JP2001133606A - 光拡散粘着層及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
光拡散粘着層及びそれを用いた液晶表示装置Info
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- JP2001133606A JP2001133606A JP2000198920A JP2000198920A JP2001133606A JP 2001133606 A JP2001133606 A JP 2001133606A JP 2000198920 A JP2000198920 A JP 2000198920A JP 2000198920 A JP2000198920 A JP 2000198920A JP 2001133606 A JP2001133606 A JP 2001133606A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】マトリクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分
散性が高く、前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた
光拡散粘着層を提供することにあり、光の高透過性を保
持したまま、散乱特性を向上せしめた光拡散粘着層、お
よびそれを用いた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】[1]実質的に破砕面を有さない多面体微
粒子であり、微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場
合にL/S比が2.0以下である微粒子からなり、該微
粒子の数平均粒径が0.1μm以上20.0μm以下で
あり、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が7以下の粒度分布である無機微粒子
を、透明樹脂中に分散せしめた樹脂層を有することによ
り透明光を散乱させる光散乱層であって、当該透明樹脂
として粘着性物質を用いることにより粘着層に光散乱機
能を付与する光拡散粘着層、それを有する偏光板または
楕円偏光板または位相差板。[2]液晶セルの外側少な
くとも片側に上記[1]記載の光拡散粘着層、偏光板、
楕円偏光板または位相差板を具備する液晶表示装置。
散性が高く、前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた
光拡散粘着層を提供することにあり、光の高透過性を保
持したまま、散乱特性を向上せしめた光拡散粘着層、お
よびそれを用いた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】[1]実質的に破砕面を有さない多面体微
粒子であり、微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場
合にL/S比が2.0以下である微粒子からなり、該微
粒子の数平均粒径が0.1μm以上20.0μm以下で
あり、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が7以下の粒度分布である無機微粒子
を、透明樹脂中に分散せしめた樹脂層を有することによ
り透明光を散乱させる光散乱層であって、当該透明樹脂
として粘着性物質を用いることにより粘着層に光散乱機
能を付与する光拡散粘着層、それを有する偏光板または
楕円偏光板または位相差板。[2]液晶セルの外側少な
くとも片側に上記[1]記載の光拡散粘着層、偏光板、
楕円偏光板または位相差板を具備する液晶表示装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、視野角を拡大する
とともに表示品質を向上させるために光散乱機能を付与
した光拡散粘着層、およびそれを用いた液晶表示装置に
関するものである。
とともに表示品質を向上させるために光散乱機能を付与
した光拡散粘着層、およびそれを用いた液晶表示装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、薄型、軽量、低消費
電力等の特徴を有し、CRT(ブラウン管)に替わる表
示装置として、近年、急速に普及し、ますます需要が拡
大している。また、これらは様々な分野で使用されるよ
うになり、その市場動向は大画面化、高精細化の方向で
ある。液晶表示パネルは、薄型で低電力駆動といった利
点を有する反面、光透過率、輝度、視野角面で不十分が
あり、特に、CRTに比べて非常に狭い視野角に対する
改善が強く要望されている。そこで、液晶表示パネルの
視野角を広くする一つの方法として、液晶表示パネルを
透過した光を全方位に散乱させて視野の光を平均化して
視野角を広げる方法があり、パネルを透過する光を散乱
させる方法としては散乱板を用いる方法が一般的であ
る。散乱板により光を散乱せしめるための手法として
は、散乱板中に微粒子を分散させ、それにより光を散乱
せしめるもの、散乱板表面を粗面化し光を散乱せしめる
もの、散乱板表面に回折格子様の微細構造を形成し光を
散乱せしめるもの等が挙げられるが、なかでも散乱板中
に分散させた微粒子により光を散乱せしめる方法が最も
多く用いられている。
電力等の特徴を有し、CRT(ブラウン管)に替わる表
示装置として、近年、急速に普及し、ますます需要が拡
大している。また、これらは様々な分野で使用されるよ
うになり、その市場動向は大画面化、高精細化の方向で
ある。液晶表示パネルは、薄型で低電力駆動といった利
点を有する反面、光透過率、輝度、視野角面で不十分が
あり、特に、CRTに比べて非常に狭い視野角に対する
改善が強く要望されている。そこで、液晶表示パネルの
視野角を広くする一つの方法として、液晶表示パネルを
透過した光を全方位に散乱させて視野の光を平均化して
視野角を広げる方法があり、パネルを透過する光を散乱
させる方法としては散乱板を用いる方法が一般的であ
る。散乱板により光を散乱せしめるための手法として
は、散乱板中に微粒子を分散させ、それにより光を散乱
せしめるもの、散乱板表面を粗面化し光を散乱せしめる
もの、散乱板表面に回折格子様の微細構造を形成し光を
散乱せしめるもの等が挙げられるが、なかでも散乱板中
に分散させた微粒子により光を散乱せしめる方法が最も
多く用いられている。
【0003】また、液晶パネルに散乱層を組み込む方法
としては、液晶パネル表面に光拡散フィルムを貼合する
方法、偏光板を貼合する際に粘着剤として光散乱機能を
有する光拡散粘着剤を用いる方法、樹脂中に微粒子を分
散させた光散乱層をカラーフィルタ上に形成する方法等
