JP2001137204A - 脈波モニタ - Google Patents

脈波モニタ

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JP2001137204A
JP2001137204A JP32189799A JP32189799A JP2001137204A JP 2001137204 A JP2001137204 A JP 2001137204A JP 32189799 A JP32189799 A JP 32189799A JP 32189799 A JP32189799 A JP 32189799A JP 2001137204 A JP2001137204 A JP 2001137204A
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欣也 長谷川
Yuji Nishimura
有史 西村
Takashi Hagiwara
尚 萩原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロセッサなどで処理することなく、基準信号
と振動検出信号の位相差を検出するという簡単な構成に
より遅延なく脈波信号を表示し観測し得る脈波モニタを
提供する。 【解決手段】貼付手段20を介して貼付した励振器2に
より生体に振動を誘発させ、貼付手段20を介して貼付
した振動検出器2により動脈上を伝搬してきた励振器か
らの振動を電気信号に変換し、発振した信号と振動検出
器からの電気信号の位相差を位相比較器4により検出
し、ローパスフィルタ6によりその位相差を示す電圧信
号の低周波成分のみを通過して脈波信号を出力し、その
脈波信号を脈波波形表示手段7に表示するようにしたこ
とにより、遅延なく脈波信号を表示し観測することがで
きることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内血管に振動
を与えて血管内を伝搬した振動を検出することにより脈
波を観測する脈波モニタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、脈波をモニタする方法として、特
許登録番号第2572088号公報に開示された「脈波
検出装置」が知られている。この装置は、人体の体表面
に押圧する押圧部材と、その押圧部材が体表面に押圧さ
れた状態で体表面からの脈波の圧力が伝達される複数の
接触子と、接触子に伝達された圧力振動を検出する圧力
センサと、その圧力センサを移動させる駆動手段とを備
え、それにより脈波を検出するようにしたものである。
【0003】また、生体内血管に振動を与えて、血管内
を伝搬した振動を検出し解析することにより、非侵襲で
連続に生体パラメータを測定する方法として、特表平9
−506024号公報に開示された「誘発された摂動を
測定して生理学的パラメータを測定するための装置およ
び方法」が知られている。この装置は、血圧をはじめ、
血管壁コンプライアンス、心室収縮強度、血管抵抗、血
液量、心拍出量、心筋収縮性およびその他多くの生理学
的パラメータを分析したり追跡するものである。この装
置では、患者の生理学的パラメータを連続的に測定する
ために、患者の生理学的パラメータを表す定期的な較正
測定値を得る。患者の動脈上に励振器を配置して、動脈
血液中に振動波を誘起する。そして、動脈上の他の位置
に振動検出器を配置して振動波を検知し、血液パラメー
タを表す信号を得る。プロセッサは、較正測定値と振動
検出器の信号を処理して、患者の生理学的パラメータを
連続的に測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
許登録番号第2572088号公報に開示された装置で
は、脈波を検出するためには、圧力センサの他に、複数
の接触子と、その接触子を押圧するための押圧部材が必
要である。その上、圧力センサを押圧するための押圧部
材の規模が大きく、さらに押圧のために空気圧を使用し
なければならないという構成になっているため、生体装
着部が大きくなり、患者に対する負担が大きい上、圧力
センサを押圧するために複雑な制御が必要であるという
問題があった。
【0005】また、特表平9−506024号公報に
は、患者の生理学的パラメータを連続的に測定するため
に、振動検出器の信号をA/D変換しそのデータをプロ
セッサで処理することが記載されている。プロセッサの
処理では、三角関数の乗算などを行う必要があり、装置
およびソフトウエアの規模が大きくなるとともに処理時
間がかかるという問題があった。
【0006】処理時間がかかるということは、リアルタ
イムに生体情報を計測する際に大きな問題となる。例え
ば、この特表平9−506024号公報に開示されてい
る装置で測定した血圧波形と、他の装置で測定した心電
図波形とを同時にモニターすると、必ず前者の血圧波形
