JP2001138846A - 車両用内装材 - Google Patents

車両用内装材

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JP2001138846A
JP2001138846A JP32277899A JP32277899A JP2001138846A JP 2001138846 A JP2001138846 A JP 2001138846A JP 32277899 A JP32277899 A JP 32277899A JP 32277899 A JP32277899 A JP 32277899A JP 2001138846 A JP2001138846 A JP 2001138846A
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rib
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JP32277899A
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Tetsuo Mekata
哲雄 目加田
Yoshihiko Hashimoto
芳彦 橋本
Nagayasu Adachi
永容 安達
Kazufumi Nakatani
和史 中谷
Yoshikazu Ishii
美和 石井
Junko Yoshida
純子 吉田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い衝撃吸収性能を維持しつつ、リブの突出
高さ寸法を低減でき、車室内空間に迫り出す量を抑える
ことのできる車両用内装材を提供せんとする。 【解決手段】 車両パネル7の車室内側に空間4を介し
て覆設される横断面視略Cの字形状の表皮部材2と、該
表皮部材の車両パネルに臨む裏面側から前記空間内に突
出する複数の板状リブ3とを備え、これら表皮部材2及
び板状リブ3が、試験温度付近における損失正接(ta
nδ)のピーク高さが0.04以上の合成樹脂材料を用
いて一体成形されるとともに、各板状リブ3は、車両パ
ネルの長手方向に交差して表皮部材の側壁21、22間
に渡設される互いに独立した形態で、且つ乗員より衝撃
を受けた際、車両パネルに突出している部分をその突出
途中位置にて座屈変形させるための、切欠き部31、3
2や段差部、薄肉部等の変形誘導手段30を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用内装材に関
し、さらに詳しくは、自動車のフロントピラーやセンタ
ーピラー、ルーフサイドレール等の車両パネルの車室内
側に設けられる車両用内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用内装材は、図15に示す
ように、自動車100のフロントピラー105F、セン
ターピラー105C、ルーフサイドレール105S等の
車両パネルの車室内側にそれぞれ設けられるフロントピ
ラーガーニッシュ101F、センターピラーガーニッシ
ュ101C、ルーフサイドレールガーニッシュ101S
等があり、これら車両用内装材は、車室内の美観を保つ
目的の他に、例えば車両の衝突時などに乗員の体の一部
(頭)が直接当接する部位を塑性変形させることで、乗
員が車体から受ける衝撃力を吸収緩和できるように構成
されている。
【0003】従来から用いられている一般的なフロント
ピラーガーニッシュ101Fは、特開平9−17528
4号公報に記載されているように、例えば図16に示す
横断面視略Cの字形状の表皮部材102と、該表皮部材
102の裏面側において長手方向に延びる板状の縦リブ
103Lと、当該縦リブ103Lに略直交し且つ表皮部
材102の両側壁間に渡設される同じく板状の複数の横
リブ103Wとを備え、フロントピラー105Fを構成
するインナーパネルの突条107に前記リブを当接させ
た状態で固定されるものであり、乗員衝突の際には、主
に前記縦リブ103L及び横リブ103Wの変形、破壊
に伴い衝撃を吸収するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如く、乗員衝突時の運動エネルギーをリブの変形、破壊
だけで吸収させるものでは、米国規格FMVSS201
に規定する頭部衝撃指数で検証される高い衝撃吸収性能
を維持するためには、各リブの突出高さ寸法を大きく取
る必要があり、したがって当該フロントピラーガーニッ
シュ101Fをフロントピラー105Fに装着した状態
では、該フロントピラーガーニッシュ101Fが車室内
空間に大きく迫り出してしまい、乗員に圧迫感を与え、
視界を狭めるとともに、乗降時の妨げとなるといった問
題が生じていた。
【0005】本発明は係る現況に鑑み為されたものであ
り、上記した高い衝撃吸収性能を維持しつつ、リブの突
出高さ寸法を低減でき、車室内空間に迫り出す量を抑え
ることのできる車両用内装材を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の車両用内装材は、車両パネルの車室内側に
空間を介して覆設される横断面視略Cの字形状の表皮部
