JP2001150352A - 光学部品研摩用砥石並びにその製造方法 - Google Patents

光学部品研摩用砥石並びにその製造方法

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JP2001150352A JP33232799A JP33232799A JP2001150352A JP 2001150352 A JP2001150352 A JP 2001150352A JP 33232799 A JP33232799 A JP 33232799A JP 33232799 A JP33232799 A JP 33232799A JP 2001150352 A JP2001150352 A JP 2001150352A
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polishing
grinding
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grinding wheel
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Naoyuki Kishida
尚之 岸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨面品質を低下させることなく研磨時間を
短縮し、且つ良好な球面精度で安定的に加工できる光学
部品研摩用砥石とその製造方法を提供する。 【解決手段】 研磨用砥粒を研摩の目的に合わせて必要
量秤量した。一方、ポリイミド樹脂を必要量秤量し、ボ
ールミル等を用いて微粉砕し、粒径0.5〜50μm、
好ましくは粒径0.5μmの粉末にした。次いで、前記
研磨用砥粒とポリイミド樹脂粉末とを混合し、成形機に
よってタブレット品に圧縮成形した。このタブレット品
を焼成炉によって180℃〜250℃、好ましくは20
0℃で約3時間焼成してペレットを得た。このペレット
をペレット貼付皿に接着し、必要に応じて二次成形(研
削、ラッピング等)を行った後光学部品の研磨に使用し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学部
品を研摩するための砥石並びにその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の光学部品の研摩は、砂掛けや
ダイヤモンドペレットを用いた精研削加工に続いて、ピ
ッチ又はポリウレタンシートを鋳鉄皿に貼り付けた研摩
皿を用い、レンズと研摩皿との間にCeO等の研摩材
を水に分散させてなる研摩液を供給しながらレンズを研
摩して鏡面に近づけていくことにより行われている。
【0003】ピッチ研摩では、研摩時間が砂掛けや精研
削等の前工程の加工時間の10倍前後も要し、また数個
も加工すると球面精度が変化するので、この変化を抑制
しながら球面精度の品質を一定にするのはかなりの熟練
がいる。
【0004】ポリウレタンシートによる研摩はピッチ研
摩より高速で加工することが可能なので、研摩時間を幾
分短縮することができるが、研磨皿に縁だれ、中高など
の癖が発生しやすく、球面精度が非常に悪くなる。
【0005】また、研摩材を水に分散させた研摩液を用
いているため、作業時に研摩液が飛散し研摩機、作業者
の手などが汚れるので、作業環境が良いとはいえない。
【0006】ピッチ又はポリウレタンシートを用いた研
摩皿の代わりに、フェノール樹脂又はエポキシ樹脂等の
結合剤にダイヤモンド等の砥粒を分散保持してなるダイ
ヤモンドペレットのような固定砥粒工具が多く市販され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の固定砥粒工
具を用いてレンズ加工を実施する場合水を冷却材として
主に工具に供給する。しかるに、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂等の結合剤は水中に長時間曝されると、膨潤に
よってその寸法が刻々と変化する。このため、精度の良
い曲率を持ったレンズを連続的に加工することは非常に
困難である。
【0008】また、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等は
砥粒の保持力、耐熱性、耐摩耗性が不充分なため、レン
ズ加工中の砥石摩耗が早く、この点でも精度の良い曲率
を有するレンズを得ることは困難である。
【0009】特に、3〜5μm以下の粒径を有する研磨
用砥粒を結合剤中に分散させて良好な砥粒分散で強度の
ある研磨工具を製造することは従来極めて困難であっ
た。
【0010】本発明の目的は上述した従来技術の諸欠点
