JP2001140912A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2001140912A
JP2001140912A JP32394999A JP32394999A JP2001140912A JP 2001140912 A JP2001140912 A JP 2001140912A JP 32394999 A JP32394999 A JP 32394999A JP 32394999 A JP32394999 A JP 32394999A JP 2001140912 A JP2001140912 A JP 2001140912A
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JP
Japan
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rolling bearing
creep
polyacetal
outer ring
preventing member
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Tadahiro Terada
忠弘 寺田
Yoshitaka Nakagawa
義崇 中川
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • F16C35/06—Mounting or dismounting of ball or roller bearings; Fixing them onto shaft or in housing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐薬品性に優れ、機械的,熱的特性も要求さ
れるクリープ特性を満足する合成樹脂製のクリープ防止
部材を備えた転がり軸受を提供する。 【解決手段】 この転がり軸受は、例えば、自動車の補
機に組込まれ、外輪２がアルミニウム製のハウジングに
内側から嵌合される。この外輪２の外周面２Ａに形成さ
れている環状コート層７,８は、ポリアセタールのホモ
ポリマーからなり、アルミニウム製のハウジングよりも
線膨張係数が大きい。図１(Ｂ)に示すように、ポリアセ
タールは、吸水率が小さくて、クリープトルク,寸法安
定性,耐熱性共に要求レベルを満たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の補機等
で用いられる転がり軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、自動車の補機等、熱膨張が大きな
アルミ材等で作製されたハウジングに装着して使用され
る転がり軸受としては、軸受の外輪に樹脂をコートし
て、ハウジングに対して外輪が空転(スリップ)すること
を防止するようにしたものがある。
【０００３】上記コート樹脂としては、ナイロン６６,
ナイロン１１,ＰＢＴ(ポリブチレンテレフタレート)等
が使用される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記各材料
共、薬品に対する安定性が不十分であり、特に、加工時
の研削工程や洗浄工程で使用される薬液との接触によっ
て膨潤してしまうので、膨潤対策として、使用材料に応
じた薬液を選定する必要がある。
【０００５】そこで、この発明の目的は、耐薬品性に優
れ、機械的,熱的特性も要求されるクリープ特性を満足
するレベルに有る合成樹脂製のクリープ防止部材を備え
た転がり軸受を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の発明の転がり軸受は、軸受の嵌合面に合
成樹脂製のクリープ防止部材を備えた転がり軸受におい
て、上記クリープ防止部材がポリアセタール樹脂からな
ることを特徴としている。
【０００７】この請求項１の発明では、上記クリープ防
止部材がポリアセタール樹脂からなる。このポリアセタ
ール樹脂は、耐熱性,耐水性,耐薬品性の３特性共に、転
がり軸受のクリープ防止部材に対する要求レベルを満足
するものである。すなわち、研削油,洗浄剤と接触して
も膨潤することがなく、寸法安定性を確保できる。ま
た、機械的強度,線膨張係数等の物性は、従来材と同等
であり、必要なクリープトルクは十分に確保できる。ま
た、ポリアセタール樹脂は、ナイロンやＰＢＴ(ポリブ
チレンテレフタレート)に比べて、摺動性が優れている
ので、ハウジングへの組み付け性も向上する。
【０００８】これに対し、例えば、ナイロン６６では、
耐熱性が優れているが、吸水率が大きく、洗浄薬液で膨
潤するなど寸法安定性が不足する。また、ナイロン１１
では、吸水率が小さく、寸法安定性が優れているが、耐
熱性が足りない。また、ＰＢＴ(ポリブチレンテレフタ
レート)では、耐水性,耐薬品性ともに優れ、要求レベル
を満たしているが、耐熱性が不足する。
【０００９】また、請求項２の発明は、請求項１に記載
の転がり軸受において、上記クリープ防止部材がポリア
セタールのホモポリマー樹脂からなることを特徴として
いる。
【００１０】この請求項２の発明では、上記クリープ防
止部材がポリアセタールのホモポリマー樹脂で作製され
ているから、耐熱性を一層向上させることができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【００１２】図１(Ａ)に、この発明の転がり軸受の実施
形態の半断面を示す。この転がり軸受は、鋼製の内輪１
と鋼製の外輪２と、内輪１と外輪２の間に周方向に複数
個配列された鋼製の玉３を備える。
【００１３】上記外輪２の外周面２Ａには、軸方向に並
んだ２条の環状溝５,６が形成されており、この環状溝
５,６には、ポリアセタールのホモポリマーからなる環
状コート層７,８が形成されている。この環状コート層
７,８の表面７Ａ,８Ａは、外周面２Ａと略同一レベルに
なっているが、僅かに突出している。
【００１４】この転がり軸受は、例えば、自動車の補機
に組込まれ、外輪２がアルミニウム製のハウジングに内
側から嵌合される。この外輪２の外周面２Ａに形成され
