JP2022121958A - 電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロットル弁のスプリング診断時の誤診断を防止して弁体の既定位置を正確に取得することが可能な電子制御装置を提供する。【解決手段】内燃エンジン車に搭載される電子制御装置5である。電子制御装置5は、スロットル弁12のスプリングの故障診断を実行する。スロットル弁12は、内燃エンジン車の吸気系1に設置され、弁体12cと、その弁体12cを閉弁方向に付勢する独立した複数のスプリングと、そのスプリングの付勢力に抗して弁体12cを開弁方向に駆動させるモータ12bと、を備えている。電子制御装置5は、上記故障診断において、スプリングの診断と、弁体12cの既定位置の収束判定とを分けて実行する。【選択図】図1
Description
本開示は、電子制御装置に関する。
従来からスロットル弁をモータの駆動力で開動作させるエンジンの電制スロットル装置に関する発明が知られている(下記特許文献1)。この従来のエンジンの電制スロットル装置は、エンジンの吸気通路に介装されるスロットル弁を閉弁方向に付勢するスプリングを独立に複数備えるとともに、それらのスプリングの付勢力に抗する開弁方向の駆動力を発生するモータを備えている(特許文献1、請求項1、第0007段落)。
このエンジンの電制スロットル装置は、上記モータの駆動力を制御することで上記スロットル弁の開度を目標開度に制御する構成である。この電制スロットル装置は、上記モータの駆動力とスロットル弁の開度に対応する基準駆動力との偏差に基づいて、上記スプリングの故障を診断するよう構成したことを特徴としている。この構成により、同じ開度を得るのに必要なモータの駆動トルクの変化から、スプリングの閉弁方向への付勢力の変化を検知し、該付勢力の変化に基づいてスプリングの欠損等の故障を診断することができる(同第0008段落)。
スロットル弁は、たとえば、スロットルボアで結露した水が凍結した場合に、スロットルボアと弁体との間に氷が噛み込むことがある。このような場合、上記従来の電制スロットル装置では、実際には故障が生じていないのに、スプリングの欠損等の故障を診断するおそれがある。
本開示は、スロットル弁のスプリング診断時の誤診断を防止して弁体の既定位置を正確に取得することが可能な電子制御装置を提供する。
本開示の一態様は、内燃エンジン車に搭載される電子制御装置であって、前記内燃エンジン車の吸気系に設置され、弁体と、該弁体を閉弁方向に付勢する独立した複数のスプリングと、該スプリングの付勢力に抗して前記弁体を開弁方向に駆動させるモータと、を備えたスロットル弁の前記スプリングの故障診断を実行し、前記故障診断において、前記スプリングの診断と、前記弁体の既定位置の収束判定とを分けて実行することを特徴とする、電子制御装置である。
本開示の上記一態様によれば、スロットル弁のスプリング診断時の誤診断を防止して弁体の既定位置を正確に取得することが可能な電子制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本開示に係る電子制御装置の実施形態を説明する。
図1は、本開示の電子制御装置の一実施形態を示すエンジンシステムESの概略構成図である。エンジンシステムESは、たとえば、車両に搭載され、車両を走行させる動力を発生する。エンジンシステムESは、たとえば、吸気系1と、燃料系2と、エンジン3と、排気系4と、電子制御装置5と、アクセル開度センサ6と、加速度センサ7と、を備える。
以下の説明では、電子制御装置5を、適宜、「ECU5」と略称する。また、図1に示すエンジンシステムESが搭載される内燃エンジン車は、たとえば、起動スイッチSWと、リレーRCとを備えている。
吸気系1は、たとえば、吸気センサ11と、スロットル弁12と、コレクタ13と、吸気マニホールド14と、を含む。吸気センサ11は、吸気系1に取り込まれた空気の流量、温度、湿度、圧力などの物理量を検出する。吸気センサ11は、配線を介してECU5に接続され、検出した物理量をECU5へ出力する。
スロットル弁12は、弁体12cと、その弁体12cの開度を検出する開度センサ12aと、弁体12cを駆動するモータ12bとを備えている。スロットル弁12は、配線を介してECU5に接続され、ECU5によって開度が制御される。より具体的には、ECU5は、中央処理装置(CPU)51と、スロットル弁12のモータ12bを駆動する駆動回路52とを備えている。また、ECU5は、たとえば、図示を省略するメモリなどの記憶装置と、その記憶装置に記憶されたデータやプログラムを備えている。