が提案されており、いくつかの方法が開示されている。
例えば、特開平7−28055号公報には、観察基板側
に酸化チタンや酸化アルミニウム等の微粒子を透明樹脂
中に分散させた光拡散層を配設する方法が開示されてお
り、また、特開平10−206837号公報には平均粒
径0.4μm〜4μmの範囲にあり、かつ、屈折率が
1.8より高い酸化セリウム等の高屈折率の透明顔料を
樹脂中に分散させた光散乱層を観察基板側に配設する方
法が開示されている。また、特開平7−218705号
公報には、平均粒径1μm〜50μmのアクリル系微粒
子を分散せしめた光拡散フィルムが開示されている。
としては、液晶パネル表面に光拡散フィルムを貼合する
方法、偏光板を貼合する際に粘着剤として光散乱機能を
有する光拡散粘着剤を用いる方法、樹脂中に微粒子を分
散させた光散乱層をカラーフィルタ上に形成する方法等
が提案されており、いくつかの方法が開示されている。
例えば、特開平7−28055号公報には、観察基板側
に酸化チタンや酸化アルミニウム等の微粒子を透明樹脂
中に分散させた光拡散層を配設する方法が開示されてお
り、また、特開平10−206837号公報には平均粒
径0.4μm〜4μmの範囲にあり、かつ、屈折率が
1.8より高い酸化セリウム等の高屈折率の透明顔料を
樹脂中に分散させた光散乱層を観察基板側に配設する方
法が開示されている。また、特開平7−218705号
公報には、平均粒径1μm〜50μmのアクリル系微粒
子を分散せしめた光拡散フィルムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マト
リクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分散性が高く、
且つ、前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた光拡散
粘着層を提供することにあり、且つ、光の高透過性を保
持したまま、散乱特性を向上せしめた光拡散粘着層、お
よびそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
リクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分散性が高く、
且つ、前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた光拡散
粘着層を提供することにあり、且つ、光の高透過性を保
持したまま、散乱特性を向上せしめた光拡散粘着層、お
よびそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述した
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の微粒子
を散乱材として用いることにより、前方散乱特性の向上
及び光透過性に優れた光拡散粘着層を形成できることを
見出し、本発明に至った。
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の微粒子
を散乱材として用いることにより、前方散乱特性の向上
及び光透過性に優れた光拡散粘着層を形成できることを
見出し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、[1]実質的に破砕
面を有さない、多面体微粒子であり、微粒子の長軸長を
L、短軸長をSとした場合に、L/S比が2.0以下で
ある微粒子からなり、該微粒子の数平均粒径が0.1μ
m以上20.0μm以下であり、累積粒度分布の微粒側
からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD1
0、D90としたときにD90/D10の値が7以下の
粒度分布である無機微粒子を、透明樹脂中に分散せしめ
た樹脂層を有することにより透明光を散乱させる光散乱
層であって、当該透明樹脂として粘着性物質を用いるこ
とにより、粘着層に光散乱機能を付与することを特徴と
する光拡散粘着層に係るものである。また、本発明は、
[2]上記[1]に記載の光拡散粘着層を有する偏光
板、楕円偏光板または位相差板に係るものである。さら
に、本発明は、[3]液晶セルの外側少なくとも片側
に、上記[1]に記載の光拡散粘着層、または上記
[2]に記載の偏光板、楕円偏光板または位相差板を具
備することを特徴とする液晶表示装置に係るものであ
る。。
面を有さない、多面体微粒子であり、微粒子の長軸長を
L、短軸長をSとした場合に、L/S比が2.0以下で
ある微粒子からなり、該微粒子の数平均粒径が0.1μ
m以上20.0μm以下であり、累積粒度分布の微粒側
からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD1
0、D90としたときにD90/D10の値が7以下の
粒度分布である無機微粒子を、透明樹脂中に分散せしめ
た樹脂層を有することにより透明光を散乱させる光散乱
層であって、当該透明樹脂として粘着性物質を用いるこ
とにより、粘着層に光散乱機能を付与することを特徴と
する光拡散粘着層に係るものである。また、本発明は、
[2]上記[1]に記載の光拡散粘着層を有する偏光
板、楕円偏光板または位相差板に係るものである。さら
に、本発明は、[3]液晶セルの外側少なくとも片側
に、上記[1]に記載の光拡散粘着層、または上記
[2]に記載の偏光板、楕円偏光板または位相差板を具
備することを特徴とする液晶表示装置に係るものであ
る。。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明における光拡散粘着層は、光散乱効果を
付与するため、マトリクスとなる粘着性を有する透明樹
脂中にこの透明樹脂と屈折率の異なる無機微粒子を分散
せしめた光散乱層であり、散乱材として用いる無機微粒
子は、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であ
り、微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場合に、L
/S比が2.0以下である微粒子からなり、該微粒子の
数平均粒径が0.1μm以上、20.0μm以下であ
り、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90
%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD90
/D10の値が7以下の粒度分布であるような無機微粒
子である。
明する。本発明における光拡散粘着層は、光散乱効果を
付与するため、マトリクスとなる粘着性を有する透明樹
