JPH07309739A - ムコ多糖類断片化抑制剤および化粧料 - Google Patents

ムコ多糖類断片化抑制剤および化粧料

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JPH07309739A
JPH07309739A JP6131058A JP13105894A JPH07309739A JP H07309739 A JPH07309739 A JP H07309739A JP 6131058 A JP6131058 A JP 6131058A JP 13105894 A JP13105894 A JP 13105894A JP H07309739 A JPH07309739 A JP H07309739A
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JP
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cosmetic
mucopolysaccharides
mucopolysaccharide
suppressant
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JP6131058A
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Kazuhiro Suetsugu
一博 末次
Kaori Hamai
かおり 濱井
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NARISU COSMETIC CO Ltd
NARISU KESHOHIN KK
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NARISU COSMETIC CO Ltd
NARISU KESHOHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 クエルセチン配糖体に認められた「ムコ多糖
断片化抑制作用」を有する有用な植物抽出液を有効成分
としてそれぞれに含有させることにより、「ムコ多糖断
片化抑制剤」および化粧料を構成する。 【効果】 クエルセチン誘導体が有するムコ多糖類断片
化抑制作用の特性に基づき、活性酸素を原因とする種々
の老化・疾病を有効に予防でき、さらにこれらの特性に
基づき優れたムコ多糖類断片化抑制剤が提供できる。し
かも、前記クエルセチン誘導体は、植物の各種抽出物に
含まれる天然物であり、安全、熱などに安定であり、副
作用も少なく、化粧料はもとより医薬・食品の技術分野
等にも広く応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般式に示されたム
コ多糖類断片化抑制剤およびこれらを有効成分とする化
粧料に関するものである。特に、この発明にかかる化粧
料は皮膚などの老化防止化粧料の提供を主たる目的とす
るものであるが、さらにはこの発明の利用分野は前記化
粧料の化粧品分野にとどまるものではなく、医薬品およ
び食品等々の各種技術分野にも広く応用できるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ヒトのような哺乳類をはじめとする好気
性生物にとって酸素は不可欠であることは言うまでもな
い。しかし、近年、生体内で生じた活性酸素によって油
脂類は過酸化脂質となり細胞に障害を与えるといわれ
る。また、活性酸素は蛋白や糖類や核酸などにも影響を
与え、コラーゲンに対して架橋形成や断片化を起こし、
ヒアルロン酸に対して断片化すると考えられている。そ
の他、各種組織に対して障害を与え、これらの障害は動
脈硬化や炎症の原因になることが明らかになっており、
さらには老化や発ガンとの関連も示されている。
【0003】皮膚は、外気と接するだけではなく絶えず
紫外線の暴露を受けている組織であり最も酸化ストレス
が受けやすい組織といわれており、その障害も大きいも
のと考えられる。
【0004】ヒアルロン酸に代表されるムコ多糖類は、
