JP2001141199A

JP2001141199A - 都市ガス整圧設備

Info

Publication number: JP2001141199A
Application number: JP32844199A
Authority: JP
Inventors: Shinichiro Kawabata; 伸一郎河端; Junichi Takio; 順一瀧尾
Original assignee: NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1999-11-18
Filing date: 1999-11-18
Publication date: 2001-05-25

Abstract

(57)【要約】【課題】都市ガス整圧設備の現地施工の簡略化と現地
据付精度の高精度化を可能とし、また仕様変更や機能付
加などの要求に対して容易に対応可能とする。【解決手段】地上部配管系３を固定したスキッド２を
建物１の構造部材に結合して運搬可能な一体構造物とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、都市ガスの供給に
おいて、ガス流量及び圧力を調整して需要家へ供給する
都市ガス整圧設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の都市ガス整圧設備の概要を図８に
示す。図８の（ａ）は断面平面図、（ｂ）は断面側面図
である。図８において、１００は基礎、１０１は整圧室
を構成する建物、１０２は図示しない地上部配管系を固
定するスキッド、１０４は吊りピースである。

【０００３】この都市ガス整圧設備の現地施工方法につ
いて述べると、概ね次の手順により行われる。まず、
地中部の配管（地上部配管との取り合い部を含む）を所
定位置に埋設し、当該設備の基礎１００を施工し、
基礎１００に整圧室などの位置を芯出しし、整圧室を
構成する建物１０１を現地に搬入した後、その建物１
０１を基礎１００にボルト締結などにより固定する。さ
らに、スキッド１０２を基礎１００に固定し、地上
部配管材料および機器類を個々に現地に搬入し、スキッ
ド１０２上に地上部配管を組み立て、その地上部配管
の地中部配管との取り合い部分を溶接やフランジなどで
精度よく接合し、残りの配管・機器類を前記と同様
に精度よく接合する。

【０００４】また、特に小規模の都市ガス整圧設備にお
いては、現地施工工程を簡略化することを主目的とし
て、整圧室を構成する建物を形鋼もしくは軽量形鋼とア
ルミニウム製パネルから工場製作して現地に搬入・据え
付けるプレハブ形式がとられつつある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の都市ガ
ス整圧設備の構造では、地上部配管系を固定するスキッ
ドと建物とが一体化されてなく分離しているため、上記
のように複雑で多岐にわたる施工工程となるうえに現地
での高い据付精度が要求される。したがって、現地施工
をさらに簡略化するとともに、高い現地据付精度が保証
できる施工法が望まれる。また、整圧設備の能力、敷地
面積および敷地形状により、設備仕様が個別に異なるこ
とが、現地施工工程を煩雑にする要因となっており、従
来の整圧設備の構造では対応が容易ではない。さらに、
施工中もしくは設備供用後に機能付加や仕様変更をする
ことが困難である。

【０００６】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、現地施工の簡略化と現地据
付精度の高精度化を可能とし、また整圧設備の仕様変更
や機能付加などの要求に対して容易に対応することが可
能な都市ガス整圧設備を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る都市ガス整
圧設備は、地上部配管系を固定したスキッドと、これら
スキッドおよび地上部配管系を収納する建物とを一体構
造とし運搬可能に構成してなることを特徴とするもので
ある。

【０００８】このような構成とすることにより、都市ガ
ス整圧設備を一体構造物として工場で製作することがで
き、かつ運搬可能なユニットして製作することができ
る。したがって、本発明では、建物、スキッド、および
地上部配管系をそれぞれ個々に現地に搬入し組み立てて
いく従来の施工法に比べて、はるかに現地施工を簡略化
することができる。また、設備全体のバランスを配慮し
て工場製作することができるため、現地据付精度が高い
ものとなる。

【０００９】本発明において、都市ガス整圧設備を一体
構造物に構成するための具体的な手段は、前記スキッド
を前記建物の構造部材に結合することである。これによ
って、スキッドは構造部材の一つとして機能することに
なる。したがって、設備全体の構造的安定性が向上す
る。

【００１０】また、設備全体の規模が大きく運搬可能な
外形寸法を超える場合には、本発明の都市ガス整圧設備
は、運搬可能な単体にユニット化され、該ユニットを現
地に搬入して据付・連結することを特徴とする。すなわ
ち、ユニット単位で工場製作し、これを現地に搬入し据
付・連結する。また、複数のユニットとすることによ
り、整圧設備の仕様変更や機能付加などの要求に対して
容易に対応することができる。

【００１１】また、本発明において、前記建物は、形鋼
もしくは軽量形鋼からなる柱・梁部材と、断熱性および
遮音性を有する壁部材とからなることを特徴とする。す
なわち、整圧室を構成する建物は、これらの柱・梁部材
と壁部材からなるプレハブ形式のものとする。壁部材
は、ガス圧力の変動をきたさないように断熱性を有し、
また周囲環境へ騒音を発生しないよう遮音性を有するも
のとする。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図１は本発明の都市ガス整圧設備の概
要を示す断面平面図で、図２、図３、図４はそれぞれ、
図１のＡ−Ａ、Ｂ−Ｂ、Ｃ−Ｃ線断面図である。この例
は１ユニット型の場合を示すものである。図１〜図４に
おいて、１は整圧室を構成する建物、２は地上部配管系
３を固定するスキッド、１００は基礎である。

【００１３】建物１は、図示しない柱・梁部材と、壁部
材とからなる。柱・梁部材は、形鋼もしくは軽量形鋼か
らなる。壁部材は、構造部材となることはもとより、断
熱性と遮音性を有することが必要である。なお、建物１
には吊りピース４が取り付けられている。スキッド２
は、建物１の柱部材や梁部材もしくは壁部材にボルトな
どで締結し、構造部材として機能させる。地上部配管系
３は、配管に開閉弁や流量調整弁、減圧弁、フィルタ、
および流量計、圧力計などの計器類を装着したものであ
る。

