JP4110693B2 - 回転ファン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変角度のブレードを有する回転ファンに関し、例えば車両用交流発電機の回転軸と一体回転して発熱部分を空冷する回転ファンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の回転ファンとして、例えばファンブレードにより発生する風量を回転軸の回転数に応じて可変にするブレード角度調整機構を有する車両用交流発電機の空冷式回転ファンが提案されている。近年、自動車等の車両の居住性を向上すべく、エンジンルームを狭小化する傾向にある。このため、エンジンルーム内が高密度化し、車両用交流発電機の小型化が要求されている。また、安全性の向上や高付加価値化の点からエンジンルーム内の装置の電子制御化が図られ、その消費電力が増大する傾向にある。このため、エンジンルーム内の高温化が促され、これに対処すべく、車両用交流発電機の冷却性能の一層の向上が要求されている。さらに、車両品質の向上に伴い静粛性に対する要求も高まっている。
【0003】
これら要求に対応するため、特開平7−194058号公報には、車両用交流発電機の回転ファンとして、回転数に応じて可変するファンブレードを設け、このファンブレード内には付勢手段としての捩りコイルバネを収納した構造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来構造によると、捩りコイルバネが単にファンブレード内に収納されているだけであるため、捩りコイルバネは、大気への露出状態を免れない。しかも、露出した捩りコイルバネは、そのバネ作動時に最も異物を噛み込み易い。また、捩りコイルもバネ鋼の錆び発生を防ぐためメッキ処理を施すが、或る程度経過すると発錆し、さらに錆発生が進むと錆付いて、捩りコイルの初期特性(単位角度当たりの回転トルク)が変わってしまう場合がある。特に、空冷式の冷却ファンとして使用する車両用交流発電機では、外部から交流発電機に空気と共に取込まれる異物や水蒸気(水滴を含む)等により、捩りコイルバネが錆付いたり、捩りコイルバネに異物が噛み込む場合があり、上述のような捩りコイルの初期特性からのズレがさらに生じてしまうことで、可変ブレードの角度が初期状態からズレてしまうので、騒音低減効果が小さくなるという問題が生じる。
【0005】
また、車両用交流発電機の回転ファンは、一般に複数のファンブレードを有するため、ブレード角度調整機構によりファンブレードの送風量が決まる構造だと、ファンブレード間の送風量バラツキによる周期的うなり音が発生することも予想される。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、したがってその目的は、回転数に応じて風量を可変にするブレード角度調整機構を採用しながら、異物噛み込み或るいは錆付きによるブレード角度調整機構の付勢手段である捩りコイルバネの初期特性からのズレを防止し、静粛性を維持できる回転ファンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の回転ファンは、ファンブレード内に捩りコイルバネを収納する開口部に封止剤を捩りコイルバネを覆うように充填するので、捩りコイルバネが大気へ露出しなくなり、捩りコイルバネ作動時の異物噛み込みや錆付きを抑制することができる。したがって、異物噛み込み或るいは錆付きによる捩りコイルバネの初期特性のズレを防止できる。また封止剤の充填のための専用空間も要しないため、ファンブレードを大型化させてしまうこともない。
さらに、本発明の請求項1に回転ファンによれば、少なくとも、2種類の封止剤を使い分けて、捩りコイルバネを収納する開口部に充填するので、封止剤の弾性力によって、付勢手段の弾発力も付勢手段として利用することができ、各々のブレードに作用する捩りコイルバネの弾発力のバラツキ或いは各部の摩擦力のバラツキを抑えることが出来る。したがって、捩りコイルバネの初期特性のズレを防止できるので、車両用交流発電機の回転ファンが有する複数のブレードごと特性のバラツキによる周期的うなり音も抑えることができるので、さらに静粛な車両用交流発電機を提供できる。
【0008】
また、本発明の請求項2によれば、捩りコイルバネの特性を決める巻回部に封止剤を充填することができる。
【0009】
