JP2001140672A - エンジンの自動停止始動装置 - Google Patents

エンジンの自動停止始動装置

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JP2001140672A
JP2001140672A JP32438899A JP32438899A JP2001140672A JP 2001140672 A JP2001140672 A JP 2001140672A JP 32438899 A JP32438899 A JP 32438899A JP 32438899 A JP32438899 A JP 32438899A JP 2001140672 A JP2001140672 A JP 2001140672A
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negative pressure
engine
automatic stop
pressure chamber
brake pedal
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Masaru Kamiya
勝 神谷
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Denso Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0814Circuits or control means specially adapted for starting of engines comprising means for controlling automatic idle-start-stop
    • F02N11/0818Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode
    • F02N11/0833Vehicle conditions
    • F02N11/084State of vehicle accessories, e.g. air condition or power steering
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N2200/00Parameters used for control of starting apparatus
    • F02N2200/08Parameters used for control of starting apparatus said parameters being related to the vehicle or its components
    • F02N2200/0807Brake booster state
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキ倍力装置の機能を適切に確保できるよ
うなエンジンの自動停止始動の制御を行う。 【解決手段】(a)に示す従来の場合は、エンジン停止
後t0〜t1でブレーキペダルを戻したために負圧が低下す
る。t1〜t2ではブレーキペダルを踏み込んでいるが、エ
ンジンが停止しているためエンジン側から負圧が導入さ
れず、負圧室内の圧力は一定に保たれる。その後t2〜t
3,t4〜t5,t6〜t7においてブレーキペダルを戻したた
めに負圧が低下し、t7では負圧室53内の圧力が大気圧
と等しくなってしまっている。この状態ではブレーキ倍
力機能が全く発揮されず、ブレーキペダルが非常に重
い。これに対し(a)に示す本案の場合は、同様に負圧
が低下しても、t3にて検出負圧Pが第1負圧P1以上と
なるとエンジン40が再始動する。そのため、エンジン
側からの負圧が負圧室に導入され、t3〜t4にて負圧室内
の負圧Pが上昇する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の停止条件下
で車両のエンジンを自動的に停止させ、その後、所定の
始動条件下でエンジンを自動的に始動させるエンジンの
自動停止始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
市街地走行中に交差点等で自動車が停車した場合、所定
の停止条件下でエンジンを自動停止させ、その後、所定
