JP4234390B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は機体左右両側に走行クローラを支持高さ調節自在に支持させるコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、脱穀部と穀物タンクを機台上面に装設させ、穀物タンクの穀粒を排出オーガによって機外に搬出させると共に、機台下側に左右ローリングシリンダを介して左右トラックフレームを昇降自在に設け、左右トラックフレームに左右走行クローラを装設させ、機台の左右傾斜を検出する傾斜センサの検出結果に基づきローリングシリンダを自動制御する技術がある。(例えば特許文献1参照)また、特開平4−131009号公報に示す如く、排出オーガが本機収納部を離れたとき、前記ローリングシリンダの自動制御を中止させ、排出オーガが衝突する等の不具合、または自動スイッチの入り切り忘れが生じる等の不具合をなくすことができる技術もある。(例えば特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特許第3283230号公報
【特許文献2】
特開平4−131009号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、前記従来技術(特許文献1)は、前記ローリングシリンダの自動制御を行わせる自動スイッチをオフにしたとき、機台に対して左右走行クローラを平行にし、安定した路上走行を行わせるものであるから、例えば収穫作業の途中で、穀物タンクに穀粒が充満し、畦際に移動して穀粒をトラック荷台に搬出させるときにも、前記ローリングシリンダの自動制御が行われる不具合があり、例えば排出オーガをトラック荷台またはコンテナの上面側に延出させているとき、ローリングシリンダの自動制御が行われると、トラック荷台またはコンテナの上部開口縁に排出オーガが衝突する等の不具合があると共に、自動スイッチをオフにすることによって前記不具合をなくすことができるが、前記自動スイッチの入れ忘れ又は切り忘れ等の誤操作を起生させ易い不具合がある等の取扱い操作上の問題がある。
【0005】
さらに、前記従来技術(特許文献2)は、穀粒を搬出する場所に移動する途中で排出オーガを機外に移動させたとき、または排出オーガを機内に収納する前に次の収穫場所に移動するとき、機体が左右に傾いて不安定に走行する不具合があり、穀粒の搬出場所に移動した後で排出オーガを機外に移動させたり、排出オーガを機内に収納した後で次の収穫場所に移動させる必要があり、作業能率の向上などを容易に行い得ない等の取扱い操作上の問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、脱穀部と穀物タンクを機台上面に装設させ、穀物タンクの穀粒を排出オーガによって機外に搬出させると共に、機台下側に左右車高シリンダを介して左右トラックフレームを昇降自在に設け、左右トラックフレームに左右走行クローラを装設させ、機台の左右傾斜を検出する傾斜センサの検出結果に基づき左右車高シリンダを自動制御するコンバインにおいて、前記左右車高シリンダの自動制御を行わせる自動スイッチがオンの状態下で、かつ、脱穀部の駆動操作により脱穀スイッチがオンの状態下で、本機収納位置からの前記排出オーガの移動を検出すると、左右車高シリンダを作動させて左右の車高を下げる動作を自動的に行わせることを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同平面図、図3はトラックフレーム部の側面図、図4は同平面図であり、図中1・2は左右走行クローラ3・4を装設する左右トラックフレーム、5は前記トラックフレーム1・2に架設する機台、6はフィードチェン7を左側に張架し扱胴8及び処理胴9を内蔵している脱穀部、10は刈刃11及び穀稈搬送機構12などを備える刈取部、13は刈取フレーム14を介して刈取支点軸15回りに刈取部10を昇降させる油圧刈取昇降シリンダ、16は排藁チェン17終端を臨ませる排藁カッター、18は脱穀部6からの穀粒を揚穀筒19を介して搬入する穀物タンク、20は前記タンク18の穀粒を機外に搬出する排出オーが、21は操向ハンドルなど運転操作部22及び運転席23を備える運転キャビン、24は運転キャビン21下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0008】
