JP2001153093A - 回転ファン - Google Patents

回転ファン

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JP2001153093A
JP2001153093A JP33429099A JP33429099A JP2001153093A JP 2001153093 A JP2001153093 A JP 2001153093A JP 33429099 A JP33429099 A JP 33429099A JP 33429099 A JP33429099 A JP 33429099A JP 2001153093 A JP2001153093 A JP 2001153093A
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fan blade
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滋和 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物噛み込み或るいは錆付きによるブレード
角度調整機構の初期特性からのズレを防止し、静粛性を
維持できる回転ファンを提供することにある。 【解決手段】 回転数に応じて送風量を可変にするブレ
ード角度調整機構120を有する回転ファン25におい
て、ファンブレード115に加わる遠心力に対して逆方
向にファンブレード115を付勢する付勢手段である捩
りコイルバネ122が収納されている開口部116に封
止剤150を充填して、捩りコイルバネ122の巻回部
122cが露出しないようにすることで、捩りコイルバ
ネ作動時の異物噛み込みや錆付きを抑制することが可能
となり、ブレード角調整機構120を初期状態からズレ
なく良好に作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変角度のブレー
ドを有する回転ファンに関し、例えば車両用交流発電機
の回転軸と一体回転して発熱部分を空冷する回転ファン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の回転ファンとして、例えばファ
ンブレードにより発生する風量を回転軸の回転数に応じ
て可変にするブレード角度調整機構を有する車両用交流
発電機の空冷式回転ファンが提案されている。近年、自
動車等の車両の居住性を向上すべく、エンジンルームを
狭小化する傾向にある。このため、エンジンルーム内が
高密度化し、車両用交流発電機の小型化が要求されてい
る。また、安全性の向上や高付加価値化の点からエンジ
ンルーム内の装置の電子制御化が図られ、その消費電力
が増大する傾向にある。このため、エンジンルーム内の
高温化が促され、これに対処すべく、車両用交流発電機
の冷却性能の一層の向上が要求されている。さらに、車
両品質の向上に伴い静粛性に対する要求も高まってい
る。
【0003】これら要求に対応するため、特開平7−1
94058号公報には、車両用交流発電機の回転ファン
として、回転数に応じて可変するファンブレードを設
け、このファンブレード内には付勢手段としての捩りコ
イルバネを収納した構造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来構造によると、捩
りコイルバネが単にファンブレード内に収納されている
だけであるため、捩りコイルバネは、大気への露出状態
を免れない。しかも、露出した捩りコイルバネは、その
バネ作動時に最も異物を噛み込み易い。また、捩りコイ
ルもバネ鋼の錆び発生を防ぐためメッキ処理を施すが、
或る程度経過すると発錆し、さらに錆発生が進むと錆付
いて、捩りコイルの初期特性(単位角度当たりの回転ト
ルク)が変わってしまう場合がある。特に、空冷式の冷
却ファンとして使用する車両用交流発電機では、外部か
ら交流発電機に空気と共に取込まれる異物や水蒸気(水
滴を含む)等により、捩りコイルバネが錆付いたり、捩
りコイルバネに異物が噛み込む場合があり、上述のよう
な捩りコイルの初期特性からのズレがさらに生じてしま
うことで、可変ブレードの角度が初期状態からズレてし
まうので、騒音低減効果が小さくなるという問題が生じ
る。
