JP3854835B2 - エポキシ樹脂乳濁液を用いたレジノイド砥石の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂乳濁液を用いたレジノイド砥石の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エポキシ樹脂を結合剤として使用するレジノイド砥石に関し、特に使用する砥粒の平均粒径が50μm以下である研磨およびラップ分野に用いられるレジノイド砥石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、幅広い産業の分野でポリシング(あるいはラッピング)と呼ばれる研磨方法が多用されている。ポリシングとは、定盤上に貼られた不織布あるいは発泡パッドなどの研磨パッドに被加工材の被加工面を押しつけて強制回転させ、そこに遊離砥粒を含有したスラリー(細かい粉末が液体中に分散している濃厚な懸濁液)を流して研磨をおこなうものであり、たとえば半導体ウェハの研磨といった精密研磨の分野においては、その仕上げ加工のほとんどが上記ポリシングによりおこなわれているのが現状である。
【0003】
しかし、ポリシングは遊離砥粒を含有したスラリーを流しながら研磨加工をおこなうものである為に研磨に関与しないで廃棄されるスラリーが多く、必要以上に経済的なコストがかかるということに加え、定盤上に貼られた不織布あるいは発泡パッドなどの研磨パッドに弾性がある為、被加工材にロールオフ(端面のダレ)や微小うねり(被削面の小さなうねり)といった不具合が発生するという指摘がなされるようになってきた。上記理由から近年、遊離砥粒を含有したスラリーを用いるポリシングに代えてたとえばビトリファイド砥石やレジノイド砥石といった砥粒固定型砥石を用いた精密加工への期待が高まりつつある。
【0004】
上記固形砥石の一つであるレジノイド砥石すなわちレジノイド系ボンドを結合剤として使用する砥石は、砥粒を結合する合成樹脂結合剤が、ガラス質結合剤(ビトリファイドボンド)、金属質結合剤(メタルボンド)や電着結合等に比較して低い弾性率を有することから、研磨加工中に被加工材から砥粒に作用する負荷を結合剤の弾性変形によって緩和できる為、上述のような精密加工の分野での利用が模索されており、本発明者はかかるレジノイド砥石の中でもフェノール樹脂を結合剤としたものに比べてより低い弾性率を有するエポキシ樹脂を結合剤として用いたレジノイド砥石に着目した。
【0005】
ところで、高度な被加工物表面品位が求められる場合にはそれに応じて平均粒径が小さい微細砥粒を用いた砥石が使用される。しかし、従来技術によるレジノイド砥石では、用いられる砥粒の平均粒径が50μm以下とりわけ数μmのオーダーとなると、かかる砥石を用いた研磨加工によって被加工材に所望の平均表面粗さは与えられるものの、被加工材の被加工面に傷が入ってしまうという課題があり、精密研磨およびラップ分野に用いられるレジノイド砥石を作成することは困難であった。
【0006】
上述のように被加工材の被加工面に傷が発生する原因について、本発明者は以下の理由によるものであると考えた。すなわち、乾粉状態で原料を混合して型に詰めて成型されるホットプレス製法によるレジノイド砥石では、先に述べたように粒径が細かい砥粒を用いた場合には原料を均一に混合することが難しく、また原料に用いるエポキシ粉などの樹脂粉は樹脂であるがゆえに粉砕に限界がある。その為、完成したレジノイド砥石の組織内において結合剤が砥粒の周囲を取り囲むように結合してしまい、加工に際してこの結合剤が好適な研磨加工を阻害し、更にその負荷によって砥粒と結合剤が一体となったまま集団的に脱落してそれが被加工物の被加工面に傷をつけるものと考えられる。また、液状樹脂と砥粒とを混合してスラリーの状態とした後に型に流し込む鋳込み製法によるレジノイド砥石の場合には、液状樹脂と砥粒とを混合する際に鋳型に流し込むのが可能な粘度を維持する必要がある為に混合できる砥粒量に限界があり、完成したレジノイド砥石において砥粒の容量パーセント濃度が樹脂のそれを上回ることができず、とりわけ微細砥粒になるほどその傾向は顕著になる。砥石の中で切れ刃としてはたらくものは砥粒であるので、砥粒より結合剤の量が多いということはすなわち好適な研磨加工を阻害するものが多いということであり、この過多の結合剤が研磨加工抵抗の増加を招き、それによって砥粒と結合剤とが集団的に脱落することで被加工材の被加工面に傷をつけるものと考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、平均粒径が50μm以下である砥粒を用い且つ結合剤に対する砥粒の割合が比較的高く、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても傷を発生させず優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】
