JP2001152016A - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物

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JP2001152016A JP33788499A JP33788499A JP2001152016A JP 2001152016 A JP2001152016 A JP 2001152016A JP 33788499 A JP33788499 A JP 33788499A JP 33788499 A JP33788499 A JP 33788499A JP 2001152016 A JP2001152016 A JP 2001152016A
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一雅 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、銅箔などの金属、ポリイミド樹
脂、エポキシ樹脂などに対して優れた接着性を有する耐
熱性樹脂組成物を提供するものである。さらに加熱硬化
に伴う、樹脂の収縮率を制御し基材の反りを低減可能な
耐熱性樹脂組成物を提供するものである。 【解決手段】(A)シロキサン変性ポリアミドイミド樹
脂、(B)ゴム系エラストマ及び(C)熱硬化性樹脂を
含む耐熱性樹脂組成物において、(D)単官能エポキシ
化合物を(C)成分に対し1〜300重量%添加した耐
熱性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅箔などの金属、
ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などに対して優れた接着
性を有する、各種プリント配線板あるいは半導体パッケ
ージ用の接着剤、接着フィルムさらに半導体パッケージ
用封止材などに好適な耐熱性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の構成要素は導体回路を形成す
る銅、アルミニウム、金などの金属、絶縁部材を形成す
るポリイミド、エポキシ樹脂などの樹脂や半導体チップ
などシリコン系の無機材料など、種々存在する。これら
の構成要素は接着剤により接着されており、各種配線板
はその製造において種々の接着剤や接着シートが用いら
れている。。例えば、フレキシブルプリント配線板(F
PC)はポリイミドフィルムと銅箔をアクリルやエポキ
シ系の接着剤を介して圧着した3層構造の銅箔付きポリ
イミドフィルムを回路加工することにより作られてい
る。ポリイミドは耐熱性に優れた材料であるが、アクリ
ルやエポキシ系の接着剤では耐熱性がポリイミドに比較
して劣るためFPCの耐熱性も接着剤部分で決まってし
まう。また、接着剤は熱硬化に伴う収縮が存在し、FP
Cのような剛性の低い基材上では、反りの発生要因とな
ってしまう。ポリイミドと高い接着性を有し、耐熱性に
優れ、低硬化収縮率の接着剤はこれまでなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、銅箔などの
金属、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などに対して優れ
た接着性を有する耐熱性樹脂組成物を提供するものであ
る。さらに加熱硬化に伴う、樹脂の収縮率を制御し基材
の反りを低減可能な耐熱性樹脂組成物を提供するもので
ある。FPCの製造などで使用される銅箔付きポリイミ
ドフィルムではポリイミドフィルムと銅箔を接着剤を介
して張り合わせている。耐熱性の接着剤の一つとしてシ
ロキサン変性ポリアミドイミド、エポキシ樹脂及びゴム
系エラストマからなる接着剤があげられる。この接着剤
はポリイミドや銅箔と高い接着力、耐熱性を得ることが
できる。しかしながら接着剤に一定の硬化収縮が存在す
るため、FPCなどへ適用するには反りなどの発生しに
くいレベルまで硬化収縮を低下することが必要である。
そこでシロキサン変性ポリアミドイミドとエポキシ樹脂
からなる接着剤(耐熱性樹脂組成物)の硬化収縮を制御
しポリイミドや銅箔などの金属との接着性に優れた接着
剤を得ることを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。(1) (A)シロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂、(B)ゴム系エラストマ及び(C)熱硬化性樹脂
を含む耐熱性樹脂組成物において、(D)単官能エポキ
シ化合物を(C)成分に対し1〜300重量%添加した
耐熱性樹脂組成物。 (2) (A)成分のシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂が、芳香族環を3個以上有するジアミンとシロキサ
ンジアミンの混合物に無水トリメリット酸を反応させて
得られる一般式(1式)及び一般式(2式)で示される
ジイミドジカルボン酸を含む混合物と一般式(3式)で
示される芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる
シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂である項(1)に
記載の耐熱性樹脂組成物。
【化4】
【化5】