の始動条件下でエンジンを再始動させることにより、燃
料を節約したり、排気エミッションを改善する自動停止
始動装置が知られている。
【0003】このような装置においては、アクセル、ブ
レーキ、クラッチ、ウインカ等のドライバの操作状態を
反映した信号に基づいてエンジンを自動停止及び自動始
動させていた。また、バッテリの充電度合い、エンジン
冷却水の水温などの車両状態を反映した信号に基づいて
エンジンを自動停止及び自動始動させていた。
【0004】一方、従来より、運転者のブレーキ操作を
確実に行うために、ブレーキペダルの踏み込み力を倍力
して制動力を高めるブレーキ倍力装置が車両に搭載され
ている。この種のブレーキ倍力装置としては、例えば、
エンジンが駆動することで負圧源からの負圧が導入され
る負圧室と、負圧室よりも高い圧力が導入される変圧室
との圧力差を利用することにより、ブレーキペダルの踏
込力を倍力してマスタシリンダ側に大きな力を加えるバ
キュームブースタが知られている。
【0005】ところで、エンジンが停止している間にブ
レーキペダルを上下動させると、ブレーキ倍力装置の負
圧室内の負圧が低下、つまり大気圧に近くなる。これ
は、ブレーキペダルを戻す際には負圧室と変圧室が連通
し、負圧室へ大気圧が導入されてしまうからである。エ
ンジンが駆動している場合には、負圧源からの負圧が常
時導入可能であるが、エンジンが停止していると負圧が
導入されず、負圧室内の圧力が大気圧に近くなっていく
ばかりである。すると、倍力機能が低下してブレーキペ
ダルが重くなってしまう。このように倍力機能が低下す
ることは、ドライバにとっての操作フィーリングを損ね
てしまうだけでなく、ブレーキ力の低下も招来してしま
う可能性がある。
【0006】しかしながら、従来手法の場合には、始動
条件が成立しない限りエンジンが自動始動しないので、
このような不都合に対処できない。そこで、本発明は、
このような問題を解決して、ブレーキ倍力装置の機能を
適切に確保できるようなエンジンの自動停止始動の制御
を行うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】前記目的
を達成するために請求項1のエンジンの自動停止始動装
置は、所定の停止条件が成立した場合にはエンジンを自
動的に停止させ、エンジンの自動停止後、所定の始動条
件が満たされた場合には、スタータに通電して車両のエ
ンジンを自動的に始動させることができる。しかし、上
述したように、エンジン停止中にブレーキペダルを上下
動させると、ブレーキ倍力装置の負圧室内の負圧が低下
してブレーキペダルが重くなってしまう。
【0008】そこで、本発明では、始動条件が成立して
いなくても例外的にエンジンを自動的に始動させるよう
にした。すなわち、エンジンの自動停止後、ブレーキ倍
力装置における負圧室の負圧(P:この項中の説明で
は、実施の形態で用いられている関連記号を付すが、こ
の記号により請求の範囲を限定することを意味するもの
ではない。)が所定の第1の負圧(P1)を確保できな
い状態となっている場合には、始動条件の成否にかかわ
らずエンジンを自動的に始動させるのである。
【0009】このように、従来手法の場合には、始動条
件が成立しない限りエンジンが自動始動しなかったが、
本発明の場合には、負圧室において第1の負圧(P1)
を確保できなければ自動的にエンジンが自動始動して適
切な負圧を確保できるようにするため、ブレーキ倍力装
置の機能を適切に確保できる。
【0010】なお、この第1の負圧(P1)は次の観点
で設定することが好ましい。ブレーキ倍力装置の機能を
発揮させるためには、大気圧との差がある程度必要であ
る。つまり、大気圧との差が大きいほどブレーキアシス
ト機能が大きくなる(ブレーキを軽く操作できる)。し
たがって、当然ながら、この観点からは大気圧との差が
大きな値を設定したい。しかし、逆に、エンジン停止直
前の負圧室の負圧(P0)との差が小さすぎると、すぐ
に再始動してしまうこととなるため、このともある程度
の差が欲しい。したがって、これら2つの観点から適切
な値を設定することが好ましい。
【0011】また、このようにエンジンを自動始動させ
た場合には、請求項2に示すように、負圧室の負圧が所
定の第2の負圧(P2)を確保できる状態となるまでは
エンジンの自動停止を禁止し、第2の負圧(P2)を確
保できる状態となった後でエンジンの自動停止を許可す
ることが考えられる。この第2の負圧(P2)とは、概