に遅延が発生する。昨今は高速のマイクロプロセッサが
実用化されているが、特表平9−506024号公報に
開示されている処理を行うためには、如何に高速処理を
行おうとも必ず遅延が発生する。この遅延は、臨床上で
大きな障害になることがある。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、脈波を検出するために励振器および
振動検出器を両面テープなどで装着するという簡単な方
法により、かつ検出した信号をA/D変換したりプロセ
ッサで処理することなく、基準信号と振動検出信号の位
相差を検出するという簡単な構成により遅延なく脈波信
号を表示することができる優れた脈波モニタを提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明における脈波モニ
タは、任意の周波数および振幅で信号を発振する発振器
と、前記発振器の発振信号により生体内の動脈を振動さ
せる励振器と、前記励振器を生体に貼付する貼付手段
と、動脈上を伝搬してきた前記励振器からの振動を電気
信号に変換する振動検出器と、前記振動検出器を生体に
貼付する貼付手段と、前記発振器で発振した信号と前記
振動検出器で変換された電気信号の位相差を検出する位
相比較器と、前記位相比較器の出力を位相差を示す電圧
に変換する位相差電圧変換器と、前記位相差電圧変換器
からの出力信号の低周波成分のみを通過して脈波信号を
出力するローパスフィルタと、前記ローパスフィルタか
ら出力した脈波信号を表示する脈波波形表示手段とを備
えるという構成を有している。この構成により、励振器
から発信した信号と振動検出器で検出した動脈血管上を
伝搬してきた信号の位相差を検出して脈波信号を表示す
るという簡単な構成により、振動検出器からの出力をA
/D変換することなく、最小の部品構成で、遅延なく脈
波信号を表示して観測することができることとなる。
【0009】本発明における脈波モニタは、前記発振器
からの発信信号をあらかじめ設定した電圧レベルと比較
し比較の結果を出力する励振器電圧比較器と、前記振動
検出器で変換された電気信号をあらかじめ設定した電圧
レベルと比較し比較の結果を出力する検出信号電圧比較
器とを備え、前記位相比較器は前記励振器電圧比較器か
らの出力信号と前記検出信号電圧比較器からの出力信号
の位相差を検出するという構成を有している。この構成
により、発生器から発信した信号と、振動検出器で検出
した動脈血管上を伝搬した信号とをそれぞれあらかじめ
設定した電圧レベルと比較して二値化するようにしたこ
とにより、発信した信号と検出した信号の立ち上がりエ
ッジがはっきりして位相検出能力が向上し、安定した位
相比較ができることとなる。
【0010】本発明における脈波モニタは、前記ローパ
スフィルタから出力した脈波信号をディジタル信号にA
/D変換するA/D変換器と、前記A/D変換されたデ
ィジタル信号を記憶する波形メモリーと、前記波形メモ
リーに記憶されたディジタル信号を脈波信号にD/A変
換するD/A変換器と、前記D/A変換された脈波信号
と前記ローパスフィルタから出力した脈波信号を表示す
る脈波波形表示手段と、前記A/D変換器、D/A変換
器及び波形メモリーを制御するプロセッサとを備えると
いう構成を有している。この構成により、測定した脈波
波形をメモリに記憶することができるようにしたことに
より、記憶した波形を任意に脈波波形表示手段に再表示
させることができることとなる。
【0011】本発明における脈波モニタは、最高血圧と
最低血圧を測定する血圧測定手段と、前記A/D変換さ
れた脈波信号を連続血圧波形に変換する血圧算出手段
と、前記血圧算出手段で算出された連続血圧波形を表示
する連続血圧波形表示手段とを備えるという構成を有し
ている。この構成により、血圧測定手段によって測定さ
れた最高血圧および最低血圧を用いて血圧算出手段によ
りキャリブレーションを行なうことにより脈波波形を連
続血圧波形として表示させることができるので、非観血
に連続血圧波形を測定できることとなる。
【0012】上記本発明を要約すると、本発明における
脈波モニタは、動脈を振動させる信号を発信させる発振
器と、発信された信号を振動に変換して生体内の動脈を
振動させる励振器と、動脈上を伝搬した振動を検出して
電気信号に変換する振動検出器と、励振器と振動検出器
を安定にかつ簡便に生体に貼付する貼付手段と、発振器
で発振した信号と振動検出器により電気信号に変換され
た信号との位相差を検出する位相比較器と、位相比較器
からの位相差を示す出力を電圧に変換する位相差電圧変
換器と、位相差電圧変換器から出力された信号の低周波
成分のみを通過させるローパスフィルタと、ローパスフ
ィルタの出力を脈波信号として表示する脈波波形表示手
段とを備えるものである。
【0013】本発明は、上記のように構成したことによ