【化6】 (3) (B)成分のゴム系エラストマがアクリロニト
リルゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、シリコーンゴムからなる群から選択され
る少なくとも一種類のゴム系エラストマである項(1)
に記載の耐熱性樹脂組成物。 (4) 熱硬化性樹脂成分が2個以上のグリシジル基を
有するエポキシ樹脂である項(1)に記載の熱硬化性樹
脂組成物。 (5)(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)
成分の他に、さらに(E)リン系化合物及び(F)無機
充填剤を含む項(1)に記載の耐熱性樹脂組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明はポリイミドや銅箔などの
金属との接着性に優れ、低温で硬化でき、硬化収縮の小
さい接着剤を得るための耐熱性樹脂組成物であり、
(A)シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、(B)ゴ
ム系エラストマ及び(C)熱硬化性樹脂を含む耐熱性樹
脂組成物において、単官能エポキシ化合物を(C)成分
に対し1〜300重量添加した耐熱性樹脂組成物であ
る。
【0006】(A)成分のシロキサン変性ポリアミドイ
ミドは芳香族環を3個以上有するジアミンとシロキサン
ジアミンの混合物に無水トリメリット酸を反応させて得
られる一般式(1式)及び一般式(2式)で示されるジ
イミドジカルボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示
される芳香族ジイソシアネートを反応させて得ることが
できる。
【0007】本発明で使用する芳香族環を3個以上有す
るジアミンとしては、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPと略
す)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4
‘−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケト
ン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンなどが
挙げられ、単独でまたはこれらを組み合わせて用いるこ
とができる。BAPPは、シロキサン変性ポリアミドイ
ミド樹脂の特性のバランスとコスト的に他のジアミンよ
り特に好ましい。
【0008】本発明で使用されるシロキサンジアミンと
しては(4式)で示されるものが用いられる。
【化7】 (但し、式中R10及びR11はそれぞれ2価の有機基を示
し、R12〜R15はアルキル基、フェニル基または置換フ
ェニル基を示し、nは1〜15の整数を示す。) R10及びR11はそれぞれ前記R3及びR4に同じであり、
12、R14、R13及びR15はそれぞれ、前記したR5
6、R7及びR8に同じである。R3及びR4の具体例と
しては、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜3の
アルキル基、ハロゲン原子等で置換されていてもよいフ
ェニレン基又は炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン原
子等で置換されていてもよいナフタレン基等のアリーレ
ン基がある。R5、R6、R7及びR8において、アルキル
基は炭素数が1〜3のものが好ましく、フェニル基に結
合していてもよい置換基としては、炭素数1〜3のアル
キル基、ハロゲン原子等がある。
【0009】 このようなシロキサンジアミンとしてシ
ロキサン系両末端ジアミンであるアミノ変性シコーンオ
イルX−22−161AS(アミン当量450)、X−
22−161A(アミン当量840)、X−22−16
1B(アミン当量1500)、以上信越化学工業株式会
社製、商品名、BY16−853(アミン当量65
0)、BY16−853B(アミン当量2200)以
上、東レダウコーニングシリコーン株式会社製商品名な
どが市販品として挙げられる。
【0010】本発明で用いられるジイソシアネートとし
ては、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート
(以下、MDIと略す)、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレ
ン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイ
マなどが挙げられる。これらは単独でまたは、組み合わ
せて用いることができる。
【0011】本発明で用いる(A)シロキサン変性ポリ
アミドイミドの製造方法としては、(1)芳香族環を3
個以上有するジアミン及び(2)シロキサンジアミンの
混合物[(1)/(2)=99.9/0.1〜0.1/
99.9モル比]と無水トリメリット酸(以下TMAと
略す)を(1)+(2)の合計モル数とTMAのモル比
が1/2.05〜1/2.20で非プロトン性溶媒の存
在下に、50〜90℃で反応させ、さらに水と共沸可能
な芳香族炭化水素を非プロトン性溶媒の0.1〜0.5
重量比で投入し、120〜180℃で反応を行い、芳香
族ジイミドジカルボン酸とシロキサンジイミドジカルボ
ン酸を含む混合物を製造し、これと芳香族ジイソシアネ
ートとの反応を行うことができる。また、ジイミドジカ
