JP2001137926A - 多段圧延機における形状制御方法 - Google Patents

多段圧延機における形状制御方法

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JP2001137926A JP31629499A JP31629499A JP2001137926A JP 2001137926 A JP2001137926 A JP 2001137926A JP 31629499 A JP31629499 A JP 31629499A JP 31629499 A JP31629499 A JP 31629499A JP 2001137926 A JP2001137926 A JP 2001137926A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 形状精度良好な圧延鋼帯を得る多段圧延機を
用いた冷間圧延。 【解決手段】多段テーパロールをシフト可能な中間ロー
ル12u,12Dとして組み込み、分割スリットにより
スリット部の剛性を周方向に変化させたベアリング軸を
もつバックアップロール15uを備えた多段圧延機10
で圧延材Mを冷間圧延する際、バックアップロールの剛
性を変数とし、板端からの距離が異なる複数箇所と多段
テーパロールの各テーパ間の境界との位置関係に基づい
て、複数箇所の板巾中央に対する伸び率差を表す数式モ
デルを作成し、ベアリング軸の回転位置から算出される
バックアップロールの剛性を数式モデルに代入して複数
箇所の板巾中央に対する伸び率差を算出し、この伸び率
差が目標値に一致するようバックアップロールのクラウ
ン調整量及び中間ロールシフト位置を設定又は補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多段圧延機を用いて帯
材を冷間圧延する際、圧延後の板形状を制御する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】圧延材の品質及び生産効率を向上させる
ことは、コスト削減の上で重要なファクターとなる。そ
のため、圧延機を多段化すると共に種々の圧延制御方法
が開発されてきた。多段圧延機の一つとして、20段ゼ
ンジミア圧延機が広く知られている。20段ゼンジミア
圧延機10は、たとえば図1に示すように、相対向する
一対のワークロール11u,11d,それぞれのワーク
ロール11u,11dに接する合計4本の第1中間ロー
ル12u,12d,第1中間ロール12u,12dに接
する合計6本の第2中間ロール13u,13d及び第2
中間ロール13u,13dに接する合計8本のバックア
ップロール14u,14d,15uで構成される。8本
のバックアップロール14u,14d,15uのうち、
片側中央部に位置する2本のバックアップロール15u
はクラウン調整機構を備えている。第1中間ロール12
u,12dは、ロールの片側エッジ部にテーパを切って
おり、圧延材Mの板幅方向に移動可能になっている。バ
ックアップロール15uのクラウン及び第1中間ロール
12u,12dのシフト量を調整することにより、圧延
材Mの形状が制御される。
【0003】シフト機構をもつ第1中間ロール12u,
12dには、主として耳伸びを防止するためロールの片
側エッジ部にテーパを切っており、圧延材Mの板端部の
形状修正に作用している。しかしながら,小径のワーク
ロール11u,11dが使用される20段ゼンジミア圧
延機10で冷間圧延する場合、一般にクォータ伸びが生
じやすく、単一のテーパではクォータ伸びの防止が困難
である。そこで、クォータ伸びを防止するため、図2に
示すようにテーパ角度の異なる複数のテーパT 1〜T3
つけた多段テーパロール19を使用することがある。し
かし,多段テーパロール19を使用しても、圧延条件に
よってはクォータ伸びを防止できないことがある。この
場合、図3に示すようにテーパT1〜T3と反対側のエッ
ジ部に正弦曲線状の縮径部Cを形成することにより、ク
ォータ伸びを防止する方法が知られている(特公平7−
96123号公報)。
【0004】クラウン調整機構をもつバックアップロー
ル15uは、軸方向断面を示す図4にみられるように、
ロール本体が軸方向に分割されたベアリング16をベア
リング軸17で保持し、ベアリング軸17をサドル18
で支持している。ベアリング16の半径方向移動は、第
2中間ロール13u及び第1中間ロール12uを介して
ワークロール11uに伝えられ、ワークロール11uの
軸方向形状を変化させ、圧延材Mの形状制御に使用され
る。このクラウン調整機構には,耳延びや中伸び等の単
純な形状不良だけでなく、クォータ伸びやこれらの形状
不良が組み合わさった複合伸びを修正する作用もある。
しかし、ロール径の大きな第2中間ロール13u及び第
1中間ロール12uを介してベアリング16の半径方向
移動がワークロール11uに伝えられるため、ベアリン
グ16の半径方向移動に応じたワークロール11uの撓
