JP2001151634A - 外用組成物 - Google Patents

外用組成物

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JP2001151634A
JP2001151634A JP37586899A JP37586899A JP2001151634A JP 2001151634 A JP2001151634 A JP 2001151634A JP 37586899 A JP37586899 A JP 37586899A JP 37586899 A JP37586899 A JP 37586899A JP 2001151634 A JP2001151634 A JP 2001151634A
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Hideo Sakai
秀雄 酒井
Chiyoko Uchiyama
千代子 内山
Hiroyuki Shimizu
裕之 清水
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アカテツ科マニルカラ(Manilka
ra)属植物、ニガキ科シマルバ(Simaroub
a)属植物、マメ科アレクサ(Alexa)属植物、ウ
ルシ科アストロニウム(Astronium)属植物、
ヴォキシア科ヴォキシア(Vochysia)属植物、
マメ科タキガリア(Tachigalia)属植物、サ
ガリバナ科ホロピキシディウム(Holopyxidi
um)属植物およびセンダン科カラパ(Carapa)
属アンディローバ(C.guianensis)からな
る群より選ばれた植物又はそれらの抽出物の一種又は二
種以上を含有する外用組成物。 【効果】 本発明の外用組成物は、安定で、環境ストレ
スや加齢によって引き起こされる生体機能の低下、特に
皮膚・毛髪・口腔組織の機能の低下を予防あるいは改善
する効果に優れていることから、応用範囲が極めて広い
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境ストレスや加
齢によって引き起こされる生体機能の低下、特に皮膚・
毛髪・口腔組織の機能の低下を予防あるいは改善する効
果の高い外用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】通常、
皮膚・毛髪・口腔などの生体組織は、新陳代謝によっ
て、種々の要因により起こる機能の低下や構造的変化な
どを速やかに改善することができる。しかしながら、紫
外線や乾燥・有害科学物質などの過度な暴露や加齢に伴
って、生体組織に傷害が蓄積することにより、本来の働
きが損なわれ、さまざまなトラブルが発生する。皮膚で
あれば、しみやしわ、肌荒れ、アトピー様症状などに悩
まされるようになる。毛髪においては、抜け毛、薄毛、
白髪などの発生を引き起こす。口腔分野では、歯肉の退
縮や歯茎からの出血といった病態を示すようになる。こ
のように機能的、構造的な劣化を示す生体組織に対し
て、機能低下の原因となる活性酸素種の発生や慢性的炎
症を防いだり、組織自体を賦活化して機能の低下した生
体組織を修復し、健常組織へと再生する方法が考えられ
ている。活性酸素種の発生を防ぐものとしては、生体組
織にダメージを与える活性酸素種の一つである一重項酸
素を消去するものとしてビタミン類や各種植物抽出物が
提案されている(特開平7−133216等公報)。ま
た、慢性的な炎症やアレルギー反応を抑えるものとして
は、ヒアルロニダーゼ阻害活性を有する物質の探索が盛
んに行われており、いくつかの海藻や植物成分が見出さ
れている(特開平8−53360等公報)。組織自体を
賦活化する手段としては、皮膚組織や歯肉組織のコラー
ゲン合成能を高める方法が数多く示されおり、細菌や植
物の抽出物、アミノ酸組成物を用いる方法(特開平7−
194375等公報)などが提案されている。
【0003】しかしいずれの手段も、安全性上使用量の
制限が必要であったり、作用・効果が不十分な点や、活
性を保ったまま製剤に安定に配合することが困難である
というような問題点が残されていた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、医薬品、医薬部外品、化粧品など様々な分野に適用
でき、安全性が高く、かつ生体組織に対する優れた傷害
防御作用ならびに賦活作用を有する外用組成物を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、天然物の生体組織に対する優れた傷害防御
作用ならびに賦活作用について鋭意研究を重ねた結果、
アカテツ科マニルカラ(Manilkara)属植物、
ニガキ科シマルバ(Simarouba)属植物、マメ
科アレクサ(Alexa)属植物、ウルシ科アストロニ
ウム(Astronium)属植物、ヴォキシア科ヴォ
キシア(Vochysia)属植物、マメ科タキガリア
(Tachigalia)属植物、サガリバナ科ホロピ
キシディウム(Holopyxidium)属植物およ
びセンダン科カラパ(Carapa)属アンディローバ
(C.guianensis)からなる群より選ばれた
植物又はそれらの抽出物に優れた生体組織に対する傷害
防御作用ならび賦活作用があることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0006】従って、本発明は、上記植物又はそれらの
抽出物の一種又は二種以上を含有する外用組成物を提供
する。本発明の外用組成物は、皮膚・毛髪組織、口腔組
織に対して優れた傷害防御作用ならびに賦活作用を有
し、かつ安全性が高く、医薬品、医薬部外品、化粧品な
どに好適に用いることができる。以下、本発明につき更
に詳しく説明する。
【0007】本発明に用いられる、アカテツ科マニルカ
ラ(Manilkara)属植物は、主にアマゾン地域
に分布し、葉、樹皮、樹液などを中風、潰瘍、気管支
炎、肺結核などの治療や強壮などに用いられており、中
でもバラータ:Balata(M.bidentat
a)、マサランヅーバ:Macaranduba(M.