さらに、図3乃至図5に示す如く、平面視四角枠形の前記機台5下面に一対の左右本機フレーム25・26を固定させ、前後方向に延設させる左右本機フレーム25・26下面に一対の前後横フレーム27を固定させ、左右本機フレーム25・26の左右幅よりも長尺に形成する横フレーム27両端部下面に一対の左右軸受体28を固定させ、一対の前後支点軸29・30両端部を軸受体28に固定させ、左右一対で前後同一形状の側面視L形のスイングアーム31・32中間を前記支点軸29・30両端部に回転自在に軸支させ、前記トラックフレーム1・2に固定させる軸33にスイングアーム31・32の一方後端側を回転自在に連結させ、前後方向に延設させる連結部材34両端に前後スイングアーム31・32の他方上端側を連結させ、連結部材34の中間を機台5に油圧車高シリンダ35によって連結させ、左右一対の前後スイングアーム31・32を介して左右トラックフレーム1・2を機台5に対して各別に昇降自在に取付ける。また、前記支点軸29・30上面に台板36を固定させて横フレーム27下面に連結させる。
【0009】
さらに、前記機台5前側のミッションケース37に軸左右ケース38を介して取付ける駆動スプロケット39と、前記トラックフレーム1・2の機外側面に取付ける複数のトラックローラ40及びイコライザローラ41及びテンションローラ42と、本機フレーム25・26に取付けるキャリヤローラ43と、トラックフレーム1・2に取付けて走行クローラ3・4がトラックローラ40から外れるのを防ぐクローラ外れ防止体44とを備え、トラックフレーム1・2に走行クローラ3・4を張設させ、車高シリンダ35によるトラックフレーム1・2の昇降動作によって機台5に対する走行クローラ3・4の接地面高さを変更させ、機台5の左右対地高さである車高を調節してローリング制御するように構成している。
【0010】
さらに、ターンバックル45付きの伸縮調節ロッド46後端にシリンダ受板47を固定させて前記連結部材34を構成し、前記ロッド46及びシリンダ受板47を前後スイングアーム31・32上端に軸48・49を介して連結させると共に、前記機台5の横枠50背面に固定させるブラケット51に軸を介して車高シリンダ35を取付け、車高シリンダ35のピストン53先端をシリンダ受板47に軸を介して連結させる。
【0011】
また、前記の前横フレーム27両端に軸受台55を固定させ、軸受台55に軸ケース38を固定させてスプロケット39を設けると共に、トラックフレーム1・2後部にテンション支軸56を固定させ、該支軸56にテンション調節用ボルト57及び伸縮軸体58を介してテンションローラ42を設け、車高シリンダ35によって前後スイングアーム31・32を支点軸29・30回りに揺動させ、各ローラ40・41・42とトラックフレーム1・2を一体的に昇降させ、走行クローラ3・4の前後方向接地幅を略一定に維持し乍ら、走行クローラ3・4の接地側を昇降させるもので、機台5の左右傾動を検出する傾斜センサ59の検出結果に基づく自動制御などにより、左右車高シリンダ35・35を各別に作動させ、左右走行クローラ3・4の接地高さを変更して機台5を略水平に支持させるように構成している。
【0012】
さらに、前記穀物タンク18の後部外側に揚穀筒19を立設させ、左側に隣接配置する脱穀部6上方にタンク18の左側上部を張り出させるもので、前記揚穀筒19の揚穀コンベア下端を1番コンベア60に連結させ、脱穀部6で脱穀された穀粒を穀物タンク18後部の揚穀筒19上部の投入口からタンク18内に投入して貯留すると共に、穀物タンク18底部の横オーガ61と上部の排出オーガ20間に縦オーガ62を介設させ、穀物タンク18内の穀粒を縦オーガ62及び排出オーガ20を介し外部に取出す。また、前記穀物タンク18内の上部・中部・下部位置には上位・中位・下位スイッチ63・64・65からなるタンクセンサ66を設け、各スイッチ44・45・46のオンによってタンク18内部の穀粒の有無を検出するように構成している。
【0013】