み変形量が小さく、圧延材Mの形状制御作用が小さくな
る欠点がある。
【0005】そこで、クラウン調整機構の形状制御作用
を大きくするため、ベアリング16の半径方向移動量を
大きくとれる構造が採用されている。たとえば、特開平
8−52504号公報では、分割スリット20を入れて
ベアリング軸17の剛性を下げることにより、ベアリン
グ16の半径方向移動量を大きくとれるようにしてい
る。分割スリット20が形成されたベアリング軸17
は、ソリッド部に比較してスリット部の剛性(断面二次
モーメント)が小さくなり、ベアリング軸17全体の剛
性が低下する。しかも、スリット部の剛性は、分割スリ
ット20の方向によって異なる。そして、20段ゼンジ
ミア圧延機10の設計仕様では圧延条件に応じてベアリ
ング軸17の回転位置が変化するようになっているの
で、圧延条件に応じてスリット部の剛性を変化させる。
【0006】ところで、形状制御手段の初期設定に関
し、特開平8−290209号公報では、それぞれ独立
のモデル式に従って各分割ベアリングの押出し量の設定
値を算出し、各分割ベアリングの幅方向位置と一致する
位置のワークロール又は中間ロールのメカニカルクラウ
ン量に予め定めた係数を乗じることにより、ワークロー
ル又は中間ロールのメカニカルクラウンをモデル式に取
り込んでいる。この方法によるとき、たとえば20段ゼ
ンジミア圧延機10では、バックアップロール15uの
各ベアリングのクラウン調整量の初期設定が可能にな
る。フィードバック形状制御に関しては、形状検出器か
らの検出信号に基づいて形状評価関数が最小となるよう
に各形状制御手段の制御量を補正することが特開昭62
−214814号公報で紹介されている。この方法によ
るとき、たとえば20段ゼンジミア圧延機10では、第
1中間ロール12u,12dのシフト位置及びバックア
ップロール15uの各ベアリングのクラウン調整量の補
正が可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−29020
9号公報の形状制御方法は、第1中間ロール12u,1
2dのメカニカルクラウン量が予め与えられたとき、す
なわち第1中間ロール12u,12dのシフト位置が設
定されているときにバックアップロール15uの各ベア
リングのクラウン調整量を初期設定しており、第1中間
ロール12u,12dのシフト位置を初期設定するもの
ではない。そのため、第1中間ロール12u,12dの
シフト位置によっては、分割スリット20によりバック
アップロール15uのクラウン調整機構の形状制御作用
が拡大されても、各ベアリングのクラウン調整だけでは
良好な形状が得られないことがある。
【0008】他方、特開昭62−214814号公報の
形状制御方法では、各形状制御手段の形状に及ぼす影響
を影響係数として形状予測式に取り込んでおり、第1中
間ロール12u,12dのシフト位置の形状に及ぼす影
響についても単一の影響係数で表している。そのため、
テーパ角度の異なる複数のテーパがつけられた多段テー
パロール19を第1中間ロール12u,12dに使用す
ると、形状の評価位置及び各テーパT1〜T3間の境界と
の位置関係に応じて第1中間ロール12u,12dのシ
フト位置の形状に及ぼす影響が変化し、良好な形状が得
られないことがある。また、テーパT1〜T3と反対側の
エッジ部に正弦曲線状の縮径部Cをつけた多段テーパロ
ール19を使用する場合には、形状に及ぼす縮径部Cの
影響が第1中間ロール12u,12dのシフト位置と共
に変化するので,良好な形状が得られないことがある。
【0009】更に、特開平8−290209号公報及び
特開昭62−214814号公報の形状制御方法は、何
れもバックアップロール15uの剛性が一定であること
を前提としている。他方、特開平8−52504号公報
にみられるように、クラウン調整機構の形状制御効果を
向上させるため分割スリット20をつけてベアリング軸
17の剛性を小さくしたバックアップロール15uで
は、ベアリング軸17の回転位置に応じてスリット部の
剛性が変化する。そのため、従来の形状制御方法をこの
バックアップロール15uに適用すると、スリット部の
剛性変化に相当する形状不良が発生することになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、テーパ角度が異
なる複数のテーパをつけた多段テーパロール又は複数の
テーパ及び正弦曲線状の縮径部をそれぞれ両側端部につ
けた多段テーパロールを中間ロールとし、分割スリット
をつけて周方向に剛性を変化させたベアリングをもつバ
ックアップロールを備えた多段圧延機において、ベアリ
ング軸の回転位置に起因するスリット部の剛性変化に対
応して、形状の評価位置及び多段テーパロールの各テー
パ間の境界との位置関係を取り込んだ数式モデルに従っ
て形状制御量を設定又は補正することにより、形状精度
に優れた圧延材を高生産性で製造することを目的とす
