JP2001140025A - 薄鋼板の製造方法 - Google Patents

薄鋼板の製造方法

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JP2001140025A JP32375299A JP32375299A JP2001140025A JP 2001140025 A JP2001140025 A JP 2001140025A JP 32375299 A JP32375299 A JP 32375299A JP 32375299 A JP32375299 A JP 32375299A JP 2001140025 A JP2001140025 A JP 2001140025A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深絞り加工用等の薄鋼板製造において、冷延
工程を省略するとともに、焼鈍工程を著しく簡略化す
る。また酸洗工程も省略可能とする。 【解決手段】 α単相またはα+γ二相域で最終圧延を
行い厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、コイルに巻き取り、
コイル状で通電加熱により再結晶焼鈍を行い、必要に応
じ水冷条件によりスケール除去する。またストリップ状
で誘導加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行い、水
冷条件によりスケール除去する。さらに、熱延における
Ar3 変態利用デスケと、焼鈍工程におけるコイル状また
はストリップ状でのスケール還元とを組合わせ、あるい
は変態利用デスケとスケール還元の一方を行う。 【効果】 大幅な工程省略、工程簡略化によるコスト削
減、省エネ、製造工期の短縮、廃酸処理不要など。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、深絞り加工など各
種加工用に使用される低炭素または極低炭素薄鋼板の製
造方法において、冷間圧延工程を省略するとともに、焼
鈍工程を著しく簡略化した方法に関するものである。ま
た、さらに酸洗工程も省略した方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】深絞り加工など各種加工用の薄鋼板に
は、r値が高く、かつ延性の優れた材質を有すると共
に、表面性状の優れたものが要求されている。そのため
従来から、低炭素鋼または極低炭素鋼の連鋳スラブなど
を素材とし、熱間圧延、連続酸洗、冷間圧延、連続焼鈍
の各工程を経て製造される冷延鋼板が使用されている。
【0003】熱間圧延工程では、加熱されたスラブに対
して高圧水を噴射するデスケーリング処理(以下デスケ
処理と略)を行ったのち粗圧延し、ついで同様のデスケ
処理を行って仕上圧延し、冷却してコイルに巻き取る。
デスケ処理によりスラブや鋼帯表面の厚い酸化スケール
は除去されるが、仕上圧延およびその後の冷却中に新た
な酸化スケールが生成するので、次工程の連続酸洗ライ
ンにおいて、コイルを巻き戻し、ストリップ状で酸洗槽
に通板し、鋼帯表面のスケールを酸洗除去したのち冷間
圧延する。
【0004】冷間圧延後の連続焼鈍工程では、冷延コイ
ルを巻き戻し、ストリップ状で、鋼帯表面に付着してい
る圧延油やその反応生成物などを除去するための清浄処
理を行ったのち、非酸化性雰囲気の炉内を通過させて加
熱し再結晶焼鈍を行い、同雰囲気で冷却する。次いで連
続焼鈍ラインのインラインミルで、またはオフラインミ
ルでスキンパス圧延を行い、巻き取って製品コイルとす
る。
【0005】近年、連鋳スラブなど素材品質の向上や熱
間圧延技術の向上に伴って、材質および表面性状の優れ
た熱延鋼板が製造できるようになり、従来は冷延鋼板が
使用されていた分野にも、比較的厚手のものについては
熱延鋼板が使用され始めている。また、高いr値が要求
される薄手の低炭素鋼板についても、冷間圧延工程を省
略した製造法、すなわち深絞り加工性に優れた熱延鋼板
の製造法が既に開発されている。
【0006】たとえば特開昭59−226149号公報
には、TiとNbの一方または双方を添加した低炭素低
窒素鋼について、500℃以上Ar3 点以下の温度範囲で
潤滑を施しつつ合計圧延率50%以上の圧延を行い、そ
の後の冷却、巻取あるいは焼鈍過程において再結晶させ
ることにより、平均r値1.1以上の成形性の優れた熱
延鋼板を製造する方法が開示されている。
【0007】また特開昭62−192539号公報に
は、Al、TiおよびNbを添加した低炭素鋼につい
て、粗圧延において980〜1100℃の温度範囲で2
0%/パス以上の大圧下を少なくとも1パス行い、仕上
圧延をAr3 点〜930℃で終了し、仕上圧延におけるAr
3 +150℃以下での全圧下量を90%以上とし、60
0〜800℃で巻き取ることにより、平均r値を高めた
熱延鋼板の製造法が開示されている。これらの方法にお
いて、熱間圧延後の鋼板の再結晶焼鈍には、前記のよう
な連続焼鈍工程が必要とされている。
【0008】また従来の熱間圧延工程で行われているデ
