JP2002250803A - 光散乱性樹脂、及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

光散乱性樹脂、及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2002250803A
JP2002250803A JP2001048119A JP2001048119A JP2002250803A JP 2002250803 A JP2002250803 A JP 2002250803A JP 2001048119 A JP2001048119 A JP 2001048119A JP 2001048119 A JP2001048119 A JP 2001048119A JP 2002250803 A JP2002250803 A JP 2002250803A
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light
scattering
resin
fine particles
liquid crystal
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JP2001048119A
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Kiyohisa Iimura
清寿 飯村
Koichi Fujisawa
幸一 藤沢
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分
散性が高く、且つ、偏光特性を保持したまま、前方散乱
特性の向上及び光透過性に優れた光散乱性樹脂を提供す
る。 【解決手段】無機微粒子を透明樹脂中に分散せしめた光
散乱性樹脂であって、該無機微粒子が、実質的に破砕面
を有さない、多面体微粒子であり、微粒子の長軸長を
L、短軸長をSとした場合に、L/S比が2以下であ
り、数平均粒径が0.1μm以上20μm以下であり、
累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の
粒径をそれぞれD10、D90としたときにD90/D
10の値が7以下であり、透明樹脂と異なる屈折率を有
し、かつ光学的に異方性を有することを特徴とする光散
乱性樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光散乱性樹脂、該
樹脂層を有する光散乱板、該樹脂層を具備してなる液晶
表示装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、液晶表
示装置に使用した場合、その表示品質を向上し得る光散
乱性樹脂、該樹脂層を有する光散乱板、および該樹脂層
を具備してなる液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、薄型で低電力駆動と
いった利点を有する反面、光透過率、輝度、視野角面が
不十分であり、特に、CRT(ブラウン管)に比べて非
常に視野角が狭く、且つ、輝度が低いという問題があっ
た。これを解決する方法として、液晶表示パネルを透過
した光を、散乱板中に分散させた微粒子により全方位に
散乱させて視野の光を平均化する方法知られている。例
えば、特開平10−206837号公報には、酸化セリ
ウム等の光学的に等方性を有する高屈折率透明顔料を樹
脂中に分散させた光散乱層を観察者側基板に配設する方
法が開示されている。
【0003】また、特開平7−98446号公報(特許
2976773号公報)には、観察者側基板に光学的に
等方性を有する微粒子を透明樹脂中に分散させた光拡散
層を配設する方法が開示されている。しかしながら、上
記した光学的に等方性を有する微粒子を透明樹脂中に分
散させた光拡散層では、前方散乱特性、光透過性が十分
なものとは言えず、これらの性能が向上した光散乱層の
開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マト
リクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分散性が高く、
且つ、偏光特性を保持したまま、前方散乱特性の向上及
び光透過性に優れた光散乱性樹脂、光散乱板、カラーフ
ィルタ、拡散反射板およびそれを用いた液晶表示装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述した
問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、光学的に異
方性を有する特定の微粒子を散乱材として分散せしめた
光散乱性樹脂が、前方散乱特性、光透過性に優れている
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち、本発明は、無機微粒子を透明樹
脂中に分散せしめた光散乱性樹脂であって、該無機微粒
子が、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であ
り、微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場合に、L
/S比が2以下であり、数平均粒径が0.1μm以上2
0μm以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累積1
