JP2001142791A - 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法 - Google Patents

電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法

Info

Publication number
JP2001142791A
JP2001142791A JP32396799A JP32396799A JP2001142791A JP 2001142791 A JP2001142791 A JP 2001142791A JP 32396799 A JP32396799 A JP 32396799A JP 32396799 A JP32396799 A JP 32396799A JP 2001142791 A JP2001142791 A JP 2001142791A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
address
control unit
register
temporary storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32396799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Sumita
芳孝 住田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP32396799A priority Critical patent/JP2001142791A/ja
Priority to DE60035022T priority patent/DE60035022T2/de
Priority to EP06018124A priority patent/EP1736995A1/en
Priority to EP00124762A priority patent/EP1113454B1/en
Priority to US09/709,717 priority patent/US6611931B1/en
Publication of JP2001142791A publication Critical patent/JP2001142791A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)
  • For Increasing The Reliability Of Semiconductor Memories (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御処理前のイニシャル処理時間を短縮す
る。 【解決手段】 先頭アドレスで示されるRAM4のデー
タを読み出し、その読み出した内容を次アドレスに書き
込むようにし、この動作を最終アドレスまで繰り返した
後に、最終アドレスのRAM値と先頭アドレスのRAM
値を1度だけ比較し、同一データであれば全RAMが正
常であったと判定する。データの比較処理が最終アドレ
スデータとの比較の1回のみで済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロコンピ
ュータを用いた自動車用電子制御ユニットにおいて、当
該自動車用電子制御ユニット内の一時記憶回路の読み出
し動作及び書き込み動作をチェックする電子制御ユニッ
トにおける一時記憶回路のチェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は一般的なマイクロコンピュータの
内部構成の概要を示すブロック図である。自動車用電子
制御ユニットに用いられるマイクロコンピュータMCに
おいては、図5の如く、ROM(リードオンリーメモ
リ)1内に予め格納されたソフトウェアプログラムや種
々のデータをレジスタ2を通じてCPU(中央制御ユニ
ット)3が読み込み、このソフトウェアプログラム及び
データに基づいてCPU3が様々な論理演算を実行する
ようになっているが、この際、ROM1内の情報や、外
部から与えられた種々の情報、あるいはCPU3での演
算処理結果等を一時記憶回路(RAM:ランダムアクセ
スメモリ)4に一旦格納し、このRAM4内の情報を用
いてCPU3が演算処理を行うことで全体的な処理速度
が向上するようになっている。したがって、RAM4は
CPU3で演算処理を行う上で欠かせないものであり、
RAM4が正常に動作することは極めて重要である。
【0003】ところで、RAM4のエラーチェックは、
一般に製品出荷時に検査されることが多いが、製品出荷
後において、ノイズ等何らかの原因でRAM4の一部が
正確に動作できなくなることがあり、この場合はプログ
ラムの処理に異常が発生するおそれがある。特に、自動
車用電子機器においてはRAM4の異常による機能の誤
作動は絶対に回避しなければならないため、RAM4が
正常であることをチェックすることは何より重要であ
る。
【0004】このため、実際には、マイクロコンピュー
タMCの起動時に、レジスタ2の動作チェックと共に、
RAM4が正常動作しているかをチェックする必要があ
る。
【0005】このチェックを行うために、従来では、R