脂中にこの透明樹脂と屈折率の異なる無機微粒子を分散
せしめた光散乱層であり、散乱材として用いる無機微粒
子は、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であ
り、微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場合に、L
/S比が2.0以下である微粒子からなり、該微粒子の
数平均粒径が0.1μm以上、20.0μm以下であ
り、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90
%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD90
/D10の値が7以下の粒度分布であるような無機微粒
子である。
【0008】本発明において用いる無機微粒子として
は、金属の酸化物等が挙げられ、好ましくは元素周期表
におけるIIIa族〜IVb族に属する金属の酸化物であ
り、更に好ましくは酸化アルミニウム、酸化チタン、酸
化イットリウム、イットリウムアルミニウムガーネット
(YAG)等が挙げられる。なかでも、屈折率がマトリ
クスとなる透明樹脂の屈折率に近い方が、後方散乱が低
くなることから、マトリクスとなる透明樹脂と屈折率差
が小さいアルミナ微粒子が好ましく、特に、本発明にお
いては、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であ
り、六方最密格子であるαアルミナの六方格子面に平行
な最大粒子径をD、六方最密格子面に垂直な粒子径をH
とした場合に、D/H比が0.5以上2.0以下である
αアルミナ微粒子からなり、該αアルミナ微粒子の数平
均粒径が0.1μm以上20.0μm以下であり、累積
粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の粒径
をそれぞれD10、D90としたときにD90/D10
の値が7以下の粒度分布であるようなアルミナ微粒子が
好ましい。
は、金属の酸化物等が挙げられ、好ましくは元素周期表
におけるIIIa族〜IVb族に属する金属の酸化物であ
り、更に好ましくは酸化アルミニウム、酸化チタン、酸
化イットリウム、イットリウムアルミニウムガーネット
(YAG)等が挙げられる。なかでも、屈折率がマトリ
クスとなる透明樹脂の屈折率に近い方が、後方散乱が低
くなることから、マトリクスとなる透明樹脂と屈折率差
が小さいアルミナ微粒子が好ましく、特に、本発明にお
いては、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であ
り、六方最密格子であるαアルミナの六方格子面に平行
な最大粒子径をD、六方最密格子面に垂直な粒子径をH
とした場合に、D/H比が0.5以上2.0以下である
αアルミナ微粒子からなり、該αアルミナ微粒子の数平
均粒径が0.1μm以上20.0μm以下であり、累積
粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の粒径
をそれぞれD10、D90としたときにD90/D10
の値が7以下の粒度分布であるようなアルミナ微粒子が
好ましい。
【0009】また、該無機微粒子の数平均粒径は、0.
1μm以上20.0μm以下であるが、好ましくは、
0.4μm以上10.0μm以下である。また、数平均
粒径が、20.0μm以上となった場合、拡散粘着層の
表面の凹凸が大きくなり、且つ、平坦化しづらくなる。
平坦化しようとすると、さらに膜厚が厚くなってしま
い、コスト的にも、液晶パネルの薄型化においても好ま
しくない。
1μm以上20.0μm以下であるが、好ましくは、
0.4μm以上10.0μm以下である。また、数平均
粒径が、20.0μm以上となった場合、拡散粘着層の
表面の凹凸が大きくなり、且つ、平坦化しづらくなる。
平坦化しようとすると、さらに膜厚が厚くなってしま
い、コスト的にも、液晶パネルの薄型化においても好ま
しくない。
【0010】本発明のアルミナ粉末の製造方法は、例え
ば、特開平6−191833号公報、特開平6−191
835号公報、特開平6−191836号公報および特
開平7−206430号公報等に記載している方法を用
いることができる。光拡散粘着層において、マトリクス
となる透明樹脂への本発明の無機微粒子の添加量は、該
無機微粒子の割合が大きすぎると、散乱効果は増加する
ものの光の透過率が低下し、且つ、全体が白っぽくなっ
てしまい、表示品質を低下させてしまうため好ましくな
い。加えて、粒子同士が凝集しやすくなるため好ましく
ない。該無機微粒子の割合が小さすぎても、散乱効果が
低下し、効果的な散乱効果を得ることができないため好
ましくない。微粒子をマトリクスとなる透明樹脂に混合
する場合には、微粒子の濃度として、[微粒子/(微粒
子と透明樹脂の和)]が、1〜50体積%が好ましく、
5〜30体積%が更に好ましい。
ば、特開平6−191833号公報、特開平6−191
835号公報、特開平6−191836号公報および特
開平7−206430号公報等に記載している方法を用
いることができる。光拡散粘着層において、マトリクス
となる透明樹脂への本発明の無機微粒子の添加量は、該
無機微粒子の割合が大きすぎると、散乱効果は増加する
ものの光の透過率が低下し、且つ、全体が白っぽくなっ
てしまい、表示品質を低下させてしまうため好ましくな
い。加えて、粒子同士が凝集しやすくなるため好ましく
ない。該無機微粒子の割合が小さすぎても、散乱効果が
低下し、効果的な散乱効果を得ることができないため好
ましくない。微粒子をマトリクスとなる透明樹脂に混合
する場合には、微粒子の濃度として、[微粒子/(微粒
子と透明樹脂の和)]が、1〜50体積%が好ましく、
5〜30体積%が更に好ましい。
【0011】また、本発明の無機微粒子は必要に応じ
て、表面に被膜処理を施してもよい。限定はされていな
いが、好ましくは、金属イオン等を含む有機化合物もし
くは無機化合物を用いることができる。例えば、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウム
系カップリング剤等を用いることができる。
て、表面に被膜処理を施してもよい。限定はされていな
いが、好ましくは、金属イオン等を含む有機化合物もし
くは無機化合物を用いることができる。例えば、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウム
系カップリング剤等を用いることができる。
【0012】本発明において、アルミナ微粒子として、
例えば、住友化学工業(株)製のスミコランダムのAA
04(一次粒径0.4μm)、AA05(一次粒径0.
