JP2001141649A - フレーム式原子吸光分光光度計 - Google Patents

フレーム式原子吸光分光光度計

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JP2001141649A JP32280599A JP32280599A JP2001141649A JP 2001141649 A JP2001141649 A JP 2001141649A JP 32280599 A JP32280599 A JP 32280599A JP 32280599 A JP32280599 A JP 32280599A JP 2001141649 A JP2001141649 A JP 2001141649A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 助燃ガスの種類を切り換えた際に、燃焼が不
安定になって炎の吹き消えや逆火が発生することを防止
する。 【解決手段】 助燃ガスを空気からNOに切り換える
に先立って、ガス制御部11は、流量バルブ19を制御
して空気−アセチレン炎の分析に最適なガス流量から安
定燃焼に必要な値まで燃料ガス流量に一旦増加させ、更
にバルブ20を開いてNO−アセチレン炎の安定燃焼
に必要な値まで増加させる。その直後に三方切換バルブ
21により助燃ガスを切り換え、フレームが安定するの
を待ってモータ13によりバーナ14を移動させる。そ
して、移動終了後、NO−アセチレン炎の分析に最適
な値までガス流量を減少させる。これにより、助燃ガス
の切換えやバーナ14の移動時には安定燃焼状態にある
ので、炎の吹き消えや逆火が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、霧化した試料液を
フレーム中に導入して試料を原子化するフレーム式原子
吸光分光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】原子吸光分光光度計では、試料を原子蒸
気化する必要がある。原子化の方法には、化学炎を用い
るフレーム法と化学炎を用いないフレームレス法とがあ
る。フレーム式原子吸光分光光度計では、それぞれ別個
に供給される燃料ガスと助燃ガスとをチャンバ内部で混
合し、これをバーナのスリット開口から噴出させて燃焼
させることによりフレームを形成するようにしている。
【0003】このようなフレーム式原子吸光分光光度計
では、目的元素によって、その分析に最適な燃料ガス及
び助燃ガスの種類や燃料ガスの流量、バーナの高さ(垂
直方向位置)が相違する。そのため、それぞれの測定元
素に応じてこれらのパラメータを適宜変更する必要があ
る。具体的には、燃料ガスとしてはアセチレンガスが最
も広く利用されており、助燃ガスとしては空気が利用さ
れることが多いが、フレーム中で強固な酸化物を生成す
るような元素(アルミニウム、チタンなど)を分析する
場合には、更に温度が高く還元性雰囲気の強いフレーム
を形成することができる一酸化二窒素を助燃ガスとして
利用する。従って、複数の目的元素を順次測定する場
合、助燃ガスの種類の切換えが必要となることがある。
【0004】ところが、助燃ガスの種類によって燃焼速
度は異なるので、例えば燃焼速度の遅い助燃ガス(例え
ば空気)から燃焼速度の速い助燃ガス(例えば一酸化二
窒素)に切り換わる際に燃料ガスが不足し、発火点がバ
ーナの内部側へ移動して逆火が発生し易くなる。この逆
火を防止するため、従来、このような助燃ガスの切換え
を行う際には、それに先立って燃料ガスの流量を所定量
だけ増量するような制御を行うようにしている。この制
御は、燃料ガスを増加させるためのバイパス管に設けら
れたバルブを開放することで達成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フレーム式
原子吸光分光光度計において、目的元素の検出感度を向
上させるには、燃料ガス流量をできるだけ小さく抑える