上記目的を達成する為に、発明の要旨とするところは、エポキシ樹脂結合剤により平均粒径が50μm以下である砥粒が相互に結合されて形成されたレジノイド砥石の製造方法であって、(a)水、エポキシ樹脂、および乳化剤を混合させて乳濁液とする樹脂混合工程と、(b)その樹脂混合工程で得られた乳濁液に前記砥粒を混合して砥石原料とする砥石原料調整工程と、(c)その砥石原料調整工程で得られた砥石原料を鋳型に流し込む鋳込み工程と、(d)その鋳込み工程で鋳込まれた材料を水が乾かないように密閉状態にして養生させ硬化させる養生硬化工程と、(e)その養生硬化工程により硬化した砥石成型品に熱処理を施す熱処理工程とを、含むことを特徴とするものである。
【0009】
【第1発明の効果】
このようにすれば、水、エポキシ樹脂、および乳化剤を混合させて乳濁液とする樹脂混合工程と、その樹脂混合工程で得られた乳濁液に前記砥粒を混合して砥石原料とする砥石原料調整工程と、その砥石原料調整工程で得られた砥石原料を鋳型に流し込む鋳込み工程と、その鋳込み工程で鋳込まれた材料を水が乾かないように密閉状態にして養生させ硬化させる養生硬化工程と、その養生硬化工程により硬化した砥石成型品に熱処理を施す熱処理工程とを、含むことから、前記乳濁液に砥粒と硬化剤とを添加混合し、そうして得られた砥石原料を鋳型に鋳込み、密閉状態において水を含ませたまま硬化させることで、平均粒径が50μm以下である砥粒を用い且つ結合剤に対する砥粒の割合が比較的高いレジノイド砥石であっても、網目状のエポキシ樹脂結合剤が連通気孔を備えた状態で砥粒を相互に結合する砥石組織が形成される。すなわち本発明によれば、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても傷を発生させず優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石を提供することができる。
【0010】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、前記砥石原料調整工程は、前記樹脂混合工程で得られた乳濁液に、その乳濁液と混合後の砥石原料全体に対する容量%が10〜60%となる砥粒を混合して砥石原料とするものである。このようにすれば、網目状のエポキシ樹脂結合剤が連通気孔を備えた状態で砥粒を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0011】
また、前記樹脂混合工程は、好適には、乳化剤としてHLB値(hydrophile−lypophile balance:親水親油バランス)の異なる少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである。このようにすれば、網目状のエポキシ樹脂結合剤が連通気孔を備えた状態で砥粒を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0012】
また、前記樹脂混合工程は、好適には、乳化剤としてHLB値がそれぞれ4〜8、8〜17、11〜15.6である3種類の非イオン系乳化剤のうち、少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである。この乳化剤はたとえば特開平5−54496号公報に記載されているものであり、そのような乳化剤を用いれば、網目状のエポキシ樹脂結合剤が連通気孔を備えた状態で砥粒を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0013】