5μm)、AA07(一次粒径0.7μm)、AA1
(一次粒径1.0μm)、AA2(一次粒径2.0μ
m)、AA4(一次粒径4.0μm)、AA10(一次
粒径10.0μm)等が挙げられ、チタニア微粒子とし
ては、例えば、特開平7−187612号公報および特
開平7−187613号公報等に記載している方法を用
いて製造されたチタニア微粒子等が挙げられる。また、
本発明において透明樹脂中に分散せしめる無機微粒子の
種類は、同一粒径同一無機微粒子1種類に限らず、粒径
の異なるものや種類の異なるもの等2種類以上の無機微
粒子を組み合わせることができる。
例えば、住友化学工業(株)製のスミコランダムのAA
04(一次粒径0.4μm)、AA05(一次粒径0.
5μm)、AA07(一次粒径0.7μm)、AA1
(一次粒径1.0μm)、AA2(一次粒径2.0μ
m)、AA4(一次粒径4.0μm)、AA10(一次
粒径10.0μm)等が挙げられ、チタニア微粒子とし
ては、例えば、特開平7−187612号公報および特
開平7−187613号公報等に記載している方法を用
いて製造されたチタニア微粒子等が挙げられる。また、
本発明において透明樹脂中に分散せしめる無機微粒子の
種類は、同一粒径同一無機微粒子1種類に限らず、粒径
の異なるものや種類の異なるもの等2種類以上の無機微
粒子を組み合わせることができる。
【0013】本発明において、透明樹脂中に分散せしめ
る微粒子は、無機微粒子に加えて有機樹脂微粒子を組み
合わせることができる。かかる有機樹脂微粒子として
は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポ
リエチレン、ポリウレタンなどの微粒子が挙げられる。
る微粒子は、無機微粒子に加えて有機樹脂微粒子を組み
合わせることができる。かかる有機樹脂微粒子として
は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポ
リエチレン、ポリウレタンなどの微粒子が挙げられる。
【0014】次に、本発明の光拡散粘着層、およびそれ
を用いた液晶表示装置について詳細に説明する。本発明
は、当該透明樹脂として粘着性物質を用いることによ
り、粘着層に光散乱機能を付与する光拡散粘着層および
それを用いた液晶表示装置に係るものである。
を用いた液晶表示装置について詳細に説明する。本発明
は、当該透明樹脂として粘着性物質を用いることによ
り、粘着層に光散乱機能を付与する光拡散粘着層および
それを用いた液晶表示装置に係るものである。
【0015】本発明の光拡散粘着層およびそれを具備す
る液晶表示装置における光散乱樹脂層厚は、0.2μm
〜100μmの範囲であり、好ましくは0.5μm以上
50μm以下であり、さらに好ましくは、10.0μm
以上50.0μm以下である。薄すぎると機械的強度に
悪影響を及ぼし、且つ、被着体への適用の際の取り扱い
が困難となり、表面凹凸性あるいは曲率の異なる被着体
同士の接着が困難となる等の問題が生じる。
る液晶表示装置における光散乱樹脂層厚は、0.2μm
〜100μmの範囲であり、好ましくは0.5μm以上
50μm以下であり、さらに好ましくは、10.0μm
以上50.0μm以下である。薄すぎると機械的強度に
悪影響を及ぼし、且つ、被着体への適用の際の取り扱い
が困難となり、表面凹凸性あるいは曲率の異なる被着体
同士の接着が困難となる等の問題が生じる。
【0016】本発明における光散乱樹脂層において、マ
トリクスとなる粘着性を有する透明樹脂としては、例え
ば、合成樹脂系接着剤、エマルジョン系接着剤、合成ゴ
ム系接着剤等がある。上記合成樹脂系接着剤としては、
アクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂系粘着剤、ウレタ
ン樹脂系粘着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹
脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、シアノアクリレート
樹脂系接着剤等、あるいはこれらの共重合体等が利用で
きる。
トリクスとなる粘着性を有する透明樹脂としては、例え
ば、合成樹脂系接着剤、エマルジョン系接着剤、合成ゴ
ム系接着剤等がある。上記合成樹脂系接着剤としては、
アクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂系粘着剤、ウレタ
ン樹脂系粘着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹
脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、シアノアクリレート
樹脂系接着剤等、あるいはこれらの共重合体等が利用で
きる。
【0017】また、上記エマルジョン系接着剤として
は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン系接着剤、酢酸ビニ
ル共重合樹脂系エマルジョン系接着剤、アクリル樹脂系
エマルジョン系接着剤等が利用できる。この他、シリコ
ン樹脂系接着剤、ポリイミド系接着剤等の耐熱接着剤、
ポリビニルアルコール等の水溶性接着剤等を用いること
もできる。さらに、該粘着剤は粘着付与剤、軟化剤、そ
の他各種充填剤、顔料、老化防止剤、安定剤などをその
用途に応じて適宜含んでもよい。
は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン系接着剤、酢酸ビニ
ル共重合樹脂系エマルジョン系接着剤、アクリル樹脂系
エマルジョン系接着剤等が利用できる。この他、シリコ
ン樹脂系接着剤、ポリイミド系接着剤等の耐熱接着剤、
ポリビニルアルコール等の水溶性接着剤等を用いること
もできる。さらに、該粘着剤は粘着付与剤、軟化剤、そ
の他各種充填剤、顔料、老化防止剤、安定剤などをその
用途に応じて適宜含んでもよい。
【0018】これら透明樹脂中に当該無機微粒子を分散
せしめる方法としては、溶媒に溶かした透明樹脂中に微
粒子を添加し、その混合溶液に対して、超音波分散法、
攪拌脱泡ミキサー、ボールミル、ジェットミル等を用い
ることができる。当該光拡散粘着層の形成方法として
は、例えば、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、ロ
ールコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピ
ンコート法、カーテンコート法、スプレーコート法等を
用いることができる。
せしめる方法としては、溶媒に溶かした透明樹脂中に微
粒子を添加し、その混合溶液に対して、超音波分散法、
攪拌脱泡ミキサー、ボールミル、ジェットミル等を用い
ることができる。当該光拡散粘着層の形成方法として
は、例えば、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、ロ
ールコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピ
ンコート法、カーテンコート法、スプレーコート法等を
用いることができる。
【0019】液晶表示装置を構成する際にこのような光
拡散粘着層を用いて、偏光板または楕円偏光板または位
相差板を貼合することにより、粘着層自身が光拡散板と
しての働きをし、光の高透過性を保持したまま、散乱特
性が向上し、表示品質を向上させることができる。ま
た、液晶表示装置を形成する偏光板または楕円偏光板ま
たは位相差板上に光拡散粘着層を形成し、光散乱機能を
有する偏光板または楕円偏光板または位相差板としても
よい。
拡散粘着層を用いて、偏光板または楕円偏光板または位
相差板を貼合することにより、粘着層自身が光拡散板と
しての働きをし、光の高透過性を保持したまま、散乱特
性が向上し、表示品質を向上させることができる。ま
た、液晶表示装置を形成する偏光板または楕円偏光板ま
たは位相差板上に光拡散粘着層を形成し、光散乱機能を
有する偏光板または楕円偏光板または位相差板としても
よい。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明に
おける各種の測定法を以下に示す。 一次粒子系の数平均粒径の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら50〜100個の粒子を選択して画像解析を行い、そ
の平均値を求めた。
はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明に
おける各種の測定法を以下に示す。 一次粒子系の数平均粒径の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら50〜100個の粒子を選択して画像解析を行い、そ
の平均値を求めた。
【0021】 D10、D90の測定(重量累積粒度分布の測定) マスターサイザー(マルバルーン社製)を使用し、レー
ザー回折散乱法により測定した。測定のために準備した
アルミナスラリーは、アルミナ粉末2.5gに対して、
ヘキサメタリン酸ナトリウムの0.5質量%水溶液を2
5g添加し、該混合溶液をホモジナイザーにより超音波
を2分間照射し調整した。
ザー回折散乱法により測定した。測定のために準備した
アルミナスラリーは、アルミナ粉末2.5gに対して、
ヘキサメタリン酸ナトリウムの0.5質量%水溶液を2
5g添加し、該混合溶液をホモジナイザーにより超音波
を2分間照射し調整した。
【0022】D/H比の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら5〜10個の粒子を選択して画像解析を行い、その平
均値を求めた。
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら5〜10個の粒子を選択して画像解析を行い、その平
均値を求めた。
【0023】 ヘイズ(曇価)、および全光線透過率の測定 ヘイズコンピュータ(スガ試験機株式会社製:HGM−
2DP)を使用して、ヘイズ(曇価)、および全光線透
過率を測定した。
2DP)を使用して、ヘイズ(曇価)、および全光線透
過率を測定した。
【0024】散乱特性評価 ファイバー型光源(中央精機製:SPH−100N)か
ら出た光を、レンズにより平行光化し、測定すべき試料
に照射する。試料は、光軸に対して試料面が直行する方
向に挿入する。試料を透過した光、および試料により散
乱された光の強度を光センサおよび光パワーメータで測
定した。散乱光の角度分布は、光センサ部を、光軸を中
心として−90℃〜90℃まで光軸に対して水平に回転
し測定した。散乱強度の比較は、試料を入れないときの
光強度をI0、試料によってある角度方向に散乱された
光の強度をIとしたときの散乱強度比IR:
ら出た光を、レンズにより平行光化し、測定すべき試料
に照射する。試料は、光軸に対して試料面が直行する方
向に挿入する。試料を透過した光、および試料により散
乱された光の強度を光センサおよび光パワーメータで測
定した。散乱光の角度分布は、光センサ部を、光軸を中
心として−90℃〜90℃まで光軸に対して水平に回転
し測定した。散乱強度の比較は、試料を入れないときの
光強度をI0、試料によってある角度方向に散乱された
光の強度をIとしたときの散乱強度比IR:
【0025】
【数1】IR = I/I0
【0026】を用いて行った。
【0027】偏光解析 紫外可視分光光度計(島津製作所製:MPC−220
0)を用いて偏光解析を行い、基準となる偏光板からの
偏光解消度(以後偏光度)を算出した。基準となる偏光
板に対して全く偏光のずれのないものを100%とす
る。波長は400nmから700nmを用いた。
0)を用いて偏光解析を行い、基準となる偏光板からの
偏光解消度(以後偏光度)を算出した。基準となる偏光
板に対して全く偏光のずれのないものを100%とす
る。波長は400nmから700nmを用いた。
【0028】実施例1 アクリル系粘着剤(溶液状の粘着剤。溶媒はトルエンと
酢酸エチルとの9対1(質量)混合溶媒。濃度は45質
量%)80質量%とアルミナ微粒子(住友化学工業株式
会社製:スミコランダムAA5)20体積%とを混合
し、分散させる。得られる分散溶液を基材フィルム上に
ロールコータで塗布し、乾燥炉で乾燥させ、光拡散粘着
剤を得る。得られた光拡散粘着剤を用いて、偏光板や位
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
酢酸エチルとの9対1(質量)混合溶媒。濃度は45質
量%)80質量%とアルミナ微粒子(住友化学工業株式
