JP2001141844A - 表示板 - Google Patents

表示板

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JP2001141844A
JP2001141844A JP32349199A JP32349199A JP2001141844A JP 2001141844 A JP2001141844 A JP 2001141844A JP 32349199 A JP32349199 A JP 32349199A JP 32349199 A JP32349199 A JP 32349199A JP 2001141844 A JP2001141844 A JP 2001141844A
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Kawaguchiko Seimitsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金メッキで金色調を施した表示板は金の材料
費が高い。また、裏面側まで金メッキが施され材料費が
ムダになる。安価で金色調を出現する。 【解決手段】 Niメッキを施した表示板基体11に銀
メッキを施して銀金属膜12を形成し、この銀金属膜1
2の上面に透明な受容層13を形成し、黄、赤、青の3
種類の昇華性染料を所定の割合(黄色の染料略90%以
上、赤色の染料略5%以下、青色の染料略5%以下)で
混ぜ合わせたインクを白紙に印刷して転写紙を作り、こ
の転写紙を受容層13の上に重ねて加温・加圧(約18
0°C、約4kg/cm2 )の基で転写し、所望の色合
いに調色した金色調を出現させる。又は、黄、赤、青の
昇華性染料を混ぜ合わせた溶解溶液を作り侵漬方法で着
色する。又は、黄、赤、青の昇華性染料を作り、順次所
定時間侵漬して着色する。昇華性染料を使って金メッキ
と同等な金色調を安価に出現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材の表面に金属
膜を形成し金色調を施した時計用表示板、各種計器類の
表示板や各種銘板等の表示板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計用表示板においては、金属感
を有し高級感を出現させるために金メッキ等を施して表
示板を仕立てることが良く行われている。この金メッキ
を施した時計用表示板は、高価な金を使用するため材料
費が非常に高くなり、とちらかと言うと高価格帯の時計
に使用されている。
【0003】図3は、従来の金(ゴールド)色を施した
時計用表示板の断面図である。図3において、時計用表
示板30は、その中心に指針取付用の小孔31aが設け
られ、裏面には時計ムーブメント取付用の足31bが2
個設けられている真鍮材等の金属板の表面に旭光模様や
梨地模様等の模様が施され、更にその上にニッケル(N
i)メッキ層32、銀(Ag)メッキ層33、金(A
u)メッキ層34と順に積層したメッキ層が施されて表
示板基体31が形成されている。この表示板基体31の
上面の所定位置に時字35等の指標を取り付けて構成さ
れている。
【0004】上記した金色と言ってもその色合いは幾種
類もある。大きく分類して、例えば「赤色系」、「青色
系」、「山吹色系」と区分けして呼んでいる。また、更
にこれらにも濃いもの、ウスイものの区分けを設け、例
えば、「赤色系」として、赤味がかった金色で金色の濃
い状態の色調を「赤金」、赤金より少しウスイ金色の色
調を「ウス赤金」と呼んでいる。また、「山吹色系」と
して、ウス赤金より更にウスイ金色で殆ど赤味を持たな
い金色の色調を「ウス金」、ウス金より更にウスイ金色
の色調を「ウスウス金」と呼んでいる。この様な区分け
の中で、時計用表示板としては、「ウスウス金」の色調
のものが良く使用されている。
【0005】前記時計用表示板30は、上述した様に
「山吹色系」でも特に「ウスウス金」の金色調が多く用
いられている。時計用表示板30はこの「ウスウス金」
の色調を得るには、シアン金を使ってメッキを施してい
る。このシアン金を使ってメッキする場合は、メッキに
おける印加電圧や電流値及びメッキ時間等の調整で「ウ
スウス金」の色調を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、金メッキ処理
により金色調を施した表示板を得るために、金の材料費
が高く、全く見えない表示板の裏面側にも金メッキが施
されるので材料費のムダも多い。安いコストで金メッキ