ルボン酸を製造した後、その溶液から芳香族炭化水素を
除去し、これと芳香族ジイソシアネートの反応を行うも
のである。これによりシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂は非プロトン性極性溶媒を含むワニスとして得られ
る。
【0012】シロキサン変性ポリアミドイミドの製造で
使用される溶媒は、芳香族環を3個以上有するジアミ
ン、シロキサンジアミン及びTMAと反応しない有機溶
媒であり、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチル−2−ピロリジノン、γ−ブチロラクト
ン、スルホラン、シクロヘキサノン、などが挙げられ
る。イミド化反応には、降雨音を要するため、N−メチ
ル−2−ピロリジノン特に好ましい。
【0013】シロキサン変性ポリアミドイミドは耐熱
性、接着剤の乾燥性、可とう性、接着性などの点から樹
脂構造中のシロキサン含量が5〜70重量%のものが好
ましい。シロキサン含量は一般式(1式)及び(2式)
で示される芳香族ジアミンとシロキサンジアミンの配合
比を変化させることで得ることができる。
【0014】(B)のゴム系エラストマはポリイミドフ
ィルムとの接着性を高めるために使用される。ゴム系エ
ラストマとしてはアクリロニトリルゴム、ポリブタジエ
ンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどが使用
できる。これらは特に限定されるものではない。アクリ
ルゴムとしてはアクリロニトリルと他の(メタ)アクリ
ル系モノマとの共重合体が用いられる。また、これらの
エポキシ変性物、例えば、グリシジルアクリレートとの
共重合物、あるいはエポトートYR528、YR570
(以上、東都化成製)が挙げられる。ポリブタジエンゴ
ムとしては、ブタジエンゴム、ブタジエン−イソプレン
ゴム、ブタジエン−スチレンゴムなどが用いられる。こ
れらのエポキシ変性物、例えばダイセル化学製のエポキ
シ化ポリブタジエン、エポリードPB3600、PB4
700、エポキシ化ブタジエン−スチレンなどが挙げら
れる。アクリルブタジエンゴムとしては、NBRゴム、
アクリル−イソプレン、アクリル−ブタジエン−イソプ
レン、アクリル−ブタジエン−スチレンなどが挙げられ
る。シリコーンゴムとしては、オルガノポリシロキサン
を主成分としたもので、ポリジメチルシロキサン系、ポ
リメチルフェニルシロキサン系ポリジフェニルシロキサ
ン系に分けられる。一部をビニル基、アルコキシ基など
で変性したものがある。
【0015】これらの中でもアミド基と反応可能なエポ
キシ基を有するエポキシ化ポリブタジエンが好ましい。
その配合量は(A)成分と(B)成分合計量100部に
対して5〜20重量部が好ましい。5重量部以下ではポ
リイミドに対する接着硬化が低く、20重量部を越える
と樹脂組成物を硬化した時に、弾性率、Tgの低下を起
こすことがある。
【0016】(C)成分の熱硬化性樹脂成分としては2
個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂とその硬化
促進剤、もしくは2個以上のグリシジル基を有するエポ
キシ樹脂とその硬化剤及びその硬化促進剤を用いること
が好ましい。接着剤の加熱処理により芳香族ポリアミド
イミドのアミド基とエポキシ基が反応して、橋架け構造
を生成する。エポキシ樹脂としてはビスフェーノルA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、オル
トクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂などが利用でき、これらを数種
類、混合して用いてもかまわない。これらの反応を促進
する目的のため、イミダゾールなどの塩基性触媒を添加
することが好ましい。
【0017】(D)成分の単官能エポキシ化合物は耐熱
性樹脂組成物の硬化収縮を制御する目的で添加する。単
官能エポキシ化合物の添加により、硬化物の橋架け点間
距離が伸び、また樹脂同士の分子間距離が長くなること
で硬化に伴う収縮が低減される。一般に単官能エポキシ
化合物の添加により樹脂の硬化物物性は低下するが、本
発明の(A)シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を成
分とする硬化系では、物性値を低下させずに硬化収縮を
下げることが可能である。単官能のエポキシ化合物とし
ては PG−202,PG−207,PP−101,ネ
オトートE、ネオトートS(以上、東都化成製)などが
挙げられる。
【0018】また、樹脂の難燃化を付与する目的で
(E)リン系化合物(F)無機充填剤を添加することが
可能である。
【0019】(D)のリン系化合物としては、有機リン
系化合物が使用でき、トリフェニルホスフェート、トリ
グリシジルホスフェート、ポリホスフェート化合物、レ
ゾルシンポリホスフェート化合物、トリキシリレニルホ
スフェート、芳香族縮合リン酸エステル及びビフェニル
型リン酸エステルなどが挙げられる。これらリン系化合
物を配合する場合には(A)+(B)+(C)成分の総
量100重量部に対して15〜25重量部が好ましい。
15重量部未満では、難燃性が不十分となる傾向があ
り、25重量部を越えると接着性、はんだ耐熱性が低下
する傾向がある。