る。
【0011】本発明の形状制御方法は、その目的を達成
するため、互いに異なるテーパ角度で複数のテーパを一
方の側端部につけた多段テーパロールをシフト可能な中
間ロールとして組み込み、分割スリットをつけて周方向
に剛性を変化させたベアリング軸をもつバックアップロ
ールを備えた多段圧延機で圧延材を冷間圧延する際、バ
ックアップロールの剛性を変数とし、板端からの距離が
異なる複数箇所と多段テーパロールの各テーパ間の境界
との位置関係に基づいて、前記複数箇所の板幅中央に対
する伸び率差を表す数式モデルを予め作成し、ベアリン
グ軸の回転位置から算出されるバックアップロールの剛
性を数式モデルに代入して複数箇所の板幅中央に対する
伸び率差を算出し、算出された伸び率差が目標値に一致
するようにバックアップロールのクラウン調整量及び中
間ロールシフト位置を設定又は補正することを特徴とす
る。中間ロールには、複数のテーパ及び正弦曲線状の縮
径部を両側端部につけた多段テーパロールも使用でき
る。
【0012】
【実施の形態】本発明者等は、クォータ伸びを防止する
ためテーパ角度が異なる複数のテーパT1〜T3をつけた
多段テーパロール19又は複数のテーパT1〜T3及び正
弦曲線状の縮径部Cを両側端部につけた多段テーパロー
ル19(図3)を第1中間ロール12u,12dに使用
した場合でも、形状の評価位置及び多段テーパを構成す
る各テーパ間の境界との位置関係を取り込んで、バック
アップロール15uのクラウン調整量及び第1中間ロー
ル12u,12dのシフト位置を設定又は補正すること
により、安定して良好な形状が得られる20段ゼンジミ
ア圧延機10における形状制御方法を種々調査検討し
た。調査検討の過程で、板端からの距離が異なる複数個
所における板幅中央に対する伸び率差と第1中間ロール
12u,12dのシフト位置との関係で各テーパT 1
3間の境界を区分とした傾きの異なる複数の線形関係
で表せることを見出した。正弦曲線状の縮径部Cがつけ
られた多段テーパロール19を第1中間ロール12u,
12dに使用する場合では、伸び率差と第1中間ロール
12u,12dのシフト量との関係はほぼ正弦曲線状の
関係で表される。そこで、これら複数の線形関係及び正
弦曲線状の関係を取り込んだ数式モデルを用いてクラウ
ン調整量及びシフト位置を設定又は補正することによ
り、良好な形状をもつ圧延材Mが高生産性で製造され
る。
【0013】更に、バックアップロール15uのクラウ
ン調整機構の形状制御効果を向上させるため,分割スリ
ット20をつけてベアリング軸17の合成を小さくした
場合でも,ベアリング軸17の回転位置に起因するスリ
ット部の剛性変化を考慮してバックアップロール15u
のクラウン調整量及び第1中間ロール12u,12dの
シフト位置を設定又は補正するとき、20段ゼンジミア
圧延機10で安定して良好な形状が得られる形状制御方
法を調査検討した。この過程で,板端からの距離が異な
る複数箇所における板幅中央に対する伸び率差とスリッ
ト部の剛性(以下、断面二次モーメントIで表す)との
間にほぼ比例関係が成立していることが判った。このこ
とは、シフト位置と伸び率差との間の複数の線形関係と
正弦曲線状の関係及びスリット部の断面二次モーメント
Iが伸び率差に及ぼす影響を取り込んだ数式モデルを用
いてクラウン調整量及びシフト位置を設定又は補正する
ことにより、良好な形状を持つ圧延材Mが高生産性で製
造されることを意味する。
【0014】テーパ角度が異なる3段のテーパT1〜T3
を一側端部につけた多段テーパロール19を第1中間ロ
ール12u,12dに使用した場合を例にとって、本発
明を具体的に説明する。圧延形状は、板幅方向に関して
異なった複数箇所における伸び率と板幅方向中央部の伸
び率の差で評価できる。具体的には、板端部及びクォー
タ部の板幅中央に対する伸び率差εe,εqで圧延形状を
定義できる。伸び率差εe,εqは、板端部の伸び率をe
e,クォータ部の伸び率をelq,板中央の伸び率をe
cとするとき、それぞれ式(1)及び(2)で表わさ
れる。なお、板端部及びクォータ部の位置は、形状を適
切に表し且つ精度のよい数式モデルが得られるように経
験的に定められる。 εe=ele−elc ・・・・(1) εq=elq−elc ・・・・(2)
【0015】圧延材Mの形状変化に及ぼす影響要因に
は、板厚,材質,潤滑状態,圧延荷重,バックアップロ
ール15uのクラウン調整量,第1中間ロール12uの
シフト量等がある。板厚は、重要な品質項目であり、通
常は自動板厚制御によってほぼ一定値となるように制御
される。材質及び潤滑状態は圧延材Mの形状に影響する
が、その影響のほとんどは圧延荷重を介したロール撓み
の変化により生じる。したがって、圧延中に形状変化を
支配する主要因は、圧延荷重及び形状制御手段の制御量
といえる。圧延荷重及び形状制御手段の制御量が伸び率
差εe,εqに及ぼす影響を種々調査検討した結果から、
各要因の間に次の関係が成立していることが判った。圧