AM4内の全てのアドレスに所定のデータを一旦書き込
み、次に、最初のアドレスのデータを読み出し、これが
元のデータと同一であるか否かをチェックする。続い
て、アドレスを順次増加(インクリメント)していき、
RAM4のエリア全体に対して同様のチェックを実施す
ることで、RAM4全体が正常であることが確認でき
る。
【0006】具体的に、RAM4のチェック時には、図
6の如く、まずステップSo1において、レジスタ2内
の16ビット長の所定のレジスタ部分(以下「HLレジ
スタ」と称す)へRAM4の先頭アドレスを設定する。
そして、ステップSo2において、HLレジスタと異な
る8ビット(1バイト)長の他のレジスタ部分(以下
「Aレジスタ」と称す)に数値「00000000」
(以下、この8ビット長の数値「00000000」を
「00H(ヘキサ)」と略称することにする)を格納し
てリセットを行い、続いてステップSo3において、予
め定められた特定のデータ(data)をAレジスタに
格納する。そして、ステップSo4において、HLレジ
スタの「HL」番地へAレジスタ内のデータを書き込
み、ステップSo5においてAレジスタに数値「00
H」を格納してリセットした後、ステップSo6におい
てHLレジスタの「HL」番地に格納されたデータをA
レジスタに読み込む。
【0007】そして、ステップSo7において、このと
きのAレジスタの値が最初の「data」の値と同一で
あるかどうかを比較判断し、同一であれば、ステップS
o8において、番地「HL」がRAM4の最終アドレス
かどうかを判断する。最終アドレスでない場合には、ス
テップSo9でHLレジスタの番地「HL」をインクリ
メントし、ステップSo2に戻って処理を繰り返す。
【0008】また、ステップSo7において、Aレジス
タの値が最初の「data」の値と異なっていた場合
は、RAM4にエラーが生じているとしてステップSo
10に進み、所定のエラー処理を実行する。
【0009】このようにして、ステップSo2以降の処
理を、番地「HL」がRAM4の最終アドレスに到達す
るまで繰り返し、到達した時点でマイクロコンピュータ
MCとしての次の処理に移行する(ステップSo1
1)。
【0010】尚、図5中の符号5は外部からの信号を受
信してCPU3に入力するための入力I/F(インター
フェース)回路、符号6はCPU3で演算処理した結果
を外部へ送出する出力I/F(インターフェース)回路
をそれぞれ示している。また、上述の「HL」とは、上
位8ビット(H)と下位8ビット(L)の2個の8ビッ
ト長の単位レジスタを使用して1個の16ビット(2バ
イト)長のデータ列として扱うことを意味している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年では、プ
ログラム・データが巨大化してきたため、マイクロコン
ピュータMC内のRAM4のエリアも巨大化していき、
RAM4のチェックに多大な処理時間がかかる場合が多
くなっている。特に、図6中のステップSo7のよう
に、HLレジスタのすべての番地「HL」について、A
レジスタの値が最初の「data」の値と同一であるか
どうかを比較判断するようにした場合は、この処理時間
が膨大なものとなるのは必須である。このため、イニシ
ャル時間が長くなり、メインプログラムへの移行が遅れ
てしまうこととなる。その結果、制御系に遅れが生じ、
機器の動作に支障が生じる可能性がある。
【0012】例えば、ヘッドランプ駆動処理を行う電子
制御ユニットの場合は、走行中にヘッドランプを点灯し
ている状態で電源の瞬断やリセットが発生した場合、イ
ニシャル処理が長いとヘッドランプを再点灯するまでの
時間が長くなるなどの不都合がある。
【0013】そこで、この発明の課題は、RAM全体の
チェック処理時間を短縮し、イニシャル処理にかかる時
間を短縮することで、制御系の遅れを低減し得る電子制
御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、中央制御ユニットが種々のデ
ータ及びソフトウェアプログラムを一時記憶回路に一旦
格納して所定の制御処理を実行する電子制御ユニットに
おいて、前記制御処理に先駆けて前記一時記憶回路の動
作チェックを実行する電子制御ユニットにおける一時記
憶回路のチェック方法であって、前記一時記憶回路の先
頭アドレスに所定のデータを書き込む第一工程と、前記
先頭アドレス内のデータを読み出して当該データを次ア
ドレス以降のアドレスに順次繰り返して書き込む第二工
程と、前記第二工程において最終アドレスに前記データ
が書き込まれた後に、当該最終アドレス内のデータと前
記先頭アドレスのデータとを1度だけ比較し、前記最終
アドレス内のデータと前記先頭アドレスのデータとが同
一データであれば前記一時記憶回路の全てのアドレスの
読み出し動作及び書き込み動作が正常であると判断する
一方、前記最終アドレス内のデータと前記先頭アドレス
のデータとが異なっていれば前記一時記憶回路の読み出
し動作及び書き込み動作が異常であると判断する第三工
程とを備えるものである。
【0015】請求項2に記載の発明は、前記電子制御ユ
ニットは自動車に搭載される自動車用電子制御ユニット
