JP2001152882A - 内燃機関の電磁駆動バルブの異常診断装置 - Google Patents

内燃機関の電磁駆動バルブの異常診断装置

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JP2001152882A
JP2001152882A JP33499599A JP33499599A JP2001152882A JP 2001152882 A JP2001152882 A JP 2001152882A JP 33499599 A JP33499599 A JP 33499599A JP 33499599 A JP33499599 A JP 33499599A JP 2001152882 A JP2001152882 A JP 2001152882A
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computer
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Joji Yamaguchi
錠二 山口
Yurio Nomura
由利夫 野村
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Denso Corp
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Denso Corp
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の電磁駆動バルブの動作を制御する
制御系の異常を検出できるようにする。 【解決手段】 バルブ制御用コンピュータ43は、所定
周期でバルブ駆動条件(電磁アクチュエータ16,17
の通電条件)を演算し、電磁駆動型の吸気/排気バルブ
13,15の開閉動作を制御する。一方、サブコンピュ
ータ42は、バルブ制御用コンピュータ43の演算周期
よりも長い周期で、これと同じ演算処理を行い、その演
算結果をバルブ制御用コンピュータ43の演算結果と比
較する。もし、両者の演算結果が一致していなければ、
バルブ制御用コンピュータ43が異常と判断してメイン
コンピュータ41に異常信号を送信する。これにより、
メインコンピュータ41は、予め設定された異常時駆動
条件の信号をバルブ駆動回路51に出力して、吸気/排
気バルブ13,15を一定の異常時駆動条件で駆動して
退避走行を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気バ
ルブと排気バルブの少なくとも一方を電磁アクチュエー
タで駆動する内燃機関の電磁駆動バルブの異常診断装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の吸排気バルブを電磁ア
クチュエータで駆動する電磁駆動バルブシステムが実用
化に向けて研究されている。この電磁駆動バルブシステ
ムは、バルブの開閉タイミングを電気的に自由に制御で
き、理想的な可変バルブタイミング制御を実現できる利
点があるが、電磁駆動系や制御系が故障すると、バルブ
の開閉タイミングが異常にずれてバルブとピストンが衝
突したり、或は、バルブの開閉動作が停止して、気筒内
に吸入された燃料がそのまま排出されて排気エミッショ
ンが悪化する等の不具合が発生する。
【0003】そこで、特開平8−200135号公報、
特開平9−317419号公報に示すように、電磁駆動
バルブの異常を検出する技術が研究されている。前者
(特開平8−200135号公報)は、電磁駆動バルブ
の開弁タイミングと閉弁タイミングをセンサで検出し、
その開弁/閉弁タイミングが予め設定された上下限値か
ら外れた時に電磁駆動バルブの異常と判定するようにし
ている。また、後者(特開平9−317419号公報)
は、電磁駆動バルブの駆動コイルに流れる電流をモニタ
して、異常の有無を判定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の電磁駆動バル
ブシステムは、電磁駆動バルブの駆動条件(電磁アクチ
ュエータの通電条件)を車載コンピュータで演算し、そ
の演算結果に基づいて電磁駆動バルブを駆動するように
しているが、上記従来の異常検出方法は、いずれも、車
載コンピュータが正常に動作していることを前提とし
て、電磁駆動バルブの動作状態の検出値から異常の有無
を判定するため、車載コンピュータの演算結果(駆動条
件)が異常であっても、その異常な演算結果に応じて電
磁駆動バルブが動作すれば、異常と判定されないという