念的に言えば、上述した不都合、つまり「倍力機能が低
下してブレーキペダルが重くなるなど、ドライバにとっ
ての操作フィーリングを損ねてしまうほど負圧が低下し
てしまっている状態」が生じないような負圧である。こ
のようにすることで、まだ十分な負圧が確保できていな
いのにエンジンが自動停止してしまうことを防止でき
る。
【0012】また、請求項3に示すように、エンジンの
自動始動動作におけるスタータの駆動が終了してはじめ
てエンジンの自動停止を許可するようにしてもよい。倍
力機能の得るためには第2の負圧(P2)を確保できれ
ばよいが、スタータによって受動的にクランキングさせ
られている状態でエンジン停止することは避けるべきで
ある。そこで、スタータによらず自立的にクランキング
している状態(自立運転状態)になるまでは待つ方が好
ましい。したがって、スタータの駆動が終了したらエン
ジンの自動停止を許可することとする。なお、スタータ
の駆動は、エンジン回転数がいわゆるアイドル回転数に
なった時点で停止するのが一般的であり、このような観
点でエンジンを自動的に始動させることは周知である。
【0013】なお、負圧検出手段としては、請求項4に
示すように、圧力センサによって負圧室の負圧を直接検
出するものであってもよいし、請求項5に示すように、
ブレーキペダルのストローク変動量に基づいて負圧室の
負圧を間接的に検出するものであってもよい。ブレーキ
ペダルのストローク変動量(S−S0)からの推定値を
用いる場合には、エンジン停止直前の負圧室の推定負圧
PS とストローク変動量(S−S0)との関数f(PS
,S−S0)で算出する。その一例として、比例係数
kをストローク変動量(S−S0)に乗じた値を負圧変
化分として捉えても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得るこ
とは言うまでもない。
【0015】図1は、本実施例のエンジンの自動停止始
動装置1の電気的構成を示すブロック図である。本自動
停止始動装置1は、エンジンアイドルストップ制御を実
行するための電子制御ユニット(以下、単にECUと称
す。)10を中心に構成されている。このECU10
は、図示しないが、各種機器を制御するCPU、予め各
種の数値やプログラムが書き込まれたROM、演算過程
の数値やフラグが所定の領域に書き込まれるRAM、ア
ナログ入力信号をディジタル信号に変換するA/Dコン
バータ、各種ディジタル信号が入力され、各種ディジタ
ル信号が出力される入出力インターフェース(I/
O)、タイマ及びこれら各機器がそれぞれ接続されるバ
スラインから構成されている。後述するフローチャート
に示す処理は、上記ROMに予め書き込まれている制御
プログラムに基づいて実行される。
【0016】そして、図1に示すように、ECU10に
は、エンジン回転数(Ne)を検出するエンジン回転数
センサ21と、エンジンの各気筒に接続されて空気を取
り込むために設けられた吸気管の圧力を検出する吸気管
圧力センサ22と、車両の走行速度(車速V)を検出す
る車速センサ23と、アクセルペダルの踏み込み量を検
出するためのアクセル開度センサ24と、ブレーキペダ
ルの踏み込み量を検出するためのブレーキストロークセ
ンサ25と、後述するブレーキ倍力装置50の負圧室の
圧力である負圧(P)を検出する負圧室圧力センサ26
とが接続され、これらセンサ等からの出力信号がECU
10に入力される。なお、この負圧室圧力センサ26が
「負圧検出手段」に相当する。
【0017】そして、ECU10は、これら各センサ等
からの情報をもとに、所定の制御プログラムに従った演
算処理を行い、図示しない駆動回路を介して、スタータ
31に対するスタータ駆動信号、イグナイタ32に対す
る点火カット及び点火信号、燃料噴射弁33に対する燃
料カット及び燃料噴射信号を出力する。
【0018】続いて、ブレーキ倍力装置50及びその周
辺の概略構成について、図2を参照して説明する。図2
に示すように、本実施例のブレーキ倍力装置50には、
タンデム型のマスタシリンダ55が連結されており、こ
のマスタシリンダ2には、X配管(ダイアゴナル配管)
の油圧2系統で構成されるアンチスキッド制御用の油圧
制御回路60が接続されている。前記ブレーキ倍力装置
1は、エンジン40にて発生するインテークマニホルド
の負圧(インテーク負圧)と大気圧との圧力差を利用
し、ブレーキペダル56の踏み込みに伴って圧力差を調
