JP4147629B2 - シール付き転がり軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シール付き転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
シール付き転がり軸受は、転がり軸受の内輪と外輪との間が軸方向の端部でシールにより塞がれているものであり、軸受内部に封入した潤滑剤の漏洩や外部から軸受内部への異物の混入を防止する目的で使用されている。
【0003】
従来のシール付き転がり軸受は、図に例示するように、外輪2の内周面の軸方向端部にシール係止用の周溝21を設けて、この周溝21にシール6が取り付けてある。これらのシール6は、中心穴を有する円板状の主板部61と、この主板部61の外周縁に連続させて設けた取付け部62とを有し、この取付け部62は、主板部61の外周縁から屈曲して所定の断面形状になっている。また、内輪3の外周面の軸方向両端部に小径部分31を設け、この小径部分31にシール6の内輪側部分が配置される。
【0004】
なお、これらのシール付き転がり軸受は、内輪回転、外輪回転に係わらず、シールを外輪側に取り付けてあるが、内輪側に取り付けることもできる。内輪側に取り付ける場合には、シール係止用の周溝を内輪の外周面に設けるとともに、シールの取付け部を主板部の内周縁に連続させて設ける。
【0005】
また、シールには接触形のシールと非接触形のシールがある。図およびに示す従来例は非接触形のシールが取り付けられている例であり、シール6の主板部61の中心穴60の直径が、内輪3の小径部分31の直径より僅かに大きく形成されている。これらのシール6は、主板部61の外周から鋭角で軸受内部側に屈曲した形状の傾斜部63を有し、この傾斜部63の外周に取付け部62が形成されている。図に示すシールと図に示すシールとでは、この取付け部62の構造が異なる。
【0006】
に示すシールの取付け部62は、傾斜部63の外周から主板部61と平行となるように屈曲した形状の平行部62aと、この平行部62aの外周から軸受外部側に鋭角で屈曲した形状の先端部62bとで構成されている。このシール6は、主板部61と傾斜部63と取付け部62が、鋼板のプレス等により一体に形成された金属製のシールであって、このシールを取り付ける際には、平行部62aの軸受内部側面を、周溝21の軸受内部側の端面21aに押し当てた状態で、先端部62bと平行部62aとの角度が小さくなるように先端部62bに力を加える。これにより、先端部62bは図の破線で示す状態から実線で示す状態になるため、シール6の取付け部62が外輪2の周溝21内に圧接状態で嵌め入れられる。
【0007】
このようにシールが金属製の場合には、プレス等でかしめることにより取り付けているため、外輪2の外径に僅かな楕円が生じて、寸法精度が低下するという問題がある。
【0008】
に示すシールの取付け部62は、傾斜部63の外周から軸受外部側に屈曲した形状であり、この屈曲部62cの軸受内部側に、周溝21の軸受内部側の端面21aに当接可能な当接面が設けてある。また、取付け部62の先端面は、周溝21の軸受外部側の端面21bに当接可能な形状となっている。
【0009】
このシール6は、主板部61と傾斜部63と取付け部62が、プラスチックの射出成形により一体に形成されたものであり、このシールを取り付ける際には、シール6の取付け部62を弾性変形させながら外輪2の周溝21内に入れる。これにより、このシール6は、周溝21内で、屈曲部62cの当接面が前記端面21aに当接され、取付け部62の先端面が前記端面21bに当接されており、弾性力により縮んだ状態となっている。
【0010】
このように、従来の非接触形のプラスチック製シールは、プラスチックの弾性力を利用して取り付けてあるので、シールの取付け時や使用中に、図に一点鎖線で示すように、シール6の内輪側部分が軸受外部側に開くように変形し易い。また、プラスチック製のシール6は金属製の内輪3や外輪2より熱膨張係数が大きいため、高温環境下での使用時や使用中に軸受自体の温度が上昇する場合に、シール6が径方向外側に膨張してシール6の内輪側部分が軸受外部側に浮き上がる。これにより、使用中に、シール6の主板部61の内周縁と内輪3の小径部31との間の隙間が大きくなり易い。
【0011】
以上のことから、従来の非接触形のプラスチック製シールには、使用中に密封効果が低下する恐れがあるという問題点がある。一方、図に示す従来例は接触形のシールが取り付けられている例であり、このシール6は、主板部61の内輪側の縁に、内輪3の密封面32に摺接するリップ部64が形成されている。このシール6は、金属製の補強環7と、その外側に一体に成形された、合成ゴムや熱可塑性エラストマー製の弾性体8とで構成されている。補強環7は、内輪3の外径の最大値より径の大きな中心穴を有する円板状であって、円板の外周縁が軸受内部側にほぼ直角に屈曲し、内周縁が軸受内部側に鋭角で屈曲した断面形状を有する。