材と、該表皮部材の車両パネルに臨む裏面側から前記空
間内に突出する複数の板状リブとを備え、これら表皮部
材及び板状リブが、試験温度付近(概ね19〜26℃)
における損失正接(tanδ)のピーク高さが0.04
以上である合成樹脂材料を用いて一体成形されるととも
に、各板状リブは、車両パネルの長手方向に交差して表
皮部材の側壁間に渡設される互いに独立した形態で、且
つ乗員より衝撃を受けた際、車両パネルに突出している
部分をその突出途中位置にて座屈変形させる変形誘導手
段を有してなるものである。
【0007】以下、本発明が高い衝撃吸収性能を維持し
つつリブの突出高さ寸法を低減できる理由を、米国規格
FMVSS201を用いて説明する。
【0008】先ず、ダミーヘッド(仮想乗員頭部)の運
動エネルギーE0(J)は、運動方程式より下記(1)式
で表わされる。
【0009】
【数1】
【0010】ここで、mはダミーヘッドの重量[4.6
kg]、vは衝突時のダミーヘッドの速度(m/s)であ
る。
【0011】また、リブの変形により吸収される力学的
エネルギーW(J)は、下記(2)式で表わされる。
【0012】
【数2】
【0013】ここで、αCONSTは衝突した際に発生する
平均加速度(m/s2)、Sはストローク量(m)である。
【0014】従来の車両用内装材は、一般にポリプロピ
レン系樹脂、または、ゴム強化スチレン樹脂(ABS、
AAS、AES)より成形されており、ダミーヘッドが
衝突した際には、上述の如く、その運動エネルギーE0
の殆どがリブの変形によって吸収される結果、(1)式
と(2)式が等価とみなされ、下記の(3)式が成立す
る。
【0015】
【数3】
【0016】ダミーヘッドの運動エネルギーE0がリブ
の変形により効率良く吸収されて、最もストロークが小
さくなるのは、図2(a)に示すように、加速度の立ち
上がり、緩和ともに傾斜がなく、その間の加速度が一定
となる場合である。
【0017】一方、米国規格FMVSS201に規定さ
れる頭部傷害値HIC(d)は、(4)式に基づいて計
算される。
【0018】
【数4】
【0019】この(4)式に
【0020】
【数5】
【0021】g=9.8(m/s2)[重力加速度]
【0022】
【数6】
【0023】v=6.67(m/s)[15mph(マイル/
h)]
【0024】を代入して整理すると、下記(5)式が得
られる。
【0025】
【数7】
【0026】そして、近年自動車メーカー各社が社内基
準としているHIC(d)は800以下であり、車体パ
ネル(ピラーアウター、ピラーインナー等)の撓み変形
により吸収できるエネルギーがHIC(d)に換算して
約100程度であることを考慮すれば、平均加速度の限
界を求める際、(5)式に代入すべきHIC(d)は9
00となり、平均加速度αCONSTが1247.5(m/
s2)以下であれば、前記の基準を満たすこととなる。こ
の平均加速度αCONSTを用いて(3)式を計算すれば、
ストローク量Sの最小値が17.8(mm)となり、した
がって従来の車両用内装材においては、リブの高さが1
7.8mm以上必要であることが分かる。
【0027】また、ダミーヘッド内で実際に計測される
加速度は、図2(b)に示すように、立ち上がり及び緩
和の傾斜分m、nが加味されるため、ストローク量S、
すなわち必要なリブ高さも更に大きくなり、実際のリブ
高さは18〜19mm以上必要であった。
【0028】ところで、ダミーヘッドの衝突の際には、
運動エネルギーE0のごく一部が熱エネルギー等の損失
エネルギーに変換されているが、仮にこの損失エネルギ
ーをより上昇させることが可能であれば、式(3)の代
わりに下記式(6)が成り立ち、リブの変形、破壊等の
力学的エネルギーWによって吸収すべきエネルギーを減
少させ、エネルギー損失率kと吸収に必要なストローク
量Sとの関係を表わす下記表1に示すように、ストロー
ク量Sを減らすことが可能となる。
【0029】
【数8】
【0030】kはエネルギー損失率を示す。
【0031】
【表1】
【0032】そこで、本発明では、このエネルギー損失
率kを上昇させる手段として、車両用内装材を成形する
合成樹脂材料の損失正接(tanδ)に着目し、この損
失正接(以下、tanδと略記する)のピーク高さを
0.04以上の値に上昇させ、成形された高分子材料の
セグメント間におけるミクロブラウン運動を促し、動的
発熱により損失エネルギーを上昇させることにより、リ
ブのストローク量、すなわち必要なリブ高さの低減を可
能としたものである。このことは、HIC(d)をより
低減できることとほぼ同義である。
【0033】試験温度付近におけるtanδのピーク高
さが0.04以上となる合成樹脂材料は、ゴム強化系ス
チレン樹脂(ABS、AES、AAS)、ポリプロピレ
ン系樹脂、又はそれらのアロイ樹脂(ABS+PC等)
に、ノルボルネン重合体、スチレン−イソプレン−スチ
レン(SIS)ブロック共重合体、水添スチレン−イソ
プレン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体、ス
チレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)ブロック