0%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とし
たときにD90/D10の値が7以下であり、透明樹脂
と異なる屈折率を有し、かつ光学的に異方性を有するこ
とを特徴とする光散乱性樹脂を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明における光散乱性樹脂は、光散乱効果を
付与するため、マトリクスとなる透明樹脂中に、該透明
樹脂と異なる屈折率を有し、かつ光学的に異方性を有す
る無機微粒子を散乱材として分散せしめたものである。
また、該光散乱性樹脂は、マトリクスとなる透明樹脂中
に、上記した光学的に異方性を有する無機微粒子に、該
透明樹脂と異なる屈折率を有し、かつ光学的に等方性を
有する微粒子を混合して分散せしめたものであってもよ
い。ここで、光学的に異方性を有する微粒子とは、該微
粒子中を進行する光線の偏光面に応じて微粒子の屈折率
が異なるものであり、例えば、正方晶系結晶、六方晶系
結晶等の一軸異方性結晶や、斜方晶系結晶、単斜晶系結
晶、三斜晶系結晶等の二軸異方性結晶などからなる微粒
子が挙げられる。また、光学的に等方性を有する微粒子
とは、どの偏光面に対しても等しい屈折率を有するもの
であり、例えば、立方晶系結晶や非晶質固体などからな
る微粒子が挙げられる。
【0008】散乱材として用いる光学的に異方性を有す
る無機微粒子は、実質的に破砕面を有さない、多面体微
粒子であり、該微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした
場合に、L/S比が2以下であり、該微粒子の数平均粒
径が0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.4μ
m以上10μm以下であり、累積粒度分布の微粒側から
の累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D
90としたときにD90/D10の値が7以下の粒度分
布を有するものである。該無機微粒子は、上記したパラ
メータを満足するものであれば、粒径の異なるものや種
類の異なる2種類以上の無機微粒子を組み合わせて使用
してもよい。
【0009】実質的に破砕面を有する不均一微粒子で
は、表面積が増大するため分散性が低下し、かつ形状が
均一でないため、散乱特性の低下および偏光特性の低下
が起こる。微粒子の数平均粒径が0.1μm未満では分
散性が低下し、20μmを超えると光散乱性樹脂の表面
の凹凸が大きくなる。L/S比が2を超えると、異方性
が強くなるため偏光度の低下が見られ、コントラストの
低下や着色が起こる。D90/D10の値が7を超える
と、粒径にバラツキが多くなるため、分散性が低下した
り、光散乱性樹脂の表面の凹凸が大きくなる。
【0010】光散乱性樹脂における光学的に異方性を有
する無機微粒子の濃度[微粒子/(微粒子と透明樹脂の
和)]は、1〜50体積%が好ましく、5〜30体積%
が更に好ましい。該無機微粒子の濃度が50体積%を超
えると、散乱効果は増加するものの散乱層自体の光透過
率が低下し、反射光強度が低下する場合があり、且つ、
全体が白っぽくなり、表示品質が低下する場合があり、
さらに、粒子同士が凝集しやすくなる場合がある。該無
機微粒子の濃度が1体積%未満では、散乱効果が低下
し、効果的な散乱効果を得ることができない場合があ
る。
【0011】また、本発明の無機微粒子は、必要に応じ
て、表面被覆処理を施してもよい。表面被覆処理の方法
は特に限定されるものではないが、金属イオン等を含む
有機化合物もしくは無機化合物で表面被覆処理を施され
ていること用いることが好ましい。金属イオン等を含む
有機化合物もしくは無機化合物としては、例えば、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウ
ム系カップリング剤等が挙げられる。
【0012】本発明において使用される光学的に異方性
を有する無機微粒子としては、金属の酸化物が好まし
く、元素周期表におけるIIIa族〜IVb族に属する金属
の酸化物がより好ましく、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、酸化チタン(チタニア)、チタン酸マグネシウム
(MgTiO2)が更に好ましい。なかでも、マトリク
スとなる透明樹脂と屈折率差が小さいアルミナ微粒子が
好ましく、特に好ましいものは、実質的に破砕面を有さ
ない、多面体微粒子であり、長軸長をL、短軸長をSと
した場合に、L/S比が2以下であり、数平均粒径が
0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.4μm以
上10μm以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90
としたときにD90/D10の値が7以下の粒度分布で
あるαアルミナ微粒子である。
【0013】本発明において使用されるαアルミナ微粒
子は、例えば、特開平6−191833号公報、特開平
6−191835号公報、特開平6−191836号公
報および特開平7−206430号公報等に記載の方法
により製造することができる。
【0014】本発明において使用されるαアルミナ微粒
子としては、例えば、住友化学工業(株)製のスミコラ
ンダムのAA04(数平均粒径0.4μm)、AA05
(数平均粒径0.5μm)、AA07(数平均粒径0.