さらに、図1、図7に示す如く、前記穀物タンク18後側に縦オーガ62を立設させ、縦オーガ62上端に受継ケース67を介して前記排出オーガ20基端部を連結させると共に、穀物タンク18上側のオーガレスト68に排出オーガ20中間部を上載支持させ、図2のように、本機上面の対角線方向に略水平に排出オーガ20を収納させるもので、トラック荷台などのコンテナの穀粒排出位置またはオーガレスト68位置に縦オーガ62を支点に排出オーガ20先端側を旋回移動させる電動旋回モータ69と、電磁ソレノイド型旋回ブレーキ70と、ポテンショメータ型旋回センサ71を設けると共に、受継ケース67を支点に排出オーガ20先端側を昇降させる油圧オーガ昇降シリンダ72と、ポテンショメータ型昇降センサ73を設け、前記昇降シリンダ72制御によって排出オーガ20先端側を昇降させると共に、前記旋回モータ69制御によって排出オーガ20先端側を左右に旋回させるように構成している。
【0014】
さらに、図8に示す如く、左上昇ソレノイド74及び左下降ソレノイド75を有する電磁左バルブ76を介して左側の車高シリンダ35を油圧ポンプ77に油圧接続させ、また、右上昇ソレノイド78及び右下降ソレノイド79を有する電磁右バルブ80を介して右側の車高シリンダ35を油圧ポンプ77に油圧接続させると共に、上昇ソレノイド81及び下降ソレノイド82を有する電磁昇降バルブ83を介してオーガ昇降シリンダ72を油圧ポンプ77に油圧接続させ、前記各シリンダ35・72を作動させる。
【0015】
さらに、図9に示す如く、前記脱穀部6の駆動操作によってオンになる脱穀スイッチ84と、前記傾斜センサ59の検出結果に基づく車高シリンダ35の自動制御を行わせる自動スイッチ85と、機台5に対する左右走行クローラ3・4の接地側高さを検出させる左右車高センサ86・87と、左右車高シリンダ35を手動操作によって昇降動作させる車高スイッチ88と、左右車高シリンダ35を作動させて機台5の左右傾斜を手動調節する傾斜ダイヤル89と、前記傾斜センサ59と、前記各ソレノイド74・75・78・79を、傾斜コントローラ90に電気接続させる。
【0016】
また、前記刈取部10の駆動操作によってオンになる刈取スイッチ91と、前記排出オーガ20を昇降操作する昇降スイッチ92と、前記排出オーガ20を旋回操作する旋回スイッチ93と、前記旋回センサ71及び昇降センサ73と、前記旋回モータ69及び各ソレノイド81・82を、作業コントローラ94に電気接続させるもので、前記傾斜コントローラ90と作業コントローラ94を通信接続させる。
【0017】
そして、図10のフローチャートに示す如く、前記自動スイッチ85並びに脱穀スイッチ84がオンのとき、傾斜センサ59から機台5の左右傾斜を入力させると共に、排出オーガ20の上昇または旋回動作が行われず、排出オーガ20がオーガレスト68に収納されているとき、傾斜センサ59の入力に基づき左傾または右傾を判断し、機台5が左傾のとき、左上昇または右下降させるように、車高シリンダ35を制御する一方、機台5が右傾のとき、左下降または右上昇させるように、車高シリンダ35を制御し、機台5を略水平にする。また、車高スイッチ88の操作によって手動で車高シリンダ35を作動させて車高を変更する一方、傾斜ダイヤル89の操作によって手動で車高シリンダ35を作動させて機台5を傾斜させる動作を行わせる。
【0018】
さらに、前記脱穀スイッチ84をオフにしたとき、または排出オーガ20を上昇または旋回させてオーガレスト68の収納位置から移動させたとき、前記タンクセンサ66からスイッチ63〜65入力させ、左右の車高の下げ幅を演算し、車高シリンダ35を動作させて待機車高に変更させる制御を自動的に行う。
また、図11、図12に示す如く、収穫作業によって穀物タンク18に穀粒を収集したとき、タンク18の穀粒重量によってタンク18設置側に機体重心が移動するから、左右走行クローラ3・4の接地圧が異なり、走行路面硬度が左右で略等しいとき、走行クローラ3・4の接地面と機台5との間隔である車高が左右で異なり、タンク18設置側の右車高(例えば制御範囲の90パーセント)が、脱穀部6側の左車高(例えば制御範囲の70パーセント)よりも高くなると共に、前記タンク18の穀粒量による変化が少ない左車高Aを基準とし、トラックフレーム1・2などが泥土に突入し易い下限よりも高い位置になるように、80パーセント下降させた14パーセントの待機車高Bまで左車高シリンダ35を下降制御する。
【0019】
