JP2001148929A - コンバインの穀稈移送停止装置。 - Google Patents

コンバインの穀稈移送停止装置。

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JP2001148929A
JP2001148929A JP33290499A JP33290499A JP2001148929A JP 2001148929 A JP2001148929 A JP 2001148929A JP 33290499 A JP33290499 A JP 33290499A JP 33290499 A JP33290499 A JP 33290499A JP 2001148929 A JP2001148929 A JP 2001148929A
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traveling
grain
culm
reaper
combine
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Hidetaka Hirayama
秀孝 平山
Fumio Yoshimura
文夫 吉邨
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】刈取機で穀稈刈取り作業中に走行を前進走行か
ら後進走行へ切換操作したときに、該刈取機の穀稈掻込
移送装置、及び脱穀機のフィ−ドチエンの作動を制御装
置により、停止制御させるか、又は該刈取機の上昇制御
より優先して、該穀稈掻込移送装置、及び該フィ−ドチ
エンの作動を該制御装置により、停止制御させようとす
るものである。 【解決手段】走行装置2前側の刈取機3の刈刃装置4で
刈取った刈取り穀稈を穀稈掻込移送装置5で移送して、
フィ−ドチエン7と挾持杆8とで引き継ぎして、挾持移
送中に脱穀する脱穀機3と、該刈取機3を昇降操作する
昇降シリンダ11とを設け、刈取り作業中に該走行装置
2を後進走行へ切換操作したときには、該穀稈掻込移送
装置5、及び該フィ−ドチエン7を制御装置10で停止
制御するか、又は該刈取機3の上昇制御より優先して、
該穀稈掻込移送装置5、及び該フィ−ドチエン7を該制
御装置10で停止制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行装置前側の
刈取機の刈刃装置で刈取った刈取り穀稈を穀稈掻込移送
装置で移送して、フィ−ドチエンと挾持杆とで引継ぎし
て、挾持移送中に脱穀する脱穀機と、該刈取機を昇降操
作する昇降シリンダとを設け、刈取り作業中に該走行装
置を後進走行へ主変速レバ−で切換操作したときは、該
刈取機の該穀稈掻込装置、及び脱穀機の該フィ−ドチエ
ンを制御装置で停止制御するか、又は該刈取機の上昇制
御より優先して、該穀稈掻込移送装置、及び該フィ−ド
チエンの作動を該制御装置で停止制御する技術であり、
コンバインの穀稈移送停止装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】コンバインで立毛穀稈を刈取り収穫作業
のときは、このコンバインの走行装置を前進走行させ
て、この走行装置の前部に設けた刈取機の刈刃装置で刈
取った刈取り穀稈は、穀稈掻込移送装置で移送され、脱
穀機のフィ−ドチエンと挾持杆とで引継されて挾持移送
され、この挾持移送中に該脱穀機で脱穀され、脱穀済み
で選別済みの穀粒を一時貯留する。
【0003】この穀稈刈取り作業中に前記走行装置を前
進走行から後進走行へ切換操作して後進走行のときは、
刈取機は所定の高さ位置まで昇降シリンダによって上昇
制御され、その後に穀稈移送経路の穀稈掻込移送装置、
及びフィ−ドチエンの作動が制御装置によって停止制御
され、刈取り穀稈の移送が停止される。又、この後進走
行が終了して前進走行へ切換操作すると、該刈取機は該
