JPH11263061A - 時計用創作文字板の製造機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 購入者が選択、提示又は作成するデザインに
基づいて、その場で文字板を製造する時計用創作文字板
の製造機を提供する。 【解決手段】 時計用創作文字板の製造機は、入力装置
２から入力したデザイン情報に基づいて製造装置８が文
字板の表面上に印刷を施す。この製造機で製造された時
計用創作文字板は、基板と、基板上に設けられ且つイン
クの密着性を高める受容層と、前記デザイン情報に基づ
いて受容層上に形成された印刷層とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、購入者が自ら選択
あるいは予め用意した写真や絵又はパソコン等の画面上
で作成した絵等を入力したデザイン情報に基づいて製造
される時計用創作文字板及びその製造機に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般に、時計は、需要者の嗜好を調査し
た上でメーカー側でデザインを決定し、製造・販売する
ものであった。しかしながら、近年、自分だけの時計を
持ちたい、ギフトとして贈る言葉を入れたい等、自己の
オリジナルデザインを取り入れた時計の要望が強まって
いる。このため、文字板、指針等について多数のデザイ
ンを用意し、購入者がそれを任意に組み合わせて注文
し、その注文に応じてメーカー側にて時計を個々に製造
したり、あるいは購入者が提示するデザイン、写真等を
そのまま文字板等のデザインに取り込んで、メーカー側
にて時計を個々に製造することが試行されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような購入者が
自ら選択あるいは提示したデザインを採用する時計は、
個性的な時計として珍重されているが、発注から完成ま
でに時間がかかるという課題があった。

【０００４】また、デザインの選択・指定について、一
定の様式あるいは規定に基づいて行うことが必要であ
り、手軽に製造を依頼することができないという課題も
あった。

【０００５】更に、時計の製造はメーカー側にて行うた
め、購入者自身が製作に加わったという感覚が乏しく、
手軽でしかも自ら製作した時計を欲する顧客の要望に必
ずしも対応するものではないという課題もあった。

【０００６】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、購入者が選択、提示又は作成するデザインに基づい
て、その場で文字板を製造することができる時計用創作
文字板の製造機及び時計用創作文字板を提供するもので
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
する時計用創作文字板の製造機は、デザイン情報の入力
装置を有し、文字板の表面に配設される受容層上に、前
記デザイン情報に基づいて製造装置にて印刷層を形成す
るものである。

【０００８】また、請求項２に記載する時計用創作文字
板の製造機は、文字板部品に印刷を施す製造装置と、デ
ザイン情報を入力する入力装置と、前記入力装置から入
力されたデザイン情報を前記製造装置に供給し、前記デ
ザイン情報に基づいて文字板部品の印刷を制御する制御
装置と、を有するものである。

【０００９】請求項３に記載するように、この時計用創
作文字板の製造機における前記製造装置は、印刷位置に
ある文字板部品に印刷を施す印刷装置を有し、また、請
求項４に記載するように、前記制御装置は、前記印刷装
置の動作を制御する動作制御部と、前記入力装置から入
力されたデザイン情報に基づいて前記文字板部品のデザ
イン印刷情報を前記印刷装置に供給するデザイン処理部
と、を有するものである。

【００１０】また、請求項５に記載するように、上記時
計用創作文字板の製造機における前記文字板部品は、印
刷し易くするための受容層からなるものである。

【００１１】更に、請求項６に記載するように、上記時
計用創作文字板の製造機における前記文字板部品は、基
板と、該基板上に形成された印刷し易くするための受容
層と、からなるものでもある。

【００１２】一方、本発明の請求項７に記載する時計用
創作文字板は、基板と、該基板上に設けられた受容層
と、デザインの情報に基づいて前記受容層の上に形成さ
れた印刷層と、を有するものである。

【００１３】また、請求項８に記載するように、上記時
計用創作文字板における前記受容層は、紙、樹脂製フィ
ルム又は多孔質コーティング層からなるものである。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の時計用創作文字板の製造
機においては、デザイン入力装置から入力したデザイン
情報に基づいて製造装置が文字板表面の受容層上に印刷
層を形成している。この製造装置は、印刷装置あるいは
印刷装置とその他の装置からなるものであり、その動作
が制御装置により制御されている。