また、本発明の請求項3によれば、捩りコイルバネの他端の、回転板への係合が確実にできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、車両用交流発電機(以下、オルタネータと呼ぶ)の全体構成を示す図である。同図に示すオルタネータ1は、回転子としてのロータ2と、固定子としてのステータ3と、ロータ2にフィールド電流を供給するブラシ装置4と、ステータ3から出力される3相交流電圧を整流する整流装置としてのレクチファイヤ5と、このレクチファイヤ5の出力電圧をほぼ一定に制御する電圧制御装置としてのICレギュレータ6と、ロータ2およびステータ3を収納する筐体となるフロントハウジング7およびリヤハウジング8と、ロータ2の一方端に固定されるプーリ9と、リヤハウジング8に取り付けられたブラシ装置4と、レクチファイヤ5およびICレギュレータ6を外側から覆うリヤカバー10等を含んで構成されている。
【0013】
ロータ2は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回したフィールドコイル21を、それぞれが6個の爪を有するポールコア22、23によって、両側から挟み込んだ構造を有している。回転軸であるシャフト24がこれらを貫通している。また、シャフト24のリヤ側にはフィールドコイル21の両端に電気的に接続されたスリップリング27、28が形成されており、ブラシ装置4内のブラシ34、36をスリップリング27、28のそれぞれに押し当てた状態で組み付けることにより、ICレギュレータ6からフィールドコイル21に対して励磁電流が流れるようになっている。
【0014】
また、プーリ9が取り付けられているフロント側のポールコア22の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風をロータ2の径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン25が溶接等によって取り付け固定されている。同様に、リヤ側のポールコア23の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風をロータ2の径方向に吐き出すために遠心式の冷却用回転ファン26が溶接等によって取り付け固定されている。これらの冷却用回転ファン25、26の詳細な形状については後述する。
【0015】
ステータ3は、複数個(例えば36個)のスロットが形成されたステータコア31と、これらのスロットに所定の間隔で巻き回された3相のステータコイル32とを含んで構成されている。このステータコイル32は、発電時に流れる出力電流によって発熱して高温になるが、ロータ2に固定された2枚の冷却用回転ファン25、26の回転によって遠心方向に吐出される冷却風によって冷却され、材料等によって決まる所定の耐熱温度以下に冷却される。
【0016】
レクチファイヤ5は、3相のステータコイル32の出力電圧である3相交流を整流して直流出力を得るためのものであり、それぞれに複数個の整流素子が半田付けされた正極側放熱板52および負極側放熱板53を含んで構成されている。正極側放熱板52および負極側放熱板53に半田付けされた各整流素子は、発電時に流れるステータコイル32からの電流によって発熱するが、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却用回転ファン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入される冷却風によって、各放熱板52、53を介して間接的に冷却される。
【0017】
ICレギュレータ6は、ロータ2のフィールドコイル21に流す励磁電流を制御するものであり、オルタネータ1の電気負荷が軽くて出力電圧が高くなる場合には、フィールドコイル21に対する電圧の印加を断続することにより、オルタネータの出力電圧を一定に保っている。このように、ICレギュレータ6は発電時にはフィールドコイル21に対する通電を行っており、これを制御するスイッチングトランジスタ(図示せず)が発熱するが、上述したレクチファイヤ5の場合と同様に、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却用回転ファン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入される冷却風によって冷却される。
【0018】
上述した構成を有するオルタネータ1は、ベルト等を介してプーリ9にエンジン(図示せず)からの回転が伝えられるとロータ2が所定方向に回転する。このとき、フィールドコイル21に外部から初期励磁電圧を印加することにより、ロータ2のポールコア22、23のそれぞれの爪部が励磁され、ステータコイル32に3相交流電圧を発生させることができ、レクチファイヤ5の出力端子からは所定の出力電流が取り出される。以後、オルタネータ1自身の出力電圧がICレギュレータ6により調整される。