ほうが有利であることが知られている。しかしながら、
燃料ガス流量を小さくすると、燃焼自体は不安定になる
傾向がある。そのため、上述したような助燃ガスの切換
えに際して、助燃ガスの切換えバルブ及び燃料ガスのバ
イパス管バルブの切換え動作や、バーナの移動により燃
焼状態の安定性が更に低下し、炎の吹き消えや逆火など
の不具合を引き起こす可能性が高まる。これを防止する
方法として、助燃ガス切換えバルブや燃料ガスバイパス
管バルブをよりスムーズに切換え動作が行える構造とし
たり、バーナの移動速度をより遅くすることが考え得る
が、このような切換えバルブは高価であり、またバーナ
の移動速度を遅くすると分析所要時間が長引くことにな
るという欠点がある。
【0006】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的とするところは、燃料ガス流量
が比較的小さく設定されているときに助燃ガスの種類の
切換えを行った場合でも、炎の吹き消えや逆火を防止す
ることができるフレーム式原子吸光分光光度計を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、燃料ガス及び助燃ガスをバーナで
燃焼させてフレームを形成し、該フレーム中に試料液を
噴霧することにより試料を原子化するフレーム式原子吸
光分光光度計において、 a)複数種類の助燃ガスを択一的に選択して前記バーナに
供給する流路切換え手段と、 b)前記バーナに供給する燃料ガスの流量を調節する流量
調節手段と、 c)前記助燃ガスをガスAからガスBに切り換えるに際
し、ガスA及びガスBと燃料ガスとのそれぞれの組合せ
に対する安定燃焼に必要な燃料ガス流量の何れか大きい
ほうの値となるように前記流量調節手段を制御し、引き
続いて助燃ガスを切り換えるべく前記流路切換え手段を
制御し、そのあとにガスBと燃料ガスとの組合せによる
最適分析が行えるような燃料ガス流量となるように前記
流量調節手段を制御する制御手段と、を備えることを特
徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態及び効果】この発明に係るフレーム
式原子吸光分光光度計では、制御手段は、助燃ガスをガ
スAからガスB切り換える前に、ガス切換え前後の各助
燃ガス(ガスA及びガスB)と燃料ガスとのそれぞれの
組合せにおいて燃焼が安定して行われるような燃料ガス
流量のうちの大きいほうの値となるように燃料ガス流量
を一旦設定する。そのあとに助燃ガスを切り換え、助燃
ガスが切り換わってほぼ定常的なフレーム状態、つまり
安定した燃焼になったあとに、燃料ガス流量が切換え後
のガスBと燃料ガスとの組合せによる分析のために最適
になるように設定する。通常、ガスAと燃料ガスとの組
合せによる分析に最適な燃料ガス流量はその組合せに対
する安定燃焼に必要な燃料ガス流量よりも小さいが、上
記制御により、助燃ガスの切換え時点ではガスAと燃料
ガスとの組合せによる安定燃焼に必要な燃料ガス流量以
上が確保されるから、流路切換え手段の動作によっても
炎の吹き消えや逆火を防止できる。また、この場合、流
路切換え手段の切換え動作があまりスムーズでなくても
構わないので、特に高価なバルブ等を備える必要もな
い。
【0009】また、ガスAと燃料ガスとの組合せに対し
て安定燃焼が行える燃料ガス流量がガスBと燃料ガスと
の組合せに対して安定燃焼が行える燃料ガス流量よりも
大きい場合には、助燃ガスを切り換えたあとに、燃料ガ
ス流量をガスBと燃料ガスとの組合せに対して安定燃焼
が行える燃料ガス流量に一旦落とし、その状態で燃焼が
安定してからガスBと燃料ガスとの組合せによる分析が
最適に行える燃料ガス流量に設定し直す。これによれ
ば、助燃ガス切換え直後に無駄に燃料ガスを費やすこと
がなく、しかも燃料ガスが多過ぎることによる不完全燃
焼も回避することができる。
【0010】また、本発明に係る原子吸光分光光度計
で、助燃ガスの切換えに伴ってバーナの高さを調節する
場合には、上記流路切換え手段を制御したあとに、ガス