昇降シリンダによって元の刈取り高さ位置へ下降制御さ
れて元の位置へ復元され、刈取り作業を経続する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前進走行から後進走行
へ切換操作すると、刈取機が所定位置へ上昇され、その
後に穀稈移送経路の穀稈掻込移送装置、及びフィ−ドチ
エンが停止制御されるが、この停止制御までに時間を要
することにより、該穀稈掻込移送装置は上昇制御される
が、該フィ−ドチエンは固定状態であり、このために、
これら両者の関係位置が変ることによって、移送中の刈
取り穀稈は引継ぎのときに穀稈こぼれが発生したり、
又、旋回のときに脱穀済みの排藁を圃場へまき散らした
りすること等が発生していたが、この発明により、これ
らの問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために、この発明
は、走行装置2前部の刈取機3の刈刃装置4で刈取った
刈取り穀稈を移送する穀稈掻込移送装置5から脱穀機6
のフィ−ドチエン7と挾持杆8とで引継ぎ挾持して移送
中に脱穀する該脱穀機6と、該刈取機3を昇降操作する
昇降シリンダ11等を設けたコンバインにおいて、穀稈
刈取り作業中に該走行装置2を後進走行へ主変速レバ−
9で切換操作して後進走行のときは、穀稈移送経路の該
穀稈掻込移送装置5及び該フィ−ドチエン7の作動を停
止制御する制御装置10を設けた構成とするか、又は該
刈取機3の上昇制御より優先して穀稈移送経路の該穀稈
掻込移送装置5及び該フィ−ドチエン7の作動を停止制
御する制御装置10を設けたことを特徴とするコンバイ
ンの穀稈移送停止装置の構成とする。
【0006】
【発明の作用】コンバインで立毛穀稈を刈取り収穫作業
のときは、このコンバインの走行装置2を前進走行させ
て、この走行装置2の前部に設けた刈取機3の刈刃装置
4で刈取った刈取り穀稈は、穀稈掻込移送装置5で移送
され、脱穀機6のフィ−ドチエン7と挾持杆8とで引継
ぎされて挾持移送され、この挾持移送中に該脱穀機6で
脱穀され、脱穀済みで選別済みの穀粒を一時貯留する。
【0007】この穀稈刈取り作業中に前記走行装置2を
前進走行から後進走行へ主変速レバ−9で切換操作して
後進走行のときは、穀稈移送経路の刈取機3の穀稈掻込
移送装置5、及び脱穀機6のフィ−ドチエン7の作動が
制御装置10によって停止制御され、その後に該刈取機
3は所定の高さ位置へ昇降シリンダ11によって上昇制
御される。
【0008】又は後進走行へ切換操作して後進走行のと
きは、前記刈取機3を昇降シリンダ11で上昇制御する
より優先し、穀稈移送経路の該刈取機3の穀稈掻込移送
装置5、及び脱穀機6のフィ−ドチエン7の作動が制御
装置10によって停止され、その後に該刈取機3は所定
の高さ位置へ昇降シリンダ11によって上昇制御され
る。
【0009】前記後進走行が終了して前進走行へ切換操
作すると、前記刈取機3は昇降シリンダ11によって、
元の刈取り高さ位置へ下降制御されて元の位置へ復元さ
れ、刈取り作業を経続する。
【0010】
【発明の効果】前進走行から後進走行へ切換操作する
と、穀稈移送経路の刈取機3の穀稈掻込移送装置5、及
び脱穀機6のフィ−ドチエン7が停止制御された後に、
該刈取機3は上昇制御されたり、又は該刈取機3の上昇
制御より優先して、これら穀稈掻込移送装置5、及びフ
ィ−ドチエン7が停止制御されることにより、このため
に、刈取り穀稈は引継ぎ部で穀稈のこぼれがなくなり、
又、排藁を圃場へまき散らすこともなく、更に穀稈が該
脱穀機6部で停滞することがなくなり、エンジンの回転
の変動が少なく穀粒の選別性能の向上を図ることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】コンバイン1の走行装置2の前部
に設けた刈取機3の刈刃装置4で刈取った刈取り穀稈を
穀稈移送経路の穀稈掻込移送装置5で移送し、この刈取