延荷重の変化は、ロール撓みの変化として現われ、圧延
材Mの形状を変化させる。単位幅当りの圧延荷重pとロ
ール撓み量との関係は、弾性領域における変形であるこ
とからほぼ直線的な関係にある。したがって、式(1)
及び(2)で表わされる伸び率差εe,εqも、図5に示
すように単位幅当りの圧延荷重pとほぼ直線的な関係に
ある。
【0016】バックアップロール15uのクラウン調整
量を板幅中央部のサドル位置に対する相対的な板端部サ
ドル位置Se及びクォータ部サドル位置Sqで表わすと、
それぞれ図6及び図7に示すように、伸び率差εe,εq
と板端部サドル位置Se,クォータ部サドル位置Sqとの
間にもほぼ直線的な関係が成立している。第1中間ロー
ル12uとして使用される多段テーパロール19につけ
たテーパを、図3に示すように外側から第1テーパ
1,第2テーパT2,第3テーパT3とし、各テーパT1
〜T3のテーパ長さ及びテーパ角度をそれぞれL1〜L3
及びθ 1〜θ3で表す。また、第1中間ロール12uのシ
フト位置を板幅中央に相当する位置から第1テーパT1
開始点までの距離で定義し、Lsで表す。
【0017】対象とする20段ゼンジミア圧延機10で
は、通常、それぞれ図8及び図9に示すように、板端部
に相当する位置は第1テーパ領域T1又は第2テーパ領
域T2にあり、クォータ部に相当する位置は第2テーパ
領域T2又は第3テーパ領域T3にある。そして、伸び率
差εeと第1中間ロール12uのシフト位置Lsとの関
係は、板端部が第1テーパ領域T1又は第2テーパT2
何れに位置するかに応じて、第1テーパ領域T1と第2
テーパ領域T2との境界を区分とした傾きの異なる2本
の直線からなる線形関係で近似できる。伸び率差εq
第1中間ロール12uのシフト位置の関係も、クォータ
部が第2テーパ領域T2又は第3テーパ領域T3の何れに
位置するかに応じて、第2テーパ領域T2と第3テーパ
領域T3の境界を区分とした傾きの異なる2本の直線か
らなる線形関係で近似できる。ベアリング軸17の回転
位置に応じた剛性変化が圧延材Mの形状に及ぼす影響に
関しては、ベアリング軸17の回転に伴って分割スリッ
ト20の向きが変化する範囲では、スリット部の断面二
次モーメントIと伸び率差εe,εqとの間に図10に
示すほぼ直線的な関係が成立している。
【0018】以上の各要因相互の関係から、板幅中央か
ら板端部,クォータ部までの距離をそれぞれLe,Lq
表すと、ae,be,ce,de,ee,fe,ge,aq,b
q,cq,dq,eq,fq,gqを影響係数として、式
(3)〜(6)で圧延形状予測式を表わすことができ
る。 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce+de・Se+ee・Sq+fe・p +ge・I ・・・・(3) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce+de・Se+ee・Sq+fe・p+ge・I ・・・・(4) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq(Ls−L2−Lq)+cq+dq・Se +eq・Sq+fq・p+gq・I ・・・・(5) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq+dq・Se+eq・Sq+fq・p+gq・I ・・・・(6)
【0019】影響係数ae,be,ce,de,ee,fe
e,aq,bq,cq,dq,eq,f q,gqは、板幅,板
厚,鋼種等の製造品種によって定まる定数であり、実験
又はロールの弾性変形解析及び素材の塑性変形解析とを
連立させた解析モデルを用いたシミュレーションでそれ
ぞれ求められる。そして、各影響係数は、板幅,板厚,
鋼種等の各区分ごとにテーブルを設定し、或いは板幅,
板厚,鋼種等の関数として数式化される。板幅に関して
は第1中間ロールシフト位置Lsとの関係で圧延材Mの
板形状に及ぼす影響が大きく、板幅変化の狭い範囲で
は、図11に示すように板幅wと伸び率差εe,εqとの
関係をほぼ直線的な関係で近似できる。したがって、式
(3)〜(6)の圧延形状予測式は、he,hqを影響係
数とした式(7)〜(10)に書き換えられる。
【0020】 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce+de・Se+ee・Sq+fe・p +ge・I+he・w ・・・・(7) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce+de・Se+ee・Sq+fe・p+ge・I+he・w ・・・・(8) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq・(Ls−L2−Lq)+cq+dq・Se +eq・Sq+fq・p+gq・I+hq・w ・・・・(9) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq+dq・Se+eq・Sq+fq・p+gq・I+hq・w ・・・・(10)