また、前記樹脂混合工程は、好適には、水とエポキシ樹脂との混合液全体に対するエポキシ樹脂の容量%が16〜70%となるエポキシ樹脂を混合するものである。このようにすれば、エポキシ樹脂が樹脂混合工程においてが好適に乳化する為、網目状のエポキシ樹脂結合剤が連通気孔を備えた状態で砥粒を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0015】
また、前記レジノイド砥石は、好適には、15〜90容量%の連通気孔を有するものである。このようにすれば、連通気孔がチップポケットあるいは研磨液溜まりとして機能する為、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても傷を発生させず優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石を提供することができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施例であるレジノイド砥石10の構成を拡大して示す図である。図1において、レジノイド砥石10は、CBN、ダイヤモンド等の超砥粒や、酸化セリウム、SiC、溶融アルミナ等の一般砥粒である砥粒12が、硬化剤により硬化させられた網目状の合成樹脂結合剤すなわちエポキシ樹脂結合剤14によって相互に結合されることにより、多数の連通気孔16を備えて構成されている。
【0021】
このようにして構成されたレジノイド砥石10では、その加工面が被加工材18の被加工面22に摺接させられることにより、砥粒12の切れ刃20が被加工材18の被加工面22を研磨する。加工に伴って砥粒12の一部が破砕されると次の切れ刃20が再生されて加工性能が継続される。上記エポキシ樹脂結合剤14は、専ら砥粒12間を必要且つ十分に結合するように、砥粒12あるいは全体に対する重量割合が決定されている。このとき、砥粒12の平均粒径が小さくなるほど加工に関与する切れ刃20が小さくなると同時に切れ刃数が増加する為、砥粒12の粒径が小さくなる程それに見合った平滑な被加工物表面品位が得られるようになる。
【0022】
一方、レジノイド砥石10に用いられる砥粒12の粒径がたとえば平均粒径50μm以下とりわけ数μmのオーダーとなると、加工に際して砥粒12とエポキシ樹脂結合剤14とが一体となったまま集団的に脱落してそれが被加工物18の被加工面22に傷をつけるという問題が発生し易く、従来技術ではレジノイド砥石を精密研磨およびラップ分野に用いることは困難であった。しかし、本実施例のレジノイド砥石10によれば、上記問題が発生しないようにその製造工程において、水、エポキシ樹脂、および乳化剤を混合させて乳濁液とし、そうして得られた乳濁液に砥粒12および硬化剤を混合させた後に鋳型に流し込んで硬化させることで、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を必要十分に結合する砥石組織が形成されるようになっている。
【0023】
上記レジノイド砥石10は、例えば図2に示す工程により製造される。先ず、樹脂混合工程P1において、乳化剤の添加されたエポキシ樹脂主剤と硬化剤とをたとえば高速攪拌機などでよく混合し、その後に所定量の水を添加し、数分間高速で液全体が白濁するまで混合し、エポキシ樹脂乳濁液(エポキシエマルジョン液)を作成する。ここで添加される水が硬化段階でレジノイド砥石10の砥石組織内に連通気孔16を形成する。水の添加量としては、目的とした容積割合の連通気孔16たとえば完成したレジノイド砥石10の容積全体に占める割合が15〜90容量%の連通気孔16を得る為の量を添加する必要があるが、あまり水の量が多いと乳濁液が好適に乳濁化しない為、上記樹脂混合工程P1の段階におけるエポキシ樹脂と水との混合溶液全体に占めるエポキシ樹脂の割合が16〜70容積%の範囲内、より好適には20〜40容積%の範囲内となるように添加する水の量を調整する。エポキシ樹脂濃度が16容積%より少ないと乳濁液の安定性が確保できず、また70容積%より高濃度であれば連通気孔16の容積割合が少なくなり、レジノイド砥石10に目的とした加工性能を付与できないからである。
【0024】