スケ処理は、高温の鋼材表面に生成している厚い酸化ス
ケールに対し、通常は5〜15MPa 程度、難デスケ材に
はそれ以上の圧の高圧水を噴射し、その衝撃でスケール
を除去するものである。しかしこのデスケ処理は、その
後の熱間圧延において有害となる厚いスケールを除去す
るために行われ、仕上圧延および冷却中には新たなスケ
ールが生成する。
【0009】このため、上記技術等により冷間圧延工程
が省略できても、上記のような熱延鋼帯の酸洗処理は必
要であった。従来の連続酸洗ラインでは、主として塩酸
や硫酸を使用する酸洗処理によってスケールを除去して
おり、酸洗の負荷を軽減するために、曲げやブラスト処
理などの機械的処理を併用すること、さらには酸洗時に
電気化学処理を施すことも行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
薄鋼板の製造方法では、たとえ冷間圧延工程を省略でき
ても、熱延鋼帯の酸洗工程および焼鈍工程は必要として
いた。従来の連続焼鈍工程では、非酸化性雰囲気で輻射
加熱したのち非酸化性ガスを吹き付けて冷却しているの
で、加熱および冷却に時間を要し、設備的にも大規模な
ものとなっていた。また酸洗工程では酸洗槽およびその
周辺設備や関連設備の保全、酸洗廃液処理などが必要で
あり、そのためのコストが増大している。今後、環境問
題などにより廃酸処理はますます厳しく、その処理コス
トの高騰は避け難い問題となっている。
【0011】そこで本発明が解決しようとする課題は、
深絞り加工など各種加工用に使用される低炭素または極
低炭素薄鋼板の製造方法において、冷間圧延工程を省略
すると共に、連続焼鈍工程を著しく簡略化したうえで、
r値および延性の高い材質と優れた表面性状を有する製
品を得ることである。また、さらに酸洗工程をも省略す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1発明法は、低炭素鋼または極低炭素鋼の
素材を熱間圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最終
圧延を行って厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、コイルに巻
き取り、コイル状にて通電加熱により再結晶焼鈍を行う
ことを特徴とする薄鋼板の製造方法である。
【0013】第1発明法の第1の態様として、再結晶焼
鈍を行った後の冷却において、pHが−2〜4の冷却水
で冷却するのが好ましい。また第2の態様として、冷却
水中で鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm2
直流または交流を印加することが好ましい。また第1の
態様と第2の態様を組合わせ、pHが−2〜4の冷却水
中で、鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm2
直流または交流を印加することが好ましい。さらに第3
の態様として、熱間圧延時のα単相域またはα+γ二相
域において、高圧水によるデスケーリングを施すことが
好ましい。さらにまた第4の態様として、再結晶焼鈍に
おいて、通電終了後のコイルの雰囲気を還元性雰囲気に
することが好ましい。
【0014】第2発明法は、低炭素鋼または極低炭素鋼
の素材を熱間圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最
終圧延を行って厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリッ
プ状にて誘導加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行
い、その後pHが−2〜4の冷却水で冷却することを特
徴とする薄鋼板の製造方法である。
【0015】第3発明法は、低炭素鋼または極低炭素鋼
の素材を熱間圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最
終圧延を行って厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリッ
プ状にて誘導加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行
い、その後の冷却において、冷却水中で鋼板の単位面積
当たり1×10-5〜10A/cm2 の直流または交流を印加
することを特徴とする薄鋼板の製造方法である。
【0016】第4発明法は、低炭素鋼または極低炭素鋼
の素材を熱間圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最
終圧延を行って厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリッ
プ状にて誘導加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行
い、その後の冷却において、pHが−2〜4の冷却水中
で鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm2 の直流
または交流を印加することを特徴とする薄鋼板の製造方
法である。
【0017】第2発明法、第3発明法および第4発明法
の第1の態様として、熱間圧延時のα単相域またはα+
γ二相域において、高圧水によるデスケーリングを施す
ことが好ましい。また第2の態様として、熱間圧延され
た走行中の鋼帯を、還元性雰囲気にさらす還元性雰囲気
にさらすことが好ましい。さらに第3の態様として、再
結晶焼鈍を還元性雰囲気にて行うことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は上記のような第1発明法
〜第4発明法である。その基本構成は、低炭素鋼または
極低炭素鋼の素材を熱間圧延し、再結晶焼鈍し、水冷す
る各工程からなる。各発明法とも、冷間圧延工程を省略
するために素材を低炭素鋼または極低炭素鋼とし、熱間
圧延ではα単相域またはα+γ二相域で最終圧延を行っ
て厚さ3.0mm以下の製品厚の鋼帯とし、ついで再結晶
焼鈍を行う。製品厚の下限は特には定めないが、熱間圧
延により鋼帯の幅方向および長さ方向に均一な板厚が得
られる0.5mm程度までとすることができる。再結晶焼
鈍はコイル状またはストリップ状で行う。
【0019】素材の低炭素鋼は、C含有量が重量%にて
0.02%以上0.1%以下の鋼、極低炭素鋼はC含有
量が同じく0.02%未満の鋼である。またTiやNb
等の炭化物および窒化物形成元素、Alなどの窒化物形
成元素を添加することで固溶炭素や固溶窒素を低減した
鋼も対象となる。これら素材は、加熱された連鋳スラブ
などを従来法と同様の熱間圧延ラインにて粗圧延し、粗
圧延前後に高圧水噴射によりデスケ処理したものとする
ことができる。また連続鋳造設備のインラインミルでス
ラブを圧延し、コイルに巻き取ったものを素材とするこ
ともできる。
【0020】熱間圧延においてα単相域またはα+γ二
相域で最終圧延を行い、ついで再結晶焼鈍を行うことに
より、板面に平行な{111}面と{100}面の比
{111}/{100}が高い集合組織となり、r値が
高くかつ延性の優れた材質が確保される。γ単相域で最
終圧延を行った場合には、再結晶後、このようなr値の
高い集合組織にはならない。α+γ二相域におけるα相
の割合は、およそ10%以上あればよい。最終圧延は高
潤滑状態で行い、望ましくは摩擦係数を0.2以下とす
ることにより、表面近傍の集合組織を板厚中心部の集合
組織に近付けることができ、再結晶焼鈍後、平均r値が
1.1以上の薄板が得られる。再結晶焼鈍はコイル状ま
たはストリップ状で行い、加熱温度はα単相域の700
〜900℃でよい。
【0021】第1発明法は、前記基本構成の再結晶焼鈍
工程をコイル状にて通電加熱により行う。上記のよう
に、α単相域またはα+γ二相域で熱間圧延の最終圧延
を行って厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、コイルに巻き取
り、図2の例のようにコイル6をコイル焼鈍炉7に装入
し、通電加熱により再結晶焼鈍を行う。再結晶焼鈍は、
一旦冷却したコイルを加熱して行ってもよいが、最終圧
延のまま冷却することなく巻き取ったコイルについて行
うこともできる。後者は投入エネルギーが少なくなり好
ましい。通電加熱前の鋼帯表面には、熱延およびその後
の冷却や巻取時に生成した酸化被膜が存在するので、こ
の被膜が絶縁体となって、コイル形成する鋼帯同士の電
気的接触が防止される。このため鋼帯長手方向に均一な
短時間加熱を行うことができる。
【0022】通電加熱は、図2のような変圧器式とする
のが望ましい。本例では鋼帯コイル6内にトランス8を
通し、コイル6のトップとエンドを短絡させ、一次コイ
ル9に交流電流を流すことで、二次コイルとなったコイ
ル6に電流を誘起させる。このような変圧器式では鋼帯
に誘起される電圧により電流が流れるため、鋼帯の長手
方向に高電圧がかからず、スパークの発生が回避され、
かつ安全な設備となる。
【0023】第1発明法において、再結晶焼鈍を行った
鋼帯の表面に形成されている酸化スケールを除去するに
は、従来のような連続酸洗ラインに通板してもよいが、
焼鈍後の水冷却過程で除去することができる。すなわち
第1発明法の第1の態様として、pHが−2〜4の冷却
水で冷却することによりスケールを除去するのが好まし
い。具体例を示すと、図3のように再結晶焼鈍後の鋼帯
コイル6を巻戻機12に装着し、ストリップ状にして冷
却水槽14に通し、上記pHの冷却水で冷却する。図3
は後記第2の態様の例を示したものであるが、第1の態
様では冷却スプレー16から上記pHの冷却水をスプレ
ーすればよい。また図示しないシンクロールを使用して
水槽14内の該冷却水に通板してもよい。
【0024】pHを−2〜4とするには、塩酸、硫酸、
硝酸、あるいは水の電気分解時に陽極で生成する酸化電
位水等を添加する。巻戻機12に装着したコイル6は、
シールカバー13などにより非酸化性雰囲気とし、新た
な酸化スケールの生成を回避あるいは抑制する。冷却後