【0005】また、車両用交流発電機の回転ファンは、
一般に複数のファンブレードを有するため、ブレード角
度調整機構によりファンブレードの送風量が決まる構造
だと、ファンブレード間の送風量バラツキによる周期的
うなり音が発生することも予想される。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、したがってその目的は、回転数に応じて
風量を可変にするブレード角度調整機構を採用しなが
ら、異物噛み込み或るいは錆付きによるブレード角度調
整機構の付勢手段である捩りコイルバネの初期特性から
のズレを防止し、静粛性を維持できる回転ファンを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の回転ファンは、ファンブ
レード内に捩りコイルバネを収納する開口部に封止剤を
捩りコイルバネを覆うように充填するので、捩りコイル
バネが大気へ露出しなくなり、捩りコイルバネ作動時の
異物噛み込みや錆付きを抑制することができる。したが
って、異物噛み込み或るいは錆付きによる捩りコイルバ
ネの初期特性のズレを防止できる。また封止剤の充填の
ための専用空間も要しないため、ファンブレードを大型
化させてしまうこともない。
【0008】また、本発明の請求項2によれば、捩りコ
イルバネの特性を決める巻回部に封止剤を充填すること
ができる。
【0009】また、本発明の請求項3によれば、捩りコ
イルバネの他端の、回転板への係合が確実にできる。
【0010】さらに、本発明の請求項4に回転ファンに
よれば、少なくとも、2種類の封止剤を使い分けて、捩
りコイルバネを収納する開口部に充填するので、封止剤
の弾性力によって、付勢手段の弾発力も付勢手段として
利用することができ、各々のブレードに作用する捩りコ
イルバネの弾発力のバラツキ或いは各部の摩擦力のバラ
ツキを抑えることが出来る。したがって、捩りコイルバ
ネの初期特性のズレを防止できるので、車両用交流発電
機の回転ファンが有する複数のブレードごと特性のバラ
ツキによる周期的うなり音も抑えることができるので、
さらに静粛な車両用交流発電機を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0012】(第1の実施形態)図1は、車両用交流発
電機(以下、オルタネータと呼ぶ)の全体構成を示す図
である。同図に示すオルタネータ1は、回転子としての
ロータ2と、固定子としてのステータ3と、ロータ2に
フィールド電流を供給するブラシ装置4と、ステータ3
から出力される3相交流電圧を整流する整流装置として
のレクチファイヤ5と、このレクチファイヤ5の出力電
圧をほぼ一定に制御する電圧制御装置としてのICレギ
ュレータ6と、ロータ2およびステータ3を収納する筐
体となるフロントハウジング7およびリヤハウジング8
と、ロータ2の一方端に固定されるプーリ9と、リヤハ
ウジング8に取り付けられたブラシ装置4と、レクチフ
ァイヤ5およびICレギュレータ6を外側から覆うリヤ
カバー10等を含んで構成されている。
【0013】ロータ2は、絶縁処理された銅線を円筒状
かつ同心状に巻き回したフィールドコイル21を、それ
ぞれが6個の爪を有するポールコア22、23によっ
て、両側から挟み込んだ構造を有している。回転軸であ
るシャフト24がこれらを貫通している。また、シャフ
ト24のリヤ側にはフィールドコイル21の両端に電気
的に接続されたスリップリング27、28が形成されて
おり、ブラシ装置4内のブラシ34、36をスリップリ
ング27、28のそれぞれに押し当てた状態で組み付け
ることにより、ICレギュレータ6からフィールドコイ
ル21に対して励磁電流が流れるようになっている。
【0014】また、プーリ9が取り付けられているフロ
ント側のポールコア22の端面には、フロント側から吸
い込んだ冷却風をロータ2の径方向に吐き出すために遠
心式の冷却ファン25が溶接等によって取り付け固定さ
れている。同様に、リヤ側のポールコア23の端面に
は、リヤ側から吸い込んだ冷却風をロータ2の径方向に
吐き出すために遠心式の冷却用回転ファン26が溶接等
によって取り付け固定されている。これらの冷却用回転
ファン25、26の詳細な形状については後述する。
【0015】ステータ3は、複数個(例えば36個)の
スロットが形成されたステータコア31と、これらのス