【００１５】即ち、この時計用創作文字板の製造機で
は、制御装置からの動作・デザイン情報に基づいて、予
め複数ストックされている文字板部品をデザイン情報に
基づいて取り出し、印刷を行う印刷位置へ供給する。
尚、文字板部品を印刷位置に手でセットするように構成
することも可能である。そして、その印刷位置におい
て、入力されたデザイン情報に基づく印刷により、模
様、絵、写真、文字等を文字板部品の表面に形成して文
字板を完成する。

【００１６】本発明における予めストックされている文
字板部品は、印刷層の密着性を高めると共に印刷のシミ
をなくす受容層、あるいはこの受容層が表面に設けられ
た基板等により構成されている。尚、文字板部品が受容
層だけで構成されている場合には、印刷後に、その受容
層を基板の表面に貼付装置で自動的に、あるいは貼付治
具を用いた手作業で貼り付けて文字板を完成させる。

【００１７】一方、この製造機により製造される時計用
創作文字板は、基板と、この基板上に設けられた受容層
と、デザインの情報に基づいて受容層の上に形成された
印刷層と、を有している。この時計用創作文字板におけ
る受容層は、紙、樹脂製フィルム又は多孔質コーティン
グ層からなり、印刷層の密着性を高めると共に印刷のシ
ミをなくす性質を有している。従って、この時計用創作
文字板は、極めて印刷し易いものとなっている。

【００１８】前述した製造機を用いて上記のような構成
の時計用創作文字板を製造することにより、購入者の希
望に合致するデザインの文字板を、小売店等でも迅速に
仕上げることができる。

【００１９】

【実施例】図１は本発明の一実施例に係る時計用創作文
字板の製造機の構成を示すブロック図、図２はその外観
図、図３は製造装置の構造を示す斜視図である。２は入
力装置であり、予め内部にストックされた文字板部品の
選択指示の入力や後述する表示装置上にデザインを作成
するための表示装置の画面上に設けられたタッチスイッ
チ等からなる操作部４と、写真、絵等のデザインを直接
入力するためのスキャナ等からなるデザイン入力装置６
と、から構成されている。

【００２０】８は入力装置２から入力された指示あるい
はデザイン情報に基づいて後述する製造装置や表示装置
を制御する制御装置である。この制御装置８は、マイク
ロコンピュータ等からなり、その機能上、後述する製造
装置の動作を制御する動作制御部１０と、入力されたデ
ザイン情報を文字板部品に合うように処理したり拡大・
縮小・移動等の処理を施すデザイン処理部１２と、から
構成されている。尚、デザイン処理部１２は、内蔵ある
いは外部に設けられたメモリ１３からデザイン情報を読
み出すことも可能なものとなっている。

【００２１】１４は文字板部品の選択・印刷を行う製造
装置であり、以下に示す各装置を含んでいる。取出供給
装置１６は、図３に示すような部品収納庫１８から後述
する移動装置に文字板部品２０を選択し供給するもので
ある。移動装置２２は、取出供給装置１６から供給され
た文字板部品２０を印刷を行う印刷位置まで移動させる
ものである。尚、作業者が文字板部品２０を直接印刷位
置にセットするように構成した場合には、取出供給装置
１６及び移動装置２２を設けなくても良い。印刷装置２
４は、昇華転写印刷装置、インクジェット印刷装置ある
いは写真露光装置等からなるものであり、入力されたデ
ザイン情報に基づいて文字板部品２０にデザインを形成
するものである。貼付装置２７は、文字板部品２０が後
述するように受容層のみからなるものである場合に、そ
の受容層を基板に貼り付ける装置である。この受容層の
貼り付けを手作業で行う場合あるいは予め受容層が設け
られた基板を用いる場合には、貼付装置２７を設けなく
ても良い。尚、主要な装置の機械的構造に関しては後述
する。

【００２２】３２は表示装置であり、制御装置８からの
指示、入力された指示、デザインあるいは作画中の絵、
模様等のデザイン等を画像とランプの点灯等で表示する
ものであり、ストックされている文字板部品２０の色、
形状あるいは実際の印刷状態を電子カメラで撮影した画
像等を映し出すものでもある。