ECU5は、たとえば、内燃エンジン車の起動スイッチSWと、スロットル弁12の開度センサ12aに配線を介して接続されている。CPU51は、たとえば、起動スイッチSWから入力されるオンまたはオフの情報と、開度センサ12aによって検出されたスロットル弁12の開度の情報とに基づく制御信号を、駆動回路52とリレーRCへ出力してモータ12bを制御する。これにより、スロットル弁12の開度が、ECU5によって制御される。また、リレーRCは、起動スイッチSWから入力されるオンまたはオフの情報と、CPU51から入力される制御信号に基づいて、駆動回路52に対する出力を決定するように構成されている。
コレクタ13は、スロットル弁12を介して流入する空気を吸気マニホールド14の各ブランチに配分する。吸気マニホールド14は、コレクタ13によって配分された空気をエンジン3の燃焼室31へ供給する。
燃料系2は、たとえば、図示を省略する燃料タンク、低圧燃料ポンプ、および低圧燃料供給管と、高圧燃料ポンプ24と、高圧燃料供給管25と、燃料圧力センサ26と、燃料噴射装置27と、を含む。図示を省略する燃料タンクは、たとえば、ガソリンなどの燃料を貯留する。図示を省略する低圧燃料ポンプは、図示を省略する低圧燃料供給管を介して高圧燃料ポンプ24へ低圧の燃料を供給する。
高圧燃料ポンプ24は、たとえば、エンジン3の排気弁34を駆動させる排気カム34aのカム軸から伝達される動力によって駆動される。高圧燃料ポンプ24は、図示を省略する低圧燃料ポンプから供給された燃料の圧力を上昇させ、高圧燃料供給管25を介して燃料噴射装置27へ高圧の燃料を供給する。
燃料圧力センサ26は、高圧燃料供給管25を介して燃料噴射装置27へ供給される燃料の圧力を検出する。燃料圧力センサ26は、たとえば、配線を介してECU5に接続され、燃料の圧力の検出結果をECU5へ出力する。燃料噴射装置27は、たとえば、配線を介してECU5に接続される。燃料噴射装置27は、ECU5によって制御され、高圧燃料供給管25を介して供給された燃料をエンジン3の燃焼室31へ噴射する。
エンジン3は、筒内噴射式に限定されず、たとえば、ポート噴射式や、筒内噴射とポート噴射を併用するデュアル噴射式の火花点火内燃機関であってもよい。エンジン3は、たとえば、燃焼室31と、ピストン32と、吸気弁33と、排気弁34と、点火コイル35と、点火プラグ36と、クランク角度センサ37と、水温センサ38と、を備えている。
燃焼室31は、燃料噴射装置27によって噴射された燃料と、吸気マニホールド14から吸気弁33を介して供給された空気との混合気を燃焼させる空間である。ピストン32は、燃焼室31における混合気の燃焼によって押し下げられてクランク軸を回転させる。吸気弁33と排気弁34のアクチュエータは、たとえば、配線を介してECU5に接続されている。吸気弁33と排気弁34のアクチュエータは、たとえば、ECU5の制御により、吸気弁33と排気弁34をそれぞれ開閉させる。
点火コイル35は、たとえば、配線を介してECU5に接続されている。点火コイル35は、ECU5の制御により、高電圧を発生させる。点火プラグ36は、点火コイル35が発生した高電圧によって放電することで、燃焼室31内の混合気を着火させる。
クランク角度センサ37は、エンジン3のクランク軸の角度を検出する。クランク角度センサ37は、たとえば、配線を介してECU5に接続され、角度の検出結果をECU5へ出力する。水温センサ38は、エンジン3の冷却水の温度を検出する。水温センサ38は、たとえば、配線を介してECU5に接続され、温度の検出結果をECU5へ出力する。
排気系4は、たとえば、排気マニホールド41と、酸素センサ42と、三元触媒43とを含む。排気マニホールド41は、燃焼室31から排気弁34を介して排出される排気ガスを集合させる。酸素センサ42は、排気マニホールド41を通過した排気ガスの酸素濃度を検出する。酸素センサ42は、たとえば、配線を介してECU5に接続され、検出した酸素濃度をECU5へ出力する。三元触媒43は、排気ガス中の有害成分を、酸化および還元によって浄化する。
