JP2001133645A - 光導波路モジュールにおける迷光遮光構造及びそれを用いた光送受信モジュール - Google Patents

光導波路モジュールにおける迷光遮光構造及びそれを用いた光送受信モジュール

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JP2001133645A
JP2001133645A JP31317099A JP31317099A JP2001133645A JP 2001133645 A JP2001133645 A JP 2001133645A JP 31317099 A JP31317099 A JP 31317099A JP 31317099 A JP31317099 A JP 31317099A JP 2001133645 A JP2001133645 A JP 2001133645A
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stray light
optical
light
coating film
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明生 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信用PDに回り込むLD光からの迷光を遮
光し、迷光成分による受信感度劣化の改善を図ることが
可能な光導波路モジュールにおける迷光遮光構造を提供
する。 【解決手段】 導波路パターン2が形成されている導波
路基板1の上面はLD素子搭載部4以外が金属膜5でメ
タライズされている。蒸着する金属膜5は、例えばAu
やWSiのように光通信で使用する波長帯の光を透過せ
ずに反射する特性を有する。導波路基板1の上面と同様
に、導波路基板1の下面及び側面には全体を上記の金属
膜5でメタライズが施されている。導波路基板1の光出
射端面は光が出射する導波路コア部9をマスク等で覆
い、導波路コア部9以外の部分が金属膜5でメタライズ
が施され、導波路基板1は導波路端面の導波路コア部9
とLD素子搭載部3以外は全て金属膜5で覆われる構造
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光導波路モジュール
における迷光遮光構造及びそれを用いた光送受信モジュ
ールに関し、特に導波路等を使用して送信機能と受信機
能とを一体化した光送受信モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信の適用領域は基幹系から加
入者系の光通信化へ急速に移行しつつある。光加入者シ
ステムに使用される光モジュールは小型化、経済化を図
るため、導波路等を使用して送信機能と受信機能とを一
体化した光送受信モジュールの適用が主流となりつつあ
る。
【0003】光送受信モジュールでは送信用のLD(L
aser Diode)と受信用のPD(Photo
Diode)が一つの光モジュールの中に集積化されて
おり、送信と受信とが同時動作を行う光モジュールや、
送信と受信とが交互に動作する時分割動作の光モジュー
ルとがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光送受
信モジュールでは、送信と受信とが同時動作を行う光モ
ジュールの場合、導波路コアに結合しないLD光が迷光
として受信用PDに回り込み、この迷光成分が信号光に
対して雑音となるため、光モジュールの受信感度劣化が
生じる。
【0005】また、送信と受信とが交互に動作する時分
割動作の光モジュールの場合、受信用PDに回り込むL
Dからの迷光成分がPD素子の受光面以外の箇所に照射
されると、PD内に発生したキャリアの拡散時間が受光
面に発生するキャリア拡散時間より長いため、時定数の
長い雑音となり、送信動作から受信動作に切替えた直後
に光モジュールの受信感度劣化が生じる。
【0006】受信用PDに回り込むLDの迷光成分は導
波路内の多重反射により出射経路が複雑化するため、従
来はLDからの迷光成分を受信用PDに入射しないよう
に遮光することは困難である。
【0007】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、受信用PDに回り込むLD光からの迷光を遮光す
ることができ、迷光成分による受信感度劣化の改善を図
ることができる光導波路モジュールにおける迷光遮光構
造及びそれを用いた光送受信モジュールを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による光導波路モ
ジュールにおける迷光遮光構造は、導波路基板上に導波
路パターンとレーザダイオード素子搭載部とファイバ実