整して、マスタシリンダ55のピストン(図示しない)
に加わる力を増大させるいわゆる倍力作用を発揮するも
のである。
【0019】このブレーキ倍力装置50には、ダイアフ
ラム51にて区画された変圧室52及び負圧室53が設
けられており、両室52,53の圧力を調節するため
に、第1メカ弁61及び第2メカ弁62が配設されてい
る。第1及び第2メカ弁61,62は、大気を導入する
外界から(変圧室52に分岐する)分岐点Bを介して負
圧室53に連通する第1の連通路66に配置されてい
る。つまり、第1メカ弁61は、負圧室53と分岐点B
との間に配置され、第2メカ弁62は、分岐点Bと大気
圧の導入部67との間に配置されている。この第1,第
2メカ弁61,62は、ブレーキペダル56のプッシュ
ロッド59の動作に伴ってメカ的に開閉動作をするもの
であり、ブレーキペダル56が踏まれていない場合は、
図示するように第1メカ弁61は連通状態、第2メカ弁
62は遮断状態であるが、ブレーキペダル56が踏まれ
ると、第1メカ弁61は遮断状態、第2メカ弁62は連
通状態となる。なお、エンジン40と負圧室53とを連
通する管路46にも、チェック弁47が設けられてい
る。
【0020】ここで、ブレーキペダル56を上下動させ
た場合のブレーキ倍力装置50の動作について簡単に説
明しておく。ブレーキペダル56が踏まれると、プッシ
ュロッド59の動きと連動して機械的に、第1メカ弁6
1は遮断状態となり第2メカ弁62は連通状態となる。
従って、この段階では、負圧室53に負圧が導入されて
いる状態で、変圧室52に大気圧が導入されるとともに
変圧室52と負圧室53との連通が遮断されるので、変
圧室52と負圧室53との間に圧力差が発生し、これに
より、通常の倍力作用が発揮される。
【0021】一方、ブレーキペダル56が踏まれなくな
ると、図2に示すように第1メカ弁61は連通状態、第
2メカ弁62は遮断状態となる。したがって、変圧室5
2への第2メカ弁62を介する大気の導入が停止され、
高圧の変圧室52から低圧の負圧室53へ空気が逃げる
ので、両室52,53の圧力差が低減し、倍力作用が低
下する。なお、再度ブレーキペダル56が踏まれると、
両室52,53間は遮断状態となり、エンジン40が駆
動していれば負圧室53の圧力は低下する。したがっ
て、通常の倍力作用が繰り返し発揮できることとなる。
【0022】但し、エンジン40が停止していると負圧
が導入されない。そのため、エンジン40が停止してい
る間にブレーキペダル56を上下動させると、ブレーキ
倍力装置50の負圧室53内の負圧が低下、つまり大気
圧に近くなる。これは、上述したようにブレーキペダル
56を戻す際には負圧室53と変圧室52が連通し、負
圧室53へ大気圧が導入されてしまうからである。そし
て、両室52,53の圧力差が小さくなることによって
倍力機能が低下し、ブレーキペダル56が重くなってし
まう。このように倍力機能が低下することは、ドライバ
にとっての操作フィーリングを損ねてしまうだけでな
く、ブレーキ力の低下も招来してしまう可能性がある。
【0023】しかしながら、従来手法の場合には、始動
条件が成立しない限りエンジン40が自動始動しないの
で、このような不都合に対処できない。そこで、本実施
例では、次のような制御を実行することで、ブレーキ倍
力装置50の機能を適切に確保できるようにした。
【0024】次に、本実施例のエンジンの自動停止始動
装置1のECU10にて実施されるエンジンの自動停止
及び自動始動にかかる処理を、図3,4のフローチャー
ト等に基づいて説明する。図3のステップ(以下、ステ
ップをSと略記する。)10にて、エンジンの自動停止
条件が成立したか否かを判断する。この停止条件として
は、例えば車速が0、且つブレーキストロークが15%
よりも大きい、といった条件を採用することが考えられ
る。もちろん、これ以外の条件を追加してもよい。
【0025】そして、エンジン自動停止条件が成立しな
い場合には(S10:NO)、そのまま本処理を終了す
る。一方、エンジン自動停止条件が成立した場合には
(S10:YES)、エンジン40を停止する(S2
0)。このエンジン停止は、噴射制御を中止することで
行う。すなわち、燃料カット信号や点火カット信号によ
ってエンジン40の自動停止を実施する。
【0026】このようにしてエンジン40が停止状態と
なっている場合には、負圧室圧力センサ26によって負
圧室53内の負圧を検出する(S30)。そして、その