上記樹脂混合工程P1に続く砥石原料調整工程P2において、上記樹脂混合工程P1で混合されたエポキシ樹脂乳濁液に所定量の砥石12を投入した後、たとえば高速攪拌機などでよく混合することにより砥石原料を調整する。調整された砥石原料は続く鋳込み工程P3において所定の鋳型に鋳込まれ、更に続く養生硬化工程P4において水が乾かないように密閉状態にして養生される。養生温度は常温でも可能であるが、温度を上げる方が硬化時間が短くて済む。ただし、硬化温度が逆に高すぎると乳濁液が分解して水とエポキシ樹脂が分離してしまい、レジノイド砥石10の砥石強度が低くなる為、理想的には20〜40℃の温度範囲、より好適には20〜30℃の温度範囲であることが望ましい。その養生硬化工程P4によって硬化した砥石成型品すなわちその表面を触ってもべとつき感のない状態にまで固まった砥石成型品を前記鋳型から脱型し、その後、熱処理工程P5において熱処理(アフターキュア)を施す。熱処理の条件としては、60℃程度まで約3時間かけて温度を上昇させ、大部分の水分を蒸発させる。続いて、約2時間かけて約100℃まで昇温させ、約100℃で2時間程度保持する。その後、自然放冷を行うことで本実施例のレジノイド砥石10が作成される。この熱処理工程P5での最高温度は、エポキシ樹脂結合剤14の有する強度発現に関係し、温度が高いほどその樹脂の耐熱性や剛性は向上するが、その樹脂のTg点(ガラス転移温度)以上の温度で熱処理を施しても上記耐熱性および剛性はTg点にて熱処理したレジノイド砥石10と変わらない。
【0025】
ここで、前記樹脂混合工程P1は、好適には、乳化剤としてHLB値がそれぞれ4〜8、8〜17、11〜15.6である3種類の非イオン系乳化剤のうち、少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである。この乳化剤はたとえば特開平5−54496号公報に記載されているものであり、そのような乳化剤を用いれば、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。エポキシ樹脂の乳化が好適におこなわれなかったレジノイド砥石30では、たとえば図3に示すように、レジノイド砥石30の砥石組織内においてエポキシ樹脂結合剤14が砥粒12の間で球状化した状態で硬化させられ、このようなレジノイド砥石30を研磨加工に用いると、砥粒12とエポキシ樹脂結合剤14とが一体となったまま集団的に脱落してそれが被加工物18の被加工面22に傷をつける可能性がある。
【0026】
[実験例1]
次に、本発明の効果を検証する為に本発明者がおこなった実験例1について説明する。本発明者は、先ず以下の表1に示された割合の材料を用いて、前述の図2に示す工程に従って本発明の実施例である実施例試料1〜5のレジノイド砥石と、樹脂混合工程P1において樹脂濃度を16〜70容量%の範囲外とした比較例試料1、2のレジノイド砥石を作成した。ここで、表1に示すそれぞれの材料の割合は樹脂濃度を除いて全て容量部である。
【0027】
Figure 0003854835
【0028】
試料の作成では、樹脂混合工程P1においてHLB値がそれぞれ4〜8、8〜17、11〜15.6である3種類の非イオン系乳化剤のうち2種類の乳化剤を添加したエポキシ樹脂に硬化剤を加えよく混合した後、水を添加して再度激しく混合して得られたエポキシ樹脂乳濁液に、続く砥石原料調整工程P2で砥粒12として平均粒径が0.8μmである酸化セリウムを混合撹拌して砥石原料を調整した。ここで、エポキシ樹脂の比重は1.15、酸化セリウムの比重は6.0であった。こうして調整された砥石原料を、続く鋳込み工程P3において鋳型に鋳込み、養生硬化工程P4において約25℃にて密閉し2日間養生硬化させた後に脱型し、その後の熱処理工程P5において約100℃にて2時間保持の熱処理を施した。試料が完成した後、それぞれの砥石についてその構造および砥石組織観察をおこなうと以下の表2に示すような結果となった。ここで、表2に示す砥粒率、結合剤率(エポキシ樹脂結合剤の割合)、および気孔率は全て容量%である。
【0029】
Figure 0003854835
【0030】
上記表2の結果に示されるように、実施例試料1〜5は所望の網目状のエポキシ樹脂結合剤14が砥粒12を連通気孔16を備えた状態で結合していることが確認できた。一方、比較例試料1では砥石がもろく崩れやすい状態となり、砥石組織を観察すると図3に示すようにエポキシ樹脂結合剤14が砥粒12の間で球状化した状態で硬化させられていることが観察された。この結果から前記樹脂混合工程P1は、水とエポキシ樹脂との混合液全体に占めるエポキシ樹脂の割合が16〜70容量%の範囲内となるエポキシ樹脂乳濁液とすることで、所望の網目状のエポキシ樹脂結合剤14が砥粒12を好適に結合するレジノイド砥石10が得られることがわかった。