【0012】
補強環7の軸受外部側全体と、補強環7の屈曲した内周縁の軸受内部側の面および内周面とが、弾性体8により所定厚さで覆われている。弾性体8の取付け部62をなす部分(補強環7の屈曲した外周縁の外側を覆う部分)の断面形状は、外輪2の周溝21の断面形状に合わせて、この周溝21に弾性変形状態で嵌まる略半円状になっている。リップ部64は全体が弾性体8で形成されている。
【0013】
このシールを取り付ける際には、リップ部64の先端を内輪2の密封面32に接触させた状態で、取付け部62をなす弾性体8の部分を弾性変形させながら外輪2の周溝21内に入れる。これにより、このシール6の取付け部62は、弾性体8の弾性力により周溝21内で縮んだ状態となっている。
【0014】
このように従来の接触形のシール6は、取付け部62と外輪2の周溝21との密着性も高く、内輪2側もリップ部64で密封されているため、密封効果が高いものである。しかしながら、従来の接触形のシールは、取付け部の大きさが比較的大きく、これを係止する大きな断面形状の周溝を外輪の内周面に形成する必要があるため、ミニチュア軸受等のような幅の狭い軸受の場合には、接触形のシールを取り付けた構造をとることが困難である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、金属製のシールであっても取付けの際にかしめ処理を行う必要がなく、非接触形のプラスチック製シールであっても使用中に密封効果が低下する恐れがなく、ミニチュア軸受等のような幅の狭い軸受であっても接触形のシールを取り付けた構造をとることができるシール付き転がり軸受を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明のシール付き転がり軸受は、中心穴を有する円板状の主板部と、この主板部の内周縁または外周縁に連続させて設けた取付け部とを備えたシールが、外輪の軸方向端部の少なくとも一方に設けた係止部に前記取付け部を係止することにより取り付けられているシール付き転がり軸受において、シールの取付け部は、外輪の端面に嵌合させる端面部と、この端面部から軸受内部側に屈曲した形状の内周面を有するリング状部とを備え、外輪内部に、シールのリング状部が入る溝を設け、この溝より内周側となる外輪の部分をシールの係止部とし、この係止部の幅は、溝より外周側となる外輪の部分の幅よりも狭く形成され、この係止部の外周面がリング状部の内周面との嵌合面となっており、この係止部の端面がシールの端面部の内面との嵌合面となっており、外輪の前記係止部をなす外周面およびシールのリング状部の内周面は、軸方向の少なくとも一部で締め代を有するように形成されていることを特徴とする。
願の請求項1に係る発明のシール付き転がり軸受において、前記係止部の外周面の直径は、軸受内部側が小さくなるように軸方向で直線的に変化しており、前記係止部の外周面と端面とがなす角度αは90°未満であることが好ましい(請求項2)。
【0017】
本願の請求項1および2に係る発明のシール付き転がり軸受は、外輪にシールを取り付けたシール付き軸受であるため、係止部をなす周面の直径(D)とリング状部の内周面の直径(d)との関係がd<Dであれば、係止部をなす周面とリング状部の内周面との間に締め代が生じる。したがって、外輪にシールを取り付けたシール付き軸受の場合は、係止部をなす周面およびリング状部の内周面を、軸方向の少なくとも一部で直径の関係がd<Dとなるように形成することにより、本発明の構成が満たされる。
【0019】
本発明のシール付き転がり軸受を構成するシールは、取付け部をなす端面部を内輪または外輪の端面に嵌合させ、リング状部の内周面を係止部の前記周面に嵌合させることにより、軸受に取り付けられる。ここで、リング状部と係止部とが嵌合する周面のうち締め代による嵌め合いとなっている部分では、この嵌め合い力によってシールが内輪または外輪に取り付けられる。また、この嵌め合い力は、主板部の取付け部とは反対側の縁部を軸受外部側に開く力とは逆向きの力となる。
【0021】
願の請求項3に係る発明のシール付き転がり軸受は、中心穴を有する円板状の主板部と、この主板部の内周縁または外周縁に連続させて設けた取付け部とを備えたシールが、外輪の軸方向両端部の少なくとも一方に設けた係止部に前記取付け部を係止することにより取り付けられているシール付き転がり軸受において、シールの取付け部は、外輪の端面に嵌合させる端面部と、この端面部から軸受内部側に屈曲した形状の内周面を有するリング状部とを備え、このリング状部が、外輪を厚さ方向で挟む外周側の第1のリング状部と内周側の第2のリング状部とで構成され、第1のリング状部の内周面の直径dと外輪の係止部の外周面の直径Dとの関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd<Dであり、直径dと直径Dとの差(D−d)は、第1のリング状部の屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっており、第2のリング状部の内周面の直径d2と外輪の係止部の内周面の直径D2との関係が嵌合面の軸方向全体でd2>D2となっており、(請求項4では、更に、外輪の係止部の外周面と端面とがなす角度α(>θ)および第1のリング状部の屈曲角度θが共に90°未満であって、第2のリング状部の屈曲角度γおよび外輪の係止部の内周面と端面とがなす角度δが、共に90°より大きく形成されていること)を特徴とする。このようにすると、取付け部の端面部が係止部をなす端面を押す力が作用するため、シールの取付け力がより大きくなる。