機3の後方で走行車台13上側に載置した脱穀機6のフ
ィ−ドチエン7と挾持杆8とで引継ぎし、該脱穀機6内
を挾持移送中にこの脱穀機6で脱穀する構成である。
【0012】前記走行装置2を主変速レバ−9の切換操
作により、前進走行から後進走行へ切換したときには、
穀稈移送経路の刈取機3の穀稈掻込移送装置5、及び脱
穀機6のフィ−ドチエン7の作動を制御装置10で停止
制御するか、又は、昇降シリンダ11の伸張作動によ
り、該刈取機3の上昇制御より、優先してこれら穀稈掻
込移送装置5、及びフィ−ドチエン7の作動を該制御装
置10で停止制御する穀稈移送停止装置12を図示して
説明する。
【0013】前記コンバイン1の走行車台13の下側に
は、土壌面を走行する左右一対の走行クロ−ラ2aを張
設した走行装置2を配設した構成である。該走行車台1
3の上側には、刈取機3の穀稈掻込装置14aと穀稈移
送装置14b等よりなる穀稈掻込移送装置5で後方上部
へ移送される刈取り穀稈は、脱穀機6のフィ−ドチエン
7と挾持杆8とて引継ぎし、この脱穀機6内を移送中に
脱穀し、脱穀済み穀粒を選別回収して、一時貯留する穀
粒貯留タンク15を横側に装着した該脱穀機6を載置し
た構成である。
【0014】前記穀粒貯留タンク15内の底部には、前
後方向に移送螺旋(図示せず)を設け、この移送螺旋の
移送終端部で、該穀粒貯留タンク15の後側には、この
移送螺旋に接続状態の縦移送螺旋16aを内装した排出
支持筒16を略垂直姿勢で回動可能に支承して設けた構
成である。
【0015】前記排出支持筒16の上端部には、その全
長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する
排出螺旋17aを収縮自在に内装した排出オ−ガ17を
伸縮と、上下回動と、左右旋回等を自在にして横方向へ
配設した構成である。
【0016】前記脱穀機6の前部には、刈取る立毛穀稈
を分離するナロ−ガイド3a、及び分草体3bと、分離
された穀稈を引起しする引起装置3cと、引起された穀
稈を掻込み、掻込みされた穀稈を刈取る刈刃装置4と、
刈取られた穀稈を移送する穀稈掻込移送装置5等を設け
て刈取機3を構成している。該刈刃装置4の後部には、
刈取り高さを検出する刈高センサ4aを設けた構成であ
る。
【0017】前記刈取機3は油圧駆動による昇降シリン
ダ11の伸縮作動により、この刈取機3を支持する支持
杆18の上端部に左右方向に設けた支持パイプ18b部
を回動中心として、土壌面に対して昇降自在に作用させ
る構成である。
【0018】前記脱穀機6側には、コンバイン1の各部
の操作を行う操作装置19と、操縦作業者が搭乗して走
行、旋回等の操作する操縦席20とは、操作室ケ−ス2
1で形成した操作室21a内に設けた構成である。該操
縦席20の下部には、エンジン22を載置すると共に、
後方には、穀粒貯留タンク15を設置する。これら走行
装置2と、脱穀機6と、刈取機3、及びエンジン22等
によって、該コンバイン1の機体23を構成している。
【0019】前記刈取機3の穀稈掻込移送装置5によっ
て、形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送さ
れる穀稈に接触作用することにより、脱穀機6へ刈取り
穀稈供給の有無を検出する穀稈センサ24を設けた構成
である。
【0020】前記走行車台13の前端部に装架した走行
用の伝動機構25aを内装したミッションケ−ス25の
この伝動機構25aの伝動経路中には、その出力回転数
に基づいて走行車速を検出する車速センサ25bを設け
た構成である。
【0021】前記操作装置19の操作板19aには、図
2で示す如く各種操作レバ−、各種操作スイッチ、及び
各種操作ダイヤル等を設けた構成であるが、本発明に関
連する操作部品についてのみ説明する。
【0022】前記操作板19a上側面には、図2で示す
如く刈取機3を昇降、及び走行装置2を左右へ旋回のと