Bと燃料ガスとの組合せによる安定燃焼に必要な燃料ガ
ス流量となるように流量調節手段を制御し、燃焼が略安
定するのを待って、バーナの移動を行うようにすること
が好ましい。これによれば、バーナの移動に際しても炎
の吹き消えや逆火を防止できる。また、バーナの移動速
度を遅くしなくてもよいので、分析所要時間が長引くこ
ともない。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るフレーム式原子吸光分光
光度計の一実施例を図面を参照して説明する。図1は本
実施例によるフレーム式原子吸光分光光度計の構成図で
ある。フレーム15を形成するためのバーナ14は、モ
ータ制御部12により制御されるバーナ移動モータ13
により垂直方向(図1中に矢印で示した方向)に移動自
在になっている。燃料ガスであるアセチレンガス(C
)を充填したアセチレンガスボンベ22に接続され
た燃料ガス管16には流量を任意に設定することが可能
な流量制御バルブ19が設けられており、この流量制御
バルブ19をパスするように設けられたバイパス管18
には開放時の流量が所定値(ここでは5L/min)に
なるバルブ20が設けられている。一方、バーナ14に
一端が接続された助燃ガス管17は、三方切換バルブ2
1を介して一酸化二窒素(NO)を充填した一酸化二
窒素ボンベ23又は空気を供給するエアコンプレッサ2
4の何れかに選択的に接続されるようになっている。
【0012】分析制御部10は、分析手順に相当する制
御プログラムや分析に必要な各種パラメータを格納した
メモリを備えており、この制御プログラムに従って、モ
ータ制御部12と、上記各バルブ19、20、21の動
作を制御するガス制御部11とを制御している。
【0013】上述のように、この装置では、燃料ガスは
アセチレンガスの一種類のみであり、助燃ガスは空気と
一酸化二窒素の二種類である。従って、助燃ガスと燃料
ガスの組合せは、空気−アセチレンと、一酸化二窒素−
アセチレンの二種類である。燃焼が安定するような燃料
ガスの流量範囲は助燃ガスの種類に依存して決まってお
り、空気−アセチレン炎では約2L/min以上、一酸
化二窒素−アセチレン炎では約7L/min以上であ
る。一方、前述したように検出感度の点から考えると分
析に最適な燃料ガス流量は多くの場合上記値よりも小さ
い。このような分析に最適な燃料ガス流量の値(以下
「分析最適値」という)は、予め実験等により求めら
れ、パラメータの一つとしてメモリに格納される。ここ
では、一例として、空気−アセチレン炎に対する分析最
適値は0.8L/min、一酸化二窒素−アセチレン炎
に対する分析最適値は5.2L/minであるものとす
る。
【0014】この原子吸光分光光度計では、助燃ガスを
空気→一酸化二窒素、又は一酸化二窒素→空気と切り換
える際に特徴的な制御を行うことによって、その切換え
に伴って発生する可能性のある炎の吹き消えや逆火を抑
えるようにしている。
【0015】図4は、助燃ガス切換え前に分析制御部1
0で実行される燃料ガス流量設定処理のフローチャート
である。まず、現測定(つまり助燃ガス切換え前)の助
燃ガスが空気であるか否かを判定し(ステップS2
1)、空気でない場合には一酸化二窒素であるか否かを
判定する(ステップS24)。空気でも一酸化二窒素で
もない場合(つまり他の助燃ガスが接続されている場
合)にはステップS30へ進む。
【0016】ステップS21で現測定の助燃ガスが空気
であると判定されると、次の測定(つまり助燃ガス切換
え後)の助燃ガスが一酸化二窒素であるか否かを判定す
る(ステップS22)。ここで一酸化二窒素である場合
には、判定値Dを2〔L/min〕とする(ステップS
23)。この判定値Dは、助燃ガス切換え後の一酸化二
窒素−アセチレン炎において燃焼が安定する燃料ガス流
量の下限値7L/minから、後述の如く以降の処理で
一律に増加される流量5L/minを差し引いた値であ
る。上記ステップS22で次測定の助燃ガスが一酸化二
