JP2010106785A - 排出ガス還流システムの異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの各気筒毎にEGR装置を設けたシステムにおいて、いずれかの気筒のEGR装置が異常になった場合に、その異常なEGR装置を特定できるようにする。
【解決手段】各気筒毎に設けたEGR装置31のうち、いずれかの気筒のEGR装置31で異常(例えばEGR弁34の故障)が発生すると、各気筒毎に排出ガスを還流させるEGR制御の実行中に、EGR装置31が異常な気筒では、EGR量が他の正常な気筒と異なってくるため、それに伴って空燃比が他の正常な気筒とは異なってくる。この点に着目して、EGR制御の実行中に排出ガスセンサの出力に基づいて各気筒の空燃比を推定して、各気筒の空燃比が所定の正常範囲外であるか否かによって各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定し、空燃比が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定して、異常なEGR装置31を特定する。
【選択図】図2
【解決手段】各気筒毎に設けたEGR装置31のうち、いずれかの気筒のEGR装置31で異常(例えばEGR弁34の故障)が発生すると、各気筒毎に排出ガスを還流させるEGR制御の実行中に、EGR装置31が異常な気筒では、EGR量が他の正常な気筒と異なってくるため、それに伴って空燃比が他の正常な気筒とは異なってくる。この点に着目して、EGR制御の実行中に排出ガスセンサの出力に基づいて各気筒の空燃比を推定して、各気筒の空燃比が所定の正常範囲外であるか否かによって各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定し、空燃比が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定して、異常なEGR装置31を特定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の各気筒毎にそれぞれ排出ガスの一部を吸気側に還流させる排出ガス還流装置を設けた排出ガス還流システムの異常診断装置に関する発明である。
車両に搭載される内燃機関においては、燃費節減、排気エミッション低減等を目的として、EGR装置(排出ガス還流装置)を採用したものがある。一般に、EGR装置は、内燃機関の排気管と吸気管との間にEGR配管を接続し、このEGR配管の途中に設けたEGR弁を開弁することで、排出ガスの一部を吸気側に還流させる構成となっている。
このEGR装置の異常診断技術として、特許文献1(特開2000−154756号公報)に記載されているように、EGR装置の作動中に内燃機関の供給空燃比をステップ的に変更し、そのときの排出ガスの空気過剰率(空燃比)の挙動に基づいてEGR装置の異常の有無を判定するようにしたものがある。
特開2000−154756号公報
ところで、本発明者は、内燃機関の各気筒毎にそれぞれEGR装置を設けて、各気筒毎に排出ガスの一部を吸気側に還流させる気筒別EGRシステムを研究している。このような気筒別EGRシステムにおいては、各気筒のEGR装置のうちいずれかの気筒のEGR装置のみで異常(例えばEGR弁の故障)が発生する可能性がある。
しかし、上記特許文献1の異常診断技術は、各気筒毎にEGR装置を設けたシステムを想定した技術ではないため、各気筒のEGR装置の異常の有無を各気筒毎に判定することができず、いずれかの気筒のEGR装置で異常が発生した場合に、どの気筒のEGR装置が異常であるかを特定することができない。このため、サービス工場等では、作業者が各気筒のEGR装置の中から異常なEGR装置を見つけ出して修理を行う必要があり、修理作業に手間が掛かるという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、内燃機関の各気筒毎に排出ガス還流装置を設けたシステムにおいて、いずれかの気筒の排出ガス還流装置で異常が発生した場合に、その異常な排出ガス還流装置を自動的に特定することができる排出ガス還流システムの異常診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の各気筒毎にそれぞれ排出ガスの一部を吸気側に還流させる排出ガス還流装置を設けた排出ガス還流システムの異常診断装置において、各気筒の排出ガス還流装置により各気筒毎に排出ガスを還流させる排出ガス還流制御の実行中及び/又は停止中に各気筒の空燃比又はこれに関連性のある情報(以下これらを「空燃比情報」と総称する)を気筒別空燃比情報取得手段により取得し、この気筒別空燃比情報取得手段で取得した各気筒の空燃比情報に基づいて各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を各気筒毎に気筒別異常診断手段により判定するようにしたものである。
各気筒の排出ガス還流装置のうちいずれかの気筒の排出ガス還流装置で異常(例えばEGR弁の故障)が発生すると、その排出ガス還流装置が異常な気筒では、排出ガス還流量が異常な値となるため、当該異常な気筒の空燃比の挙動が他の正常な気筒とは異なってくる。従って、排出ガス還流制御の実行中や停止中の各気筒の空燃比情報を監視すれば、各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を各気筒毎に判定することができ、万一、いずれかの気筒の排出ガス還流装置で異常が発生した場合でも、その異常な排出ガス還流装置を自動的に特定することができる。