検出した負圧Pが所定の第1負圧P1よりも大きいか否
かを判定する(S40)。なお、ここでは負圧の大きさ
を比較しているので、大気圧を基準として負方向への大
きさにて比較する。したがって、絶対圧が小さい方が負
圧は大きくなる。
【0027】そして、検出負圧P>第1負圧P1の場合
には(S40:YES)、負圧自体は、ブレーキ倍力装
置50の倍力機能を発揮する上で問題ないレベルである
ため、S50へ移行し、エンジン40の自動始動条件が
成立したか否かを判断する。例えばブレーキストローク
が5%未満となった場合に始動条件成立と判断すること
が考えられる。もちろん、これ以外の条件を追加しても
よい。そして、始動条件が成立すれば(S50:YE
S)、S60へ移行してエンジン40を始動させる。ま
た、始動条件が成立しない場合には(S50:NO)、
S30へ戻る。
【0028】一方、検出負圧P≦第1負圧P1の場合に
は(S40:NO)、負圧自体が、ブレーキ倍力装置5
0の倍力機能を発揮する上で不十分なレベルであるた
め、S50での判定ステップを経ることなくS60へ移
行して、エンジン40を始動させる。つまり、始動条件
の成立の有無に関係なく、強制的にエンジン40を自動
始動させるのである。
【0029】S60でのエンジン始動処理について、図
4のフローチャートを参照してさらに説明する。図4に
示すように、S61ではスタータ駆動信号を出力してク
ランキングさせ、続くS62では、燃料噴射信号及び点
火信号を出力して、燃料噴射及び点火制御を行う。そし
て、エンジン回転数Neを検出し(S63)、そのエン
ジン回転数Neが600rpmを超えたか否かを判定す
る(S64)。エンジン回転数が600rpmを超える
までは(S64:NO)、S61〜S63の処理を実行
し、エンジン回転数が600rpmを超えたら(S6
4:YES)、S65へ移行してクランキングを停止す
る。これによって、エンジン40は駆動状態となり、車
両は再発進できる状態となる。なお、この状態は、スタ
ータ31によって受動的にクランキングさせられている
状態ではなく、エンジン40が自立的にクランキングし
ている状態(自立運転状態)である。
【0030】このようにしてエンジン40が駆動状態
(自立運転状態)となっている場合には、負圧室圧力セ
ンサ26によって負圧室53内の負圧を検出する(S7
0)。そして、その検出した負圧Pが所定の第2負圧P
2よりも大ききか否かを判定する(S80)。そして、
検出負圧P≦第2負圧P2の場合には(S80:N
O)、S70へ戻って再度負圧Pを検出し、S80の判
定を行うという処理を繰り返す。そして、検出負圧P>
第2負圧P2の場合には(S80:YES)、S10へ
戻って、停止条件が成立しているか否かを判断する。
【0031】このように、本実施例のエンジンの自動停
止始動装置1によれば、停止条件が成立した場合には
(S10:YES)、エンジン40を自動的に停止させ
るのであるが、始動条件が成立しないとエンジン40の
始動はされないため、上述したように、エンジン停止中
にブレーキペダル56を上下動させてブレーキ倍力装置
50の負圧室53内の負圧が低下するとブレーキペダル
56が重くなってしまう。その様子を図5(a)に示
す。時刻t0にてエンジン停止となり、期間(t0〜t
1)では、ブレーキペダル56を戻したために負圧が低
下、つまり大気圧に近づく。期間(t1〜t2)ではブ
レーキペダル56を踏み込んでいるが、エンジン40が
停止しているためにエンジン40側から負圧が導入され
ず、負圧室53内の圧力は一定に保たれる。その後、期
間(t2〜t3)で再度ブレーキペダル56を戻したた
めに負圧が低下する。同様に期間(t4〜t5)及び
(t6〜t7)においても負圧が低下し、時刻t7にお
いて、ついに負圧室53内の圧力が大気圧と等しくなっ
てしまっている。この状態ではブレーキ倍力機能が全く
発揮されず、ブレーキペダル56が非常に重くなってい
る。
【0032】これに対して、本実施例の場合には、負圧
Pが第1負圧P1以下となっている場合には(S40:
NO)、S50の始動条件が成立していなくてもエンジ
ン40を自動的に始動させるようにした。したがって、
負圧室53内の負圧Pを第1負圧P1よりも大きな状態
(つまり絶対圧が小さな状態)を確保することができ
る。その様子を図5(b)に示す。時刻t0にてエンジ
ン停止となり、期間(t0〜t1)では、ブレーキペダ