活性酸素および紫外線によって断片化されて皮膚の老化
に結びつくと言われている。従って、皮膚の真皮内に存
在するムコ多糖類の断片化を抑制することは皮膚の老化
防止にとって重要である。
【0005】活性酸素にはスーパーオキサイドアニオン
ラジカル(O2 )、ヒドロキシラジカル(・OH)、一
重項酸素(12)、過酸化水素(H22)などがある。
また脂質の過酸化で生じるペルオキシラジカルやアルコ
キシラジカルが知られている。
【0006】しかし、生体内で生じた活性酸素種は生体
内に備わっている抗酸化物質によって消去されている。
その抗酸化物質には酵素としてはスーパーオキサイド
(O2 -)を消去するスパーオキサイドディスムターゼ
(SOD)や過酸化水素(H22)を消去するカタラー
ゼや還元型グルタチオン(GSH)を酸化型グルタチオ
ン(GSSG)にすることにより過酸化物を還元するグ
ルタチオンペルオキシダーゼなどがある。その他低分子
物質としては、トランスフェリン、セルロプラスミン等
の蛋白質、ビタミンE、コエンザイムQ、ビタミンC、
グルタチオン、尿酸、ビリルビン、メタロチオネインな
どがある。
【0007】これらを製剤化して生じた活性酸素を消去
し、それらが原因として起こる炎症、老化やガンなどの
予防に役立てようとしている。しかし、酵素に関しては
経口投与では消化酵素により分解されたり、経皮吸収さ
れ難いことにより作用部位に届かないという問題や安定
性にも問題がある。低分子物質に関しても安定性に問題
があり実用化はまだできていないのが現状である。
【0008】そこで、近年よく使われているのがビタミ
ンCやビタミンEであるが、安定性や活性酸素消去作用
が十分でないなどの問題点が残る。
【0009】活性酸素の中でスーパーオキサイドアニオ
ンラジカルはSODにより消去され過酸化水素と水を生
じる。ここで生じた過酸化水素も生体にとって強い障害
を与えるためSODのみの投与は適切ではないと言われ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、皮膚の老
化抑制作用を有する物を検索するために、皮膚の主要構
成成分であるムコ多糖類の活性酸素による断片化抑制作
用を有するものを検索することを目的とし、前記よりム
コ多糖類断片化抑制能を有するものをそれぞれ新たに見
いだしたことに基づいて完成された。天然物(植物)な
どからSODと同様に活性酸素を消去する物質として没
食子酸、カフェ酸、クエルセチンやクエルセチン−グル
コシドなどが検討されている。
【0011】しかし、これらの物質の中で没食子酸は、
スーパーオキサイドアニオンラジカルに対しては消去す
る方向に働くが、ヒアルロン酸の活性酸素による断片化
に対しては効果を示さない。このようにスーパーオキサ
イドアニオンに代表されるような活性酸素に対して消去
効果を有するものであってもヒアルロン酸の断片化に対
しては再度確認する必要があることを示している。本発
明におけるクエルセチン誘導体に関しても有機溶媒系で
リノール酸エチルを用いてラジカルを捕捉する能力を有
することが示されている(寺尾ら、日本農芸化学会大会
要旨集、p 20、(1994))が、ヒアルロン酸の断片化抑制
効果に関しては明かではなかった。本発明によりこれら
クエルセチン誘導体がヒアルロン酸の断片化抑制作用を
有することが明らかとなった。
【0012】この発明にかかるクエルセチン配糖体は、
天然物(植物)に含まれるものであり、副作用が無く、
安定で、しかも安全なムコ多糖類断片化抑制剤を利用し
た化粧料(老化防止化粧料)を提供することを目的とす
るとともに、この発明にかかるムコ多糖類断片化抑制剤
の各有効成分は、化粧料の分野のみならず医薬や食品の
技術分野にも広くその利用の途を拓くものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、
【化2】 で示されるクエルセチンの誘導体より選択された1種ま
たは2種以上を有効成分として含有することを特徴とす
るムコ多糖類断片化抑制剤。記載のムコ多糖類断片化抑
制剤からなる群より選択された1種または2種以上を有
効成分として含有することを特徴とする化粧料である。
