JP2001170016A - 脈波検出装置 - Google Patents

脈波検出装置

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JP2001170016A
JP2001170016A JP35811299A JP35811299A JP2001170016A JP 2001170016 A JP2001170016 A JP 2001170016A JP 35811299 A JP35811299 A JP 35811299A JP 35811299 A JP35811299 A JP 35811299A JP 2001170016 A JP2001170016 A JP 2001170016A
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JP
Japan
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sensor
pulse wave
pulse
wave
artery
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JP35811299A
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Keisuke Tsubata
佳介 津端
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Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/02133Measuring pressure in heart or blood vessels by using induced vibration of the blood vessel
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
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    • A61B5/024Detecting, measuring or recording pulse rate or heart rate
    • A61B5/02438Detecting, measuring or recording pulse rate or heart rate with portable devices, e.g. worn by the patient
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/02Measuring pulse or heart rate

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手の動き等によるノイズの影響を受けること
なく正確に脈波の検出をすることができる脈波検出装置
を提供すること。 【解決手段】 とう骨動脈2上のセンサ19をメインセ
ンサとし、尺骨動脈3上のセンサ19′を補助センサと
して検出する。このセンサ19の受信器21で受信し、
所定の処理後の反射波f1A′の振幅が2つのしきい値
ATh1、ATh2間にない場合、とう骨動脈2からの
検出が困難であるとして、尺骨動脈3から脈拍数を検出
する。このセンサ19′による検出は所定の一定時間が
経過するとセンサ19に切り替わり、検出可能であれば
そのままセンサ19による検出に戻る。一定時間経過後
であってもセンサ19での検出が困難であれば再びセン
サ19′に切り替わり、このセンサ19′による検出も
困難である場合には、ブザー音によりその旨がユーザに
知らされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、脈波検出装置に
係り、詳細には、動脈に対する超音波の送受信により脈
波を検出する脈波検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動脈を流れる血流による脈波を検出する
ことは、医療現場や健康管理を行う際広く行われてい
る。この脈波検出は、触診により所定時間の脈拍数とし
て検出する場合の他、脈波検出装置を使用して電子的に
脈拍数等を自動検出することも広く行われている。電子
的に脈波を検出して脈拍数を得る装置としては、ピエゾ
型の圧電素子をセンサとして動脈上に配置し、動脈内部
の圧力変化に伴う表皮の圧力変化(圧力による表皮の変
位)から脈拍数を検出するものや、超音波を利用して脈
拍数を検出するものが存在する。超音波を利用する脈波
検出装置としては、血流によるドップラー効果を利用し
たものがあり、例えば、特開平1−214335号公報
や、USP4086916で提案されている。
【0003】図9は、ドップラー効果による超音波の周
波数変化の様子を表した図である。図9(a)に示され
るような周波数f0の超音波を体表面から動脈に向けて
発信すると、発信した超音波は、動脈を流れる血液で反
射される。この反射波を受信素子で受信すると、反射波
の周波数の変化を検出することができる。すなわち、受
信波の周波数をf1とすると、図9(b)に示すよう
に、心臓の収縮期は動脈を流れる血流の速度が速いの
で、反射波の周波数はドップラー効果により高くなり
(A部分)、逆に心臓が弛緩している間の血流の速度は
低いためA部分よりも周波数が低くなる(B部分)。こ
のように、心臓の拍動に従って流速が変化する動脈内の
血流に超音波を照射して、周波数の変化を検出すること
で脈波を検出し、さらに脈拍数を検出したり、血流速を
検出したりすることができる。上述のような従来の方法
で手首における動脈から脈波を検出するような場合、動
脈の場所を探す際にも一般的にわかり易い、動脈の位置
を見つけやすい、検出する脈波信号レベルが比較的強い
等の理由から、とう骨動脈上にセンサを配置することが
多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このセ
ンサを配置するとう骨動脈は、手首の腱に近く、手の動
き次第でセンサが浮いてしまったり、位置がずれること
がある。このようなノイズの影響を受けやすい等の理由
により、脈波の誤検出または検出不能などが比較的生じ
易いという問題がある。また、センサの形状、大きさ等
にもよるが、人によってはセンサの位置を決めるのが難
しく、脈波の検出が手首の個人差に左右されるというよ
うな問題があった。そこで、本発明は、このような従来
技術の課題を解決するためになされたもので、手の動き