共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合体、クロロ
プレン重合体、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ア
クリロニトリル−ブタジエンラバー(NBR)、ポリウ
レタン、シリコンゴムより選択される1種又は2種以上
を配合してなるものが好ましい。
【0034】ゴム強化系スチレン樹脂(ABS、AE
S、AAS)やポリプロピレン系樹脂は、従来より車両
用内装材として使用されているが、これら合成樹脂材料
は、米国規格FMVSS201で規定される試験温度域
(19〜23℃)のtanδが0.02〜0.03程度
であり、発熱による損失エネルギーは無視できる程度と
なる。本発明では、これらゴム強化系スチレン樹脂(A
BS、AES、AAS)、ポリプロピレン系樹脂、又は
それらのアロイ樹脂をベース樹脂とし、該ベース樹脂に
試験温度付近(19〜26℃)の間で高いtanδを示
す上述したノルボルネン重合体やスチレン−イソプレン
−スチレン(SIS)ブロック共重合体等を配合するこ
とで、合成樹脂材料のtanδのピーク高さを0.04
以上とし、乗員衝突時の損失エネルギーを上昇させるも
のである。
【0035】また、本発明はこれと同時に、成形される
各板状リブの車両パネルに突出している部分をその突出
途中位置にて座屈変形させる変形誘導手段を設けること
で、乗員衝突の際、当該リブが突出基端部に沿って座屈
する前に、その途中部において座屈変形を開始する多段
階の変形破壊が生じ、上記した図2(a)、(b)に示
すような略一定の発生加速度を維持した効率の良い衝撃
吸収特性を示すとともに、加速度緩和の傾斜によるスト
ローク分をより低減可能としたものである。
【0036】ここで、車両パネルの車室内側に突出して
いるパネル突条に対して表皮部材が空間を介して覆設さ
れ、各板状リブの突出端縁は、少なくとも前記パネル突
条の突端面及びその側方に連続した乗員対向側面に略沿
った形状を有するとともに、前記変形誘導手段が、突出
端縁においてパネル突条の突端面と乗員対向側面との二
面当接辺に臨む位置に開口した主要切欠き部を少なくと
も1つ含み、且つ当該突出端縁に設けた切欠き部、段差
部、薄肉部より選択される合計2つ以上の構成部分から
なるものが好ましい。このような板状リブにあっては、
切欠き部の底部、段差部の底辺部、又は薄肉部の底部を
結ぶ仮想線に沿って、上記突出途中位置における座屈が
誘引されるとともに、これら底部や底辺部が、表皮部材
に向けた更なる亀裂の発生起点となり得る。薄肉部の亀
裂を含め、これら亀裂の発生、進行は、より効率の良い
衝撃吸収の作用に貢献するものである。
【0037】上述の表皮部材と板状リブは一体成形され
ているが、本発明の車両用内装材はこれに限らず、表皮
部材と板状リブをそれぞれ前記合成樹脂材料を用いて別
体で成形し、クリップ、熱カシメ、接着剤又は両面テー
プの固着手段を用いて一体的に組み合わせて構成される
ものも好ましい。
【0038】本発明の車両用内装材は、自動車のフロン
トピラーガーニッシュ、センターピラーガーニッシュ、
又はルーフサイドレールガーニッシュとして好適に用い
られる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づき詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら
限定されるものではない。
【0040】図1は、本発明の車両用内装材の一態様で
あるピラーガーニッシュ1を車両パネル5に装着した構
成図を示し、図1、図3及び図4は本発明の第1実施形
態、図5は第2実施形態、図6は第3実施形態、図7は
第4実施形態、図8は第5実施形態を示し、図中符号2
は表皮部材、3は板状リブ(横リブ)をそれぞれ示して
いる。
【0041】先ず、本発明の第1実施形態に係るピラー
ガーニッシュを図1、図3及び図4に基づいて説明す
る。
【0042】ピラーガーニッシュ1は、フロントピラー
部の車両パネル5を構成しているインナーパネル6にお
いて車室内側に突出した長手方向に延びる突端面71及
びその側方に連続する二側面72、73からなるパネル
突条7に対し、衝撃吸収用の空間4を介して覆設される
横断面視屈曲した部位24及び湾曲した部位25からな
る略Cの字形状の表皮部材2と、該表皮部材2のインナ
ーパネル6に臨む裏面23側から空間4内に突出すると
ともに、インナーパネル6の長手方向に交差して、当該
表皮部材2の側壁21、22間に渡設される互いに独立
した複数の板状リブ3とから構成されるフロントピラー
ガーニッシュであり、このピラーガーニッシュ1は上記
インナーパネル6に設けた図示しない係止孔に取付け部
材を係止して固定されている。
【0043】各板状リブ3は、その突出端縁33の形状
が少なくともパネル突条7の突端面71及びその側方に
連続した乗員対向側面72に略沿った形状を有し、且つ
乗員より衝撃を受けた際、前記パネル突条7の突端面7
1に向かって突出しているリブ部分3Bをその突出途中
位置にて座屈変形させる変形誘導手段30を備えてお
り、詳しくは、板状リブ3の突出端縁33において前記
パネル突条7の突端面71とその一側方に連続した乗員