この場合、請求項2のように、各気筒毎に空燃比を制御する気筒別空燃比制御手段を備えたシステムでは、気筒別空燃比制御手段により制御される各気筒の空燃比検出値又は推定値、各気筒の空燃比補正量、各気筒の燃料噴射量又はその補正量のいずれかを各気筒の空燃比情報として取得するようにすれば良い。いずれかの気筒の排出ガス還流装置で異常が発生した場合には、当該気筒の空燃比や空燃比補正量が異常な値となり、その結果、当該気筒の燃料噴射量やその補正量が異常な値となるためである。
具体的な異常判定方法としては、請求項3のように、気筒別空燃比情報取得手段により取得した空燃比情報が所定の正常範囲外となる気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定するようにしても良い。排出ガス還流装置が正常な気筒では、空燃比情報が所定の正常範囲内(例えば排出ガス還流装置の正常時の空燃比情報の変動範囲内)に収まるはずであるため、空燃比情報が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することができる。
或は、請求項4のように、気筒別空燃比情報取得手段により取得した空燃比情報の気筒間ばらつきが所定値よりも大きい気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定するようにしても良い。排出ガス還流装置が異常な気筒では、空燃比情報の気筒間ばらつきが他の正常な気筒に比べて大きくなるため、空燃比情報の気筒間ばらつきが所定値よりも大きい気筒がある場合には、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することができる。
また、請求項5のように、排出ガス還流装置による排出ガス還流制御実行中の空燃比情報と排出ガス還流制御停止中の空燃比情報との差が所定値よりも小さい気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定するようにしても良い。排出ガス還流装置の異常(例えばEGR弁の固着)が発生した気筒では、排出ガス還流制御の実行/停止を切り換えても、排出ガス還流量がほとんど変化しないため、空燃比情報もほとんど変化しない。従って、排出ガス還流制御実行中の空燃比情報と排出ガス還流制御停止中の空燃比情報との差が所定値よりも小さい気筒がある場合には、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することができる。
また、請求項6のように、内燃機関の減速運転中に各気筒の排出ガス還流装置を1つずつ順番に作動させるように制御したときの吸気管圧力の挙動に基づいて各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を判定するようにしても良い。異常が発生した排出ガス還流装置は正常に作動しないため、異常が発生した排出ガス還流装置を作動(例えばEGR弁を開弁)させるように制御したときの吸気管圧力の挙動は、他の正常な排出ガス還流装置を作動させるように制御したときの吸気管圧力の挙動と異なってくる。従って、各気筒の排出ガス還流装置を1つずつ順番に作動させるように制御したときの吸気管圧力の挙動を監視すれば、各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を各気筒毎に判定することができる。
また、請求項7のように、異常有りと判定した気筒の排出ガス還流装置の制御を禁止して当該気筒の排出ガス還流装置を排出ガス還流停止状態(EGR弁の閉弁状態)に保持するように試みるようにすると良い。このようにすれば、いずれかの気筒の排出ガス還流装置で異常が発生した場合でも、その異常な排出ガス還流装置で排出ガス還流制御を続けることを回避できる。
例えば、排出ガス還流装置の異物の噛み込み等の一時的な動作不良であれば、排出ガス還流装置を強制的に駆動することで、一時的な動作不良が解消されて正常に作動するようになる可能性がある。
この点を考慮して、請求項8のように、異常有りと判定した気筒の排出ガス還流装置を強制的に所定パターンで駆動した後、再度、当該気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を判定するようにしても良い。このようにすれば、異物の噛み込み等による一時的な動作不良により異常有りと判定された排出ガス還流装置でも、強制的な駆動により一時的な動作不良を解消して正常に作動させることができることがあり、このような一時的な動作不良の排出ガス還流装置を異常と判定したまま放置せずに済む。
本発明を実施する場合は、請求項9のように、所定期間内に同一気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定した回数が所定値以下のときに仮異常と判定し、所定期間内に同一気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定した回数が所定値を越えたときに本異常と判定するようにしても良い。このようにすれば、一時的な動作不良やセンサ信号のノイズ等により排出ガス還流装置の異常有りと判定されても、その後、当該排出ガス還流装置が正常に作動すれば、最終的に異常(本異常)と判定せずに済み、異常診断の診断精度・信頼性を向上させることができる。