等によるノイズの影響を受けることなく正確に脈波の検
出をすることができる脈波検出装置を提供することを第
1の目的とする。また、脈波の検出が手首の個人差など
に左右されにくい脈波検出装置を提供することを第2の
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の脈波検出装置で
は、とう骨動脈に向けて超音波を発信する第1の発信手
段と、前記第1の発信手段から発信され前記とう骨動脈
を流れる血液で反射された超音波を受信する第1の受信
手段とを有する第1のセンサと、尺骨動脈に向けて超音
波を発信する第2の発信手段と、前記第2の発信手段か
ら発信され前記尺骨動脈を流れる血液で反射された超音
波を受信する第2の受信手段とを有する第2のセンサ
と、前記第1の受信手段または前記第2の受信手段で受
信された超音波から脈波に関する脈波情報を取得する脈
波情報取得手段と、前記脈波情報取得手段により取得さ
れた脈波情報を出力する出力手段とを具備させる。この
ように、第1のセンサおよび第2のセンサの2つのセン
サを具備するので、第1のセンサまたは第2のセンサの
どちらかが誤検出または検出不能であった場合でも、検
出可能な受信手段により検出をすることができる。例え
ば、第1のセンサが検出不能な場合、第2のセンサによ
り検出をすることができ、誤検出や検出不能などを低減
することができる。なお、取得された脈波情報を記憶す
る記憶手段を設けてもよい。この記憶手段に格納した脈
波情報を後で出力することもでき、所定時間分の脈波情
報を格納しておくことにより、例えば、医療診断等の外
部装置に対して出力することができ、ユーザーの日常の
状態の医療診断等に利用することができる。
【0006】また、本発明の脈波検出装置において、前
記第1の受信手段または前記第2の受信手段で受信した
超音波が脈波情報の検出に有効か否かを判断する有効性
判断手段を有し、前記脈波情報取得手段は、この有効性
判断手段により有効と判断された超音波から脈波に関す
る脈波情報を取得する。この有効性判断手段が脈波情報
の信号の有効性を判断することにより、第1のセンサま
たは第2のセンサのどちらから脈波情報を取得するかを
制御することができ、このことにより、誤検出や検出不
能などを低減することができる。
【0007】本発明の脈波検出装置において、前記第1
のセンサと前記第2のセンサの駆動を切り替える切替手
段を有し、前記切替手段は、駆動中の前記第1の受信手
段または前記第2の受信手段で受信した超音波が前記有
効性判断手段で有効でないと判断された場合に、前記第
1のセンサ又は前記第2のセンサの駆動を切り替える。
また、本発明の脈波検出装置において、前記切替手段
は、前記第2のセンサの駆動に切り替えた後所定時間経
過した場合に、前記第1のセンサの駆動に切り替える。
この切替手段によって切り替えることで、前記第1のセ
ンサおよび前記第2のセンサの両方に絶えず発信をする
必要がなく、どちらか一方で受信すると決まった方にの
み発信すればよく、電力の消費を減らすことができる。
【0008】本発明の脈波検出装置において、前記有効
性判断手段により前記第1の受信手段及び前記第2の受
信手段で受信される超音波が共に有効でない場合、その
旨を告知する告知手段を具備する。この告知手段によ
り、脈波検出装置を使用しているユーザーは、正確に脈
波の検出が行われているかどうかを知ることができる。
そして、脈波検出装置の位置ずれなどによって脈波検出
ができていないときには、リセットボタンを押したり、
脈波検出装置をつけなおしたりすることで、ユーザーは
正確に脈波の検出を仕直すことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を、図1ないし図8を参照して詳細に説明する。 (1)実施の形態の概要 本実施の形態の脈波検出装置は、動脈に向けて超音波f
0を発信し、その反射波f1から脈波情報としての脈拍
数を検出するための2つのセンサ19、19′が、とう
骨動脈2上と尺骨動脈3上に配置されるように、時計の
ベルトの内側に配置される。そして、とう骨動脈2上の
センサ19をメインセンサとし、尺骨動脈3上のセンサ
19′を補助センサとし、通常はセンサ19を使用して
脈拍数を検出する。このセンサ19の受信器21で受信
し、所定の処理後の反射波f1A′(処理後受信波)の
振幅が2つのしきい値ATh1、ATh2間にない場
合、とう骨動脈2による脈拍の検出が困難であるとし
て、補助センサであるセンサ19′を使用して尺骨動脈
3から脈拍数を検出する。メインセンサであるセンサ1
9と補助センサであるセンサ19′との切替は、制御部
70から供給される選択信号に応じてスイッチ回路1
0、20で行われる。補助センサであるセンサ19′に
よる検出時間は所定の一定時間(例えば1分間)とし、
この時間が経過するとセンサ19に切り替わり、検出可
能であればそのままメインセンサであるセンサ19によ
る検出に戻る。一方、一定時間経過後であってもセンサ
19での検出が困難であれば再びセンサ19′に切り替
わる。このセンサ19′による検出も困難である場合に
は、ブザー音によりその旨ユーザーに知らされる。この
ように、とう骨動脈2による脈拍数(脈拍情報)の検出
が困難である場合には、尺骨動脈3による脈拍数(脈拍
情報)の検出を行うので、脈波の誤検出または検出不能
を減らし、より正確な検出を行うことが可能となる。
【0010】(2)実施の形態の詳細 図1は、第1の実施の形態における脈波検出装置の構成
を示した図である。この図1に示すように、脈波検出装
置は、とう骨動脈2から脈波を検出するためのセンサ1
9(第1のセンサ)と、尺骨動脈3から脈波を検出する
ためのセンサ19′(第2のセンサ)を備えている。セ
ンサ19は、とう骨動脈2に向けて超音波f0Aを発信
する発信器11(第1の発信手段)と、その反射波f1
Aを受信する受信器21(第1の受信手段)を備え、セ
ンサ19′は、尺骨動脈3に向けて超音波f0Bを発信
する発信器11′(第2の発信手段)と、その反射波f
1Bを受信する受信器21′(第2の受信手段)を備え
ている。
【0011】また、脈波検出装置は、発信系として、発
信器11または発信器11′のどちらから超音波f0
(f0A又はf0Bの総称。以下同じ)を発信するかを
制御部70から供給される選択信号A、Bに従って選択
し切り替えるスイッチ回路10と、周波数10MHzの
高周波信号を発生させる高周波発信回路13と、高周波
発振回路13から供給される高周波信号を出力用のパワ
ーにまで増幅しスイッチ回路10で選択された発信器1
1または発信器11′から超音波f0を発信させる駆動
回路12を備えている。