きに操作する刈取調節レバ−26と、この刈取機3を所
定位置まで自動で上昇制御させるときにあらかじめ操作
するオ−トリフトスイッチ26aと、この刈取機3の上
昇高さ位置を設定するときに操作する刈高調節ダイヤル
26bと、走行装置2を前進走行、又は後進走行への切
換操作、及び走行速度の切換を操作位置によって設定す
る主変速レバ−9と、この主変速レバ−9の下部に穀稈
移送経路の穀稈掻込移送装置5とフィ−ドチエン7とを
該刈取機3を上昇制御のときに、停止させるためにあら
かじめ操作する自動停止スイッチ27と、排出オ−ガ1
7を旋回のときに操作するオ−ガ旋回レバ−28と、該
排出オ−ガ17の停止位置を設定するときに操作するオ
−ガ停止位置設定ダイヤル28aと、該排出オ−ガ17
を自動伸張、及び収納させるときに操作するオ−ガ伸縮
スイッチ28bと、穀粒排出のときに操作する排出レバ
−28cと、オ−ガ停止スイッチ28d等を設けた構成
である。
【0023】前記操作装置19には、図2で示す如く各
種項目を表示する表示装置29を設けると共に、この表
示装置29には、制御装置10を内装した構成である。
前記走行車台13は、図4、及び図5で示す如く左右両
側の左・右フレ−ム30a,30aと、前後両側の前・
後フレ−ム30b,30bと、中前・後フレ−ム30
c,30c等とによって枠組した構成であり、この走行
車台13と走行装置2との間には、トラックロ−ラフレ
−ム31、31を左右方向に所定間隔を有して設けた構
成である。
【0024】前記左右両側トラックロ−ラフレ−ム31
の前部には、前ア−ム32を回動ピン32aで軸支した
構成であると共に、後部には、後ア−ム33を回動ピン
33aで軸支した構成である。該前ア−ム32の他端部
は走行車台13に固定して設けた支持台34の前ロ−リ
ング軸32bで軸支した構成であり、更に、この前ロ−
リング軸32bでア−ム35を軸支した構成である。こ
れら前ア−ム32とア−ム35とは、連結固定した構成
である。該後ア−ム33の他端部は該走行車台13に固
定している連結ア−ム36を後ロ−リング軸36aで軸
支した構成であり、更に該後ロ−リング軸36aでア−
ム37を軸支した構成である。これら後ア−ム33とア
−ム37とは、連結固定した構成である。又、これらア
−ム35とア−ム37とは連結ロット38で接続した構
成であり、更に、該ア−ム37の端部には、油圧シリン
ダ39のピストンロット39aの端部を接続させた構成
である。該油圧シリンダ39は該走行車台13に対して
遊嵌しているプレ−ト39bに遊嵌していて、その遊嵌
軸芯からプレ−ト39cが設けられ、その端部には、ピ
ッチングア−ム40に連結した構成である。
【0025】前記プレ−ト39cは油圧シリンダ39の
ピストンロット39aを移動可能にするためのものであ
る。又、プレ−ト39bには、該油圧シリンダ39を吊
り下げ状態としているのは、ピッチング油圧シリンダ4
3を作動させた時において、該油圧シリンダ39の該ピ
ストンロット39aが移動しないためのものである。
【0026】従って、前記油圧シリンダ39のピストン
ロット39a伸長させると、ア−ム37は時計方向に回
転して連結ロット38を引っ張り、この連結ロット38
はア−ム35を時計方向に回転させる。すると、後ア−
ム33と前ア−ム32とは共に時計方向に回転して、こ
れにより、トラックロ−ラフレ−ム31は走行車台13
に対して下方へ下がる。左右の該油圧シリンダ39の該
ピストンロット39aを同時に伸ばすと、土壌面に対し
て該走行車台13は上昇する構成である。
【0027】又、前記油圧シリンダ39のピストンロッ
ト39aを縮めると、前逑の動きとは反対の動きとなる
ので、トラックロ−ラフレ−ム31は走行車台13に対
して上方へと上がる。左右の該油圧シリンダ39の該ピ
ストンロット39aを同時に短縮すると、土壌面に対し
て該走行車台13は下降する構成である。
【0028】前記油圧シリンダ39はコンバイン1が左