と同等の金属色の表示板の出現が課題となる。
【0007】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、昇華性染料を使って上記金メッキと同等の金
属色を出現させ、安価で高級感を感じさせる表示板を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における表示板は、基材の表面に金属膜を形
成し金色調を施した表示板において、前記基材の表面に
銀金属膜を形成し、この銀金属膜の上面に透明な受容層
を形成し、この受容層に黄色の昇華性染料を主体とし
て、微量の赤色と青色の昇華性染料を浸透させて混ぜ合
わせることによって所望の色合いに調色した金色調を出
現させることを特徴とするものである。
【0009】また、基材の表面に金属膜を形成し金色調
を施した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を
形成し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、
黄色、赤色、青色の3種類の昇華性染料を所定の割合で
混ぜ合わせたインクを白紙に印刷して転写紙を作り、こ
の転写紙を前記受容層の上に重ねて加温・加圧の基で転
写し、所望の色合いに調色した金色調を出現させること
を特徴とするものである。
【0010】また、基材の表面に金属膜を形成し金色調
を施した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を
形成し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、
黄色、赤色、青色の3種類の昇華性染料を所定の割合で
混ぜ合わせた昇華性染料溶解溶液を作り、加温の基で所
定時間侵漬して、前記受容層き中で3つの混ぜ合わさっ
た染料を浸透させ、更に加温のもとで受容層を加圧する
ことによって所望の色合いに調色した金色調を出現させ
ることを特徴とするものである。
【0011】また、基材の表面に金属膜を形成し金色調
を施した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を
形成し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、
黄色、赤色、青色の3種類の昇華性染料溶解溶液を作
り、その中へ受容層を形成した基材をそれぞれ所定の時
間侵漬し、黄色の染料容量+赤色の染料容量+青色の染
料容量<飽和容量の中で調合され、受容層の中で黄色、
赤色、青色の3種類の染料が混ざり合うことによって所
望の色合いに調色した金色調を出現させることを特徴と
するものである。
【0012】また、基材の表面に金属膜を形成し金色調
を施した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を
形成し、この銀金属膜の上面に透明なポリウレタン樹脂
度のバインダーに、 2-(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル ) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール 又は 2-(3-t- フ゛チル -5- メチル -2- ヒト゛ロキシフェニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリ
アソ゛ール 又は超微粒子酸化亜鉛なる紫外線吸収剤を少なくとも一
種類含有した受容層を基材の表面に設け、前記受容層の
表面を平滑面に形成し、この受容層に黄色の昇華性染料
を主体として、微量の赤色と青色の昇華性染料を浸透さ
せて混ぜ合わせることによって所望の色合いに調色した
金色調を出現させることを特徴とするものである。
【0013】また、前記黄色、赤色、青色の3種類の昇
華性染料の混ぜ合わせる配合量は、黄色の染料が略90
%以上、赤色の染料が略5%以下、青色の染料が略5%
以下であることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明におけ
る表示板について説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態に係わる時計用表示板の断面図である。
【0015】図1において、時計用表示板10は、その
中心に指針取付用の小孔11aが設けられ、裏面には時
計ムーブメント取付用の足11bが2個設けられている