また、ECU5は、たとえば、配線を介してアクセル開度センサ6に接続されている。アクセル開度センサ6は、たとえば、車両の運転者のアクセルペダルの踏量をアクセル開度として検出し、検出したアクセル開度をECU5へ出力する。また、ECU5は、たとえば、配線を介して加速度センサ7に接続されている。加速度センサ7は、エンジンシステムESが搭載された内燃エンジン車の加速度を検出してECU5へ出力する。
ECU5は、アクセル開度センサ6から入力されたアクセル開度に基づいて、エンジン3の要求トルクを算出する。また、ECU5は、アクセル開度に基づいて、エンジン3がアイドリング状態であるか否かを判定する。また、ECU5は、クランク角度センサ37から入力されたクランク軸の角度に基づいて、エンジン3の回転数を算出する。また、ECU5は、水温センサ38から入力された冷却水の水温と、エンジン3の始動後の経過時間に基づいて、三元触媒43が暖機された状態か否かを判定する。
ECU5は、たとえば、アクセル開度に基づくエンジン3の要求トルクに基づいて、要求される吸入空気量を算出する。また、ECU5は、たとえば、算出した吸入空気量に基づいて、スロットル弁12の開度を算出し、算出した開度に応じた制御信号をスロットル弁12に出力してスロットル弁12の開度を制御する。
また、ECU5は、たとえば、算出した吸入空気量に応じた燃料量を算出し、算出した燃料量に応じた制御信号を燃料噴射装置27へ出力して燃料を燃焼室31へ噴射させる。さらに、ECU5は、点火コイル35に制御信号を出力して、点火プラグ36を放電させて燃焼室31内の混合気を着火させる。すなわち、本実施形態のECU5、すなわち、電子制御装置5は、たとえば、内燃エンジン車に搭載されてエンジン制御を行うエンジン制御装置である。
図2は、図1に示すECU5の機能ブロック図である。図2に示すECU5の各部は、たとえば、CPU51が記憶装置に記憶されたプログラムを実行することによって実現されるECU5の機能を表している。以下、ECU5の各部の動作を説明する。
ECU5は、たとえば、イベント判定部F1と、電源操作部F2と、目標開度算出部F3と、開度動作部F4と、開度算出部F5と、SW:OFF時処理部F6と、SW:ON時処理部F7と、を備えている。また、ECU5は、たとえば、既定開度判定部F8と、スプリング判定部F9と、不良時処理部F10と、既定開度設定部F11と、を備えている。
イベント判定部F1は、たとえば、起動スイッチSWのオン、オフの状態を判定する。電源操作部F2は、たとえば、スロットル弁12のモータ12bを駆動する駆動回路52やリレーRCに対して、モータ12bの動作許可の制御信号と動作停止の制御信号を出力する。目標開度算出部F3は、たとえば、要求トルクの算出結果に基づいてスロットル弁12の目標開度を算出する。
開度動作部F4は、たとえば、電源操作部F2および目標開度算出部F3の出力に基づいて動作を決定する。開度算出部F5は、たとえば、開度動作部F4の出力に基づいて、最終的なスロットル弁12の開度を算出する。SW:OFF時処理部F6は、イベント判定部F1から起動スイッチSWがオフであるという判定結果が入力されると、既定開度判定部F8、スプリング判定部F9、および不良時処理部F10による処理を実行させる。
SW:ON時処理部F7は、イベント判定部F1から起動スイッチSWがオンであるという判定結果が入力されると、既定開度設定部F11にスロットル弁12の既定開度(デフォルト開度)を設定する処理を実行させる。このスロットル弁12の既定開度は、ECU5によるスロットル弁12の制御に使用される。
図3は、本実施形態のECU5の処理の流れを説明するフロー図である。図4は、起動スイッチSWがオンにされた時のECU5による処理を説明するグラフである。図4のグラフの横軸は時間である。図4のグラフの縦軸は、上から順に、スロットル弁12のリターンスプリングの診断結果、起動スイッチSWのオンまたはオフの状態、既定位置範囲DPRの判定結果、スロットル弁12のモータ12bの作動許可または作動停止、および、スロットル弁12の開度を示している。
なお、図4は、起動スイッチSWがオフにされたときに、スロットル弁12の開度が既定位置に戻らなかった場合の例を示している。ただし、この例において、スロットル弁12のリターンスプリングに異常はなく、スロットル弁12の開度が既定位置に戻らなかった原因は、たとえば、スロットルボアで結露した水の凍結によって発生した氷の噛み込みなどである。