であり、前記電子制御ユニットの前記中央制御ユニット
が実行する前記制御処理は、自動車の各種駆動系の駆動
制御であるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】<構成>この発明の一の実施の形
態に係る自動車用電子制御ユニットは、先頭アドレスで
示されるRAMデータを読み出し、読み出した内容を次
アドレスに書き込むようにし、この動作を最終アドレス
まで繰り返した後に、最終アドレスのRAM値と先頭ア
ドレスのRAM値を1度だけ比較し、同一データであれ
ば全RAMが正常であったと判定することで、RAMの
チェック手順を簡素化してそのチェック処理時間を短縮
するものである。
【0017】図1はこの発明の一の実施の形態に係る自
動車用電子制御ユニット10及びその周辺装置を示すブ
ロック図である。この自動車用電子制御ユニット10
は、図1の如く、イグニッションスイッチ11、キー有
無スイッチ12、ドア開閉スイッチ13、ドアロック/
アンロックスイッチ14及びヘッドランプスイッチ15
といった各種11〜15からの入力信号が入力され、こ
れらの入力信号に基づいて、ルームランプ16、ドアロ
ックモータ17a〜17d、ブザーBZ及びヘッドラン
プ18a,18bを駆動切り換えするためのヘッドラン
プリレー19といった各種駆動系16〜19を駆動制御
するものであり、例えば、キー有無スイッチ12でキー
の挿入を検知しているにも拘わらずドア開閉スイッチ1
3がドアの開状態を検知したときにブザーBZを鳴動し
たり、ドアロック/アンロックスイッチ14のオンオフ
切替に従ってドアロックモータ17a〜17dを駆動し
てドアロックまたはアンロックを行ったり、ヘッドラン
プスイッチ15のオンオフ切替に従ってヘッドランプリ
レー19を操作してヘッドランプ18a,18bを駆動
切り換えするなどの各種操作制御を行うようになってい
る。
【0018】各種11〜15からの入力信号は、自動車
用電子制御ユニット10内の入力回路21を経てマイク
ロコンピュータ22に入力され、このマイクロコンピュ
ータ22で様々な分岐判断処理及び演算処理を経て出力
回路23を通じて駆動信号が各種駆動系16〜19に出
力されるようになっている。尚、マイクロコンピュータ
22は、電圧監視回路(ウオッチドッグ回路)24によ
り正常状態であるか否かが常時監視されている。また、
図1中の符号25はマイクロコンピュータ22の動作ク
ロックを規律するための発振器を示している。
【0019】マイクロコンピュータ22の内部構成は、
図5に示した一般的なマイクロコンピュータのものと同
一であるため、その説明は省略する。
【0020】<動作>図2に、この自動車用電子制御ユ
ニット10の動作フローチャートを示す。この自動車用
電子制御ユニット10は、その電源投入またはリセット
解除を行った後、ステップS1において各種初期設定を
実行する。具体的には、このステップS1において、発
振器25から得られた動作クロックに対するCPU3
(図5)の動作周波数倍率の設定、入力回路21及び出
力回路23におけるポートの設定、割り込み処理の許可
/不許可等の設定を行っておく。また、レジスタ2のチ
ェックをもこの初期設定において実行しておく。
【0021】次に、ステップS2において、マイクロコ
ンピュータ22内のRAM4のチェックを行い、さらに
ステップS3においてマイクロコンピュータ22内のR
OM1のチェックを行う。しかる後、ステップS4〜S
7において、ルームランプ処理、ドアロック処理、ヘッ
ドライト処理及びブザー処理といった各種駆動系16〜
19に関する処理を所定時間毎に繰り返し実行する。
尚、ステップS1〜S3の処理は、一般にイニシャル処
理Inと呼ばれる。
【0022】ここで、図2中のステップS2について図
3のフローチャートに沿って詳述する。
【0023】具体的に、RAM4のチェック時には、図
3の如く、まずステップSm1において、レジスタ2内
の所定の16ビット長のHLレジスタへRAM4の先頭
アドレスを設定する。そして、ステップSm2におい
て、HLレジスタと異なる他の8ビット長のレジスタ
(Aレジスタと称す)に数値「00H」を格納してリセ
ットを行い、続いてステップSm3において、予め定め
られた特定のデータ(data)をAレジスタに格納す
る。そして、ステップSm4において、HLレジスタの
「HL」番地へAレジスタ内のデータを書き込み、ステ
ップSm5においてAレジスタに数値「00H」を格納
してリセットした後、ステップSm6においてHLレジ
スタの「HL」番地に格納されたデータをAレジスタに
読み込む。そして、ステップSm7においてHLレジス
タの番地「HL」をインクリメントした後、ステップS
m8でそのインクリメントした後の「HL」番地にAレ
ジスタ内のデータを書き込む。
【0024】そして、ステップSm5からステップSm
8までの動作を、番地「HL」がRAM4の最終アドレ
スに到達するまで繰り返す(ステップSm9)。そし
て、ステップSm10において、RAM4の最終アドレ
スからひとつ手前のアドレスに格納された値(ステップ
Sm6でAレジスタに格納されたデータ)が最初の「d
ata」の値と同一であるかどうかを比較判断し、同一
であれば、さらに最終アドレスのチェック、即ち、RA