【0022】
本発明においてシールの材質や形成方法等は特に限定されず、以下に示すような、従来より公知の材料(金属、プラスチック、熱可塑性エラストマー、合成ゴム)および形成方法等が採用できるが、金属製、プラスチック製、または熱可塑性エラストマー製であることが好ましい
【0023】
金属材料としては、冷間圧延鋼板、ステンレス、バネ鋼、アルミニウム合金、銅合金等が例示できる。
プラスチックとしては、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド系樹脂等の熱可塑性プラスチックが挙げられる。
【0024】
熱可塑性エラストマーとしては、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマーが挙げられる。
【0025】
シールをプラスチックや熱可塑性エラストマーで形成する場合には、以下に示すような各種添加剤(材)を配合することもできる。このような添加剤としては、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維状充填材、固体潤滑剤、無機物または有機物からなる粉末、潤滑油、可塑剤、ゴム、樹脂、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光保護剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、流動性改良剤、熱伝導性改良剤、非粘着性付与剤、結晶化促進剤、増核剤、顔料、染料等を例示することができる。
【0026】
プラスチックや熱可塑性エラストマーの主材料と添加剤は、別々に添加しながら溶融混練することができる。また、予めこれらの材料を全て、ヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンミキサー、ボールミル等の混合機に入れて予備混合した後、溶融混合機に供給して溶融混練するようにしてもよい。溶融混合機としては、単軸または二軸押出機、混練ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ブランダープラストグラフ等の公知の溶融混練装置が使用できる。
【0027】
合成ゴムとしては、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレン系ゴム等を主成分とし、以下に示す配合剤を配合した合成ゴム組成物が例示できる。配合剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム等の補強性充填材、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、スコーチ防止剤、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維状充填材、固体潤滑剤、無機物または有機物からなる粉末、潤滑油、可塑剤、ゴム、樹脂、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光保護剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、流動性改良剤、熱伝導性改良剤、非粘着性付与剤、結晶化促進剤、増核剤、顔料、染料等の各種添加剤、充填材を例示することができる。
【0028】
主成分であるゴムと配合剤とを混合する装置としては、混練ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ブランダープラストグラフ等の公知の溶融混練装置が使用できる。
【0029】
また、シールに防錆処理、接着性向上処理、撥水処理、撥油処理、着色処理等の表面処理を施してもよい。シールに撥水性および撥油性を持たせる場合には、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等を使用することが好ましい。
【0030】
金属製シールの形成方法および補強環の形成方法としては、プレス加工等の塑性加工法が好適である。シールまたはシールを部分的に構成する部材をプラスチックや熱可塑性エラストマーで形成する方法としては、射出成形、圧縮成形、トランスファー成形等が挙げられる。
