JP2001145871A - 有機塩素化合物の処理方法及び処理構造 - Google Patents

有機塩素化合物の処理方法及び処理構造

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Abstract

(57)【要約】 【目的】処理済みの土壌に悪影響を残すことなく確実か
つ短期間にしかもどんな汚染土壌に対しても有機塩素化
合物を除去処理する。 【構成】本発明に係る有機塩素化合物の処理構造は、有
機塩素化合物を含む汚染土壌1に掘削形成されたトレン
チ状掘削溝2と、該トレンチ状掘削溝内に設置された一
対の電極としての陽極3a及び陰極3bと、該陽極及び
陰極に電気接続された電源4とから構成してなる。ここ
で、トレンチ状掘削溝2は、その一方の孔壁6aから地
下水が自然流入するようにかつ該地下水によって内部に
貯留された地下水が攪拌されるように形成してあり、流
入した地下水については、対向する他方の孔壁6bから
自然流出するように形成しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリクロロエチレ
ンなどの有機塩素化合物を含む汚染土壌を処理する方法
及び処理構造に関し、特に、汚染範囲が比較的浅い領域
に分布している場合に適した処理方法及び処理構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】工場跡地内の土壌には、発ガン性物質で
あるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの
有機塩素化合物が含まれていることがあり、このような
土壌をそのまま放置すると地下水等を介して有機塩素化
合物が環境に拡散するおそれがある。そのため、このよ
うな汚染土壌に対しては所定の浄化処理を行なねばなら
ない。
【0003】一方、最近では、微生物の活性を利用して
環境中の汚染物質を分解無害化する技術、すなわちバイ
オレメディエーションの研究が進んできており、上述し
たような汚染土壌への適用も研究されるようになってき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような微生物を利
用した汚染物質の処理方法は、少なくとも実験室レベル
では十分な成果が確認されており、現実的な対応につい
ても今後大いに期待されるところである。
【0005】しかしながら、土質状況によっては、分解
菌の活性を十分上げることができず、該汚染土内の汚染
物質を分解するのに長時間を要したり、場合によっては
微生物分解自体が実質的に不可能になるという問題が懸
念される。
【0006】また、汚染土に生石灰を混合することで、
汚染土内に含まれている水分と生石灰との化学反応に伴
う水和熱を発生させ、かかる水和熱を利用して汚染物質
である有機塩素化合物を気化処理する方法も検討開発さ
れている(特開平7−275837号公報参照)が、か
かる方法では、汚染土が生石灰により強アルカリ性とな
り、埋め戻した後でアルカリ成分が地下水等に拡散した
り生態系に悪影響を及ぼすといった事態が懸念される。
【0007】さらには、汚染土壌から土壌内空気を吸引
したり土壌内地下水を揚水する方法、汚染土壌を高温に
加熱する方法、鉄粉の還元作用を利用した方法などがあ
るが、空気吸引若しくは地下水揚水は、長時間を要する
とともにその間に設備の維持にコストがかかる、高温加
熱方法は土壌の生態系に悪影響を残す、鉄粉による還元
方法は適用できる状況に制約が大きいなどの問題をそれ
ぞれ生じていた。
【0008】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、処理済みの土壌に悪影響を残すことなく確実
かつ短期間にしかもどんな汚染土壌に対しても有機塩素
化合物を除去処理可能な有機塩素化合物の処理方法及び
処理構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る有機塩素化合物の処理方法は請求項1
に記載したように、有機塩素化合物を含む汚染土壌を掘
削してトレンチ状掘削溝を形成し、該トレンチ状掘削溝
内に一対の電極を設置し、該一対の電極に電源を電気接
続して該電極間に通電するとともに、前記トレンチ状掘
削溝内の孔壁から地下水を自然流入させて該地下水によ
り前記トレンチ状掘削溝内の地下水を攪拌させるもので
ある。