【0012】更に脈波検出装置は、受信系として、受信
器21または受信器21′のどちらで反射波f1を受信
するかを選択信号A、Bに従って選択し切り替えるスイ
ッチ回路20と、高周波増幅回路31と、F/V変換回
路32と、検波回路33と、サンプルホールド回路34
と、増幅回路35と、フィルター回路36と、AD変換
回路37と、32KHzで発振する信号を発生させる低
周波発振回路51と、制御部70を備えている。制御部
70には、出力手段として機能することで脈拍数が表示
される表示パネル42、ブザー43が接続されている。
また、制御部70には、パーソナルコンピュータや医療
用の診断装置等の各種外部装置44を接続することが可
能になっている。
【0013】発信器11から発信された超音波f0A
は、とう骨動脈2の血流により周波数変調を受けながら
反射され、この反射波f1Aは、受信器21で受信され
スイッチ回路20に供給される。同様に、発信器11′
から発振された超音波f0Bは、尺骨動脈3の血流によ
り周波数変調を受けながら反射され、この反射波f1B
は受信器21′で受信され、スイッチ回路20に供給さ
れるようになっている。スイッチ回路20は、選択制御
SA、SBに従って、供給された両反射波f1A、f1
Bのうちの一方を高周波増幅回路31に供給するように
なっている。
【0014】高周波増幅回路31は、供給される反射波
f1(f1A又はf1Bの総称。以下同じ)を増幅して
F/V変換回路32に供給する回路である。F/V変換
回路32は、周波数値に応じた電圧利得の変化を利用し
て、周波数の値に応じた電圧を出力し、検波回路33に
供給する回路である。検波回路33は、振幅検波により
その包絡線に対応した電圧を出力し、サンプルホールド
回路34に供給する。サンプルホールド回路34は、検
波回路33からの信号をサンプルホールドする回路であ
る。増幅回路35は、サンプルホールド回路34から出
力される信号を信号増幅する回路である。フィルター回
路36は、信号増幅後の信号から雑音などのノイズを除
去する回路である。AD変換回路37は、ノイズを除去
後の信号をディジタル信号に変換する回路であり、脈波
情報を検出する基礎となる処理後反射波f1′(基礎信
号)として制御部70に供給するようになっている。
【0015】制御部70は、主としてCPU(中央処理
装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM
(ランダム・アクセス・メモリ)、その他を備えたマイ
コンシステムで構成され、更に、表示素子駆動部71、
計時部72、記憶部73、脈拍数演算部74、信号強度
比較部75を備えている。
【0016】信号強度比較部75は有効性判断手段とし
て機能し、振幅に関するしきい値Th1とTh2(処理
後反射波f1A′用のしきい値ATh1、ATh2と、
処理後反射波f1B′用のしきい値BTh1、BTh2
の総称)を有している。信号強度比較部75は、処理後
反射波f1′の振幅と両しきい値Th1、Th2とを比
較することでAD変換回路37から供給される処理後反
射波f1′の有効性を判断する。すなわち、信号強度比
較部75は、処理後反射波f1′の振幅がしきい値Th
1、Th2間にない場合に、供給されている処理後反射
波f1A′又はf1B′では脈波情報(脈波数)の検出
が困難である(有効でない)と判断するようになってい
る。この信号強度比較部75により処理後反射波f1
A′が有効でないと判断されると、制御部70からは、
スイッチ回路10、20に対して選択信号Bが供給さ
れ、逆に処理後反射波f1B′が有効でないと判断され
ると選択信号Aが供給されるようになっている。信号強
度比較部75は、AD変換回路37から供給される処理
後反射波f1′の振幅に応じたパワー信号を表示素子駆
動部71に供給するようになっている。
【0017】脈拍数演算部74は、脈波情報取得手段と
して機能し、信号強度比較部75で有効であると判断さ
れた処理後反射波f1′から、後述する方法によって脈
波情報としての脈拍数を求めるようになっている。表示
素子駆動部71は、表示パネル42の表示内容を制御す
るもので、時計部72による時間表示を制御すると共
に、本実施形態における脈波情報である脈拍数を表示す
る。また、表示素子駆動部71は、制御部70からスイ
ッチ回路10、20に供給している選択信号A、B、及
び信号強度比較部75から供給されるパワー信号によ
り、表示パネル42に脈波のパワー表示を行うようにな
っている。計時部72は、時間表示や時間計測等の脈波
検出装置での時計としての機能を制御する。
【0018】記憶部73には、DRAM、SRAM、E
EPROM、ハードディスク等の、データを磁気的、電
気的、光学的に記憶する各種記憶媒体を使用することが
でき、その記憶容量は任意であるが、少なくとも1時間
分から1日分、好ましくは1週間分、さらに好ましくは
1ヶ月分の脈波情報の蓄積が可能な記憶容量が採用され
る。このように所定期間分の脈拍情報を記憶部73に蓄
積しておくことで、後日、外部装置44を脈波検出装置
に接続して、記憶部73に蓄積した脈波情報を出力し、
医療診断等に使用することができる。また、記憶部73
は、例えば、受信器21、21′でそれぞれ受信した反
射波f1の脈波情報を記憶しておくことにより、医療用
の診断装置(外部装置)において、長時間分の脈波情報
が得られ、そのユーザの日常生活での状態を医療的な観
点からより正確に診断することができる。また、記憶部
73には、脈波情報と共に、その脈波情報が格納された
時間が計時部72から供給されて格納され、各日時にお
ける脈波の状態を知ることができるようになっている。
【0019】つぎに、以上のように構成された本実施形
態の動作について説明する。まず、とう骨動脈2および
尺骨動脈3に向けて発信した超音波が血流速のドップラ
ー効果によって周波数変調されることから脈波を検出す
る原理について説明する。動脈を流れる血液は、心臓の
収縮期(脈拍)と弛緩期によって、血流速度が変化す
る。このため発信した超音波の周波数は、血流で反射さ
れる際のドップラー効果によって変化する。この場合の
反射波の周波数f1は、超音波の周波数をf0、血流速
をv、体内での音速をc、血流速に対する超音波の入射
角をθとした場合、次の式(1)から求まる。 f1=f0(1+2v×cosθ/c) ・・・(1) そして、超音波の周波数は、反射によってf0からf1
の範囲で変化し、その偏位dfは、次の式(2)とな
る。 df=f1−f0=f0×2v×cosθ/c ・・・(2) 従って、例えば各値を、c=155m/s、v=0.3
m/s、f0=9.5とすると、周波数偏位dfは3.
