JP2001146674A - スパンボンド不織布、その製造方法及びこれを用いた吸収性物品 - Google Patents

スパンボンド不織布、その製造方法及びこれを用いた吸収性物品

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JP2001146674A JP2000271609A JP2000271609A JP2001146674A JP 2001146674 A JP2001146674 A JP 2001146674A JP 2000271609 A JP2000271609 A JP 2000271609A JP 2000271609 A JP2000271609 A JP 2000271609A JP 2001146674 A JP2001146674 A JP 2001146674A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柔軟で肌触り等の風合いが良く、かつ毛羽立ち
の少ないスパンボンド不織布、その製造方法及びそれを
用いた吸収性物品を提供する。 【解決手段】長繊維相互間が融着していない非融着区域
とエンボス融着加工により長繊維相互間が融着されてい
る融着区域とを有し、該融着区域が不織布面に千鳥配列
状に存在し、該非融着区域間に存在する長繊維が、下記
式(a)において400以下、かつ下記式(b)におい
て150以下であることを特徴とするスパンボンド不織
布、その製造方法、およびそれを用いた吸収性物品。 (Lf/2)×sin(Acos(Lm/Lf)) ・
・・ (a) Lm3/S2×10-3
・・ (b) ここで、Lfは融着区域相互間を結ぶ非融着区域に存在
する長繊維の平均長(μm)、LmはLfの測定に用い
た長繊維の融着区域相互間の最短距離を結ぶ直線の平均
長(μm)、Sは長繊維の平均断面積(μm2)を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパンボンド不織布、
その製造方法及びこれを用いた吸収性物品に関する。さ
らに詳しくは、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸
収性物品、手術用着衣や掛け布等の使い捨て衣料、ハッ
プ剤の基布等の他、マスク等のフィルター材、農業資材
等にも好適に使用でき、特に吸収性物品等の人肌に接触
する部材に要求される、柔軟さ、肌触り等の風合いの良
さ、使用時の摩耗や摩擦による毛玉発生の少なさ、毛羽
立ちの少なさ、皮膚刺激性の低さに優れたスパンボンド
不織布、その製造方法及びこれを用いた吸収性物品に関
する。
【0002】
【従来の技術】スパンボンド不織布は、溶融紡糸口金か
ら吐出した長繊維群をエアーサッカーなどに導入して牽
引延伸し、開繊して捕集コンベア上に集積して繊維ウェ
ブを得た後、長繊維相互間を適宜の手段で交絡あるいは
接着させて製造される。
【0003】このようにして得られるスパンボンド不織
布は、短繊維不織布に比べ、引張強度等の機械的性質に
優れ、生産効率も高いという利点から、近年その生産量
も大きく増加してきている。
【0004】スパンボンド不織布の中でも、エンボス融
着加工によって長繊維相互間を熱接着させて得られるス
パンボンド不織布(以下、場合によってエンボス不織布
という)は、長繊維相互間を固着するためのバインダー
を使用していないので耐薬品性に優れ、皮膚刺激性が低
く、また、熱風加熱によって長繊維相互間を熱融着させ
て得られるスパンボンド不織布に比べ、柔軟性に優れる
という利点から、工業的に広く用いられている。
【0005】エンボス不織布は、加熱加圧した凹凸エン
ボス模様を有するロールと表面が平滑なロールとの間に
長繊維フリースを導入してロールの凸部に対応する部分
の長繊維を融着させることによって得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、エンボス不織
布を構成する各長繊維は、通常の状態では非融着区域間
を途切れることなく融着区域相互間を結ぶ様に存在して
いる。
【0007】しかし、スパンボンド法では、エアサッカ
ー放出後の長繊維群が捕集コンベア上で、円軌道(以
下、ループということもある)を描いて集積されている
ため、このような集積された長繊維フリースをエンボス
融着加工すると、どうしても融着区域相互間を結ぶ非融
着区域間に存在する長繊維が弛んだ状態で存在するエン
ボス不織布となる。
【0008】このため、他の物体がこのエンボス不織布
に接触するとそれとの摩擦やその物体が長繊維に引っ掛
かったりして長繊維が立ち上がり、毛羽立ちを生じ易い
という欠点を有している上、これら長繊維と他物体との
接触が繰り返されると、その応力による長繊維の切断、
或いはその物体との間の摩擦による応力で長繊維の伸長
やその長繊維を固定している融着区域接合部が破壊され
るので、Lmや特にLfの増大を誘発する。その結果、
毛羽立ちがさらに増幅し、それらが絡み合い、毛玉にな
り易いという欠点を有している。
【0009】本発明は上述の様な課題を解決し、柔軟で
肌触り等の風合いが良く、かつ毛羽立ちの少ないスパン
ボンド不織布、その製造方法及びそれを用いた吸収性物
品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスパンボンド不
織布は、長繊維相互間が融着していない非融着区域とエ
ンボス融着加工により長繊維相互間が融着されている融
着区域とを有し、該融着区域が不織布面に千鳥配列状に
存在し、該非融着区域間に存在する長繊維が、下記式
(a)において400以下、かつ下記式(b)において
150以下のものであり、 (Lf/2)×sin(Acos(Lm/Lf)) ・・・ (a) Lm3/S2×10-3 ・・・ (b) {ただし、Lfは融着区域相互間を結ぶ非融着区域に存
在する長繊維の平均長(μm)、LmはLfの測定に用
いた長繊維の融着区域相互間の最短距離を結ぶ直線の平
均長(μm)、Sは長繊維の平均断面積(μm2)を示
す。}本発明の吸水性物品は、該スパンボンド不織布を
表面材のうち、少なくとも一部に用いるものである。
【0011】また、本発明のスパンボンド不織布の製造
方法は、熱可塑性樹脂を押出機に投入し、紡糸口金を用
いて溶融紡糸し、紡糸口金より吐出した繊維群をエアー
サッカーに導入して牽引延伸し、長繊維群を得、続い
て、エアーサッカーより排出された長繊維群を裏面に吸
引装置を設けた捕集用無端ネット状コンベア上に長繊維
フリースとして堆積する方法であって、その際、長繊維
の紡糸速度(Vf)に対し、コンベア走行速度(Vc)
から見た相対ベクトルである(Vc−f)の角度を−3