【００２３】次に、文字板部品２０の構造と製造装置１
４の機械的構造を説明する。はじめに、文字板部品２０
の構造を説明すると、文字板部品２０は、図４に示すよ
うに、金属製の基板２６と、その表面に設けられた紙、
樹脂製フィルム、多孔質コート層等からなる受容層２８
とにより構成されるものと、図５に示すように、紙、樹
脂製フィルム等からなるシート状の受容層３０のみで構
成されるものがある。基板２６と受容層２８からなる文
字板部品２０の場合には、その受容層２８に印刷装置２
４により印刷が施されて文字板が完成する。一方、受容
層３０からなる文字板部品２０の場合には、印刷装置２
４により印刷が施された後、図６に示す基板３５に貼り
付けて文字板を完成させる。この受容層３０は、図５に
示すように、基板３５に適合する形状をなすものである
が、図７に示すように、帯状をなすものであっても良
い。このように文字板部品２０が帯状の受容層３０から
なる場合には、印刷装置２４で印刷を施した後、基板３
５に適合する形状にプレス抜きして基板３５に貼り付け
る。その際のプレス抜きに関しても、図１に示す製造装
置１４内にプレス抜き装置３３を設けて自動化しても良
い。

【００２４】一方、製造装置１４の主要部分の機械的構
造は、図３に示すような構造からなる。即ち、取出供給
装置１６は、色、形状が異なるもの或いは受容層３０の
みからなるもの又は基板２６と受容層２８からなるもの
等、複数の文字板部品２０を指示に従って移動装置２２
の方向に選択的に押し出すように構成されている。尚、
部品収納庫１８に収められている文字板部品２０は、加
工方向（図中上方）が開口した搬送ケース３４内に収め
られ、この搬送ケース３４と共に移動装置２２に供給さ
れても良いものである。

【００２５】移動装置２２は、印刷を行う印刷位置の方
向へ文字板部品２０を移動・停止させることができるベ
ルト状の移動部２２ａを有する。この移動部２２ａに
は、文字板部品２０又は搬送ケース３４を保持する凹凸
等からなる保持部（図示せず）が設けられており、文字
板部品２０又は搬送ケース３４を保持して印刷位置へ移
動させるものとなっている。尚、文字板部品２０を作業
者が直接印刷位置にセットするように構成した場合に
は、取出供給装置１６と移動装置２２は削減しても良
い。また、この取出供給装置１６と移動装置２２を一体
化して、取出供給装置１６が直接印刷位置に文字板部品
２０を供給するように構成しても良い。

【００２６】印刷装置２４は、文字板部品２０の受容層
２８、３０に印刷あるいは露光を施す昇華転写印刷装
置、インクジェット印刷装置、露光装置等の印刷装置か
らなり、その加工ヘッド部２４ａが印刷位置に配置され
ている。この加工ヘッド部２４ａは、印刷方式にも関係
するが、例えば、昇華転写方式の場合には、文字板部品
２０と同形状の面状のドットヒーターを備えたものを使
用し、この加工ヘッド部２４ａを文字板部品２０の受容
層２８、３０に対して垂直に押し当てることによりリボ
ンの染料を転写してデザインを形成する。このような面
状のドットヒーターを備えた加工ヘッド部２４ａの場
合、文字板部品２０上を走査することなく文字板部品２
０に対して垂直に押し当てるだけでよいため、印刷にか
かる時間を短縮することが可能である。

【００２７】次に、上記構成からなる本実施例の時計用
創作文字板の製造機による時計用創作文字板の製造動作
を説明する。まず、購入者等の作業者が、はじめに、表
示装置３２に映し出される文字板部品２０等を見ると共
に、図２に示すように展示した商品見本４０を見てその
実物の質感や仕上がりの具合を確認し、色、模様、形状
等に応じて操作部４を操作して文字板部品２０を選定す
る。このときに表示装置３２には、選定する文字板部品
２０と共に操作部４としての画面上のタッチスイッチ部
分にその機能表示を文字あるいはイラストで表示し、作
業者はその機能表示を直接指で触れて操作する。また、
商品見本４０にそれぞれ対応して設けられているランプ
４６の点灯や表示装置３２の画面上の表示により、在庫
の状況が示され、これを確認しながら選定することにな
る。