8KHzとなる。式(2)において、血流速vは脈拍に
よって変動するため、周波数偏位dfは、約2KHzか
ら4KHzの範囲で変化することになる。本実施形態で
は、この周波数偏位dfの変化を、周波数変調波の復調
方式によって検出することで、脈波を検出するようにし
ている。
【0020】図2は、脈波検出装置の各構成部分におけ
る出力波形を表した図である。高周波発振回路13は、
その内部において図2(a)に示すように周波数10M
Hzの高周波信号である超音波f0を発生させている。
そして、この発信された超音波f0は、動脈を流れる血
液で反射される際のドップラー効果によって、周波数変
調(FM変調)された反射波f1が、図2(b)に示す
ように、受信器21、21′で受信される。この反射波
f1は、高周波増幅器31で増幅された後、F/V変換
回路32に供給される。F/V変換回路32では、増幅
された反射波f1の周波数変化を、図2(c)に示すよ
うに、電圧の変化すなわち振幅の変化に変換し、検波回
路33に供給する。検波回路33ではF/V変換回路3
2からの信号を図2(d)に示すように、連続する信号
として増幅回路35に供給する。検波回路33から出力
された信号は、増幅回路35で信号増幅され、フィルタ
回路36でノイズ成分が除去された後に、AD変換回路
37でディジタル信号に変換されて処理後反射f1′と
して制御部70に供給される。制御部70では、供給さ
れる処理後反射波f1′の有効性を判断し、有効である
処理後反射波f1A′又はf1B′から脈波情報として
脈拍数を脈拍数演算部74で求める。
【0021】ここで、受信した処理後反射波f1′から
脈拍数を求める原理について説明をする。脈拍数演算部
74では、例えば、比較回路により比較値を超えた場合
にパルス波を発生させ、このパルス波の時間間隔を所定
回数(例えば3回、5回、7回、10回等)測定し、各
回の測定時間の平均時間Tから1分間の脈拍数Nを次の
数式(3)に従って求めるようになっている。 N=60/T ・・・(3) なお、脈拍間の平均時間Tから脈拍数を求める場合に限
られず、例えば、所定時間t(例えば、10秒)内に発
生するパルス数wを検出し、次の数式(4)により1分
間の脈拍数Nを求めるようにしてもよい。 N=w×(60/t) ・・・(4) 脈拍数演算部74は、この求めた脈拍数Nと、各脈拍に
対応して発生するパルス信号とを表示素子駆動部71に
供給する。
【0022】図3は、時計に組み込んだ脈波検出装置に
より脈波を検出する状態を表した図である。図4は、脈
波検出装置(時計)の外観を示した図である。この図3
および図4に示されるように、脈波検出装置(時計)6
0は、時計本体61と、ベルト62を備えており、ベル
ト62の内側にはセンサ19、19′が取り付けられて
いる。時計60は、図3(a)に示されるように一般の
時計と同様に、時計本体61を手の甲側にして左(また
は右)手首2aに取り付けるようになっている。その
際、図3(b)に示されるように、センサ19およびセ
ンサ19′は、センサ19の位置がとう骨動脈2上に、
センサ19′の位置が尺骨動脈3上にくるように、ベル
ト62の長さ方向に移動して位置調整できるよう配置さ
れている。
【0023】センサ19、19′には、図3(c)、図
4(a)に示されるように、それぞれ発信器11、1
1′と受信器21、21′の各対が、とう骨動脈2また
は尺骨動脈3に沿ってベルト62の長さ方向と直交する
方向に並べられ、手先側に発信器11、11′が肩側に
受信器21、21′が配置されている。なお、発信器1
1、11′と受信器21、21′の配置位置は、この逆
であってもよい。発信器11、11′と受信器21、2
1′は、図3(c)、図4(a)に示されるように、手
首の体表に接する面が長方形に形成され、長手方向が両
動脈2、3と交差するように、ベルト62の長さ方向に
配置されている。
【0024】時計本体61には、時計のムーブメント等
の駆動部の他、駆動回路12、高周波発振回路13、ス
イッチ回路10、20、高周波増幅回路31、F/V変
換回路32、検波回路33、サンプルホールド回路3
4、増幅回路35、フィルター回路36、AD変換回路
37、制御部70、表示パネル42および低周波発振回
路51が配置されている。また、時計本体61の側面に
は、リセットボタン68と切り替えボタン69が備えら
れている(図4参照)。低周波発振回路51について
は、発振周波数が共通なので、時計機能で使用される駆
動回路と兼用にしてもよい。ベルト62に配置されたセ
ンサ19、19′と、時計本体61に配置されたスイッ
チ回路10、20とは、図4に示されるように、ベルト
62内に組み込まれた配線80によって接続されてい
る。
【0025】時計本体61の表示面(文字盤)は、時計
としての時刻(や日、曜日等)が表示される時計表示部
63と、表示パネル42とを備えている。表示パネル4
2は、脈拍数Nが表示される脈拍数表示部64と、脈拍
に応じて点滅する脈拍点滅部67と、脈拍の信号強度を
表す脈拍表示部65、66とを有している。
【0026】脈拍表示部65(ch1)は、とう骨動脈
2で検出される脈拍の信号強度を表し、脈拍表示部66
(ch2)は、尺骨動脈3で検出される脈拍の信号強度
を表している。脈拍表示部65、66は、いずれか一方
が表示され、制御部70からスイッチ回路10、20に
選択信号Aが供給された場合には脈拍表示部65が表示
され、選択信号Bが供給された場合には脈拍表示部66
が表示される。脈拍表示部65、66の目盛りは、左端
を0、右端を100として、脈拍の信号強度が強いほど
高い目盛数値まで表示される。表示される目盛りの値
は、信号強度比較部75から供給されるパワー信号に応
じて表示素子駆動部71で決定される。ユーザーは、受