傾斜、又は右傾斜(ロ−リング)したときは、この修正
のために左、又は右の該油圧シリンダ39を作動させる
構成である。左・右の傾斜は走行車台13上側に設置し
た傾斜センサ41で検出させ、この検出に基づいて、該
油圧シリンダ39を作動させる構成である。
【0029】前記コンバイン1において、前逑の左右方
向を傾斜させる左右傾斜手段以外に前後方向を傾斜させ
る前後傾斜手段も設けた構成であり、この前後傾斜手段
について説明する。
【0030】前記連結ア−ム36の他端部とピッチング
ア−ム40の一端部とは、ピン42で軸支した構成であ
り、該ピッチングア−ム40の他端部は、走行車台13
の中左・右フレ−ム30d,30dに設けた軸受42b
で軸支した軸42aで回動自在に軸支した構成である。
コンバイン1の前進方向に対して右側のピッチングア−
ム40のみ上方へ突出していて(突出部40a)、その
端部には、走行車台13に対して遊嵌しているピッチン
グ油圧シリンダ43のピストンロット43aを装着した
構成である。
【0031】前記ピストンロッド43aを伸長すると、
ピッチングア−ム40は軸42aを支点にして時計回り
に回動する。ピン42も該ピッチングア−ム40と共に
時計回りに回動するので、連結ア−ム36、後ロ−リン
グ軸36a、後ア−ム33、回動ピン33aは上昇す
る。該回動ピン33aはトラックロ−ラフレ−ム31の
後部を上昇させるので、走行車台13の後部と走行クロ
−ラ2aとの間の間隔は短くなり、後下がり傾斜、即ち
該走行車台13(コンバイン1全体)は前上がり傾斜に
なる構成である。
【0032】前記ピストンロット43aを短縮すると、
前逑の反対の動きとなり、走行車台13の後部と走行ク
ロ−ラ2aとの間の間隔は長くなり、後上がり傾斜、即
ち、該走行車台13(コンバイン1全体)は前下がり傾
斜になる構成である。
【0033】このようなピッチングの動きは、基本的に
前記コンバイン1の前後方向の傾斜を略水平状態に保持
するためのものである。圃場面が湿田の時には、該コン
バイン1は前逑のごとく前後方向に傾斜するので、これ
を防止するためのものである。具体的な動きは傾斜セン
サ41が走行車台13(コンバイン1全体)の前後方向
の傾斜を検出すると、水平とすべくものであり、例え
ば、走行装置2と共に、走行車台13が前側に傾斜する
と、ピッチング油圧シリンダ43のピストンロット43
aを伸長して、前上がり傾斜として、該走行車台13
(コンバイン1全体)を水平にする構成である。
【0034】又、前記走行装置2と共に走行車台13が
後方に傾斜すると、ピッチング油圧シリンダ43のピス
トンロット43aを短縮して、該走行車台13の後部を
走行装置2に対して上方へ移動させて、この走行車台1
3(コンバイン1全体)を水平にする構成で湿田圃場で
の前後方向の傾斜に対応した構成である。
【0035】前記走行装置2は、前部の駆動輪44a
と、後部の従動輪44bと、下部輪44cと、上部輪4
4dとには、走行クロ−ラ2aを掛け渡した構成であ
る。前記操作装置19に内装した制御装置10は、図3
で示す如く主変速レバ−9と、刈取調節レバ−26と、
オ−トリフトスイッチ26aと、刈高調節ダイヤル26
bと、自動停止スイッチ27との操作が入力回路45a
からCPU45bへ入力される構成であり、これらの入
力に基づいて、該CPU45bから出力回路45cを経
て、昇降シリンダ11が伸縮作動制御されて、刈取機3
を昇降制御すると共に、穀稈掻込移送装置5を回転駆動
する移送クラッチケ−ス(図示せず)に内装した移送ク
ラッチ(図示せず)を入切操作する移送クラッチモ−タ
46を始動、及び停止制御し、この穀粒掻込移送装置5
を作動、及び停止制御する構成である。又、フィ−ドチ
エン7を回転駆動するチエンクラッチケ−ス(図示せ
ず)に内装したチエンクラッチ(図示せず)を入切する
チエンクラッチモ−タ47を始動、及び停止制御し、こ