対向側面72との二面当接辺74に臨む位置に開口した
主要切欠き部31と、同じく突出端縁33において前記
パネル突条7の突端面71とその他側方に連続した側面
73との二面当接辺75に臨む位置に開口した補助切欠
き部32とから構成されている。
【0044】これら表皮部材2及び板状リブ3は、試験
温度付近(19〜26℃)におけるtanδのピーク高
さが0.04以上の合成樹脂材料を加熱溶融して一体で
射出成形されており、具体的には、ABS樹脂、AES
樹脂、AAS樹脂等のゴム強化スチレン系樹脂や、ポリ
プロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフ
ィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱
可塑性樹脂や、そのアロイ系樹脂等をベース樹脂とし、
これにノルボルネン重合体、スチレン−イソプレン−ス
チレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン(SI)ブロック共重合体、水添スチレン−イソプ
レン−スチレン(水添SIS)ブロック共重合体、水添
スチレン−イソプレン(水添SI)ブロック共重合体、
スチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)ブロッ
ク共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合体、クロ
ロプレン重合体、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
アクリロニトリル−ブタジエンラバー(NBR)、ポリ
ウレタン、シリコンゴム等の添加剤を配合することで、
tanδを0.04以上に調整した合成樹脂材料が用い
られる。
【0045】ベース樹脂に用いるアロイ系樹脂として
は、特に、ゴム強化スチレン系樹脂とポリカーボネート
樹脂とのアロイ系樹脂や、ゴム強化スチレン系樹脂とポ
リアミド系樹脂とのアロイ系樹脂、ゴム強化スチレン系
樹脂とポリエステル系樹脂とポリカーボネート樹脂との
アロイ系樹脂などが好ましい。また、ポリプロピレン系
樹脂としては、ポリプロピレンの単独重合の他、ポリプ
ロピレンとエチレンなどα−オレフィンとの共重合体、
カルボキシル基変性ポリプロピレン、EPRゴム変性ポ
リプロピレン等が好ましい。この場合の共重合の形態
は、ブロック、ランダムの何れでもよい。また、これに
タルク、マイカ等の充填材を別途添加することも好まし
い。
【0046】このようにtanδのピーク高さが0.0
4以上に調整される合成樹脂材料を用いて成形した本実
施形態のピラーガーニッシュ1では、乗員より衝撃を受
けた際、乗員頭部の運動エネルギーの一部を熱エネルギ
ー(損失エネルギー)に変換し、板状リブ3の変形や破
壊等の力学的エネルギーにより吸収すべきエネルギーを
低減させるとともに、当該板状リブ3に設けた各切欠き
部底部31a、32aを結ぶ仮想線8に沿った座屈変形
や、その後の亀裂の発生と進行による仮想線8の移動な
どに基づく多段階の変形破壊が誘引されることで、略一
定の発生加速度を維持した効率の良い衝撃吸収特性を示
すのである。図3は、亀裂が生じないと仮定した場合の
解析結果の一例であり、これによれば車両衝突の際、乗
員頭部により表皮部材の表面から矢印に示す方向に衝撃
力が作用することで、(a)〜(d)の順に主要切欠き
部31の底部31aと補助切欠き部32の底部32aを
結ぶ仮想線に沿ってリブ部分3Bの座屈変形が誘引さ
れ、衝撃を効率良く吸収していることが分かる。
【0047】各板状リブ3の構造を更に詳しくは説明す
れば、主要切欠き部31の底部31a、補助切欠き部3
2の底部32aから、それぞれ表皮部材2の裏面23に
向けて延長した仮想線31b、32bにより、突出方向
に沿った厚み分布又は平均厚みが異なる3つのリブ部分
3A、3B、3Cに区分され、且つ全体の平均厚みは
0.8〜2.8mmの範囲内に設定されている。このよ
うに肉厚の変化する仮想線31b、32bを設けること
で、乗員より衝撃を受けた際には、各仮想線で示した肉
厚境界部に沿って亀裂が案内されるとともに、各板状リ
ブの衝撃吸収特性をより自由に調整可能となる。尚、平
均厚みが0.8mmよりも小さいと、衝撃を受けた板状
リブは衝撃を充分に緩和する前に簡単に表皮部材に底打
ちしてしまい、結果として衝撃を充分に吸収緩和させる
ことが困難になる。また、平均厚みが2.8mmよりも
大きいと、当該板状リブはその座屈強度が過大となって
衝撃を受けた際の発生加速度が大きくなり、要求される
衝撃吸収性能を維持することが困難になる。
【0048】主要切欠き部31と補助切欠き部32の切
り欠き深さは、乗員位置寄りに形成され、より高い衝撃
吸収能力が必要とされている主要切り欠き部31を、図
示した如く、補助切り欠き部32よりも深く設定するこ
とが好ましく、具体的には主要切り欠き部31が当該位
置におけるリブ突出高さ寸法の1/3〜3/4程度、補
助切欠き部32が当該位置におけるリブ突出高さ寸法の
1/4〜2/3程度に設定される。尚、各切欠き部3
1、32の詳細な形状は特に限定されないが、その底部