更に、請求項10のように、仮異常と判定した気筒の排出ガス還流装置を強制的に所定パターンで動作させるようにしても良い。このようにすれば、異物の噛み込み等による一時的な動作不良により仮異常と判定された排出ガス還流装置でも、強制的な駆動により一時的な動作不良を解消して正常に作動させることができることがあり、このような一時的な動作不良の排出ガス還流装置を異常と判定したまま放置せずに済む。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の各気筒の排出ガスが合流する排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキング振動を検出するノックセンサ27が取り付けられている。また、クランク軸28の外周側には、クランク軸28が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ29が取り付けられ、このクランク角センサ29の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
また、エンジン11の各気筒毎にそれぞれ排出ガスの一部を吸気側に還流させるEGR装置31(排出ガス還流装置)が設けられている。図2に示すように、各気筒のEGR装置31は、各気筒の排気マニホールド32と吸気マニホールド20との間にそれぞれEGR配管33が接続され、各気筒のEGR配管33の途中にそれぞれEGR量(排出ガス還流量)を調整するEGR弁34が設けられている。
図1に示すように、上述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
また、ECU30は、図示しないEGR制御ルーチンを実行することで、図3に示すように、エンジン運転中に各気筒(例えば4気筒エンジンの場合には第1気筒〜第4気筒)のEGR装置31のEGR弁34を各気筒毎に開閉して各気筒毎に排出ガスの一部を吸気側に還流させるEGR制御(排出ガス還流制御)を実行する。
この際、図3に示すように、例えば、各気筒のEGR装置31のうちいずれかの気筒のEGR装置31でEGR弁34が閉弁位置で固着する異常(EGR弁34が開弁しない異常)が発生すると、そのEGR装置31が異常な気筒では、EGR制御の実行中にEGR量が異常な値となって他の気筒(EGR装置31が正常な気筒)とはEGR量が異なってくるため、それに伴って空燃比が他の正常な気筒とは異なってくる。
そこで、本実施例1では、ECU30によって後述する図4の気筒別異常診断ルーチンを実行することで、EGR制御の実行中に排出ガスセンサ24の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定して、各気筒の空燃比が所定の正常範囲外であるか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、空燃比が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定する。つまり、EGR装置31が正常な気筒では、空燃比が正常範囲内に収まるはずであるため、空燃比が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定して、異常なEGR装置31を特定する。
以下、本実施例1でECU30が実行する図4の気筒別異常診断ルーチンの処理内容を説明する。
図4に示す気筒別異常診断ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう気筒別異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、EGR制御の実行中であるか否かを判定し、EGR制御の停止中であると判定された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。
図4に示す気筒別異常診断ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう気筒別異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、EGR制御の実行中であるか否かを判定し、EGR制御の停止中であると判定された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、EGR制御の実行中であると判定された場合には、ステップ102に進み、前回までの異常診断結果に基づいて後述する本異常と判定されたEGR装置31が有るか否かを判定し、本異常と判定されたEGR装置31が有ると判定された場合には、ステップ103以降の気筒別異常診断に関する処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ102で、本異常と判定されたEGR装置31が無いと判定された場合には、ステップ103以降の気筒別異常診断に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ103で、排出ガスセンサ24の出力に基づいて各気筒の空燃比を各気筒毎に推定する。この場合、例えば、排出ガスセンサ24の出力と各気筒の空燃比とを関連付けた気筒別空燃比推定モデルを用いて各気筒の空燃比を推定する。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいう気筒別空燃比取得手段としての役割を果たす。