ロットに所定の間隔で巻き回された3相のステータコイ
ル32とを含んで構成されている。このステータコイル
32は、発電時に流れる出力電流によって発熱して高温
になるが、ロータ2に固定された2枚の冷却用回転ファ
ン25、26の回転によって遠心方向に吐出される冷却
風によって冷却され、材料等によって決まる所定の耐熱
温度以下に冷却される。
【0016】レクチファイヤ5は、3相のステータコイ
ル32の出力電圧である3相交流を整流して直流出力を
得るためのものであり、それぞれに複数個の整流素子が
半田付けされた正極側放熱板52および負極側放熱板5
3を含んで構成されている。正極側放熱板52および負
極側放熱板53に半田付けされた各整流素子は、発電時
に流れるステータコイル32からの電流によって発熱す
るが、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却用回転フ
ァン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入さ
れる冷却風によって、各放熱板52、53を介して間接
的に冷却される。
【0017】ICレギュレータ6は、ロータ2のフィー
ルドコイル21に流す励磁電流を制御するものであり、
オルタネータ1の電気負荷が軽くて出力電圧が高くなる
場合には、フィールドコイル21に対する電圧の印加を
断続することにより、オルタネータの出力電圧を一定に
保っている。このように、ICレギュレータ6は発電時
にはフィールドコイル21に対する通電を行っており、
これを制御するスイッチングトランジスタ(図示せず)
が発熱するが、上述したレクチファイヤ5の場合と同様
に、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却用回転ファ
ン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入され
る冷却風によって冷却される。
【0018】上述した構成を有するオルタネータ1は、
ベルト等を介してプーリ9にエンジン(図示せず)から
の回転が伝えられるとロータ2が所定方向に回転する。
このとき、フィールドコイル21に外部から初期励磁電
圧を印加することにより、ロータ2のポールコア22、
23のそれぞれの爪部が励磁され、ステータコイル32
に3相交流電圧を発生させることができ、レクチファイ
ヤ5の出力端子からは所定の出力電流が取り出される。
以後、オルタネータ1自身の出力電圧がICレギュレー
タ6により調整される。
【0019】また、上述したロータ2の回転に伴って、
一方のポールコア22の端面に取り付けられた冷却用回
転ファン25が回転するため、フロントハウジング7の
プーリ9近傍の吸入窓を介して冷却風がオルタネータ1
内部に吸入され、この冷却風がロータ2の径方向に排出
されて、ステータコイル32のフロント側半分が冷却さ
れる。同様にロータ2の回転に伴って他方のポールコア
23の端面に取り付けられた冷却用ファン26が回転す
るため、リヤカバー10の吸入窓を介して吸入された冷
却風が、上述したようにレクチファイヤ5やICレギュ
レータ6あるいはブラシ装置4等を冷却した後、冷却用
ファン26近傍まで導かれ、この冷却風がロータ2の径
方向に排出されて、ステータコイル32のリヤ側半分が
冷却される。図1においては、このようにしてフロント
側の冷却用ファン25によって吸入された後排出される
冷却風の流れが矢印A、Bによって示され、リヤ側の冷
却用ファン26によって吸入された後排出される冷却風
の流れが矢印C、Dによって示されている。
【0020】次に、本発明の要部である回転ファンにつ
いて説明する。本実施形態で採用する冷却用回転ファン
は空冷式で、回転軸の回転数に応じて風量を可変にする
ブレード角度調整機構を有する回転ファンである。図2
は、ブレード角度調整機構に捩りコイルバネを用いたフ
ァンブレードの正面図であり、図3は図2のファンブレ
ードの矢視図である。回転ファン25、26は、円板状
の回転板110と、ファンブレード115と、ブレード
角調整機構120と、円環状のファンガイド130とで
構成されている。
【0021】なお、ロータ2のリア側のポールコア23
に取り付け固定された回転ファン26も基本的に同様の