装用V溝とが形成され、前記導波路基板端面に光を出射
する導波路コア部を含む光導波路モジュールにおける迷
光遮光構造であって、前記導波路基板を被覆しかつ前記
導波路コア部以外を伝搬する迷光成分を透過せずに反射
する特性を持つ被覆膜を備え、前記被覆膜で前記導波路
コア部以外を伝搬する迷光成分を前記導波路基板内に閉
じこめるよう構成している。
【0009】本発明による光送受信モジュールは、導波
路基板上に導波路パターンとレーザダイオード素子搭載
部とファイバ実装用V溝とが形成され、前記導波路基板
端面に光を出射する導波路コア部を含む光導波路モジュ
ールを用い、光通信の送信機能及び受信機能を一体化し
てなる光送受信モジュールであって、前記導波路基板を
被覆しかつ前記導波路コア部以外を伝搬する迷光成分を
透過せずに反射する特性を持つ被覆膜を備え、前記被覆
膜で前記導波路コア部以外を伝搬する迷光成分を前記導
波路基板内に閉じこめるよう構成している。
【0010】すなわち、本発明の光導波路モジュールに
おける迷光遮光構造は、光導波路を使用した光通信用光
送受信モジュールにおける導波路基板の迷光の遮光構造
であり、導波路素子の上面、下面、側面を蒸着等によっ
てメタライズを施すことを特徴としている。
【0011】また、本発明の光導波路モジュールにおけ
る迷光遮光構造では、導波路素子の光出射端面の導波路
コア部以外を蒸着等によってメタライズを施し、導波路
コア以外を伝搬する迷光成分を上記メタライズによって
導波路内部に閉じこめ、導波路素子外部に透過させない
ようにしている。この場合、導波路素子に施すメタライ
ズは光通信で適用される波長の光を透過せずに反射する
ようにしてある。
【0012】さらに、本発明の光導波路モジュールにお
ける迷光遮光構造では、上記メタライズの代わりに光通
信で適用される波長の光を透過せずに反射または吸収す
る樹脂を導波路素子に塗布するようにしている。
【0013】これによって、導波路コアに結合せず、導
波路基板内に入射したLD光の迷光を導波路外部に出射
させることなく、導波路内部に閉じこめることが可能と
なるので、送受信を同時動作させる光モジュールにおい
ても、信号受光用PDにLDからの送信光が回り込むこ
とがないため、従来より問題となっていた導波路基板内
の迷光成分による受信感度劣化の改善を図ることが可能
となる。
【0014】尚、光ファイバからの信号光は導波路端面
のコア部はメタライズが施されていないため、信号を受
光する機能は損なわれずに、LD光の迷光成分だけを遮
光することが可能となる。また、樹脂を塗布する構造に
おいても、上記のメタライズを施した場合と同様の効果
が得られる。
【0015】導波路基板のメタライズはLD搭載部の電
極形成工程と同時に作製可能なため、従来からの導波路
素子製膜工程に工程を追加することなく作製することが
可能となる。樹脂塗布工程においても、LD搭載部、導
波路端面コア部をマスクすることで一括塗布することが
可能なため、容易に遮光機能を追加することが可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の一実施
例による光導波路モジュールの上面図であり、図1
(b)は本発明の一実施例による光導波路モジュールの
端面図であり、図1(c)は本発明の一実施例による光
導波路モジュールの側面図である。
【0017】これらの図において、本発明の一実施例に
よる光導波路モジュールは導波路基板1上に導波路パタ
ーン2とLD(Laser Diode:レーザダイオ
ード)素子搭載部3とファイバ実装用V溝4とを形成し
て構成されている。
【0018】導波路パターン2が形成されている導波路
基板1の上面はLD素子搭載部4以外が例えば蒸着、ス
パッタ、メッキ等によって金属膜5でメタライズされて
いる。蒸着する金属膜5は、例えばAuやWSiのよう
に光通信で使用する波長帯の光を透過せずに反射する特
性を有する。
【0019】導波路基板1の上面と同様に、導波路基板
1の下面及び側面には全体を上記の金属膜5でメタライ
ズが施されている。導波路基板1の光出射端面は、図1
(b)に示すように、光が出射する導波路コア部9をマ
スク等で覆い、導波路コア部9以外の部分が上記の金属
膜5でメタライズが施されている。これによって、導波
路基板1は導波路端面の導波路コア部9とLD素子搭載
部3以外は全て金属膜5で覆われる構造となる。
【0020】また、上記の金属膜5の代わりに、光通信
で使用する波長帯の光を透過せず反射または吸収する樹
脂を導波路基板1の上記の箇所に塗布することで、金属
膜5をメタライズした場合と同等の構成となる。
【0021】本発明の一実施例ではLD素子7からの信
号光の一部が導波路コア部9に結合して導波路コア部9