huberi)、マサランヅーバ・ド・セアラー:Ma
caranduba−do−ceara(M. ruf
ula)に優れた作用があり特に望ましい。ニガキ科シ
マルバ(Simarouba)属植物は、主に熱帯アメ
リカに分布し、根や樹皮を強壮、解熱、下痢止め、健胃
などに用いられており、中でもマルパウーバ:Maru
pauba(S. amara)、マルパイー:Mar
upai(S. versicolor)に優れた作用
があり特に望ましい。ウルシ科アストロニウム(Ast
ronium)属植物は、主に熱帯アメリカに分布し、
樹皮を咳止め、歯痛、気管支炎などに用いられており、
中でもアデルノ・プレート:Aderno−preto
(A. concinnum)、ゴンサロ・アルヴェ
ス:Goncalo−alves(A. fraxin
iforium)、アロエイラ:Aroeira(A.
urundeuva、A. lecointei)に優
れた作用があり特に望ましい。ヴォキシア科ヴォキシア
(Vochysia)属植物は、主に熱帯アメリカに分
布し、根や樹皮などを気管支炎、咳止めなどに用いられ
ており、中でもカンバラー:Cambara(V. d
ivergens)、カネーラ・サンタ:Canela
−santa(V. laurifolia)、ゴメイ
ラ:Gomeira(V. thyrsoidea、
V. maxima)に優れた作用があり特に望まし
い。サガリバナ科ホロピキシディウム(Holopyx
idium)属植物、マメ科アレクサ(Alexa)属
植物、マメ科タキガリア(Tachigalia)属植
物も主として中南アメリカに分布し、民間薬として用い
られており、中でもジャラナー:Jarana(Hol
opyxidium jarana)、メランシエイ
ラ:Melancieira(Alexa grand
iflora)、タシー・プレート:Tachi−pr
eto(Tachigalia myrmecophy
lla)に優れた作用があり特に望ましい。センダン科
カラパ(Carapa)属アンディローバ:Andir
oba(C. guianensis)は、主にアマゾ
ン地域に分布し、樹皮を下痢止め、駆虫、解熱、傷薬
に、また種子を肝炎、リューマチなどに用いられてい
る。上記植物群は、その木部、心材部、樹皮部、茎部、
枝部、葉部、根部、種子部、果実部、花部などを用いる
ことができる。
【0008】上記植物の抽出物としては、抽出エキスで
もよく、抽出液から分離精製したものでもよい。抽出エ
キスの場合は、上記植物体を乾燥あるいはそのまま粉砕
したものを溶媒抽出することによって得ることができ、
抽出溶媒が使用上無毒性のものであれば抽出液をそのま
ま用いても、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いて
もよく、あるいは濃縮エキスとしたり、凍結乾燥などに
より乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものなど
が利用できる。
【0009】上記植物の抽出物を得るのに用いる溶媒と
しては、メタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、酢酸エチル、アセトン
などの一般に用いられる有機溶媒、及び水などを挙げる
ことができ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合
して使用することができる。これらの溶媒の中では特に
メタノール、エタノール、水が好ましい。なお、抽出処
理は、通常3〜70℃程度の温度で常法によって行うこ
とができる。
【0010】溶媒抽出の他に、炭酸ガスを超臨界状態に
して行う超臨界抽出によって得たエキスも同様に利用で
きる。このときには、抽出助剤としてヘキサン、エタノ
ールなどを用いることもできる。また、抽出物からの有
効成分の分離精製は、抽出物をカラムクロマトグラフィ
ー、液体クロマトグラフィーなどで精製することによっ
て行うことができる。
【0011】本発明の外用組成物は、上記植物又はそれ
らの抽出物の一種又は二種以上を有効成分として含有す
るものである。その配合量は、有効量であり、組成物の
用途、剤型等に応じて適宜選定されるが、通常0.00
001〜20重量%配合するのがよい。好ましくは0.