り、励振器および発振器を両面テープなどで生体に簡単
に装着し、脈波の変化に応じて血管の弾性が変化するこ
とを利用し、励振器により動脈血管を振動させ血管を伝
搬する振動を振動検出器で検出し、血管を伝搬した振動
の速度を位相の変化として測定し、その位相変化を脈波
として測定して表示することにより、検出した信号をA
/D変換したりプロセッサで処理することのない簡単な
構成で、遅延なく脈波を表示することができる優れた脈
波モニタが得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図10に基づき、
本発明の第1乃至第3の実施の形態を詳細に説明する。
まず、図1乃至図5を参照して、本発明の第1の実施の
形態における脈波モニタについて説明する。
【0015】まず、図1を参照して、本発明の第1の実
施の形態における脈波モニタの構成を説明する。図1に
おいて、振動発振器1は、数Hzから数1000Hzま
での被検体に対して最も有効となる任意の周波数および
振幅で信号を発振できる振動発振器である。振動発振器
1から発振した信号は、励振器2により被検体(生体)
の動脈血管を振動させる。振動発振器1に好適な素子と
しては、電気信号を効率よく振動に変換することができ
る圧電セラミック素子などが挙げられる。振動検出器3
は、被検体の動脈血管を伝搬した励振器2からの振動を
検出して電気信号に変換するセンサである。振動検出器
3に好適な素子としては、振動を効率よく電気信号に変
換できる圧電セラミック素子やPVDF(ポリフッ化ビ
ニデリン)などが挙げられる。貼付手段20は励振器2
および振動検出器3を生体に装着する際に皮膚に貼付し
て励振器2および振動検出器3をそこに設定するもので
ある。位相比較器4は振動発振器1からの信号を基準信
号とし、振動検出器3からの信号との位相差を検出す
る。位相差電圧変換器5は位相比較器4において検出さ
れた位相差信号をその位相差に基づき異なる電圧に変換
する。ローパスフィルタ6では電圧に変換された位相差
信号の高周波成分を除去する。この高周波成分が除去さ
れた信号が脈波信号となる。脈波波形表示手段7はこの
ようにして検出された脈波信号の波形を表示する。
【0016】次に、図2を参照して、励振器2および振
動検出器3の生体に対する装着状態を説明する。図2に
は、その一例として手首21の撓骨動脈上に励振器2お
よび振動検出器3を装着した状態を示している。励振器
2および振動検出器3は、ともに貼付手段20を介して
手首21の皮膚上に貼付される。貼付手段20の好適な
例としては両面テープが挙げられる。
【0017】励振器2および振動検出器3は、圧電セラ
ミック素子などが好適であることは前述したが、本発明
の第1の実施の形態において有効な大きさは、一例とし
て直径が1cmから2cm程度であり、厚みは素子自体
が1mm未満であり、ケースをつけても5mm程度であ
る。重さも10g程度であるため、両面テープで十分に
手首21などに装着することができ、装着者への負担が
少ない。
【0018】次に、図3を参照して、本発明における脈
波計測の原理を説明する。図3は励振器2および振動検
出器3を貼付手段20により手首21の撓骨動脈22の
上に皮膚の上から装着したときの状態を示したものであ
る。図3に示す動脈を伝搬する振動波形23は、撓骨動
脈22上を伝搬する振動を模式的に表したものである。
励振器1で誘発された振動は撓骨動脈22を伝搬し、撓
骨動脈22を伝搬した振動は振動検出器3により検出さ
れる。振動検出器3で検出された振動と励振器2で誘発
した振動との位相差を検出して脈波を測定する。
【0019】次に、図4及び図5を参照して、本発明の
第1の実施の形態における振動検出器3で検出された振
動と励振器2で誘発した振動との位相差検出方法につい
て説明する。それら2つの振動の位相差検出は、位相差
検出器4、位相差電圧変換器5及びローパスフィルタ6
を用いて行なわれる。すなわち、図4は位相差検出器
4、位相差電圧変換器5及びローパスフィルタ6のそれ
ぞれの機能を実現するための回路の一例を示したもので
あり、図5は位相比較の機能及びその結果を示したタイ
ミングチャートである。
【0020】まず、図4において、振動発振器1からの
信号は基準信号aとして位相比較器4に入力され、振動
検出器3からの信号は比較信号bとして位相比較器4に
入力される。この基準信号aと比較信号bの信号レベル
は振動発振器1および振動検出器3において、位相比較
器4の入力レベルに合致するようにスケーリングが行わ
れる。
【0021】また、位相比較器4に対する2つの入力信
号(基準信号a、比較信号b)は、図5に示すように、
正弦波のようなエッジのはっきりしない信号が入力され
る可能性があるので、図4に示す位相比較器4に対する
2つの入力にはシュミットトリガ入力を用いるのが好適
である。