【0021】バックアップロール15uのクラウン調整
量及び第1中間ロール12uのシフト位置Lsの初期設
定に際しては、圧延荷重を予測し、圧延荷重の予測値P
及び板幅wから式(11)に従って単位幅当りの圧延荷
重pを算出する。なお、圧延荷重の予測値Pは、当該コ
イルまでの圧延荷重の実績値を学習計算することにより
求められる。分割スリット20の向きは,圧延条件から
予測されるベアリング軸17の回転位置から求められ
る。そのため、スリット部の断面二次モーメントIが幾
何学的に算出される。そこで,式(3)〜(6)又は式
(7)〜(10)で表される伸び率差εe,εqがそれぞ
れ目標値εe 0,εq 0となるように、板端部サドル位置S
e,クォータ部サドル位置Sq及び第1中間ロールシフト
位置Lsを設定する。
【0022】板端部サドル位置Se,クォータ部サドル
位置Sq及び第1中間ロールシフト位置Lsの組合せと
しては任意の組合せを採用できるが、たとえば式(1
2)に示すように板端部サドル位置Seとクォータ部サ
ドル位置Sqの関係に制約を加えることにより一つの組
合せに固定できる。 p=P/w ・・・・(11) Sq=Se/2 ・・・・(12)
【0023】圧延中に形状制御する際には、圧延荷重P
を連続的に測定し、圧延荷重P及び板幅wから式(1
1)に従って単位幅当りの圧延荷重pを算出すると共
に、ベアリング軸17の回転位置に応じて定まる分割ス
リット20の向きからスリット部の断面二次モーメント
Iを幾何学的に算出する。そして、式(3)〜(6)又
は(7)〜(10)で表される伸び率差εe,εqがそれ
ぞれ目標値εe 0,εq 0となるように板端部サドル位置S
e,クォータ部サドル位置Sq及び第1中間ロールシフト
位置Lsを補正する。この場合にも、板端部サドル位置
e,クォータ部サドル位置Sq及び第1中間ロールシフ
ト位置Lsについて任意の組合せを採用できるが、たと
えば式(12)に示すように板端部サドル位置Seとク
ォータ部サドル位置Sqの関係に制約を加えることによ
り一つの組合せに固定することも可能である。
【0024】複数のテーパT1〜T3及び正弦曲線状の縮
径部Cをそれぞれ両側端部につけた多段テーパロール1
9を備えた20段ゼンジミア圧延機10では、次の形状
制御方式が採用される。なお、正弦曲線状の縮径部Cの
縮径幅をW,縮径量をΔD,縮径幅Wの中心から第1テ
ーパT1開始点までの距離をLtで表す。縮径部Cの存否
に応じた伸び率差εe,εqの差Δεe,Δεqと第1中間
ロール12uのシフト位置Lsの関係は、それぞれ図1
2及び図13に示すように板端部及びクォータ部と縮径
部20の中心が一致するシフト位置Lsを頂点とする正
弦曲線状の関係で近似できる。この関係から,前掲の式
(3)〜(6)は,次の式(13)〜(16)に書き換
えられる。
【0025】 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce・cos〔π(Lt−Ls−Le)/W〕 +de+ee・Se+fe・Sq+ge・p+ie・I ・・・・(13) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce・cos〔π(Lt−Ls−Le)/W〕+de+ee・Se +fe・Sq+ge・p+ie・I ・・・・(14) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq・(Ls−L2−Lq)+cq・cos〔π(Lt−Ls −Lq)/W〕+dq+eq・Se+fq・Sq+gq・p+iq・I ・・・・(15) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq・cos〔π(Lt−Ls−Lq)/W〕+dq+eq・Se +fq・Sq+gq・p+iq・I ・・・・(16) 影響係数ie,iqも、他の影響係数と同様に板幅,板
厚,鋼種等の製造品種によって定まる定数であり、実験
又はロールの弾性変形解析及び素材の塑性変形解析とを
連立させた解析モデルを用いたシミュレーションでそれ
ぞれ求められる。
【0026】この場合にも、板幅変化の狭い範囲では図
11と同様に板幅と伸び率差εe,εqとの関係をほぼ直
線的な関係で近似できる。したがって、式(13)〜
(16)は、je,jqを影響係数とした式(17)〜