【0019】
また、上述したロータ2の回転に伴って、一方のポールコア22の端面に取り付けられた冷却用回転ファン25が回転するため、フロントハウジング7のプーリ9近傍の吸入窓を介して冷却風がオルタネータ1内部に吸入され、この冷却風がロータ2の径方向に排出されて、ステータコイル32のフロント側半分が冷却される。同様にロータ2の回転に伴って他方のポールコア23の端面に取り付けられた冷却用ファン26が回転するため、リヤカバー10の吸入窓を介して吸入された冷却風が、上述したようにレクチファイヤ5やICレギュレータ6あるいはブラシ装置4等を冷却した後、冷却用ファン26近傍まで導かれ、この冷却風がロータ2の径方向に排出されて、ステータコイル32のリヤ側半分が冷却される。図1においては、このようにしてフロント側の冷却用ファン25によって吸入された後排出される冷却風の流れが矢印A、Bによって示され、リヤ側の冷却用ファン26によって吸入された後排出される冷却風の流れが矢印C、Dによって示されている。
【0020】
次に、本発明の要部である回転ファンについて説明する。本実施形態で採用する冷却用回転ファンは空冷式で、回転軸の回転数に応じて風量を可変にするブレード角度調整機構を有する回転ファンである。図2は、ブレード角度調整機構に捩りコイルバネを用いたファンブレードの正面図であり、図3は図2のファンブレードの矢視図である。回転ファン25、26は、円板状の回転板110と、ファンブレード115と、ブレード角調整機構120と、円環状のファンガイド130とで構成されている。
【0021】
なお、ロータ2のリア側のポールコア23に取り付け固定された回転ファン26も基本的に同様の形状を有しているため、以下ではリヤ側の冷却ファン25について詳細な説明を行うものとする。回転板110は、例えば、プレス機を用いて金属製板を切断及び折り曲げる等により形成したもので、ポールコア23の軸方向端面に取付け固定されている。そして、この回転板110の周縁部には、放射状に突出する9つの張出部が設けられ、これら張出部の上に、各ファンブレード115が支柱としての支柱ピン121を介して回動自在に取り付けられる。
【0022】
ファンブレード115は、例えば合成樹脂で成形されており、その横断面は送風に適した形状に設定されている。そして、このファンブレード115の中央部には、図2及び図3に図示されるように支持ピン121を収容する貫通穴が形成される。さらにファンブレード115のファン回転方向の後方の面(以下負圧面と称す)には、上記貫通穴と連絡する開口部116が形成されている。この開口部116は、ファンブレード115の負圧面と回転板110側の面とに開口してほぼ直方体状である。このファンブレード115は、ブレード角調整機構120に組み付けられている。
【0023】
ブレード角調整機構120は、図2及び図3に示すように、付勢手段としての捩りコイルバネ122と、第1及び第2ストッパーとしてのストッパー123、124とで構成されている。捩りコイルバネ122の一端部である上端部122aは、ファンブレード115の負圧面に係合している。捩りコイルバネ122の中央の巻回部122cは開口部116内に収納されている。そして、支柱ピン121が、捩りコイルバネ122の巻回部122c内を貫通している。支柱ピン121は、その下端が回転板110に植設されている。ストッパー123は、回転板110よりプレスを用いて折り曲げられることにより形成されたものであり、ファンブレード115の負圧面側に配設されている。捩りコイルバネ122の他端部である下端部122bがストッパ123にガイドされると共に、回転板110に配設された捩りコイルバネ固定用孔140にその下端部122bの一部が係合している。これにより、ファンブレード115が、捩りコイルバネ122によって付勢され、ストッパー123によって係止されて、図3に示すように、ファンブレード115の吐出角度における最小角度が決定されている。
【0024】
また、捩りコイルバネ122のバネ定数は、回転ファン25の回転速度が第一回転速度N1(例えば、4000rpm)を超えたときに、その付勢力がファンブレード115の重心Gに加わる遠心力Fよりも小さくなるように、設定されている。
【0025】
ストッパー124は、ブレード115の回転軌跡上に突設されており、その位置は、回転ファン1の回転速度が第二回転速度N2(例えば、7000rpm)に達したときに、ファンブレード115の吐出角度を最大角度に規制するように設定されている。なお、図3の矢印Fは、遠心力によるブレード115の回動方向を示している。
【0026】