【0022】位相比較器4において、基準信号aと比較
信号bの立ち上がりの差を検出し、位相電圧変換器5に
入力する。位相差電圧変換器5は一般にチャージポンプ
と呼ばれている機能をもち、ローパスフィルタ6のコン
デンサCとともに、位相比較器4で検出された位相差を
電圧に変換し、位相差信号pを出力する。
【0023】ここで、図4を参照し、本発明の第1の実
施の形態における位相差電圧変換器5、すなわち、チャ
ージポンプの動作を説明する。基準信号aと比較信号b
の位相比較の結果、位相比較器の出力xが「H」レベル
になると、位相差電圧比較器5のFETQ1がオンとな
り、ローパスフィルタ6のコンデンサCを充電する。他
方、位相比較器の出力yが「H」レベル」になると、F
ETQ2がオンしてコンデンサCを放電する。2つの出
力x、yがともに「H」レベル」になると、FETQ
1、Q2がともにオフとなりフローティングになる。こ
のように、基準信号aと比較信号bの位相差によりコン
デンサCを充放電したり、フローティングにすることに
より、図5に示すような位相差信号pが出力される。
【0024】また、図5に示すように、位相差信号pは
位相差電圧変換器5によるチャージポンプ回路の出力で
あるため、高調波ノイズが含まれている。そのため、ロ
ーパスフィルタ6によりこの高調波ノイズを除去する。
ローパスフィルタ6で高調波ノイズが除去された信号
が、本発明で得ようとする測定結果としての脈波信号m
である。
【0025】以上説明したように、本発明の第1の実施
の形態では、脈波の変化に応じて血管の弾性が変化する
ことを利用し、励振器2により動脈血管を振動させ血管
を伝搬したその振動を振動検出器3で検出し、血管を伝
搬した振動の速度を位相の変化として測定し、その位相
変化を脈波として測定するものである。
【0026】上記のように、本発明の第1の実施の形態
によれば、励振器2および振動検出器3を両面テープな
どで貼付するだけの簡便さにより、また、基準信号aと
比較信号bの位相差を検出するのみで、振動検出器3で
検出した信号をA/D変換したり、プロセッサ演算など
を行なう必要がないため、最少の部品構成により脈波信
号を検出し、遅延なく表示することができるという効果
を有する。また、本発明の第1の実施の形態によると、
血管の弾性特性も同時に測定することができ、動脈硬化
の進行具合などの診断にも利用することができるという
効果も併せ有するものである。
【0027】次に、図6乃至図8を参照して、本発明の
第2の実施の形態における脈波モニタについて説明す
る。図4において、振動発振器1、励振器2、振動検出
器3、位相比較器4、位相差電圧変換器5、ローパスフ
ィルタ6、脈波波形表示手段7及び貼付手段20は第1
の実施の形態で説明したものと同一の機能を有するもの
である。
【0028】励振器電圧比較器8は振動発振器1から発
信した信号をあらかじめ設定した電圧レベルと比較する
コンパレータであり、振動発振器1から発信した信号を
二値化してディジタルレベルで表す信号に変換した基準
信号aを出力する。検出信号電圧比較器9は振動検出器
3により検出された信号をあらかじめ設定した電圧レベ
ルと比較するコンパレータであり、振動検出器3で検出
された信号を二値化してディジタルレベルで表す信号に
変換した比較信号bを出力する。
【0029】ここで、図7を参照して、本発明の第2の
実施の形態における励振器電圧比較器および検出信号電
圧比較器(コンパレータ)を詳細に説明する。図7にお
いて、U1はオペアンプまたはコンパレータ専用ICで
あり、コンデンサC1は振動発振器1または振動検出器
3からの直流成分をカットするコンデンサであって、数
10μF程度の電解コンデンサが好適である。R1及び
R2は直流成分をカットした入力信号の直流オフセット
を決める抵抗であり、R1及びR2を同じ値に選べば入
力信号は電源電圧+Vの1/2の電圧値を中心に振幅が
設定される。R3及びR4はコンパレータの比較電圧を
設定する抵抗であり、R1、R2、R3、R4を同じ値
に選べば入力信号の電圧レベルの中央で電圧比較を行う
ように設定することができる。R5はコンパレータの動
作にヒステリシス特性をもたせるためのフィードバック
抵抗である。
【0030】次に、図8のタイミングチャートを参照し
て、本発明の第2の実施の形態における位相比較による
脈波の検出を説明する。励振器電圧比較器8および検出
信号電圧比較器9それぞれの出力である基準信号aおよ
び比較信号bの波形は、図8に見られるように、二値化
してディジタル信号とすることにより、基準信号aおよ
び比較信号bの立ち上がりエッジがはっきりする。その
ため、位相差信号pの電圧は、比較信号bの立ち上がり
エッジが基準信号aの立ち上がりエッジに対して進相と
なるか遅相となるか、及びその速度により変化すること
が明確に分かる。この位相差信号pをローパスフィルタ