のフィ−ドチエン7を作動、及び停止制御する構成であ
る。
【0036】前記傾斜センサ41、及び刈高センサ4a
が検出する検出値は、入力回路45aからCPU45b
へ入力される構成であり、これらの入力に基づいて、該
CPU45bから出力回路45cを経て、左右傾斜用の
各車体傾斜バルブ48aで油圧オイルを送油、又は排油
して、油圧シリンダ39を伸縮制御して、ロ−リング制
御する構成であると共に、前後傾斜用の各車体傾斜バル
ブ48bで油圧オイルを送油、又は排油して、ピッチン
グ油圧シリンダ43を伸縮制御して、ピッチング制御す
る構成である。
【0037】前記オ−ガ旋回レバ−28と、オ−ガ停止
位置調節ダイヤル28aと、オ−ガ伸縮スイッチ28b
と、オ−ガ停止スイッチ28dと、排出レバ−28cと
の操作が入力回路45aからCPU45bへ入力された
構成であり、これらの入力に基づいて、該CPU45b
から出力回路45cを経て、オ−ガ旋回モ−タ49a、
及びオ−ガ伸縮モ−タ49bを作動、及び停止制御し
て、排出オ−ガ17を制御する構成である。
【0038】前記エンジン22回転数を検出するエンジ
ン回転センサ50、及び該エンジン22の回転を変更す
るアクセルレバ−(図示せず)の開度を検出するアクセ
ルレバ−開度センサ51が検出する検出値は、入力回路
45aからCPU45bへ入力される構成であり、これ
らの入力に基づいて、該CPU45bから出力回路45
cを経て、走行ミッションケ−ス25内の伝動機構25
aの回転数が増速制御されて、駆動輪44aの回転数を
増減制御して、走行クロ−ラ2aの走行速度を変速する
構成である。
【0039】前記主変速レバ−9の操作に関連して、刈
取機3の上昇制御、及び穀稈移送経路の穀稈掻込移送装
置5、及びフィ−ドチエン7の作動停止制御は、下記の
如く行われる構成である。
【0040】前記刈取機3を所定位置への上昇制御させ
たときに、穀稈掻込移送装置5、及びフィ−ドチエン7
の作動を停止するために、オ−トリフトスイッチ26a
と自動停止スイッチ27とは、あらかじめON操作し
て、刈取作業中に主変速レバ−9を走行装置2が後進走
行する後進走行側へ切換操作し、刈取調節レバ−26を
該刈取機3が上昇する側へ操作すると、これらの操作に
より、制御装置10によって、穀稈掻込移送装置5は移
送クラッチモ−タ46の回転停止により、停止制御され
ると共に、フィ−ドチエン7はフィ−ドチエンモ−タの
回転停止により、停止制御される。この停止制御後に該
制御装置10により、昇降シリンダ11が伸張作動され
て、該刈取機3を所定の上昇位置まで上昇制御する構成
である。該主変速レバ−9を前進走行側へ操作すると、
該刈取機3は元の刈取り高さ位置へ復元されると共に、
該穀稈掻込移送装置5、及び該フィ−ドチエン7の作動
が再開始される構成である。
【0041】これにより、前記刈取機3の上昇制御よ
り、穀稈移送経路の穀稈掻込搬送装置5とフィ−ドチエ
ン7との両者が停止制御が先に行われることにより、刈
取り穀稈の引継ぎのときに、穀稈のこぼれの防止、及
び、脱穀済みの排藁を圃場へまき散らすことを防止でき
る構成であり、更に脱穀機6部で刈取り穀稈の詰りを防
止できることにより、エンジン22の回転変動が少な
く、選別性能の向上を図ることができる構成である。
【0042】又は刈取り作業中に前記主変速レバ−9を
走行装置2が後進走行する後進走行側へ切換操作し、刈
取調節レバ−26を刈取機3が上昇する側へ操作する
と、これらの操作により、制御装置10によって、該刈
取機3の上昇制御より優先して、穀稈移送経路の穀稈掻
込移送装置5とフィ−ドチエン7とが停止制御される。
この停止制御後に該制御装置10により、昇降シリンダ
11ガ伸張作動されて、該刈取機3を所定の上昇位置ま
で上昇制御する構成である。再度該主変速レバ−9を前
進走行側へ操作すると、該刈取機3は元の刈取り高さ位
置へ復元されると共に、該穀稈掻込装置5、及び該フィ