ル56を戻したために負圧が低下、つまり大気圧に近づ
く。期間(t1〜t2)ではブレーキペダル56を踏み
込んでいるが、エンジン40が停止しているためにエン
ジン40側から負圧が導入されず、負圧室53内の圧力
は一定に保たれる。
【0033】その後、期間(t2〜t3)で再度ブレー
キペダル56を戻したために負圧が低下する。しかし、
時刻t3にて検出負圧Pが第1負圧P1以上となったた
め、エンジン40が再始動した。そのため、エンジン4
0側からの負圧が負圧室53に導入され、期間(t3〜
t4)に示すように負圧室53内の負圧Pは上昇する。
期間(t4〜t5)ではブレーキペダル56を踏み込ん
でいるために負圧Pは変化しない。また、続く期間(t
5〜t6)においてはブレーキペダル56を戻している
が、エンジン40側からの負圧が負圧室53に導入され
るため、やはり負圧Pは変化しない。
【0034】このように、ブレーキ倍力装置50の機能
を適切に確保できるようなエンジンの自動停止始動の制
御を行うことができる。なお、第1負圧(P1)は次の
観点で設定されている。つまり、ブレーキ倍力装置50
の機能を発揮させるためには、大気圧との差がある程度
必要である。つまり、大気圧との差が大きいほどブレー
キアシスト機能が大きくなる(ブレーキを軽く操作でき
る)。したがって、当然ながら、この観点からは大気圧
との差が大きな値を設定したい。しかし、逆に、エンジ
ン停止直前の負圧室の負圧(P0)との差(P1−P
0)が小さすぎると、すぐに再始動してしまうこととな
るため、この値P0ともある程度の差が欲しい。したが
って、これら2つの観点から適切な値を設定することが
好ましい。
【0035】また、図3のS70,S80にも示したよ
うに、エンジン40を自動始動させた場合には、負圧室
53の負圧Pが第2負圧(P2)よりも大きくなって初
めてエンジン40の自動停止を許可している。つまり、
P≦P2の状態(S80:NO)では、S70,S80
の処理を繰り返し、S10へ戻らないため、その期間中
はエンジン40の自動停止が禁止されている。このよう
にすることで、まだ十分な負圧Pが確保できていないの
にエンジン40が自動停止してしまうことを防止でき
る。
【0036】なお、第2負圧(P2)とは、「ブレーキ
倍力装置50の倍力機能が低下してブレーキペダル56
が重くなるなど、ドライバにとっての操作フィーリング
を損ねてしまうほど負圧Pが低下してしまっている状
態」が生じないような負圧である。
【0037】また、本実施例の場合には、S60でのエ
ンジン始動が終了してから、S70,S80での検出負
圧Pに基づく判定を行っている。つまり、エンジン40
の自動始動動作におけるスタータ31の駆動が終了して
はじめてエンジン40の自動停止が許可される(もちろ
ん、S80にて肯定判断されることを条件としてい
る)。これは、ブレーキ倍力装置50の倍力機能の得る
ためには第2負圧(P2)を確保できればよいが、スタ
ータ31によって受動的にクランキングさせられている
状態でエンジン停止することは避けるべきであり、スタ
ータ31によらず自立運転状態になるまでは待つ方が好
ましいという理由からである。
【0038】[第2実施例]第1実施例では、負圧室圧
力センサ26によって負圧室53内の負圧Pを直接検出
するものであったが、この第2実施例では、ブレーキペ
ダル56のストローク変動量に基づいて負圧室53内の
負圧Pを間接的に検出する。この場合のエンジンの自動
停止及び自動始動にかかる処理を、図6,7のフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0039】図6のS110の処理は図3のS10と同
じである。エンジン自動停止条件が成立した場合には
(S110:YES)、S120へ移行し、エンジン4
0を停止すると共に、推定負圧値Pとして初期値P0を
設定する。この初期値P0は、エンジン40を停止する
際の負圧Pを例えば実験などによって求めておいた値な
どを用いればよい。
【0040】そして、続くS130では、負圧Pの推定
を行う。このS130での負圧推定処理について、図7
のフローチャートを参照してさらに説明する。図7の最
初のステップS210では、S0←Sとする。このS0
とは、ストローク検出間隔Δt時間前のストロークSの
ことであり、S210では、Δt時間前のストR−クS
をS0に代入する。続くS210では、ブレーキストロ
ークセンサ25によってブレーキペダル56のストロー