会社製:スミコランダムAA5)20体積%とを混合
し、分散させる。得られる分散溶液を基材フィルム上に
ロールコータで塗布し、乾燥炉で乾燥させ、光拡散粘着
剤を得る。得られた光拡散粘着剤を用いて、偏光板や位
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
【0029】実施例2 アルミナ微粒子表面にシランカップリング処理を施すた
めに、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子を添加
し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を行った。シ
ランカップリング剤としては、信越化学工業株式会社
製:KBM−403、アルミナ微粒子としては、住友化
学工業株式会社製:スミコランダムAA1(数平均粒
径:1.0μm)を用いた。続いて、マトリクスとなる
アクリル系粘着剤(リンテック社製:溶液状の粘着剤)
90質量%とシランカップリング処理を施したアルミナ
微粒子(住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA
1)10体積%とを混合し分散させた。得られた分散溶
液をガラス基板上にバーコータで塗布し、クリーンオー
ブンを用いて100℃で10分乾燥させ、光拡散粘着層
を形成した。
めに、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子を添加
し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を行った。シ
ランカップリング剤としては、信越化学工業株式会社
製:KBM−403、アルミナ微粒子としては、住友化
学工業株式会社製:スミコランダムAA1(数平均粒
径:1.0μm)を用いた。続いて、マトリクスとなる
アクリル系粘着剤(リンテック社製:溶液状の粘着剤)
90質量%とシランカップリング処理を施したアルミナ
微粒子(住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA
1)10体積%とを混合し分散させた。得られた分散溶
液をガラス基板上にバーコータで塗布し、クリーンオー
ブンを用いて100℃で10分乾燥させ、光拡散粘着層
を形成した。
【0030】このようにして形成した光散乱粘着層に対
して、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透
過率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強
度比IR =0.017、ヘイズ;84.2、全光線透過
率;95%という値が得られた。偏光解析を行った結
果、偏光度は99.98%であった。詳細は表1に示
す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察した結果、凝集が
ほとんど見られず、ほぼ均一分散となっていることが視
認できた。表1の分散性において「良」と示されたもの
は、凝集がほとんど見られず、ほぼ均一分散となってい
ることを示す。
して、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透
過率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強
度比IR =0.017、ヘイズ;84.2、全光線透過
率;95%という値が得られた。偏光解析を行った結
果、偏光度は99.98%であった。詳細は表1に示
す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察した結果、凝集が
ほとんど見られず、ほぼ均一分散となっていることが視
認できた。表1の分散性において「良」と示されたもの
は、凝集がほとんど見られず、ほぼ均一分散となってい
ることを示す。
【0031】実施例3 シランカップリング処理を施したアルミナ微粒子とし
て、住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA07
を用いた以外は、実施例2と同様にガラス基板上に光散
乱粘着層を形成した。これに対して、前記散乱特性測
定、およびヘイズ測定、全光線透過率測定を行ったとこ
ろ、散乱角30°における散乱強度比IR =0.01
8、ヘイズ;79.3、全光線透過率;94%という値
が得られた。偏光解析を行った結果、偏光度は99.9
7%であった。詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層
を顕微鏡観察した結果、凝集がほとんど見られず、ほぼ
均一分散となっていることが視認できた。
て、住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA07
を用いた以外は、実施例2と同様にガラス基板上に光散
乱粘着層を形成した。これに対して、前記散乱特性測
定、およびヘイズ測定、全光線透過率測定を行ったとこ
ろ、散乱角30°における散乱強度比IR =0.01
8、ヘイズ;79.3、全光線透過率;94%という値
が得られた。偏光解析を行った結果、偏光度は99.9
7%であった。詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層
を顕微鏡観察した結果、凝集がほとんど見られず、ほぼ
均一分散となっていることが視認できた。
【0032】実施例4 実施例2で得られた光散乱粘着層を用いて、偏光板や位
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
【0033】実施例5 実施例2で得られた光散乱粘着層を用いて、偏光板や位
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
相差フィルムを液晶表示セルに貼合することにより、視
野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優れた表
示セルが得られる。
【0034】比較例1 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.85μm)を用いた以外は実施例2と同様に、