真鍮材等の金属板の表面に旭光模様等の模様が施され、
更にニッケル(Ni)メッキを施した表示板基体11に
銀(Ag)メッキを施して最表面に銀金属膜12を形成
する。
【0016】その銀金属膜12の上面に透明なポリウレ
タン樹脂等によって印刷等の方法で受容層13を形成す
る。この受容層13は後述する紫外線吸収剤が分散して
いるものである。また、この受容層13の表面は研磨さ
れて平坦面に成っている。この受容層13には転写方法
によって黄色味がかった後述する昇華性染料が浸透形成
されているものである。染料を転写した受容層13の上
面の所定位置に金属からなる時字14を貼付けて時計用
表示板10が構成される。
【0017】前記受容層13の塗膜厚は略10μm以上
の厚みに形成することが望ましい。この受容層13の厚
みが、薄過ぎると染料の侵漬が浅くなり長い期間の中で
温度変化等によって染料が抜け出してしまって退色する
現象が現れる。また、厚い方については特に限定するも
のではなく、厚ければ厚い程染料の浸透する深さを深く
することができ好ましいものであるが、逆に印刷コスト
が高くなると言う問題も出てくる。厚くてもせいぜい略
80μmの厚みが有れば十分である。
【0018】前記受容層13は、本実施の形態において
は、前述した様にポリウレタン樹脂で形成してあるが、
特に限定するものではなく、アクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂等の各種の樹脂を選定することができる。この使
用する樹脂を塗料化して印刷又は塗布方法等で形成する
ことによって受容層13が形成できる。
【0019】本実施の形態では、この受容層13に、2-
(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール な
る紫外線吸収剤をポリウレタン樹脂100重量部に対し
て、略2.5重量部分散配合してある。紫外線吸収剤を
含有させると昇華性染料の耐光性を向上させることがで
きる。前記紫外線吸収剤としては、上記した2-(3,5-シ゛
-t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル ) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール 以外に、2-
(3-t- フ゛チル -5- メチル -2- ヒト゛ロキシフェニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリアソ
゛ールや、超微粒子酸化亜鉛等が非常に有効である。ま
た、この受容層13は、その表面が研磨されて平滑面に
なっていると、着色のムラが発生せず均一な色調の着色
が施される。
【0020】上述した黄色味がかった昇華性染料の転写
方法は、「黄色」の昇華性染料を略98%、「赤色」の
昇華性染料を略1%、「青色」の昇華性染料を略1%
(何れも重量配合)を混ぜ合わせて印刷用にインク化し
て、白紙にインクジェットプリンター等の印刷手段で印
刷形成した転写紙を受容層13の上に載せ、略180°
C位に加温した状態で約4kg/cm2 の圧力で約1分
間加圧して転写紙の昇華性染料を気化させて受容層13
の中に浸透させて転写したものである。この様にして形
成した時計用表示板10は、金メッキで「ウスウス金」
色調に仕上げた外観色調と全く同等な色調のものが得ら
れる。
【0021】銀金属膜の上に黄色味がかった昇華性染料
を転写した受容層を重ね合わせることによって、銀の色
調と昇華性染料の黄色味がかった色調が調色されて金の
色調となって見える。そして更に、金属感のする銀金属
膜があることによって金属感を持った金の色調が現れて
くる。
【0022】ここで、昇華性染料は「黄色」を略90%
以上、「赤色」を略5%以下、「青色」を略5%以下の
範囲で出現したい金色に応じてその配合を適宜決めれば
良い。上記した配合の範囲の基での「赤色系」、「青色
系」、「山吹色系」の任意の色調が自由に選択的に出現
できる。前述した様に、「赤色」の染料を略3〜5%近
くに持っていき、「青色」の染料を略0〜1%と極めて
微量にし、残量を「黄色」の染料で配合すると「赤色
系」の赤金やウス赤金の色調が得られる。反対に「赤
色」の染料を極めて微量にし、「青色」の染料を多くす
ると「青色系」の金色調が得られる。また、「赤色」の
染料、「青色」の染料共略1%前後にして残量「黄色」
の染料を配合すると「山吹色系」、即ち、ウス金やウス
ウス金の色調が得られる。