−ドチエン7の作動が再開始される構成である。
【0043】これにより、刈取り穀稈を前記刈取機3か
ら脱穀機6へ引継ぎのときの穀稈のこぼれの防止、排藁
を圃場へのまき散らし防止ができると共に、該脱穀機6
で刈取り穀稈の詰りが防止でき、エンジン22の回転変
動が少なくなり、選別性能の向上を図ることができる。
【0044】前記コンバイン1の走行装置2の旋回中の
走行速度の制御は、下記の如く行われる構成である。前
記エンジン22の回転数をエンジン回転センサ50で検
出すると共に、アクセルレバ−(図示せず)の開度をア
クセルレバ−開度センサ51で検出され、これらの検出
により、該エンジン22の余裕度を判定し、この判定に
より、走行装置2の走行速度を増減制御する構成であ
る。
【0045】刈取り条例の刈取り終りの時で旋回中のエ
ンジン22の回転数をエンジン回転センサ50で検出さ
せて、このエンジン22の回転数の変化を制御装置10
へ記憶させ、このエンジン22の回転数が大きく変動す
るような圃場での旋回操作の作業では、作業中の該エン
ジン22の余裕度の検出により、増減速を優先して、条
例の刈取り終りの時に、走行装置2の車速を減速制御す
る構成である。
【0046】従来までは、前記エンジン22の回転数の
低下は、脱穀機6の選別性能の低下、及び穀粒ロス発生
の主要因になると共に、作業能率低下の要因となってい
たが、この発明により、旋回時の該エンジン22の回転
数低下は、湿田や粘土質土壌で発生しやすいが、前回の
旋回作業時の該エンジン22の余裕度の変化を記憶し、
次回の旋回時の車速設定に使用することにより、作業精
度、及び能率の向上を図ることができる。
【0047】前記コンバイン1の走行車台13の前後傾
斜制御について説明すると、該走行車台13に設けた傾
斜センサ41が検出する前後水平の走行移動距離による
周期的な前後傾斜変化と、前後の傾斜量とが制御装置1
0へ入力され、この入力された移動距離の周期に応じて
該走行車台13が傾斜する事前に、この走行車台13を
水平化する方向に、検出した傾斜量を補正して、該コン
バイン1の機体23を傾斜させるべく制御する構成であ
る。
【0048】従来までの車体水平制御では、前記機体2
3の傾斜検出後に水平化を行っていたが、この方法では
ピッチング油圧シリンダ43の作動遅れ、又、コンバイ
ン1の慣性モ−メントに起因する作動遅れ(特に麦畝作
業時の水平化遅れ)が生じ、その結果として、傾斜が増
大することがあったが、この発明により、麦畝の間隔が
事前に検出され、事前に水平化を行うことにより、水平
化の精度を向上し、麦畝での横刈り時の作業精度が向上
する。
【0049】前記コンバイン1の走行車台13の左右傾
斜制御について説明すると、刈取機3の刈刃装置4で穀
稈を刈取る刈取り高さが刈高センサ4aで検出されて、
制御装置10へ入力され、この入力に基づいて、このコ
ンバイン1の走行車台13の左右傾斜の基準値を右傾斜
側に偏位させるように設定する構成である。
【0050】従来の前記走行車台13の左右傾斜の制御
は、脱穀機6に内装した選別装置(図示せず)の水平化
を目的に、左側、又は右側の油圧シリンダ39を作動さ
せて、機体23を水平に維持する構成としていたが、実
際には、該走行車台13の傾斜の検出値の平均化で、水
平付近部での不感帯処理等により、左右の分草体3bの
先端位置に生じる。この状態で、低刈り作業(穀稈の倒
伏がひどいとき)を行うと、作業者は右側の分草体3b
を基準にして、刈高さ調節を行うために、左側の該分草
体3bは圃場の土中に突込むことが発生していたが、本
発明により、該走行車台13の左右傾斜の基準値を右傾
斜側に偏位させるようにしたことにより、左側の該分草
体3bを土中に突込むことを防止できた。
【0051】穀粒を機外へ排出する排出装置の排出オ−
ガ17の制御について説明すると、該排出オ−ガ17を
自動で伸縮作動するオ−ガ伸縮スイッチ28bをON操