ガラス基板上に光散乱粘着層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透過
率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強度
比IR =0.012、ヘイズ;45.5、全光線透過
率;91%という値が得られた。詳細は表1に示す。偏
光解析を行った結果、偏光度は99.88%であった。
詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察し
た結果、凝集している個所が多く見られ、良好な分散状
態が得られていないことが視認できた。表1の分散性に
おいて「不良」と示されたものは、凝集している個所が
多く見られ、良好な分散状態が得られていないことを示
す。
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.85μm)を用いた以外は実施例2と同様に、
ガラス基板上に光散乱粘着層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透過
率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強度
比IR =0.012、ヘイズ;45.5、全光線透過
率;91%という値が得られた。詳細は表1に示す。偏
光解析を行った結果、偏光度は99.88%であった。
詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察し
た結果、凝集している個所が多く見られ、良好な分散状
態が得られていないことが視認できた。表1の分散性に
おいて「不良」と示されたものは、凝集している個所が
多く見られ、良好な分散状態が得られていないことを示
す。
【0035】比較例2 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.65μm)を用いた以外は、実施例2と同様に
ガラス基板上に光散乱粘着層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透過
率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強度
比IR =0.011、ヘイズ;42.3、全光線透過
率;91%という値が得られた。詳細は表1に示す。偏
光解析を行った結果、偏光度は99.87%であった。
詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察し
た結果、凝集している個所が多く見られ、良好な分散状
態が得られていないことが視認できた。
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.65μm)を用いた以外は、実施例2と同様に
ガラス基板上に光散乱粘着層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定、およびヘイズ測定、全光線透過
率測定を行ったところ、散乱角30°における散乱強度
比IR =0.011、ヘイズ;42.3、全光線透過
率;91%という値が得られた。詳細は表1に示す。偏
光解析を行った結果、偏光度は99.87%であった。
詳細は表1に示す。また、光散乱粘着層を顕微鏡観察し
た結果、凝集している個所が多く見られ、良好な分散状
態が得られていないことが視認できた。
【0036】
【表1】
【0037】比較例3 アルミナ微粒子に対してシランカップリング処理を施す
工程を除く以外は実施例2と同様に、ガラス基板上に光
拡散粘着層を形成した。これに対して、光拡散粘着層を
顕微鏡観察した結果、凝集している個所が幾分見られ、
実施例2に比べて良好な分散状態が得られていないこと
が視認できた。
工程を除く以外は実施例2と同様に、ガラス基板上に光
拡散粘着層を形成した。これに対して、光拡散粘着層を
顕微鏡観察した結果、凝集している個所が幾分見られ、
実施例2に比べて良好な分散状態が得られていないこと
が視認できた。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、マトリクスとなる透明
樹脂に対する微粒子の分散性が高く、且つ、偏光特性、
前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた光拡散粘着層
を得ることができる。また、該光拡散粘着層を液晶表示
装置の構成要素に組み込むことにより、光の高透過性を
保持したまま、散乱特性を向上せしめ、視認性を向上で
きる。
樹脂に対する微粒子の分散性が高く、且つ、偏光特性、
前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた光拡散粘着層
を得ることができる。また、該光拡散粘着層を液晶表示
装置の構成要素に組み込むことにより、光の高透過性を
保持したまま、散乱特性を向上せしめ、視認性を向上で
きる。
【図1】本発明における光拡散粘着層を構成要素に組み
込んだ液晶表示装置の一例を示す説明図である。
込んだ液晶表示装置の一例を示す説明図である。
1 ガラス基板 2 偏光板 3r 赤色カラーフィルタ 3g 緑色カラーフィルタ 3b 青色カラーフィルタ 4 液晶層 5 オーバーコート層 6 透明電極 7 光拡散粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤沢 幸一 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA11 BA15 BA20 2H091 FA07X FA07Z FA11X FA11Z FA31X FA31Z FB02 FB12 FB13 FC25 GA17
Claims (10)
- 【請求項1】屈折率の異なる実質的に破砕面を有さな
い、多面体微粒子であり、微粒子の長軸長をL、短軸長
をSとした場合に、L/S比が2.0以下である微粒子
からなり、該微粒子の数平均粒径が0.1μm以上2
0.0μm以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90
としたときにD90/D10の値が7以下の粒度分布で