はリンスノズル19により洗浄し、水切ノズル20で水
分を取り除き、乾燥して巻取機21でコイル6とする。
その後、スキンパス圧延を行って製品コイルとする。
【0025】一般に高温の鋼材を水冷すると、鋼材表面
が酸化されてスケールが生成する。しかし第1の態様で
は、冷却水中の水素イオン濃度を増大し、下記(1)式
による鉄の溶解反応、および下記(2)式によるスケー
ルの溶解反応を増大させることで、コイル状での通電加
熱時に絶縁体となった酸化被膜を除去する。冷却水のp
Hを4以下としたことで、さらに(1)式および(2)
式の反応が高温の鋼材表面で起きるため、(1)式およ
び(2)式の反応をスケールが剥離するのに十分な量と
することができる。pHが−2未満では冷却水の取扱い
が危険であり好ましくない。 Fe+2H+ →Fe2++H2 ……………… (1) FeO+2H+ →Fe2++H2 O …………… (2)
【0026】また第1発明法の第2の態様として、冷却
水中で鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm2
直流または交流を印加することによりスケールを除去す
るのが好ましい。この場合の冷却水は中性であってもよ
い。十分な反応量とするのに1×10-5A/cm2 の電流密
度が必要であり、10A/cm2 を超えると陰極での水素発
生量が多くなり安全上好ましくない。具体例を示すと、
図3のように再結晶焼鈍後の鋼帯コイル6を巻戻機12
に装着し、ストリップ状にして冷却水槽14に通し、走
行中の鋼帯に通電ロール15を接触させ、絶縁ロール1
8で支持しつつ、対向する電極17との間に電圧を付与
する。通電ロール15は、冷却水槽14の入側および出
側の一方または双方に設けることができる。
【0027】巻戻機12に装着したコイル6は、シール
カバー13などにより非酸化性雰囲気とし、新たな酸化
スケールの生成を回避あるいは抑制する。冷却後はリン
スノズル19により洗浄し、水切ノズル20で水分を取
り除き、乾燥して巻取機21でコイル6とする。その
後、スキンパス圧延を行って製品コイルとする。この第
2の態様では、正の電流を流した場合は下記(3)式に
よる鉄の溶解反応が量的に増大し、負の電流を流した場
合は下記(4)式の反応が量的に増大し、上記酸化被膜
を安定して除去し得る反応量が確保される。 Fe→Fe2++2e- ………………… (3) 2H+ +2e- →H2 ………………… (4)
【0028】また上記第1の態様および第2の態様を組
合わせ、pHが−2〜4の冷却水中で、鋼板の単位面積
当たり1×10-5〜10A/cm2 の直流または交流を印加
することで、より効果的にスケールを除去することがで
きる。具体的には、図3において冷却スプレー16から
上記pHの冷却水をスプレーしつつ、電極17との間に
電圧を印加すればよい。
【0029】また第1発明法において、熱間圧延後のス
ケールを低減するのが好ましい。そこで第1発明法の第
3の態様として、熱間圧延時のα単相域またはα+γ二
相域において、高圧水によるデスケーリングを施すのが
好ましい。具体例を示すと、図1のように、素材の鋼帯
1を熱間圧延機2で連続圧延し、最終圧延機3よりも前
で高圧水デスケ装置4によりデスケーリングを行う。デ
スケーリングは最終圧延機3の直前でもよく、図示のよ
うに最終から2番目の圧延機の直前でもよい。熱延後は
非酸化性ガスを吹き付ける等により強制冷却し、あるい
は冷却せずに、非酸化性雰囲気で巻取機5により巻き取
りコイル6とする。その後、コイル6を炉に装入して再
結晶焼鈍する。
【0030】鋼材がγ相からα相に変態するとき、地鉄
の鋼は変態により体積膨脹するのに対し、スケールは体
積膨脹しないためスケールと地鉄の界面に応力が働く。
低炭素鋼では、この変態(Ar3 変態)に伴い鋼が約1%
膨脹する。この膨脹量は、鋼を変態させることなく室温
から1000℃まで加熱したときの熱膨張量よりも大き
い。本発明法は、熱間圧延の最終圧延をα単相域または
α+γ二相域で行うので、熱間圧延機2での圧延の間に
γ相の全部または一部をAr3 変態させる。第3の態様
は、この変態により上記界面に発生した応力と高圧水の
相乗効果によってスケールを剥離する。噴射圧は、従来
の熱間圧延における高圧水デスケ装置4での圧力5〜1
5MPa 程度でよい。
【0031】r値の高い集合組織にするため、最終圧延
時のα相の割合はおよそ10%以上あればよいことを前
に述べたが、スケール剥離に際しても、α相の割合がこ
の程度以上となるようにγ相をAr3 変態させればよい。
第3の態様によりスケールを剥離しても、剥離後の熱延
およびその後の冷却や巻取時に、非酸化性雰囲気ではあ
っても薄い酸化被膜が生成するので、コイル状での通電
加熱に際しては、この被膜が絶縁体となって鋼帯同士の
電気的接触が防止される。また第3の態様を行った後、
上記第1の態様または第2の態様または第1の態様と第
2の態様の組合わせを行うと、より効果的にスケールが
除去できる。
【0032】さらに第1発明法において、再結晶焼鈍工
程でのスケール発生を抑制あるいは防止し、さらにはス