この後、ステップ104に進み、現在のエンジン運転状態(例えば、燃料噴射量、吸入空気量、目標EGR量等)に基づいてEGR装置31の正常時の空燃比をマップ等により算出して正常空燃比を求める。
この後、ステップ105に進み、各気筒毎に推定空燃比と正常空燃比との差の絶対値が所定値以下であるか否かによって推定空燃比が正常範囲内(例えば、EGR装置31の正常時の空燃比の変動範囲内)であるか否かを判定する。その結果、第i気筒(例えば4気筒エンジンの場合にはi=1〜4)の推定空燃比が正常範囲内であると判定された場合には、ステップ106に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常無し(正常)と判定して、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ105で、第i気筒の推定空燃比が正常範囲外であると判定された場合には、ステップ107に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)有りと判定した後、ステップ108に進み、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常有りと判定した回数(異常判定回数)が所定値以下であるか否かを判定する。ここで、所定期間は、例えば、最初に異常有りと判定されてから所定時間が経過するまでの期間や、最初に異常有りと判定されてからの走行距離、燃料噴射回数、点火回数が所定値に到達するまでの期間等に設定されている。
このステップ108で、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値以下であると判定された場合には、ステップ109に進み、異常判定回数が所定値以下の気筒のEGR装置31の仮異常と判定した後、ステップ110に進み、仮異常と判定された気筒のEGR装置31を強制的に所定パターンで動作させる(例えばEGR弁34を所定周期で繰り返し開閉動作させる)ように制御する強制駆動制御を実行する。このようにすれば、仮異常と判定された気筒のEGR弁34が異物の噛み込み等により一時的な動作不良になっている場合には、強制駆動制御により一時的な動作不良が解消されてEGR弁34が正常状態に回復する可能性がある。
一方、上記ステップ108で、所定期間内に同一気筒の異常判定回数が所定値を越えたと判定された場合には、ステップ111に進み、異常判定回数が所定値を越えた気筒のEGR装置31の本異常と判定して異常フラグをONにセットし、異常なEGR装置31を特定する。
この後、ステップ112に進み、本異常と判定された気筒のEGR装置31の制御を禁止して、異常な気筒のEGR装置31のEGR弁34を全閉状態に保持するように試みる。更に、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ(図示せず)を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して運転者に警告すると共に、その異常情報(異常コード等)をECU30のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリ(ECU30の電源オフ中でも記憶データを保持する書き換え可能なメモリ)に記憶する等の異常時処理を実施して、本ルーチンを終了する。
尚、いずれかの気筒のEGR装置31が本異常と判定されたときに、全ての気筒のEGR装置31の制御を禁止して、全ての気筒のEGR装置31を全閉状態に保持するようにしても良い。
また、図4の気筒別異常診断ルーチンでは、いずれかの気筒のEGR装置31が本異常と判定された後は、他の気筒のEGR装置31の異常診断も行わないようにしたが、本異常と判定されていない他の気筒のEGR装置31について、同様の方法で異常診断を行うようにしても良い。
以上説明した本実施例1では、EGR制御の実行中に各気筒の空燃比を推定して、各気筒の空燃比が正常範囲外であるか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、空燃比が正常範囲外となる気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定するようにしたので、各気筒毎にEGR装置31を設けたシステムにおいて、万一、いずれかの気筒のEGR装置31で異常が発生した場合でも、その異常なEGR装置31を自動的に特定することができる。
また、本実施例1では、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常有りと判定した回数が所定値以下のときに仮異常と判定し、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常有りと判定した回数が所定値を越えたときに本異常と判定するようにしたので、一時的な動作不良やセンサ信号のノイズ等によりEGR装置31の異常有りと判定されても、その後、当該EGR装置31が正常に作動すれば、最終的に本異常と判定せずに済み、異常診断の診断精度・信頼性を向上させることができる。
次に、図5を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