ている上記環状コート層７,８は、ポリアセタールのホ
モポリマーからなり、アルミニウム製のハウジングより
も線膨張係数が大きい。したがって、温度が上昇して
も、ハウジングに対する外輪２の締め代を維持すること
ができ、温度上昇に起因するスリップ(クリープ)を防止
できる。
【００１５】また、このポリアセタール樹脂は、耐熱
性,耐水性,耐薬品性の３特性共に、転がり軸受のクリー
プ防止部材に対する要求レベルを満足するものである。
【００１６】より詳細には、図１(Ｂ)の特性一覧に示す
ように、上記環状コート層７,８を構成するポリアセタ
ール樹脂は、融点が１８０℃であり、０.４６ＭＰａに
おける熱変形温度が１７２℃である。これは、比較例
のナイロン６６に比べると劣るものの、比較例のナイ
ロン１１,比較例のＰＢＴ(ポリブチレンテレフタレー
ト)と略同レベルの耐熱特性である。
【００１７】また、吸水率については、本実施形態で採
用したポリアセタール樹脂は、０.２％であり、比較例
のナイロン６６に比べて格段に優れ、比較例のナイ
ロン１１とほぼ同レベルである。また、機械的強度を示
す引張強さ,曲げ強さについては、ポリアセタール樹脂
は、それぞれ、６４ＭＰａ,９３ＭＰａであり、比較例
のナイロン６６に比べるとやや劣るものの、比較例
,のナイロン１１,ＰＢＴ(ポリブチレンテレフタレ
ート)よりも優れている。
【００１８】したがって、この実施形態で採用したポリ
アセタール樹脂製の環状コート層７,８によれば、研削
油,洗浄剤と接触しても膨潤することがなく、寸法安定
性を確保できる。また、機械的強度,線膨張係数等の物
性は、従来材と同等であり、必要なクリープトルクは十
分に確保できる。また、ポリアセタール樹脂は、ナイロ
ンやＰＢＴ(ポリブチレンテレフタレート)に比べて、摺
動性が優れているので、ハウジングへの組み付け性も向
上する。
【００１９】したがって、この実施形態で環状コート層
７,８の材質として採用したポリアセタール樹脂は、ク
リープトルク,寸法安定性,耐熱性、および耐水性,耐膨
潤性において、転がり軸受のクリープ防止部材に対する
要求レベルを満足するものである。
【００２０】さらにまた、この実施形態では、環状コー
ト層７,８の材料として、ポリアセタールのホモポリマ
ー樹脂を採用したので、耐熱性を一層向上させることが
できる。
【００２１】なお、上記実施形態では、外輪２の外周面
に形成した環状コート層７,８をクリープ防止部材であ
る場合について説明したが、外輪２の側面や内輪１に形
成されるクリープ防止部材にも本発明を適用できる。
【００２２】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項１の発
明の転がり軸受は、軸受の嵌合面に合成樹脂製のクリー
プ防止部材を備えた転がり軸受において、上記クリープ
防止部材がポリアセタール樹脂からなる。
【００２３】この請求項１の発明では、上記クリープ防
止部材がポリアセタール樹脂からなる。このポリアセタ
ール樹脂は、耐熱性,耐水性,耐薬品性の３特性共に、転
がり軸受のクリープ防止部材に対する要求レベルを満足
するものである。すなわち、研削油,洗浄剤と接触して
も膨潤することがなく、寸法安定性を確保できる。ま
た、機械的強度,線膨張係数等の物性は、従来材と同等
であり、必要なクリープトルクは十分に確保できる。ま
た、ポリアセタール樹脂は、ナイロンやＰＢＴ(ポリブ
チレンテレフタレート)に比べて、摺動性が優れている
ので、ハウジングへの組み付け性も向上する。
【００２４】また、請求項２の発明は、請求項１に記載
の転がり軸受において、上記クリープ防止部材がポリア
セタールのホモポリマー樹脂で作製されているから、耐
熱性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１(Ａ)は、この発明の転がり軸受の実施形
態の半断面図であり、図１(Ｂ)は、上記実施形態で採用
したポリアセタール樹脂および比較例,,の特性比
較一覧表である。
【符号の説明】
１…内輪、２…外輪、２Ａ…外周面、３…玉、５,６…
環状溝、７,８…環状コート層、７Ａ,８Ａ…表面。
フロントページの続き Ｆターム(参考） 3J017 AA06 CA01 DA02 3J101 AA02 AA42 AA52 AA62 BA54 BA56 BA70 BA77 EA02 EA14 EA37 FA35 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 軸受の嵌合面に合成樹脂製のクリープ防
    止部材を備えた転がり軸受において、 上記クリープ防止部材がポリアセタール樹脂からなるこ
    とを特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の転がり軸受において、 上記クリープ防止部材がポリアセタールのホモポリマー
    樹脂からなることを特徴とする転がり軸受。
JP32394999A 1999-11-15 1999-11-15 転がり軸受 Pending JP2001140912A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052396A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Ntn Corporation 車輪用軸受装置
JP2007010041A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Ntn Corp 車輪用軸受装置
DE102012202900A1 (de) * 2012-02-27 2013-08-29 Aktiebolaget Skf Lageranordnung

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WO2005052396A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Ntn Corporation 車輪用軸受装置
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