を解消し、研磨面品質を低下させることなく研磨時間を
短縮し且つ良好な球面精度で安定的に加工できる光学部
品研摩用砥石並びにその製造方法を提供せんとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光学部品研摩用砥石は、結合剤としてのポ
リイミド樹脂に研磨用砥粒を体積で1〜4倍量分散保持
させてなることを特徴とする。
【0012】また、かかる砥石を製造する請求項2の発
明は、ポリイミド樹脂粉末を結合剤として用い、これに
体積で1〜4倍量の研摩用砥粒を混合し、次いで成形
し、焼成し、請求項3の発明は研摩用砥粒をポリイミド
樹脂でコーティングし、これを単独で又はポリイミド樹
脂と混合し、次いで成形し、焼成することを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につき説
明する。
【0014】本発明に用いる研磨用砥粒としては、3〜
5μm以下の粒径を有するガラス研磨用砥粒、例えばダ
イヤモンド、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ク
ロム、シリカ等の粒子を用いる。本発明の砥石を粗研削
に用いる場合には、50μmまでの粒径を有する砥粒を
適宜使用しても良い。
【0015】かかる研磨用砥粒を結合剤として10μm
以下の粒径を有するポリイミド樹脂粉末と混合するか、
または適当な有機溶剤に溶解したりポリイミド樹脂でコ
ーティングし、しかる後、このコーティングされた砥粒
を混合するかまたは粒径10μm以下のポリイミド樹脂
粉末と共に混合する。いずれにしても、研磨用砥粒をポ
リイミド樹脂に対し体積で1〜4倍量になるように混合
する。
【0016】生成した混合物に、充填材としてコロイダ
ルシリカ、テフロン(登録商標)粉末または弗化炭素等
を必要に応じて適宜添加することができる。この混合物
を所望の形状に成形し、焼成することにより研摩用砥石
が得られる。
【0017】結合剤として用いるポリイミド樹脂は優れ
た耐熱性(熱変形温度:300℃以上)と機械的強度と
を兼備し、かつ水に対する膨潤特性が良好(伸びが小さ
く、寸法が安定している)で、さらに難燃性、摺動特性
も良好であり、3〜5μm以下の微少砥粒を効率よく分
散結合することができるので、得られた砥石はレンズ研
磨工具として極めて良好な工具である。
【0018】本発明に係る砥石を用いると、曲率半径の
安定したレンズを連続的に加工することが容易であり、
また加工時間を短縮し、レンズ表面品質を向上させ、そ
の上作業環境の浄化等の利点が得られる。従って、本発
明はレンズの自動加工に大きく寄与する。
【0019】なお、本発明に係る研摩用砥石は上述した
光学部品用のみに限られることなく、金属その他の材料
の精密研磨に適用することもできる。本発明によれば、
研磨面品質を低下させることなく研磨時間を短縮し且つ
良好な球面精度で安定的に加工できる。
【0020】(実施の形態1)図1に示すフローシート
に従って光学部品研摩用砥石を製造した。まず、研磨用
砥粒を研摩の目的に合わせて必要量秤量した。一方、ポ
リイミド樹脂を必要量秤量し、ボールミル等を用いて微
粉砕し、粒径0.5〜50μm、好ましくは粒径0.5
μmの粉末にした。次いで、前記研磨用砥粒とポリイミ
ド樹脂粉末とを混合し、成形機によってタブレット品に
圧縮成形した。
【0021】このタブレット品を焼成炉によって180
℃〜250℃、好ましくは200℃で約3時間焼成して
ペレットを得た。このペレットをペレット貼付皿に接着
し、必要に応じて二次成形(研削、ラッピング等)を行
った後光学部品の研磨に使用した。
【0022】(実施の形態2)図2に示すフローシート
に従って研摩用砥石を製造した。まず、研磨用砥粒を研
磨の目的に合わせて必要量秤量した。一方、ポリイミド
樹脂を必要量秤量し、有機溶剤に溶解した。生成した溶
液に前記研磨用砥粒を分散し、しかる後乾燥炉中で溶剤
を蒸発除去した。残存する固定物をボールミル等で微粉
砕してポリイミド樹脂で被履された砥粒を得た。これを
成形機でタブレット品に圧縮成形し、次いで焼成炉によ
って180℃〜250℃、好ましくは200℃で約3時
間焼成してペレットを得た。このペレットを貼付皿に貼
り、必要に応じて二次成形を行った後光学部品の研摩に
使用した。
【0023】(実施の形態3)27.2gのポリイミド
樹脂(ケルイミド601,三井石油化学工業株式会社
製)を60ccのN−メチル−2−ピロリドン(以下N
MPと略す)に溶解した。この際、溶解速度を上げるた
めNMPを60℃〜80℃に加熱した。
【0024】この溶液に研摩用砥石として172.8g
のRoxMI(東北金属株式会社製)を分散させた。こ
の際、分散を良くするために超音波を使用した。27.