欠点があった。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、電磁駆動バルブの動
作を制御する制御系の異常を検出することができる内燃
機関の電磁駆動バルブの異常診断装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の電磁駆動バルブの異
常診断装置は、電磁駆動バルブの駆動条件を演算して該
バルブの動作を制御するバルブ制御手段の他に、該バル
ブ制御手段と同じ演算処理を行う監視用演算手段を備え
ている。そして、異常判定手段は、監視用演算手段の演
算結果をこれに対応するバルブ制御手段の演算結果と比
較して両者の演算結果が不一致になった時にバルブ制御
手段の異常と判定する。これにより、電磁駆動バルブの
動作を制御するバルブ制御手段の異常を正確に検出する
ことができ、電磁駆動バルブの動作信頼性を向上させる
ことができる。
【0007】ところで、電磁駆動バルブの動作を制御す
るバルブ制御手段は、開弁/閉弁の切換時の制御精度を
向上させるために演算周期を短くすることが好ましい。
一方、監視用演算手段もバルブ制御手段と同じ演算周期
で演算しても良いが、1つの内燃機関のバルブの総数は
少なくないため、全気筒の電磁駆動バルブの駆動条件を
バルブ制御手段と同じ短い演算周期で1つの監視用演算
手段によって演算すると、監視用演算手段の演算負荷が
非常に大きくなる。このため、監視用演算手段の機能を
既存の他の用途の車載コンピュータに組み込むことが困
難となり、監視専用のコンピュータを新たに追加する必
要が生じてくる。
【0008】そこで、請求項2のように、監視用演算手
段の演算周期をバルブ制御手段の演算周期よりも長い周
期に設定すると良い。監視用演算手段の演算周期を長く
すれば、その分、監視用演算手段の演算負荷が減少する
ため、監視用演算手段の機能を既存の他の用途の車載コ
ンピュータに組み込むことが可能となる。また、監視用
演算手段の演算周期を長くしても、バルブ制御手段の演
算動作を周期的に監視することができるため、バルブ制
御手段に対する異常監視の役割を十分に果たすことがで
きる。
【0009】また、請求項3のように、監視用演算手段
は、電磁駆動バルブの開弁/閉弁の切換動作中に少なく
とも1回の演算処理を行うようにすると良い。電磁駆動
バルブの開弁/閉弁を切り換える動作は、消費電力低
減、キャッチングミス防止、着座音低減のために、電磁
駆動バルブの駆動条件(電磁アクチュエータの通電条
件)をバルブリフト量に応じて精度良く変化させる必要
があり、バルブ制御手段の演算精度が最も要求される。
また、バルブ制御手段の演算結果の異常は、バルブリフ
ト量が急変する開弁/閉弁の切換動作中に最も現れやす
い。従って、開弁/閉弁の切換動作中に監視用演算手段
の演算処理を少なくとも1回行えば、バルブ制御手段に
対する異常監視が最も必要な時期に必ず異常監視を行う
ことができ、バルブ制御手段の異常を確実に検出するこ
とができる。
【0010】尚、バルブ制御手段の異常と判定された時
のフェイルセーフ処置としては、例えば警告ランプの点
灯等によって運転者に知らせて内燃機関を停止させるよ
うにしても良いが、請求項4のように、バルブ制御手段
の異常と判定された時に、異常時駆動手段によって電磁
アクチュエータを予め設定された異常時駆動条件で駆動
するようにすることが望ましい。このようにすれば、万
一、バルブ制御手段が異常になったとしても、内燃機関
の運転を、排気エミッションや安全性等を配慮した一定
の条件下で継続することが可能となり、サービス工場ま
での退避走行が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。まず、図2に基づいてエンジン全
体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11
の各気筒の吸気ポート12には、電磁駆動式の吸気バル
ブ13が1個又は複数個設けられ、各気筒の排気ポート
14には、電磁駆動式の排気バルブ15が1個又は複数
個設けられている。吸気バルブ13と排気バルブ15
は、それぞれ電磁アクチュエータ16,17によって駆
動される。また、各気筒の吸気ポート12の近傍には、
燃料を噴射する燃料噴射弁18が設けられ、エンジン1
1のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温セ
ンサ19や、エンジン回転数を検出するクランク角セン
サ20が取り付けられている。これら各種のセンサ出力