【0031】
シールを補強環と弾性部材とで構成する場合には、各々を別々に製造した後に接着剤等を用いて接合してもよいし、インサート成形やアウトサート成形により一体化させてもよい。
【0032】
本発明のシール付き転がり軸受を構成する内輪、外輪、および転動体の材質も特に限定されず、例えば鉄鋼等の金属、セラミックス、およびプラスチック等が例示できる。これらを組合せて用いても良い。
【0033】
本発明のシール付き転がり軸受において、外輪に設ける係止部の形成方法は特に限定されず、切削、研削等の機械加工で形成することができるが、係止部を設ける内輪または外輪がセラミックスやプラスチック等で形成されている場合には、圧縮成形や射出成形等による成形加工時に係止部が形成されるようにしてもよい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1参考例に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【0035】
このシール付き転がり軸受1は、内輪3、外輪2、玉(転動体)4、および保持器5で構成された深溝玉軸受であって、内輪3と外輪2との間の軸方向両端に非接触形のシール6が付いている両シール軸受である。
【0036】
このシール6は、主板部61の外周から鋭角で軸受外部側に屈曲した形状の傾斜部63を有し、この傾斜部63の外周に取付け部が形成されている。この取付け部は、傾斜部63の外周から主板部61と平行となるように屈曲した形状の平行部(端面部)62Aと、この平行部62Aの外周から軸受内部側に屈曲した形状のリング状部62Bとで構成されている。また、このシール6は、主板部61と傾斜部63と取付け部(平行部62Aおよびリング状部62B)とが、鋼板のプレスにより一体に形成された金属製のシールである。
【0037】
ここで、リング状部62Bは外輪2と同心に形成され、平行部62Aの内面(平行面)に対するリング状部62Bの内周面65の屈曲角度θは70°になっている。そのため、リング状部62Bの内周面65の直径は、先端側(軸受内部側)が小さくなるように軸方向で直線的に変化している。
【0038】
外輪2の幅は、シール6の平行部62Aの厚さを2倍した寸法分だけ、軸受幅(内輪の幅)より狭く形成されている。外輪2の外周面の軸方向端部に小径部22が設けてあり、小径部22の幅はシール6のリング状部62Bの幅より少し広くなっている。この小径部22は、シール6の取付け部が係止される係止部であり、小径部22の外周面22aがリング状部62Bの内周面65との嵌合面となっており、小径部22の端面(幅狭に形成された外輪2の端面)22bが平行部62Aの内面との嵌合面となっている。
【0039】
小径部22の外周面22aの直径は、軸受内部側が小さくなるように軸方向で直線的に変化している。そして、小径部22の外周面22aと小径部22の端面とがなす角度αは80°になっている。ここで、前述のように、シール6のリング状部62Bの屈折角度θは70°であるため、リング状部62Bの内周面65の直径dと小径部22の外周面22aの直径Dとの関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっている。そして、直径dと直径Dとの差(D−d)は、リング状部62Bの屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっている。図1には、リング状部62Bの先端位置が嵌合される位置での直径d,Dが示してある。
【0040】
シール6を取り付ける際には、中心穴60を内輪3の小径部31に通しながら、取付け部に平行部62Aとリング状部62Bとの角度θが大きくなる力を加えて、外輪2の小径部22にシール6の取付け部を被せる。そして、平行部62Aの内面66を小径部22の端面22bに嵌合させ、リング状部62Bの内周面65を小径部22の外周面22aに嵌合させる。ここで、直径d,Dの関係が嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっているため、リング状部62Bと小径部22との嵌め合いは軸方向全体で締め代による嵌め合いとなる。また、角度αおよび角度θが共に90°未満であるため、平行部62Aの内面66が外輪2の端面22bを押す力が作用する。そのため、シール6の取付け部は、外輪2にしっかりと取り付けられる。したがって、このシール6は金属製のシールであるが、取付けの際にかしめ処理を行う必要がない。
【0041】
また、前記嵌め合い力は、リング状部62Bを直径方向外側に向けて押す力であり、主板部61の中心穴60側の縁部を軸受外部側に開く力とは逆向きの力である。これにより、このシール6をプラスチックで形成しても、使用中に主板部61の中心穴60側の縁部が軸受外部側に開くことが防止される。したがって、使用中に密封効果が低下する恐れがない。