【0023】前記した印刷用の昇華性インクは水溶性ア
クリル樹脂等をバインダーにし、水を溶剤として使用
し、上記した配合の昇華性染料を混ぜ合わせてインクに
したものであるが、本実施の形態ではバインダーと溶剤
の100重量部に対して染料を5重量部混ぜ合わせてい
る。ここで、混ぜ合わせる昇華性染料の多少によって印
刷した色調の濃淡が変わってくるが、転写時の加温温
度、加圧力、加圧時間の調整によって転写色調を調整す
ることも可能である。
【0024】上記した「黄色」、「赤色」、「青色」の
昇華性染料の配合割合によって出現する色調が大きく左
右され、上記した範囲の配合量であれば外観的に見て概
ね金色調の色合いが得られる。そして、その金色調の濃
淡を決めるにインクに染料の配合量や転写時の加温温
度、加圧力、加圧時間等を適宜設定することによって所
望の金色調を出現することができる。
【0025】図2は、本発明の第2の実施の形態に係わ
る時計用表示板の断面図である。図2において、時計用
表示板20は、その中心に指針取付用の小孔21aが設
けられ、裏面には時計ムーブメント取付用の足21bが
2個設けられている真鍮材等の金属板の表面に梨地模様
が施され、更にニッケル(Ni)メッキを施した表示板
基体21に銀(Ag)メッキを施して最表面に銀金属膜
22と表示板基体21の所定の位置に印刷等で形成した
樹脂塗料からなる時字24と、この時字24及び銀金属
膜22の上面に設けられた表面が平滑なクリヤー塗膜2
5とから構成されている。
【0026】ここで、上記した樹脂塗料からなる時字2
4には後述する昇華性染料が侵漬方法にて浸透して着色
されている。ここでの昇華性染料は「黄色」の染料が略
98%、「赤色」と「青色」の染料がそれぞれ略1%の
割合で混合した染料で、黄色味の色調を成しているもの
である。そして、上面側からこの時字24を見ると染料
の色合いと銀金属膜22の色合いとが調色されて山吹色
の金色、即ち、「ウスウス金」の色調が現れた時字24
となって見える。
【0027】上記印刷形成された時字24の樹脂塗料
は、本実施の形態ではポリウレタン樹脂を印刷用に塗料
化したものである。そして、第1の実施の形態で用いた
紫外線吸収剤も分散している。この塗料をスクリーイン
印刷方法で約50μm程度の厚みに形成している。
【0028】上記した時字24への着色方法は、「黄
色」の染料を略98%、「赤色」と「青色」の染料をそ
れぞれ略1%の割合で混合した昇華性染料を溶解する溶
液は、昇華性染料と親和性のあるオリゴマー、例えば、
重合度の低いポリエステル樹脂オリゴマー等が使用でき
る。この溶剤に粉末状の昇華性染料を入れ、徐々に加温
していき、一定の溶解温度に達したとき染料が溶解して
染料溶液ができる。
【0029】本実施の形態では、溶剤として、ポリエス
テル樹脂オリゴマーである「アデカサイザーPN−16
0」(商品名で、旭電化工業製)100重量部に対して
4重量部混ぜ合わせ加温して染料の溶解溶液を作り、こ
の昇華性染料溶解溶液を略100°Cに加温した状態で
上記時字24を形成した時計用表示板20を約2分間デ
ィピングして着色し、更に、洗浄後に時字24部分を略
180°C加温の基で4kg/cm2 の圧力で表面全体
を加圧して染料を奥深く浸透させるものである。この様
に、着色後加圧することによって浸透した染料が更に深
く浸透していき、長時間の温度変化等の環境条件の基で
も脱色等が起きず耐候性を向上させることができる。透
明なクリヤー塗膜25は、時字24に昇華性染料で着色
を施された後、アクリル樹脂の塗料等で塗布又は印刷方
法で形成される。その後上面は研磨によって平滑面に形
成される。
【0030】上記の方法をとることによって、時字24
の部分だけが金色調が現れ、他の部分は銀色調となるの
でシルバー色に輝く銀地の上に金色調の時字24を設け
た時計用表示板20が得られる。
【0031】また、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図示しないが、前述した第1の実施の形態と
同様に、プレス抜きした真鍮等の金属板に放射目模様等
の模様を施したニッケルメッキを施した表示板基体に銀
メッキを施して最表面に銀金属膜を形成し、更に、銀金
属膜の上に透明なポリウレタン樹脂等によって印刷等の
方法で受容層を形成し、この受容層はまた紫外線吸収剤
が分散しているものである。更に、この受容層表面は研
磨されて平滑面になっている。
【0032】次に、「黄色」の昇華性染料溶解溶液、
「赤色」の昇華性染料溶解溶液、「青色」の昇華性染料