【0020】(E)成分の無機充填剤としては、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシ
ウム、シリコーンポリマ粉末が挙げられ、結晶水を含有
する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが特に好
ましい。無機充填剤を配合する場合にはA)+(B)+
(C)成分の総量100重量部に対して50〜80重量
部が好ましく、50〜60重量部が特に好ましい。50
重量部未満では難燃性が低下し、80重量部以上では接
着性、はんだ耐熱性が低下する。
【0021】本発明では、これら組成物を有機溶媒中で
混合して、耐熱性樹脂組成物とする。このような有機溶
媒としては、溶解性が得られるものであればどのような
ものでも良く、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロ
リジノン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘ
キサノンなどが使用できる。
【0022】
【実施例】(シロキサン変性ポリアミドイミドの合成) (合成例1)還流冷却器を連結したコック付き25ml
の水分定量受器、温度計、攪拌機を備えた1リットルセ
パラブルフラスコに芳香環を3個以上有するジアミンと
してBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパン)、シロキサンジアミンとし
て反応性シリコンオイルX−22−161AS(信越化
学株式会社製商品名、アミン当量416)TMA(無水
トリメリット酸)、非プロトン性極性溶媒としてNMP
(N−メチルピロリドン)を仕込み、80℃で30分
間、攪拌した。その後、水と共沸可能な芳香族炭化水素
としてトルエン100mlを投入してから温度を上げ、
約160℃で2時間還流させた。水分定量受器に水が約
7.2ml以上たまっていること、新たな水の流出がみ
られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたま
っている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を
上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻
し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4‘−
ジフェニルメタンジイソシアネート)を投入し、160
℃で2時間反応させた。反応終了後シロキサン変性ポリ
アミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
【0023】(実施例1〜3)合成例1で得たポリアミ
ドイミド、多官能性エポキシ樹脂としてYDCN812
5(東都化成株式会社製:エポキシ当量173)、モノ
エポキシ化合物としてネオトートS(東都化成株式会社
製:エポキシ当量250)、エラストマとしてPB36
00、硬化促進剤としてイミダゾール2E4MZ、0.
2重量部を表1に従い配合した。攪拌後、脱泡のため1
日、静置した。このワニスを用いて硬化樹脂の弾性率、
Tg、ポリイミドフィルム上での硬化収縮、接着強度
(銅箔、ポリイミド)及びはんだ耐熱性を以下の手順で
評価した。 (ポリイミドフィルム上での硬化収縮)ポリイミドフィ
ルム(カプトン50μm)に一辺100mmの正方形上
に4個の基準点を描画しておきフィルムの反対面にワニ
スを乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した。温
風循環型乾燥機中で120℃15分乾燥し、その後18
0℃で2時間加熱し、硬化樹脂の積層フィルムを得た。
各点間の距離を初期、乾燥後、硬化後で測定しそれぞれ
の寸法変化を初期値に対する値として測定した。
【0024】(ポリイミド接着性)ポリイミドフィルム
(カプトン50μm)にワニスを乾燥後の膜厚が20μm
となるように塗布した。温風循環型乾燥機中で120℃
15分乾燥した。その後、180℃で2時間硬化させ樹
脂積層フィルムを得た。このフィルムの接着剤樹脂面を
エポキシ系接着剤(チバガイギー製アラルダイト)でエ
ポキシ樹脂板に接着した。ワニス樹脂層とポリイミドフ
ィルム界面から1cm幅を5cm/分の速度で剥がし、
ポリイミド接着強度を測定した。
【0025】(銅箔接着性)銅箔(日本電解株式会社製
SLP−18)の粗化面にワニスを乾燥後の膜厚が20
μmとなるように塗布した。温風循環型乾燥機中で12
0℃15分乾燥した。その後、接着剤付きフィルムを銅
箔(日本電解株式会社製SLP−18)の粗化面と合わ
せて180℃、2MPaで1時間加熱圧着し両面銅箔付
きフィルムを得た。この両面銅箔付きフィルムの銅箔を
1cm幅、5cm/分の速度で剥がし、銅箔接着強度を
測定した。
【0026】(はんだ耐熱性)ポリイミドフィルム(カ
プトン50μm)にワニスを乾燥後の膜厚が20μmとな
るように塗布した。温風循環型乾燥機中で120℃15
分乾燥した。その後、接着剤付きフィルムを銅箔(日本
電解株式会社製SLP−18)の粗化面と合わせて18
0℃、2MPaで1時間加熱圧着し銅箔付きフィルムを
得た。この銅箔付きフィルムをはんだ槽にフロートし1
0秒間異常のない温度をはんだ耐熱温度とした。各測定
結果を表1にまとめて示した。硬化樹脂のTgはんだ耐
熱性を維持したまま、硬化収縮を下げられることが分か