0〜−7度の範囲に調整する方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のスパンボンド不織布にお
いて、上記式(a)は、長繊維の弛み具合を定量的に表
したものである。底辺の長さをLm、斜辺の長さをLf
/2とする便宜的に形成させた二等辺三角形の高さを導
くための式である。
【0013】この内容を図1によって説明する。図1
は、本発明のスパンボンド不織布を構成する融着区域間
を結ぶ1本の長繊維の部分拡大平面模式図である。図1
において1、1´が長繊維相互間が融着している融着区
域、3が非融着区域間に存在する長繊維、3´は長繊維
3の長さを測定する場合の中心線であり、Lfに相当す
る。2、2´は融着区域1、1´と非融着区域との境界
を示しており、長繊維の融着区域相互間を結ぶ直線距離
であるLmとは、2、2´間を結ぶ直線4の距離を意味
する。次に、4を底辺とし、5、5´を(3を他の二辺
の長さに分配した)側辺とする二等辺三角形7を描き、
この二等辺三角形7の頂点から底辺4に垂直に直線6を
引く。この直線6こそが上記式(a)が示す値である。
従って、式(a)は、長繊維不織布が本来持っている毛
羽高さを定量的に導くための式と言える。
【0014】この式(a)は、Acos(Lm/Lf)
により二等辺三角形7の底辺4と側辺5とから成す内角
が解り、側辺5に対応する長さであるLf/2とsin
(内角)とを掛け合わせることにより、直線6の長さを
導くことができる。
【0015】上記式(b)は、長繊維のたわみ易さや伸
び易さを示すための指標として有効なものである。
【0016】式(b)は、曲げ弾性率Eを導くための式
(c)を変形して求めたものである。 E=F・l0 3/(12πr4・y) ・・・(c) E=F・Lm3/(12πr4・y) ・・・(d) E=π・F・Lm3/(12S2・y) ・・・(e)
【0017】式(c)は、半径rの丸断面の棒状物体
を、間隔l0の支点間の上に置き、該棒状物の中心に応
力Fをかけた時に、該棒状物が歪んだ長さyによってそ
の棒状物の曲げ弾性率Eを導くためのものである。
【0018】この式(c)を棒状物が歪んだ長さyを求
める式に変更し、l0を本発明におけるLmに置換した
ものが式(d)であり、次にπr2を棒状物の断面積S
に置き換えたものが式(e)である。さらにπ・F/1
2は、定数なのでaに置換するとy=a・Lm3/(E
・S2)となる。つまり、棒状物(本発明に照らし合わ
せると長繊維)のたわみ易さや伸び易さは、Lmの3乗
に比例し、断面積Sの2乗および曲げ弾性率Eに反比例
することが解る。本発明では、たわみ易さや伸び易さの
圧倒的因子となるLm3/S2を取り出して、それから導
き出される数値と毛羽立ちおよび毛玉の発生における因
果関係を調べた結果、ある数値以下になると毛羽立ちお
よび毛玉の発生が極端に減少することがわかった。この
時、たわみ易さや伸び易さの因子となる曲げ弾性率Eに
関しては、本発明のスパンボンド不織布を構成する長繊
維が、非常に細いものであるために測定できないという
点と、曲げ弾性率Eは繊維を構成する樹脂によって決定
付けられる要因が大きいという点から、長繊維を構成す
る樹脂を代えて、Lm3/S2値と毛羽立ちおよび毛玉の
発生における因果関係を調べた結果、ポリプロピレンの
場合Lm3/S2×10 -3が150以下、ポリエチレン/
ポリプロピレンの鞘芯型の場合Lm3/S2×10-3が1
50以下、ポリエステルの場合Lm3/S2×10-3が1
45以下のとき、毛羽立ちおよび毛玉の発生が良好に抑
制できることが判明し、樹脂変化によって大きな影響力
を持たないことが解ったので、たわみ易さや伸び易さを
導くための事実上の変数となる曲げ弾性率Eは定数扱い
にした。
【0019】このようにして導き出された式(a)は、
毛羽・毛玉の発生しやすさを表示する指標(以下、K1
という)、式(b)も同様の指標(以下、K2という)
として用いることができる。K1値が400以下で、か
つK2値が150以下、好ましくはK1値が400以下
で、かつK2値が135以下であると、毛羽・毛玉の発
生が極端に減少することを見出だした。
【0020】K1及びK2値は、エンボス不織布のLf、
Lm及びSを測定し、前記式(a)および前記式(b)
にその測定値を代入することによって求めることができ
る。
【0021】Lf及びLmは、エンボス不織布の表面を
電子顕微鏡などで写真撮影しておき、その写真上で非融
着区域間の長繊維の長さ、つまり融着区域境界2から他
方の融着区域境界2´までの長繊維3の長さLm及びそ
の直線距離4の長さLfを計測し、この操作を異なる長
繊維で100回繰り返し計測した後、各繊維について
(a)式を計算しその値を平均してK1とすれば良い。
【0022】また、断面積Sは、エンボス不織布を構成
する長繊維の繊維軸に対してほぼ垂直の平面でこれを切
断し、光学顕微鏡や電子顕微鏡でこの断面の画像を撮影
し、撮影した画像を画像解析装置で解析しこの繊維の断
面積を測定する。測定する繊維断面は100サンプルと
し、それぞれのサンプルから得られた値を平均して求め
るとよい。さらに、先に測定したLmの平均値及びSを
式(b)に代入して、K2とすれば良い。
【0023】摩擦堅牢度試験機でエンボス不織布の表面
を摩擦した時、摩擦初期(摩擦子10往復)の表面状態
とエンボス不織布が本来持っている毛羽高さの指標K1
との間に線形的な相互関係が確認されている。本発明で
は、K1値が400以下のときに摩擦堅牢度試験を行っ
たエンボス不織布の表面状態が良好となる点を見出し
た。
【0024】また、摩擦堅牢度試験機でエンボス不織布
の表面を摩擦した時、摩擦後期(摩擦子100往復)の
表面状態と長繊維のたわみ易さや伸び易さの指標K2
の間に線形的な相互関係が確認されている。本発明で
は、K2値が150以下、より好ましくは135以下で
あるとエンボス不織布の表面状態が良好となる点を見出
した。ただし、K1値が400以下のものでないとK2
がたとえ150以下であったとしても、得られたエンボ
ス不織布に良好なる表面状態は得られない。
【0025】本発明のスパンボンド不織布を構成する長
繊維の繊度は、0.5〜20dtex/fのものが好ま
しい。長繊維の繊度が0.5dtex/f未満である
と、生産性を維持させるための高速紡糸による曳糸性の
低下や、曳糸性を維持させるための生産性の低下が起こ
るので好ましくない。逆に長繊維の繊度が20dtex
/fを超えると、長繊維の剛性が高くなって、柔軟性に
富むスパンボンド不織布が得られないので好ましくな
い。得られたスパンボンド不織布を吸収性物品の表面材
に使用する場合においては、繊度が0.5〜6dtex
/fの長繊維であることが特に好ましい。長繊維が分割