溶解溶液の3種類を作り、その中へ受容層を形成した時
計用表示板をそれぞれ所定の時間侵漬し、「黄色」の染
料容量+「赤色」の染料容量+「青色」の染料容量<飽
和容量の中で調合され、受容層の中で黄色、赤色、青色
の3種類の染料が混ざり合うことによって所望の色合い
に調色した金色調を出現させるものである。
【0033】上記した3種類の染料容量の和が過飽和状
態になると先の浸透染料が抜け出してしまい調色のバラ
ンスが崩れ所望の調色が得られなくなってしまう。ポリ
ウレタン樹脂の場合は3分も侵漬すると飽和状態になっ
てしまう。
【0034】ここで、受容層の中に、例えば、「赤色」
や「青色」の染料を略1%の割合で調色する場合はその
侵漬時間は1〜2秒位で調色できる。従って、この方法
による着色は秒管理の侵漬が求められる。
【0035】上記3種類の昇華性染料溶解溶液を用意し
た後、順次所定時間侵漬して着色するが、侵漬中は溶液
を絶えず攪拌しながら受容層に所定時間侵漬した後、時
計用表示板を溶液から取り出してアルコール等で綺麗に
洗浄してから次の着色を行う。アルコール等で綺麗に洗
浄することにより、最初の染料はそのまま残った状態の
中で、次の染料が浸透して入り込んむので受容層の中に
「黄色」と「赤色」と「青色」の染料が混じり合って調
合した調色され金色調が得られる。
【0036】ここで、「黄色」の染料容量+「赤色」の
染料容量+「青色」の染料容量<飽和容量の中で調合さ
れ、所望の色合いに調色した金色調を出現させるもので
あるが、侵漬時間によって着色の濃度は変化する。例え
ば、時間が短ければ色はうすく、長ければ濃く着色す
る。これは受容層にしみ込んでいる染料の容量が異なる
からである。従って、それぞれの色の異なる染料溶液の
侵漬時間によって異なる色の染料のしみ込んでいく容量
が決まって侵漬容量の割合の調合色が得られる。尚、侵
漬時間は、使用する溶剤の粘度や加温温度、或いは受容
層の材質によってそれぞれ異なってくる。例えば、染料
溶液の加温温度が120°Cと150°Cの場合には1
50°Cの方が染料溶液の粘度が低く液圧は高くなるの
で侵漬時間は速くなる。また、受容層がポリウレタン樹
脂とアクリル樹脂の場合にはポリウレタン樹脂の方が早
く浸透する。
【0037】昇華性染料溶解溶液の加温温度は受容層の
材質も考慮して設定することが好ましい。例えば、受容
層のポリカーボネイト樹脂を選択した場合は、染料の浸
透に時間がかかり、侵漬時間を長く設定する必要があ
る。この場合、加温温度を高く設定することによって染
料の侵漬時間を早めることができ、侵漬時間を短縮する
ことが可能である。
【0038】また、本実施の形態において説明した様
に、時計用表示板の受容層に、例えば、2-(3,5- シ゛ -t
-フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル ) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール なる紫外線吸収
剤を含有させることにより、昇華性染料の耐光性を向上
させることができ、時計用表示板はウエット状態でのサ
ンシャインウエザーメータ試験100時間を行った結
果、着色した金色調に退色等の変質は何ら認められず、
非常に耐光性の良い品質の時計用表示板が得られた。
【0039】本発明は、上記した時計用表示板を示して
説明したがこれに限るものではなく、各種計器類の表示
板や表示部のある計器や、単に、各種の銘板や各種シー
ル板等のカラー着色、特に金色調を出現させることがで
き、各種電子機器の表示板にも広範囲に適用できるもの
である。
【0040】
【発明の効果】従来は目に見えない表示板の裏まで金メ
ッキを施していたため金の材料費のムダが多かったが本
発明によれば、昇華性染料を使って金メッキと同等な金
色調を出現することが可能である。従って、柔らかみの
ある金属感を伴った高級感を感じさせる表示板を安価に
提供することができる。
【0041】また、受容層に紫外線吸収剤を含有させる
ことにより耐光性が向上し、綺麗な金色調が長期間保た
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる時計用表示
板の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる時計用表示
板の断面図である。
【図3】従来の金(ゴールド)色を施した時計用表示板
の断面図である。
【符号の説明】