ケールを還元するのが好ましい。そこで第1発明法の第
4の態様として、再結晶焼鈍において、通電終了後のコ
イルの雰囲気を還元性雰囲気にするのが好ましい。具体
例を示すと、図2の例において、通電加熱中は鋼帯間の
絶縁体としてスケールが必要なので還元を行わず、通電
終了後のコイル焼鈍炉7内を水素等の還元性ガス雰囲気
にしてスケールを還元する。このとき排気装置11によ
り炉内を排気し、雰囲気ガス供給系10から還元性ガス
を供給する。
【0033】この第4の態様において、積層されてコイ
ルを形成している鋼帯間には、スケール還元により生じ
る水蒸気が滞留し、水蒸気により還元反応が律速され
る。通電加熱によれば鋼帯コイルは短時間で加熱される
ので、再結晶焼鈍が完了するまでに所望のスケール還元
が進行しない場合は、還元性雰囲気ガスの炉内圧増減を
繰り返すことが望ましい。図2の例では、雰囲気ガス供
給系10の開閉と排気装置11の作動オンオフを連動さ
せて繰り返すことにより、炉内圧を所定範囲で増減さ
せ、所定ピッチで繰り返す。雰囲気ガスの炉内圧増減を
繰り返すことにより、鋼帯間の水蒸気と還元性ガスの置
換が促進され、還元時間が短縮される。
【0034】また第4の態様を行った後、上記第1の態
様または第2の態様または第1の態様と第2の態様の組
合わせを行うと、より効果的にスケールが除去できる。
さらに上記第3の態様を行った後、第4の態様を行うの
もより効果的であり、第3の態様および第4の態様を行
った後、第1の態様または第2の態様または第1の態様
と第2の態様の組合わせを行うのもより一層効果的であ
る。
【0035】つぎに第2発明法は、前記基本構成の再結
晶焼鈍をストリップ状にて誘導加熱または通電加熱によ
り行い、その後の水冷却をpHが−2〜4の冷却水で行
う。誘導加熱または通電加熱によれば、鋼帯の再結晶焼
鈍を数秒の短時間加熱で行える。このため、熱延後の鋼
帯を巻き取らずに熱延ラインのオンラインで行うことが
できる。この場合は熱延後の保有熱を利用できる。また
巻き取ったのちオフラインで巻き戻して行うことができ
る。再結晶焼鈍後の水冷却は、上記第1発明の第1の態
様と同様、上記pHの冷却水槽にストリップを通板し、
あるいは通板中のストリップに上記pHの冷却水をスプ
レーすることにより行うことができ、冷却と同時にスケ
ールが除去される。ただし第1発明法と異なり、図4お
よび図5の例のように、熱間圧延のオンラインで、再結
晶焼鈍に引き続き冷却を行うことができる。
【0036】誘導加熱は、図4の例に示すように、誘導
加熱装置27の間に鋼帯1を通過させ、鋼帯に誘導電流
を発生させて行う。通電加熱は変圧器式で行うのが好ま
しい。変圧器式で通電するには、図5の例に示すよう
に、走行中の鋼帯1を囲繞するようにトランス26を設
け、トランス26を挟んで鋼帯1に通電ロール24およ
び25を接触させ、両通電ロール24,25を電気的に
接続して二次コイル形成する。そして、トランス26の
図示しない一次コイルに電流を流すことで鋼帯1に二次
電流を発生させる。
【0037】つぎに第3発明法は、前記基本構成の再結
晶焼鈍をストリップ状にて誘導加熱または通電加熱によ
り行い、その後の水冷却に際し、冷却水中で鋼板の単位
面積当たり1×10-5〜10A/cm2 の直流または交流を
印加する。再結晶焼鈍は上記第2発明法におけると同様
である。水冷却は上記第1発明の第2の態様と同様、図
4および図5の例のように、冷却水槽14に通し、走行
中の鋼帯に通電ロール15を接触させ、絶縁ロール18
で支持しつつ、対向する電極17との間に電圧を付与し
て行うことができ、冷却と同時にスケールが除去され
る。通電ロール15は、冷却水槽14の入側および出側
の一方または双方に設けることができる。ただし第1発
明法と異なり、熱間圧延のオンラインで、再結晶焼鈍に
引き続き冷却を行うことができる。
【0038】つぎに第4発明法は、前記基本構成の再結
晶焼鈍をストリップ状にて誘導加熱または通電加熱によ
り行い、その後の水冷却に際し、pHが−2〜4の冷却
水中で鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm2
直流または交流を印加する。再結晶焼鈍は上記第2発明
法におけると同様である。水冷却は、図4および図5の
例のように、冷却水槽14に通し、冷却スプレー16か
ら上記pHの冷却水をスプレーし、走行中の鋼帯に通電
ロール15を接触させ、絶縁ロール18で支持しつつ、
対向する電極17との間に電圧を付与して行うことがで
き、冷却と同時にスケールが除去される。通電ロール1
5は、冷却水槽14の入側および出側の一方または双方
に設けることができる。第4発明法でも、熱間圧延のオ
ンラインで、再結晶焼鈍に引き続き冷却を行うことがで
きる。
【0039】上記第2、第3および第4発明法におい
て、熱間圧延後のスケールを低減するのが好ましい。そ
こで第2、第3、および第4発明法の第1の態様とし
て、熱間圧延時のα単相域またはα+γ二相域におい
て、高圧水によるデスケーリングを施すのが好ましい。
このデスケーリングは、上記第1発明法における第3の