形状を有しているため、以下ではリヤ側の冷却ファン2
5について詳細な説明を行うものとする。回転板110
は、例えば、プレス機を用いて金属製板を切断及び折り
曲げる等により形成したもので、ポールコア23の軸方
向端面に取付け固定されている。そして、この回転板1
10の周縁部には、放射状に突出する9つの張出部が設
けられ、これら張出部の上に、各ファンブレード115
が支柱としての支柱ピン121を介して回動自在に取り
付けられる。
【0022】ファンブレード115は、例えば合成樹脂
で成形されており、その横断面は送風に適した形状に設
定されている。そして、このファンブレード115の中
央部には、図2及び図3に図示されるように支持ピン1
21を収容する貫通穴が形成される。さらにファンブレ
ード115のファン回転方向の後方の面(以下負圧面と
称す)には、上記貫通穴と連絡する開口部116が形成
されている。この開口部116は、ファンブレード11
5の負圧面と回転板110側の面とに開口してほぼ直方
体状である。このファンブレード115は、ブレード角
調整機構120に組み付けられている。
【0023】ブレード角調整機構120は、図2及び図
3に示すように、付勢手段としての捩りコイルバネ12
2と、第1及び第2ストッパーとしてのストッパー12
3、124とで構成されている。捩りコイルバネ122
の一端部である上端部122aは、ファンブレード11
5の負圧面に係合している。捩りコイルバネ122の中
央の巻回部122cは開口部116内に収納されてい
る。そして、支柱ピン121が、捩りコイルバネ122
の巻回部122c内を貫通している。支柱ピン121
は、その下端が回転板110に植設されている。ストッ
パー123は、回転板110よりプレスを用いて折り曲
げられることにより形成されたものであり、ファンブレ
ード115の負圧面側に配設されている。捩りコイルバ
ネ122の他端部である下端部122bがストッパ12
3にガイドされると共に、回転板110に配設された捩
りコイルバネ固定用孔140にその下端部122bの一
部が係合している。これにより、ファンブレード115
が、捩りコイルバネ122によって付勢され、ストッパ
ー123によって係止されて、図3に示すように、ファ
ンブレード115の吐出角度における最小角度が決定さ
れている。
【0024】また、捩りコイルバネ122のバネ定数
は、回転ファン25の回転速度が第一回転速度N1(例
えば、4000rpm)を超えたときに、その付勢力が
ファンブレード115の重心Gに加わる遠心力Fよりも
小さくなるように、設定されている。
【0025】ストッパー124は、ブレード115の回
転軌跡上に突設されており、その位置は、回転ファン1
の回転速度が第二回転速度N2(例えば、7000rp
m)に達したときに、ファンブレード115の吐出角度
を最大角度に規制するように設定されている。なお、図
3の矢印Fは、遠心力によるブレード115の回動方向
を示している。
【0026】そして、このようなブレード角調整機構1
20に取り付けられたファンブレード115の上からリ
ング状のファンガイド130が支持ピン121を介して
回転板110に取り付けられている。
【0027】さらに、本実施形態では、開口部116に
収納されている捩りコイルバネ122(特に捩りコイル
バネ122の特性を決める巻回部122c)が大気開放
し、露出しないように、開口部116内に封止剤150
が塗布、充填されている。図2では、封止剤150をハ
ッチングにて示している。これにより、捩りコイルバネ
122の巻回部122cは封止剤150に浸漬され、巻
回部122cの表面が完全に覆われる。しかも、封止剤
150は、支柱ピン121と巻回部122cとの摺動部
も外気から密閉する。この封止剤150としては、例え
ば弾性力の比較的小さいシリコンゴムを用いれば良好に
捩りコイルバネ122を空気から遮断し、かつ捩りコイ
ルバネ122の発錆を防止できる。また、封止剤150
の弾性力を利用することによって、ブレード角度調整機
構120の付勢手段である捩りコイルバネ122のバネ
定数を、図4のように小さくできる。封止剤150とし
てシリコンゴムを充填する場合、ファンブレード115
の回動特性を上述所望の回転数N1、N2に設定するた
めには、捩りコイルバネ122のバネ定数とシリコンゴ