10、20 時計用表示板 11、21 表示板基体 12、22 銀金属膜 13 受容層 14、24 時字 25 クリヤー塗膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に金属膜を形成し金色調を施
    した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を形成
    し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、この
    受容層に黄色の昇華性染料を主体として、微量の赤色と
    青色の昇華性染料を浸透させて混ぜ合わせることによっ
    て所望の色合いに調色した金色調を出現させることを特
    徴とする表示板。
  2. 【請求項2】 基材の表面に金属膜を形成し金色調を施
    した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を形成
    し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、黄
    色、赤色、青色の3種類の昇華性染料を所定の割合で混
    ぜ合わせたインクを白紙に印刷して転写紙を作り、この
    転写紙を前記受容層の上に重ねて加温・加圧の基で転写
    し、所望の色合いに調色した金色調を出現させることを
    特徴とする請求項1記載の表示板。
  3. 【請求項3】 基材の表面に金属膜を形成し金色調を施
    した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を形成
    し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、黄
    色、赤色、青色の3種類の昇華性染料を所定の割合で混
    ぜ合わせた昇華性染料溶解溶液を作り、加温の基で所定
    時間侵漬して、前記受容層の中で3つの混ぜ合わさった
    染料を浸透させ、更に加温のもとで受容層を加圧するこ
    とによって所望の色合いに調色した金色調を出現させる
    ことを特徴とする請求項1記載の表示板。
  4. 【請求項4】 基材の表面に金属膜を形成し金色調を施
    した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を形成
    し、この銀金属膜の上面に透明な受容層を形成し、黄
    色、赤色、青色の3種類の昇華性染料溶解溶液を作り、
    その中へ受容層を形成した基材をそれぞれ所定の時間侵
    漬し、黄色の染料容量+赤色の染料容量+青色の染料容
    量<飽和容量の中で調合され、受容層の中で黄色、赤
    色、青色の3種類の染料が混ざり合うことによって所望
    の色合いに調色した金色調を出現させることを特徴とす
    る請求項1記載の表示板。
  5. 【請求項5】 基材の表面に金属膜を形成し金色調を施
    した表示板において、前記基材の表面に銀金属膜を形成
    し、この銀金属膜の上面に透明なポリウレタン樹脂度の
    バインダーに、 2-(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル ) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール 又は 2-(3-t- フ゛チル -5- メチル -2- ヒト゛ロキシフェニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリ
    アソ゛ール 又は超微粒子酸化亜鉛なる紫外線吸収剤を少なくとも一
    種類含有した受容層を基材の表面に設け、前記受容層の
    表面を平滑面に形成し、この受容層に黄色の昇華性染料
    を主体として、微量の赤色と青色の昇華性染料を浸透さ
    せて混ぜ合わせることによって所望の色合いに調色した
    金色調を出現させることを特徴とする請求項2〜4のい
    ずれか1つに記載の表示板。
  6. 【請求項6】 前記黄色、赤色、青色の3種類の昇華性
    染料の混ぜ合わせる配合量は、黄色の染料が略90%以
    上、赤色の染料が略5%以下、青色の染料が略5%以下
    であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに
    記載の表示板。
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