例えば、いずれかの気筒のEGR装置31でEGR弁34が閉弁位置で固着する異常(EGR弁34が開弁しない異常)が発生すると、そのEGR装置31が異常な気筒では、EGR制御の実行中に空燃比の気筒間ばらつきが他の正常な気筒に比べて大きくなる。
この点に着目して、本実施例2では、ECU30によって後述する図5の気筒別異常診断ルーチンを実行することで、EGR制御の実行中に排出ガスセンサ24の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定して、各気筒の推定空燃比と基準空燃比(例えば全気筒の推定空燃比の平均値、中央値又は制御目標値)との偏差を算出することで各気筒の空燃比の気筒間ばらつきを求め、各気筒の空燃比の気筒間ばらつきが所定値よりも大きいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定して、空燃比の気筒間ばらつきが所定値よりも大きい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定する。
以下、本実施例2でECU30が実行する図5の気筒別異常診断ルーチンの処理内容を説明する。尚、図5の気筒別異常診断ルーチンは、前記実施例1で説明した図4の気筒別異常診断ルーチンのステップ104、105の処理をステップ104a、105aの処理に変更したものであり、これ以外の各ステップの処理は図4と同じである。
図5に示す気筒別異常診断ルーチンでは、排出ガスセンサ24の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定して推定空燃比を求める(ステップ103)。この後、ステップ104aに進み、各気筒の推定空燃比と基準空燃比(例えば全気筒の推定空燃比の平均値、中央値又は制御目標値)との偏差を算出することで各気筒の空燃比の気筒間ばらつきを求める。
この後、ステップ105aに進み、各気筒毎に空燃比の気筒間ばらつきの絶対値が所定値以下であるか否かを判定する。その結果、第i気筒の空燃比の気筒間ばらつきの絶対値が所定値以下であると判定された場合には、当該第i気筒のEGR装置31の異常無し(正常)と判定する(ステップ106)。
一方、上記ステップ105aで、第i気筒の空燃比の気筒間ばらつきの絶対値が所定値よりも大きいと判定された場合には、当該第i気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)有りと判定した後、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値以下であるか否かを判定する(ステップ107、108)。
所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値以下であると判定された場合には、異常判定回数が所定値以下の気筒のEGR装置31の仮異常と判定した後、仮異常と判定された気筒のEGR装置31を強制的に所定パターンで動作させるように制御する強制駆動制御を実行する(ステップ109、110)。
一方、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値を越えたと判定された場合には、異常判定回数が所定値を越えた気筒のEGR装置31の本異常と判定して異常フラグをONにセットし、異常なEGR装置31を特定した後、異常時処理を実施する(ステップ111、112)。
以上説明した本実施例2では、EGR制御の実行中に各気筒の空燃比を推定して、各気筒の空燃比の気筒間ばらつきが所定値よりも大きいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、空燃比の気筒間ばらつきが所定値よりも大きい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定するようにしたので、万一、いずれかの気筒のEGR装置31で異常が発生した場合でも、その異常なEGR装置31を自動的に特定することができる。
尚、上記各実施例1,2では、EGR制御実行中の各気筒の空燃比に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定するようにしたが、EGR制御停止中の各気筒の空燃比に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定するようにしても良い。この理由は、いずれかの気筒のEGR装置31でEGR弁34が開弁位置で固着する異常(EGR弁34が閉弁しない異常)が発生すると、そのEGR装置31が異常な気筒では、EGR制御停止中に空燃比が他の正常な気筒とは異なってくるからである。
更に、EGR制御実行中の各気筒の空燃比に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定するEGR制御実行中の気筒別異常診断と、EGR制御停止中の各気筒の空燃比に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を各気筒毎に判定するEGR制御停止中の気筒別異常診断とを両方とも実施するようにしても良い。
また、EGR制御の実行中や停止中の各気筒の空燃比に基づいてEGR装置31が異常な気筒を判定する方法は、適宜変更しても良く、要は、他の気筒に比べて空燃比が異常にずれている気筒がある場合に、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定するようにすれば良い。