信器21、21′による脈拍の検出状態等を、脈拍表示
部65、66の目盛りの表示によって判断することがで
きる。また、ユーザーは、脈拍数表示部64に表示され
ている脈拍数Nが脈拍表示部65、66の目盛りの値に
よって、とう骨動脈2による検出値なのか、または尺骨
動脈3からの検出値なのかを判断することもできる。
【0027】なお、脈拍表示部65、66の点滅色を脈
拍数に応じて変えるようにしてもよい。例えば、脈拍数
が69以下は黄色点滅、70〜90の間は青色点滅、9
1〜110の間は緑色点滅、111〜130の間は橙色
点滅、131以上は赤色点滅というようにである。この
ように、脈拍数に応じて脈拍の状態を表示色によって容
易に区別することができる。時計本体61についている
切り替えボタン69は、時計60の表示面において、時
刻と脈拍数の情報を一緒に表示したり、または別々に表
示したりというように、時計表示部63と脈拍数Nを表
示する表示パネル42の表示を切り換えることができ
る。時計本体61についているリセットボタン68は、
とう骨動脈2または尺骨動脈3での脈波の検出が不能な
とき等に押してリセットすることで、再び、正確にとう
骨動脈2または尺骨動脈3から脈波の検出をしなおすよ
うになっている。
【0028】図5は、信号強度比較部75において処理
後反射波f1′が脈波を検出するのに有効か否かを判断
するための原理を説明したものである。なお、処理後反
射波f1′はディジタル信号に変換されているが、理解
を容易にするために、図5では、処理後反射波f1′を
アナログ表示している。図5では、一例として、とう骨
動脈2から脈波情報(脈波数)を検出する場合について
説明をする。本実施の形態では、AD変換回路37から
供給される処理反射波f1A′の振幅が、予めとう骨動
脈2の測定用に設定された2つのしきい値ATh1、A
Th2の間にある場合には有効であると判断される。と
う骨動脈2からの処理後反射波f1A′の振幅は、脈波
検出装置の位置ずれやとう骨動脈2の脈が弱い等の理由
から、図5の(c)に示したように、脈拍数の検出のた
めに必要な振幅についての第1のしきい値ATh1に達
しないほどに弱かったりすることがある。また、とう骨
動脈2からの処理後反射波f1A′の振幅は、図5の
(b)に示したように指の動き等の大きなノイズや、セ
ンサ19の位置すれや体表からの隔離等の影響を受けた
場合に第2のしきい値ATh2以上になってしまい、脈
拍数の正確な検出ができないということもある。そこ
で、とう骨動脈2から正確な脈波情報を取得するめの処
理後反射波f1A′の振幅は、図5の(a)に示したよ
うに、振幅に関する両しきい値ATh1とATh2の間
にある場合に有効であると判断し、ない場合には有効で
ない(測定困難である)と判断する。
【0029】本実施の形態では、まず、センサ19をメ
インセンサとしてとう骨動脈2から脈波情報取得するこ
ととし、図5に示したように処理後反射波f1A′が信
号強度比較部75において有効でないと判断された場
合、制御部70から選択信号Bがスイッチ回路10、2
0に供給され、サブセンサ(副センサ)であるセンサ1
9′に切り替わり、脈波情報の取得対象もとう骨動脈2
から尺骨動脈3に切り替わる。
【0030】同様に、信号強度比較部75では、AD変
換回路37から供給される処理反射波f1B′の振幅
が、尺骨動脈3用のしきい値BTh1、BTh2の間に
ある場合には有効であると判断され、両しきい値BTh
1、BTh2間にない場合には有効でない(困難であ
る)と判断される。本実施形態では、センサ19′によ
る尺骨動脈3での脈波の測定が困難であると信号強度比
較部75で判断された場合には、制御部70の制御のも
とブザー43から警告音が出力される。
【0031】図6は、制御部70の測定対象切替処理の
手順を表したフローチャートである。まず、脈波検出装
置の制御部70は、スイッチ回路10、20に選択信号
Aを供給し(ステップ80)、これによりメインセンサ
であるセンサ19を駆動し、とう骨動脈2からの処理後
反射波f1A′をAD変換回路37から取得する(ステ
ップ81)。そして制御部70は、取得した処理後反射
波f1A′の有効性について信号強度比較部75で判断
する。すなわち、信号強度比較部75は、処理後反射波
f1A′の振幅をHAとした場合、ATh1≦HA≦A
Th2を満たすか否か、すなわち、処理後反射波f1
A′の振幅HAがとう骨動脈2用の両しきい値、ATh
1、ATh2間にあり有効であるか否かを判断する(ス
テップ82)。制御部70は、処理後反射波f1A′が
有効であると判断された場合(ステップ82;Y)、ス
テップ81に戻り、処理後反射波f1A′の有効性判断
を継続する。この間制御部70は、有効であると判断さ
れているとう骨動脈2からの処理後反射波f1A′に従
って脈波情報の取得処理、すなわち、表示パネル42の
表示処理(脈拍数表示部64の脈拍数Nの表示、点滅す
る脈拍点滅部67の脈拍に応じた点滅、脈拍表示部65
(ch1)による脈拍の信号強度表示)と脈波表示の記
憶部73への格納を行う。
【0032】一方、信号強度比較部75により処理後反
射波f1A′が有効でない(HA<ATh1、又は、H
A>ATh2)と判断された場合(ステップ82;
N)、とう骨動脈2による測定を継続できない状態であ
るため、制御部70は測定対象を尺骨動脈3に切り替え
るために、選択信号Bをスイッチ回路10、20に出力
する(ステップ83)。制御部70は、選択信号Bを出
力した時刻を計時部72から取得し図示しないRAMに
記憶しておく。選択信号Bの供給により、スイッチ回路
10では駆動回路12との接続を発信器11から発信器
11′に切り替え、スイッチ回路20では高周波増幅回
路31との接続を受信器21から受信器21′に切り替