った。
【0027】(比較例1)モノエポキシ化合物を添加せ
ずに実施例1と同様の配合を行った。その後、実施例1
〜3の測定方法でポリイミドフィルム上での硬化収縮、
接着強度(銅箔、ポリイミド)及びはんだ耐熱性を以下
の手順で評価した。その結果、硬化収縮が0.45%と
大きいことが分かった(表1)。
【0028】
【表1】
【0029】(実施例4〜6) 合成例1で得たポリア
ミドイミド、多官能性エポキシ樹脂としてYDCN81
25(東都化成株式会社製:エポキシ当量173)、モ
ノエポキシ化合物としてネオトートS(東都化成株式会
社製:エポキシ当量250)、エラストマとしてPB3
600、硬化促進剤としてイミダゾール2E4MZ、
0.2重量部を表1に従い配合した。攪拌後、脱泡のた
め1日、静置した。このワニスを用いて硬化樹脂の弾性
率、Tg、ポリイミドフィルム上での硬化収縮、接着強
度(銅箔、ポリイミド)及びはんだ耐熱性を実施例1〜
3と同様の手順で評価した。また、難燃性をUL−94
に従い測定した。各測定結果を表2にまとめて示した。
硬化樹脂のTg、はんだ耐熱性、難燃性を維持したま
ま、硬化収縮を下げられることが分かった。
【0030】(比較例2)モノエポキシ化合物を添加せ
ずに実施例4と同様の配合を行った。その後、実施例1
〜3の測定方法でポリイミドフィルム上での硬化収縮、
接着強度(銅箔、ポリイミド)、はんだ耐熱性及び難燃
性を評価した。その結果、硬化収縮が0.43%と大き
いことが分かった(表2)。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】 本発明の耐熱性樹脂組成物は銅箔など
の金属やポリイミド、エポキシ樹脂などとの接着力が高
い。モノエポキシ化合物の添加により硬化物の耐熱性や
接着力を保持したまま硬化収縮を制御できる。耐熱性樹
脂組成物の乾燥性が高く、塗膜の残存揮発分を下げられ
ることから、両面銅箔付きポリイミドフィルムなどを容
易に製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 9/00 C08L 9/00 63/00 63/00 C 83/10 83/10 Fターム(参考) 4J002 AC052 AC072 AC082 BG102 CD003 CD043 CD053 CD182 CM041 CP032 CP034 DE078 DE148 DE188 EL026 EW047 FD134 FD137 FD138 FD206 GQ05 4J036 AD08 AF06 AF08 DC41 DD07 FA01 FA11 FB05 FB13 FB16 JA07 4J043 PA04 PA08 QB58 RA06 SA11 SB01 TA12 TA61 TA71 TB03 UA121 UA131 UA162 UA172 UA261 UB011 UB012 UB022 UB062 UB132 UB142 UB152 UB302 UB332 UB352 UB402 VA021 VA022 VA032 VA041 VA042 VA051 VA052 VA081 XA16 XA19 XB27 XB34 ZB01 ZB02 ZB47 ZB50

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)シロキサン変性ポリアミドイミド
    樹脂、(B)ゴム系エラストマ及び(C)熱硬化性樹脂
    を含む耐熱性樹脂組成物において、(D)単官能エポキ
    シ化合物を(C)成分に対し1〜300重量%添加した
    耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のシロキサン変性ポリアミド
    イミド樹脂が、芳香族環を3個以上有するジアミンとシ
    ロキサンジアミンの混合物に無水トリメリット酸を反応
    させて得られる一般式(1式)及び一般式(2式)で示
    されるジイミドジカルボン酸を含む混合物と一般式(3
    式)で示される芳香族ジイソシアネートを反応させて得
    られるシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂である請求
    項1に記載の耐熱性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  3. 【請求項3】 (B)成分のゴム系エラストマがアクリ
    ロニトリルゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリ
    ル−ブタジエンゴム、シリコーンゴムからなる群から選
    択される少なくとも一種類のゴム系エラストマである請
    求項1に記載の耐熱性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂成分が2個以上のグリシジ
    ル基を有するエポキシ樹脂である請求項1に記載の熱硬
    化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(A)成分、(B)成分、(C)成分及び
    (D)成分の他に、さらに(E)リン系化合物及び
    (F)無機充填剤を含む請求項1に記載の耐熱性樹脂組
    成物。
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