【0010】また、本発明に係る有機塩素化合物の処理
構造は請求項2に記載したように、有機塩素化合物を含
む汚染土壌に掘削形成されたトレンチ状掘削溝と、該ト
レンチ状掘削溝内に設置された一対の電極と、該一対の
電極に電気接続された電源とから構成するとともに、前
記トレンチ状掘削溝をその孔壁から地下水が自然流入す
るようにかつ該地下水によって内部に貯留された地下水
が攪拌されるように形成したものである。
【0011】また、本発明に係る有機塩素化合物の処理
構造は、前記トレンチ状掘削溝内に砕石等の礫状材を充
填したものである。
【0012】また、本発明に係る有機塩素化合物の処理
構造は、前記トレンチ状掘削溝を前記汚染土壌内の汚染
領域を取り囲むように閉鎖状に形成したものである。
【0013】本発明に係る有機塩素化合物の処理方法及
び処理構造においては、まず、有機塩素化合物を含む汚
染土壌をバックホウ等を用いて掘削し、トレンチ状掘削
溝を形成する。
【0014】次に、トレンチ状掘削溝内に一対の電極を
設置する。
【0015】次に、一対の電極に電源を電気接続して該
電極間に通電する。
【0016】このようにすると、トレンチ状掘削溝内に
貯留された地下水に含まれるトリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレンといった有害な有機塩素化合物は、主
として陰極表面の還元反応によって塩素イオン等の塩化
物と、エチレン、エタンなどの炭化水素に電気分解され
る。そして、これらの塩化物や炭化水素はいずれも無害
物質であるため、結局、有害な有機塩素化合物が無害化
されることとなる。
【0017】一方、トレンチ状掘削溝内の孔壁から地下
水を自然流入させて該地下水により前記トレンチ状掘削
溝内の地下水を攪拌させる。
【0018】このようにすると、トレンチ状掘削溝内に
貯留された地下水に含まれる有機塩素化合物は電極と接
触しやすくなり、電極面積や電圧を高くせずとも電気分
解反応が促進されるとともに、電気分解反応で生じた反
応生成物が攪拌によって常時又はすみやかに電極から離
間されるため、該反応生成物が電極近傍での電気分解反
応を阻害する懸念もなくなる。
【0019】孔壁から自然流入させた地下水について
は、対向する他方の孔壁に自然流出させるように構成す
ることが考えられるが、必ずしも他方の孔壁に自然流出
させる必要はなく、例えばトレンチ状掘削溝の終端にて
流出させることにより、トレンチ状掘削溝内での水位上
昇を未然に防止することができる。
【0020】トレンチ状掘削溝を形成するにあたって
は、上述した地下水の自然流入が妨げられることがない
よう、土留め壁等は設けずに孔壁を露出させるととも
に、かかる土留め壁等で保護せずとも孔壁が崩壊しない
よう、地盤が一定以上の強度を有することや、深さが一
定深度以内であること等に留意する。
【0021】ただし、このように自立性が確保されたト
レンチ状掘削溝であっても、該トレンチ状掘削溝内に砕
石等の礫状材を充填しておけば、長期間しかも確実に孔
壁崩壊を防止することが可能となり、ひいては有機塩素
化合物の確実な処理が可能となる。
【0022】また、トレンチ状掘削溝を形成するにあた
っては、その平面長さや幅をはじめ平面形をまっすぐに
するのか湾曲させるのかといった形状は任意であるし、
配置状況についても、地下水の流れ方向等を勘案して適
宜設定すればよく、例えば、地下水の流れに直交するよ
うに形成するといったことが考えられる。
【0023】ここで、かかるトレンチ状掘削溝を前記汚
染土壌内の汚染領域を取り囲むように閉鎖状に形成した
ならば、形成されたトレンチ状掘削溝の内側は閉鎖空間
となり、雨水又は給水によって地下水の水位が上がり、
放射方向への地下水流、つまりトレンチ状掘削溝の孔壁
に流入する地下水の流れを人工的に作り出すことが可能
となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機塩素化合
物の処理方法及び処理構造の実施の形態について、添付
図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同
一の部品等については同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0025】図1は、本実施形態に係る有機塩素化合物
の処理構造を示した鉛直断面図である。同図でわかるよ