そして、このようなブレード角調整機構120に取り付けられたファンブレード115の上からリング状のファンガイド130が支持ピン121を介して回転板110に取り付けられている。
【0027】
さらに、本実施形態では、開口部116に収納されている捩りコイルバネ122(特に捩りコイルバネ122の特性を決める巻回部122c)が大気開放し、露出しないように、開口部116内に封止剤150が塗布、充填されている。図2では、封止剤150をハッチングにて示している。これにより、捩りコイルバネ122の巻回部122cは封止剤150に浸漬され、巻回部122cの表面が完全に覆われる。しかも、封止剤150は、支柱ピン121と巻回部122cとの摺動部も外気から密閉する。この封止剤150としては、例えば弾性力の比較的小さいシリコンゴムを用いれば良好に捩りコイルバネ122を空気から遮断し、かつ捩りコイルバネ122の発錆を防止できる。また、封止剤150の弾性力を利用することによって、ブレード角度調整機構120の付勢手段である捩りコイルバネ122のバネ定数を、図4のように小さくできる。封止剤150としてシリコンゴムを充填する場合、ファンブレード115の回動特性を上述所望の回転数N1、N2に設定するためには、捩りコイルバネ122のバネ定数とシリコンゴムの弾性力との両方を考慮して設計すればよい。なお、図4の横軸は封止剤の弾性力C1を示し、縦軸は戻りコイルバネのバネ定数C2を示す。また、封止剤150は、図3のように遠心力が加わる方向と逆向きに開口した開口部116へ塗布・充填されるので、車両用交流発電機運転中に封止剤が飛散して消失することもない。
【0028】
次に、回転ファン25の動作を説明する。
【0029】
前述のとおり、回転ファン25、26は回転によって図1中の矢印A、B、C、Dの方向に冷却風を流す。ブレード角が固定されているオルタネータの場合は、風量が回転速度に比例して線形的に増加してしまって、高回転域で回転騒音が大きくなる。ところが、本発明の実施形態が採用する回転軸の回転数に応じて風量を可変にし高回転域で風量を抑制するブレード角度調整機構を有するオルタネータ1では、回転軸24の回転数を増していくと、ファンブレード115の重心に加わる遠心力が捩りコイルバネ122の付勢力に抗して、ファンブレード115を支柱ピン121の回りでストッパー124方向に回転させようとする。第一回転速度N1で発生する遠心力に釣合うよう捩りコイルバネ122と封止剤150とで得られる付勢手段の付勢力が設定されているから、回転ファン25の回転速度が第一回転速度N1に至るまでは、ファンブレード115の負圧面がストッパー123に当接し、ファンブレード115は最小角度を維持する。従って、回転速度が第一回転速度N1より小さい範囲では、ファンブレード115が最小角度に維持され、回転板110の回転速度に応じて、風量、騒音レベルが増大するが、回転速度が低いため騒音レベルは小さい。このとき発電機の温度上昇は、出力電流の増加と共に上昇し、第一回転速度N1において極値となるため、第一回転速度N1における温度上昇が許容温度上昇以下になるように最小角度が設定されている。
【0030】
そして、回転板110の回転速度が第一回転速度N1に達した後、さらに第二回転速度N2に至るまで回転速度を増大させていくと、ファンブレード115の重心に加わる遠心力による回転モーメントが捩りコイルバネ122等による付勢力による回転モーメントよりも大きくなり、ファンブレード115の吐出角度θが遠心力Fの大きさに対応して開いていく。
【0031】
そして、回転ファン25の回転速度が第二回転速度N2になると、ファンブレード15がストッパー24に当接し、ファンブレード15の吐出角度が最大角度に規制される。更にファンブレード15の回転速度が第二回転速度N2を超えると、その吐出角度が以上大きくならないので、風量が漸次増加し、これに対応して騒音レベルが僅かに増大していく。しかしながら、ブレード角が固定されているオルタネータと比較して回転速度N1〜N2でファンブレード115の回動によって風量の増加率が抑えられるので、騒音レベルは著しく低い。
【0032】
ここで、乗用手段である車両用に使用される交流発電機としては、沿岸地方や豪雪地帯のような塩害地域の走行等の車両環境を保証できる信頼性を確保しようとしたとき、複数のファンブレード115のブレード角度調整機構120が、工場出荷時の初期状態とズレなく正常に作動し続ける必要がある。
【0033】