内を伝搬する。導波路コア部9内を伝搬した信号光は導
波路端面のフィルタ部6で全反射され、導波路コア部9
から光ファイバ(図示せず)に結合して伝送路へ伝搬さ
れていく。
【0022】伝送路からの信号光は光ファイバから導波
路コア部9に結合し、導波路端のフィルタ部6を透過
し、キャリア11に搭載されている信号受光用PD(P
hoto Diode:フォトダイオード)素子8で受
光される。
【0023】送信光及び受信光の波長を変えて送受信を
同時動作させるモジュールでは、信号受光用PD素子8
にLD送信光の一部が回り込んだ場合、受信信号光に対
して雑音となるため、モジュール受信特性の劣化が生じ
る。
【0024】LD素子7と導波路コア部9との結合効率
は最大で50%程度であり、導波路コア部9に結合しな
い残りのLD光は導波路の導波路クラッド部10に入射
し、導波路クラッド部10及び導波路基板1内を多重反
射しながら迷光となって伝搬していく。この迷光が信号
受光用PD素子8に入射した場合、上記の受信特性劣化
が生じる。
【0025】本発明の一実施例による構成では、導波路
コア部9に結合せず、導波路クラッド部10及び導波路
基板1内に入射したLD光の迷光成分が、導波路基板1
にメタライズされた金属膜5によって導波路基板1内に
閉じこめられ、導波路外部へは出射しない。
【0026】導波路素子の光出射端面は導波路コア部9
以外が金属膜5でメタライズされているため、導波路ク
ラッド部10及び導波路基板1内に入射したLD光は導
波路端面からも導波路外部へは出射しない構造となる。
尚、光ファイバから伝搬された信号光はメタライズの施
されていない光出射端面の導波路コア部9より出射し、
信号受光用PD素子8で受光される。
【0027】また、樹脂を導波路基板1に塗布した場合
にも、金属膜5でメタライズを施した場合と同様に、導
波路内の迷光は樹脂部で反射または吸収されるため、導
波路外部へは出射せず、メタライズを施した場合と同等
の動作が得られる。
【0028】このように、導波路コア部9に結合せず、
導波路基板1内に入射したLD光の迷光を導波路外部に
出射させることなく、導波路内部に閉じこめることが可
能となる。
【0029】これによって、送受信を同時動作させる光
モジュールにおいても、信号受光用PD素子8にLD素
子7からの送信光が回り込むことがないため、従来より
問題となっていた導波路基板1内の迷光成分による受信
感度劣化の改善を図ることが可能となる。
【0030】尚、光ファイバからの信号光は導波路端面
の導波路コア部9が金属膜5でメタライズされていない
ため、信号を受光する機能は損なわれずに、LD光の迷
光成分だけを遮光することが可能となる。また、樹脂を
塗布する構造においても、上記の金属膜5でメタライズ
を施した場合と同様の効果が得られる。
【0031】導波路基板1に対する金属膜5でのメタラ
イズはLD素子搭載部3の電極形成工程と同時に作製可
能なため、従来からの導波路素子製膜工程に工程を追加
することなく作製することが可能となる。
【0032】樹脂塗布工程においても、LD素子搭載部
3、導波路端面の導波路コア部9をマスクすることで一
括塗布することが可能なため、容易に遮光機能を追加す
ることが可能となる。
【0033】図2は本発明の他の実施例による送受信が
交互に時分割動作する光送受信モジュールへの適用例を
示す図である。図2において、本発明の他の実施例は図
1にに示す本発明の一実施例と同様に、導波路基板1の
LD素子搭載部3以外の上面、下面、側面とさらに導波
路端面の導波路コア部9以外に金属膜5のメタライズ加
工、または樹脂塗布を施してある。
【0034】導波路基板1内に入射したLD光の迷光成
分は、本発明の一実施例と同様に、導波路基板1内に閉
じこめられるため、導波路外部に迷光が出射せず、信号
受光用PD素子8の受光面以外に入射するLD迷光成分
は改善される。これによって、従来、問題となっていた
受信動作に切替えた直後の時定数の長い雑音による受光
感度劣化が改善される。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
波路基板上に導波路パターンとレーザダイオード素子搭
載部とファイバ実装用V溝とが形成され、導波路基板端
面に光を出射する導波路コア部を含む光導波路モジュー
ルにおいて、導波路コア部以外を伝搬する迷光成分を透
過せずに反射する特性を持つ被覆膜で導波路基板を被覆
し、その被覆膜で導波路コア部以外を伝搬する迷光成分
を導波路基板内に閉じこめるよう構成することによっ
て、受信用フォトダイオードに回り込むレーザダイオー
ド光からの迷光を遮光することができ、迷光成分による
受信感度劣化の改善を図ることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例による光導波路モジ