M4の最終アドレスに格納された値(ステップSm6で
Aレジスタに格納されたデータ)が最初の「data」
の値と同一であるかどうかを確認してから(図3中では
図示省略)、次の工程(ステップSm11)に進む。
尚、この場合、図3中では図示していないが、RAM4
の最終アドレスに格納された値(ステップSm6でAレ
ジスタに格納されたデータ)が最初の「data」の値
と同一でない場合は、ステップSm12に進んでエラー
処理を実行する。
【0025】一方、ステップSm10において、RAM
4の最終アドレスからひとつ手前のアドレスに格納され
た値(ステップSm6でAレジスタに格納されたデー
タ)が最初の「data」の値と異なる比較結果が得ら
れた場合は、ステップSm12でエラー処理を実行す
る。
【0026】このように、この自動車用電子制御ユニッ
ト10では、先頭アドレスで示されるRAM4のデータ
を読み出し、その読み出した内容を次アドレスに書き込
むようにし、この動作を最終アドレスまで繰り返した後
に、最終アドレスのRAM値と先頭アドレスのRAM値
を1度だけ比較し、同一データであれば全RAMが正常
であったと判定するようにしているので、図6に示した
従来例に比べて、データの比較処理が最終アドレスデー
タとの比較の1回のみで済み、RAM4のチェック手順
を簡素化でき、そのチェック処理時間を大幅に短縮する
ことが可能となる。したがって、イニシャル処理In
(図2中のステップS1〜S3)にかかる時間を短縮で
き、例えば、電源瞬断やリセット発生後のヘッドランプ
18a,18b等の各種駆動系16〜19の瞬断等の時
間を短縮できる。
【0027】尚、図2中のステップS3のROM1のチ
ェックについては、必ずしもイニシャル処理Inの中で
実行する必要はなく、例えばステップS4以降のメイン
ルーチン内で分散して実行することも可能である。図4
はこの場合のROM1のチェックの動作手順を示したフ
ローチャートである。尚、ROM1の最終アドレスに
は、チェックサムデータの正誤判断するための16ビッ
ト(2バイト)長の基準データが予め格納されているも
のとする。
【0028】上述の如く、ROM1のチェックは、イニ
シャル処理Inの中で実行せずに、ステップS11〜S
14のメイン処理Mnが始まった後にカウント待ちで停
止している間に分散的に実行する。
【0029】即ち、まず図4の如く、まずステップSn
1(図2中のS1のうちの一部の処理)において、レジ
スタ2のチェックを実行し、次いでステップSn2(図
2中のS2)において、図3に示したRAM4について
のチェックを実行する。
【0030】そして、ステップSn3において、RAM
4の所定の第一領域(番地「MEM1」の領域)にRO
M1の先頭アドレスを設定する。次に、ステップSn4
において、番地「MEM1」(第一領域内)のデータを
これと異なるRAM4の所定の第二領域(番地「MEM
2」の領域)にも格納する。これにより、RAM4の第
一領域(番地「MEM1」の領域)と第二領域(番地
「MEM2」の領域)の両方にROM1の先頭アドレス
が格納される。
【0031】そして、ステップS1の初期設定のうちの
残りの処理(割り込み処理の許可/不許可の設定等)を
ステップSn5で実行しておく。しかる後、ステップS
n6に進み、各種駆動系16〜19についてのメイン処
理Mnの実行動作に移行する。
【0032】ここで、ステップSn7では、マイクロコ
ンピュータ22内のタイマーがカウント待ちを行ってC
PU3が動作を停止しているかどうかを検知する。そし
て、CPU3が動作を停止していない場合は、メイン処
理Mn(ステップSn8)を行った後、再びステップS
n7に戻り、メインタイマーのカウント待ちが発生する
までステップSn7及びSn8の動作を繰り返す。
【0033】一方、CPU3が動作を停止してタイマー
のカウント待ちが発生したときには、ステップSn9に
進み、ROM1のチェックが未完了であるかどうかを確
認する。そして、ROM1のチェックが既に完了してい
る場合は、再びステップSn7まで戻り、ステップSn
7以降の処理を繰り返す。一方、ROM1のチェックが
未完了である場合には、RAM4の「MEM1」(第一
領域内)に格納されたデータ(この時点ではROM1の
先頭アドレス)の内容を読み出してHLレジスタに数値
「HL」として格納する(ステップSn10)ととも
に、RAM4の「MEM2」(第二領域内)に格納され
たデータ(この時点では「MEM1」と同様にROM1
の先頭アドレスが格納されている)を読み出して、レジ
スタ2のHLレジスタ及びAレジスタと異なる他のレジ
スタ部分(「BCレジスタ」)に数値「BC」として格
納する(ステップSn11)。この時点では、「MEM
1」に格納されたデータと「MEM2」に格納されたデ
ータ(ROM1の先頭アドレス)とは同一であるため
(ステップSn4参照)、HLレジスタとBCレジスタ
には同一のデータ(ROM1の先頭アドレス)が格納さ
れることになる。
【0034】尚、このBCレジスタ内の数値「BC」
は、後述するステップSn19においてチェックサムデ
ータとして使用されるもので、HLレジスタ内の数値
「HL」はそのチェックサムデータ「BC」を確定する
ため、ROM1のアドレスを意味するものとして使用さ