うに、本実施形態に係る有機塩素化合物の処理構造は、
有機塩素化合物を含む汚染土壌1に掘削形成されたトレ
ンチ状掘削溝2と、該トレンチ状掘削溝内に設置された
一対の電極としての陽極3a及び陰極3bと、該陽極及
び陰極に電気接続された電源4とから構成してなる。
【0026】ここで、トレンチ状掘削溝2は、その一方
の孔壁6aから地下水が自然流入するようにかつ該地下
水によって内部に貯留された地下水が攪拌されるように
形成してあり、流入した地下水については、対向する他
方の孔壁6bから自然流出するように形成しておく。
【0027】トレンチ状掘削溝2をこのように構築する
には、構築予定の地盤性状や地下水の流れを事前に調査
し、その調査を踏まえて構築位置や構築方向等を適宜設
定すればよい。
【0028】図2は、本実施形態に係る有機塩素化合物
の処理方法の手順を示したものである。同図でわかるよ
うに、本実施形態に係る有機塩素化合物の処理方法にお
いては、まず、図1に示すように有機塩素化合物を含む
汚染土壌1をバックホウ等を用いて掘削し、トレンチ状
掘削溝2を形成する(ステップ101)。
【0029】トレンチ状掘削溝2を形成するにあたって
は、上述した地下水の自然流入及び自然流出が妨げられ
ることがないよう土留め壁等は設けずに孔壁を露出させ
るとともに、かかる土留め壁等で保護せずとも孔壁が崩
壊しないよう、地盤が一定以上の強度を有することや、
深さが一定深度、例えば5m程度以内であること等に留
意する。
【0030】次に、トレンチ状掘削溝2内に陽極3a及
び陰極3bを設置する(ステップ102)。陽極3a及
び陰極3bは、例えば数cm〜数十cm離間して配置
し、電源4は、例えば10〜30ボルト程度の直流電圧
を印加できるように構成しておくのがよい。
【0031】次に、陽極3a及び陰極3bに電源4を電
気接続して該電極間に通電する(ステップ103)。
【0032】このようにすると、トレンチ状掘削溝2内
に貯留された地下水5に含まれるトリクロロエチレン、
テトラクロロエチレンといった有害な有機塩素化合物
は、主として陰極表面の還元反応によって塩素イオン等
の塩化物と、エチレン、エタンなどの炭化水素に電気分
解される。そして、これらの塩化物や炭化水素はいずれ
も無害物質であるため、結局、有害な有機塩素化合物が
無害化されることとなる。
【0033】ここで、通電量が増加すると、電気分解に
よる有機塩素化合物の処理速度が速くなる反面、ジュー
ル熱が発生してエネルギー効率が低下するとともに、発
生熱による水温上昇によって有機塩素化合物が電気分解
されずに気化し、気化ガスを処理するための設備が別途
必要となる。
【0034】そのため、上述した通電作業を行うにあた
っては、有機塩素化合物の気化が抑制される範囲で電気
分解による処理速度ができるだけ向上するよう、電圧や
電流の大きさ、通電時間を適宜調整するのが望ましい。
【0035】ちなみに、地下水5は、一般的には0.1
〜0.3mS/cm程度の電気伝導度であるので、電流
値は小さく、したがって消費電力もわずかである。
【0036】一方、トレンチ状掘削溝2内の孔壁6aか
ら地下水を自然流入させて該地下水によりトレンチ状掘
削溝2内の地下水5を攪拌させる(ステップ104)。
このとき、通電処理を継続するかいったん中断するかは
任意である。
【0037】このようにすると、トレンチ状掘削溝2内
に貯留された地下水5に含まれる有機塩素化合物は電極
と接触しやすくなり、電極面積や電圧を高くせずとも電
気分解反応が促進されるとともに、電気分解反応で生じ
た反応生成物が攪拌によって常時又はすみやかに電極か
ら離間されるため、該反応生成物が電極近傍での電気分
解反応を阻害する懸念もなくなる。
【0038】次に、本実施形態に係る有機塩素化合物の
処理方法及び処理構造における通電に関する作用効果を
実験で確認したので、その概略を以下に説明する。
【0039】まず、有機塩素化合物であるトリクロロエ
チレン(以下TCEという)が100mg/L含まれた汚染水を容
器に入れ、該容器内に電極を設置して直流電流を流し
(電流値0.05A、電圧値30V)、そのときに発生
する塩素ガスの量とTCEの残存量とを計測した。なお、T
CEの揮発による損失をできるだけ減らすため、上述した
ように容器を冷却水の中に入れて冷却した。
【0040】計測にあたっては、通電時間が異なるケー
スを4回行い、それぞれ通電終了後に試料液を採取して