31a、32aには丸みを設け、過度な応力集中を回避
することが好ましい。また、各切欠き部31、32の深
さ方向や開放角度も特に限定されず、例えば主要切欠き
部31にあっては、その深さ方向を、成形可能な限り側
壁21に向かう方向に傾斜して形成することも好まし
い。
【0049】このように、板状リブ2における厚み分布
や平均厚み、各切欠き部の切欠き角度等は、成形時に用
いる金型形状を適宜選択することで任意に設定し得るの
である。
【0050】さらに、各板状リブ3は、突出端縁33に
補助切欠き部を複数設けたものも好ましく、例えば、図
4(a)は、前述の補助切欠き部32以外に、該切欠き
部32と主要切欠き部31との間に位置して、突端面7
1に向かって突出するリブ部分3Bにおいて、突端面3
3に開口する補助切欠き部32Bを設けたもの、図4
(b)は、リブ部分3Cにおいて突端面33に開口する
補助切欠き部32Cを設けたものを示し、それぞれ仮想
線81及び81B、又は81及び81Cに沿って座屈が
誘引され、この場合にも、主要切欠き部31又は補助切
欠き部32、32B、32Cを起点に亀裂が生じるとき
には、前記各仮想線の端部は亀裂進行先端部に沿って移
動することが予想される。
【0051】次に、図5に基づいて本発明の第2実施形
態に係るピラーガーニッシュを説明する。
【0052】本実施形態のピラーガーニッシュ1は、上
記第1実施形態と同様、tanδのピーク高さを0.0
4以上に調整した合成樹脂材料を用いて成形されるもの
であり、乗員頭部の運動エネルギーの一部を熱エネルギ
ーに変換して、車両パネルと表皮部材とで囲まれた限ら
れた空間に突設したリブに加わる衝撃力を減少させる点
で同様の作用効果を奏している。
【0053】以下、板状リブ3の構造上の特徴について
言及すれば、本実施形態のピラーガーニッシュでは、図
5(a)に示す如く、変形誘導手段30の構成部分とし
て、主要切欠き部31と、同じくリブの突出端縁33に
おいてパネル突条7の突端面71とその他側方に連続し
た側面73との二面当接辺75に臨む位置に設けた段差
部36と、該段差部36及び主要切欠き部31間のリブ
部分3Bに設けた段差部36Bとが設けられている。そ
して、乗員頭部より衝撃を受けた際には、前記主要切欠
き部31の底部31a及び段差部36の底辺部37を結
ぶ仮想線82や、同じく底部31a及び段差部36Bの
底辺部37Bを結ぶ仮想線82Bに沿って座屈変形が誘
引されるとともに、これら底辺部37、37Bは表皮部
材2へ向かう亀裂の起点となり得、上述の第1実施形態
と同様に、前記各仮想線の端部は亀裂進行先端部に沿っ
て移動することが予想される。そして、各段差部36、
36Bの深さも、上記第1実施形態における補助切欠き
部と同様、当該位置におけるリブ突出高さ寸法の1/4
〜2/3程度で且つ主要切欠き部31の切欠き深さより
も浅く設定されている。
【0054】尚、各板状リブ3に設ける段差部は1つで
あっても良いし、また、図5(b)に示すように、段差
部36Bの代わりにリブ部分Cにおいて段差部36Cを
設けることも好ましい。その他のリブ構造は、基本的に
は第1実施形態と同じであるので、同一構成には同一符
号を付してその説明は省略する。
【0055】次に、図6に基づいて本発明の第3実施形
態に係るピラーガーニッシュを説明する。
【0056】本実施形態のピラーガーニッシュ1は、上
記第1実施形態と同様、tanδを0.04以上に調整
した合成樹脂材料を用いて成形されるものであり、乗員
頭部の運動エネルギーの一部を熱エネルギーに変換し
て、車両パネルと表皮部材とで囲まれた限られた空間に
突設したリブに加わる衝撃力を減少させる点で同様の作
用効果を奏している。
【0057】以下、板状リブ3の構造上の特徴について
言及すれば、本実施形態のピラーガーニッシュでは、図
6(a)に示す如く、変形誘導手段30の構成部分とし
て、主要切欠き部31と、同じく突出端縁33において
パネル突条7の突端面71とその他側方に連続した側面
73との二面当接辺75に臨む位置に設けた薄肉部35
とが設けられている。そして、乗員頭部より衝撃を受け
た際には、薄肉部35に亀裂が生じ、主要切欠き部31
の底部31a及び薄肉部35の底部35aを結ぶ仮想線
83に沿って座屈変形が誘引されるとともに、これら底
部31a、35aは表皮部材2へ向かう亀裂の起点とな
り得、上記第1実施形態と同様に、前記仮想線83の端
部は当該亀裂の進行先端部に沿って移動することが予想
される。
【0058】尚、図6(b)に示すように、薄肉部は複
数設けても良いし、主要切欠き部31の代わりに断面視
略同形状の主要薄肉部34を設けることも好ましい。こ
の場合、乗員頭部からの衝撃により、主要薄肉部34、
その他の薄肉部35、35Bにそれぞれ亀裂が生じ、仮
想線83、83Bに沿って座屈変形が誘引されることに
なる。その他の構造は、基本的には第1実施形態と同じ
であるので、同一構成には同一符号を付してその説明は
省略する。
【0059】次に、図7に基づいて本発明の第4実施形
態を説明する。
【0060】上述の第1実施形態から第3実施形態に係
るピラーガーニッシュ1が、何れも自動車のフロントピ
ラー部に固定されるフロントピラーガーニッシュである
