基盤16には回路14に接続されたプリント配
線13と受信アンテナ11が形成してある(ICカード
上基盤15へは送信アンテナ12が形成されるととも
に、埋め込みIC17が設置済みである)。また、電池
セット用のステージ18は電池と同寸法に形成されてい
る。このプリント配線13と電池端子7、8の接続は直
接全固体二次電池の側の表面を加熱し、熱伝導によって
半田バンプ9を溶融し、先のステージ上へ位置合せを行
いながら電池を配置して接合する。この端子7、8の接
続においては、半田バンプ9のほか導電性ペースト(例
えば銀ペースト)の印刷によって接合してもよい。例え
ば、導電性ペーストをプリント配線13へ印刷した後に
接合して80℃の熱風乾燥で30分の乾燥を行って固定
接合できる。
【0023】何れの場合においても、全固体二次電池の
加熱方式は直接ヒーターを接触させて加熱する方法、赤
外線加熱による方法、雰囲気加熱による方法などいずれ
も有効である。
【0024】
【実施例】次に、本発明の全固体二次電池の実施例を詳
述する (実施例1)正極活物質としてLi[Li0.1Mn1.9
4を用いた。出発原料としてMnO2に対し、LiOH
・H2OあるいはLi2CO3などの化合物をLi:Mn
所定のモル比1.1:1.9になるように混合し、大気
中の750℃で焼成することで合成した。この混合粉体
に対して成形用バインダーとしてポリビニルブチラール
を5重量%外添加し、トルエンを溶剤にボールミルでペ
ーストを調製した。調製したペーストを250μmの厚
みに成形して溶剤を揮散させた後、バインダーの脱脂を
350℃で行った後、大気中の750℃で焼成を経て電
極を作製した。
【0025】一方、負極活物質としてLi[Li1/3
5/3]O4を用いた。出発原料としてTiO2に対して
Li2CO3などの化合物をLi:Tiが所定のモル比
4:5になるように混合して大気中の850℃で焼成す
ることで合成した。この負極活物質を用いて正極と同様
に、成形用バインダーとして前記バインダーを5重量%
外添加してトルエンを溶剤にボールミルでペーストを調
製した。調製したペーストを220μmの厚みに成形し
て溶剤を揮散させた後、正極と同様にバインダーの脱脂
を行い、やはり正極と同様に大気中の850℃で焼成し
て電極を作製した。
【0026】また、固体電解質10Li2O−25B2
3−15SiO2−50ZnOに同じく固体電解質30L
iI−41Li2O−29P25を10重量%を秤量添
加して十分に混合した。この混合粉に対し、電極と同様
にバインダーを5重量%添加してトルエンを溶剤にして
ペーストを調製した。調製したペーストを正極焼成電極
上に、スクリーン印刷法で40μmの厚みで塗布した。
塗布した後、負極焼成体を貼りあわせて溶剤を乾燥揮散
させた後、大気中の350℃でバインダーの脱脂を行っ
てホットプレスで300kgf/cm2の圧力のもと4
50〜650℃で加圧焼成した。この方法で18.0m
m×18.0mmで厚み450μmの3層積層体を作製
した。
【0027】また、電池の正負各電極表面に、17.9
mm×17.9mmの大きさにマスキングを施し、25
00Åの厚みに電子線加熱でAuを蒸着した。その後大
気中の550℃で熱処理することによって固着メタライ
ジングして集電体を得て電池要素とした。
【0028】この集電体上にポリイミイドテープ(厚み
50μm接着層厚み15μm)を用いて2.0mm×
2.0mmの寸法のマスキングを施して耐熱樹脂のコー
ティングを行なった。ポリイミドのコーティング液は、
ポリイミド原料3〜15の重量に対し、N−メチル−2
−ピロリドンを97〜85の割合で混合して作製した。
N−メチル−2−ピロリドンで粘度調整を行うことで粘
度は任意に調製することが可能であるが、乾燥後にコー
ティング層を形成できるものであれば、更に粘度をさ
げ、固形分の含有率を低下することは可能である。
【0029】先に形成した電池要素を上記ポリイミド/
N−メチル−2−ピロリドン液でディッピングした。液
だれがなくなるまで待った後、大気中の80℃で30分
間、120℃で30分間乾燥した。この時点で、マスキ
ングを取り除き、最終的に真空中(約10-4Torr)
の350℃で2時間の加熱を行なって硬化させた。
【0030】電池の外形寸法は18.1mm×18.1
mm×0.55mmであった。電池の容量確認は充放電
装置で行った。充電電流10mAで3Vまで充電を行
い、同じく10mAで0.5Vまで放電した。2サイク
ル目の放電容量は31.5mAhで平均放電電圧は2.