(20)に書き換えられる。 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce・cos〔π(Lt−Ls−Le)/W〕 +de+ee・Se+fe・Sq+ge・p+ie・I+je・w ・・・・(17) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce・cos〔π(Lt−Ls−Le)/W〕+de+ee・Se +fe・Sq+ge・p+ie・I+je・w ・・・・(18) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq・(Ls−L2−Lq)+cq・cos〔π(Lt−Ls −Lq)/W〕+dq+eq・Se+fq・Sq+gq・p+iq・I+jq・w ・・・・(19) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq・cos〔π(Lt−Ls−Lq)/W〕+dq+eq・Se +fq・Sq+gq・p+iq・I+jq・w ・・・・(20)
【0027】更に、圧延形状予測式を簡略化するため、
縮径部Cの存否に応じた伸び率差εe,εqの差Δε
e,Δεqと第1中間ロール12u,12dのシフト位
置Lsの関係を、板端部及びクォータ部と縮径部Cの中
心が一致するシフト位置Lsで区分された2本の直線で
近似することもできる。この場合、式(13)〜(1
6)として次の式(21)〜(24)を、式(17)〜
(20)として次の式(25)〜(28)を使用するこ
ともできる。 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce・|Lt−Ls−Le|+de +ee・Se+fe・Sq+ge・p+ie・I ・・・・(21) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce・|Lt−Ls−Le|+de+ee・Se+fe・Sq +ge・p+ie・I ・・・・(22) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq・(Ls−L2−Lq)+cq・|Lt−Ls−Lq| +dq+eq・Se+fq・Sq+gq・p+iq・I ・・・・(23) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq・|Lt−Ls−Lq|+dq+eq・Se+fq・Sq +gq・p+iq・I ・・・・(24)
【0028】 Le≦Lsのとき εe=ae・Le+be・(Ls−Le)+ce・|Lt−Ls−Le|+de+ee・Se +fe・Sq+ge・p+ie・I+je・w ・・・・(25) Le>Lsのとき εe=ae・Ls+ce・|Lt−Ls−Le|+de+ee・Se+fe・Sq +ge・p+ie・I+je・w ・・・・(26) Lq≦Ls−L2のとき εq=aq・(L2+Lq)+bq・(Ls−L2−Lq)+cq・|Lt−Ls−Lq| +dq+eq・Se+fq・Sq+gq・p+iq・I+jq・w ・・・・(27) Lq>Ls−L2のとき εq=aq・Ls+cq・|Lt−Ls−Lq|+dq+eq・Se+fq・Sq +gq・p+iq・I+jq・w ・・・・(28)
【0029】式(13)〜(16),式(17)〜(2
0),式(21)〜(24)又は式(25)〜(28)
は、前述した縮径部Cのない多段テーパロール19を用
いた場合と同様に伸び率差εe,εqの算出及び板端部サ
ドル位置Se,クォータ部サドル位置Sq及び第1中間ロ
ールシフト位置Lsの設定又は補正に使用される。以上
の説明では、複数のテーパT1〜T3を一側端部につけた
多段テーパロール19,或いは複数のテーパT1〜T3
び正弦曲線状の縮径部Cを両側端部につけた多段テーパ
ロール19をシフト可能な第1中間ロール12uに使用
し、分割スリット20をつけて剛性を周方向に変化させ
たベアリング軸17をもつバックアップロール15uを
備えた20段ゼンジミア圧延機10で冷間圧延する際
に、板端部サドル位置Se,クォータ部サドル位置Sq
び第1中間ロールシフト位置L sを設定又は補正した場
合を説明している。しかし、本発明はこれに拘束される
ものではなく、2段又は4段以上のテーパをつけた多段
テーパロール19を使用する場合でも,同様な手順で圧
延形状を制御できる。また、板端部及びクォータ部の2
点における板幅中央部に対する伸び率差εe,εqで圧延
形状を定義し、板端部サドル位置Se,クォータ部サド
ル位置Sq及び第1中間ロールシフト位置L sを設定又は
補正しているが、板幅方向似関し3点以上について板幅
中央に対する伸び率差を定義した場合にも同様に圧延形
状を制御できる。また、使用する圧延機としても20段
ゼンジミア圧延機10に限ったものではなく、テーパ角
度の異なる複数のテーパをつけた多段テーパロールをシ
フト可能な中間ロールとして備えた他の多段圧延機に対
しても同様に適用される。
【0030】
【実施例1】異なるテーパ角度θ1〜θ3のテーパT1
3を3段階につけた多段テーパロール19をシフト可
能な第1中間ロール12u,12dに使用し、分割スリ
ット20をつけたベアリング軸17をもつバックアップ
ロール15u及び径80mmのワークロール11u,1
1dを備えた20段ゼンジミア圧延機10により、板幅
1180mm,板厚0.77mmの冷延鋼帯を板厚0.