のに対し、本実施形態は、センターピラー部に固定され
るピラーガーニッシュについて説明する。
【0061】すなわち、本実施形態に係るピラーガーニ
ッシュ1は、自動車のセンターピラー部に固定されるセ
ンターピラーガーニッシュであり、各板状リブ3は、そ
の突出端縁33の形状が、パネル突条7の突端面71及
びその両側方(自動車前後方向)に連続した乗員対向側
面76、77に略沿った形状で、且つ前部座席又は後部
座席の乗員より衝撃を受けた際、パネル突条7の突端面
71に向かって突出しているリブ部分3Bをその突出途
中位置にて座屈変形させる変形誘導手段30を備えたも
のである。
【0062】各板状リブ3には、変形誘導手段30の構
成部分として、パネル突条7の突端面71とその両側方
に連続している乗員対向側面76、77との二面当接辺
78、79に臨む位置に、それぞれ開口した2つの主要
切欠き部31、31が設けられている。
【0063】成形に用いられる合成樹脂材料や、補助切
欠き部、段差部、薄肉部等の変形例その他の構造は、基
本的には第1〜第3の実施形態と同じであるので、同一
構成には同一符号を付してその説明は省略する。
【0064】次に、図8に基づいて本発明の第5実施形
態を説明する。
【0065】本実施形態に係るピラーガーニッシュ1
は、構造上、互いに独立した複数の板状リブ3を表皮部
材2と一体で射出成形する代わりに、これら板状リブ3
と表皮部材2をそれぞれ別体で成形し、車両パネルに取
付ける際、互いに組み合わせてなるものである。組み合
わせに用いる固着手段としては、クリップ、熱カシメ、
接着剤、両面テープ等が利用できる。
【0066】各板状リブ3は、車両パネルの長手方向に
沿って延びる1つ以上の縦リブ31、…により互いに拘
束され、これら複数の板状リブ3、…及び縦リブ31、
…は一体で射出成形されている。この複数の板状リブ
3、…と縦リブ31、…よりなる格子構造35は、例え
ば2本の縦リブ31、32が各板状リブ3の切欠き部3
1、32の外縁に沿ってそれぞれ表皮側に延設される図
8(a)に示す構成や、更に表皮部材2の側壁21、2
2に当接する縦リブ33、34を設けることで、前記側
壁21、22との接触面積が増大し、互いの接合強度を
増大できる図8(b)に示す構成が好ましい。各縦リブ
31、…の厚みは、板状リブ3(横リブ)と同様、0.
8mm〜2.8mmの範囲で任意に設定されることが好
ましい。
【0067】このように、表皮部材2と板状リブ3とを
別体で成形するものでは、例えば、表皮部材2には、耐
光性、装飾性に優れた水添スチレン−イソプレン−スチ
レン(水添SIS)ブロック共重合体や水添スチレン−
イソプレン(水添SI)ブロック共重合体を用い、前記
格子構造35には、より衝撃吸収性に優れた熱可塑性樹
脂を用いるといった様に、各部を最適な合成樹脂材料で
成形することが可能となる。
【0068】本発明の車両用内装材は、ルーフサイドレ
ールガーニッシュとしても好適に用いられ、その他ドア
ーウエスト等の車両用内装材としても好適に用いられ
る。
【0069】
【実施例】次に、実施例1〜6、比較例1〜3のフロン
トピラーガーニッシュに対して行なった衝撃試験に基づ
いて説明する。
【0070】[実施例、比較例の構造]各例の構造は、
以下の通りである。
【0071】実施例1、2、比較例1は、図9に示すフ
ロントピラーガーニッシュ1であり、詳細は上述の第1
実施形態と同様である。具体的には、主要切り欠き部3
1、補助切欠き部32の底部31a、32aより表皮部
材2側へ延長した仮想線31b、32bにより区分され
るリブ部分3A、3B、3Cの各平均厚みを、それぞれ
1.8mm、1.8mm、1.2mmに設定し、リブ部
分3Aとリブ部分3Bの突出方向に沿った厚み分布は互
いに異なっている。
【0072】実施例3、4は、図12に示すフロントピ
ラーガーニッシュ1であり、詳細は上述の第1実施形態
と同様である。具体的には、各板状リブ3に補助切欠き
部32以外に、この切欠き部32及び主要切欠き部31
間のリブ部分3Bにおいて開口する補助切欠き部32B
を設け、リブ部分3A、3B、3Cの厚みは平均1.8
mmで略均一とした。
【0073】実施例5、6は、図13に示すフロントピ
ラーガーニッシュ1であり、詳細は上述の第2実施形態
と同様である。具体的には、各板状リブ3に主要切欠き
部31、段差部36、及び段差部36Bを設け、リブ部
分3A、3B、3Cの厚みは平均1.8mmで略均一と
した。
【0074】比較例2、3は、図14に示すフロントピ
ラーガーニッシュ1であり、各板状リブ3は切欠き部等
の変形誘導手段を有していない。各板状リブ3の厚みは
略均一の1.8mmとした。
【0075】尚、各例における板状リブ3の最大突出高
さの寸法は、全て略17mmに等しく設定した。
【0076】[実施例、比較例の合成樹脂材料]また、
各例の成形に用いる合成樹脂材料は以下の通りである。
【0077】実施例1、3、5、比較例2は、ポリブタ
ジエンゴム種のスチレン15重量%、メタクリル酸35
重量%、クメンヒドロキシパーオキサイド0.2重量%
からなるグラフト共重合体60重量%と、スチレン55
重量%、アクリロニトリル20重量%、フェニルマレイ
ミド25重量%、tert−ドデシルメルカプタン0.