0001〜10重量%配合するのがよい。配合量が0.
00001重量%未満であると、本発明の効果を発揮で
きず、また剤形によっては製造が困難になるものもある
ことから、20重量%を超えないほうがよい。
【0012】本発明の外用組成物は、皮膚、口腔などの
粘膜、毛髪などに適用され、例えばクリーム、ハンドク
リーム、乳液、化粧水、、ローション、石鹸、ハンドソ
ープ、ボディソープ、制汗剤、水虫薬、にきび治療剤、
手指消毒剤、美白剤、貼付剤などの皮膚外用剤及び皮膚
化粧料、シャンプー、リンス、トニック、育毛剤等の毛
髪化粧料、歯磨、洗口剤、歯肉マッサージクリーム等の
口腔用組成物などとして調製することができる。
【0013】この場合、本発明の外用組成物は、上記外
用組成物の種類、剤型などに応じた公知の配合成分を用
いて常法により調製できる。なお、本発明組成物には、
上記有効成分に加えて、一般に用いられている細胞賦活
剤、例えばホルモン類、ビタミン類、サポニン類などの
生薬抽出物、胎盤抽出物、植物レクチンなどをあわせて
用いることができる。
【0014】
【発明の効果】本発明の外用組成物は、安定で、環境ス
トレスや加齢によって引き起こされる生体機能の低下、
特に皮膚・毛髪・口腔組織の機能の低下を予防あるいは
改善する効果に優れていることから、応用範囲が極めて
広いものである。
【0015】
【実施例】以下、調製例、実験例、実施例を挙げて本発
明を具体的に説明するが、本発明は下記の例に制限され
るものではない。
【0016】〔調製例〕表1に示す通り、抽出エキスを
調製した。各抽出エキスは抽出後、ろ過し、溶媒を減圧
下留去し、乾燥させて得た。
【表1】
【0017】〔実験例1〕調製例に従って得た各植物の
抽出エキスを用い、下記の方法で生体組織に傷害を与え
る一重項酸素の消去能について評価した。結果を表2に
示す。 方法:一重項酸素はローズベンガル(和光純薬工業
(株))に蛍光灯を照射することにより発生させ、スク
ワレンの酸化の程度を指標に一重項酸素消去能を測定し
た。3mMスクワレン、25μM ローズベンガル、に
なるようにサンプルを適量とメタノールを加えて溶液を
調製した。コントロールにはメタノールのみを加えた。
4℃で蛍光灯を18時間照射した。照射時間0時間のも
のをブランクとした。生じた過酸化スクワレンをTBA
法にて定量した。標準物質には1,1,3,3−テトラ
エトキシプロパン(和光純薬工業(株))を用いた。1
mlの溶液にTBA試薬(0.375%チオバルビトー
ル酸、15%トリクロロ酢酸、0.04%ブチルヒドロ
キシトルエン、2%エタノール、0.25N塩酸)を2
ml加えて、攪拌後、沸騰水浴上で1時間加熱した。氷
冷して室温まで冷却後、ブタノールで抽出後、ブランク
を対照として535nmの吸光度を測定した。一重項酸
素消去能の程度は、コントロールのTBA値を100と
したときの相対値で表わし、90%以上を◎、60〜8
9%を○、30〜59%を△、30%未満を×として表
わした。
【0018】〔実験例2〕調製例に従って得た各植物の
抽出エキスを用い、下記の方法で炎症やアレルギーの発
症に関与するヒアルロニダーゼの阻害活性について評価
した。結果を表2に示す。 方法:酵素(type IV−S from Bovi
ne testis、SIGMA社製)溶液100μl
(4,000unit/ml)に上記製造例で得た各抽
出エキス試料200μlを加えて、37℃で20分間イ
ンキュベートした。次に、酵素活性化剤(Compou
nd 48/80、SIGMA社製)溶液(0.1mg
/ml)200μlを加え、37℃で20分間インキュ
ベートした後、基質であるヒアルロン酸カリウム(fr
om rooster comb、和光純薬社製)溶液
(0.4mg/ml)500μlを入れ、37℃で40
分間インキュベートした。
【0019】次いで、0.4M水酸化ナトリウム溶液2
00μlを加えて反応を停止させた後、Morgan−
Elson法の変法(J. Biol. Chem.,
217,959(1955))で生成したN−アセチル
ヘキソサミン量を吸光度OD585nmから求めた。
【0020】また、酵素反応には0.1mM酢酸緩衝液
(pH3.5)を用い、ヒアルロニダーゼ阻害活性は次
式より求められる阻害率で算出した。
【0021】〔実験例3〕調製例に従って得た各植物の
抽出エキスを用い、下記の方法で組織の賦活化に関与し
ているコラーゲン合成能について評価した。結果を表2
に示す。方法:24穴細胞培養用プレートにヒト皮膚由