型複合繊維の形態を有している場合には、上記繊度の範
囲は分割後の長繊維の繊度を示すものである。
【0026】また、本発明のスパンボンド不織布の目付
けは、使われる用途によって任意に選択できるが、手術
用着衣、掛け布、ハップ材の基布等に使用する場合にお
いては、5〜200g/m2の範囲のものが好ましい。
5g/m2未満であると、目付が余りに小さ過ぎて、ス
パンボンド不織布の厚みが薄くなり過ぎ、長繊維フリー
スを固定化させる際や、固定化されたスパンボンド不織
布を巻き取る際等において、取扱いが困難であったり、
均質性が低下する様な問題が生じ易くなる。一方、20
0g/m2を超えると目付が余りに大き過ぎて、スパン
ボンド不織布自体の剛性が高くなり、柔軟性が低下し易
くなる。吸収性物品の表面材に使用する場合において
は、スパンボンド不織布の目付けは、5〜50g/m2
の範囲が特に好ましい。
【0027】本発明を構成している長繊維としては、単
成分型長繊維でもよく、2成分以上から成る複合型長繊
維であっても良い。
【0028】複合型長繊維とは、一般に高融点樹脂成分
と低融点樹脂成分または低軟化点樹脂成分からなる複合
繊維であって、低融点樹脂成分または低軟化点樹脂成分
が繊維の長手方向に沿った表面の少なくとも一部に露出
している二成分系以上の構造を有するものである。
【0029】本発明を構成している長繊維の原料として
は、各種のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂
等を例示でき、とりわけ好ましくはポリオレフィン系樹
脂である。
【0030】また、該長繊維が複合型長繊維の構造を有
する場合の原料の組み合わせ例としては、高密度ポリエ
チレン/ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン/
ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレ
ン、プロピレンと他のα−オレフィンとの二元共重合体
または三元共重合体/ポリプロピレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン/高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン
/高密度ポリエチレン、各種のポリエチレン/熱可塑性
ポリエステル、ポリプロピレン/熱可塑性ポリエステ
ル、プロピレンと他のα−オレフィンとの二元共重合体
または三元共重合体/熱可塑性ポリエステル、低融点ま
たは低軟化点熱可塑性ポリエステル/熱可塑性ポリエス
テル、各種のポリエチレン/ナイロン6、ポリプロピレ
ン/ナイロン6、プロピレンと他のα−オレフィンとの
二元共重合体または三元共重合体/ナイロン6、ナイロ
ン6/ナイロン66、ナイロン6/熱可塑性ポリエステ
ルなどを挙げることができる。
【0031】これらの中ではポリオレフィン系樹脂同士
若しくはポリオレフィン系樹脂とポリエステル系樹脂か
らなる組み合わせが好ましく、その具体例としては高密
度ポリエチレン/ポリプロピレン、エチレン・プロピレ
ン・ブテン−1結晶性三元共重合体/ポリプロピレン、
あるいは高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレ
ート等を挙げることができる。
【0032】さらに、これらの中ではポリオレフィン系
樹脂同士、例えば高密度ポリエチレン/ポリプロピレ
ン、エチレン・プロピレン・ブテン−1結晶性三元共重
合体/ポリプロピレン等が耐薬品性の面から特に好まし
い。
【0033】複合型長繊維を構成する高融点成分と低融
点成分または低軟化点成分との融点差または軟化点差
は、15℃以上が好ましい。
【0034】これらの樹脂成分の融点または軟化点の測
定は、融点については昇温速度10℃/分のDSC(示
査走査熱量測定)による吸熱ピーク曲線の吸熱ピークの
頂点の温度として測定できる。また、軟化点の測定はJ
IS−K7206「熱可塑性プラスチックのビカット軟
化温度試験方法」に準拠する。また、複合型長繊維は、
鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、多層型、海島型、放射型
の構造体のものを使用できる。特に鞘芯型、偏心鞘芯型
の複合型長繊維が、熱融着性が良好で好ましい。また用
途により長繊維は、着色剤、耐光剤、難燃剤、抗菌剤な
どが添加されていても良い。さらに、長繊維の断面形状
は、円形であっても異形(非円形)であっても良く、こ
れら断面形状を持った長繊維は、中空型であっても良
い。
【0035】スパンボンド不織布は、2種以上の長繊維
で構成されていても良い。すなわち、 スパンボンド不
織布は、複合型長繊維と単一型長繊維の組み合わせ、樹
脂成分の組み合わせの異なる2種類以上複合型長繊維の
組合わせ、樹脂成分が異なる2種類以上の単一型長繊維
の組合わせ、断面形状の異なる2種類以上の長繊維の組
合わせ、中空型長繊維と非中空型長繊維の組合わせ、繊
度の異なる2種以上の長繊維の組合わせなど、各種組合
せによる2種以上の長繊維の混繊によって構成されてい
ても良く、これらに短繊維が混繊されていても良い。
【0036】本発明のスパンボンド不織布としては、複
合型長繊維を不織布中に5重量%以上含有し、且つこの
複合型長繊維の低融点または低軟化点成分によって長繊
維相互間が結合されたものが好ましい。また、主成分と
なる長繊維に、この主成分の長繊維よりも15℃以上の
融点差を有し、主成分の長繊維よりも低融点または低軟
化点の長繊維を5重量%以上混繊して、この長繊維によ
って主成分である長繊維を結合したスパンボンド不織布
とすることもできる。複合型長繊維や低融点または低軟
化点の長繊維のような繊維状のもので繊維相互間を結合
させると、繊維の結合が、面状でなく低融点または低軟
化点樹脂の溶融によって行われるため、得られるスパン
ボンド不織布の風合いが良好となり、また柔軟性に富
む。
【0037】また、スパンボンド不織布は、上記長繊維
から構成される単層であっても良いし、2層以上からな
る不織布であってもよい。該不織布が2層以上からなる
場合には、最外層に本発明のスパンボンド不織布が用い
られていることが望ましい。
【0038】本発明のスパンボンド不織布には、エンボ
ス融着加工により長繊維相互間が融着されている融着区
域を有し、該融着区域が不織布面に千鳥配列状に存在し
ている。融着区域が不織布面に千鳥配列状に存在してい
る状態を示す平面図の一例を図10に示した。100が
不織布であり、53が融着区域、54が不織布生産方向
を示す矢印である。
【0039】かかる融着区域の面積率は、柔軟性を必要
とする用途においては全表面積の6〜26%であること