ムの弾性力との両方を考慮して設計すればよい。なお、
図4の横軸は封止剤の弾性力C1を示し、縦軸は戻りコ
イルバネのバネ定数C2を示す。また、封止剤150
は、図3のように遠心力が加わる方向と逆向きに開口し
た開口部116へ塗布・充填されるので、車両用交流発
電機運転中に封止剤が飛散して消失することもない。
【0028】次に、回転ファン25の動作を説明する。
【0029】前述のとおり、回転ファン25、26は回
転によって図1中の矢印A、B、C、Dの方向に冷却風
を流す。ブレード角が固定されているオルタネータの場
合は、風量が回転速度に比例して線形的に増加してしま
って、高回転域で回転騒音が大きくなる。ところが、本
発明の実施形態が採用する回転軸の回転数に応じて風量
を可変にし高回転域で風量を抑制するブレード角度調整
機構を有するオルタネータ1では、回転軸24の回転数
を増していくと、ファンブレード115の重心に加わる
遠心力が捩りコイルバネ122の付勢力に抗して、ファ
ンブレード115を支柱ピン121の回りでストッパー
124方向に回転させようとする。第一回転速度N1で
発生する遠心力に釣合うよう捩りコイルバネ122と封
止剤150とで得られる付勢手段の付勢力が設定されて
いるから、回転ファン25の回転速度が第一回転速度N
1に至るまでは、ファンブレード115の負圧面がスト
ッパー123に当接し、ファンブレード115は最小角
度を維持する。従って、回転速度が第一回転速度N1よ
り小さい範囲では、ファンブレード115が最小角度に
維持され、回転板110の回転速度に応じて、風量、騒
音レベルが増大するが、回転速度が低いため騒音レベル
は小さい。このとき発電機の温度上昇は、出力電流の増
加と共に上昇し、第一回転速度N1において極値となる
ため、第一回転速度N1における温度上昇が許容温度上
昇以下になるように最小角度が設定されている。
【0030】そして、回転板110の回転速度が第一回
転速度N1に達した後、さらに第二回転速度N2に至る
まで回転速度を増大させていくと、ファンブレード11
5の重心に加わる遠心力による回転モーメントが捩りコ
イルバネ122等による付勢力による回転モーメントよ
りも大きくなり、ファンブレード115の吐出角度θが
遠心力Fの大きさに対応して開いていく。
【0031】そして、回転ファン25の回転速度が第二
回転速度N2になると、ファンブレード15がストッパ
ー24に当接し、ファンブレード15の吐出角度が最大
角度に規制される。更にファンブレード15の回転速度
が第二回転速度N2を超えると、その吐出角度が以上大
きくならないので、風量が漸次増加し、これに対応して
騒音レベルが僅かに増大していく。しかしながら、ブレ
ード角が固定されているオルタネータと比較して回転速
度N1〜N2でファンブレード115の回動によって風
量の増加率が抑えられるので、騒音レベルは著しく低
い。
【0032】ここで、乗用手段である車両用に使用され
る交流発電機としては、沿岸地方や豪雪地帯のような塩
害地域の走行等の車両環境を保証できる信頼性を確保し
ようとしたとき、複数のファンブレード115のブレー
ド角度調整機構120が、工場出荷時の初期状態とズレ
なく正常に作動し続ける必要がある。
【0033】特に、空冷式の冷却ファンとして使用する
車両用交流発電機では、外部から交流発電機に空気と共
に取込まれる異物や水蒸気(水滴を含む)等により、捩
りコイルバネ122が錆付いたり、捩りコイルバネ12
2に異物が噛み込む場合があり、上述のような捩りコイ
ルバネ122の初期特性からのズレがさらに生じてしま
うことで、可変ブレードの角度が初期状態からズレてし
まうことは、避けねばならない。この点本発明の実施形
態では、ファンブレード115の開口部116に収納さ
れている捩りコイルバネ122(特に捩りコイルバネの
特性を決める巻回部122c)が大気開放し露出しない
ように、封止剤150が塗布充填されているので、捩り
コイルバネ122作動時の異物噛み込みや錆付きを抑制
することができる。したがって、異物噛み込み或るいは
錆付きによるブレード角度調整機構120の付勢手段で
ある捩りコイルバネ122の初期特性のズレを防止し、
良好に静粛性を維持できる。なお、封止剤としては、塗
布充填後に弾性体となるものの他、乾燥性のもの、或い
は高粘性の流体等を用いることができ、潤滑性成分或い