える。
【0033】そして制御部70は、サブセンサであるセ
ンサ19′の駆動に切り替わり、尺骨動脈3からの処理
後反射波f1B′をAD変換回路37から取得する(ス
テップ84)。制御部70は、取得した処理後反射波f
1B′の有効性について信号強度比較部75で判断す
る。すなわち、信号強度比較部75は、処理後反射波f
1B′の振幅をHBとした場合、BTh1≦HB≦BT
h2を満たすか否か、すなわち、処理後反射波f1B′
の振幅HBが尺骨動脈3用の両しきい値、BTh1、B
Th2間にあり有効であるか否かを判断する(ステップ
85)。
【0034】制御部70は、処理後反射波f1B′が有
効であると判断された場合(ステップ85;Y)、計時
部72の現在時刻とRAMに格納した時刻とを比較し、
選択信号Bを出力してから一定時間が経過したか否かを
判断する(ステップ86)。なお、本実施形態において
サブセンサであるセンサ19′を使用して尺骨動脈3か
ら脈波を検出する一定時間としては、1分が設定されて
いるが、他の時間(例えば、2分、3分、5分、10
分、任意に設定可能なn分)であってもよい。そして、
一定時間が経過していない場合(ステップ86;N)、
制御部70は、ステップ84に戻り、処理後反射波f1
B′の有効性判断を継続する。この間制御部70は、有
効であると判断されている尺骨動脈3からの処理後反射
波f1B′に従って脈波情報の取得処理、すなわち、表
示パネル42の表示処理(脈拍数表示部64の脈拍数N
の表示、点滅する脈拍点滅部67の脈拍に応じた点滅、
脈拍表示部66(ch2)による脈拍の信号強度表示)
と脈波表示の記憶部73への格納を行う。なお、ユーザ
ーは、脈拍の信号強度表示が、脈拍表示部65から脈拍
表示部66に切り替わっていることから、測定対象がと
う骨動脈2から尺骨動脈3に切り替わっていることを認
識することができる。
【0035】制御部70は、一定時間が経過した場合
(ステップ86;Y)、測定対象をサブのセンサ19′
による尺骨動脈3から、メインのセンサ19によるとう
骨動脈2に戻すために、ステップ80に戻る。尺骨動脈
3による測定から一定時間経過することで、この間にと
う骨動脈2とセンサ19との位置関係等が測定可能な状
態に戻っている場合が多いので、選択信号Aをスイッチ
回路10、20に出力することで再度とう骨動脈2によ
る測定に戻すものである。ステップ80に戻り再度とう
骨動脈2による測定に切り替えても処理後反射波f1
A′が有効でない場合(ステップ82;N)、尺骨動脈
3での測定が有効である限り尺骨動脈3での脈波検出が
継続され、定期的に(一定時間毎に)とう骨動脈2によ
る測定が可能になっているか確認する。
【0036】一方、ステップ85において、処理後反射
波f1B′が有効でない(HB<BTh1、又は、HB
>BTh2)と判断された場合(ステップ85;N)、
とう骨動脈2及び尺骨動脈3の双方による測定が困難な
状態にあるため、制御部70はブザー43からブザー音
を出力し(ステップ87)、脈波の検出処理を終了す
る。なお、とう骨動脈2及び尺骨動脈3の双方による測
定が困難な状態でブザー43が鳴った場合、ユーザー
は、時計本体61に付いているリセットボタン68(図
4参照)を押すことで、再び脈波の検出が開始される。
【0037】つぎに、本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。図7は、第2の実施の形態における脈波検
出装置の構成を示した図である。なお、第1の実施の形
態と同一の部分には同一の符号を付して適宜その説明を
省略する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と
構成が異なっているが、動作は同様なものとなってい
る。この第2の実施の形態では、図7に示されるよう
に、脈拍数演算回路38と、表示装置41と、信号強度
比較回路77を備えている。
【0038】信号強度比較回路77は、サンプルホール
ド回路34から供給される処理後反射波f1′の有効性
を判断する回路である。すなわち、信号強度比較回路7
7は、第1の実施の形態における制御部70に相当し、
処理後反射波f1′の振幅がしきい値Th1、Th2の
間にない場合に、供給されている処理後反射波f1A′
またはf1B′では脈波情報の検出が有効であるか否か
を判断するようになっている。この信号強度比較回路7
7は、処理後反射波f1A′が有効でないと判断する
と、スイッチ回路10、20に対して選択信号Bを供給
し、また、処理後反射波f1B′が有効でないと判断す
ると、スイッチ回路10、20に対して選択信号Aを供
給する。脈拍数演算回路38は、信号強度比較回路77
で有効であると判断された処理後反射波f1′から脈波
情報としての脈拍数を求める回路である。この脈拍数演
算回路38は、第1の実施の形態における制御部70内
の脈拍数演算部74に相当する。表示装置41は、時計
としての時刻(日、曜日等)を表示するとともに、脈拍
数演算回路38により求められた脈波情報である脈拍数
を表示する。このように、第2の実施の形態でも信号強
度比較回路77がメインであるセンサ19またはサブで
あるセンサ19′を切り替えることにより、第1の実施
の形態と同様に、脈波の誤検出または検出不能を減ら
し、より正確な検出を行うことができる。
【0039】つぎに、第3の実施の形態について説明す
る。この第3の実施の形態は、図1または図7の脈波検
出装置と構成は同様であるが、動作が異なる実施の形態
である。第3の実施の形態では、最初に、とう骨動脈2
上のセンサ19と尺骨動脈3上のセンサ19′のどちら
がメイン、サブと決めずに対等に扱って、処理後反射波
f1A′とf1B′の両方の有効性を判断して、有効性