ある無機微粒子を、透明樹脂中に分散せしめた樹脂層を
有することにより透明光を散乱させる光散乱層であっ
て、当該透明樹脂として粘着性物質を用いることによ
り、粘着層に光散乱機能を付与することを特徴とする光
拡散粘着層。 - 【請求項2】無機微粒子が、実質的に破砕面を有さな
い、多面体微粒子であり、六方最密格子であるαアルミ
ナの六方格子面に平行な最大粒子径をD、六方最密格子
面に垂直な粒子径をHとした場合に、D/H比が0.5
以上2.0以下であるαアルミナ微粒子からなり、該α
アルミナ微粒子の数平均粒径が0.1μm以上20.0
μm以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累積10
%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とした
ときにD90/D10の値が7以下の粒度分布である請
求項1記載の光拡散粘着層。 - 【請求項3】無機微粒子が、表面被覆処理を施したもの
である請求項1または2記載の光拡散粘着層。 - 【請求項4】無機微粒子が、金属イオンを含む有機化合
物もしくは金属イオンを含む無機化合物で表面に被覆処
理を施したものである請求項3記載の光拡散粘着層。 - 【請求項5】金属イオンを含む有機化合物もしくは金属
イオンを含む無機化合物が、シランカップリング剤、チ
タンカップリング剤またはアルミニウム系カップリング
剤である請求項4記載の光拡散粘着層。 - 【請求項6】無機微粒子に加えて有機樹脂微粒子が添加
されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
記載の光拡散粘着層。 - 【請求項7】光拡散粘着層厚が0.2μm〜100μm
の範囲にある請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散粘
着層。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の光拡散粘
着層を有する偏光板、楕円偏光板または位相差板。 - 【請求項9】液晶セルの外側少なくとも片側に、請求項
1〜7のいずれかに記載の光拡散粘着層を具備すること
を特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項10】液晶セルの外側少なくとも片側に、請求
項8に記載の偏光板、楕円偏光板または位相差板を具備
することを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000198920A JP2001133606A (ja) | 1999-08-25 | 2000-06-30 | 光拡散粘着層及びそれを用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-238544 | 1999-08-25 | ||
JP23854499 | 1999-08-25 | ||
JP2000198920A JP2001133606A (ja) | 1999-08-25 | 2000-06-30 | 光拡散粘着層及びそれを用いた液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001133606A true JP2001133606A (ja) | 2001-05-18 |
Family
ID=26533755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000198920A Pending JP2001133606A (ja) | 1999-08-25 | 2000-06-30 | 光拡散粘着層及びそれを用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001133606A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6951815B2 (en) | 2001-01-25 | 2005-10-04 | Tokyo Electron Limited | Method and device for heat treatment |
US6995819B2 (en) | 2001-12-06 | 2006-02-07 | Nec Lcd Technologies, Ltd. | Semi-transmissive liquid crystal display device |
JP2008260813A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-10-30 | Lintec Corp | 光学機能性フィルム用の粘着剤、粘着剤付き光学機能性フィルム及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-06-30 JP JP2000198920A patent/JP2001133606A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6951815B2 (en) | 2001-01-25 | 2005-10-04 | Tokyo Electron Limited | Method and device for heat treatment |
US7313931B2 (en) | 2001-01-25 | 2008-01-01 | Tokyo Electron Limited | Method and device for heat treatment |
US6995819B2 (en) | 2001-12-06 | 2006-02-07 | Nec Lcd Technologies, Ltd. | Semi-transmissive liquid crystal display device |
JP2008260813A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-10-30 | Lintec Corp | 光学機能性フィルム用の粘着剤、粘着剤付き光学機能性フィルム及びその製造方法 |
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