2gのケルイミド601に対して172.8gのRox
MIというのは、真比重が各6.06と1.43である
のでこれを参考にケルイミド601とRoxMIが体積
で4:6となるよう計算で求めた値である。
【0025】混合分散したドロ状の混合物をシリコーン
ゴム板の上に薄く(好ましくは厚さが1mm以下)伸ば
し、約100℃で1時間乾燥固化させた。固化した混合
物をボールミル中で水を100cc加えて約20時間湿
式で微粉砕した後、水分を蒸発させてポリイミド樹脂で
被積された研摩粒子を得た。
【0026】次いで、この粒子を型に入れて圧縮成形機
で20φ×12のタブレットに成形し、乾燥炉中で18
0℃3時間焼成してペレットを得た。
【0027】比較のため、ポリイミド樹脂の代わりに2
4.5gのフェノール樹脂(NL−17,日本合成化工
株式会社製)を60ccのアセトンに溶解して得た溶液
に175.5gのRoxMIを分散させ、この分散混合
物から上述したと同様の方法により20φ×12のペレ
ットを得た。
【0028】これらのペレットを貼付皿に貼りつけて得
た径17.2φ、曲率半径R9.23の凸状の研磨皿を
二次成形した。これらの研磨皿と、従来のポリウレタン
シートの研磨皿とでLaSFO13の光学レンズを同一
条件で加工して次の表1に示す結果を得た。
【0029】
【表1】
【0030】ポリイミド樹脂とフェノール樹脂とを結合
剤として用いて得た12φ×5のペレットをそれぞれ水
中に入れて寸法変化を測定して図3に示す結果を得た。
図3からポリイミド樹脂製ペレットがフェノール樹脂製
ペレットより水中での寸法安定性に優れていることが分
かる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、研摩面品質を低下させ
ることなく研摩時間を短縮し且つ良好な球面精度で安定
的に加工できる光学部品研摩用砥石とその製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる光学部品研摩用
砥石の製造工程を示すフローシート。
【図2】本発明の実施の形態2にかかる光学部品研摩用
砥石の製造工程を示すフローシート。
【図3】結合剤としてのポリイミド樹脂とフェノール樹
脂の水中寸法安定性の比較結果を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤としてのポリイミド樹脂に研摩用
    砥粒を体積で1〜4倍量分散保持させてなる光学部品研
    摩用砥石。
  2. 【請求項2】 粒径10μm以下のポリイミド樹脂粉末
    を結合剤として用い、これに体積で1〜4倍量の研摩用
    砥粒を混合し、次いで生成した混合物を成形し、焼成す
    ることを特徴とする光学部品研摩用砥石の製造方法。
  3. 【請求項3】 研摩用砥粒をポリイミド樹脂でコーティ
    ングし、これを単独で又は粒径10μm以下のポリイミ
    ド樹脂と体積で1〜4倍量になるよう混合し、次いで成
    形し、焼成することを特徴とする光学部品研摩用砥石の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015208828A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 富士製砥株式会社 回転砥石の製造法及び該製造法によって製造した回転砥石
WO2021124601A1 (ja) * 2019-12-17 2021-06-24 オリンパス株式会社 光学ガラス用研磨工具、光学ガラス用研磨工具の製造方法及び光学ガラスの研磨方法
CN113334263A (zh) * 2021-07-27 2021-09-03 南京三超新材料股份有限公司 一种大气孔高气孔率砂轮成型料混制方法

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