【0014】クエルセチン誘導体は、クロロフィル、カ
ロチン、キサントフィルについで植物界に多く存在する
色素である。Rが単糖であるものとして、3位にグルコ
ースを持つイソクエルシトリンはバラの花弁中やシロツ
メクサの花弁中に含まれ、3位にラムノースを持つクエ
ルシトリンはバラの花弁やブナ科カシ属の樹皮に含まれ
る。Rがオリゴ糖であるものとして、3位にルチノース
(グルコース+ラムノース)を持つルチンはエンジュの
花蕾やソバに含まれる。つまり、これらの植物から抽出
することによってクエルセチン誘導体を得ることができ
る。
【0015】最初に、この発明にかかる「ムコ多糖類断
片化抑制剤」について説明する。この発明にいう「ムコ
多糖類」とは、酸性ムコ多糖類のすべてのムコ多糖類を
含む概念をいい、特にヒトに関するムコ多糖類すなわち
ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン4ー硫
酸、コンドロイチン6ー硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン
硫酸、ペパリンおよびケラタン硫酸Iおよびケラタン硫
酸IIなどが含まれるのはいうまでもない。
【0016】この発明にかかる「ムコ多糖類断片化抑制
剤」は、次の様な観点より産業上の利用性がある。つま
り、ヒトの皮膚の真皮内の主要構成成分であるムコ多糖
類(ヒアルロン酸など)は、皮膚のハリの維持のために
重要な成分とされている。このムコ多糖類は紫外線や生
体内で生じる活性酸素により断片化され低分子化される
ことによって本来の機能を失うと考えられる。そこで、
このムコ多糖類(ヒアルロン酸など)の断片化を防止す
ることは、ヒトの皮膚のシワの予防を含む老化予防に有
効であると考えられる。さらにまた、この発明にかかる
「ムコ多糖類断片化抑制剤」は、医薬の産業分野に利用
の途を拓くことになる。
【0017】この発明にかかる「ムコ多糖類断片化抑制
剤」における各種有効成分(クエルセチン誘導体)の配
合量(含有量)は前記有効成分の種類およびその組み合
わせ並びにその使用目的、実施態様、使用形態、使用回
数などに応じて変動させることができるので、特に限定
されない。原則的には、有効量存在すればよいことにな
るが、一般にはムコ多糖類断片化抑制剤の組成物に対し
て0.0001〜100重量%、好ましくは0.01〜10重量%が利
用できる。さらにまた、この発明にかかる有効成分(ク
エルセチン誘導体)は1種類でも作用を発揮することが
できるが、2種類以上の有効成分を適宜組み合わせて利
用することにより、優れた相乗効果を奏することができ
る。
【0018】この発明にかかるクエルセチン誘導体につ
いてのムコ多糖類断片化抑制作用の測定は、公知の方法
により行なった(紅陽子ら、粧技誌、Vol.27(2)p130(19
93))。すなわち、活性酸素をアスコルビン酸−鉄系も
しくは過酸化水素−鉄系で発生させ、ムコ多糖類の断片
化反応を起こし、残存ムコ多糖類をアルブミンとの複合
体を形成させることにより測定し、有効成分の有無の検
索を行なった。
【0019】さらにまた、この発明にかかる「化粧料」
は次のような観点より産業上の利用価値があると考えら
れる。つまり、前述のとおり、「ムコ多糖類断片化抑制
剤」のうち1種または2種以上を有効成分とする化粧料
で構成されるから、化粧料に配合されるクエルセチン誘
導体の種類に基づいて奏しうる作用・効果とすることが
できる。したがって、この発明にかかる化粧料は、基本
的な作用効果として皮膚の老化防止化粧料を提供するこ
とになる。
【0020】この発明にかかる各種有効成分の各種化粧
料に対する配合量は、前記有効成分の種類およびその組
み合わせ並びにその化粧料の目的、実施態様、化粧料の
使用形態などに応じて変動させることができるのでとく
に限定されない。原則的には、有効量存在すれば良いこ
とになるが、一般的には化粧料組成物中0.0001〜100重
量%が利用でき、好ましくは0.01〜10重量%、なかでも
0.1〜5.0重量%が最適である。特に、粉末の用時調製の
化粧料などは、この本願発明にかかるムコ多糖類断片化
抑制剤は100重量%を含めた高配合率で利用されること