は錆の防止成分を含ませることができる。
【0034】(第2の実施形態)車両用交流発電機にブ
レード角度調整機構120のを有する回転ファン25を
搭載する場合は、小型化と冷却能力の要求から、回転フ
ァン25には複数のファンブレード115を持たねばな
らないが、加工精度上、各々のブレード角度調整機構1
20の付勢手段の弾発力(単位角度当たりの回転トル
ク)のバラツキが発生する。
【0035】また、ブレード角度調整機構120を有す
る回転ファン25では、ブレード角度調整機構122に
より調整されるファンブレード115の吐出角度によっ
てファンブレードの送風量が決まる構造のため、この弾
発力のバラツキが発生すると、ファンブレード間の送風
量バラツキが生じるので周期的うなり音が発生して、場
合によっては耳障りな騒音となる場合がある。例えば説
明のため、ファンブレードの数を6として、それぞれの
ファンブレードが回転ファン25の回転によって発生す
る送風量を回転方向の順に、V1、V2、V3、V4、
V5、V6とする。このとき、ブレード角度調整機構1
20の上述のバラツキによりV1〜V6の大小関係が、
例えば順に、大、大、小、大、大、小とか、大、大、
大、大、大、小のように周期的に送風量が変動すると、
うなり音が発生する。
【0036】このため、本発明の実施形態では、弾性力
の異なる少なくとも2種類の封止剤150を複数のファ
ンブレード115ごとに使い分けて、ブレード角度調整
機構120の付勢手段の捩りコイルバネ122を収納す
る開口部116に充填する。これにより、封止剤150
の弾性力によって捩りコイルバネ122のバネ定数のバ
ラツキを補償して、各々のブレード角度調整機構120
の回動特性のバラツキを抑えることが出来る。したがっ
て、ブレード角度調整機構120の付勢手段である捩り
コイルバネ122の初期特性のズレがあっても、さらに
車両用交流発電機の回転ファン25に有する複数のブレ
ード角度調整機構120の加工精度のバラツキがあって
も、周期的うなり音を抑えることができるので、さらに
良好に静粛性を維持できる回転ファン、そして車両用交
流発電機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる車両用交流発電機の全体構成を
示す図である。
【図2】ブレード角度調整機構に捩りコイルバネを用い
たファンブレードの正面図である。
【図3】図2のIII矢視図である。
【図4】封止剤の弾性力に対する捩りコイルバネのバネ
定数を表す特性図である。
【符号の説明】
2 ロータ 3 ステータ 22、23 ポールコア 25、26 冷却用回転ファン 110 回転板 115 ファンブレード 116 開口部 120 ブレード角調整機構 122 捩りコイルバネ 122a 上端部(一端部) 122a 下端部(他端部) 122c 巻回部 123、124 ストッパ 140 捩りコイルバネ固定用孔 150 封止剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される回転板と、 この回転板に支柱を介して回動可能に設けられた複数の
    ファンブレードと、 前記ファンブレードの開口部に収納された捩りコイルバ
    ネと、 前記開口部内に前記捩りコイルバネを覆うように充填さ
    れた封止剤とを備えることを特徴とする回転ファン。
  2. 【請求項2】 前記捩りコイルバネは両端部と巻回部と
    からなり、この巻回部が前記開口部に収納されると共に
    前記封止剤で覆われることを特徴とする請求項1に記載
    の回転ファン。
  3. 【請求項3】 前記捩りコイルバネの前記一端部が前記
    ファンブレードの側面に係合していると共に、前記他端
    部が前記回転板の一部に係合していることを特徴とする
    請求項2に記載の回転ファン。
  4. 【請求項4】 前記封止剤は、前記複数のファンブレー
    ドの特性のバラツキを抑制するように使い分けられた少
    なくとも2種類の封止剤を有することを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれかに記載の回転ファン。
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