窒素でないと判定されるとステップS30へ進む。
【0017】上記ステップS24で現測定の助燃ガスが
一酸化二窒素であると判定されると、次測定の助燃ガス
が空気であるか否かを判定する(ステップS25)。こ
こで空気である場合には、判定値Dを7〔L/min〕
とする(ステップS26)。この判定値Dは、助燃ガス
切換え後の空気−アセチレン炎において燃焼が安定する
燃料ガス流量の下限値2L/minに、後述の如く以降
の処理で一律に減少される流量5L/minを加えた値
である。また、上記ステップS25で次測定の助燃ガス
が空気でないと判定されるとステップS30へ進む。
【0018】ステップS23又はS26で判定値Dが決
まったならば、その時点での燃料ガス流量が判定値Dよ
り小さいか否かを判定し(ステップS27)、小さい場
合には燃料ガスの流量目標値を判定値Dに設定する(ス
テップS28)。そして、この流量目標値をガス制御部
11に対して制御コマンドとして送信する(ステップS
29)。一方、助燃ガスの切換えが、空気→一酸化二窒
素、又は一酸化二窒素→空気というパターンでないと判
定された場合には、燃料ガスの流量目標値を変更するこ
となく(ステップS30)処理を終了する。
【0019】次に、上記フローチャートを利用して行わ
れる具体的な動作に関し、助燃ガスを空気→一酸化二窒
素に切り換える場合の動作を図2及び図5を参照しつつ
説明する。図2はこの助燃ガスの切換え処理について、
分析制御部10、ガス制御部11及びモータ制御部12
で行われる処理の手順を示すフローチャート、図5は同
処理期間における燃料ガスの流量変化を示すグラフであ
る。
【0020】助燃ガスの切換えに先立って、まず分析制
御部10は図4のフローチャートで説明した手順で燃料
ガスの流量設定処理を実行する(ステップS1)。即
ち、この場合には、ステップS21→S22→S23と
進んでD=2とする。ここで、燃料ガス流量が分析最適
値0.8L/minに設定されていたとすると、ステッ
プS27→S28→S29と進み、ガス制御部11に対
して燃料ガスの流量を2L/minとすべく制御コマン
ドを送信する。
【0021】これに応じてガス制御部11は、流量制御
バルブ19の開度を制御する(ステップS2)。する
と、図5に示すように時刻t1で燃料ガス流量は0.8
→2L/minに増加する。そのあと、分析制御部10
はガス制御部11に対し助燃ガス切換え制御コマンドを
送信する(ステップS3)。ガス制御部11はこのコマ
ンドを受け取ると、まずそれまで閉鎖していたバイパス
管バルブ20を開放させる(ステップS4)。バイパス
管18に流通する燃料ガス流量は5L/minであるか
ら、バーナ14に供給される燃料ガス流量は時刻t2で
2→7L/minに増加する。
【0022】引き続いて時刻t3において、ガス制御部
11は三方切換バルブ21を作動させ、助燃ガス管17
への接続をエアコンプレッサ24から一酸化二窒素ボン
ベ23に切り換える(ステップS5)。この切換えに際
してフレーム15自体は揺らいだりするが、燃料ガス流
量は一酸化二窒素−アセチレンの安定燃焼に必要な7L
/minが確保されているので、吹き消えや逆火は生じ
ない。そのあと、フレーム15が安定する時間を見込ん
で所定時間(ここでは3秒)待機し(ステップS6)、
それから時刻t4において、分析制御部10はモータ制
御部12に対し、予め定めたパラメータに従ってバーナ
14の高さを変えるべくバーナ移動制御コマンドを送信
する(ステップS7)。モータ制御部12はこれに応じ
てバーナ移動モータ13を制御し、バーナ14は垂直移
動する(ステップS8)。このバーナ14の移動期間中
にも燃焼が不安定になる恐れがあるが、上記理由により
吹き消えや逆火は生じない。
【0023】バーナ14の移動に費やす最大時間を見込
んだ時間が経過したあと(又はモータ13の動作が停止
したあと)、分析制御部10は予め定めたパラメータに
従って燃料ガスの流量目標値を分析最適値5.2L/m
inに設定し、これを制御コマンドとしてガス制御部1