になる。
【0021】さらにまた、この発明にかかる有効成分は
クエルセチン誘導体群より選択された1種類でも作用効
果を発揮することができるが、2種類以上の有効成分を
適宜組み合わせて利用することにより、優れた相乗効果
を奏することができる。
【0022】この発明にかかる化粧料の適用範囲は、特
に限定されない。つまり、この発明の有効成分が有する
作用効果に応じて各作用効果を利用できる全ての化粧料
に適用できる。
【0023】たとえば、この発明にかかる有効成分の1
種類又は2種類以上を各種化粧料基剤などに配合して、
クリーム、乳液、化粧水、パック剤、洗顔料などの各種
基礎化粧料、ファンデーション、ほほ紅、口紅、白粉な
どの各種メーキャップ料、洗髪料、養毛剤、シャンプ
ー、リンスなどの各種頭髪用化粧料、石鹸、美爪料、オ
ーデコロンなどその他化粧料に対して広範囲に適用でき
る。また、前記各種化粧料の実施態様は、溶液、エマル
ジョン、軟膏、オイル、ワックス、ゾル、ゲル、パウダ
ー、スプレーなどの各種態様で適用できる。
【0024】
【作用】この発明にかかるクエルセチン誘導体は、活性
酸素によるムコ多糖類断片化の抑制作用を有し、安全性
が高く、かつ安定である「ムコ多糖類断片化抑制剤」を
提供することができ、よって皮膚の老化防止を達成でき
る。
【0025】
【実施例】つぎに、実施例によりこの発明をさらに詳細
に説明するが、この発明はこれらの実施例により制限さ
れるものではない。なお、実施例中の部は、特に断りの
ない限り重量部を示す。
【0026】(1)ムコ多糖類断片化抑制作用の検索試
験 (A)活性酸素(アスコルビン酸−鉄系)によるヒアル
ロン酸断片化抑制作用の測定方法 0.04%ヒアルロン酸ナトリウム(微生物起源)(明治製
菓株式会社)を含む0.3Mリン酸緩衝液(pH5.3)0.45m
lに、10mg/mlの供試料水溶液0.05mlと20mMアスコルビ
ン酸0.025mlならびに1mM塩化第二鉄水溶液0.025mlと
を加え、37℃で24時間インキュベートした後、その反応
液0.2ml取り出し、これに0.1%アルブミンを含む0.04M
酢酸ナトリウム/0.08M酢酸緩衝液(pH3.75)2.0mlを
加え、よく攪拌する。5分放置後、生成したヒアルロン
酸とアルブミンとの複合体の濁度を600nmにおける吸光
度(Esr)として測定する。(残存ヒアルロン酸量) 本法で用いたヒアルロン酸量の測定では、供試料とアル
ブミンとの間に複合体を形成する可能性があるため、ブ
ランクとして前記測定操作においてヒアルロン酸ナトリ
ウムのみを除いた時の濁度すなわち吸光度(Eb)を測
定して補正した。
【0027】また、供試料に用いた元のヒアルロン酸量
は、前記測定操作のうちアスコルビン酸−鉄系における
ヒアルロン酸の断片化操作を省いた場合のアルブミンと
の複合体の濁度すなわち吸光度(Eso)を測定した。ヒ
アルロン酸の断片化抑制率(%)の算出は、数1により
算出して求めた。
【0028】
【数1】
【0029】(B)活性酸素(過酸化水素−鉄系)によ
るヒアルロン酸断片化抑制作用の測定方法 0.04%ヒアルロン酸ナトリウム(微生物起源)(明治製
菓株式会社)を含む0.3Mリン酸緩衝液(pH5.3)0.45m
lに、0.1mg/mlの供試料水溶液0.05mlと100mM過酸化水
素0.025mlならびに1mM塩化第一鉄水溶液0.025mlとを
加え、37℃で24時間インキュベートした後、その反応液
0.2ml取り出し、これに0.1%アルブミンを含む0.04M酢
酸ナトリウム/0.08M酢酸緩衝液(pH3.75)2.0mlを加
え、よく攪拌する。5分放置後、生成したヒアルロン酸
とアルブミンとの複合体の濁度を600nmにおける吸光度
(Esr)として測定する。(残存ヒアルロン酸量)
【0030】本法で用いたヒアルロン酸量の測定では、
供試料とアルブミンとの間に複合体を形成する可能性が
あるため、ブランクとして前記測定操作においてヒアル
ロン酸ナトリウムのみを除いた時の濁度すなわち吸光度
(Eb)を測定して補正した。
【0031】また、供試料に用いた元のヒアルロン酸量
は、前記測定操作のうちアスコルビン酸−鉄系における