【0042】
また、シール6の取付け部を係止する係止部(周面22aおよび端面22b)が、従来のように外輪2の内周面ではなく、外輪2の外周面と端面に形成されているため、幅の狭い軸受であっても係止部のための十分な幅が確保できる。
【0043】
図2は、本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。この実施形態のシール付き転がり軸受は、係止部をなす周面を外輪の外周面ではなく外輪内部に設けた点以外は第1参考例と同じ構造である。
【0044】
このシール付き軸受1は、外輪2の厚さ方向中心に、シール6のリング状部62Bが入る溝23が設けてある。この溝23の開口幅は、シール6の付け外しが容易にできるように、リング状部62Bの厚さの2倍程度の寸法になっている。そして、溝23より内周側の外輪2の部分24が、シール6の係止部となっている。この係止部24の幅(軸方向の寸法)は、溝23より外周側の外輪2の部分の幅よりも狭く形成されている。この係止部24の外周面24aがリング状部62Bの内周面65との嵌合面となっており、端面24bが平行部62Aの内面との嵌合面となっている。係止部24の外周面24aの直径は、軸受内部側が小さくなるように軸方向で直線的に変化しており、外周面24aと端面24bとがなす角度αは80°になっている。
【0045】
また、第1参考例では係止部(小径部)22の端面22bが外輪2の端面全体であるが、この実施形態では、係止部24の端面24bを外輪2の端面の一部(内周側の半分程度)としている。そのため、この端面24bに係止されるシール6の平行部62Aの径方向の寸法は、第1参考例の場合よりも小さく形成されている。シール6のリング状部62Bの屈折角度θは70°となっている。
【0046】
したがって、この実施形態のシール付き軸受は、前記第1参考例と同様の効果が得られるとともに、第1参考例と比較して外輪の外周面の幅が広くとれるという独自の効果もある。また、シール6が外輪の外周面に存在しないため、外輪の外周面を軸受位置調整用の案内面としたい場合に、シール6の干渉を全く受けないで案内面とすることができるという効果もある。
【0063】
は、本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
この実施形態のシール付き転がり軸受1は、第実施形態と同様に、係止部をなす周面24aを外輪2の内部に設けてある。シール6は、平行部62Aの厚さが主板部61の2倍程度になっていて、リング状部62Bの屈曲部の外側に凸部62Cが形成されている。傾斜部63は、主板部61側から平行部62Aに向けて、厚さが漸増する形状となっている。シール6のリング状部62Bの屈折角度θは70°となっている。このシール6は、プラスチックまたは熱可塑性エラストマーにより一体に形成されている。
【0064】
また、このシール付き転がり軸受1は、外輪2の厚さ方向中心に、シール6の軸受1リング状部62Bが入る溝23と、凸部62Cが入る溝25が連続的に形成されている。そして、溝23より内周側の外輪2の部分24が、シール6の係止部となっている。この係止部24の幅(軸方向の寸法)は、溝23より外周側の外輪2の部分の幅よりも狭く形成されている。この係止部24の外周面24aがリング状部62Bの内周面65との嵌合面となっており、端面24bが平行部62Aの内面との嵌合面となっている。係止部24の外周面24aの直径は、軸受内部側が小さくなるように軸方向で直線的に変化しており、外周面24aと端面24bとがなす角度αは80°になっている。
【0065】
ここで、前述のように、シール6のリング状部62Bの屈折角度θは70°であるため、リング状部62Bの内周面65の直径dと小径部22の外周面22aの直径Dとの関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっている。そして、直径dと直径Dとの差(D−d)は、リング状部62Bの屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっている。図8には、リング状部62Bの先端位置が嵌合される位置での直径d,Dが示してある。また、凸部62Cの直径d1は、常温では凸部62Cが入る溝25の直径D1より小さく、使用環境に応じて設定される高温時には膨張して溝25の直径D1より大きくなるように設定されている。
【0066】
このシール6を取り付ける際には、中心穴60を内輪3の小径部31に通しながら、リング状部62Bを外輪2の溝23内に押し入れる。これにより、リング状部62Bの内周面65が係止部24の外周面24aに嵌合し、平行部62Aの内面66が係止部24の端面24bに嵌合する。ここで、直径d,Dの関係が嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっているため、リング状部62Bと係止部24との嵌め合いは軸方向全体で締め代による嵌め合いとなる。また、角度αおよび角度θが共に90°未満であるため、平行部62Aの内面66が係止部24の端面24bを押す力が作用する。そのため、シール6の取付け部は、外輪2にしっかりと取り付けられる。