れる。
【0035】次に、ステップSn12において、HLレ
ジスタの数値「HL」をインクリメントした後、ステッ
プSn13で、そのインクリメントした新たな「HL」
番地のROM1の内容をAレジスタ内に書き込む。
【0036】そして、ステップSn14において、BC
レジスタとAレジスタの値の合計を新たにBCレジスタ
内の数値「BC」として上書きする。
【0037】次に、この時点での「HL」の値を「ME
M1」に、チェックサムデータ「BC」を「MEM2」
にそれぞれ待避する。即ち、ステップSn15におい
て、HLレジスタ内に格納された数値「HL」(この時
点ではROM1の先頭から一つ後のアドレス値)をRA
M4の「MEM1」番地に書き込む。また、ステップS
n16において、BCレジスタの内容(この時点では、
ROM1の先頭アドレス値と数値「HL」の合計値)を
読み出してRAM4の「MEM2」番地に書き込む。こ
れにより、ステップSn7においてタイマー待ち時間が
終了し、一旦メインルーチン処理(ステップSn8)を
行ってから、再度待ち時間になる時点まで、チェックサ
ムデータ「BC」をメモリの「MEM2」へ待避してお
くことができ、またそのチェックサムデータ「BC」を
最終的に確定するためのROM1のアドレス値「HL」
をRAM4の「MEM1」に格納しておくことができ
る。
【0038】そして、ステップSn17に進む。このス
テップSn17では、チェックサムデータ「BC」が最
終段階まで完了しているかどうかを判断する。具体的に
は、ROM1の最終アドレス番地から「3」を減算し、
この減算した値と数値「HL」とを比較する。ここで、
ROM1の最終アドレス番地から「3」を減算するのは
後述のように、ROM1の最終アドレスの8ビット長の
領域とその前のアドレスの8ビット長の領域の2領域か
ら1つの16ビット長の基準データを構成し、この基準
データを除外してチェックサムデータ「BC」を生成す
るためである。このステップSn7において、ROM1
の最終アドレス番地から「3」を減算した値が番地「H
L」より大きければ、累積加算処理が最終段階に至って
いないものとして再びステップSn7まで戻り、ステッ
プSn7以降の処理を繰り返す。この繰り返しにより、
1つずつインクリメントする「HL」番地のROM1内
のデータを次々とチェックサムデータ「BC」に累積加
算することになる。尚、この累積加算を繰り返すうち
に、加算された数値が16ビットを越えてオーバーフロ
ーする場合は、16ビット長からはみ出した上位のビッ
トを無視するようにする。
【0039】一方、ステップSn17において、ROM
1の最終アドレス番地から「3」を減算した値が数値
「HL」以下であれば、累積加算処理が最終段階に至っ
たものとしてステップSn18に進む。このステップS
n18では、数値「HL」に数値「2」を加算した値を
所定の8ビット(1バイト)長のレジスタ(Dレジス
タ)に格納するとともに、数値「HL」に数値「1」を
加算した値を他の所定の8ビット(1バイト)長のレジ
スタ(Eレジスタ)に格納する。ここで、数値「HL」
に数値「2」を加算した値は、ROM1の最終の8ビッ
ト長のデータの先頭アドレスを意味しており、数値「H
L」に数値「1」を加算した値は、ROM1の最終より
ひとつ手前の8ビット長のデータの先頭アドレスを意味
している。そして、Dレジスタを上位8ビット、Eレジ
スタを下位8ビットの合計16ビット(2バイト)長の
レジスタ(DEレジスタ)を構成する。そして、このD
Eレジスタの値が、チェックサムデータ「BC」と照合
される基準データを構成している。
【0040】その後、ステップSn19において、BC
レジスタの値がDEレジスタの値に一致しているか否か
を比較判断する。即ち、ROM1が正常であれば、RO
M1に書かれた基準データ(DEレジスタの値「D
E」)とチェックサムデータ(BCレジスタの値「B
C」)が等しくなるはずであるため、一致していればR
OM1のチェックを終了して(ステップSn20)、ス
テップSn7に戻り、このステップSn7以降の処理を
繰り返す。この場合、メインタイマーのカウント待ちが
生じていない場合はステップSn8のメイン処理Mnが
繰り返される一方、メインタイマーのカウント待ちが生
じていない場合は、ROM1のチェックは既に完了して
いるため、ステップSn9の判断では常に「No」の判
断がなされ、次に電源投入またはリセット解除が行われ
るまで、ステップSn10以降の処理が行われることは
ない。
【0041】一方、ステップSn19において、DEレ
ジスタの値とBCレジスタの値とが不一致であれば、R
OMデータが何らかの原因で変わったものと判断して、
ステップSn21のエラー処理に進む。
【0042】このように、ROMのチェック処理をイニ
シャル処理Inで実行するのではなくメイン処理Mnの
待ち時間に分散して実行しているので、イニシャル処理
Inにかかる時間を大幅に短縮でき、電源瞬断やリセッ
ト発生後のヘッドランプの瞬断等の時間を短縮できる。
【0043】以上のように、図3のフローチャートのよ
うにRAM4のチェック動作時間を短縮化するととも
に、メイン処理の待ち時間にROM1のチェックを実行
することで、イニシャル処理Inにかかる時間を大幅に