5Vであった。計算される素電池のエネルギー密度は4
37wh/lであった。 (実施例2)実施例1において実施した正電極の焼成温
度を同じにしたまま、焼成時間のみを変更して電極を作
製して電池を形成した。電池要素は得られた正電極の大
きさに合わせた以外は、負電極の作製方法、固体電解質
の作製方法、電極積層および焼成のいずれも実施例1と
同様に行った。また、正極に対向する負極ならびに固体
電解質は正極の大きさにあわせた寸法で実施例1と同様
に作製した。電池の充放電測定も実施例1と同様の方法
で測定した。素電池のエネルギー密度は正電極の緻密度
に対して表1に示した。このときの緻密度は電極活物質
の真比重に対する焼結体の見かけ比重の割合で示してい
る。 (比較例2)実施例1と同様にして、電極を作製する際
の焼成時間を短くし、焼成体電極の緻密度を変更した以
外は実施例2と同様にして電池要素を作製して同じく素
電池とした。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2で示したように緻密度を上げるこ
とにより、素電池としての体積エネルギー密度も大幅に
上昇できる。一方、電極の緻密度が60%以下の場合に
は、電極の利用率が著しく低下し、電極のエネルギー密
度が低下し、素電池としても利用できるエネルギー密度
はリチウムイオン電池と同等以下となってしまう。 (実施例3、比較例3)実施例1において、合成した正
極活物質の純度を合成時に意図的に変更した。Li源と
してLiOH・H2Oを用いて純水に溶解して、再結晶
化することによって純度を上げて不純物濃度を変更する
ことで調製した。この活物質を用いたこと以外は全て実
施例1と同様に電池要素を構成し、同じく実施例1と同
様に素電池を作製した。このとき、合成した正極活物質
は分析により、LiMn24としての純度が99.8、
99、98、97並びに96%であることを確認した。
【0033】各活物質を用いた場合の充放電による2サ
イクル目の電池の放電容量と体積、並びに素電池のエネ
ルギー密度を表2に示す。各電池とも素電池体積は0.
115ccと同じに作製した。
【0034】
【表2】
【0035】比較例3に示した電池では、1サイクル目
は他の電池同様に十分な放電容量を持つものであった
が、2サイクル目の充電および放電から極端な容量の低
下傾向を示し、実質上電池として使用できるものではな
かった。 (実施例4)実施例1において、作製した電池をICカ
ードに実装試験を行った。実装した電池は実施例2に示
したNo2の電池を用いた。ICカードへの実装は、予
め形成済みの全固体電池端子上バンプを、全固体二次電
池の側から直接電池の表面を200〜250℃に加熱し
ながら熱伝導によって溶解することで接合した。即ち、
電極端子上のバンプ溶解にさせながら、図2に示したプ
リント配線上にフェースダウン接続した。電池の設置に
対する厚みとしては0.58mm±0.03で、単体と
してもICカードとしての厚みであるISO規格値0.