次に、図6を用いて本発明の実施例3を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
例えば、いずれかの気筒のEGR装置31でEGR弁34が所定位置(例えば開弁位置や閉弁位置或は中間位置)で固着する異常が発生すると、そのEGR装置31が異常な気筒では、EGR制御の実行/停止を切り換えても、EGR量がほとんど変化しないため、空燃比もほとんど変化しない。
この点に着目して、本実施例3では、ECU30によって後述する図6の気筒別異常診断ルーチンを実行することで、EGR制御実行中に各気筒の空燃比を推定すると共に、EGR制御停止中に各気筒の空燃比を推定し、各気筒のEGR制御実行中の推定空燃比とEGR制御停止中の推定空燃比との差の絶対値が所定値よりも小さいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、EGR制御実行中の推定空燃比とEGR制御停止中の推定空燃比との差の絶対値が所定値よりも小さい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定する。
以下、本実施例3でECU30が実行する図6の気筒別異常診断ルーチンの処理内容を説明する。図6に示す気筒別異常診断ルーチンでは、まず、ステップ201で、前回までの異常診断結果に基づいて異常と判定されたEGR装置31が有るか否かを判定し、異常と判定されたEGR装置31が有ると判定された場合には、ステップ202以降の気筒別異常診断に関する処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ201で、異常と判定されたEGR装置31が無いと判定された場合には、ステップ202以降の気筒別異常診断に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ202で、EGR制御実行中であるか否かを判定し、EGR制御実行中であると判定された場合には、ステップ203に進み、EGR制御実行中に排出ガスセンサ24の出力に基づいてEGR制御実行中の各気筒の推定空燃比Aを算出する。
一方、上記ステップ202で、EGR制御停止中であると判定された場合には、ステップ204に進み、EGR制御停止中に排出ガスセンサ24の出力に基づいてEGR制御停止中の各気筒の推定空燃比Bを算出する。
この後、ステップ205に進み、各気筒のEGR制御実行中の推定空燃比AとEGR制御停止中の推定空燃比Bとの差の絶対値|A−B|を各気筒毎に算出した後、ステップ206に進み、各気筒のEGR制御実行中と停止中の推定空燃比の差|A−B|が所定値以上であるか否かを判定する。その結果、第i気筒のEGR制御実行中と停止中の推定空燃比の差|A−B|が所定値以上であると判定された場合には、ステップ207に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常無し(正常)と判定する。
一方、上記ステップ206で、第i気筒のEGR制御実行中と停止中の推定空燃比の差|A−B|が所定値よりも小さいと判定された場合には、ステップ208に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)有りと判定して異常フラグをONにセットし、異常なEGR装置31を特定した後、ステップ209に進み、前記実施例1と同様の異常時処理を実施する。
尚、本実施例3でも、前記実施例1,2と同様に、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値以下のときに当該気筒のEGR装置31の仮異常と判定し、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値を越えたときに当該気筒のEGR装置31の本異常と判定するようにしても良い。
また、図6の気筒別異常診断ルーチンでは、いずれかの気筒のEGR装置31が異常有りと判定された後は、他の気筒のEGR装置31の異常診断も行わないようにしたが、異常有りと判定されていない他の気筒のEGR装置31について、同様の方法で異常診断を行うようにしても良い。
以上説明した本実施例3では、各気筒毎にEGR制御実行中の推定空燃比とEGR制御停止中の推定空燃比との差が所定値よりも小さいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、EGR制御実行中の推定空燃比とEGR制御停止中の推定空燃比との差が所定値よりも小さい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定するようにしたので、万一、いずれかの気筒のEGR装置31で異常が発生した場合でも、その異常なEGR装置31を自動的に特定することができる。
尚、上記各実施例1〜3では、エンジン11の各気筒の排出ガスが合流する排気管23に配置した排出ガスセンサ24の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定するようにしたが、エンジン11の各気筒の排気マニホールド32にそれぞれ排出ガスセンサを配置し、これらの排出ガスセンサで各気筒の空燃比を検出するようにしても良い。