【００２８】また、上記文字板部品２０の形状等の選定
の他に、文字板のデザインの入力も行う。この文字板の
デザインは、操作部４を操作することによりメモリ１３
から読み出された多数のデザインバリエーションが表示
装置３２に映し出され、これを見ながら選択あるいはそ
れを合成することにより形成される。一方、デザイン入
力装置６を用いて、写真や絵を読み込ませ、その画像を
表示装置３２を見ながら変更・修正することにより形成
することもできる。また、表示装置３２に映し出される
画像を直接操作して、その場で創作することによりデザ
インを入力することもできる。尚、この他、文字、記
号、マーク等もこれらとは別にメモリ１３から読み出し
たりして、文字板のデザイン中に組み込むことができ
る。

【００２９】尚、上記のような文字板デザインの創作や
文字板部品２０等の選択は、操作部４の操作により、任
意の順に選択及び創作することが可能であると共に、製
造工程の順に従って予め決められたタイミングで表示装
置３２に表示される手順に基づいて選択及び創作するこ
とができるように設定されている。また、表示装置３２
に映し出された完成時の状態を見た上で確認し、修正し
たり、修正の必要がなければ印刷を指示することによ
り、製造装置１４が実際の印刷を開始する。

【００３０】制御装置８は、入力された指示及びデザイ
ン情報に基づいて製造装置１４を作動させる。即ち、動
作制御部１０からの信号に基づいて、取出供給装置１６
は文字板部品２０を選択して移動装置２２上に押し出
す。そして、移動装置２２により文字板部品２０は移動
され、印刷装置２４により創作選定されたデザインを文
字板部品２０の受容層２８、３０上に印刷する。

【００３１】本実施例においては、文字板上にデザイン
を形成する手段として印刷装置２４を用いている。この
印刷装置２４としては、昇華転写方式、インクジェット
方式あるいは露光方式のものが使用される。即ち、昇華
転写方式の印刷装置の場合には、Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋの４色
の染料をそれぞれ含有するリボンを文字板部品２０と加
工ヘッド部２４ａとの間に介在させ、加工ヘッド部２４
ａを押し付けて染料を文字板部品２０上に熱転写するこ
とを各色毎に行って発色させ、デザインを形成する。ま
た、インクジェット方式においてはリボンを用いること
なく直接インクを噴射して文字板部品２０上にデザイン
を形成する。更に、露光方式においては、文字板部品２
０の表面に感光剤を塗布しておき、デザイン情報に基づ
いて露光することによりデザインを形成する。その後、
文字板部品２０は移動され、完成品取出口４２の方向へ
押し出される。

【００３２】尚、上記工程は、ガラス越しに直接見るこ
とができるようにしても良いし、また、電子カメラにて
印刷位置の映像を表示装置３２に映し出して見ることが
できるようにしても良い。

【００３３】更に、文字板の印刷後において、紫外線吸
収フィルムで表面を覆ったり、厚メッキ等で形成された
金属光沢を有する時字、マーク等の貼字を貼着して、よ
り立体的に仕上げることもできる。

【００３４】次に、上記製造機で製造される時計用創作
文字板の一実施例を図８に示す。図８に示すように、こ
の時計用創作文字板５０は、裏面側に足５２ａが設けら
れた金属製の基板５２と、その表面に貼り付けられた紙
からなる受容層５４と、その表面に形成された印刷層５
６とから構成されている。受容層５４は、印刷層５６と
の密着性を高めるために設けられている。この受容層５
４を構成する紙としては、その表面が滑らかなファイン
用紙又はスーパーファイン用紙や光沢紙等が使用可能で
あり、これらを用いることにより、文字板表面の質感を
高めることができる。また、印刷層５６は、前述したよ
うに形成されるデザインに応じて受容層５４上に形成さ
れている。