が好ましく、この時、点在する加熱圧着部の個々の面積
は、0.09〜0.6mm2であることが好ましい。
【0040】エンボス融着加工で形成される個々の加熱
圧着部の平面形状としては、菱形、長方形、正方形、丸
形、楕円形、波形、中空円形などを挙げることができ
る。
【0041】本発明のスパンボンド不織布の製造方法
は、熱可塑性樹脂を押出機に投入し、紡糸口金を用いて
溶融紡糸し、紡糸口金より吐出した繊維群をエアーサッ
カーに導入して牽引延伸し、長繊維群を得、続いて、エ
アーサッカーより排出された長繊維群を裏面に吸引装置
を設けた捕集用無端ネット状コンベア上に長繊維フリー
スとして堆積するスパンボンドの製造方法であって、長
繊維の紡糸速度(Vf)に対し、コンベア走行速度(V
c)から相対ベクトルである(Vc−f)の角度が−3
0〜−7度の範囲であることを特徴とする。
【0042】このような製造方法は、従来公知なスパン
ボンド不織布製造装置を利用することによって容易に実
施することができる。
【0043】(Vc−f)の角度を−30〜−7度の範
囲に調節することによって、長繊維をネット状コンベア
に堆積する時に、該長繊維が有効な形状の楕円軌道(扁
平な楕円軌道)を描くように集積させることができ、楕
円軌道の長軸が生産方向対しに平行となるように製造で
きるため、本発明のスパンボンド不織布を効率良く得る
ことができる。上記角度が−30度よりも小さいと、長
繊維がコンベア上を滑り不織布の地合が不均一になり易
く、逆に上記角度が−7度よりも大きいと、楕円軌道の
扁平率が小さくなり従来の不織布と大差のない効果しか
得られない。
【0044】一般的なスパンボンド不織布の製造方法で
は、通常、VfとVcの関係がVf/Vc=10〜30
程度となっており、このとき走行するコンベア上から見
た相対ベクトル(Vc−f)は、コンベア平面に対して
−1.9〜−5.7度の角度でコンベア走行方向と逆に
若干傾いている。(ここで角度がマイナスとはコンベア
面に対し垂直な軸からコンベアの走行方向と反対側に傾
いている場合の角度をマイナスとした。)。しかし、こ
のような従来法を採用し、何の工夫もしなければ、長繊
維の捕集軌道は真円とほとんど大差のない楕円軌道にし
かならない。
【0045】本発明の製造方法を用いると、長繊維をネ
ット状コンベアに堆積する時に、該長繊維が扁平率の大
きな楕円軌道を描くようにして集積させ、楕円軌道の長
軸が生産方向対しに平行となるようにすることができ、
これにより本発明のスパンボンド不織布が効率良くでき
る理由を次に説明する。
【0046】まず、スパンボンド不織布の製造におい
て、長繊維がエアサッカーより放出されてから集積され
るまでの空間軌道を、直円錐に当てはめて考える。上記
直円錐の底面は、捕集コンベア上に捕集される直前の長
繊維の平面軌道に当たり、真円である。直円錐とは、図
3の(a)及び(b)に示したように空間における1点P
で交わる2つの直線をmとnとした場合に、直線mを軸
として直線nを回転させたときにnが描く曲面のことで
ある。ここで捕集コンベアの速度(Vc)が0ならば、
捕集コンベア上の長繊維の捕集軌道は直円錐の底面と同
じ真円となる。しかし、実際のスパンボンド不織布製造
時にコンベアは必ず走行している。コンベア走行時の長
繊維の捕集軌道は、長繊維の放出速度(Vf)を走行す
るコンベア(走行速度:Vc)から見た相対ベクトル
(Vc−f)をm軸とした円錐をコンベア平面で切断し
たときの切り口(切断面)に相当している。この切り口
は、円錐曲線の一つである楕円であり、この楕円の長軸
はコンベアの走行方向になっている。この点の理解を容
易にするために、図4にコンベア走行時の長繊維の捕集
軌道を説明するための概念図を示した。
【0047】図4の(a−1)、(b−1)、(c−
1)は不織布生産方向(矢印で示した方向)に平行な面
から見た不織布生産工程の一部の概念図であり、Pがエ
アーサッカーなどの長繊維が放出されてくるポイントに
相当する。32が矢印方向に速度Vfで走行しているベ
ルトコンベアを示している。直円錐31のmとnは図3
で説明した通りである。そして図4の(a−1)の場合
は直円錐31の軸mが、ベルトコンベア32の走行面に
対してほぼ垂直な場合を示しており、エアーサッカーな
どの放出点Pから長繊維がベルトコンベア32の走行面
に対してほぼ垂直方向に放出されている場合に該当す
る。
【0048】図4の(b−1)の場合は直円錐31の軸
mが、ベルトコンベア32の走行面に対してベルトコン
ベアの走行方向にやや傾いている場合を示しており、エ
アーサッカーなどの放出点Pから長繊維がベルトコンベ
ア32の走行面に対してベルトコンベアの走行方向にや
や傾いて放出されている場合に該当する。
【0049】図4の(c−1)の場合は直円錐31の軸
mが、ベルトコンベア32の走行面に対してベルトコン
ベアの走行方向と反対の方向ににやや傾いている場合を
示しており、エアーサッカーなどの放出点Pから長繊維
がベルトコンベア32の走行面に対してベルトコンベア
の走行方向と反対の方向ににやや傾いて放出されている
場合に該当する。
【0050】次に図4の(a−2)、(b−2)、(c
−2)は、それぞれ図4の(a−1)、(b−1)、
(c−1)の場合の長繊維の放出速度(Vf)を走行す
るコンベア(走行速度:Vc)から見た相対ベクトル
(Vc−f)を示した図である。
【0051】また、図4の(a−3)、(b−3)、
(c−3)は、それぞれ図4の(a−1)、(b−
1)、(c−1)の場合の長繊維の放出速度(Vf)を
走行するコンベア(走行速度:Vc)から見た相対ベク
トル(Vc−f)をm軸とした円錐31をコンベア32
の平面で切断している状態を示している概念図である。
この切り口(切断面)は、円錐曲線の一つである長軸が
コンベアの走行方向になっている楕円となることが理解
される。
【0052】次に、図5に捕集コンベア上に捕集された
長繊維の捕集軌道の模式的平面図を示した。図5の
(a)及び(b)に示したような捕集コンベア上での長
繊維の捕集軌道を円とした場合の、真円(図5の
(b))と楕円(図5の(a))の周長が同じモデルに
ついて考える。図5に示した様に、繊度及び目付が同じ
不織布で比べた場合では、円の周長51a及び51bが
長繊維に相当するので単位面積52当たりに描ける円の
数が同じになっている。ここに示した円の数は繊維のル
ープの数に相当し、両者にはこのループの数自体には差
がないことを示している。しかしながら、捕集コンベア
上に捕集された長繊維の捕集軌道のモデルとエンボス融
着加工の融着区域の分布との関係を説明するための模式
的平面図(図6(a)及び図6(b))に示すように楕
円軌道51aでは真円51b以上の曲率を持つ部分が少