液中のTCE濃度、塩化物イオン(Cl-)濃度及び塩素(Cl
2)濃度を測定した。
【0041】実験の結果をグラフにして図3に示す。同
図でわかるように、通電を行った場合には、通電時間と
ともにTCE濃度(TCE残存率として表示)が減少するとと
もに、塩化物イオン濃度(TCE塩素化率として表示)が
増大することがわかる。これは、主に陰極表面での還元
反応によってTCEの構成成分の一つである塩素がTCEから
脱離する、すなわち脱塩素反応が生じ、TCEが減少した
ものと考えられる。なお、塩素濃度は、いずれもほとん
どゼロであった。
【0042】以上の実験結果から、汚染水中のTCEを通
電時間に比例して確実に分解・無害化できるとともにそ
れに要する電力もわずかであることがわかった。なお、
通電を行わずに放置した場合、TCE濃度はほとんど不変
で、塩化物イオンも検出されなかった。また、トリクロ
ロエチレン、ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン
といった他の有機塩素化合物についても同様の処理効果
を示すことを確認済みである。
【0043】次に、攪拌による作用効果を実験で確認し
たので、その概略を以下に説明する。
【0044】まず、TCEが100mg/L 含まれた汚染水を容
器に入れ、該容器内に電極を設置して直流電流を流し
(電流値0.1A)、そのときのTCEの残存量を計測し
た。
【0045】実験の結果をグラフにして図4に示す。同
図でわかるように、通電を行いつつ攪拌をした場合に
は、攪拌をしない場合よりもTCE濃度(TCE残存率として
表示)の減少量が大きくなることがわかる。
【0046】以上説明したように、本実施形態に係る有
機塩素化合物の処理方法及び処理構造によれば、トレン
チ状掘削溝2内に貯留された有機塩素化合物を含む地下
水5に陽極3a及び陰極3bを設けて通電するようにし
たので、有機塩素化合物は、塩化物と炭化水素とに電気
分解され、かくして、有機塩素化合物が比較的地表面近
くの表層近傍に分布している場合であれば、わずかな電
力でかつ通電時間に比例した形で無害化処理することが
可能となる。
【0047】また、本実施形態に係る有機塩素化合物の
処理方法及び処理構造によれば、トレンチ状掘削溝2内
の地下水5に通電を行いつつ、該トレンチ状掘削溝の孔
壁6aから地下水を自然流入させて該地下水によりトレ
ンチ状掘削溝2内の地下水を攪拌させるようにしたの
で、地下水5中の有機塩素化合物は、陽極3a及び陰極
3bと接触しやすくなり、電極面積や電圧を高くせずと
も電気分解反応を促進させることができるとともに、電
気分解反応で生じた反応生成物が攪拌によって常時又は
すみやかに陽極3aや陰極3bから離間されるため、該
反応生成物が電極近傍での電気分解反応を阻害するのを
未然に防止することも可能となり、高濃度汚染や短時間
処理に適したものとなる。
【0048】本実施形態では、トレンチ状掘削溝2を形
成するにあたり、土留め壁等で保護せずとも孔壁が崩壊
しないよう、地盤が一定以上の強度を有することや、深
さが一定深度以内であること等に留意したが、このよう
に自立性が確保されたトレンチ状掘削溝2であっても、
図5に示すように、トレンチ状掘削溝2内に砕石等の礫
状材11を充填するようにしておけば、長期間しかも確
実に孔壁崩壊を防止することが可能となり、ひいては有
機塩素化合物の確実な処理が可能となる。
【0049】また、本実施形態では、トレンチ状掘削溝
2を、一方の孔壁6aから地下水が自然流入するととも
に対向する他方の孔壁6bから自然流出するように構成
したが、これに代えて一方の孔壁6aからのみ自然流入
させるように構成してもよい。なお、かかる場合におい
ては、トレンチ状掘削溝2内の地下水の水位が上がって
地上に溢れ出ることがないよう、図6の平面図に示すよ
うにトレンチ状掘削溝2の終端21、21にて流出させ
るようにすればよい。
【0050】また、本実施形態では、トレンチ状掘削溝
2を平面的に見れば矩形状(スリット状)になるものと
したが、図7に示すように、汚染土壌内の汚染領域31
を取り囲むようにトレンチ状掘削溝2を閉鎖状に形成
し、かかるトレンチ状掘削溝2内に陽極3a及び陰極3
bを設置して該電極間に通電するようにしてもよい。
【0051】かかる構成においても、通電に関しては上
述したと同様の作用効果が得られるとともに、形成され
たトレンチ状掘削溝2の内側が閉鎖空間となるため、雨