はエンジン制御回路21に入力され、このエンジン制御
回路21によって燃料噴射弁18の燃料噴射量や点火プ
ラグ22の点火時期が制御されると共に、後述するよう
にして各バルブ13,15の電磁アクチュエータ16,
17が制御される。
【0012】次に、吸気バルブ13の電磁アクチュエー
タ16の構成を図3に基づいて説明する。尚、排気バル
ブ15の電磁アクチュエータ17も全く同じ構成であ
る。吸気バルブ13の弁シャフト23は、軸受部材24
を介して上下方向に摺動自在に挿通支持され、その上下
動により吸気バルブ13が吸気ポート12を開閉する。
弁シャフト23の上部は、エンジン11のシリンダヘッ
ド25に形成されたスプリング収容室26内に突出し、
このスプリング収容室26内の下部に収容された閉側ス
プリング27の押し上げ力によって弁シャフト23が閉
弁側(上側)に付勢され、閉弁中は、この閉側スプリン
グ27の押し上げ力によって吸気バルブ13が閉弁状態
に保持される。
【0013】電磁アクチュエータ16は、スプリング収
容室26の真上に配置され、エンジン11のシリンダヘ
ッド25にボルト28で固定されている。電磁アクチュ
エータ16のハウジングは、非磁性の上ハウジング29
と非磁性の下ハウジング30とに二分割され、上ハウジ
ング29には、閉側コイル31が装着された閉側コア3
2が組み付けられ、下ハウジング30には、開側コイル
33が装着された開側コア34が組み付けられている。
上ハウジング29(閉側コア32)と下ハウジング30
(開側コア34)との間には、両者の間隔を一定に保つ
ための非磁性のスペーサ35が挟み込まれ、このスペー
サ35の内側空間部に平板状の可動鉄心36が上下動自
在に収容されている。この可動鉄心36の中心部には、
プランジャ37の上端部が嵌合固定され、このプランジ
ャ37が開側コア34の中心部に形成された貫通孔38
に上下方向に摺動自在に挿通されている。このプランジ
ャ37は、スプリング収容室26内に突出して弁シャフ
ト23の真上に同軸状に配置され、スプリング収容室2
6内の上部に収容された開側スプリング39の押し下げ
力によって該プランジャ37が開弁側(下側)に付勢さ
れている。
【0014】閉弁時には、上側の閉側コイル31に電流
を流して、可動鉄心36を上側の閉側コア32の下面に
吸着保持する。この状態では、プランジャ37の下端部
と弁シャフト23の上端部との間に、これらの熱膨張を
吸収するための隙間(クリアランス)が開き、吸気バル
ブ13の閉弁状態が下側の閉側スプリング27の押し上
げ力のみによって保持される。
【0015】一方、開弁時には、下側の開側コイル33
に電流を流して、可動鉄心36を下側の開側コア34の
上面に吸着保持して、プランジャ37で弁シャフト23
を下側の閉側スプリング27に抗して押し下げ、吸気バ
ルブ13を開弁状態に保持する。
【0016】下ハウジング30の下部中央部には、吸気
バルブ13のリフト量を検出する円環状のリフトセンサ
40が組み付けられ、このリフトセンサ40の中心部に
プランジャ37が挿通されている。プランジャ37の外
周面のうち、リフトセンサ40の内周面に対向する部分
がテーパ状に形成され、リフトセンサ40の内周面とプ
ランジャ37のテーパ面との隙間寸法に応じた信号がリ
フトセンサ40から出力される。この場合、プランジャ
37(吸気バルブ13)のリフト量に応じてリフトセン
サ40の内周面とプランジャ37のテーパ面との隙間寸
法が変化するため、リフトセンサ40の出力から吸気バ
ルブ13のリフト量を検出できる。
【0017】次に、制御系の構成を図1に基づいて説明
する。図1は、電子スロットルシステムを搭載した4気
筒16バルブエンジンに本発明を適用した場合の制御系
の構成例を示している。エンジン制御回路21は、メイ
ンコンピュータ41、サブコンピュータ42、バルブ制
御用コンピュータ43の3つのコンピュータを備え、各
コンピュータ41〜43は、それぞれCPUを内蔵した
マイクロコンピュータにより構成され、電源IC44で
生成した5V電源により動作する。電源IC44は、バ
ッテリ45からメインリレー46を介して電源が供給さ
れ、メインコンピュータ41によって制御されるメイン
リレードライバ47によって、メインリレー46のオン
/オフが駆動される。
【0018】エンジン制御回路21の入力インターフェ
ース(ESP)48には、クランク角センサ20、アク
セルセンサ、スロットルセンサ、リフトセンサ40、エ
アフロメータ、水温センサ、車速センサ等の各種のセン
サの出力信号が入力される。4気筒16バルブエンジン
の場合は、16個のリフトセンサ40の出力信号が入力