1へ送信する(ステップS9)。これに応じてガス制御
部11は、流量制御バルブ19の開度を制御する(ステ
ップS10)。すると、時刻t5で燃料ガス流量は7→
5.2L/minに減少し、一酸化二窒素−アセチレン
の組合せによる最適な分析が行える。
【0024】なお、時刻t2〜t3の間隔が長過ぎると
燃料ガスが無駄に消費されるばかりでなく不完全燃焼に
より煤が発生する一因となるから、t2で流量制御バル
ブ19の開度を制御したあと実際にバーナ14に供給さ
れる燃料ガスの流量が増加するまでの遅延時間以上で、
且つできるだけ短い方が好ましい。
【0025】上記説明とは逆に、助燃ガスを一酸化二窒
素→空気に切り換える場合の動作を図3及び図6を参照
しつつ説明する。図3は図2と類似しているが、ステッ
プS4、S5に相当するS14、S15の処理の順序が
入れ替わっていると共に、ステップS15ではバルブ2
0を開く代わりに、それまで開いているバルブ20を閉
鎖する。従って、このとき燃料ガス流量は5L/min
減少する。
【0026】助燃ガスの切換えに先立って、まず分析制
御部10は図4のフローチャートで説明した手順で燃料
ガスの流量設定処理を実行する(ステップS11)。即
ち、この場合には、ステップS21→S24→S25→
S26と進んでD=7とする。ここで、燃料ガス流量が
分析最適値5.2L/minに設定されていたとする
と、ステップS27→S28→S29と進み、ガス制御
部11に対して燃料ガスの流量を7L/minとすべく
制御コマンドを送信する。
【0027】これに応じてガス制御部11は、流量制御
バルブ19の開度を制御する(ステップS12)。する
と、図6に示すように時刻t6で燃料ガス流量は5.2
→7L/minに増加する。これにより、一酸化二窒素
−アセチレン炎の燃焼は安定状態となる。そのあと、分
析制御部10はガス制御部11に対し助燃ガス切換え制
御コマンドを送信する(ステップS13)。ガス制御部
11はこのコマンドを受け取ると、まず、時刻t7にお
いて、ガス制御部11は三方切換バルブ21を作動さ
せ、助燃ガス管17への接続を一酸化二窒素ボンベ23
からエアコンプレッサ24に切り換える(ステップS1
4)。そして、引き続いてそれまで開放していたバイパ
ス管バルブ20を閉鎖させる(ステップS15)。これ
により、燃料ガス流量は時刻t8で7→2L/minに
減少する。
【0028】上記助燃ガスの切換えに際してフレーム1
5自体は揺らいだりするが、燃料ガス流量は一酸化二窒
素−アセチレンの安定燃焼に必要な7L/min以上が
確保されているので、吹き消えや逆火は生じない。な
お、時刻t7〜t8の間隔が長過ぎると燃料ガスが無駄
に消費されるばかりでなく不完全燃焼により煤が発生す
る一因となるから、t7で三方切換バルブ21を作動さ
せたあと実際にバーナ14に供給される助燃ガスの種類
が変化するまでの遅延時間以上で、且つできるだけ短い
方が好ましい。
【0029】そのあと、フレーム15が安定する時間を
見込んで所定時間待機し(ステップS16)、それから
時刻t9において、分析制御部10はモータ制御部12
に対し、予め定めたパラメータに従ってバーナ14の高
さを変えるべくバーナ移動制御コマンドを送信する(ス
テップS17)。モータ制御部12はこれに応じてバー
ナ移動モータ13を制御し、バーナ14は垂直移動する
(ステップS18)。このバーナ14の移動期間中にも
燃焼が不安定になる恐れがあるが、燃料ガス流量は空気
−アセチレンの安定燃焼に必要な2L/min以上が確
保されているので、吹き消えや逆火は生じない。
【0030】移動に費やす最大時間を見込んだ時間が経
過したあと(又はモータ13の動作が停止したあと)、
分析制御部10は予め定めたパラメータに従って燃料ガ
スの流量目標値を分析最適値0.8L/minに設定
し、これを制御コマンドとしてガス制御部11へ送信す
る(ステップS19)。これに応じてガス制御部11
は、流量制御バルブ19の開度を制御する(ステップS
20)。すると、時刻t10で燃料ガス流量は2→0.