ュールの上面図、(b)は本発明の一実施例による光導
波路モジュールの端面図、(c)は本発明の一実施例に
よる光導波路モジュールの側面図である。
【図2】本発明の他の実施例による送受信が交互に時分
割動作する光送受信モジュールへの適用例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 導波路基板 2 導波路パターン 3 LD素子搭載部 4 ファイバ実装用V溝4 5 金属膜 6 フィルタ部 7 LD素子 8 信号受光用PD素子 9 導波路コア部 10 導波路クラッド部 11 キャリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 AA01 BA02 BA11 BA24 DA03 DA04 DA06 DA12 DA37 2H047 KA04 KA12 KB10 LA12 MA05 MA07 PA03 PA04 RA08 TA24 TA27 5F073 BA01 EA27 FA02 FA06 FA23 5F088 AA01 BB01 EA20 HA10 JA11 JA14

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導波路基板上に導波路パターンとレーザ
    ダイオード素子搭載部とファイバ実装用V溝とが形成さ
    れ、前記導波路基板端面に光を出射する導波路コア部を
    含む光導波路モジュールにおける迷光遮光構造であっ
    て、前記導波路基板を被覆しかつ前記導波路コア部以外
    を伝搬する迷光成分を透過せずに反射する特性を持つ被
    覆膜を有し、前記被覆膜で前記導波路コア部以外を伝搬
    する迷光成分を前記導波路基板内に閉じこめるよう構成
    したことを特徴とする迷光遮光構造。
  2. 【請求項2】 前記被覆膜は、光通信で使用する波長帯
    の光を透過せずに反射する特性を持つ金属膜からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の迷光遮光構造。
  3. 【請求項3】 前記金属膜は、少なくとも蒸着とスパッ
    タとメッキとのうちのいずれかの方法でメタライズする
    ようにしたことを特徴とする請求項2記載の迷光遮光構
    造。
  4. 【請求項4】 前記被覆膜は、光通信用に使用する波長
    の光を反射する樹脂膜からなることを特徴とする請求項
    1記載の迷光遮光構造。
  5. 【請求項5】 前記被覆膜は、光通信用に使用する波長
    の光を吸収する樹脂膜からなることを特徴とする請求項
    1記載の迷光遮光構造。
  6. 【請求項6】 前記被覆膜は、前記導波路端面の導波路
    コア部以外を被覆するようにしたことを特徴とする請求
    項1から請求項5のいずれか記載の迷光遮光構造。
  7. 【請求項7】 導波路基板上に導波路パターンとレーザ
    ダイオード素子搭載部とファイバ実装用V溝とが形成さ
    れ、前記導波路基板端面に光を出射する導波路コア部を
    含む光導波路モジュールを用い、光通信の送信機能及び
    受信機能を一体化してなる光送受信モジュールであっ
    て、前記導波路基板を被覆しかつ前記導波路コア部以外
    を伝搬する迷光成分を透過せずに反射する特性を持つ被
    覆膜を有し、前記被覆膜で前記導波路コア部以外を伝搬
    する迷光成分を前記導波路基板内に閉じこめるよう構成
    したことを特徴とする光送受信モジュール。
  8. 【請求項8】 前記被覆膜は、前記光通信で使用する波
    長帯の光を透過せずに反射する特性を持つ金属膜からな
    ることを特徴とする請求項7記載の光送受信モジュー
    ル。
  9. 【請求項9】 前記金属膜は、少なくとも蒸着とスパッ
    タとメッキとのうちのいずれかの方法でメタライズする
    ようにしたことを特徴とする請求項8記載の光送受信モ
    ジュール。
  10. 【請求項10】 前記被覆膜は、前記光通信用に使用す
    る波長の光を反射する樹脂膜からなることを特徴とする
    請求項7記載の光送受信モジュール。
  11. 【請求項11】 前記被覆膜は、前記光通信用に使用す
    る波長の光を吸収する樹脂膜からなることを特徴とする
    請求項7記載の光送受信モジュール。
  12. 【請求項12】 前記被覆膜は、前記導波路端面の導波
    路コア部以外を被覆するようにしたことを特徴とする請
    求項7から請求項11のいずれか記載の光送受信モジュ
    ール。
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