短縮でき、さらに、ROM1のチェックをメイン処理M
nで実行することで、イニシャル処理Inの時間をさら
に短縮でき、電源瞬断やリセット発生後のヘッドランプ
の瞬断等の時間を短縮できる。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、先頭ア
ドレスの一時記憶回路のデータを読み出し、その読み出
した内容を次アドレスに書き込むようにし、この動作を
最終アドレスまで繰り返した後に、最終アドレスのデー
タと先頭アドレスのデータとを1度だけ比較し、同一デ
ータであれば全RAMが正常であったと判定する一方、
異なっていれば異常と判断するので、データの比較処理
が最終アドレスデータとの比較の1回のみで済み、制御
処理前のイニシャル処理時間を短縮できる。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、電源瞬断
やリセットが発生しやすい自動車用電子制御ユニットに
適用することで、ヘッドランプの瞬断等の各種駆動系の
動作再開に要する時間を短縮でき、走行上の安全性を向
上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用電子制御ユニット及びその周辺装置を
示すブロック図である。
【図2】自動車用電子制御ユニットの全体的な動作手順
を示すフローチャートである。
【図3】この発明の一の実施の形態に係る自動車用電子
制御ユニットにおけるRAMのチェック手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】自動車用電子制御ユニットにおけるROMのチ
ェック手順を示すフローチャートである。
【図5】一般的な自動車用電子制御ユニットの内部構成
を示すブロック図である。
【図6】従来の自動車用電子制御ユニットにおけるRA
Mのチェック手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ROM 2 レジスタ 3 CPU 4 RAM 10 自動車用電子制御ユニット 11〜15 各種入力系 16〜19 各種駆動系 21 入力回路 22 マイクロコンピュータ 23 出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住田 芳孝 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 3G084 DA27 DA32 EB02 EB07 EB22 FA35 FA36 5B018 GA03 HA13 KA23 NA01 NA04 RA11 9A001 BB03 BB04 HH34 LL06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央制御ユニットが種々のデータ及びソ
    フトウェアプログラムを一時記憶回路に一旦格納して所
    定の制御処理を実行する電子制御ユニットにおいて、前
    記制御処理に先駆けて前記一時記憶回路の動作チェック
    を実行する電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチ
    ェック方法であって、 前記一時記憶回路の先頭アドレスに所定のデータを書き
    込む第一工程と、 前記先頭アドレス内のデータを読み出して当該データを
    次アドレス以降のアドレスに順次繰り返して書き込む第
    二工程と、 前記第二工程において最終アドレスに前記データが書き
    込まれた後に、当該最終アドレス内のデータと前記先頭
    アドレスのデータとを1度だけ比較し、前記最終アドレ
    ス内のデータと前記先頭アドレスのデータとが同一デー
    タであれば前記一時記憶回路の全てのアドレスの読み出
    し動作及び書き込み動作が正常であると判断する一方、
    前記最終アドレス内のデータと前記先頭アドレスのデー
    タとが異なっていれば前記一時記憶回路の読み出し動作
    及び書き込み動作が異常であると判断する第三工程とを
    備える電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェッ
    ク方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御ユニットにお
    ける一時記憶回路のチェック方法であって、 前記電子制御ユニットは自動車に搭載される自動車用電
    子制御ユニットであり、 前記電子制御ユニットの前記中央制御ユニットが実行す
    る前記制御処理は、自動車の各種駆動系の駆動制御であ
    ることを特徴とする電子制御ユニットにおける一時記憶
    回路のチェック方法。
JP32396799A 1999-11-15 1999-11-15 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法 Pending JP2001142791A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32396799A JP2001142791A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法