【0031】
[実験例2]
更に、本発明者は実験例2として、本発明のレジノイド砥石と従来技術のレジノイド砥石との研磨性能の比較試験をおこなった。先ず、従来技術により比較例試料3および4を作成した。比較例試料3は合成樹脂結合剤として粉末フェノール樹脂が用いられ、乾粉状態で原料を混合して型に詰めて成型するホットプレス製法により成型された。比較例試料3の完成後の砥石構造は砥粒率が57容量%、結合剤率が38容量%、気孔率が5容量%だった。また、比較例試料4は合成樹脂結合剤として乳濁液としない従来の液状エポキシ樹脂(2液型)が用いられ、液状樹脂と砥粒とを混合してスラリーの状態とした後に型に流し込む鋳込み製法により成型された。比較例試料4の完成後の砥石構造は砥粒率が25容量%、結合剤率が43容量%、気孔率が32容量%だった。尚、比較例試料3については、乾粉混合の後に約130℃でホットプレス成型し、その後さらに約150℃で熱処理をおこなった。また、比較例試料4については、気孔剤として発泡スチロールを添加し、常温で硬化させた後、約150℃で熱処理をおこなった。砥粒には全て実施例試料1〜5および比較例試料1、2と同様に平均粒径が0.8μmである酸化セリウムを用いた。その後、以下の試験条件で、実施例試料2、比較例試料3および4の研磨加工レート(μ/min)、表面粗さ:Ra(Å)、表面微小うねり:Wa(Å)、およびワーク表面の傷について観察をおこなうと表3に示すような結果となった。
【0032】
[試験条件]
研磨機械:5B両面研磨盤
砥石寸法:外径327φ×厚み10×内径110φ
砥石回転数:上15rpm 下45rpm
ワーク:2.5インチガラスハードディスク基板
加工枚数:1バッチ4枚加工×10バッチの平均値
【0033】
Figure 0003854835
【0034】
上記表3に示されるように、実施例試料2による研磨ではワークの被加工面に砥粒径に見合った傷のない良好な研磨面が得られることが確認された。一方、従来技術である比較例試料3および4による研磨ではワークの被加工面に深い傷が発生した。これは、研磨加工に際して砥粒と合成樹脂結合剤とが一体となったまま集団的に脱落して、それがワークの被加工面に傷をつけたものと考えられる。また、上記表3の結果から、実施例試料2は従来技術に比較して加工レートについても良好な結果を得られることが確認された。
【0035】
[実験例3]
更に、本発明者は実験例3として、本発明の実施例であるレジノイド砥石による研磨と、従来技術である遊離砥粒ポリシングによる研磨との比較試験をおこなった。先ず、平均粒径0.9μmの酸化セリウム砥粒を用い、前述の図2に示す工程に従って実施例試料6を作成した。こうして作成された実施例試料6の砥粒率は34容量%、結合剤率は19容量%、気孔率は47容量%であった。実施例試料6の研磨では、研磨機械として5B両面研磨盤を、研磨液として水を用い、2.5インチガラスハードディスク基板をワークとして19.7KPaの荷重をかけて研磨試験をおこなった。また、比較例のポリシングによる研磨では、研磨パッドに酸化セリウム含有発泡ウレタンパッドを用い、水に酸化セリウムを20%の割合で含有させたスラリーを流しながらワークである2.5インチガラスハードディスク基板にポリシングを施した。さらに、1次ポリシングの施されたワークに、同様のポリシング条件で2次ポリシングを施した。以上の試験条件で、実施例試料6による研磨、遊離砥粒1次ポリシング、遊離砥粒2次ポリシングの加工レートと、加工時間、表面粗さ、および表面微小うねりとの関係を調べると、以下の図4〜6に示すような結果となった。
【0036】
図4は、実施例試料6による研磨と比較例である遊離砥粒ポリシングによる研磨のそれぞれの加工時間(分)と加工レート(mg/分)の関係を示すグラフである。このグラフによれば、実施例試料6は従来技術である遊離砥粒ポリシングに比較して約1.7倍の研磨レートを得ることができることが確認された。また、図5は、実施例試料6による研磨、比較例である遊離砥粒1次ポリシング、および比較例である遊離砥粒2次ポリシングのそれぞれの加工レート:重量(mg/分)と表面粗さ:Ra(Å)との関係を示すグラフ、図6はそれぞれの加工レート:重量(mg/分)と表面微小うねり:Wa(Å)との関係を示すグラフである。これら図5および図6によれば、実施例試料6による研磨の加工レートに対する表面粗さおよび微小うねりは従来技術である遊離砥粒1次ポリシングに比較して優れており、その品位は遊離砥粒2次ポリシングに近いものであることが確認された。