7μm)、AA1(数平均粒径1.0μm)、AA2
(数平均粒径2.0μm)、AA4(数平均粒径4.0
μm)、AA5(数平均粒径5.0μm)、AA10
(数平均粒径10.0μm)等が挙げられる。
【0015】また、本発明においては、透明樹脂中に、
光学的に異方性を有する無機微粒子に加えて、光学的に
等方性を有する微粒子を混合して分散せしめてもよい。
かかる光学的に等方性を有する微粒子は、無機微粒子で
あっても有機樹脂微粒子であってもよい。
【0016】かかる光学的に等方性を有する無機微粒子
としては、例えば、MgF2 、CaF 2 、LiF、Na
F、BaF2 、MgO、CeO2、CaCO3、非晶質シ
リカ(SiO2)、非晶質シリカのアエロジル、溶融石
英の微粉末、フッ化物含有珪酸ガラスの微粉末などが挙
げられる。かかる光学的に等方性を有する有機微粒子と
しては、例えば、フッ素樹脂、ケイ素樹脂(シリコーン
樹脂)、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂などのアモルファスポリオレ
フィン樹脂の微粉末などが挙げられる。
【0017】透明樹脂中に、光学的に異方性を有する無
機微粒子、または光学的に異方性を有する無機微粒子及
び光学的に等方性を有する微粒子を分散せしめる方法と
しては、例えば、溶媒に溶解した透明樹脂中に微粒子を
添加し、その混合溶液に対して、超音波分散法、攪拌脱
泡ミキサー、ボールミル、ジェットミル等を用いる方法
があげられる。
【0018】本発明の光散乱性樹脂の厚みは、0.2μ
m〜100μmであることが好ましく、より好ましくは
0.5μm〜50μmである。また、本発明の光散乱性
樹脂は、必要に応じて、その表面に深さ0.05μm〜
10μmの凹凸を有していてもよい。例えば、光散乱性
樹脂を形成する際に該透明樹脂層の厚みよりも該微粒子
径を大きくすることにより、微粒子の一部が透明樹脂層
から部分的に露出しているような形態であってもよい。
【0019】次に本発明の光散乱板について説明する。
本発明の光散乱板は、光学的に異方性を有する無機微粒
子、または光学的に異方性を有する無機微粒子及び光学
的に等方性を有する微粒子を透明樹脂中に分散せしめた
光散乱性樹脂を、透明基板の表面もしくは透明基板中
に、形成してなるものである。該光散乱板は、当該光散
乱性樹脂自体が光散乱板として機能するものをも含む。
【0020】本発明の光散乱板は、光散乱性樹脂を透明
基板上に形成する、あるいは光散乱性樹脂を透明基板上
に接合することにより得ることができる。該透明基板と
しては、透明な材料からなるものであれば特に限定はさ
れないが、例えば、ガラスや高分子フィルムなどが挙げ
られる。また、該透明基板は、反射板、偏光フィルム、
位相差フィルム、輝度向上フィルム、または1/4波長
板などの各種液晶表示素子関連部材と併用してもよく、
該偏光フィルムは回折格子などを積層したものであって
もよい。
【0021】まず、光散乱性樹脂を透明基板上に形成す
る場合について説明する。本発明においては、光散乱性
樹脂は、透明基板上に直接形成してもよいし、透明基板
との間に透明層を介して形成されたものでもよく、特に
限定はされないが、光散乱性樹脂と透明基板とが直接接
していることが好ましい。
【0022】光散乱性樹脂を形成する際に使用される、
マトリクスとなる透明樹脂としては、例えば、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、アクリルエポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド
樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂等が利用できる。ま
た、エポキシ樹脂にメラミン樹脂を添加したものも利用
することができる。
【0023】光散乱性樹脂は、例えば、オフセット印刷
法、スクリーン印刷法、ロールコート法、グラビアコー
ト法、バーコート法、スピンコート法、カーテンコート
法、スプレーコート法などの方法により透明基板上に塗
布され、これを紫外線硬化、熱硬化、電子線硬化あるい
はこれらを併用する方式により硬化せしめることにより
形成される。
【0024】次に、光散乱性樹脂を基板上に接合する場
合について説明する。本発明の光散乱板は、透明樹脂中
に光学的に異方性を有する無機微粒子、または光学的に
異方性を有する無機微粒子及び光学的に等方性を有する
微粒子を分散させ、板状もしくはフィルム状に成形した
光散乱性樹脂を、粘着剤等を介して透明基板上に接合を
することによって得ることができる。
【0025】光散乱性樹脂を板状もしくはフィルム状に
成形する方法としては、例えば、分散溶液をキャストす
る溶剤キャスト法、押出し成型法、カレンダー法、プレ
ス成型法などがあげられるが、中でも膜厚精度に優れた
溶剤キャスト法が好ましい。
【0026】光散乱性樹脂を板状もしくはフィルム状に
成形する場合、マトリクスとなる透明樹脂としては、該
光散乱板を使用する温度や、液晶セルとの貼合工程の温
度で、光学的性質や形状の変化が起こらない樹脂が好ま
しく、ガラス転移温度が一定温度以上の熱可塑性エンジ
ニアリング樹脂、または、可塑材が添加されている高分
子では流動温度が一定温度以上の樹脂が好ましく用いら
れる。
【0027】マトリックス樹脂のガラス転移温度または
軟化温度は、液晶表示装置を使用する温度範囲内で光学
特性の変化やフィルムの収縮等変形が起こらない温度以
上が好ましく、位相差板とする際に加熱しながら延伸す
る必要があるので工業的に実施可能な範囲にガラス転移
温度があることが好ましい。マトリックス樹脂に求めら
れるガラス転移温度または軟化温度の範囲としては、5
0〜250℃が好ましく、70〜230℃が更に好まし
い。
【0028】上記した条件を満たす好ましい樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、2酢酸セ
ルロース、3酢酸セルロース、エチレンビニルアルコー
ル共重合体等が例示され、好ましくはポリカーボネート
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、3酢酸