8L/minに減少し、空気−アセチレンの組合せによ
る最適な分析が行える。
【0031】このようにして本実施例の原子吸光分光光
度計では、助燃ガスを切換えた場合でも炎の吹き消えや
逆火が防止できる。また、助燃ガスの切換えの前後で最
低限必要な分だけ燃料ガスが増量されるので、燃料ガス
が特に無駄に使用されることもない。
【0032】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲において適宜変形及び修正することができ
ることは明らかである。即ち、例えば、助燃ガスの種類
は他のものでもよく、燃料ガスとの組合せにより安定燃
焼が行える燃料ガス流量に応じて上記例中の数値を適宜
に変更すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるフレーム式原子吸光
分光光度計の構成図。。
【図2】 助燃ガスを空気から一酸化二窒素に切り換え
る際の、分析制御部、ガス制御部及びモータ制御部で行
われる処理の手順を示すフローチャート。
【図3】 助燃ガスを一酸化二窒素から空気に切り換え
る際の、分析制御部、ガス制御部及びモータ制御部で行
われる処理の手順を示すフローチャート。
【図4】 助燃ガス切換え前に分析制御部で実行される
燃料ガス流量設定処理のフローチャート。
【図5】 助燃ガスを空気から一酸化二窒素に切り換え
る際の、切換え処理期間における燃料ガスの流量変化を
示すグラフ。
【図6】 助燃ガスを一酸化二窒素から空気に切り換え
る際の、切換え処理期間における燃料ガスの流量変化を
示すグラフ。
【符号の説明】
10…分析制御部 11…ガス制御部 12…モータ制御部 13…バーナ移動モータ 14…バーナ 15…フレーム 16…燃料ガス管 17…助燃ガス管 18…バイパス管 19…流量制御バルブ 20…バイパス管バルブ 21…三方切換バルブ 22…アセチレンガスボンベ 23…一酸化二窒素ボンベ 24…エアコンプレッサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ガス及び助燃ガスをバーナで燃焼さ
    せてフレームを形成し、該フレーム中に試料液を噴霧す
    ることにより試料を原子化するフレーム式原子吸光分光
    光度計において、 a)複数種類の助燃ガスを択一的に選択して前記バーナに
    供給する流路切換え手段と、 b)前記バーナに供給する燃料ガスの流量を調節する流量
    調節手段と、 c)前記助燃ガスをガスAからガスBに切り換えるに際
    し、ガスA及びガスBと燃料ガスとのそれぞれの組合せ
    に対する安定燃焼に必要な燃料ガス流量の何れか大きい
    ほうの値となるように前記流量調節手段を制御し、引き
    続いて助燃ガスを切り換えるべく前記流路切換え手段を
    制御し、そのあとにガスBと燃料ガスとの組合せによる
    最適分析が行えるような燃料ガス流量となるように前記
    流量調節手段を制御する制御手段と、を備えることを特
    徴とするフレーム式原子吸光分光光度計。
JP32280599A 1999-11-12 1999-11-12 フレーム式原子吸光分光光度計 Expired - Lifetime JP4061794B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102323231A (zh) * 2011-08-19 2012-01-18 中国科学院安徽光学精密机械研究所 多轴差分吸收光谱仪标定系统及方法
JP2012206295A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置

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CN102323231A (zh) * 2011-08-19 2012-01-18 中国科学院安徽光学精密机械研究所 多轴差分吸收光谱仪标定系统及方法
CN102323231B (zh) * 2011-08-19 2013-04-24 中国科学院安徽光学精密机械研究所 多轴差分吸收光谱仪标定系统及方法

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