作し、この操作が制御装置10へ入力され、その後に排
出レバ−28cを伸張側へ操作すると、この排出オ−ガ
17は初回の伸張位置からあらかじめ設定した位置へ伸
張される。この伸張後に該排出レバ−28cを収縮側へ
操作すると、この排出オ−ガ17は自動収縮され、この
自動収縮を行ったときに、この操作位置が該制御装置1
0内へ記憶され、次回に伸張したときの伸張位置は、前
回に記憶した収縮作動した位置から該排出オ−ガ17が
伸張制御される構成である。
【0052】これにより、穀粒排出時の籾輪送車と、前
記コンバイン1の機体23との位置関係は、圃場の状態
(圃場形状)、及び作業者の趣向により、概略一定位置
へ決定されることにより、この発明により、オ−ガ停止
位置設定ダイヤル28aが不用となり、排出レバ−28
cの操作のみで、穀粒の排出作業ができることにより、
該オ−ガ停止位置設定ダイヤル28aが廃止できて、コ
スト低減になると共に、排出操作が簡単になる。
【0053】又、前記排出オ−ガ17が伸張作動した位
置が、制御装置10へ記憶されたこの記憶位置を次回の
伸張目標位置として、この排出オ−ガ17を伸張作動制
御する構成である。
【0054】これにより、前記と同じように、オ−ガ停
止位置設定ダイヤル28aが廃止できて、コスト低減に
なると共に、穀粒の排出操作が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの全体側面図
【図2】 操作装置の拡大平面図
【図3】 ブロック図
【図4】 走行車台部の拡大側面図
【図5】 走行車台部の拡大平面図
【符号の説明】 2 走行装置 3 刈取機 4 刈刃装置 5 穀稈掻込移送装置 6 脱穀機 7 フィ−ドチエン 8 挾持杆 9 主変速レバ− 10 制御装置 11 昇降シリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行装置2前部の刈取機3の刈刃装置4
    で刈取った刈取り穀稈を移送する穀稈掻込移送装置5か
    ら脱穀機6のフィ−ドチエン7と挾持杆8とで引継ぎ挾
    持して移送中に脱穀する該脱穀機6と、該刈取機3を昇
    降操作する昇降シリンダ11等を設けたコンバインにお
    いて、穀稈刈取り作業中に該走行装置2を後進走行へ主
    変速レバ−9で切換操作して後進走行のときは、穀稈移
    送経路の該穀稈掻込移送装置5及び該フィ−ドチエン7
    の作動を停止制御する制御装置10を設けたことを特徴
    とするコンバインの穀稈移送停止装置。
  2. 【請求項2】 走行装置2前部の刈取機3の刈刃装置4
    で刈取った刈取り穀稈を移送する穀稈掻込移送装置5か
    ら脱穀機6のフィ−ドチエン7と挾持杆8とて引継ぎ挾
    持して移送中に脱穀する該脱穀機6と該刈取機3を昇降
    操作する昇降シリンダ11等を設けたコンバインにおい
    て、穀稈刈取り作業中に該走行装置2を後進走行へ主変
    速レバ−9で切換操作して後進走行のときは、該刈取機
    3の上昇制御より優先して穀稈移送経路の該穀稈掻込移
    送装置5及び該フィ−ドチエン7の作動を停止制御する
    制御装置10を設けたことを特徴とするコンバインの穀
    稈移送停止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021083400A (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 株式会社クボタ コンバイン
JP7262377B2 (ja) 2019-11-29 2023-04-21 株式会社クボタ コンバイン
CN112868365B (zh) * 2019-11-29 2024-06-07 株式会社久保田 联合收割机

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