があるまたは有効性が高い方のセンサ19または19′
から脈波情報である脈拍数の検出を行うものである。
【0040】図1に示した構成の脈波検出装置の場合、
制御部70は、最初に選択信号Aを出力し、それから一
定時間(例えば、2秒)経過した後に選択信号Bを出力
し、処理後反射波f1A′とf1B′の両方をそれぞれ
一定時間(例えば、2秒間)づつ取得する。この処理後
反射波f1A′とf1B′の有効性を順次信号強度比較
部75で判断し、有効性があり、かつ有効性が高い方の
処理後反射波f1′を測定対象に決定する。そして、処
理後反射波f1A′が測定対象に決定された場合には、
信号部70は選択信号Aを再度出力する。一方、処理後
反射波f1B′が測定対象に決定された場合には、現在
AD変換回路37から供給されている処理後反射波f1
B′による測定を継続する。
【0041】図7に示した構成の脈波検出装置の場合、
制御部70は、最初に選択信号Aを出力し、それから一
定時間(例えば、2秒)経過した後に選択信号Bを出力
し、処理後反射波f1A′とf1B′の両方をそれぞれ
一定時間(例えば、2秒間)づつ取得する。この処理後
反射波f1A′とf1B′の有効性を順次信号強度比較
回路77で判断し、有効性があり、かつ有効性が高い方
の処理後反射波f1′を測定対象に決定する。そして、
処理後反射波f1A′が測定対象に決定された場合に
は、選択信号Aを再度出力する。一方、処理後反射波f
1B′が測定対象に決定された場合には、選択信号Bは
出力済みで、現在脈拍数演算回路38には処理後反射波
f1B′が供給されているので、特に選択信号Bの出力
は行わない。
【0042】以後、最初に有効性が高いと判断された側
の処理後反射波f1′(例えば、f1A′)を使用して
継続的に測定が行われる。その後、測定中の処理後反射
波f1′が有効でないと判断された場合、スイッチ回路
10、20でセンサ19又は19′を切り替えるための
選択信号A又はBを出力して、他方の処理後反射波f
1′が有効である間測定を継続的に行う。例えば、最初
に処理後反射波f1A′の有効性が高いとして測定が開
始された場合、そのまま有効性が無いと判断されるまで
の間、センサ19によるとう骨動脈2からの処理後反射
波f1A′による脈波測定を継続する。そして、手や体
の動き等によって測定中の処理後f1A′の有効性がな
いと判断された場合には、スイッチ回路10、20に対
して選択信号Bを出力し、センサ19′による尺骨動脈
3からの処理後反射波f1B′による脈波測定に切り替
える。ここで、第3の実施形態の場合には、センサ1
9、19′にメインとサブの区別がないので、所定時間
(第1、第2実施形態の場合には1分)経過したとして
も、処理後反射波f1B′が有効である限りそのまま測
定を継続することになる。
【0043】つぎに、第4の実施の形態について説明す
る。図8は、センサの変形例を示した図である。図8
(a)は、とう骨動脈2および尺骨動脈3の各センサ1
9、19′内に、それぞれ2つずつ発信器11a、11
bおよび11′a、11′bと受信器21a、21bお
よび21′a、21′bを配置したものである。この図
8(a)に示した脈波検出装置の場合、スイッチ回路1
0は、とう骨動脈2を測定するための発信器11a及び
11bからの発信と、尺骨動脈3を測定するための発信
器11′a及び11′bからの発信とを切り替えること
になる。同様に、スイッチ回路20は、受信器21a及
び21bによる受信と、受信器21′a及び21′bか
らの受信とを切り替えることになる。なお、スイッチ回
路10を4つの発信器11a、11b、11′a、1
1′bを個別に切り替えることができるようにし、また
スイッチ回路20を4つの受信器21a、21b、2
1′a、21′bを個別に切り替えることができるよう
にしてもよい。この場合、図1に示した、信号強度比較
部75は各受信器21a、21b、21′a、21′b
からの処理後反射波f1′4種類についての有効性を判
断し、その判断結果に基づいて制御部70からスイッチ
回路10、20に4種類の選択信号のうちの1が出力さ
れることになる。図7の信号強度比較回路77も同様に
動作する。このように、複数の発信器11a、11bお
よび11′a、11′bおよび受信器21a、21bお
よび21′a、21′bを用いることにより、手首の動
き等によるとう骨動脈2や尺骨動脈3からのセンサ1
9、19′のズレを補うことが可能となり、検出能力の
向上をはかることができる。
【0044】図8(b)は、とう骨動脈2および尺骨動
脈3への超音波発信を、ベルト62の長さ方向に直交す
るセンサ19内の1つの発信器11で行うようにしたも
のである。従って、本実施形態の場合スイッチ回路10
は不要であり、駆動回路12によって常時発信器11か
ら超音波f0が発信されることになる。受信器11は、
とう骨動脈2および尺骨動脈3の両方にまたがって発信
できるような長さとなっている。この図では、とう骨動
脈2および尺骨動脈3での脈波情報の検出は、1つのセ
ンサ19で行っており、そのセンサ19内には、1つの
発信器11と複数の受信器21a、21bおよび21′
a、21′bが配置されている。このセンサ19は、発
信器11と同様に、とう骨動脈2および尺骨動脈3の両
方にまたがるような長さとなっている。発信器11から
の超音波は、とう骨動脈2および尺骨動脈3へ対等に発
信されているので、脈波情報の検出において、脈波検出
装置は、脈波情報の結果に基づいて発信器11を切り換
える必要がない。そして、とう骨動脈2および尺骨動脈
3のそれぞれの受信器21a、21bおよび21′a、
21′bからの取得した脈波情報を見ることで受信器2
1a、21bおよび21′a、21′bの切り替えをす