ECU5は、図3に示す処理を開始すると、たとえば、イベント判定部F1により、起動スイッチSWがオンであるか否かを判定する処理P1を実行する。この処理P1において、ECU5は、起動スイッチSWがオフである、すなわちオンではない(NO)と判定すると、たとえば、起動スイッチSWがオンからオフに切り替わったタイミングであるか否かを判定する処理P2を実行する。
たとえば、図4に示すように、起動スイッチSWがオンからオフに切り替わったとする。すると、前述の処理P2において、ECU5は、起動スイッチSWがオンからオフに切り替わったタイミングである(YES)と判定し、時間計測を開始する処理P3を実行し、起動スイッチSWがオフ状態中のイベント処理P6を実行する。この処理P6については、後述する。
一方、前述の処理P2において、起動スイッチSWのオフ状態が継続している場合、ECU5は、起動スイッチSWがオンからオフに切り替わったタイミングではない(NO)と判定し、時間計測を継続する処理P4を実行する。その後、ECU5は、起動スイッチSWがオフ状態中のイベント判定処理P5を実行して、起動スイッチSWがオフ状態中のイベント処理P6を実行する。
図5は、ECU5による起動スイッチSWがオフ状態中のイベント処理P6の詳細を示すフロー図である。ECU5は、図5に示す処理を開始すると、たとえば、図2に示すSW:OFF時処理部F6により、SW:OFF時処理P6aを実行する。この処理P6aにおいて、ECU5は、たとえば、スロットル弁12の開度センサ12aの検出値の機械学習など、起動スイッチSWのオフ時に実施する制御を実行する。
次に、ECU5は、たとえば、開度センサ12aから取得した検出値のAD変換を行い、さらにその検出値をセンサ値に変換するセンサ値処理P6bを実行する。その後、ECU5は、たとえば、図2に示す開度算出部F5により、スロットル弁12の実際の開度を算出する処理P6cを実行し、算出した開度をスロットル弁12の制御に使用する単位系に変換する開度値変換処理P6dを実行する。
次に、ECU5は、スロットル弁12のリターンスプリングを診断するための閾値を設定する処理P6eを実行し、さらにその閾値とスロットル弁12の開度とを比較してリターンスプリングを診断する処理P6fを実行する。次に、ECU5は、処理P6fによる診断結果を出力する処理P6gを実行し、その診断結果を内燃エンジン車の運転者に対する警告などに使用する。
次に、ECU5は、スロットル弁12の既定位置を判定するための閾値を設定する処理P6hを実行する。さらに、ECU5は、処理P6hで設定した閾値とスロットル弁12の開度とを比較することで、図4に示すように、スロットル弁12の開度が既定位置範囲DPRの範囲内で収束しているか否かを判定する処理P6iを実行する。その後、ECU5は、処理P6iにおける判定結果を出力および保存する処理P6jを実行して、図5に示す起動スイッチSWがオフ状態中のイベント処理P6を終了し、図3に示す処理を終了する。
図4に示す例では、時刻T1において、スロットル弁12の開度が既定位置範囲DPRの範囲外である。そのため、前述の処理P6iにおいて、ECU5は、スロットル弁12の開度が収束していないと判定し、グラフの縦軸の上から3番目の既定位置範囲DPRの判定結果が範囲外になっている。しかし、このときのスロットル弁12の開度は、リターンスプリング範囲RSRの範囲内である。したがって、図5のグラフの縦軸の一番上に示すように、ECU5によるリターンスプリングの診断結果は、「良」が維持され、「否」にはならない。
その後、たとえば、図4に示すように、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わると、図3の処理P1において、ECU5は、起動スイッチSWがオンである(YES)と判定して、次の処理P7を実行する。処理P7において、ECU5は、たとえば、イベント判定部F1により、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わったタイミングであるか否かを判定する。