クSを検出する。そして、S230にて、S220にて
検出したストロークSがS210で設定されたS0より
も小さいかどうかを判断する。S≧S0であれば(S2
30:NO)、そのまま本ルーチンを終了して図6のS
140へ戻る。一方、S<S0である場合(S230:
YES)、つまりブレーキペダルがゆるむ状態であるな
らば、S240にて下式に基づいて負圧Pの更新を行
う。
【0041】P←P+k(S−S0) ここで、係数kは正の値であり、S230にて肯定判断
の場合にはS−S0<0となるため、Pは小さくなって
いく。S240の処理後は、本ルーチンを終了して図6
のS140へ移行する。
【0042】S140では、S130にて推定された負
圧Pが所定の第1負圧P1よりも大きいか否かを判定す
る。そして、推定負圧P>第1負圧P1の場合には(S
140:YES)、S150へ移行し、エンジン40の
自動始動条件が成立したか否かを判断する。そして、始
動条件が成立すれば(S150:YES)、S160へ
移行してエンジン40を始動させる。また、始動条件が
成立しない場合には(S150:NO)、S130へ戻
る。
【0043】一方、推定P≦第1負圧P1の場合には
(S140:NO)、S150での判定ステップを経る
ことなくS160へ移行して、エンジン40を始動させ
る。これらS130〜S160の処理は、上述した第1
実施例と同様であり、第1実施例にて負圧Pを検出(S
30)していたのに対し、本第2実施例では負圧Pを推
定(S130)する点だけが異なる。また、S160で
のエンジン始動処理は、図4に示す内容であるので繰り
返さない。
【0044】S160にてエンジンが始動され、駆動状
態(自立運転状態)となっている場合には、エンジン始
動後、所定時間経過したか否かを判断する(S17
0)。そして、所定時間が経過したら(S170:YE
S)、S110へ戻る。エンジンが始動して所定時間経
過すれば負圧を確実に確保できるであろうという考えに
基づく、したがって、確実な負圧が確保できるような
「所定時間」が採用される。なお、このようにしたの
は、本方式ではエンジン駆動中に負圧Pを推定できない
ためである。
【0045】この第2実施例においても、上述した第1
実施例の場合と同様に、図5(b)に示すような動作を
実現でき、ブレーキ倍力装置50の機能を適切に確保で
きるようなエンジンの自動停止始動の制御を行うことが
できる。なお、この第2実施例では、図7のS240に
示すように、負圧Pの推定のために、P←P+k(S−
S0)という算出式を用いた。これは、エンジン停止直
前の負圧室の推定負圧PS とストローク変動量(S−S
0)との関数f(PS ,S−S0)の一具体例であり、
それ以外の算出式を用いてもよい。
【0046】[その他] (1)上記実施例では、ブレーキ倍力装置として、エン
ジン40にて発生するインテークマニホルドの負圧及び
大気圧を利用したものを例に挙げたが、ブレーキ倍力装
置としては、例えばバキュームポンプ等の他の圧力源を
利用したものを採用できる。但し、その場合も、エンジ
ン40が駆動することによって負圧源から負圧が発生す
ることが前提である。
【0047】(2)また、上記実施例では、負圧検出手
段として、負圧室53内の負圧を直接検出する負圧室圧
力センサ26を採用したが、例えば図1に示すエンジン
40と負圧室53とを連通する管路46の圧力を検出す
るセンサであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエンジンの自動停止始動装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】ブレーキ倍力装置及びその周辺の概略構成を示
すブロック図である。
【図3】第1実施例のエンジンの自動停止及び自動始動
にかかる処理を示すフローチャートである。
【図4】 図3の処理中のエンジン始動にかかる処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図5】エンジン停止中にブレーキペダルを上下動させ
た場合のブレーキ倍力装置の負圧室内の負圧変化を示す
タイムチャートである。
【図6】第2実施例のエンジン自動停止及び自動始動に
かかる処理を示すフローチャートである。
【図7】図6の処理中の負圧推定にかかる処理ルーチン
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…自動停止始動装置 2…マスタシリン