【0067】
また、使用中に温度が高くなってシール6が膨張することにより、リング状部62Bと係止部24との間に隙間が生じた場合には、凸部62Cが膨張して溝25に接触する。したがって、使用中に温度が高くなっても、シール6の取付け部と外輪2の係止部24との密封性が保持される。
【0068】
さらに、溝25の凸部62Cが当たる面と外輪2の端面とがなす角度βを90°より大きな角度とすれば、使用中に温度が高くなって凸部62Cと溝25との接触が生じた場合にも、平行部62Aの内面66が係止部24の端面24bを押す力が作用する。したがって、このような構造とすれば、使用中に温度が高くなった場合に、シール6の取付け部と外輪2の係止部24との密封性を保持する効果がより高くなる。
【0069】
また、前記嵌め合い力は、リング状部62Bを直径方向外側に向けて押す力であり、主板部61の中心穴60側の縁部を軸受外部側に開く力とは逆向きの力である。これにより、このシール6は、使用中に主板部61の中心穴60側の縁部が軸受外部側に開くことが防止される。したがって、使用中にシール6による密封性が低下する恐れがない。
【0070】
なお、このシール付き転がり軸受1において、凸部62Cの直径d1を、常温で凸部62Cが入る溝25の直径D1より大きく設定してもよい。このようにすれば、シール6の取付け時点で凸部62Cと溝25との間に嵌め合い力が生じるため、シール6の取付け時点で、シール6の取付け部が外輪2によりしっかりと取り付けられ、シール6の膨張時にも、シール6の取付け部と外輪2の係止部24との密封性が保持される。
【0071】
は、本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。この実施形態のシール付き転がり軸受1は、シール6の取付け部が外輪2を厚さ方向で挟むように構成されている。
【0072】
このシール6は、第1参考例と同様に、主板部61と傾斜部63と平行部62Aとリング状部62Bとを備えているが、これに加えて傾斜部63の位置に第2のリング状部62Dを備えている。第2のリング状部62Dは、主板部61の外周から軸受内部側に屈曲した形状であって外輪2と同心に形成され、第2のリング状部62Dの屈曲角度γは90°より大きくなっている。そのため、第2のリング状部62Dの内周面の直径は、先端側(軸受内部側)が大きくなるように軸方向で直線的に変化している。また、このシール6は、プラスチックまたは熱可塑性エラストマーにより一体に形成されている。
【0073】
外輪2の幅は、シール6の平行部62Aの厚さを2倍した寸法分だけ、軸受幅(内輪の幅)より狭く形成されている。この外輪2の軸方向端部に、シール6を係止する係止部26が形成されている。この係止部26には、第1のリング状部62Bの内周面65が嵌合する外周面26aと、平行部62Aの内面が嵌合する端面26bと、第2のリング状部62Dが嵌合する内周面26cが形成されている。この係止部26の外周面26aと端面26bとがなす角度α(>θ)は90°より小さくなっており、内周面26cと端面26bとがなす角度δ(<γ)は90°より大きくなっている。
【0074】
第1のリング状部62Bの内周面65の直径dと係止部26の外周面26aの直径Dとの関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっている。そして、直径dと直径Dとの差(D−d)は、第1のリング状部62Bの屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっている。図9には、第1のリング状部62Bの先端位置が嵌合される位置での直径d,Dが示してある。
【0075】
また、第2のリング状部62Dの内周面の直径d2と係止部26の内周面26cの直径D2との関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd2>D2となっている。そして、直径d2と直径D2との差(D2−d2)は、第2のリング状部62Dの屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっている。図には、第2のリング状部62Dの先端位置が嵌合される位置での直径d2,D2が示してある。
【0076】
このシール6を取り付ける際には、中心穴60を内輪3の小径部31に通しながら、両リング状部62B,62D内に係止部26が入るようにして、平行部62Aを押し込む。これにより、第1のリング状部62Bの内周面65が係止部26の外周面26aに嵌合し、第2のリング状部62Dの内周面が係止部26の内周面26cに嵌合し、平行部62Aの内面66が係止部26の端面26bに嵌合する。