6で高周波成分を除去すれば、図8に示すような脈波信
号mが得られる。このように、基準信号aおよび比較信
号bを二値化することにより、位相比較器4が安定して
動作することができる。
【0031】以上説明したように、本発明の第2の実施
の形態によれば、第1の実施の形態で述べた効果に加
え、基準信号aおよび比較信号bを二値化してディジタ
ル信号とすることにより位相比較器4における位相検出
能力を向上させることができるという効果を有すること
になる。
【0032】次に、図9及び図10を参照して、本発明
の第3の実施の形態における脈波モニタについて説明す
る。図9は本発明の第3の実施の形態における脈波モニ
タの構成を示すブロック図、図10は本発明の第3の実
施の形態における他の脈波モニタの構成を示すブロック
図である。図9において、振動発振器1、励振器2、振
動検出器3、位相比較器4、位相差電圧変換器5、ロー
パスフィルタ6、脈波波形表示手段7、励振器電圧比較
器8及び検出信号電圧比較器9は第1および第2の実施
の形態で説明したものと同一の機能を有するものであ
る。
【0033】図9においては、A/D変換器10はロー
パスフィルタ6からの脈波信号をA/D変換する。波形
メモリ11はA/D変換された脈波信号データを記憶す
る。D/A変換器12は波形メモリ11に記憶された脈
波信号データをD/A変換する。そして、脈波波形表示
手段7がD/A変換された脈波信号データおよびローパ
スフィルタ6の出力を脈波信号として表示する。このよ
うに、波形メモリ11に記憶した波形は任意に表示させ
ることができる。プロセッサ13はA/D変換器10、
波形メモリ11およびD/A変換器12の制御を行う。
【0034】図10においては、血圧測定手段14がカ
フ(図示せず)を用いて最高血圧および最低血圧を測定
する。連続血圧算出手段15は、上記の位相比較によっ
て検出された脈波波形を血圧測定手段14で測定した最
高血圧および最低血圧でキャリブレーションすることに
より連続血圧波形に変換する。血圧測定手段14はプロ
セッサ13と同一のデバイスであってもよい。また、連
続血圧波形表示手段16は連続血圧算出手段15から出
力された連続血圧波形を表示する。連続血圧波形表示手
段16は脈波波形表示手段7と同一のデバイスであって
もよい。
【0035】以上説明したように、本発明の第3の実施
の形態によれば、第1および第2の実施の形態で述べた
効果に加え、測定した脈波波形をメモリに記憶しておく
ことができ、記憶した波形を任意に再表示させることが
できるという効果を有する。また、位相比較によって検
出された脈波波形を最高血圧および最低血圧でキャリブ
レーションすることにより、カテーテルを用いることな
く連続血圧波形を測定することができるという効果を有
する。
【0036】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され、特に
励振器および振動検出器を両面テープなどで貼付するだ
けの簡便さにより、また、基準信号と比較信号の位相差
を検出するのみで、振動検出器で検出した信号をA/D
変換したり、プロセッサ演算などを行なう必要がないた
め、最少の部品構成により脈波信号を検出し、遅延なく
表示することができるという効果を有する上、血管の弾
性特性も同時に測定することができ、動脈硬化の進行具
合などの診断にも利用できるという優れた効果を併せ持
つ脈波モニタを提供することができる。
【0037】また、本発明は、測定した脈波波形をメモ
リに記憶しておくことにより、記憶した波形を任意に再
表示させることができるという効果を有し、最高血圧お
よび最低血圧でキャリブレーションを行うことにより、
カテーテルを用いることなく連続血圧波形を測定するこ
とができるという優れた効果を有する脈波モニタを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における脈波モニタ
の構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態における励振器およ
び振動検出器の生体への装着状態を示す図、
【図3】本発明における脈波計測の原理を説明する図、
【図4】本発明の位相比較による脈波検出を説明する
図、
【図5】本発明の第1の実施の形態における位相比較に
よる脈波信号の検出を説明するタイミングチャート、
【図6】本発明の第2の実施の形態における脈波モニタ
の構成を示すブロック図、
【図7】本発明の第2の実施の形態における電圧比較器
を詳細に示す回路図、
【図8】本発明の第2の実施の形態における位相比較に
よる脈波の検出を説明するタイミングチャート、
【図9】本発明の第3の実施の形態における脈波モニタ
の構成を示すブロック図、
【図10】本発明の第3の実施の形態における他の脈波