インターフェース(ESP)48に入力される。また、
アクセルセンサとスロットルセンサは、フェイルセーフ
のためにそれぞれ2個ずつ設けられ、各センサ出力が入
力インターフェース48に入力される。
【0019】メインコンピュータ41は、入力インター
フェース48からクランク角センサ20、アクセルセン
サ、スロットルセンサ、エアフロメータ、水温センサ、
車速センサ等のエンジン運転状態を検出する各種のセン
サの信号を読み込み、エンジン運転状態に応じて燃料噴
射弁18の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を演
算して、これらを制御すると共に、アイドル回転速度制
御(ISC)の実行条件が成立した時に、ISC要求値
を演算して、そのISC要求値をサブコンピュータ42
とバルブ制御用コンピュータ43に送信する。メインコ
ンピュータ41は、所定周期でウォッチドッグ信号W/
Dを電源IC44に出力して一定時間内にリセット信号
が返送されてくるか否かで、電源IC44の動作の正常
/異常を監視する。
【0020】サブコンピュータ42は、入力インターフ
ェース48からアクセルセンサとスロットルセンサ等の
信号を読み込み、目標スロットル開度を演算して、電子
スロットル55のアクチュエータを駆動してスロットル
開度を制御すると共に、スロットル開度の情報をメイン
コンピュータ41とバルブ制御用コンピュータ43に送
信する。更に、このサブコンピュータ42は、入力イン
ターフェース48からリフトセンサ40の信号を読み込
み、後述するようにしてバルブ制御用コンピュータ43
の異常の有無を判定する。
【0021】バルブ制御用コンピュータ43は、吸気/
排気バルブ13,15の動作を制御するバルブ制御手段
として機能し、入力インターフェース48からリフトセ
ンサ40とアクセルセンサ等の信号を所定周期で読み込
み、吸気/排気バルブ13,15のリフト量を演算して
バルブ駆動条件(電磁アクチュエータ16,17の通電
条件)を演算し、その演算結果に応じて開閉駆動信号を
バルブ駆動回路51に出力して電磁アクチュエータ1
6,17のコイル31,33の通電電流を制御し、吸気
/排気バルブ13,15の開閉動作を制御する。各バル
ブ13,15の開弁/閉弁を切り換える動作は、消費電
力低減、キャッチングミス防止、着座音低減のために、
バルブ駆動条件をバルブリフト量に応じて精度良く変化
させる必要があるため、バルブ制御用コンピュータ43
は、短い周期でバルブ駆動条件を演算する。更に、バル
ブ制御用コンピュータ43は、バルブ駆動条件の演算結
果をサブコンピュータ42に送信すると共に、バルブタ
イミングの情報をメインコンピュータ41とサブコンピ
ュータ42に送信する。
【0022】バルブ駆動回路51には、過電流/断線検
出回路52が内蔵され、過電流又は断線を検出した時
に、その情報をバルブ制御用コンピュータ43に送信す
る。バルブ制御用コンピュータ43は、バルブ駆動回路
51から過電流/断線情報を受信した時に、バルブ用リ
レードライバ53にオフ信号を出力してバルブ用リレー
54をオフし、バルブ駆動回路51の電源をオフして、
吸気/排気バルブ13,15の開閉動作を停止する。
【0023】サブコンピュータ42、バルブ制御用コン
ピュータ43及び入力インターフェース48は、それぞ
れ所定周期でウォッチドッグ信号W/Dをメインコンピ
ュータ41に出力してリセット信号が返送されてくるか
否かで、メインコンピュータ41の動作の正常/異常を
監視する。
【0024】更に、サブコンピュータ42は、バルブ制
御用コンピュータ43の動作の正常/異常を監視するた
めの演算を行う監視用演算手段としても機能し、バルブ
制御用コンピュータ43と同じ入力情報に基づいて同じ
演算処理を実行してバルブ駆動条件を演算する(以下こ
の演算を「監視演算」という)。このサブコンピュータ
42の監視演算の周期は、CPU負荷を軽減するため
に、バルブ制御用コンピュータ43の演算周期よりも長
い周期に設定され、バルブ制御用コンピュータ43がバ
ルブ駆動条件を所定回数演算する毎に、サブコンピュー
タ42がバルブ駆動条件を1回演算するようになってい
る(図4参照)。
【0025】更に、サブコンピュータ42の監視演算の
周期は、吸気/排気バルブ13,15の開弁/閉弁の切
換動作中に少なくとも1回の監視演算処理を行うように
設定されている。サブコンピュータ42は、バルブ制御
用コンピュータ43と同じ入力情報に基づいて同じ演算
処理でバルブ駆動条件を演算するため、バルブ制御用コ