また、左車高シリンダ35を待機車高Bに下降制御するのと略同時に、タンク18側の右車高Cが左側と略同一の待機車高Dになるように、右車高シリンダ35を下降制御することにより、実線で示す如く、左右走行クローラ3・4の待機車高B・Dを下限よりも高い位置で略等しくすることができ、例えば圃場中央の収穫場所と、トラック荷台またはコンテナに穀粒を搬出させる畦際の穀粒搬出場所との間を移動させたり、穀粒搬出場所で走行クローラ3・4を前後進させてコンテナの前後に穀粒を均一に搬出させる作業を行うもので、左車高シリンダ35と右車高シリンダ35の下降動作の割合を異ならせて待機車高B・Dに変更させ、機台5に対する左右走行クローラ3・4の待機車高B・Dを略同一の高さにする。
【0020】
一方、上記のように、左車高シリンダ35を待機車高Bに下降制御するとき、略同時に、左右走行クローラ3・4の左右車間の略中間に機体重心が近づくように、右車高シリンダ35を下降制御することにより、仮想線で示す如く、左側の待機車高Bよりも左側の待機車高Eが高くなり、左右走行クローラ3・4の接地圧を略等しくすることができ、収穫場所から穀粒搬出場所に安定した機体姿勢で移動させることができるもので、左車高シリンダ35と右車高シリンダ35の下降動作の割合を略同一にして左右で異なる待機車高B・Eに変更させるもので、タンクセンサ66の各スイッチ63〜65によって検出する穀粒量に基づいて右車高シリンダ35の待機車高Eを決定することにより、収穫場所から穀粒搬出場所に移動する往路だけでなく、穀物タンク18を空にして穀粒搬出場所から次の収穫場所に戻る復路においても、安定した機体姿勢で移動させることができる。
【0021】
なお、上記した、左右の待機車高B・Dを略同一にする制御モードと、左右の待機車高B・Eを異ならせる制御モードとを、モード切換スイッチ(図示省略)によって選択し、圃場の泥土状況などに適した待機車高にすることができる。
【0022】
上記から明らかなように、脱穀部6と穀物タンク18を機台5上面に装設させ、穀物タンク18の穀粒を排出オーガ20によって機外に搬出させると共に、機台5下側に左右ローリングシリンダである車高シリンダ35・35を介して左右トラックフレーム1・2を昇降自在に設け、左右トラックフレーム1・2に左右走行クローラ3・4を装設させ、機台5の左右傾斜を検出する傾斜センサ59の検出結果に基づき左右車高シリンダ35・35を自動制御するコンバインにおいて、前記左右車高シリンダ35・35の自動制御を行わせる自動スイッチ85がオンの状態下で、かつ、脱穀部6の駆動操作によって脱穀スイッチ84がオンの状態下で、本機収納位置からの前記排出オーガの移動を検出すると、穀物タンク18設置側の車高が反対の脱穀部側の車高よりも高くなるように、かつ、左右走行クローラ3・4の略中間に機体重心が近づくように、左右車高シリンダ35・35を作動させて左右の車高を下げる待機動作を自動的に行わせる。
そして、本機収納位置から排出オーガ20が離れているとき、穀物タンク18の穀粒を搬出する場所、または次の収穫場所に移動するのに適した車高に保ち、穀粒の搬出場所に到達する前に排出オーガ20を機外に移動させ、また排出オーガ20を収納する前に次の収穫場所に移動し、作業能率の向上並びに取扱い操作の簡略化などを行う。
【0023】
また、左右いずれか一方の走行クローラ3・4の車高を基準にして、左右走行クローラ3・4の車高が略同一になるように、待機動作を自動的に行わせるもので、例えば乾田などで安定した走行を行えるときに低い方の車高を基準に車高を下げることにより、さらに安定した走行を行えて機動性を向上させる一方、例えば湿田などで走行クローラ3・4の沈下量が大のときまたは畦越え等のときに高い方の車高を基準に車高を下げることにより、本機側が泥土の中に突入する等の不具合をなくし、取扱い操作性を向上させる。
【0024】
また、左車高シリンダ35を下降動作させる割合と、右車高シリンダ35を下降動作させる割合を略同一とし、待機動作を自動的に行わせるもので、穀物タンク18側が穀粒によって反対側よりも重くなっているとき、左右走行クローラ3・4の車高の差を保ち乍ら全体の車高を下げ、収穫場所から穀粒の搬出場所に安定した機体姿勢で走行させ、機動性及び取扱い性などを向上させる。
【0025】
また、左車高シリンダ35を下降動作させる割合と、右車高シリンダ35を下降動作させる割合を異ならせ、待機動作を自動的に行わせるもので、左右走行クローラ3・4の車高が異なる状態で傾斜センサ59の自動制御が中止されても、例えば左右走行クローラ3・4の車高を略等しく保ち、例えば穀物タンク18の穀粒の有無、或いは脱穀部6のオンオフなどに対しても機体姿勢を適正に保ち乍ら車高を低くさせる。