76mmをみたしていた。このときの電池設置に必要で
あった体積は0.12cm3であった。このときのエネ
ルギー密度は430wh/lであった。
【0036】また、データ交換時の通信を想定し、5k
Ωの抵抗につないだときの電流を測定したところ0.6
mAの電流が流れた。 (比較例4)ホルダーを含め実施例4と同じにICカー
ドサイズで作製可能なボタン型電池を選択した。適応可
能な同等電池としては平均電圧2.7Vで容量20mA
h(20mmΦ、t=0.05mm)のタイプしか用い
ることができなかった。この電池の外形寸法から計算さ
れる体積は0.17cm3であった。実装においては、
電極端子が同一面上にないため、ICカードの上基盤お
よび下基盤に接続用の金属端子を配置した。このとき金
属端子を含む電池収納部分の最大の厚みは0.74mm
±0.03であった。ICカードとしての厚みの規格範
囲外が想定される厚みとなった。
【0037】さらに、実装に必要な電池ホルダー端子な
どの付帯部分を含む体積は0.20cm3になった。こ
のときのエネルギー密度は380wh/lであった。
【0038】実施例4と同様にデータ交換時を想定し、
5kΩの抵抗につないだときの電流値を測定したとこ
ろ、瞬間電流とし0.4mAの電流が流れた。
【0039】以上より、同一の電気量を充電した電池を
実装する場合、実施例においては少ない体積での実装が
可能であり、なお且つICカードなどを想定した場合に
おいて取り出せる電流も大電流が可能となる。
【0040】以上より、本発明による全固体電池がエネ
ルギー密度ならびに動作における電流特性に優れた性能
を持っていることが確認できた。さらに、その実装方法
においても実用上高エネルギー密度の電池のままで実装
することが可能なため、他のボタン電池などと比較して
高エネルギー密度の電池が実装できる。
【0041】なお、本発明においてはスピネル型構造を
持つLi[Li0.1Mn1.9]O4、Li[Li1/3Ti
5/3]O4を活物質として用い、固体電解質として10L
2O−25B23−15SiO2−50ZnOなどを用
いたが、発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば活物質材
料および固体電解質は種々変更可能である。また、電極
取り出し端子の方向並びに位置を変更することにより、
各種形状の機器への実装が可能になること、ICカード
内の他のICチップ、回路などとの整合を取ることによ
り、平板状である本発明の全固体二次電池の設置面積、
厚みを自由に変えて設計でき、さらに容量が大きな電池
を供給できることは明らかである。また、これまでIC
カードの主電源を供給する電池であることに主眼を置い
て説明してきたが、主電源以外の各ICチップへの分散
電源用やメモリ用の電源としての使用においても、その
形状とエネルギー密度、実装方法の何れの点においても
有効であることは明らかである。
【0042】なお、本方法による実装においてその接続
方法は、ワイヤーボンディングを用いた接続や、端子の
機械接触による接続方法に比べ、実装における体積効率
は明らかに向上する。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る全固体二次
電池では、固体電解質を挟む電極を活物質の含有率が9
7%以上で、密度が70%以上の焼結体で形成したこと
から、0.76mmといった薄さの制限を受けるICカ
ードなどにおいて、実装時におけるエネルギー密度が高
い全固体二次電池を供給することができるようになり、
しかも体積効率よく実装することが可能となるため、従
来電池に比べ同一の体積で確保することができる電力を
多くとることが可能となる。したがって、例えばICカ
ードを例にとると、限られたスペース(厚み)のなかへ
の電源供給ソースとして使用でき、一回の充電によって
行うことのできるデータ交換の回数も従来電池に比べて
飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る全固体二次電池の構成を示す図で
ある。
【図2】本発明に係る全固体二次電池をICカードへ実
装する状態を示す図である。
【符号の説明】
1・・・正極、2・・・固体電解質、3・・・負極、4
・・・正極集電体、5・・・負極集電体、6・・・コー
ティング外装、8・・・正負極端子、9・・・半田バン
プ、10・・・全固体二次電池、11・・・受信アンテ
ナ、12・・・送信アンテナ、13・・・プリント配
線、14・・・回路、15、16・・・ICカード基盤
上、下、17・・・埋め込みIC、18・・・電池セッ
トステージ
フロントページの続き (72)発明者 馬込 伸二 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 大崎 誠 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 原 亨 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 樋口 永 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 5H017 AA04 CC01 EE01 EE04 EE05 5H022 AA09 CC02 EE03 EE04 5H029 AJ03 AJ14 AK02 AK03 AK05 AL02 AL03 AL04 AM12 AM16 BJ04 DJ07 DJ09 EJ01 HJ01 HJ08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正負一対の電極間に固体電解質を挟ん
    で、この電極の外側に集電体を設けた全固体二次電池に
    おいて、前記電極を活物質の含有率が97%以上で、密
    度が60%以上の焼結体で形成したことを特徴とする全
    固体二次電池。
  2. 【請求項2】 前記集電体をAl、Au、Ag、Pd、
    Pt、Ni、Crのうちのいずれか一種以上の金属材料
    で形成するととともに、この集電体の一部に電流取出端
    子部を設けたこと特徴とする請求項1に記載の全固体二
    次電池。
  3. 【請求項3】 前記電流取出端子部にバンプもしくは導
    電性凸状部を設けたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の全固体二次電池。
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