ダ 21…エンジン回転数センサ 22…吸気管圧力
センサ 23…車速センサ 24…アクセル開
度センサ 25…ブレーキストロークセンサ 26…負圧室圧力
センサ 31…スタータ 32…イグナイタ 33…燃料噴射弁 40…エンジン 46…管路 47…チェック弁 50…ブレーキ倍力装置 51…ダイアフラ
ム 52…変圧室 53…負圧室 55…マスタシリンダ 56…ブレーキペ
ダル 59…プッシュロッド 60…油圧制御回
路 61…第1メカ弁 62…第2メカ弁 66…連通路 67…導入部 B…分岐点
フロントページの続き Fターム(参考) 3D041 AA00 AC27 AC28 AD02 AD12 AD41 AD51 AE08 AE09 AF07 3G084 BA13 BA16 BA28 CA00 CA01 CA03 CA07 DA00 EA07 EA11 EB00 FA05 FA06 FA33 FA36 3G092 AC03 BA10 BB10 CB04 EA09 EA14 EA15 EA18 FA03 GB08 HA05Z HE01Z HF00Z HF05X HF05Z HF08Z HF21Z HF26Z 3G093 BA21 BA22 CA00 CA02 CA04 DA01 DA03 DA12 DB05 DB15 DB21 DB23 EA05 EA12 EB00 EC02 FA11 FB00 FB02 FB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の停止条件が成立した場合には、エン
    ジンを自動的に停止させ、前記エンジンの自動停止後、
    所定の始動条件が満たされた場合には、スタータに通電
    して車両のエンジンを自動的に始動させるエンジンの自
    動停止始動装置であって、 前記エンジンが駆動することで負圧源からの負圧が導入
    される負圧室と、前記負圧室よりも高い圧力が導入され
    る変圧室との圧力差によって、乗員によるブレーキペダ
    ルの踏み込み時の踏力を倍力するブレーキ倍力装置にお
    ける前記負圧室の負圧を検出する負圧検出手段を備え、 前記エンジンの自動停止後、前記負圧検出手段によって
    検出された負圧が所定の第1の負圧を確保できない状態
    となっている場合には、前記始動条件の成否にかかわら
    ず、前記エンジンを自動的に始動させることを特徴とす
    るエンジンの自動停止始動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエンジンの自動停止始動装
    置において、 前記第1の負圧を確保できない場合に前記エンジンを自
    動的に始動させた後、前記負圧検出手段にて検出された
    負圧が所定の第2の負圧を確保できる状態となるまでは
    前記エンジンの自動停止を禁止し、前記第2の負圧を確
    保できる状態となった後で前記エンジンの自動停止を許
    可することを特徴とするエンジンの自動停止始動装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のエンジンの自動停止始動装
    置において、 前記エンジンの自動始動動作における前記スタータの駆
    動が終了してはじめて前記エンジンの自動停止を許可す
    ることを特徴とするエンジンの自動停止始動装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載のエンジンの
    自動停止始動装置において、 前記負圧検出手段は、圧力センサによって前記負圧室の
    負圧を直接検出するものであることを特徴とするエンジ
    ンの自動停止始動装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれか記載のエンジンの
    自動停止始動装置において、 前記負圧検出手段は、前記ブレーキペダルのストローク
    変動量に基づいて前記負圧室の負圧を間接的に検出する
    ものであることを特徴とするエンジンの自動停止始動装
    置。
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Cited By (5)

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