ヒアルロン酸の断片化操作を省いた場合のアルブミンと
の複合体の濁度すなわち吸光度(Eso)を測定した。ヒ
アルロン酸の断片化抑制率(%)の算出は、数1と同様
に算出して求めた。
【0032】(2)活性酸素消去作用測定法 (SOD
様活性) まず、次の発色試薬、酵素液、ブランク液及び
反応停止液を調整する。 発色試薬:0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)にキサンチ
ンを0.04m mol/l、ニトロブルーテトラゾリウム(NO
2-TB)を0.24m mol/lとなるように溶解させる。 酵素液:0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)にキサンチンオ
キシダーゼ(バターミルク由来)を0.049単位/mlとなる
ように溶解させる。 ブランク液:0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0) 反応停止剤:69mMドデシル硫酸ナトリウム
【0033】「酵素・供試料検体(S)」は、1%供試料
水溶液(植物の各種抽出物水溶液または化合物水溶液)
0.1mlに発色試液1.0mlと酵素液1.0mlとを加え、37゜Cで
正確に20分間加温後、反応停止液2.0mlを加えて反応を
停止させる。反応停止後、560nmにおける吸光度(Es)を
測定する。また、「酵素検体(B)」は、1%供試料(植
物の各種抽出物水溶液または化合物水溶液)の代わりに
蒸留水0.1mlを加えて前記「酵素・供試料検体」の測定
と同様の操作を行なって560nmにおける吸光度(Eb)を測
定する。
【0034】一方、「無酵素・供試料検体(SB)」は1
%試料水溶液(植物各種抽出物水溶液または化合物水溶
液)0.1mlに発色試液1.0mlとブランク液1.0mlとを加
え、37゜Cで正確に20分間加温後反応停止液2.0mlを加え
て反応を停止させた後、560nmにおける吸光度(Esb)を
測定する。また、「無酵素検体(BB)」は、1%試料
(植物の各種抽出物水溶液または化合物水溶液)の代わ
りに蒸留水0.1mlを加えて前記「無酵素・供試料検体」
と同等の操作を行ない、560nmにおける吸光度(Ebb)を
測定する。そして、活性酸素消去率(%)とした。
【0035】
【数2】
【0036】表1は、SOD様活性およびムコ多糖断片
化抑制作用の結果を示す。なお、表1において断片化の
欄で「AsA-Fe系」はアスコルビン酸−鉄系の結果を
示し、「H22-Fe系」は過酸化酸素−鉄系の結果を示
す。
【0037】
【表1】
【0038】これらの結果より、没食子酸やカフェ酸の
ような活性酸素消去能を有することで知られている物質
と同じく各種クエルセチン誘導体にもSOD様活性が認
められた。それに対してムコ多糖類断片化抑制作用は、
没食子酸やカフェ酸には認められないが各種クエルセチ
ン誘導体には強い効果が認められた。
【0039】つぎに、この発明のムコ多糖断片化抑制剤
の化粧料への配合例を示す。尚、配合割合は重量部であ
る。
【0040】
【処方例1】化粧水 〈組成〉 (重量%) ムコ多糖断片化抑制剤 0.2 グリセリン 5.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.0) 1.5 エタノール 10.0 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部 〔製法〕前記原料を精製水に加え均一に混合する。
【0041】
【処方例2】化粧用クリーム 〈組成〉 (重量%) 油性成分: ミツロウ 2.0 ステアリルアルコール 5.0 ステアリン酸 8.0 スクワラン 10.0 乳化剤: 自己乳化型グリセリルモノステアレート 3.0 ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0) 1.0 香料 適量 防腐剤 適量 水相: ムコ多糖断片化抑制剤 0.2 プロピレングリコール 5.0 精製水 残部 〔製法〕前記水相の原料を混合し、加熱して70゜Cに保ち
水層部とする。一方、他の成分を混合し、加熱溶解して