態様と同様である。
【0040】また第2、第3および第4発明法におい
て、熱間圧延後、再結晶焼鈍までの間でスケールを還元
するのが好ましい。そこで第2の態様として、熱間圧延
された走行中の鋼帯を還元性雰囲気にさらすのが好まし
い。具体例を示すと、図4および図5のように、熱間圧
延された鋼帯1の通過ラインに還元パッド22を設け、
還元パッド22内を水素等の還元性雰囲気にして、鋼帯
1を通過させることで、表面酸化スケールを還元するこ
とができる。
【0041】高温の鉄酸化物は水素含有雰囲気で還元さ
れるが、熱延鋼帯の表面酸化スケールを熱延後のオンラ
インで通板中に還元除去するのは、還元所要時間および
通板速度から導出される還元装置の長さが膨大なものと
なり、実用的には不可能とされていた。しかし本発明者
らの実験結果、鋼板表面の1〜3μm厚さのスケール
が、800℃程度の温度で2秒以内に還元除去されるこ
とが判明した。その理由を解明すべく詳細な実験観察を
行ったところ、厚さ1μm以上の比較的厚いスケール
は、水素ガスに接触する表面から還元が進行して還元鉄
層が形成されるが、還元による体積減少に伴い、限界の
厚さを超えた還元鉄層には厚さ方向にクラックが発生す
る。すると、このクラックを通して侵入する水素ガスに
よってスケールが還元されるので、還元鉄層を拡散して
くる水素による還元に比べてはるかに高速でスケール還
元が進行していくことが判明した。
【0042】第2、第3および第4発明法の第2の態様
はこの実験事実に基づくものであり、熱間圧延後にスト
リップ状で通板中の鋼帯を、熱間圧延ラインのインライ
ンにて還元することができる。この第2の態様を行うに
あたり、熱間圧延において上記第1の態様を行っておく
のがより効果的である。
【0043】さらに第2、第3および第4発明法におい
て、再結晶焼鈍工程でのスケール発生を抑制あるいは防
止し、さらにはスケールを還元するのが好ましい。そこ
で第3の態様として、再結晶焼鈍を還元性雰囲気にて行
うのが好ましい。具体例を示すと、再結晶焼鈍を誘導加
熱で行う場合は、図4のように誘導加熱装置27の部分
をシールカバー23で囲み、内部を水素ガスなどの還元
性雰囲気とする。再結晶焼鈍を通電加熱で行う場合は、
図5のように、通電ロール24および25とトランス2
6の部分をシールカバー23で囲み、同様に還元性雰囲
気とする。
【0044】この第3の態様を行うにあたり、熱間圧延
において上記第1の態様を行っておくのがより効果的で
ある。また、熱間圧延と再結晶焼鈍の間において上記第
2の態様を行っておくのもより効果的である。さらに、
熱間圧延において第1の態様を行い、かつ、熱間圧延と
再結晶焼鈍の間において上記第2の態様を行っておくの
がより一層効果的である。
【0045】図4および図5は、第3発明および第4発
明法について、第1の態様、第2の態様および第3の態
様を連続して行う例である。素材の鋼帯1を熱間圧延機
2で連続圧延し、最終圧延機3より前で高圧水デスケ装
置4によりデスケーリングを行う。デスケーリングを行
うときの鋼帯1は、α単相域またはα+γ二相域であ
り、最終圧延機3での圧延時もα単相域またはα+γ二
相域である。続いて水素等の還元性雰囲気にした還元パ
ッド22を通過させ、スケールを還元する。
【0046】その後、シールカバー23で還元性雰囲気
に維持された加熱装置を通し、図4では誘導加熱によ
り、図5では通電加熱によりそれぞれ再結晶焼鈍を行
う。その後、冷却水槽14に通し、走行中の鋼帯に通電
ロール15を接触させ、絶縁ロール18で支持しつつ、
冷却スプレー16から冷却水をスプレーし、対向する電
極17との間に電圧を付与し、鋼板の単位面積当たり1
×10-5〜10A/cm2 の直流または交流を印加し、リン
スノズル19により洗浄し水切ノズル20水を切って巻
取機21でコイル6に巻き取る。このとき、冷却スプレ
ー16からの冷却水は第3発明では中性でもよく、第4
発明法ではpH−2〜4とする。なお第2発明法は、冷
却水槽14においてpHが−2〜4の冷却水に浸漬する
か、あるいは該冷却水をスプレーする。
【0047】
【実施例】(第1発明例) C含有量0.04重量%の
低炭素鋼スラブを、粗圧延に引き続き仕上圧延を行って
厚さ0.5mmの鋼帯とした。熱延ラインでは一部につい
て、図1のように高圧水デスケ装置4により5.0MPa
の高圧水噴射を行った。このときの鋼帯組織はα単相で
あった。高圧水噴射しなかった場合の鋼帯はα相が15
%以上のα+γ二相組織であった。熱延後は非酸化性雰
囲気で巻取機5によりコイル6とし、コイル状で再結晶
焼鈍を行った。
【0048】再結晶焼鈍は図2のような変圧器式の通電
加熱により、700℃から850℃まで5分で加熱し、
850℃で10分間保定した。通電終了後の炉内には、
雰囲気ガス供給系10により水素10%窒素90%の還
元性ガスを供給し、一定の雰囲気組成で一定の圧力にな
るように維持した。また、ガス供給系10と排気装置1
1を連動させ、圧力差0.01MPa 、ピッチ1分の圧力
スイングを行った。焼鈍後のコイル6は直ちに冷却装置
に移し、図3のように、非酸化性雰囲気のシールカバー