来線維芽細胞(クラボウ社)を25%コンフレントにな
るように播種し、コンフレントになるまで10%ウシ胎
児血清を含むDMEM培地で37℃、5%炭酸ガス存在
下で培養した。サンプルを適量加えた後、18時間同条
件にて培養した。コントロールには同量の培地を加え
た。培養上清中に含まれるI型コラーゲンをELISA
法にて定量した。100μlの培養上清をELISA用
プレートに添加し、18時間室温中で保管した。0.0
5%Tween−20を含むPBS(PBS−T)で洗
浄後、1%スキムミルク/PBS−Tで2時間ブロッキ
ングした。抗ヒトI型コラーゲン抗体、ペルオキシダー
ゼ標識抗ラットIgG抗体で処理し、ペルオキシダーゼ
発色用キットを用いて発色させた。450nmの吸光度
から培養上清中に含まれるI型コラーゲン量を求めた。
コントロールに対して、I型コラーゲン量が120%以
上を◎、101〜119%を○、100%未満を×とし
て表わした。
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果から明らかなように、各植物抽
出エキスの高い一重項酸素消去能、ヒアルロニダーゼ阻
害活性、コラーゲン合成能が立証された。
【0024】以下、本発明の外用組成物を配合した処方
例を示す。下記の例は、いずれも皮膚や毛髪、口腔のト
ラブルの予防・改善効果に優れており、安全性も良好な
ものであった。尚、各植物抽出物は調製例の抽出法によ
るものである。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】
【表10】
【0033】
【表11】
【0034】
【表12】
【0035】
【表13】
【0036】
【表14】
【0037】
【表15】
【0038】
【表16】
【0039】
【表17】
【0040】
【表18】
【0041】
【表19】
【0042】
【表20】
【0043】
【表21】
【0044】
【表22】
【0045】
【表23】
【0046】
【表24】
【0047】
【表25】
【0048】
【表26】
【0049】
【表17】
【0050】
【表28】
【0051】
【表29】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 C A61P 1/02 A61P 1/02 17/00 17/00 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AA122 AB032 AB212 AB242 AB332 AB442 AC012 AC022 AC072 AC102 AC112 AC122 AC132 AC182 AC212 AC272 AC302 AC342 AC352 AC392 AC422 AC432 AC442 AC472 AC482 AC532 AC542 AC562 AC582 AC642 AC662 AC812 AC842 AC852 AC902 AC932 AD022 AD042 AD092 AD132 AD152 AD172 AD272 AD282 AD352 AD532 AD572 AD662 BB51 BB53 BB55 CC02 CC04 CC05 CC17 CC23 DD08 DD17 DD21 DD23 DD31 EE50 FF01 4C088 AB12 AB21 AB42 AB59 AB99 AC03 AC04 AC05 AC06 AC11 BA09 BA10 CA03 MA07 MA63 ZA18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アカテツ科マニルカラ(Manilka
    ra)属植物、ニガキ科シマルバ(Simaroub
    a)属植物、マメ科アレクサ(Alexa)属植物、ウ
    ルシ科アストロニウム(Astronium)属植物、
    ヴォキシア科ヴォキシア(Vochysia)属植物、
    マメ科タキガリア(Tachigalia)属植物、サ
    ガリバナ科ホロピキシディウム(Holopyxidi
    um)属植物およびセンダン科カラパ(Carapa)
    属アンディローバ(C.guianensis)からな
    る群より選ばれた植物又はそれらの抽出物の一種又は二
    種以上を含有する外用組成物。
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