ることが可能であり、また、それぞれの受信器21a、
21bおよび21′a、21′bにおいて値が良い方か
らのみ検出を行うようにすることもできる。
【0045】つぎに、第5の実施の形態について説明す
る。この第5の実施の形態は、図示は省略するが、図4
のとう骨動脈2および尺骨動脈3に対する各センサ1
9、19′の一部として(又はセンサの横に)、受光面
が体表に接触するように受光センサを取り付け、この受
光センサが受光した場合に対応する処理後反射波f1′
が有効でないと判断するものである。第5の実施形態
は、センサ19または19′と腕の間に隙間ができる
と、それぞれのセンサ19または19′に取り付けられ
た受光センサが受光する。この受光センサが受光したこ
とにより、脈波検出装置(本体)60の位置ずれ等が生
じ、対応する処理後反射波f1′は有効性が無いと判断
できる。そこで、図1の制御部70または図7の信号強
度比較回路77は、選択信号A又はBを出力して、とう
骨動脈2上のセンサ19または尺骨動脈3上のセンサ1
9′の切り替えをすることで脈波情報の取得を行うもの
である。第5の実施の形態では、図1の制御部70また
は図7の信号強度比較回路77によって処理後反射波f
1A′またはf1B′の有効性の判断を行うことなく、
受光センサの受光の有無により、脈波検出装置(本体)
60やベルト62の位置ずれ、または検出不能等の判断
ができ、より正確に脈波情報を取得することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の脈波検出装置によれば、手の動
き等によるノイズの影響を受けることなく正確に脈波の
検出をすることができる。また、本発明の脈波検出装置
によれば、とう骨動脈および尺骨動脈それぞれに発信手
段および受信手段を配置することにより、手首の個人差
などに左右されずに、とう骨動脈または尺骨動脈からの
脈波の検出をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における脈波検出装置の構成
を示した図である。
【図2】脈波検出装置の各構成部分における出力波形を
表した図である。
【図3】時計に組み込んだ脈波検出装置により脈波を検
出する状態を表した図である。
【図4】脈波検出装置(時計)の外観を示した図であ
る。
【図5】脈波検出する動脈の切り替え原理の説明図であ
る。
【図6】信号強度比較部での処理手順を示したフローチ
ャートである。
【図7】第2の実施の形態における脈波検出装置の構成
を示した図である。
【図8】センサの変形例を示した図である。
【図9】ドップラー効果による超音波の周波数変化の様
子を表した図である。
【符号の説明】
2 とう骨動脈 3 尺骨動脈 10、20 スイッチ回路 11、11′ 発信器 21、21′ 受信器 12 駆動回路 13 高周波発振回路 31 高周波増幅回路 32 F/V変換回路 33 検波回路 34 サンプルホールド回路 35 増幅回路 36 フィルター回路 37 AD変換回路 42 表示パネル 43 ブザー 44 外部装置 51 低周波発振回路 70 制御部 71 表示素子駆動部 72 計時部 73 記憶部 74 脈拍数演算部 1 信号強度比較部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 とう骨動脈に向けて超音波を発信する第
    1の発信手段と、前記第1の発信手段から発信され前記
    とう骨動脈を流れる血液で反射された超音波を受信する
    第1の受信手段とを有する第1のセンサと、 尺骨動脈に向けて超音波を発信する第2の発信手段と、
    前記第2の発信手段から発信され前記尺骨動脈を流れる
    血液で反射された超音波を受信する第2の受信手段とを
    有する第2のセンサと、 前記第1の受信手段または前記第2の受信手段で受信さ
    れた超音波から脈波に関する脈波情報を取得する脈波情
    報取得手段と、 前記脈波情報取得手段により取得された脈波情報を出力
    する出力手段と、を備えたことを特徴とする脈波検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の受信手段または前記第2の受
    信手段で受信した超音波が脈波情報の検出に有効か否か
    を判断する有効性判断手段を有し、 前記脈波情報取得手段は、この有効性判断手段により有
    効と判断された超音波から脈波に関する脈波情報を取得
    することを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のセンサと前記第2のセンサの
    駆動を切り替える切替手段を有し、 前記切替手段は、駆動中の前記第1の受信手段または前
    記第2の受信手段で受信した超音波が前記有効性判断手
    段で有効でないと判断された場合に、前記第1のセンサ
    又は前記第2のセンサの駆動を切り替えることを特徴と
    する請求項2に記載の脈波検出装置。
  4. 【請求項4】 前記切替手段は、前記第2のセンサの駆
    動に切り替えた後所定時間経過した場合に、前記第1の
    センサの駆動に切り替えることを特徴とする請求項3に
    記載の脈波検出装置。
  5. 【請求項5】 前記有効性判断手段により前記第1の受
    信手段及び第2の受信手段で受信される超音波が共に有
    効でない場合、その旨を告知する告知手段を有すること
    を特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項4に記載
    の脈波検出装置。
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