70mmに冷間圧延した。このとき、制御条件1及び制
御条件2で次の手順によって圧延材Mの板形状を制御し
た。板幅中央に対する板端部及びクォータ部の2点につ
いての伸び率差εe,εqを式(1)及び(2)に従って
表し、圧延形状を定義した。板端部としては、測定誤差
や影響係数の算出誤差に由来する影響が小さくなる板端
から20mm内側の位置に設定した。クォータ部として
は、使用した20段ゼンジミア圧延機10において圧延
形状のピークが生じ易い板幅中央からw/(2√2)だ
け外側の位置に設定した。
【0031】〔制御条件1〕形状制御手段の初期設定に
当たっては、図14に示すように上位コンピュータ21
に予め入力した圧延条件から学習計算によって圧延荷重
Pを計算すると共に、予測されるベアリング軸17の回
転位置から分割スリット20の向きを求め、スリット部
の断面二次モーメントIを幾何学的に算出した。プロセ
スコンピュータ22では、板幅,板厚,鋼種等の製造品
種区分ごとに予め算出した影響係数を取り込んで圧延荷
重P及び断面二次モーメントIの計算値から式(7)〜
(10)に従って伸び率差εe,εqを演算し、伸び率差
εe,εqがそれぞれ目標値εe 0,εq 0となるように板端
部サドル位置Se,クォータ部サドル位置Sq及び第1中
間ロールシフト位置Lsを算出し、それぞれの形状制御
手段23の制御量を設定した。 〔制御条件2〕圧延中の形状制御では、荷重計24で圧
延荷重Pを連続的に測定し、測定値を上位コンピュータ
21に入力すると共に、実測されたベアリング軸17の
回転位置から分割スリット20の向きを求め、スリット
部の断面二次モーメントIを幾何学的に算出した。プロ
セスコンピュータ22では、板幅,板厚,鋼種等の製造
品種区分ごとに予め算出した影響係数を取り込んで、圧
延荷重Pの測定値及び断面二次モーメントIの計算値か
ら式(7)〜(10)に従って伸び率差εe,εqを演算
し、伸び率差εe,εqがそれぞれ目標値εe 0,εq 0とな
るように板端部サドル位置Se,クォータ部サドル位置
q及び第1中間ロールシフト位置Lsを算出し、それ
ぞれの形状制御手段23の制御量を補正した。このと
き、伸び率差ε e,εqの目標値としては、共にεe 0
0,εq 0=0に設定した。
【0032】圧延後に圧延材Mの形状をオフラインで測
定し、圧延材M表面の波高/波長として板幅方向に関す
る急峻度分布を求め、その最大値を最大急峻度とした。
得られた最大急峻度を、スリット部の剛性変化を考慮せ
ず第1中間ロール12u,12dのシフト位置Lsの形
状に及ぼす影響について単一の影響係数で表した数式モ
デルに基づいて形状制御する従来法で得られた圧延材M
の最大急峻度と比較して図15に示す。従来法では、形
状の評価位置と多段テーパロール19の各テーパT1
3間の境界との位置関係に応じて第1中間ロール12
u,12dのシフト位置Lsの形状に及ぼす影響が考慮
されていないため、圧延開始時からコイル長手方向全域
にわたって耳伸びが大きくなり、1%を超える最大急峻
度が示された。これに対し、制御条件1及び制御条件2
で圧延された圧延材Mでは、何れも圧延開始時からコイ
ル長手方向全域にわたり最大急峻度が0.5%以下に収
められており、形状精度の良好な冷延鋼帯であった。
【0033】
【実施例2】異なるテーパ角度θ1〜θ3のテーパT1
3及び正弦曲線状の縮径部Cを両側端部につけた多段
テーパロール19をシフト可能な第1中間ロール12
u,12dに使用する他は、実施例1と同じ条件で板幅
1230mm,板厚0.85mmの冷延鋼帯を板厚0.