70゜Cとして油相部とする。この油相部を前述の水層部に
加えて予備乳化を行ない、ホモミキサー均一に乳化し、
30゜Cまで冷却しクリームを得る。
【0042】
【処方例3】乳液 〈組成〉 (重量%) 油相: スクワラン 8.0 ワセリン 2.0 ミツロウ 0.5 乳化剤: ソルビタンセスキオレエート 0.8 ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.0) 1.2 水相: ムコ多糖断片化抑制剤 0.1 カルボキシビニルポリマー 0.2 プロピレングリコール 0.5 水酸化カリウム 0.1 エタノール 7.0 香料 適量 防腐剤 適量 精製水 残部 〔製法〕前記水相の原料を混合し、加熱して70゜Cに保ち
水層部とする。一方、他の成分を混合し、加熱溶解して
70゜Cとして油相部とする。この油相部を前述の水層部に
加えて乳化し、30゜Cまで冷却し乳液を得る。
【0043】
【処方例4】パック剤 〈組成〉 (重量%) 粉末: 酸化チタン 8.0 カオリン 7.0 油分: オリーブ油 3.0 香料 適量 防腐剤 適量 水相: ムコ多糖断片化抑制剤 1.0 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 15.0 ポリビニルアルコール 10.0 グリセリン 5.0 エタノール 5.0 精製水 残部 〔製法〕水相の原料を混合し、均一にする。さらに他成
分を混合し、均一になるまで攪拌する。
【0044】
【処方例5】クリーム状ファンデーション 〈組成〉 (重量%) 油相: ステアリン酸 0.2 モノステアリン酸グリセリン 5.0 セタノール 1.0 モノラウリン酸プロピレングリコール 3.0 スクワラン 7.0 オクタン酸セチル 8.0 顔料: 酸化チタン 8.0 カオリン 5.0 タルク 2.0 着色顔料 適量 防腐剤 適量 香料 適量 水相: ムコ多糖断片化抑制剤 0.3 トリエタノールアミン 1.2 ソルビット 3.0 精製水 残部 〔製法〕顔料を混合し粉砕する。水相を調整し、これに
混合した顔料を加え分散させた後、75゜Cに加熱する。油
相を調整し80゜Cに加熱する。油相を水相に攪拌しながら
加え乳化した後冷却し、50゜Cで香料を加えさらに30゜Cま
で冷却しクリーム状ファンデーションを得る。
【0045】
【発明の効果】クエルセチン誘導体が有するムコ多糖類
断片化抑制作用の特性に基づき、活性酸素を原因とする
種々の老化・疾病を有効に予防でき、さらにはこれらの
特性に基づき優れたムコ多糖類断片化抑制剤が提供でき
る。しかも、前記クエルセチン誘導体は、植物の各種抽
出物に含まれる天然物であり、安全、熱などに安定であ
り、副作用も少なく、化粧料はもとより医薬・食品の技
術分野等にも広く途を拓くなど、発明の目的を達成する
顕著な効果を奏でる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 H 8217−4C ABA C 8217−4C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表わされるクエルセチンの
    誘導体より選択された1種または2種以上を有効成分と
    してを含有することを特徴とするムコ多糖類断片化抑制
    剤。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のムコ多糖類断片化抑制
    剤からなる群より選択された1種または2種以上を有効
    成分として含有することを特徴とする化粧料。
JP6131058A 1994-05-20 1994-05-20 ムコ多糖類断片化抑制剤および化粧料 Pending JPH07309739A (ja)

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JPH11246336A (ja) * 1998-02-27 1999-09-14 Ichimaru Pharcos Co Ltd 活性酸素消去剤及び美肌化粧料組成物
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