4重量%、クメンヒドロキシパーオキサイド0.3重量
%からなるスチレン系共重合体40重量%とからなるA
BS樹脂(ベース樹脂)に、ブチルアクリレート75重
量%、アクリロニトリル25重量%、tert−ドデシ
ルメルカプタン0.3重量%、クメンヒドロキシパーオ
キサイド0.3重量%からなるアクリル酸エステル樹脂
17重量%(添加剤)を配合し、tanδを0.04
(23℃)に調整した合成樹脂材料を用いて成形した。
【0078】実施例2、4、6、比較例3は、上記実施
例1、3、5、比較例2の合成樹脂材料に、さらにスチ
レン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合
体10重量%を配合し、tanδを0.065(23
℃)に調整した合成樹脂材料を用いて成形した。
【0079】比較例1は、添加剤を用いない上記ABS
樹脂(ベース樹脂)を用いて成形したもので、該ベース
樹脂のtanδは0.03(23℃)である。
【0080】[衝撃試験]衝撃試験は、本出願人所有の
落錘型衝撃試験機を用い、各例のピラーガーニッシュを
上下反転させるとともに、乗員位置寄りの表皮部材2の
表面位置にダミーヘッドのスキン部の吸収を再現する
為、硬度48のクロロブレンゴム板12mmをセットし
た後、室温23℃の下、質量4.6kg、直径165m
mの球形衝突面を有するアルミ球の落錘を衝突速度6.
7m/sで衝突させる。落錘の重心位置には3軸加速度
センサーを設け、縦軸に発生加速度、横軸に時間をとっ
たグラフ上で、1650Hz以上の周波数波を削除した
各軸波形から3軸合成加速度(ベクトル和)を計算し、
FMVSS201に記載の計算式に基づいて、HIC
(d)を計算する。
【0081】表2は、各例におけるHIC(d)の計算
結果であり、図10及び図11は、それぞれ実施例1及
び実施例2の発生加速度の波形とHIC(d)を示すグ
ラフである。
【0082】
【表2】
【0083】[考察]表2によれば、図9の構造を有
し、且つ合成樹脂材料のtanδのピーク高さが0.0
4以上である実施例1、2でHIC(d)値の低い良好
な衝撃吸収特性を示し、複数の補助切欠き部32、32
Bを設けた実施例3、4でHIC(d)の比率が1.5
〜2%の増加、段差部36、36Bを設けた実施例5、
6でHIC(d)の比率が5〜6%の増加と、何れも6
%以下の増加となり、変形誘導手段を有していない比較
例2、3では、HIC(d)の比率が約48%と大きな
増加が見られた。合成樹脂材料のtanδのピーク高さ
を0.04から0.065に上げることによる効果は、
HIC(d)値で、概ね16%低下できることが分か
る。図9の構造を有し、且つ合成樹脂材料のtanδの
ピーク高さが0.03である比較例1では、tanδの
ピーク高さが0.04である実施例1に比較して、HI
C(d)の比率が約16%増加した。
【0084】また、図10のグラフによれば、衝撃開始
から2ms後に発生加速度の増加率が低減し、その後1
50G以下の低い発生加速度を維持したまま衝撃を効率
良く吸収しており、各リブにおいて多段階の破壊が連続
的に行われていることが分かる。図11のグラフによれ
ば、衝撃エネルギーの一部が、熱エネルギーに変換され
た為、4msまでの発生加速度は、70G程度に抑えら
れ、この波形から計算されたHIC(d)も927から
778に低下している。→リブ高さを低減できることが
分かる。効果があることが分かる。
【0085】
【発明の効果】以上の車両用内装材においては、成形に
用いる合成樹脂材料のtanδのピーク高さが0.04
以上であるため、乗員衝突による衝撃を吸収する際、リ
ブの変形や破壊等の力学的エネルギーによる衝撃吸収の
他に、熱エネルギーとして衝撃の多くが吸収され、結果
的にリブ高さを略17mm以下に低減することができ
る。また、これと同時に、各板状リブにおいて切欠き
部、段差部、薄肉部等の変形誘導手段を設けたので、当
該途中部において座屈変形を開始する多段階の変形破壊
が生じ、略一定の発生加速度を維持した効率の良い衝撃
吸収特性を示すとともに、加速度緩和の傾斜によるスト
ローク分、すなわち必要なリブ高さをより低減すること
ができる。このようにリブ高さが低減できることで、車
室空間に迫り出す量を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車両用内装材と
してのピラーガーニッシュを車両パネルに装着した状態
を示す断面図。
【図2】(a)は、理想的なエネルギー吸収波形を示
し、縦軸は加速度、横軸はストローク量。(b)は、加
速度の立ち上がり及び緩和を考慮したエネルギー吸収波
形を示し、縦軸は加速度、横軸はストローク量。
【図3】(a)〜(d)は、同じくピラーガーニッシュ
が衝撃力を受けた時の衝撃吸収挙動を示す説明図。
【図4】(a)は、同じくピラーガーニッシュの各板状
リブに複数の補助切欠き部を設けた変形例を示す断面
図。(b)は、同じくピラーガーニッシュの各板状リブ
に複数の補助切欠き部を設けた別の変形例を示す断面
図。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に
おける車両用内装材としてのピラーガーニッシュを車両
パネルに装着した状態を示す断面図。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の第3実施形態に
おける車両用内装材としてのピラーガーニッシュを車両
パネルに装着した状態を示す断面図。
【図7】本発明の第4実施形態における車両用内装材と
してのピラーガーニッシュを示す断面図。