【0037】
このように、本実施例によれば、樹脂混合工程P1において混合された乳濁液に砥粒12と硬化剤とを添加混合し、そうして得られた砥石原料を鋳込み工程P3において鋳型に鋳込み、水を含ませたまま硬化させることで、平均粒径が50μm以下である砥粒12を用い且つエポキシ樹脂結合剤14に対する砥粒12の割合が比較的高いレジノイド砥石であっても、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が形成される。すなわち本発明によれば、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても傷を発生させず優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石10を提供することができる。
【0038】
また、本実施例のレジノイド砥石の製造方法は、好適には、樹脂混合工程P1で得られた乳濁液に、その乳濁液と混合後の砥石原料全体に対する容量%が10〜60%となる砥粒12を混合して砥石原料とする砥石原料調整工程を更に含むものである為、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0039】
また、本実施例の樹脂混合工程P1は、好適には、乳化剤としてHLB値の異なる少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである為、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0040】
また、本実施例の樹脂混合工程P1は、好適には、乳化剤としてHLB値がそれぞれ4〜8、8〜17、11〜15.6である3種類の非イオン系乳化剤のうち、少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである為、そのような乳化剤を用いれば、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0041】
また、本実施例の樹脂混合工程P1は、好適には、水とエポキシ樹脂との混合液全体に対するエポキシ樹脂の容量%が16〜70%となるエポキシ樹脂を混合するものである為、エポキシ樹脂が樹脂混合工程P1においてが好適に乳化し、網目状のエポキシ樹脂結合剤14が連通気孔16を備えた状態で砥粒12を相互に結合する砥石組織が好適に形成される。
【0042】
また、本実施例の砥粒は12は、好適には、50μm以下の平均粒径を有するものである為、精密研磨およびラップ分野において所望される被加工面品位を実現するレジノイド砥石10を提供することができる。
【0043】
また、本実施例のレジノイド砥石10は、好適には、15〜90容量%の連通気孔16を有するものである為、連通気孔16がチップポケットあるいは研磨液溜まりとして機能し、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても傷を発生させず優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石10を提供することができる。
【0044】
また、本実施例は、エポキシ樹脂結合剤14により砥粒12が相互に結合されて形成されたレジノイド砥石10であって、砥石全体に占める容量%が10〜60%である網目状の前記エポキシ樹脂結合剤14により、砥石全体に占める容量%が10〜60%である平均粒径50μm以下の前記砥粒12が相互に結合されて形成されたものである為、網目状のエポキシ樹脂結合剤14によって相互に結合された平均粒径50μm以下の微細砥粒12が精密研磨およびラップ分野において所望される被加工面品位を実現することに加え、砥石組織においてエポキシ樹脂結合剤14に比較して砥粒12の容量が大きい為、エポキシ樹脂結合剤14と砥粒12とが集団的に脱落することで被加工材18の被加工面22に傷をつけるといった問題が発生せず、精密研磨およびラップ分野に用いられたとしても優れた被加工面品位を実現するレジノイド砥石10を提供することができる。