13内で巻戻機12に装着し、巻き戻して冷却水槽14
に通板し、ストリップ状で水冷した。冷却水は塩酸を加
えてpHを調整した。また、冷却中の鋼帯1への印加電
流も調整した。
【0049】得られた鋼板は、平均r値が1.0〜1.
2の範囲の良好な材質であった。また鋼帯コイルを展開
して表面観察し、残存スケール厚を測定した。その結
果、表1に示すように、第1発明例1〜6はいずれも残
存スケール厚が0であり、肉眼的にもスケール残りは認
められなかった。第1発明例7および8は、焼鈍後の冷
却時、pH5.2の冷却水をスプレーし鋼帯に電流を印
加しなかったもので、いずれもスケールが残存したが、
連続酸洗ラインにて塩酸により容易に除去できた。
【0050】
【表1】
【0051】(第2発明例) 第1発明例と同じ成分の
スラブを、粗圧延に引き続き仕上圧延を行い厚さ0.5
mmの鋼帯とし、図4および図5に示すような設備によ
り、ストリップ状で再結晶焼鈍を行い冷却した。熱延で
は、第1発明例と同様、一部については高圧水デスケ装
置4により5.0MPa の高圧水噴射を行った。このとき
の鋼帯組織はα単相であった。高圧水噴射しなかった場
合の鋼帯はα相が15%以上のα+γ二相組織であっ
た。最終圧延機3を出た直後の鋼帯を、水素25%の水
素+窒素雰囲気とした還元パッド22内に1秒間通板し
てスケールを還元したのち、図4の例では誘導加熱装置
27の間を通し、図5の例では変圧器式の通電加熱によ
り、いずれも900℃まで加熱し再結晶焼鈍した。シー
ルカバー23内は水素1%窒素99%の雰囲気として行
った。加熱後は、保定することなく冷却水槽14で、電
流を印加せず冷却スプレー16により冷却した。
【0052】得られた鋼板は、第1発明例と同様、平均
r値が1.0〜1.2の範囲の良好な材質であった。ま
た鋼帯コイルを展開して表面観察し、残存スケール厚を
測定した。その結果、表2に示すように、第2発明例は
いずれも残存スケール厚が0であり、肉眼的にもスケー
ル残りは認められなかった。比較例1および2は、焼鈍
後の冷却時、冷却水のpHが第2発明法の条件をはずれ
たもので、いずれもスケールが残存した。
【0053】
【表2】
【0054】(第3発明例および第4発明例) 上記第
2発明例と同じ条件で、図4および図5に示すような設
備により再結晶焼鈍までを行い、その後、冷却水槽14
で通電ロール15と電極17の間に電流を印加しつつ、
冷却スプレー16により冷却した。得られた鋼板は、第
1発明例と同様、平均r値が1.0〜1.2の範囲の良
好な材質であった。また鋼帯コイルを展開して表面観察
し、残存スケール厚を測定した。その結果、表3に示す
ように、第3発明例および第4発明例はいずれも残存ス
ケール厚が0であり、肉眼的にもスケール残りは認めら
れなかった。比較例1および2は、焼鈍後の冷却時に冷
却水のpHが第2発明例の条件をはずれ、印加した電流
条件が第3発明法の条件をはずれたもので、いずれもス
ケールが残存した。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明法によれば、深絞り加工など各種
加工用に使用される低炭素または極低炭素薄鋼板の製造
方法において、冷間圧延工程を省略すると共に、連続焼
鈍工程が著しく簡略化され、省エネルギーを達成するこ
とができる。さらに、酸洗工程も省略可能である。得ら
れた鋼板は、r値および延性の高い材質と優れた表面性
状を有する。したがって、大幅な工程省略、工程簡略化
による製造コストの削減、省エネ、製造工期の短縮が達
成されるほか、特に環境問題によりますます厳しくなる
廃酸処理の不要化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法における熱間圧延工程の説明図であ
る。
【図2】本発明法における鋼帯コイルの再結晶焼鈍工程
の説明図である。
【図3】本発明法における焼鈍後の水冷却工程の説明図
である。
【図4】本発明法における連続製造工程の説明図であ
る。
【図5】本発明法における別の連続製造工程の説明図で
ある。
【符号の説明】
1…鋼帯 2…熱間圧延機 3…最終圧延機 4…高圧水デスケ装置 5…巻取機 6…コイル 7…コイル焼鈍炉 8…トランス 9…一次コイル 10…雰囲気ガス供給系 11…排気装置 12…巻戻機 13…シールカバー 14…冷却水槽 15…通電ロール 16…冷却スプレー 17…電極 18…絶縁ロール 19…リンスノズル 20…水切ノズル 21…巻取機 22…還元パッド 23…シールカバー 24,25…通電ロール 26…トランス 27…誘導加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒谷 省一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 濱渦 修一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 瀬沼 武秀 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 井田 真樹 堺市築港八幡町1番地 新日本製鐵株式会 社堺製鐵所内 Fターム(参考) 4K037 EA05 FB10 FC08 FD08 FF02 FF03 GA08 HA05 JA01 JA06 4K043 AA01 AB03 BA02 BA04 CA04 CA05 CB01 DA05 EA01 EA07 FA09 FA11 GA01 GA03 HA02 HA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低炭素鋼または極低炭素鋼の素材を熱間
    圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最終圧延を行っ
    て厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、コイルに巻き取り、コ
    イル状にて通電加熱により再結晶焼鈍を行うことを特徴
    とする薄鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 再結晶焼鈍を行った後の冷却において、
    pHが−2〜4の冷却水で冷却することを特徴とする請
    求項1記載の薄鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 再結晶焼鈍を行った後の冷却において、
    冷却水中で鋼板の単位面積当たり1×10-5〜10A/cm
    2 の直流または交流を印加することを特徴とする請求項
    1または2記載の薄鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱間圧延時のα単相域またはα+γ二相
    域において、高圧水によるデスケーリングを施すことを
    特徴とする請求項1、2または3記載の薄鋼板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 再結晶焼鈍において、通電終了後のコイ
    ルの雰囲気を還元性雰囲気にすることを特徴とする請求
    項1、2、3または4記載の薄鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 低炭素鋼または極低炭素鋼の素材を熱間
    圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最終圧延を行っ
    て厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリップ状にて誘導
    加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行い、その後、
    pHが−2〜4の冷却水で冷却することを特徴とする薄
    鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 低炭素鋼または極低炭素鋼の素材を熱間
    圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最終圧延を行っ
    て厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリップ状にて誘導
    加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行い、その後の
    冷却において、冷却水中で鋼板の単位面積当たり1×1
    -5〜10A/cm2 の直流または交流を印加することを特
    徴とする薄鋼板の製造方法。
  8. 【請求項8】 低炭素鋼または極低炭素鋼の素材を熱間
    圧延し、α単相域またはα+γ二相域で最終圧延を行っ
    て厚さ3.0mm以下の鋼帯とし、ストリップ状にて誘導
    加熱または通電加熱により再結晶焼鈍を行い、その後の
    冷却において、pHが−2〜4の冷却水中で鋼板の単位
    面積当たり1×10-5〜10A/cm2 の直流または交流を
    印加することを特徴とする薄鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱間圧延時のα単相域またはα+γ二相
    域において、高圧水によるデスケーリングを施すことを
    特徴とする請求項6、7または8記載の薄鋼板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 熱間圧延された走行中の鋼帯を、還元
    性雰囲気にさらすことを特徴とする請求項6、7、8ま
    たは9記載の薄鋼板の製造方法。
  11. 【請求項11】 再結晶焼鈍を還元性雰囲気にて行うこ
    とを特徴とする請求項6、7、8、9または10記載の
    薄鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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