【0077】
このシール付き転がり軸受1は、直径d,Dの関係が嵌合面の軸方向全体でd<Dとなっており、直径d2,D2の関係が嵌合面の軸方向全体でd2>D2となっているため、第1のリング状部62Bおよび第2のリング状部62Dとも、係止部26との嵌め合いが軸方向全体で締め代による嵌め合いとなる。また、角度αおよび角度θが共に90°未満であって、角度γおよび角度δが共に90°より大きいため、平行部62Aの内面66が係止部26の端面26bを押す力が大きく作用する。そのため、シール6の取付け部は、外輪2にしっかりと取り付けられる。
【0078】
また、第1のリング状部62Bと係止部26の外周面26bとの嵌め合い力は、第1のリング状部62Bを直径方向外側に向けて押す力であり、主板部61の中心穴60側の縁部を軸受外部側に開く力とは逆向きの力である。これにより、このシール6は、使用中に主板部61の中心穴60側の縁部が軸受外部側に開くことが防止される。したがって、使用中にシール6による密封性が低下する恐れがない。
【0079】
は、本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。この実施形態のシール付き転がり軸受1は、係止部26の内周面26cについて第実施形態と異なるが、これ以外の点は第実施形態と同じである。
【0080】
このシール6は第実施形態のシール6と全く同じ形状であるが、係止部26の内周面26cの直径D2を軸方向全体で第実施形態よりも大きくしてある。具体的に、この内周面26cの直径D2は軸方向全体で、第2のリング状部62Dの常温での直径d2より大きく、想定される高温時で第2のリング状部62Dが膨張した時の直径より小さく設定されている。
【0081】
したがって、使用中に温度が高くなってシール6が膨張することにより、第1のリング状部62Bと係止部26との間に隙間が生じた場合には、第2のリング状部62Dが膨張して係止部26の内周面26cの直径より大きくなって、第2のリング状部62Dと係止部26との間に締め代による嵌め合いが生じる。これにより、使用中に温度が高くなっても、シール6の取付け部と外輪2の係止部26との密封性が保持される。
【0082】
また、第実施形態と同様に、第1のリング状部62Bと係止部26の外周面26bとの嵌め合い力により、このシール6は、使用中に主板部61の中心穴60側の縁部が軸受外部側に開くことが防止される。したがって、使用中にシール6による密封性が低下する恐れがない。
【0083】
なお、前記実施形態では、シール6の取付け部をなす端面部として、主板部61と平行な平行部62Aを設けてあるが、本発明の端面部は必ずしも主板部と平行である必要はなく、係止部の端面に嵌合する面を有する形状であればよい。
【0084】
また、前記実施形態では、係止部の周面の直径Dとリング状部の内周面の直径dとの関係を軸方向全体でd<Dとすることにより、係止部をなす周面およびリング状部の内周面が軸方向全体で締め代を有するように形成されている。そのため、上述のようにシールの取り付け強度が高くなるが、本発明はこれに限定されず、軸方向の少なくとも一部で直径の関係をd<Dとすることにより、係止部をなす周面およびリング状部の内周面が軸方向の少なくとも一部で締め代を有するようになっていればよい。
【0085】
また、前記各実施形態では、外輪2の係止部22,24,26が設けてある部分の幅を、シール6の平行部62Aの厚さ分だけ軸受幅(内輪の幅)より狭くしてあるため、シール6を取り付けた状態で、シール6の平行部62Aは軸受の両端面から外に出ない。また、シールのリング状部64Bを外輪2の外周面に係止する場合には、外輪2の係止部22,24,26の径を、これ以外の外周面部分の径より、シール6のリング状部64Bの厚さ分だけ小さくしていあるため、シール6を取り付けた状態で、リング状部64Bは外輪2の外周面から外に出ない。本発明はこのような構成に限定されないが、このように構成することで、シールの取付け後に、シールが軸受から外側に出ないようになっていることが好ましい。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシール付き転がり軸受によれば、金属製のシールであっても取付けの際にかしめ処理を行う必要がなく、非接触形のプラスチック製シールであっても使用中に密封効果が低下する恐れがなく、ミニチュア軸受等のような幅の狭い軸受であっても接触形のシールを取り付けた構造をとることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1参考例に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【図2】 本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【図3】 本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【図4】 本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【図5】 本発明の第実施形態に相当するシール付き転がり軸受(b)と、これに取り付けられているシール(a)を示す断面図である。