セルロース等が例示される。
【0029】このようにして形成された光散乱板を液晶
表示装置の構成要素に組み込むことにより、光の高透過
性及び偏光特性を保持したまま、散乱特性が向上し、表
示品質が向上した液晶表示装置を製造することができ
る。
【0030】次に、本発明の光散乱性樹脂を具備する光
学機能フィルム、液晶表示装置用カラーフィルタについ
て説明する。本発明の光散乱性樹脂を具備する光学機能
フィルムは、偏光フィルム、楕円偏光フィルム、位相差
フィルムなどの表面もしくはこれらの中に光散乱性樹脂
を形成してなるものである。また、本発明の液晶表示装
置用カラーフィルタは、カラーフィルタ層上もしくはカ
ラーフィルタ層中に光散乱性樹脂を形成してなるもので
ある。
【0031】カラーフィルタ層上に該光散乱性樹脂を形
成する場合には、該光散乱性樹脂にカラーフィルタ層の
オーバーコート樹脂の機能を持たせてもよい。該光散乱
性樹脂は、カラーフィルタ層の片面または両面に設ける
ことができる。
【0032】また、カラーフィルタ層中に該光散乱性樹
脂を形成する場合、カラーレジスト等の透明樹脂中に、
光学的に異方性を有する無機微粒子、または光学的に異
方性を有する無機微粒子及び光学的に等方性を有する微
粒子を分散させることにより該光散乱性樹脂を形成して
もよい。
【0033】ここで、カラーフィルタ層としては、既知
のカラーフィルタ層を適用することができ、例えば、樹
脂を染料で染色した染色法カラーフィルタ、有機顔料を
分散した感光性樹脂とフォトリソグラフィプロセスによ
り形成した顔料分散型カラーフィルタ、オフセット印刷
法や凸版印刷法あるいはフレキソ印刷法等で形成した印
刷法カラーフィルタなどが挙げられる。
【0034】このようにして形成された本発明の光散乱
性樹脂を有するカラーフィルタを液晶表示装置の構成要
素に組み込むことにより、光の高透過性及び偏光特性を
保持したまま、散乱特性が向上し、表示品質が向上した
液晶表示装置を製造することができる。
【0035】
【実施例】次に、本発明を、実施例を用いて説明する
が、本発明が実施例により限定されるものではないこと
は言うまでもない。
【0036】本発明における各種の測定法を以下に示
す。 (1)一次粒子系の数平均粒径の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら50〜100個の粒子を選択して画像解析を行い、そ
の平均値を求めることにより測定した。 (2)D10、D90の測定(重量累積粒度分布の測
定) マスターサイザー(マルバルーン社製)を使用し、レー
ザー回折散乱法により測定した。試料のアルミナスラリ
ーは、アルミナ粉末2.5gに対して、ヘキサメタリン
酸ナトリウムの0.5質量%水溶液を25g添加し、該
混合溶液をホモジナイザーにより超音波を2分間照射し
て調製した。
【0037】(3)L/S比の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら5〜10個の粒子を選択して画像解析を行い、その平
均値を求めた。 (4)ヘイズ(曇価)、および全光線透過率の測定 ヘイズコンピュータ(スガ試験機株式会社製:HGM−
2DP)を使用して、ヘイズ(曇価)、および全光線透
過率を測定した。
【0038】(5)散乱特性評価(透過状態) ファイバー型光源(中央精機製:SPH−100N)か
ら出た光を、レンズにより平行光化し、測定すべき試料
に照射する。試料は、光軸に対して試料面が直行する方
向に挿入する。試料を透過した光、および試料により散
乱された光の強度を光センサおよび光パワーメータで測
定した。散乱光の角度分布は、光センサ部を、光軸を中
心として−90℃〜90℃まで光軸に対して水平に回転
し測定した。散乱強度の比較は、試料を入れないときの
直進透過光強度をI0、試料によってある角度方向に散
乱された光の強度をIとしたときの散乱強度比IR: IR = I/I0 を用いて行った。
【0039】(6)散乱特性評価(反射状態) ファイバー型光源(中央精機製:SPH−100N)か
ら出た光を、レンズにより平行光化し、測定すべき試料
に照射する。試料は、光軸に対して試料面を入射角10
°〜30°となる方向に挿入する。試料により反射した
光、および試料により散乱された光の強度を光センサお
よび光パワーメータで測定した。散乱光の角度分布は、
光センサ部を、試料法線方向を中心として0℃〜90℃
まで光軸に対して水平に回転し測定した。散乱強度の比
較は、透過状態のときと同様に行った。 (7)偏光解析 紫外可視分光光度計(島津製作所製:MPC‐220
0)を用いて偏光解析を行い、基準となる偏光板からの
偏光解消度(以後偏光度)を算出した。基準となる偏光
板に対して全く偏光のずれのないものを100%とす
る。波長は400nmから700nmを用いた。
【0040】実施例1 光学的に異方性を有する微粒子としてアルミナ微粒子を
用い、アルミナ微粒子表面にシランカップリング処理を
施すために、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子
を添加し、超音波分散器により2時間分散後、真空乾燥
を行った。シランカップリング剤としては、信越化学工
業株式会社製:KBM−1003、アルミナ微粒子とし
ては、住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA1
(数平均粒径:1.0μm)を用いた。続いて、マトリ
クスとなる一液型オーバーコート液(新日鐵化学株式会
社製:V−259EX88−078X)90体積%と、
シランカップリング処理を施したアルミナ微粒子10体
積%を混合し、超音波により2時間分散させた。これを
透明ガラス基板上にスピンコート(840rpm;10
秒)し、クリーンオーブンを用いて100℃で10分プ
リベーク後、230℃で20分ポストベークを行い、膜
厚1.5μmの光散乱性樹脂を形成した。これに対し
て、評価用セルを作製し、前記散乱特性測定(反射状
態:−25°方向から入射)を行ったところ、基板法線
方向からの散乱角10°における散乱強度比IR =0.