【0045】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様でも実施される。
【0046】
たとえば、前述の実施例では、樹脂混合工程P1において水、エポキシ樹脂、および乳化剤を混合させて乳濁液とした後に、砥石原料調整工程P2において砥粒12を混合していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば水、エポキシ樹脂、乳化剤、および砥粒を同時に混合するものであってもよい。
【0047】
また、前述の実験例では、砥粒12として酸化セリウムが用いられていたが、本発明はシリカ、溶融アルミナなどの一般砥粒や、CBN、ダイヤモンドなどの超砥粒をはじめとする様々な砥粒を用いたレジノイド砥石10にも当然に用いられるものである。
【0048】
その他一々例示はしないが、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるレジノイド砥石の構成を拡大して示す図である。
【図2】本発明の一実施例であるレジノイド砥石の製造工程の一例を示す工程図である。
【図3】エポキシ樹脂結合剤が砥粒の間で球状化した状態で硬化させられたレジノイド砥石の構成を拡大して示す図である。
【図4】本発明の一実施例であるレジノイド砥石による研磨と比較例であるポリシングによる研磨のそれぞれの加工時間と加工レートの関係を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例であるレジノイド砥石による研磨と比較例である1次ポリシング、および比較例である2次ポリシングのそれぞれの加工レートと表面粗さとの関係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施例であるレジノイド砥石による研磨と比較例である1次ポリシング、および比較例である2次ポリシングのそれぞれの加工レートと表面微小うねりとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10:レジノイド砥石
12:砥粒
14:エポキシ樹脂結合剤
16:連通気孔
P1:樹脂混合工程
P2:砥石原料調整工程
P3:鋳込み工程

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂結合剤により平均粒径が50μm以下である砥粒が相互に結合されて形成されたレジノイド砥石の製造方法であって、
    水、エポキシ樹脂、および乳化剤を混合させて乳濁液とする樹脂混合工程と、
    該樹脂混合工程で得られた乳濁液に前記砥粒を混合して砥石原料とする砥石原料調整工程と、
    該砥石原料調整工程で得られた砥石原料を鋳型に流し込む鋳込み工程と、
    該鋳込み工程で鋳込まれた材料を水が乾かないように密閉状態にして養生させ硬化させる養生硬化工程と
    該養生硬化工程により硬化した砥石成型品に熱処理を施す熱処理工程と
    を、含むことを特徴とするレジノイド砥石の製造方法。
  2. 前記砥石原料調整工程は、前記樹脂混合工程で得られた乳濁液に、該乳濁液と混合後の砥石原料全体に対する容量%が10〜60%となる前記砥粒を混合して砥石原料とするものである請求項1のレジノイド砥石の製造方法。
  3. 前記樹脂混合工程は、乳化剤としてHLB値の異なる少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである請求項1または2のレジノイド砥石の製造方法。
  4. 前記樹脂混合工程は、乳化剤としてHLB値がそれぞれ4〜8、8〜17、11〜15.6である3種類の非イオン系乳化剤のうち、少なくとも2種類の乳化剤を用いるものである請求項1から3の何れかのレジノイド砥石の製造方法。
  5. 前記樹脂混合工程は、水とエポキシ樹脂との混合液全体に対するエポキシ樹脂の容量%が16〜70%となるエポキシ樹脂を混合するものである請求項1から4の何れかのレジノイド砥石の製造方法。
  6. 前記レジノイド砥石は15〜90容量%の連通気孔を有するものである請求項1からの何れかのレジノイド砥石の製造方法。
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