【図6】 シール付き転がり軸受の従来例を示す断面図である。
【図7】 シール付き転がり軸受の従来例を示す断面図である。
【図8】 シール付き転がり軸受の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シール付き転がり軸受
2 外輪
3 内輪
4 玉(転動体)
5 保持器
6 シール
7 補強環
8 弾性体
22 外輪の小径部(係止部)
22a 外周面(係止部をなす周面)
22b 端面(係止部をなす端面)
23 リング状部が入る溝
24 係止部
24a 外周面(係止部をなす周面)
24b 端面(係止部をなす端面)
25 凸部が入る溝(係止部)
26 係止部
26a 外周面(係止部をなす周面)
26b 端面(係止部をなす端面)
26c 内周面
31 内輪の小径部
60 中心穴
61 主板部
62 取付け部
62A 平行部(端面部)
62B リング状部(第1のリング状部)
62C 凸部
62D 第2のリング状部
63 傾斜部
64 リップ部
65 リング状部の内周面
66 平行部の内面
67 弾性部材
68 弾性部材
82 突部
D 係止部をなす周面の直径
d リング状部の内周面の直径
D1 溝の直径
d1 凸部の直径
D2 第2のリング状部用の係止部をなす周面の直径
d2 第2のリング状部の内周面の直径
α 係止部の外周面と端面とがなす角度
β 溝の凸部が当たる面と外輪の端面とがなす角度
θ リング状部の内周面の屈折角度
δ 係止部の内周面と端面とがなす角度
γ 第2のリング状部の屈曲角度

Claims (6)

  1. 中心穴を有する円板状の主板部と、この主板部の内周縁または外周縁に連続させて設けた取付け部とを備えたシールが、外輪の軸方向端部の少なくとも一方に設けた係止部に前記取付け部を係止することにより取り付けられているシール付き転がり軸受において、
    シールの取付け部は、外輪の端面に嵌合させる端面部と、この端面部から軸受内部側に屈曲した形状の内周面を有するリング状部とを備え、外輪内部に、シールのリング状部が入る溝を設け、この溝より内周側となる外輪の部分をシールの係止部とし、この係止部の幅は、溝より外周側となる外輪の部分の幅よりも狭く形成され、この係止部の外周面がリング状部の内周面との嵌合面となっており、この係止部の端面がシールの端面部の内面との嵌合面となっており、外輪の前記係止部をなす外周面およびシールのリング状部の内周面は、軸方向の少なくとも一部で締め代を有するように形成されていることを特徴とするシール付き転がり軸受。
  2. 前記係止部の外周面の直径は、軸受内部側が小さくなるように軸方向で直線的に変化しており、前記係止部の外周面と端面とがなす角度αは90°未満である請求項1記載のシール付き転がり軸受。
  3. 中心穴を有する円板状の主板部と、この主板部の内周縁または外周縁に連続させて設けた取付け部とを備えたシールが、外輪の軸方向両端部の少なくとも一方に設けた係止部に前記取付け部を係止することにより取り付けられているシール付き転がり軸受において、
    シールの取付け部は、外輪の端面に嵌合させる端面部と、この端面部から軸受内部側に屈曲した形状の内周面を有するリング状部とを備え、このリング状部が、外輪を厚さ方向で挟む外周側の第1のリング状部と内周側の第2のリング状部とで構成され、
    第1のリング状部の内周面の直径dと外輪の係止部の外周面の直径Dとの関係は、両者の嵌合面の軸方向全体でd<Dであり、直径dと直径Dとの差(D−d)は、第1のリング状部の屈曲起点から先端位置に向かうにつれて徐々に大きくなっており、
    第2のリング状部の内周面の直径d2と外輪の係止部の内周面の直径D2との関係が嵌合面の軸方向全体でd2>D2となっていることを特徴とするシール付き転がり軸受。
  4. 外輪の係止部の外周面と端面とがなす角度αおよび第1のリング状部の屈曲角度θが共に90°未満であって、第2のリング状部の屈曲角度γおよび外輪の係止部の内周面と端面とがなす角度δが、共に90°より大きく形成されている請求項3記載のシール付き転がり軸受。
  5. 前記シールが金属製である請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール付き転がり軸受。
  6. 前記シールがプラスチック製または熱可塑性エラストマー製である請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール付き転がり軸受。
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