78mmに冷間圧延した。冷間圧延された鋼帯の板幅方
向に関する急峻度分布を求め、最大急峻度を、スリット
部の剛性変化を考慮せず第1中間ロール12u,12d
のシフト位置Lsの形状に及ぼす影響について単一の影
響係数で表した数式モデルに基づいて形状制御する従来
法で得られた圧延材Mの最大急峻度と比較して図16に
示す。従来法では、圧延開始時からコイル長手方向全域
にわたって耳伸びが大きくなり、1%を超える最大急峻
度が示された。これに対し、制御条件1及び制御条件2
で圧延された圧延材Mでは、何れも圧延開始時からコイ
ル長手方向全域にわたり最大急峻度が0.5%以下に収
められており、形状精度の良好な冷延鋼帯であった。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、クォータ伸びを防止するためにシフト可能な中間ロ
ールとしてテーパ角度が異なる複数のテーパを一側端部
につけた多段テーパロール、或いは多段テーパ及び正弦
曲線状の縮径部をそれぞれ両側端部につけた多段テーパ
ロールを組み込み、分割スリットによりスリット部の剛
性を周方向に変化させたベアリング軸をもつバックアッ
プロールを備えた多段圧延機で鋼帯を冷間圧延する際、
形状の評価位置と各テーパ間の境界との位置関係及びス
リット部の断面二次モーメント画伸び率差に及ぼす影響
を取り込んだ数式モデルを用いて各評価位置での伸び率
差を算出し、目標伸び率差が得られるようにクラウン調
整量及び中間ロールシフト位置を設定又は補正してい
る。そのため、多段テーパ及び縮径部によるクォータ伸
び抑制効果及びバックアップロールのクラウン調整機構
による大きな形状制御効果を活用しながら、コイル長手
方向全域にわたり形状精度の良好な冷延鋼帯が高生産性
で製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 20段ゼンジミア圧延機の概略図
【図2】 中間ロールに使用する多段テーパロールの概
略図
【図3】 多段テーパ及び正弦曲線状の縮径部をそれぞ
れ両端部につけた多段テーパロールの概略図
【図4】 バックアップロールの軸方向断面図
【図5】 単位幅当りの圧延荷重が伸び率差に及ぼす影
響を表わしたグラフ
【図6】 板端部のサドル位置が伸び率差に及ぼす影響
を表わしたグラフ
【図7】 クォータ部のサドル位置が伸び率差に及ぼす
影響を表わしたグラフ
【図8】 中間ロールシフト位置が板端部の伸び率差に
及ぼす影響を表わしたグラフ
【図9】 中間ロールシフト位置がクォータ部の伸び率
差に及ぼす影響を表わしたグラフ
【図10】 断面二次モーメントが伸び率差に及ぼす影
響を表わしたグラフ
【図11】 板幅が伸び率差に及ぼす影響を表わしたグ
ラフ
【図12】 第1中間ロールシフト位置が板端部の伸び
率差の差に及ぼす影響を表したグラフ
【図13】 第1中間ロールシフト位置がクォータ部の
伸び率差の差に及ぼす影響を表したグラフ
【図14】 実施例で使用した20段ゼンジミア圧延機
の制御系統を示した図
【図15】 実施例1で製造した冷延鋼帯の板幅方向に
関する最大急峻度を従来法で製造した冷延鋼帯の最大急
峻度と比較したグラフ
【図16】 実施例2で製造した冷延鋼帯の板幅方向に
関する最大急峻度を従来法で製造した冷延鋼帯の最大急
峻度と比較したグラフ
【符号の説明】 10:20段ゼンジミア圧延機 11u,11d:ワ
ークロール 12u,12d:第1中間ロール 1
3u,13d:第2中間ロール 14u,14d:バ
ックアップロール 15u:クラウン調整機構をもつ
バックアップロール 16:ベアリング 17:ベ
アリング軸 18:サドル 19:多段テーパロー
ル 20:分割スリット 21:上位コンピュータ 22:プロセスコンピュー
タ 23:形状制御手段 24:荷重計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21B 37/00 127 (72)発明者 内畠 治 大阪府大阪市此花区桜島二丁目1番171号 日新製鋼株式会社大阪製造所内 Fターム(参考) 4E024 AA03 DD01 DD18 EE05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なるテーパ角度で複数のテーパ
    を一方の側端部につけた多段テーパロールをシフト可能
    な中間ロールとして組み込み、分割スリットをつけて周
    方向に剛性を変化させたベアリング軸をもつバックアッ
    プロールを備えた多段圧延機で圧延材を冷間圧延する
    際、バックアップロールの剛性を変数とし、板端からの
    距離が異なる複数箇所と多段テーパロールの各テーパ間
    の境界との位置関係に基づいて、前記複数箇所の板幅中
    央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成し、ベ
    アリング軸の回転位置から算出されるバックアップロー
    ルの剛性を数式モデルに代入して前記複数箇所の板幅中
    央に対する伸び率差を算出し、算出された伸び率差が目
    標値に一致するようにバックアップロールのクラウン調
    整量及び中間ロールシフト位置を設定又は補正すること
    を特徴とする多段圧延機における形状制御方法。
  2. 【請求項2】 互いに異なるテーパ角度で複数のテーパ
    を一側端部に、正弦曲線状の縮径部を他側端部につけた
    多段テーパロールをシフト可能な中間ロールとして組み
    込み、分割スリットをつけて周方向に剛性を変化させた
    ベアリング軸をもつバックアップロールを備えた多段圧
    延機で圧延材を冷間圧延する際、バックアップロールの
    剛性を変数とし、板端からの距離が異なる複数箇所と多
    段テーパロールの各テーパ間の境界との位置関係に基づ
    いて、前記複数箇所の板幅中央に対する伸び率差を表す
    数式モデルを予め作成し、ベアリング軸の回転位置から
    算出されるバックアップロールの剛性を数式モデルに代
    入して前記複数箇所の板幅中央に対する伸び率差を算出
    し、算出された伸び率差が目標値に一致するようにバッ
    クアップロールのクラウン調整量及び中間ロールシフト
    位置を設定又は補正することを特徴とする多段圧延機に
    おける形状制御方法。
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