モニタの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 振動発振器 2 励振器 3 振動検出器 4 位相比較器 5 位相差電圧変換器 6 ローパスフィルタ 7 脈波波形表示手段 8 励振器電圧比較器 9 検出信号電圧比較器 10 A/D変換器 11 波形メモリ 12 D/A変換器 13 プロセッサ 14 血圧測定手段 15 連続血圧算出手段 16 連続血圧波形表手段 20 貼付手段 21 手首 22 撓骨動脈 23 動脈を伝搬する振動波形 a 基準信号 b 比較信号 p 位相差信号 m 脈波信号 x、y 位相比較器出力信号 C コンデンサ R、R1、R2、R3、R4、R5 抵抗器 Q1、Q2 FET C1 コンデンサ U1 コンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 尚 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 4C017 AA08 AA09 AB02 AC20 BC07 BD05 4C301 AA06 DD09 DD10 EE20 JB03 JB22 LL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の周波数および振幅で信号を発振する
    発振器と、前記発振器の発振信号により生体内の動脈を
    振動させる励振器と、前記励振器を生体に貼付する貼付
    手段と、動脈上を伝搬してきた前記励振器からの振動を
    電気信号に変換する振動検出器と、前記振動検出器を生
    体に貼付する貼付手段と、前記発振器で発振した信号と
    前記振動検出器で変換された電気信号の位相差を検出す
    る位相比較器と、前記位相比較器の出力を位相差を示す
    電圧に変換する位相差電圧変換器と、前記位相差電圧変
    換器からの出力信号の低周波成分を通過して脈波信号を
    出力するローパスフィルタと、前記ローパスフィルタか
    ら出力した脈波信号を表示する脈波波形表示手段とを備
    えたことを特徴とする脈波モニタ。
  2. 【請求項2】前記発振器からの発信信号をあらかじめ設
    定した電圧レベルと比較し比較の結果を出力する励振器
    電圧比較器と、前記振動検出器で変換された電気信号を
    あらかじめ設定した電圧レベルと比較し比較の結果を出
    力する検出信号電圧比較器とを備え、前記位相比較器は
    前記励振器電圧比較器からの出力信号と前記検出信号電
    圧比較器からの出力信号の位相差を検出するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の脈波モニタ。
  3. 【請求項3】前記ローパスフィルタから出力した脈波信
    号をディジタル信号にA/D変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換されたディジタル信号を記憶する波形メ
    モリーと、前記波形メモリーに記憶されたディジタル信
    号を脈波信号にD/A変換するD/A変換器と、前記D
    /A変換された脈波信号と前記ローパスフィルタから出
    力した脈波信号を表示する脈波波形表示手段と、前記A
    /D変換器、D/A変換器及び波形メモリーを制御する
    プロセッサとを備えたことを特徴とする請求項1または
    2記載の脈波モニタ。
  4. 【請求項4】最高血圧と最低血圧を測定する血圧測定手
    段と、前記A/D変換された脈波信号を連続血圧波形に
    変換する血圧算出手段と、前記血圧算出手段で算出され
    た連続血圧波形を表示する連続血圧波形表示手段とを備
    えたことを特徴とする請求項3記載の脈波モニタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100574800B1 (ko) 2004-11-30 2006-04-27 한국항공우주연구원 복수개의 가진기를 이용한 단일 가진 시스템
JP2011117948A (ja) * 2009-10-26 2011-06-16 Fluke Corp 振動のデータを取り込むシステム及び方法
KR101514151B1 (ko) * 2013-11-27 2015-04-21 울산대학교 산학협력단 동잡음에 강건한 ppg 신호 측정 방법
KR101641024B1 (ko) * 2015-07-03 2016-07-19 울산대학교 산학협력단 웨이블릿 변환을 이용한 동잡음 판단 방법
KR101714927B1 (ko) * 2015-12-22 2017-03-09 울산대학교 산학협력단 다중 신호 수신을 이용한 동잡음 판단 및 제거 방법

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