水又は給水によって地下水の水位が上がり、放射方向へ
の地下水流、つまりトレンチ状掘削溝2の孔壁6aから
流入する地下水の流れを人工的に作り出すことが可能と
なり、地下水の自然の流れがない場所であっても、地下
水の流れを利用した攪拌を行うことが可能となる。な
お、給水の場合には、閉鎖状に形成されたトレンチ状掘
削溝2の外側の水(処理済の水)を揚水し、これを該ト
レンチ状掘削溝で囲まれた閉鎖空間内に戻して循環させ
るようにしてもよい。
【0052】また、本実施形態では、地下水流による自
然攪拌作用のみによってトレンチ状掘削溝2内の地下水
5を攪拌するようにしたが、地下水流による自然攪拌だ
けでは攪拌作用が不足する場合には、トレンチ状掘削溝
2内に攪拌用水中ポンプを設置する、トレンチ状掘削溝
2内に空気を送り込む等の方法でトレンチ状掘削溝2内
の攪拌水流を強制的に作り出し、地下水流による自然攪
拌を補うようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る有機塩
素化合物の処理方法及び処理構造によれば、処理済みの
土壌に悪影響を残すことなく確実かつ短期間にしかもど
んな汚染土壌に対しても有機塩素化合物を除去処理する
ことが可能となる。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る有機塩素化合物の処理構造を
示した鉛直断面図。
【図2】本実施形態に係る有機塩素化合物の処理方法の
手順を示したフローチャート。
【図3】本実施形態に係る有機塩素化合物の処理方法及
び処理構造における通電作用を示したグラフ。
【図4】本実施形態に係る有機塩素化合物の処理方法及
び処理構造における攪拌作用を示したグラフ。
【図5】変形例に係る有機塩素化合物の処理構造を示し
た鉛直断面図。
【図6】別の変形例に係る有機塩素化合物の処理構造を
示した平面図。
【図7】別の変形例に係る有機塩素化合物の処理構造を
示した平面図。
【符号の説明】
1 汚染土壌 2 トレンチ状掘削溝 3a、3b 電極 4 電源 5 地下水 6a、6b 孔壁 11 礫状材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 俊彦 東京都清瀬市下清戸4丁目640 株式会社 大林組技術研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA15 BB01 BD11 4D004 AA41 AB06 CA15 CA37 CA44 CC03 DA02 DA20 4D061 DA08 DA10 DB19 DC09 EA04 EB19 ED12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機塩素化合物を含む汚染土壌を掘削し
    てトレンチ状掘削溝を形成し、該トレンチ状掘削溝内に
    一対の電極を設置し、該一対の電極に電源を電気接続し
    て該電極間に通電するとともに、前記トレンチ状掘削溝
    内の孔壁から地下水を自然流入させて該地下水により前
    記トレンチ状掘削溝内の地下水を攪拌させることを特徴
    とする有機塩素化合物の処理方法。
  2. 【請求項2】 有機塩素化合物を含む汚染土壌に掘削形
    成されたトレンチ状掘削溝と、該トレンチ状掘削溝内に
    設置された一対の電極と、該一対の電極に電気接続され
    た電源とから構成するとともに、前記トレンチ状掘削溝
    をその孔壁から地下水が自然流入するようにかつ該地下
    水によって内部に貯留された地下水が攪拌されるように
    形成したことを特徴とする有機塩素化合物の処理構造。
  3. 【請求項3】 前記トレンチ状掘削溝内に砕石等の礫状
    材を充填した請求項2記載の有機塩素化合物の処理構
    造。
  4. 【請求項4】 前記トレンチ状掘削溝を前記汚染土壌内
    の汚染領域を取り囲むように閉鎖状に形成した請求項2
    記載の有機塩素化合物の処理構造。
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JP6361007B1 (ja) * 2018-01-24 2018-07-25 有限会社久美川鉄工所 地下、地面に対して強固、補強、補充に関する
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