【００３５】図８に示すように、受容層５４上に印刷層
５６を形成したものをそのまま文字板として使用するこ
とも可能であるが、図９に示すように、印刷層５６を覆
う透明な紫外線吸収フィルム５８を受容層５４及び印刷
層５６の上に形成することが好ましい。この紫外線吸収
フィルム５８を設けることにより、紫外線の透過を防
ぎ、紫外線による印刷層５６の褪色を防ぐことができ
る。

【００３６】図１０は前述した製造機で製造される他の
実施例に係る時計用創作文字板を示す断面図である。
尚、図８に示すものと同一部分に関しては同一の符号が
付してある。この時計用創作文字板も、前述した文字板
と同様に、金属製の基板５２と、その表面に貼り付けら
れた受容層６４と、その表面に形成された印刷層５６と
から構成されている。本実施例における受容層６４は、
光沢フィルムやＯＨＰシート等の樹脂製のフィルムから
なるものである。このようなフィルムからなる受容層６
４も、印刷層５６との密着性を高めることができる。ま
た、この実施例においても、図１１に示すように、印刷
層５６を覆う透明な紫外線吸収フィルム５８を受容層６
４及び印刷層５６の上に形成しても良い。

【００３７】更に、受容層６４に透明なフィルムを使用
した場合、この受容層６４を通して金属製の基板５２の
表面が透けて見える。このため、受容層６４を介して金
属光沢を出すことができ、また、基板５２の表面に模様
等の細工を施して、装飾性を高めることもできる。即
ち、図１２に示すように、基板５２の表面に放射状の細
かい線模様からなる旭光模様を形成し、その上に銀等の
メッキ層６０を予め形成しておく。このメッキ層６０の
上に前述した受容層６４を形成した後、前述した製造機
にて印刷を施して印刷層５６を形成する。このようにし
て形成された文字板は、模様が付された金属基板の上に
直接印刷してデザインを形成したかのように見え、高級
感と立体感を出すことができる。

【００３８】また、紫外線吸収フィルム５８を印刷層５
６の上に形成することにより、より一層、立体感を増す
ことができる。更に、図１２に示すように、この紫外線
吸収フィルム５８の上に、金属光沢を有する時字６２等
を貼り付けることもでき、より立体感を高めることがで
きる。

【００３９】上記実施例における受容層５４、６４は、
何れも基板５２の表面に受容層が貼り付けられているた
め、印刷の前又は後に基板５２に貼り付けられている。
一方、このように受容層を貼り付けて形成せずに、図１
３に示す実施例のように、基板５２の表面に合成樹脂等
の多孔質コーティングを施すことにより受容層７４を形
成することもできる。このようなコーティングを施して
形成する受容層７４を透明に形成することもできる。こ
の場合、前述したように基板５２の表面に模様を形成し
たり、メッキ層６０を形成することにより、これらの模
様やメッキ層６０が受容層７４を通して見えるので、金
属光沢及び立体感のある文字板を形成することができ
る。

【００４０】前述したように、各実施例における時計用
創作文字板は、受容層５４、６４、７４を設けているの
でインクの密着性が良くなり、インクジェットプリンタ
ーのようにインクを吹き付けるインクジェット印刷装置
等であっても綺麗に印刷することができる。

【００４１】尚、インクジェット印刷装置で印刷する場
合には、着色顔料をインクとして使用することが好まし
く、また、網点印刷にて印刷することにより、色ズレも
防止することができる。

【００４２】

【発明の効果】本発明によれば、操作部の操作あるいは
デザインを入力するだけで、購入者が選択、提示あるい
は画面上に作成したデザインに基づいて、その場で文字
板を製造することができるので、個性的な時計を迅速に
製造販売することができる。

【００４３】また、操作は表示装置を見ながら選択、指
示するだけで良いので、複雑に決められた様式で依頼す
る必要がなく、小売店等でも簡単に行うことができる。

【００４４】更に、文字板がその場で印刷されるので、
自ら製作に加わったという感覚を持つことができ、手軽
に自分だけの時計を製作したいという要望に十分答える
ことができる。

【００４５】また、本発明によれば、基板の表面にイン
クの密着性を高める受容層を設けたことにより、印刷し
易い文字板を提供することができる。これにより、簡単
に印刷することが可能な印刷装置を使用した製造機を提
供することができ、十分な設備が望めない小売店等であ
っても、顧客の要望に十分答えられるデザインを文字板
に施すことができる。