166という値が得られた。評価用セルの構成は、光源
側から順に、偏光板(透明ガラス基板に貼合)、光散乱
性樹脂を形成した透明ガラス基板(光散乱性樹脂がグリ
セリン層側)、グリセリン層、アルミ反射板の順で積層
したものを用いた。また、ヘイズ測定、全光線透過率測
定を行ったところ、ヘイズ;69.1%、全光線透過
率;97%という値が得られた。結果を表1に示す。偏
光解析を行った結果、偏光度は99.96%であり、偏
光度の低下がほとんど見られなかった。また、光散乱性
樹脂を顕微鏡観察した結果、凝集がほとんど見られず、
ほぼ均一分散となっていることが視認できた。映り込み
については、正反射位置近傍での映り込みはほとんど見
られず、ムラもほとんど視認できなかった。
【0041】実施例2 実施例1で形成した光散乱性樹脂をカラーフィルタ上に
形成し、これを液晶表示セルと組み合わせて使用するこ
とにより、視野角、コントラスト比等が改善され、視認
性の優れた液晶表示セルが得られる。
【0042】実施例3 実施例1で用いたシランカップリング処理を施したアル
ミナ微粒子を用いて、マトリクスとなる一液型オーバー
コート液(新日鐵化学株式会社製:V−259EX88
−070X)90体積%と、シランカップリング処理を
施したアルミナ微粒子10体積%を混合し、超音波によ
り2時間分散させた。これをガラス基板上アルミスパッ
タ鏡面反射板(アルミ反射層厚1000オングストロー
ム)上にスピンコート(840rpm;10秒)し、ク
リーンオーブンを用いて100℃で10分プリベーク
後、230℃で20分ポストベークを行い、膜厚5.2
μmの光散乱性樹脂を形成し、拡散反射板を作製した。
これに対して、評価用セルを作製し、前記散乱特性測定
(反射状態:−25°方向から入射)を行ったところ、
基板法線方向からの散乱角10°における散乱強度比I
R =0.136という値が得られた。評価用セルの構成
は、光源側から順に、偏光板(透明ガラス基板に貼
合)、透明ガラス基板、グリセリン層、拡散反射板の順
で積層したものを用いた。また、光散乱性樹脂を顕微鏡
観察した結果、凝集がほとんど見られず、ほぼ均一分散
となっていることが視認できた。映り込みについては、
正反射位置近傍での映り込みはほとんど見られず、ムラ
もほとんど視認できなかった。
【0043】実施例4 実施例3で形成した拡散反射板を液晶表示セルと組み合
わせて使用することにより、視野角、コントラスト比、
反射正面輝度等が改善され、視認性の優れた表示セルが
得られる。
【0044】実施例5 光学的に異方性を有する微粒子としてアルミナ微粒子、
光学的に等方性を有する微粒子としてシリカ微粒子を用
いた。アルミナ微粒子表面にシランカップリング処理を
施すために、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子
を添加し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を行っ
た。シランカップリング剤としては、信越化学工業株式
会社製:KBM−1003、アルミナ微粒子としては、
住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA1(数平
均粒径:1.0μm)を用いた。同様にシリカ微粒子表
面にシランカップリング処理を施すために、シランカッ
プリング剤中にシリカ微粒子を添加し、超音波により2
時間分散後、真空乾燥を行った。シランカップリング剤
としては、信越化学工業株式会社製:KBM−100
3、シリカ微粒子としては、株式会社アドマテックス社
製:アドマファインSO−E2(数平均粒径:0.6μ
m)を用いた。続いて、マトリクスとなる一液型オーバ
ーコート液(新日鐵化学株式会社製:V−259EX8
8−078X)90体積%と、シランカップリング処理
を施したアルミナ微粒子8体積%、シランカップリング
処理を施したシリカ微粒子2体積%を混合し、超音波に
より2時間分散させた。これを透明ガラス基板上にスピ
ンコート(840rpm;10秒)し、クリーンオーブ
ンを用いて100℃で10分プリベーク後、230℃で
20分ポストベークを行い、膜厚1.8μmの光散乱性
樹脂を形成した。これに対して、評価用セルを作製し、
前記散乱特性測定(反射状態:−25°方向から入射)
を行ったところ、基板法線方向からの散乱角10°にお
ける散乱強度比IR =0.185という値が得られた。
評価用セルの構成は、光源側から順に、偏光板(透明ガ
ラス基板に貼合)、光散乱性樹脂を形成した透明ガラス
基板(光散乱性樹脂がグリセリン層側)、グリセリン
層、アルミ反射板の順で積層したものを用いた。また、
ヘイズ測定、全光線透過率測定を行ったところ、ヘイ
ズ;49.2%、全光線透過率;97%という値が得ら
れた。結果を表1に示す。偏光解析を行った結果、偏光