【図8】(a)及び(b)は、本発明の第5実施形態に
おける車両用内装材としてのピラーガーニッシュを示す
説明図。
【図9】実施例1、実施例2及び比較例1のフロントピ
ラーガーニッシュの構造を示す斜視図。
【図10】実施例1のフロントピラーガーニッシュに対
する衝撃試験の結果を示すグラフであり、縦軸は発生加
速度(G)、横軸は時間(ms)。
【図11】実施例2のフロントピラーガーニッシュに対
する衝撃試験の結果を示すグラフであり、縦軸は発生加
速度(G)、横軸は時間(ms)。
【図12】実施例3及び実施例4のフロントピラーガー
ニッシュの構造を示す斜視図。
【図13】実施例5及び実施例6のフロントピラーガー
ニッシュの構造を示す斜視図。
【図14】比較例2及び比較例2のフロントピラーガー
ニッシュの構造を示す斜視図。
【図15】自動車の各部に装着される車両用内装材を示
す説明図。
【図16】従来の車両用内装材であるセンターピラーガ
ーニッシュを車両パネルに装着した状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 ピラーガーニッシュ 2 表皮部材 3 板状リブ 3A、3B、3C リブ部分 4 空間 5 車両パネル 6 インナーパネル 7 パネル突条 8 仮想線 21、22 側壁 23 裏面 24 屈曲した部位 25 湾曲した部位 30 変形誘導手段 31 主要切欠き部 31a 底部 31b 仮想線 32、32B、32C 補助切欠き部 32a 底部 32b 仮想線 33 端縁 34 主要薄肉部 35、35B 薄肉部 35a 底部 36、36B、36C 段差部 37、37B、37C 底辺部 38A、38B、38C、38D 縦リブ 39 格子構造 71 突端面 72、73、76、77 側面 74、75、78、79 二面当接辺 81、81B、81C 仮想線 82、82B、82C 仮想線 83、83B 仮想線 m、n 傾斜分 100 自動車 101F フロントピラーガーニッシュ 101C センターピラーガーニッシュ 101S ルーフサイドレールガーニッシュ 102 表皮部材 103L 縦リブ 103W 横リブ 104 切欠き部 105F フロントピラー 105C センターピラー 105S ルーフサイドレール 107 突条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 美和 兵庫県川西市大和東3丁目7−19 (72)発明者 吉田 純子 大阪府摂津市鳥飼西5丁目5−31 Fターム(参考) 3D023 BA07 BB09 BB22 BC01 BD08 BD10 BE03 BE04 BE09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両パネルの車室内側に空間を介して覆
    設される横断面視略Cの字形状の表皮部材と、該表皮部
    材の車両パネルに臨む裏面側から前記空間内に突出する
    複数の板状リブとを備え、これら表皮部材及び板状リブ
    が、試験温度付近における損失正接(tanδ)のピー
    ク高さが0.04以上の合成樹脂材料を用いて一体成形
    されるとともに、各板状リブは、車両パネルの長手方向
    に交差して表皮部材の側壁間に渡設される互いに独立し
    た形態で、且つ乗員より衝撃を受けた際、車両パネルに
    突出している部分をその突出途中位置にて座屈変形させ
    る変形誘導手段を有する車両用内装材。
  2. 【請求項2】 合成樹脂材料が、ゴム強化系スチレン樹
    脂、ポリプロピレン系樹脂、又はそれらのアロイ樹脂
    に、ノルボルネン重合体、スチレン−イソプレン−スチ
    レンブロック共重合体、水添スチレン−イソプレン−ス
    チレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−ス
    チレンブロック共重合体、イソプレン−イソブチレン共
    重合体、クロロプレン重合体、(メタ)アクリル酸エス
    テル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンラバー、ポ
    リウレタン、シリコンゴムより選択される1種又は2種
    以上を配合してなる請求項1記載の車両用内装材。
  3. 【請求項3】 車両パネルの車室内側に突出しているパ
    ネル突条に対して表皮部材が空間を介して覆設され、各
    板状リブの突出端縁は、少なくとも前記パネル突条の突
    端面及びその側方に連続した乗員対向側面に略沿った形
    状を有するとともに、前記変形誘導手段が、突出端縁に
    おいてパネル突条の突端面と乗員対向側面との二面当接
    辺に臨む位置に開口した主要切欠き部を少なくとも1つ
    含み、且つ当該突出端縁に設けた切欠き部、段差部、薄
    肉部より選択される合計2つ以上の構成部分からなる請
    求項1又は2記載の車両用内装材。
  4. 【請求項4】 表皮部材と板状リブが、それぞれ前記合
    成樹脂材料を用いて別体で成形され、クリップ、熱カシ
    メ、接着剤又は両面テープの固着手段を用いて一体的に
    組み合わされる請求項1〜3の何れか1項に記載の車両
    用内装材。
  5. 【請求項5】 自動車のフロントピラーガーニッシュ、
    センターピラーガーニッシュ、又はルーフサイドレール
    ガーニッシュとして用いられる請求項1〜4の何れか1
    項に記載の車両用内装材。
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