【００４６】更に、本発明における時計用創作文字板
は、基板、受容層及び印刷層等を次々と積層することに
より形成されているので、それぞれ帯状の材料を型抜き
して貼り合わせるだけで形成することができ、小規模な
設備で形成することができる。従って、小売店等に設置
可能な製造毅も約Αすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る時計用創作文字板の製
造機の構成を示すブロック図である。

【図２】図１に示す時計用創作文字板の製造機の外観図
である。

【図３】図１に示す製造装置の構造を示す斜視図であ
る。

【図４】本発明において使用する文字板部品の構造を示
す断面図である。

【図５】本発明において使用する他の文字板部品の構造
を示す断面図である。

【図６】図５に示す文字板部品である受容層を貼り付け
る基板の構造を示す断面図である。

【図７】図５に示す文字板部品を帯状にした状態を示す
断面図である。

【図８】本発明に係る時計用創作文字板の一実施例を示
す断面図である。

【図９】図８に示す時計用創作文字板の印刷層を紫外線
吸収フィルムで覆った状態を示す断面図である。

【図１０】本発明に係る時計用創作文字板の他の実施例
を示す断面図である。

【図１１】図１０に示す時計用創作文字板の印刷層を紫
外線吸収フィルムで覆った状態を示す断面図である。

【図１２】図１０に示す時計用創作文字板に透明な受容
層を用いたときの状態を示す断面図である。

【図１３】本発明に係る時計用創作文字板のその他の実
施例を示す断面図である。

【符号の説明】

２ 入力装置 ４ 操作部 ６ デザイン入力装置 ８ 制御装置 １０ 動作制御部 １２ デザイン処理部 １４ 製造装置 １６ 取出供給装置 １８ 部品収納庫 ２０ 文字板部品 ２２ 移動装置 ２４ 印刷装置 ２６ 基板 ２７ 貼付装置 ２８ 受容層 ３０ 受容層 ３２ 表示装置 ３３ プレス抜き装置 ５０ 時計用創作文字板 ５２ 基板 ５４ 受容層 ５６ 印刷層 ５８ 紫外線吸収フィルム ６４ 受容層 ７４ 受容層

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デザイン情報の入力装置を有し、文字板
   の表面に配設される受容層上に、前記デザイン情報に基
   づいて製造装置にて印刷層を形成することを特徴とする
   時計用創作文字板の製造機。
2. 【請求項２】 文字板部品に印刷を施す製造装置と、 デザイン情報を入力する入力装置と、 前記入力装置から入力されたデザイン情報を前記製造装
   置に供給し、前記デザイン情報に基づいて文字板部品の
   印刷を制御する制御装置と、 を有することを特徴とする時計用創作文字板の製造機。
3. 【請求項３】 前記製造装置は、印刷位置にある文字板
   部品に印刷を施す印刷装置を有することを特徴とする請
   求項２記載の時計用創作文字板の製造機。
4. 【請求項４】 前記制御装置は、 前記印刷装置の動作を制御する動作制御部と、 前記入力装置から入力されたデザイン情報に基づいて前
   記文字板部品のデザイン印刷情報を前記印刷装置に供給
   するデザイン処理部と、を有することを特徴とする請求
   項３記載の時計用創作文字板の製造機。
5. 【請求項５】 前記文字板部品は、印刷し易くするため
   の受容層からなることを特徴とする請求項２又は３又は
   ４記載の時計用創作文字板の製造機。
6. 【請求項６】 前記文字板部品は、基板と、該基板上に
   形成された印刷し易くするための受容層と、からなるこ
   とを特徴とする請求項２又は３又は４記載の時計用創作
   文字板の製造機。
7. 【請求項７】 基板と、 該基板上に設けられた受容層と、 デザインの情報に基づいて前記受容層の上に形成された
   印刷層と、を有することを特徴とする時計用創作文字
   板。
8. 【請求項８】 前記受容層は、紙、樹脂製フィルム又は
   多孔質コーティング層からなることを特徴とする請求項
   ７記載の時計用創作文字板。