度は99.95%であり、偏光度の低下がほとんど見ら
れなかった。また、光散乱性樹脂を顕微鏡観察した結
果、凝集がほとんど見られず、ほぼ均一分散となってい
ることが視認できた。映り込みについては、正反射位置
近傍での映り込みはほとんど見られず、ムラもほとんど
視認できなかった。
【0045】実施例6 実施例5で形成した光散乱性樹脂をカラーフィルタ上に
形成し、これを液晶表示セルと組み合わせて使用するこ
とにより、視野角、コントラスト比等が改善され、視認
性の優れた液晶表示セルが得られる。
【0046】実施例7 光学的に異方性を有する微粒子としてアルミナ微粒子、
光学的に等方性を有する微粒子としてシリコーン微粒子
を用いた。アルミナ微粒子表面にシランカップリング処
理を施すために、シランカップリング剤中にアルミナ微
粒子を添加し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を
行った。シランカップリング剤としては、信越化学工業
株式会社製:KBM−1003、アルミナ微粒子として
は、住友化学工業株式会社製:スミコランダムAA1
(数平均粒径:1.0μm)を用いた。シリコーン微粒
子としては、東芝シリコーン株式会社製:トスパール1
20(数平均粒径:2.0μm)を用いた。続いて、マ
トリクスとなる一液型オーバーコート液(新日鐵化学株
式会社製:V−259EX88−070X)90体積%
と、シランカップリング処理を施したアルミナ微粒子5
体積%、シリコーン微粒子5体積%を混合し、超音波に
より2時間分散させた。これをガラス基板上アルミスパ
ッタ鏡面反射板(アルミ反射層厚1000オングストロ
ーム)上にスピンコート(750rpm;10秒)し、
クリーンオーブンを用いて100℃で10分プリベーク
後、230℃で20分ポストベークを行い、膜厚5.3
μmの光散乱性樹脂を形成し、拡散反射板を作製した。
これに対して、評価用セルを作製し、前記散乱特性測定
(反射状態:−25°方向から入射)を行ったところ、
基板法線方向からの散乱角10°における散乱強度比I
R =0.134という値が得られた。結果は表1に示
す。評価用セルの構成は、光源側から順に、偏光板(透
明ガラス基板に貼合)、透明ガラス基板、グリセリン
層、拡散反射板の順で積層したものを用いた。また、光
散乱性樹脂を顕微鏡観察した結果、凝集がほとんど見ら
れず、ほぼ均一分散となっていることが視認できた。映
り込みについては、正反射位置近傍での映り込みはほと
んど見られず、ムラもほとんど視認できなかった。
【0047】実施例8 実施例7で形成した拡散反射板を液晶表示セルと組み合
わせて使用することにより、視野角、コントラスト比、
反射正面輝度等が改善され、視認性の優れた表示セルが
得られる。
【0048】実施例9 実施例8で形成した拡散反射板を液晶表示セルと組み合
わせて使用することにより、視野角、コントラスト比、
反射正面輝度等が改善され、視認性の優れた表示セルが
得られる。
【0049】実施例10 ポリカーボネート樹脂80質量%と塩化メチレン20質
量%とを溶解し混合する。この混合溶液80体積%とア
ルミナ微粒子(住友化学工業株式会社製:スミコランダ
ムAA5)20体積%とを混合し分散させる。得られた
分散溶液をガラス板上にキャストし溶媒を乾燥させるこ
とにより、光拡散フィルムを得る。得られた光拡散フィ
ルムを液晶表示セルと組み合わせて使用することによ
り、視野角、コントラスト比等が改善され、視認性の優
れた表示セルが得られる。
【0050】比較例1 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.85μm)を用いた以外は実施例1と同様に、
透明ガラス基板上に層厚1.7μmの光散乱性樹脂を形
成した。これに対して、実施例1同様、評価用セルを作
製し、前記散乱特性測定(反射状態:−25°方向から
入射)を行ったところ、基板法線方向からの散乱角10
°における散乱強度比IR =0.056という値が得ら
れた。評価用セルの構成は、実施例1同様、光源側から
順に、偏光板(透明ガラス基板に貼合)、光散乱性樹脂
を形成した透明ガラス基板(光散乱性樹脂がグリセリン
層側)、グリセリン層、アルミ反射板の順で積層したも
のを用いた。また、ヘイズ測定、全光線透過率測定を行
ったところ、ヘイズ;40.5%、全光線透過率;96
%という値が得られた。偏光解析を行った結果、偏光度
は99.88%であり、偏光度の低下が見られた。結果
を表1に示す。光散乱性樹脂を顕微鏡観察した結果、凝
集している個所が多く見られ、良好な分散状態が得られ
ていないことが視認できた。表1の分散性において「不
良」と示されたものは、凝集している個所が多く見ら
れ、良好な分散状態が得られていないことを示す。ま
た、映り込みも多く、かなりのムラが視認できた。