なくなっている。すなわち、スパンボンド不織布を真円
よりも扁平な楕円軌道で集積することで、エンボス融着
加工による融着区域53相互間で長繊維が直線的に配列
して固定される確率が高くなり、Lfが小さくなるので
ある。
【0053】また、図5や図6のモデルでは真円と楕円
の周長が同じと仮定したが、長繊維の曲率は素材の持つ
曲げ弾性率によって決定されるため、実際の楕円軌道は
図7に示した楕円軌道60と真円軌道61に示したよう
な例ほど極端にはならないが、楕円軌道で集積させた長
繊維が描く楕円の周長は真円軌道の周長よりも大きくな
っている。ここで繊度及び目付が同じ不織布を考える
と、単位面積当たりに描ける円の数は楕円軌道の方が少
なくなる。すなわち、楕円軌道の周長は真円軌道の周長
よりも大きくなり、ループの数自体が減少し、また、よ
り直線的な繊維配列となって、さらにLfが小さくなる
のである。つまり図1に示したように、融着区域間1、
1'間を結ぶ非融着区域に存在する長繊維3がより直線
的であれば円弧の場合に比べてその長さは短くなり、即
ちLfが小さくなるのである。
【0054】楕円軌道の長軸はスパンボンド不織布のお
よそ生産方向にすることが好ましい。これは、スパンボ
ンド不織布の融着区域53が、生産方向(図6中の矢印
54の方向)に対しておよそ千鳥配列しているので、楕
円軌道の長軸がスパンボンド不織布のおよそ生産方向に
なることで、隣接した融着区域で固定される長繊維の本
数が多くなり、Lmが小さくなるためである。また、前
記とは逆に楕円軌道の長軸をスパンボンド不織布のおよ
そ生産方向と垂直にすることも原理的には可能であり、
同様にLmが小さくなる効果が望める。しかし、この場
合には、スパンボンド不織布の製造で紡糸から捕集まで
の設備が複雑になるばかりでなく、スパンボンド不織布
の生産方向(縦方向)の初期歪みに対する応力が小さく
なりスパンボンド不織布を巻き取る際に巻き細り(不織
布が縦方向に引っ張られて不織布の幅が狭くなること)
や縦方向に巻皺が生じるので、あまり好ましくない。
【0055】すなわち、真円軌道で集積させたスパンボ
ンド不織布よりも、より扁平な楕円軌道で集積させたス
パンボンド不織布は、ループの数が少なくかつ直線的に
配列した部分が多く存在し、K1を小さく長繊維が本来
持つ毛羽高さを抑制することができるのである。さら
に、この楕円軌道の長軸をおよそ生産方向にすること
で、K2が小さくなり応力により生じる長繊維のたわみ
や伸びを抑制できるのである。
【0056】(Vc−f)の角度を調節する方法として
は、Vc要素の調節、Vf要素の調節、長繊維群の放出
時マイナス側への角度調節の3種類、或いはこれらの組
合せによって行うことができる。
【0057】Vc−fを調整する具体的手法としては、
次のような方法を用いることができる。まず、同じ繊度
の長繊維を用いて、同じ目付けの不織布を製造する場合
においては、Vcの調整(例えばVcを増大させる方
法)として、紡糸口金の孔数を増やし紡糸口金の単孔あ
たりの吐出量(g/min)を一定にする方法を挙げる
ことができる。つまり、単孔あたりの吐出量が同じなの
でVfは変化しないが、トータルの繊維の吐出量(g/
min)が増加するのでVcが増大するのである。
【0058】また、Vfの調節(例えばVfを低下させ
る方法)として、紡糸口金の孔数を増やし、トータルの
繊維の吐出量を一定にする方法を挙げることができる。
つまり、トータルの繊維の吐出量が一定なのでVcは変
化しないが、紡糸口金の単孔あたりの吐出量が減少する
のでVfが小さくなるのである。
【0059】さらに、長繊維束の放出角度を調節するこ
とによってもVc−fを調整することができる。この方
法は、図8に示したように、コンベア32の走行方向を
x軸、コンベア平面をx−z平面とした空間の直行座表
系xyzにおいて、エアーサッカー70などからの長繊
維の放出速度Vfの速度成分をVfxおよびVfyとし
たとき、角度を付けるに従いVfxが増大、Vfyが減
少することを利用する方法であり、例えば、図8のx−
y平面において不織布の生産方向54と逆の向きに傾き
をつけて長繊維束を放出すると、Vc−fを減少させる
ことができる。これをx−y平面で模式的に示したのが
図9である。この態様は前記したVcおよびVfの調節
に用いた2つの手法のように紡糸口金の孔数を変更する
必要がないので、紡糸口金を新たに製作する必要もな
く、より好適な態様といえる。尚、図9において、54
は不織布の生産方向を示す矢印、32がコンベア、70
がエアサッカーであり、70のエアサッカーのうち、7
0aの場合が長繊維束の放出に角度を付けない場合(即
ちコンベア平面に向かってほぼ垂直方向に長繊維束を放
出する場合)を示しており、70bの場合が長繊維束の
放出に角度を付けた場合(即ちコンベア平面に向かって
垂直線55から角度マイナスα方向(点線56方向)、
即ちコンベアの走行方向とは反対の方向にエアサッカー
を傾けて長繊維束を放出する場合)を示している。
【0060】なお、長繊維群の放出に角度を付ける手段
は特に限定するものではなく、前記したエアサッカー自
体の傾斜の他に、衝突板および気流板(フラップ)を利
用して行ってもよい。
【0061】また、本発明の製造方法において、加熱さ
れた凹凸パターンを有するエンボスロールと平滑ロール
とで構成されたポイントボンド加工機のロール間で、凹
凸ロールの凸部により長繊維フリースに熱圧着部を形成
させるいわゆるエンボス融着加工法を用いても良い。
【0062】特に、本発明のスパンボンド不織布を効率
良く得る、つまりLfの小さいスパンボンド不織布を得
るために、エンボス速度(Ve)/コンベア速度(V
c)の比を1.15〜1.5の範囲内に調節することが
好ましい。Ve/Vcが、1.15より小さいと楕円軌
道の扁平率が小さくなり従来の不織布と大差がなくな
り、逆に、1.5より大きいとウェブが引き延ばされ不
織布の地合が不均一になったり、楕円軌道の扁平率が上
がりすぎて長繊維が生産方向に揃い過ぎて、横方向の長
繊維の連絡が小さくなり、横方向の強度が低くなり易い
からである。
【0063】この際、エンボスロールの加熱温度は、長
繊維が熱可塑性単繊維の場合には、該単繊維を構成する
熱可塑性樹脂成分融点以下の温度であって、かつ加熱圧
着が可能な範囲の温度が望ましく、長繊維が熱融着複合
型長繊維の場合には、該複合型長繊維中に含まれる複合
型長繊維の低融点または低軟化点樹脂成分の融点または
軟化点以下の温度であって、かつ加熱圧着が可能な範囲
の温度が望ましい。
【0064】上記したエンボスロール法で処理する前
に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、
熱風で加熱する方法、ニードルパンチ法、高圧水流法、