ンピュータ43の演算動作が正常であれば、サブコンピ
ュータ42の演算結果はバルブ制御用コンピュータ43
の演算結果と一致する。
【0026】サブコンピュータ42は、内蔵するROM
(図示せず)に記憶された図5の異常監視プログラムを
実行することで、バルブ制御用コンピュータ43の動作
の正常/異常を判定する異常判定手段としても機能す
る。本プログラムは、サブコンピュータ42でバルブ駆
動条件を演算する毎に起動され、まずステップ101
で、バルブ制御用コンピュータ43から送信されてくる
バルブ駆動条件の演算結果とサブコンピュータ42で演
算したバルブ駆動条件の演算結果が一致しているか否か
を判定し、両者が一致していれば、バルブ制御用コンピ
ュータ43の演算結果が正常と判断して本プログラムを
終了する。
【0027】これに対し、ステップ101で、バルブ制
御用コンピュータ43とサブコンピュータ42のバルブ
駆動条件の演算結果が一致していないと判定されれば、
バルブ制御用コンピュータ43の演算結果が異常と判断
してステップ102に進み、フェイル処理を実行する。
このフェイル処理では、サブコンピュータ42からメイ
ンコンピュータ41に異常信号を送信してバルブ制御用
コンピュータ43の動作が異常であることをメインコン
ピュータ41に知らせる。これにより、メインコンピュ
ータ41は、予め設定された異常時駆動条件の信号をバ
ルブ駆動回路51に出力して、吸気/排気バルブ13,
15を一定の異常時駆動条件で駆動して退避走行を可能
にする。このメインコンピュータ41の異常時駆動機能
が特許請求の範囲でいう異常時駆動手段として機能す
る。更に、フェイル処理では、警告ランプ(図示せず)
を点灯又は点滅させて運転者に知らせると共に、異常情
報を不揮発性メモリ(例えばバックアップRAM)に記
憶する。
【0028】以上説明した本実施形態では、バルブ駆動
条件に関して、サブコンピュータ42でバルブ制御用コ
ンピュータ43と同じ演算処理を行い、両者の演算結果
を比較するようにしたので、バルブ制御用コンピュータ
43の異常を正確に検出することができ、電磁駆動型の
吸気/排気バルブ13,15の動作信頼性を向上させる
ことができる。しかも、サブコンピュータ42の監視演
算の周期をバルブ制御用コンピュータ43の演算周期よ
りも長い周期に設定したので、サブコンピュータ42の
監視演算負荷を軽減することができ、監視演算機能を既
存の他の用途(本実施形態では電子スロットル制御用)
のサブコンピュータ42に組み込むことが可能となり、
低コスト化の要求も満たすことができる。
【0029】また、本実施形態では、バルブ制御用コン
ピュータ43の演算結果の異常は、バルブリフト量が急
変する開弁/閉弁の切換動作中に最も現れやすいことを
考慮して、開弁/閉弁の切換動作中に監視演算処理を少
なくとも1回行うようにしたので、バルブ制御用コンピ
ュータ43に対する異常監視が最も必要な時期に必ず異
常監視を行うことができ、バルブ制御用コンピュータ4
3の異常を確実に検出することができる。
【0030】しかも、バルブ制御用コンピュータ43の
異常と判定された時に、メインコンピュータ41によっ
て吸気/排気バルブ13,15を予め設定された異常時
駆動条件で駆動するようにしたので、万一、バルブ制御
用コンピュータ43が異常になったとしても、エンジン
11の運転を、排気エミッションや安全性等を配慮した
一定の条件下で継続することが可能となり、サービス工
場までの退避走行が可能となる。この異常時の駆動制御
は、サブコンピュータ42によって行うようにしても良
い。
【0031】尚、本実施形態では、バルブ駆動条件の監
視演算の機能を電子スロットル制御用のサブコンピュー
タ42に組み込んだが、これ以外の車載コンピュータ、
例えばメインコンピュータ41や自動変速機制御用のコ
ンピュータ等に組み込むようにしても良い。勿論、監視
専用のコンピュータを新たに設けても良く、この場合で
も、本発明の所期の目的を達成することができる。
【0032】また、本実施形態では、図5の異常監視プ
ログラムをサブコンピュータ42で実行するようにした
が、これ以外の車載コンピュータ、例えばメインコンピ
ュータ41や自動変速機制御用のコンピュータ等で実行
するようにしても良い。
【0033】また、本実施形態では、サブコンピュータ
42の監視演算の周期を一定に設定したが、吸気/排気
バルブ13,15が開弁状態、閉弁状態で静止している
期間は、監視演算の周期を長く設定し、開弁/閉弁の切
換動作中に監視演算の周期を短くして開弁/閉弁の切換
動作中に監視演算処理を少なくとも1回行うようにして