【0051】比較例2 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.65μm)を用いた以外は、実施例1と同様に
透明ガラス基板上に層厚1.6μmの光散乱性樹脂を形
成した。これに対して、実施例1同様、評価用セルを作
製し、前記散乱特性測定(反射状態:−25°方向から
入射)を行ったところ、基板法線方向からの散乱角10
°における散乱強度比IR =0.041という値が得ら
れた。評価用セルの構成は、実施例1同様、光源側から
順に、偏光板(透明ガラス基板に貼合)、光散乱性樹脂
を形成した透明ガラス基板(光散乱性樹脂がグリセリン
層側)、グリセリン層、アルミ反射板の順で積層したも
のを用いた。また、ヘイズ測定、全光線透過率測定を行
ったところ、ヘイズ;34.0%、全光線透過率;94
%という値が得られた。結果は表1に示す。偏光解析を
行った結果、偏光度は99.87%であり、偏光度の低
下が見られた。結果は表1に示す。また、光散乱性樹脂
を顕微鏡観察した結果、凝集している個所が多く見ら
れ、良好な分散状態が得られていないことが視認でき
た。映り込みも多く、かなりのムラが視認できた。
【0052】比較例3 実施例8で用いたアルミナ微粒子を用いず、光学的に等
方性を有するシリコーン微粒子のみを用いて、実施例8
同様の光散乱性樹脂を形成した。シリコーン微粒子とし
ては、実施例8同様東芝シリコーン株式会社製:トスパ
ール120(数平均粒径:2.0μm)を用いた。続い
て、実施例8同様、マトリクスとなる一液型オーバーコ
ート液(新日鐵化学株式会社製:V−259EX88−
070X)90体積%と、シリコーン微粒子10体積%
を混合し、超音波により2時間分散させた。これを実施
例8同様、ガラス基板上アルミスパッタ鏡面反射板(ア
ルミ反射層厚1000オングストローム)上にスピンコ
ート(750rpm;10秒)し、膜厚5.1μmの光
散乱性樹脂を形成し、拡散反射板を作製した。これに対
して、実施例8同様、評価用セルを作製し、前記散乱特
性測定(反射状態:−25°方向から入射)を行ったと
ころ、基板法線方向からの散乱角10°における散乱強
度比IR =0.128という値が得られた。結果は表1
に示す。評価用セルの構成は、実施例8同様である。ま
た、光散乱性樹脂を顕微鏡観察した結果、凝集がほとん
ど見られず、ほぼ均一分散となっていることが視認でき
た。映り込みについては、正反射位置近傍での映り込み
はほとんど見られず、ムラもほとんど視認できなかっ
た。
【0053】比較例4 ガラス基板上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層
厚1000オングストローム)上に光散乱性樹脂を形成
せず、反射板自体について、前記散乱特性測定(−25
°方向から入射)を行ったところ、基板法線方向(散乱
角10°)における散乱強度比IR =0.001という
値が得られた。結果は表1に示す。映り込みについて
は、正反射位置近傍において、かなりの映り込みが視認
できた。
【0054】比較例5 アルミナ微粒子に対してシランカップリング処理を施す
工程を除く以外は実施例1と同様に、光散乱性樹脂を形
成した。これに対して、光散乱性樹脂を顕微鏡観察した
結果、凝集している個所が幾分見られ、実施例1に比べ
て良好な分散状態が得られていないことが視認できた。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、マトリクスとなる透明
樹脂に対する微粒子の分散性が高く、且つ、偏光特性、
前方散乱特性の向上及び光透過性に優れた光散乱層を得
ることができる。また、光散乱板、または光拡散フィル
ム、さらには光散乱層を設けたカラーフィルタを液晶表
示装置の構成要素に組み込むことにより、光の高透過性
及び偏光特性を保持したまま、散乱特性を向上せしめ、
視認性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光散乱板を構成要素に組み込ん
だ液晶表示装置の一例を示す説明図。
【図2】本発明における散乱機能付与カラーフィルタを
構成要素に組み込んだ液晶表示装置の一例を示す説明
図。
【図3】本発明における拡散反射板を構成要素に組み込
んだ液晶表示装置の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 偏光板 3r 赤色カラーフィルタ 3g 緑色カラーフィルタ 3b 青色カラーフィルタ 4 液晶層 5 オーバーコート層 6 透明電極 7 光散乱板 8 散乱オーバーコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 G02F 1/1335 505 505 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA03 BA15 BA20 2H048 BB10 BB42 2H091 FA02Y FA11X FA11Z FA31X FC12 LA16 4J002 AA011 BG001 CD001 CF001 CK021 CL001 CM041 DE136 DE146 DE186 FB076 FB086 FB096 FB166 FD016