この処理P7において、たとえば、前回の制御周期では起動スイッチがオフ状態であり、今回の制御周期では起動スイッチがオン状態である場合、イベント判定部F1は、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わったタイミングである(YES)と判定する。すると、ECU5は、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わった時点である今回の制御周期からの経過時間の計測を開始する処理P8を実行して、後述する起動スイッチSWがオン状態中のイベント処理P11を実行する。
一方、前述の処理P7において、前回の制御周期から起動スイッチSWがオンの状態が継続している、すなわち、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わったタイミングではない(NO)と判定すると、ECU5は、次の処理P9を実行する。この処理P9において、ECU5は、起動スイッチSWがオフからオンに切り替わった時点からの経過時間の計測を継続する。さらに、ECU5は、次の処理P10において、起動スイッチSWのオン状態中のイベント判定を実行する。その後、ECU5は、前の処理P10の判定結果に基づいて、起動スイッチSWのオン状態中のイベント処理P11を実行する。
図6は、ECU5による起動スイッチSWがオン状態中のイベント処理P11の詳細を示すフロー図である。ECU5は、図6に示す処理を開始すると、たとえば、CPU51から駆動回路52またはリレーRCに制御信号を送信して、スロットル弁12のモータ12bの作動を停止する処理P11aを実行する。この処理P11aにより、スロットル弁12のモータ12bの駆動が禁止される。
次に、ECU5は、スロットル弁12の開度が既定位置範囲DPRの範囲内で収束しているか否かの判定結果を取得する処理P11bを実行する。この収束判定の結果は、前述の起動スイッチSWがオフ状態中のイベント処理P6に含まれる、スロットル弁12の開度が既定位置範囲DPRの範囲内で収束しているか否かを判定する処理P6iの判定結果である。図4に示す例では、前述の処理P6iの判定結果は、スロットル弁12の開度が収束していない状態、すなわち、非収束状態である。したがって、この処理P11bでは、ECU5は、収束判定結果として、非収束状態を取得する。
次に、ECU5は、スロットル弁12の開度が収束しているか否かを判定する処理P11cを実行する。この処理P11cにおいて、ECU5は、たとえば、既定開度判定部F8によって、前述の処理P11bで取得した収束判定結果が収束状態であるか否かを判定する。図4に示す例では、ECU5は、前述の処理P11bで収束判定結果として非収束状態を取得しているため、収束状態ではない(NO)と判定し、既定位置設定処理P11dを実行する。
この既定位置設定処理P11dにおいて、ECU5は、スロットル弁12の弁体12cの既定位置を、所定の開度に設定する。この所定の開度は、スロットル弁12の弁体12cの既定位置に相当する開度として、たとえば、ECU5の不揮発メモリに記憶されている。次に、ECU5は、既定位置取得処理P11hを実行する。この処理P11hにおいて、前述の既定位置設定処理P11dにより既定位置が所定の開度に設定されている場合、ECU5は、その所定の開度を既定位置として取得する。
すなわち、ECU5は、スロットル弁12の開度が既定位置に収束していないと判定した場合に、測定されたスロットル弁12の開度を既定位置に設定するのではなく、あらかじめ設定された所定の開度を既定位置に設定する。その結果、図4に示すように、時刻T2において、スロットル弁12の既定位置が、あらかじめ設定された所定の既定位置となっている。
図7は、起動スイッチSWがオフにされたときに、スロットル弁12の開度が正常に既定位置に戻った場合の例を示している。なお、図7のグラフの横軸および縦軸は、図4のグラフと同様である。この例では、ECU5は、前述の処理P11bで収束判定結果として、スロットル弁12の開度が既定位置範囲DPRに収束したことを示す収束状態を取得する。その結果、ECU5は、図6に示す前述の処理P11cにおいて、収束状態である(YES)と判定する。すなわち、図7に示すように、既定位置範囲判定の結果は、範囲内の判定となり、リターンスプリングの診断結果は、良判定が維持されている。