また、上記各実施例1〜3では、各気筒の空燃比に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を判定するようにしたが、各気筒の空燃比の気筒間ばらつきが小さくなるように各気筒の燃料噴射量を補正する気筒別空燃比制御を実行するシステムの場合には、各気筒の空燃比に代えて各気筒の燃料噴射補正量(燃料噴射量の補正量)又は空燃比補正量を用いるようにしても良い。気筒別空燃比制御を行うシステムでは、各気筒の空燃比に応じて各気筒の燃料噴射補正量や空燃比補正量が変化するため(図3参照)、各気筒の燃料噴射補正量や空燃比補正量を各気筒の空燃比情報として用いることができる。その他、各気筒の燃料噴射補正量や空燃比補正量で補正した各気筒の燃料噴射量を各気筒の空燃比情報として用いるようにしても良い。
次に、図7を用いて本発明の実施例4を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
いずれかの気筒のEGR装置31で異常(例えばEGR弁34の故障)が発生すると、その異常が発生したEGR装置31は正常に作動しないため、異常が発生したEGR装置31を作動させる(例えばEGR弁34を開弁させる)ように制御したときの吸気管圧力の挙動は、他の正常なEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の挙動と異なってくる。
この点に着目して、本実施例4では、ECU30によって後述する図7の気筒別異常診断ルーチンを実行することで、エンジン11の減速運転中に各気筒のEGR装置31を1つずつ順番に作動させる(例えばEGR弁34を開弁させる)ように制御したときの吸気管圧力の変化量を算出し、各気筒毎にEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量が所定値よりも小さいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、EGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量が所定値よりも小さい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定する。
以下、本実施例4でECU30が実行する図7の気筒別異常診断ルーチンの処理内容を説明する。図6に示す気筒別異常診断ルーチンでは、まず、ステップ301で、前回までの異常診断結果に基づいて異常と判定されたEGR装置31が有るか否かを判定し、異常と判定されたEGR装置31が有ると判定された場合には、ステップ302以降の気筒別異常診断に関する処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ301で、異常と判定されたEGR装置31が無いと判定された場合には、ステップ302以降の気筒別異常診断に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ302で、エンジン11の減速運転中であるか否かを判定し、減速運転中であると判定されれば、ステップ303に進み、各気筒のEGR装置31を1つずつ順番に所定期間だけ作動させる(例えばEGR弁34を開弁させる)ように制御する。
この後、ステップ304に進み、吸気管圧力センサ19の出力に基づいて各気筒毎にEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量(EGR弁34を開弁させる前の吸気管圧力とEGR弁34を開弁させた後の吸気管圧力との差)を算出する。
この後、ステップ305に進み、各気筒毎にEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量の絶対値が所定値以上であるか否かを判定する。その結果、第i気筒のEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量の絶対値が所定値以上であると判定された場合には、ステップ306に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常無し(正常)と判定する。
一方、第i気筒のEGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量の絶対値が所定値よりも小さいと判定された場合には、ステップ307に進み、当該第i気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)有りと判定して異常フラグをONにセットし、異常なEGR装置31を特定した後、ステップ308に進み、前記実施例1と同様の異常時処理を実施する。
尚、本実施例4でも、前記実施例1,2と同様に、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値以下のときに当該気筒のEGR装置31の仮異常と判定し、所定期間内に同一気筒のEGR装置31の異常判定回数が所定値を越えたときに当該気筒のEGR装置31の本異常と判定するようにしても良い。
また、図6の気筒別異常診断ルーチンでは、いずれかの気筒のEGR装置31が異常有りと判定された後は、他の気筒のEGR装置31の異常診断も行わないようにしたが、異常有りと判定されていない他の気筒のEGR装置31について、同様の方法で異常診断を行うようにしても良い。