特に、空冷式の冷却ファンとして使用する車両用交流発電機では、外部から交流発電機に空気と共に取込まれる異物や水蒸気(水滴を含む)等により、捩りコイルバネ122が錆付いたり、捩りコイルバネ122に異物が噛み込む場合があり、上述のような捩りコイルバネ122の初期特性からのズレがさらに生じてしまうことで、可変ブレードの角度が初期状態からズレてしまうことは、避けねばならない。この点本発明の実施形態では、ファンブレード115の開口部116に収納されている捩りコイルバネ122(特に捩りコイルバネの特性を決める巻回部122c)が大気開放し露出しないように、封止剤150が塗布充填されているので、捩りコイルバネ122作動時の異物噛み込みや錆付きを抑制することができる。したがって、異物噛み込み或るいは錆付きによるブレード角度調整機構120の付勢手段である捩りコイルバネ122の初期特性のズレを防止し、良好に静粛性を維持できる。なお、封止剤としては、塗布充填後に弾性体となるものの他、乾燥性のもの、或いは高粘性の流体等を用いることができ、潤滑性成分或いは錆の防止成分を含ませることができる。
【0034】
(第2の実施形態)
車両用交流発電機にブレード角度調整機構120のを有する回転ファン25を搭載する場合は、小型化と冷却能力の要求から、回転ファン25には複数のファンブレード115を持たねばならないが、加工精度上、各々のブレード角度調整機構120の付勢手段の弾発力(単位角度当たりの回転トルク)のバラツキが発生する。
【0035】
また、ブレード角度調整機構120を有する回転ファン25では、ブレード角度調整機構122により調整されるファンブレード115の吐出角度によってファンブレードの送風量が決まる構造のため、この弾発力のバラツキが発生すると、ファンブレード間の送風量バラツキが生じるので周期的うなり音が発生して、場合によっては耳障りな騒音となる場合がある。例えば説明のため、ファンブレードの数を6として、それぞれのファンブレードが回転ファン25の回転によって発生する送風量を回転方向の順に、V1、V2、V3、V4、V5、V6とする。このとき、ブレード角度調整機構120の上述のバラツキによりV1〜V6の大小関係が、例えば順に、大、大、小、大、大、小とか、大、大、大、大、大、小のように周期的に送風量が変動すると、うなり音が発生する。
【0036】
このため、本発明の実施形態では、弾性力の異なる少なくとも2種類の封止剤150を複数のファンブレード115ごとに使い分けて、ブレード角度調整機構120の付勢手段の捩りコイルバネ122を収納する開口部116に充填する。これにより、封止剤150の弾性力によって捩りコイルバネ122のバネ定数のバラツキを補償して、各々のブレード角度調整機構120の回動特性のバラツキを抑えることが出来る。したがって、ブレード角度調整機構120の付勢手段である捩りコイルバネ122の初期特性のズレがあっても、さらに車両用交流発電機の回転ファン25に有する複数のブレード角度調整機構120の加工精度のバラツキがあっても、周期的うなり音を抑えることができるので、さらに良好に静粛性を維持できる回転ファン、そして車両用交流発電機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる車両用交流発電機の全体構成を示す図である。
【図2】ブレード角度調整機構に捩りコイルバネを用いたファンブレードの正面図である。
【図3】図2のIII矢視図である。
【図4】封止剤の弾性力に対する捩りコイルバネのバネ定数を表す特性図である。
【符号の説明】
2 ロータ
3 ステータ
22、23 ポールコア
25、26 冷却用回転ファン
110 回転板
115 ファンブレード
116 開口部
120 ブレード角調整機構
122 捩りコイルバネ
122a 上端部(一端部)
122a 下端部(他端部)
122c 巻回部
123、124 ストッパ
140 捩りコイルバネ固定用孔
150 封止剤

Claims (3)

  1. 回転駆動される回転板と、
    この回転板に支柱を介して回動可能に設けられた複数のファンブレードと、
    前記ファンブレードの開口部に収納された捩りコイルバネと、
    前記開口部内に前記捩りコイルバネを覆うように充填された封止剤とを備え
    前記封止剤は、前記複数のファンブレードの特性のバラツキを抑制するように使い分けられた少なくとも2種類の封止剤を有することを特徴とする回転ファン。
  2. 前記捩りコイルバネは両端部と巻回部とからなり、この巻回部が前記開口部に収納されると共に前記封止剤で覆われることを特徴とする請求項1に記載の回転ファン。
  3. 前記捩りコイルバネの前記一端部が前記ファンブレードの側面に係合していると共に、前記他端部が前記回転板の一部に係合していることを特徴とする請求項2に記載の回転ファン。
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