【0026】
さらに、脱穀部6と穀物タンク18を機台5上面に装設させ、穀物タンク18の穀粒を排出オーガ20によって機外に搬出させると共に、機台5下側に左右ローリングシリンダである車高シリンダ35を介して左右トラックフレーム1・2を昇降自在に設け、左右トラックフレーム1・2に左右走行クローラ3・4を装設させ、機台5の左右傾斜を検出する傾斜センサ59の検出結果に基づき車高シリンダ35を自動制御するコンバインにおいて、前記車高シリンダ35の自動制御を行わせる自動スイッチ85がオンの状態下で、前記車高シリンダ35の自動制御が自動的に中断されるとき、左右走行クローラ3・4の略中間に機体重心が近づくように、左右車高シリンダ35を作動させる待機動作を自動的に行わせる。そして、前記車高シリンダ35の自動制御が中断されても機体重心が左右に片寄るのを防ぎ、例えば走行させ乍ら排出オーガ20を機外に移動させたり、排出オーガ20を機内に収納し乍ら走行させ、作業能率の向上並びに取扱い操作の簡略化などを行う。
【0027】
また、傾斜センサ59の検出結果に基づく車高シリンダ35の自動制御がオンからオフに切換わったとき、穀物タンク18の穀粒量によって機台5に対する左右走行クローラ3・4の接地側高さを決定し、この決定によって左右車高シリンダ35を自動的に作動させるもので、穀物タンク18の穀粒が満または空のいずれであっても、この穀物タンク18の重量変化によって機体重心が左右に片寄る不具合をなくし、安定した機体姿勢で走行させる。
【0028】
【発明の効果】
本発明では、脱穀部6と穀物タンク18を機台5上面に装設させ、穀物タンク18の穀粒を排出オーガ20によって機外に搬出させると共に、機台5下側に左右車高シリンダ35・35を介して左右トラックフレーム1・2を昇降自在に設け、左右トラックフレーム1・2に左右走行クローラ3・4を装設させ、機台5の左右傾斜を検出する傾斜センサ59の検出結果に基づき左右車高シリンダ35・35を自動制御するコンバインにおいて、前記左右車高シリンダ35・35の自動制御を行わせる自動スイッチ85がオンの状態下で、かつ、脱穀部6の駆動操作により脱穀スイッチ84がオンの状態で、本機収納位置からの前記排出オーガ20の移動を検出すると、左右車高シリンダ35・35を作動させて左右の車高を下げる動作を自動的に行わせるようにしている。
【0029】
従って、重量物である排出オーガ20を穀粒排出場所に大きく旋回移動させる際に、排出オーガ20が本機収納位置から離れると、コンバインの機体重心を安定した位置に移動させることができ、作業能率の向上並びに取扱い操作の簡略化さらには機体重心の安定化による乗り心地の向上などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】トラックフレーム部の側面図。
【図4】同平面図。
【図5】同背面図。
【図6】機体の正面説明図。
【図7】排出オーガ部の拡大図。
【図8】油圧回路図。
【図9】制御回路図。
【図10】フローチャート。
【図11】制御動作説明図。
【図12】制御動作説明図。
【符号の説明】
1・2 トラックフレーム
3・4 走行クローラ
5 機台
6 脱穀部
18 穀物タンク
20 排出オーガ
35 車高シリンダ(ローリングシリンダ)
59 傾斜センサ
Claims (1)
- 脱穀部と穀物タンクを機台上面に装設させ、穀物タンクの穀粒を排出オーガによって機外に搬出させると共に、機台下側に左右車高シリンダを介して左右トラックフレームを昇降自在に設け、左右トラックフレームに左右走行クローラを装設させ、機台の左右傾斜を検出する傾斜センサの検出結果に基づき左右車高シリンダを自動制御するコンバインにおいて、 前記左右車高シリンダの自動制御を行わせる自動スイッチがオンの状態下で、かつ、脱穀部の駆動操作により脱穀スイッチがオンの状態下で、本機収納位置からの前記排出オーガの移動を検出すると、左右車高シリンダを作動させて左右の車高を下げる動作を自動的に行わせることを特徴とするコンバイン。
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