以上説明した本実施例4では、エンジン11の減速運転中に各気筒毎にEGR装置31を作動させる(例えばEGR弁34を開弁させる)ように制御したときの吸気管圧力の変化量が所定値よりも小さいか否かによって各気筒のEGR装置31の異常(例えばEGR弁34の故障)の有無を各気筒毎に判定し、EGR装置31を作動させるように制御したときの吸気管圧力の変化量が所定値よりも小さい気筒がある場合には、その気筒のEGR装置31の異常有りと判定するようにしたので、万一、いずれかの気筒のEGR装置31で異常が発生した場合でも、その異常なEGR装置31を自動的に特定することができる。
尚、上記実施例4では、各気筒のEGR装置31を1つずつ順番にEGR弁34を開弁させるように制御したときの吸気管圧力の挙動に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を個別に判定するようにしたが、各気筒のEGR装置31を1つずつ順番に作動させる際の作動パターンは適宜変更しても良く、例えば、各気筒のEGR装置31を1つずつ順番にEGR弁34を閉弁させるように制御したときの吸気管圧力の挙動に基づいて各気筒のEGR装置31の異常の有無を個別に判定するようにしても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、19…吸気管圧力センサ、20…吸気マニホールド、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、24…排出ガスセンサ、30…ECU(気筒別空燃比情報取得手段,気筒別異常診断手段,気筒別空燃比制御手段)、31…EGR装置(排出ガス還流装置)、32…排気マニホールド、33…EGR配管、34…EGR弁
Claims (10)
- 内燃機関の各気筒毎にそれぞれ排出ガスの一部を吸気側に還流させる排出ガス還流装置を設けた排出ガス還流システムの異常診断装置において、
各気筒の空燃比又はこれに関連性のある情報(以下これらを「空燃比情報」と総称する)を取得する気筒別空燃比情報取得手段と、
前記気筒別空燃比情報取得手段で取得した各気筒の空燃比情報に基づいて前記各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を各気筒毎に判定する気筒別異常診断手段と
を備えていることを特徴とする排出ガス還流システムの異常診断装置。 - 各気筒毎に空燃比を制御する気筒別空燃比制御手段を備え、
前記気筒別空燃比情報取得手段は、前記気筒別空燃比制御手段により制御される各気筒の空燃比検出値又は推定値、各気筒の空燃比補正量、各気筒の燃料噴射量又はその補正量のいずれかを前記各気筒の空燃比情報として取得することを特徴とする請求項1に記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。 - 前記気筒別異常診断手段は、前記気筒別空燃比情報取得手段により取得した空燃比情報が所定の正常範囲外となる気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 前記気筒別異常診断手段は、前記気筒別空燃比情報取得手段により取得した空燃比情報の気筒間ばらつきが所定値よりも大きい気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 前記気筒別異常診断手段は、前記排出ガス還流装置による排出ガス還流制御実行中の空燃比情報と前記排出ガス還流制御停止中の空燃比情報との差が所定値よりも小さい気筒がある場合に、その気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 内燃機関の各気筒毎にそれぞれ排出ガスの一部を吸気側に還流させる排出ガス還流装置を設けた排出ガス還流システムの異常診断装置において、
内燃機関の減速運転中に前記各気筒の排出ガス還流装置を1つずつ順番に作動させるように制御したときの吸気管圧力の挙動に基づいて前記各気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を判定する気筒別異常診断手段を備えていることを特徴とする排出ガス還流システムの異常診断装置。 - 前記気筒別異常診断手段は、異常有りと判定した気筒の排出ガス還流装置の制御を禁止して当該気筒の排出ガス還流装置を排出ガス還流停止状態に保持するように試みることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 前記気筒別異常診断手段は、異常有りと判定した気筒の排出ガス還流装置を強制的に所定パターンで駆動した後、再度、当該気筒の排出ガス還流装置の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 前記気筒別異常診断手段は、所定期間内に同一気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定した回数が所定値以下のときに仮異常と判定し、前記所定期間内に同一気筒の排出ガス還流装置の異常有りと判定した回数が前記所定値を越えたときに本異常と判定する手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
- 前記気筒別異常診断手段は、前記仮異常と判定した気筒の排出ガス還流装置を強制的に所定パターンで駆動することを特徴とする請求項9に記載の排出ガス還流システムの異常診断装置。
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