も良い。
【0034】その他、本発明は、エンジンの気筒数、バ
ルブ数を問わず適用でき、また、吸気バルブと排気バル
ブのいずれか一方のみを電磁駆動バルブで構成したシス
テムにも適用でき、また、バルブ制御用コンピュータ4
1を複数個設けても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で
種々変更して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すエンジン制御系のブ
ロック図
【図2】エンジンの構造を概略的に示す縦断面図
【図3】吸気バルブと電磁アクチュエータの構造を示す
縦断面図
【図4】バルブリフト量とバルブ制御用コンピュータの
演算タイミングとサブコンピュータの監視演算タイミン
グの関係を説明するためのタイムチャート
【図5】異常監視プログラムの処理を流れを示すフロー
チャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気ポート、13
…吸気バルブ、14…排気ポート、15…排気バルブ、
15,16…電磁アクチュエータ、21…エンジン制御
回路、23…弁シャフト、27…閉側スプリング、31
…閉側コイル、32…閉側コア、33…開側コイル、3
4…開側コア、36…可動鉄心、37…プランジャ、3
9…開側スプリング、40…リフトセンサ、41…メイ
ンコンピュータ(異常時駆動手段)、42…サブコンピ
ュータ(監視用演算手段,異常判定手段)、43…バル
ブ制御用コンピュータ(バルブ制御手段)、51…バル
ブ駆動回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 372 F02D 45/00 372G Fターム(参考) 3G016 AA06 DA01 DA23 DA25 GA00 3G084 BA23 DA26 DA27 DA31 DA33 EA07 EA11 EB02 EB04 EB24 EC01 FA00 3G092 AA11 DA01 DA02 DA03 DC03 DC04 DG09 EB09 FB03 FB05 FB06 GA04 HA01Z HA06Z HA10X HA13X HA13Y HA13Z HE01Z HE03Z HE08Z HF08Z HF21Z 3G301 HA19 JB02 JB04 JB07 JB08 JB09 KA07 LA03 LA04 LA07 LC10 NA08 NB03 NB12 NC08 PA01Z PA11Z PE01Z PE03Z PE08Z PE10B PE10Z PF01Z PF03Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気バルブと排気バルブの少
    なくとも一方を電磁アクチュエータで駆動するものにお
    いて、 前記電磁アクチュエータで駆動されるバルブ(以下「電
    磁駆動バルブ」という)の駆動条件を演算して該バルブ
    の動作を制御するバルブ制御手段の他に、該バルブ制御
    手段と同じ演算処理を行う監視用演算手段を備え、 前記監視用演算手段の演算結果とこれに対応する前記バ
    ルブ制御手段の演算結果とを比較して両者の演算結果が
    不一致になった時に前記バルブ制御手段の異常と判定す
    る異常判定手段とを備えていることを特徴とする内燃機
    関の電磁駆動バルブの異常診断装置。
  2. 【請求項2】 前記監視用演算手段の演算周期は、前記
    バルブ制御手段の演算周期よりも長い周期に設定されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の電磁
    駆動バルブの異常診断装置。
  3. 【請求項3】 前記監視用演算手段は、前記電磁駆動バ
    ルブの開弁/閉弁の切換動作中に少なくとも1回の演算
    処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の内
    燃機関の電磁駆動バルブの異常診断装置。
  4. 【請求項4】 前記異常判定手段により前記バルブ制御
    手段の異常と判定された時に前記電磁アクチュエータを
    予め設定された異常時駆動条件で駆動する異常時駆動手
    段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の内燃機関の電磁駆動バルブの異常診断装
    置。
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