など公知の固定化法による処理を行った後、エンボス融
着加工法で処理する手法の組合せであってもかまわな
い。
【0065】本発明のスパンボンド不織布は、生理用ナ
プキンや使い捨ておむつなどの吸水性物品の表面材とし
て好適に用いることができる。
【0066】使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収
性物品は、その態様によっても多少異なるが、尿や血液
などの体液を吸収し漏れを防止するため、少なくとも、
尿や血液などの体液を吸収し保持する吸収コア層と、そ
の表面側(肌に接する側)に配置される例えば不織布な
どからなる液体透過性のトップシートと、裏側面に配置
され、吸収した体液が外部にもれるのを防ぐための液体
非透過性バックシートとを有する構成となっている。ま
た、通常、紙おむつ等の使い捨ておむつや生理用ナプキ
ン等の吸収性物品においては、バックシートのほかに
も、吸収性物品が身体の動きによって所定の着用状態か
ら位置がずれたり、横向きに寝転んだりした場合に、吸
収した体液などの液体が漏れるのを防止するために吸収
性物品の両脇に不織布などからなる撥水性のサイドシー
ト(使い捨ておむつなどの場合にはギャザーが付与され
ている場合が多いのでサイドギャザーとかレッグカフな
どとも言われており、使い捨ておむつの場合には、サイ
ドシートは使い捨ておむつを着用した場合に太もものつ
けね又は太ももを回ってそれを把持する様な位置に設け
られている。)なども設けられていたり、また、使い捨
ておむつに於いては、更に腹部などを覆う部分やその反
対側の臀部上部を覆う部分の肌側には、吸収した体液な
どの液体が、転んだり、寝転んだり、身体を回転させる
など着用者の動きにより、腹部や臀部上部に漏れてきた
場合にそれを吸水性物品外に漏らさないようにするため
の不織布などからなる撥水性のラウンドシートなども設
けられている。更に使い捨ておむつなどの場合には、ウ
ェスト位置肌側に帯状にウェストギャザーなどが設けら
れているものもあり、これらも例えば不織布などの撥水
性のシートで構成されている。
【0067】また、吸収コア層には、例えばフラッフパ
ルプなどのセルロース系繊維、更に必要に応じて合成繊
維等が混合された繊維集合体に高吸水性樹脂が混合され
たものを圧縮して固めたものなどからなる適宜の各種吸
収コア層が使用されている。この吸収コア層は、ティッ
シュペーパーなどにより包まれているのが一般的であ
る。また、バックシートとしては、通常、熱可塑性フィ
ルムが使用されていて、該熱可塑性フィルムは、着用中
の内部の蒸れを防止するために無数の微細孔を有し、通
気性をもたせることが一般的である。また、フィルム特
有のプラスチック様の感触と外観を改良し、また、強力
を改良する観点からフィルムと不織布とを複合化させた
ものも使用されている。このほかにも更に種々の機能を
付与するために更に他のシートが挿入され、より多層に
なっているものもある。
【0068】吸収性物品の表面材とは、吸収性物品の表
側または裏側にその少なくとも一部が露出している部材
であり、本発明のスパンボンド不織布は、トップシー
ト、サイドシート、ラウンドシート、バックシートの一
部(液体非透過性シートとの積層など)などに好適に用
いることができる。そして、これらの各部材の相互間
は、必要な部分が適宜熱接着されるか、または、適宜の
熱融着性接着剤で接着固定されている。
【0069】尚、これらの各部材の相互間の熱プレスや
熱圧着による接着は、使用部分にもよるが、通常多数の
点接着ができる様な部分的な点接着が好ましく採用され
る。
【0070】以下図面を用いて、本発明の吸収性物品に
おいて、本発明のスパンボンド不織布が、吸収性物品の
どの様な部分に使用されるかその代表例を挙げて説明す
るが、図示した吸収性物品の構造は一例であって、吸収
性物品がこの図示した構造のもののみに限定されると言
う意味ではない。
【0071】図11は使い捨ておむつの一例の肌側から
見た展開平面図であり、図12はそのX−X´部分の断
面の概略端面図、図13はそのY−Y´部分の断面の概
略端面図である。
【0072】図11〜13において、21は体液を吸収
し保持するための吸収コア層であり、特に限定するもの
ではないが、例えばフラッフパルプなどのセルロース系
繊維、高吸水性樹脂、必要に応じ合成繊維の混合物など
を圧縮して固めたものなどからなっている。尚、吸収コ
ア層21は、ティッシュペーパー(図示せず)などに包
み込まれている。22はその表面側(肌に接する側)に
配置される液体透過性のトップシートである。このトッ
プシート22にも本発明のスパンボンド不織布が使用で
きる。そして23は液体非透過性が要求されるバックシ
ートである。このバックシート23の裏側にバックシー
ト積層物28として本発明のスパンボンド不織布を積層
することもできる。この様な吸収性物品のバックシート
に本発明のスパンボンド不織布を積層してプラスチック
フィルムの冷たい感触やプラスチック特有の外観を改良
し、布様の暖かみのある感触と外観を付与できると共に
バックシートの補強を行うことができる。そしてバック
シート積層物28として、本発明のスパンボンド不織布
を用いた場合には、従来の通常のスパンボンド不織布を
用いた場合に比べて、毛羽、毛玉の発生が少なく、好ま
しい。
【0073】ラウンドシート24は必ずしも必要ではな
いが、図12、図13においては吸収コア層21とバッ
クシート23との間にラウンドシート24が設けられて
いる例を図示した。ラウンドシート24としても本発明
のスパンボンド不織布が使用できる。そして25、25
´が前述した様に吸収性物品が身体の動きによって所定
の着用状態から位置がずれたり、横向きに寝転んだりし
た場合に、吸収した体液などの液体が漏れるのを防止す
るために吸収性物品の両脇にサイドシート(使い捨てお
むつなどの場合にはギャザーが付与されている場合が多
いのでサイドギャザーとかレッグカフなどとも言われて
おり、使い捨ておむつの場合には、サイドシートは使い
捨ておむつを着用した場合に太もものつけね又は太もも
を回って太ももを把持する様な位置に設けられてい
る。)がある。このサイドシートにも本発明のスパンボ
ンド不織布が使用できる。そして特に図12、図13で
は図示していないが、図11の27として示したウェス
ト位置の肌側に帯状にウェストギャザーなどが設けられ
ていても良い。本発明のスパンボンド不織布はウェスト
ギャザーにも使用できる。
【0074】これらの各部材は、図面では記載を省略し
ているが、適宜の部分がホットメルト接着剤などで接着
されていたり、接着剤を使用せずに熱接着または超音波
接着などがされており、脱落しないようになっている。