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機微粒子を透明樹脂中に分散せしめた光
    散乱性樹脂であって、該無機微粒子が、実質的に破砕面
    を有さない、多面体微粒子であり、微粒子の長軸長を
    L、短軸長をSとした場合に、L/S比が2以下であ
    り、数平均粒径が0.1μm以上20μm以下であり、
    累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の
    粒径をそれぞれD10、D90としたときにD90/D
    10の値が7以下であり、透明樹脂と異なる屈折率を有
    し、かつ光学的に異方性を有することを特徴とする光散
    乱性樹脂。
  2. 【請求項2】透明樹脂と異なる屈折率を有するとともに
    光学的に異方性を有する無機微粒子に加えて、透明樹脂
    と異なる屈折率を有するとともに光学的に等方性を有す
    る微粒子を分散せしめてなる請求項1記載の光散乱性樹
    脂。
  3. 【請求項3】光学的に等方性を有する微粒子が、実質的
    に破砕面を有さない、多面体微粒子であり、微粒子の長
    軸長をL、短軸長をSとした場合に、L/S比が2以下
    であり、数平均粒径が0.1μm以上20μm以下であ
    り、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90
    %の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD90
    /D10の値が7以下の無機微粒子である請求項2記載
    の光散乱性樹脂。
  4. 【請求項4】無機微粒子が、αアルミナ微粒子である請
    求項1〜3記載の光散乱性樹脂。
  5. 【請求項5】無機微粒子が、表面被覆処理を施された無
    機微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の光散乱
    性樹脂。
  6. 【請求項6】無機微粒子が、金属イオンを含む有機化合
    物もしくは金属イオンを含む無機化合物で表面被覆処理
    を施された無機微粒子である請求項1〜5のいずれかに
    記載の光散乱性樹脂。
  7. 【請求項7】金属イオンを含む有機化合物もしくは金属
    イオンを含む無機化合物が、シランカップリング剤、チ
    タンカップリング剤およびアルミニウム系カップリング
    剤から選ばれる少なくとも1つである請求項6記載の光
    散乱性樹脂。
  8. 【請求項8】光散乱性樹脂が、0.2μm〜100μm
    の厚みを有する請求項1〜7のいずれかに記載の光散乱
    性樹脂。
  9. 【請求項9】光散乱性樹脂が、その表面に深さ0.05
    μm〜10μmの凹凸を有する請求項1〜8のいずれか
    に記載の光散乱性樹脂。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の光散乱
    性樹脂を有することを特徴とする光散乱板。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかに記載の光散乱
    性樹脂を有することを特徴とする光学機能性フィルム。
  12. 【請求項12】液晶セルの外側または内側の少なくとも
    片側に、請求項10記載の光散乱板を具備してなること
    を特徴とする液晶表示装置。
  13. 【請求項13】液晶セルの外側または内側の少なくとも
    片側に、請求項11記載の光学機能性フィルムを具備し
    てなることを特徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】請求項1〜9のいずれかに記載の光散乱
    性樹脂を、透明基板の片側もしくは両面に、またはカラ
    ーフィルタ層上に設けてなることを特徴とする液晶表示
    装置用カラーフィルタ。
  15. 【請求項15】請求項14記載の液晶表示装置用カラー
    フィルタを具備してなることを特徴とする液晶表示装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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