次に、ECU5は、たとえば、図6に示すように、センサ値処理P11eを実行し、開度算出部F5によって開度センサ12aの出力を取得してAD変換を行う。次に、ECU5は、たとえば、スロットル開度算出処理P11fを実行して、開度算出部F5によりスロットル弁12の実際の開度を算出する。次に、ECU5は、既定位置取得処理P11hにおいて、前の処理P11gで算出したスロットル弁12の実際の開度を既定位置として取得する。
その後、ECU5は、モータ作動許可処理P11iを実行し、スロットル弁12のモータ12bの作動を許可する。次に、ECU5は、たとえば、SW:ON時処理部F7により、スロットル弁12のモータ12bを動作させる処理など、起動スイッチSWがオン状態中の処理P11jを実行する。
以下、本実施形態のECU5の作用を説明する。
本実施形態の電子制御装置5は、前述のように内燃エンジン車に搭載され、その内燃エンジン車の吸気系1に設置されたスロットル弁12のスプリングの故障診断を実行する。スロットル弁12は、前述のように、弁体12cと、その弁体12cを閉弁方向に付勢する独立した複数のスプリングと、そのスプリングの付勢力に抗して弁体12cを開弁方向に駆動させるモータ12bと、を備えている。電子制御装置5は、上記スプリングの故障診断において、スプリングの診断と、弁体12cの既定位置の収束判定とを分けて実行する。
このような構成により、本実施形態のECU5は、たとえばスロットル弁12のスロットルボアで結露した水が凍結し、スロットルボアと弁体12cとの間に氷が噛み込んだような場合でも、スプリングの診断時の誤診断を防止することができる。具体的には、図4に示すように、たとえば、スロットル弁12の開度を、全開位置に相当するスプリングチェック開度まで増加させてから、弁体12cを解放するスプリングチェック時に、全閉位置の近傍でスロットル弁12のスロットルボアと弁体12cとの間に氷が噛み込んだとする。
このような場合、ECU5は、既定位置範囲DPRの判定結果を範囲外と判定するが、スプリング診断の結果を良判定に維持することができる。さらに、本実施形態のECU5は、たとえば、図4の時刻T2において、スロットル弁12の既定位置を、あらかじめ設定された既定位置に設定することができる。したがって、全閉位置の近傍のスロットル弁12のスロットルボアと弁体12cとの間に氷が噛み込んだ位置が既定位置に設定されることが防止され、弁体12cの既定位置を正確に取得することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、スロットル弁12のスプリング診断時の誤診断を防止して弁体12cの既定位置を正確に取得することが可能な電子制御装置5を提供することができる。
以上、図面を用いて本開示に係る電子制御装置の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。
1 吸気系
5 電子制御装置(ECU)
12 スロットル弁
12b モータ
12c 弁体
5 電子制御装置(ECU)
12 スロットル弁
12b モータ
12c 弁体
Claims (1)
- 内燃エンジン車に搭載される電子制御装置であって、
前記内燃エンジン車の吸気系に設置され、弁体と、該弁体を閉弁方向に付勢する独立した複数のスプリングと、該スプリングの付勢力に抗して前記弁体を開弁方向に駆動させるモータと、を備えたスロットル弁の前記スプリングの故障診断を実行し、
前記故障診断において、前記スプリングの診断と、前記弁体の既定位置の収束判定とを分けて実行することを特徴とする、電子制御装置。
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JP2021018967A JP2022121958A (ja) | 2021-02-09 | 2021-02-09 | 電子制御装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022140782A (ja) * | 2019-12-24 | 2022-09-27 | 京楽産業.株式会社 | 遊技機 |
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2021
- 2021-02-09 JP JP2021018967A patent/JP2022121958A/ja active Pending
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