【００１４】これらの建物１、スキッド２、およびスキ
ッド２上に取り付けられる地上部配管系３は、全て工場
で製作され、かつこれら３者を一体構造として組み立て
られる。そして、このように一体構造とした整圧設備を
現地に搬入し、据え付ける。この整圧設備は、小規模の
場合は必要な機能を１ユニットに集約し、また大規模の
場合は複数のユニットに分割する。この場合、一つのユ
ニットは道路運搬が可能な大きさとする。つまり、設備
を一括して道路運搬するものである。この例に示す１ユ
ニットの外形寸法は、幅２．７ｍ、奥行き６．０ｍ、高
さ３．４５ｍとなっている。設備全体の大きさが道路運
搬可能な最大外形寸法を超える場合には、工場製作の際
に設備全体を複数のユニットに分割製作し、現地搬入後
にユニット相互を結合する。

【００１５】本発明の整圧設備の現地施工は、概ね次の
手順により行われる。まず、地中部の配管（地上部配
管との取り合い部を含む）を所定位置に埋設し、当該
設備の基礎１００を施工し、基礎１００に整圧室など
の位置を芯出しし、工場製作された本整圧設備を現地
に搬入した後、スキッド２上の地上部配管系３の地中
部配管との取り合い部分を溶接やフランジなどで接合
し、スキッド２と基礎１００、建物１と基礎１００と
を同様に接合する。

【００１６】このように、本発明の整圧設備によれば、
従来のものに比べて施工工程が低減していることがわか
る。また、スキッド２は、地上部配管系３を固定するだ
けでなく、建物１の構造部材に結合することにより、構
造部材としての役割を持たせているので、設備全体の重
心が偏りにくくなる（構造上の安定化が可能）。

【００１７】図５は本発明の他の実施の形態を示す断面
平面図で、図６、図７はそれぞれ図５のＤ−Ｄ線断面
図、Ｅ−Ｅ線断面図である。この例は２ユニット型の場
合である。すなわち、１ユニットの外形寸法は、幅２．
５ｍ、奥行き９．０ｍで、２ユニット分の合計幅は５．
２ｍとなっている。このように整圧設備の外形寸法が、
運搬可能な単体としての最大外形寸法を超える場合に
は、工場にて複数のユニットに分割して製作し、現地に
搬入後ユニット相互を連結する。

【００１８】ユニット１０Ａとユニット１０Ｂは、それ
ぞれ、建物１Ａ、１Ｂ（但し、合わせ面の壁１１はどち
らか一方または両方を据付連結後に取り外す。したがっ
て、この壁１１は運搬上支障のない程度の仮の壁でよ
い。）と、各建物１Ａ、１Ｂの構造部材に結合したスキ
ッド２Ａ、２Ｂと、各スキッド２Ａ、２Ｂ上に固定され
た地上部配管系３Ａ、３Ｂとからなる一体構造物であ
る。建物１Ａ、１Ｂの構成は合わせ面の壁１１を除き図
１の建物１と同じである。

【００１９】この多ユニット型の整圧設備の現地施工
は、前記からの工程を経た後、各ユニット１０Ａ、
１０Ｂを現地に搬入後、据付・連結する。この時、合わ
せ面の壁１１が取り外される。また、各スキッド２Ａ、
２Ｂも合わせ部を連結し、さらに、各地上部配管系３
Ａ、３Ｂも相互に溶接やフランジなどで接合して接続す
る。そして最後に、各スキッド２Ａ、２Ｂと基礎、各建
物１Ａ、１Ｂと基礎とをそれぞれ接合する。

【００２０】多ユニット型では例えば、ガバナ設備、流
量計設備、放散設備、計測設備を個々のユニットとして
製作することにより、設備全体の機能付加が可能となっ
たり、設備の仕様変更やレイアウト変更にも容易に対応
することができる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、運搬可
能な一体構造物の都市ガス整圧設備としたので、現地施
工のさらなる簡略化が可能であり、現地据付精度の高精
度化が可能となる。また、設備全体の構造的安定性が向
上し、さらに複数のユニットとすることにより、設備の
仕様変更や機能追加などの要求に対して容易に対応する
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の都市ガス整圧設備の概要を示す断面平
面図である。

【図２】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図２のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】図２のＣ−Ｃ線断面図である。

【図５】本発明の他の実施の形態を示す都市ガス整圧設
備の断面平面図である。

【図６】図５のＤ−Ｄ線断面図である。

【図７】図５のＥ−Ｅ線断面図である。

【図８】従来の都市ガス整圧設備の概要図で、（ａ）は
断面平面図、（ｂ）は断面側面図である。

【符号の説明】

１建物２スキッド３地上部配管系

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】地上部配管系を固定したスキッドと、こ
れらスキッドおよび地上部配管系を収納する建物とを一
体構造とし運搬可能に構成してなることを特徴とする都
市ガス整圧設備。
【請求項２】前記スキッドを前記建物の構造部材に結
合してなることを特徴とする請求項１記載の都市ガス整
圧設備。
【請求項３】運搬可能な単体にユニット化され、該ユ
ニットを現地に搬入して据付・連結することを特徴とす
る請求項１または請求項２記載の都市ガス整圧設備。
【請求項４】前記建物は、形鋼もしくは軽量形鋼から
なる柱・梁部材と、断熱性および遮音性を有する壁部材
とからなることを特徴とする請求項１から請求項３のい
ずれか一に記載の都市ガス整圧設備。