DE60035022T DE60035022T2 (de) 1999-11-15 2000-11-13 Prüfungsverfahren einer Zwischenspeicherschaltung in einer elektronischen Steuereinheit
EP06018124A EP1736995A1 (en) 1999-11-15 2000-11-13 Check method of temporary storage circuit in electronic control unit
EP00124762A EP1113454B1 (en) 1999-11-15 2000-11-13 Check method of temporary storage circuit in electronic control unit
US09/709,717 US6611931B1 (en) 1999-11-15 2000-11-13 Check method of temporary storage circuit in electronic control unit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32396799A JP2001142791A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001142791A true JP2001142791A (ja) 2001-05-25

Family

ID=18160642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32396799A Pending JP2001142791A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001142791A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263156A (ja) * 2000-03-16 2001-09-26 Honda Motor Co Ltd 車両制御装置のためのメモリ書き換えシステム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263156A (ja) * 2000-03-16 2001-09-26 Honda Motor Co Ltd 車両制御装置のためのメモリ書き換えシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3397230B2 (ja) デバッグシステム
US20020066053A1 (en) Trace control circuit
JP2001142791A (ja) 電子制御ユニットにおける一時記憶回路のチェック方法
JP2001142790A (ja) 電子制御ユニットにおける記憶回路のチェック方法
US6611931B1 (en) Check method of temporary storage circuit in electronic control unit
US5630158A (en) Central processing unit including inhibited branch area
JPH06149626A (ja) 電子制御装置
JPH0337897A (ja) マイクロコンピュータ
US5611068A (en) Apparatus and method for controlling pipelined data transfer scheme between stages employing shift register and associated addressing mechanism
JP3755168B2 (ja) プログラマブルコントローラ
JPH07210215A (ja) Eepromのデータチェック方法
JPH1069399A (ja) マイクロコンピュータ
JPH01290040A (ja) ディジタル信号切換回路
JPH1063574A (ja) キャッシュメモリ付プロセッサ
JP3741872B2 (ja) Ramの診断装置
JP6645467B2 (ja) マイクロコンピュータ
JP2850377B2 (ja) マイクロコンピュータ
JP2023009818A (ja) 車両用電子制御装置及び車両用電子制御装置による制御方法
JPH02281352A (ja) 自動車用制御装置のメモリチェック方法
JPH1083384A (ja) マイクロコンピュータ
CN117591147A (zh) 一种车辆控制单元升级方法、系统、电子设备及汽车
JP3112311B2 (ja) データ比較手段を備えたプログラマブルコントローラ
JP3239042B2 (ja) マイクロコンピュータ
JP2003150448A (ja) 誤書込み防止回路
JPH10116263A (ja) マイクロコンピュータとそのデータ読み出し試験方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040803