本発明の使い捨ておむつに於いて、本発明の複合型スパ
ンボンド不織布を用いた部分は、接着剤を使用せずに熱
接着または超音波接着などで接着することもできる。
【0075】次に図14に生理用ナプキンの一例の肌側
から見た展開平面図を示し、また、図15にそのX−X
´部分の断面の概略端面図を示した。21がティッシュ
ペーパー(図示せず)に包み込まれている吸収コア層、
22がその表面側(肌に接する側)に配置される液体透
過性のトップシート、23が液体非透過性が要求される
バックシートである。そして25、25´がサイドシー
トである。そしてバックシート23の裏側にバックシー
ト積層物28として本発明のスパンボンド不織布を積層
することが出来、また、サイドシート25、25´やト
ップシート22にも、本発明のスパンボンド不織布を用
いることができる。
【0076】これらの各部材は、図面では記載を省略し
ているが、適宜の部分がホットメルト接着剤などで接着
されていたり、接着剤を使用せずに熱接着または超音波
接着などがされており、脱落しないようになっている。
尚、本発明の生理用ナプキンに於いて、本発明の複合型
スパンボンド不織布を用いた部分は、接着剤を使用せず
に熱接着または超音波接着などで接着できる。
【0077】本発明のスパンボンド不織布を使用した吸
収性物品は、毛羽立ちや毛玉の発生が少なく、外観が良
好で、柔軟で肌触り等の風合いの良い吸収性物品を得る
ことができる。
【0078】以下、実施例、比較例を挙げて具体的に本
発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に挙げられ
たもののみに限定されるものではない。
【0079】
【実施例】実施例1〜24および比較例1〜16 表1及び表2に示された製造条件に従い、スパンボンド
不織布を製造した。すなわち素材原料樹脂としてポリプ
ロピレン(PP)を押出機に投入し、紡糸口金を用いて
溶融紡糸し、紡糸口金より吐出した繊維群をエアーサッ
カーに導入して牽引延伸し、長繊維群を得、続いて、エ
アーサッカーより排出された長繊維群を、コロナ放電装
置によりに同電荷を付与せしめ帯電させた後、一対の気
流板(フラップ)の間を通過させることで開繊させ、開
繊された長繊維群は裏面に吸引装置を設けた捕集用無端
ネット状コンベア上に、長繊維フリースとして堆積し
た。
【0080】得られた長繊維フリースをポイントボンド
加工機の凹凸パターンを表面に有する加熱されたエンボ
スロールと平滑ロールとの間に通して熱圧着部(融着区
域)を形成することにより、繊維相互間の一部を相互に
接着して長繊維不織布を得た。
【0081】尚、表1中のPPはメルトフローレートが
50g/10分(230℃で測定)のものを使用し、P
Eには密度0.962g/cm3、メルトインデックス
が38g/10分(190℃で測定)のHDPEを使用
した。表2中、入射角は、長繊維束のY軸を基準とした
放出角度を示し(図8及び図9とその説明参照)、Vc
−fの入射角は、走行するコンベア上から見たVfのベ
クトル(Vc−f)のx−y平面におけるy軸からの角
度を意味している。
【0082】また、表2中のエンボス彫刻タイプは、前
記ポイントボンド加工機のエンボスロール表面の凸部パ
ターンの条件を示したものであり、下記の通りである。
尚、エンボスロール表面の凸部の平面形状は下記A、B
いずれの場合も菱形である。
【0083】(エンボス彫刻タイプ) A:縦ピッチ2mm、横ピッチ1.6mm、ポイント面
積0.24mm2 B:縦ピッチ2.3mm、横ピッチ2.3mm、ポイン
ト面積0.5mm2 ここで、ポイント面積とは、エンボスロール凸部の平面
の面積である。
【0084】次に表3に、表1および表2に示した製造
条件で得られたスパンボンド不織布のK1値及びK2値と
摩擦堅牢度試験の結果を示した。
【0085】なお、摩擦試験は次の方法で行った。 (摩擦試験)4cm×20cmの試料を用意し、試料を
摩擦する面と反対に3.5cm×20cmの両面テープ
を張り付けた。両面テープで摩擦試験機(RUBBIN
G−METER、スガ試験機株式会社製、JIS L
0823−1971に記載の摩擦試験機II型)の試料台
に固定し、所望の回数(この場合は10回と100回)
摩擦子をCD方向(試料不織布の生産方向に対し、垂直
な方向)に往復させて行った。なお、摩擦子の1往復運
動を1回と数える。摩擦子には金巾3号を用いた。摩擦
試験した試料は、直径3インチ(7.62cm)の紙管
に張り付け、摩擦子の往復により摩擦されたライン(摩
擦ラインと言う)上の長さ方向の中央部(中点)を通る
摩擦ラインと直角をなすライン(中心線と言う)上と当
該摩擦ライン上で中点より前後に4cm離れた点を横切
る中心線と平行なライン(平行線)上の3つの線上部分
について、下記に記載の評価基準に基づき加点した。ま
た、毛玉に関する評価は、摩擦面全体から観察し、評価
基準に相当すれば3倍して加点した。この操作を3回行
い、総点数を9で割って評価値とした。2.5点以上を
合格、2.4点以下を不合格とした。
【0086】 (摩擦試験10回の評価基準) 点 評価基準 5 毛羽高さ≦1mm 4 1mm<毛羽高さ≦2mm 3 2mm<毛羽高さ≦3mm 2 3mm<毛羽高さ 1 毛玉発生
【0087】 (摩擦試験100回の評価基準) 点 評価基準 5 毛羽高さ≦2mm 4 2mm<毛羽高さ≦3mm 3 3mm<毛羽高さ≦4mm 2 毛玉の大きさ≦3mm 1 3mm<毛玉の大きさ ここで、毛玉の大きさは最長径の部分を言う。
【0088】表3に示す通り、K1値及びK2の値と摩擦
試験の評価値の間に線形的な関係が見られ、K1値が4
00以下で摩擦試験(10)回の評価値が良好な事が解
る。さらに、K1値が150以下で摩擦試験(100)
回の評価値が良好な事が解る。
【0089】尚、表3において、比較例6〜8及び比較
例14〜16では、不織布に粗密が生じて、不均一な不
織布しか得られなかったので、K1値及びK2の値と摩擦
試験の評価値については測定していない。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【発明の効果】本発明のスパンボンド不織布は、外観が
美しく柔軟で肌触り等の風合いが良く、かつ毛羽立ちや
毛玉の発生が極めて少ないので、使い捨ておむつや生理
用ナプキン等の吸収性物品の材料として有用であるばか
りでなく、手術用着衣や掛け布等の使い捨て衣料、ハッ
プ剤の基布等の他、マスク等のフィルター材、農業資材
等に有用である。本発明のスパンボンド不織布の製造方
法は、本発明のスパンボンド不織布を極めて効率良く得
ることができる。本発明のスパンボンド不織布を用いた
吸収性物品は、表面材の毛羽立ちや毛玉の発生が少な
く、柔軟で肌触り等の風合いが良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の不織布の一部の部分拡大平面模式
図。
【図2】 本発明の不織布の繊維の力Fによる変位量を
説明するためのモデル図。
【図3】 長繊維がエアサッカーより放出されてから集
積されるまでの空間軌道の直円錐を説明するための図。
【図4】 コンベア走行時の長繊維の捕集軌道を説明す
るための概念図。
【図5】 捕集コンベア上に捕集された長繊維の捕集軌
道の模式的平面図。
【図6】 捕集コンベア上に捕集された長繊維の捕集軌
道のモデルとエンボス融着加工の融着区域の分布との関
係を説明するための模式的平面図。
【図7】 楕円軌道と真円軌道を示す図。
【図8】 本発明の長繊維不織布の製造原理の一部を説
明するための部分斜視図。
【図9】 本発明の長繊維不織布の製造原理の一部を説
明するための模式的部分的x−y面図。
【図10】 融着区域が不織布面に千鳥配列状に存在し
ている状態を示す平面図。
【図11】 本発明の長繊維不織布を一部に用いた使い
捨ておむつの一例の肌側から見た展開平面図。
【図12】 図11のX−X´部分の断面の概略端面
図。
【図13】 図11のY−Y´部分の断面の概略端面
図。
【図14】 本発明の長繊維不織布を一部に用いた生理
用ナプキンの一例の肌側から見た展開平面図。
【図15】 図14のX−X´部分の断面の概略端面
図。
【符号の説明】
1,1´ 長繊維相互間が融着している融着区域 2、2´ 融着区域1、1´と非融着区域との境界 3 非融着区域間に存在する長繊維 3´ 融着区域相互間1、1´を結ぶ非融着区域に
存在する長繊維3の長さを測定する場合の中心線 4 2、2´間を結ぶ直線(二等辺三角形7の底
辺) 5、5´ 二等辺三角形7の斜辺 6 二等辺三角形7の高さ 7 二等辺三角形 10、10´ 支点 11 力Fをかける方向を示す矢印 12 力Fをかける位置の繊維の中心点の位置 12´ 力Fが掛かった後の繊維の中心点12の位
置 13 中心点12と12´の間の距離 21 吸収コア層 22 トップシート 23 バックシート 24 ラウンドシート 25、25´ サイドシート 27、27´ ウェストギャザー 28 バックシート積層物 31 直円錐 32 ベルトコンベア 51a 楕円軌道 51b 真円軌道 52 単位面積 53 融着区域 54 不織布の生産方向 55 垂直線 56 点線 60 楕円軌道 61 真円軌道 70 エアーサッカー 100 不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/00 A41B 13/02 E A61F 13/18 310Z 3/16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長繊維相互間が融着していない非融着区域
    とエンボス融着加工により長繊維相互間が融着されてい
    る融着区域とを有し、該融着区域が不織布面に千鳥配列
    状に存在し、該非融着区域間に存在する長繊維が、下記
    式(a)において400以下、かつ下記式(b)におい
    て150以下であることを特徴とするスパンボンド不織
    布。 (Lf/2)×sin(Acos(Lm/Lf)) ・・・ (a) Lm3/S2×10-3 ・・・ (b) ここで、Lfは融着区域相互間を結ぶ非融着区域に存在
    する長繊維の平均長(μm)、LmはLfの測定に用い
    た長繊維の融着区域相互間の最短距離を結ぶ直線の平均
    長(μm)、Sは長繊維の平均断面積(μm2)を示
    す。
  2. 【請求項2】非融着区域間に存在する長繊維が、前記式
    (a)において400以下、かつ前記式(b)において
    135以下であることを特徴とする請求項1に記載のス
    パンボンド不織布。
  3. 【請求項3】長繊維の繊度が0.5〜20dtex/f
    である請求項1〜2のいずれかに記載のスパンボンド不
    織布。
  4. 【請求項4】全体の表面積に対して占める融着区域の面
    積率が6〜26%であり、千鳥配列状に存在する融着区
    域の個々の面積が、0.09〜0.6mm2であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスパンボ
    ンド不織布。
  5. 【請求項5】長繊維がポリオレフィン系樹脂もしくはポ
    リエステル系樹脂から選ばれた少なくとも1種の構成成
    分よりなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のスパンボンド不織布。
  6. 【請求項6】長繊維が、高融点樹脂成分と、低融点樹脂
    成分または低軟化点樹脂成分とからなる複合型長繊維で
    あって、低融点樹脂成分または低軟化点樹脂成分が繊維
    の長手方向に沿った表面の少なくとも一部に露出してい
    る複合型長繊維であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載のスパンボンド不織布。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂を押出機に投入し、紡糸口金
    を用いて溶融紡糸し、紡糸口金より吐出した繊維群をエ
    アーサッカーに導入して牽引延伸し、長繊維群を得、続
    いて、エアーサッカーより排出された長繊維群を裏面に
    吸引装置を設けた捕集用無端ネット状コンベア上に長繊
    維フリースとして堆積するスパンボンドの製造方法であ
    って、長繊維の紡糸速度(Vf)に対し、コンベア走行
    速度(Vc)から見た相対ベクトルである(Vc−f)
    の角度が−30〜−7度の範囲であることを特徴とする
    スパンボンド不織布の製造方法。
  8. 【請求項8】加熱された凹凸パターンを有するエンボス
    ロールと平滑ロールとで構成されたポイントボンド加工
    機のロール間で、エンボスロールの凸部により長繊維フ
    リースに熱圧着部を形成させるエンボス融着加工法でエ
    ンボス速度(Ve)/コンベア速度(Vc)の比を1.
    15〜1.5の範囲内に調節することを特徴とする請求
    項7記載のスパンボンド不織布の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜6のいずれかに記載のスパンボ
    ンド不織布を吸収性物品の表面材のうち、少なくとも一
    部に用いた吸収性物品。
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