JP2002250802A - 拡散反射板、及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

拡散反射板、及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2002250802A
JP2002250802A JP2001048118A JP2001048118A JP2002250802A JP 2002250802 A JP2002250802 A JP 2002250802A JP 2001048118 A JP2001048118 A JP 2001048118A JP 2001048118 A JP2001048118 A JP 2001048118A JP 2002250802 A JP2002250802 A JP 2002250802A
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diffuse reflection
reflection plate
light
resin layer
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JP2001048118A
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Kiyohisa Iimura
清寿 飯村
Koichi Fujisawa
幸一 藤沢
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分
散性が高く、前方散乱特性の向上及び光反射特性に優
れ、反射光による背景の映り込みや正反射光の表示への
影響を低減され、液晶表示装置に用いた場合、表示品質
が向上した拡散反射板を提供する。 【解決手段】無機微粒子を透明樹脂中に分散せしめた光
散乱樹脂層を有する拡散反射板であって、該無機微粒子
が、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であり、
微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場合に、L/S
比が2以下であり、数平均粒径が0.1μm以上20μ
m以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累積10
%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とした
ときにD90/D10の値が7以下であり、透明樹脂と
異なる屈折率を有することを特徴とする拡散反射板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散反射板および
それを用いた液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、
本発明は、液晶表示装置に用いた場合、表示品質を向上
し得る拡散反射板およびそれを用いた液晶表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、薄型、軽量、低消費
電力等の特徴を有していることが要求される。特に、近
年、急速に伸びを見せる携帯電話や携帯情報端末(PD
A)等に用いられる反射型液晶表示パネルは、薄型で低
電力駆動であるが、光反射率、輝度、視野角面が不十分
であり、特に、通常の金属反射板を使用したものでは非
常に視野角が狭く、且つ、背景の映り込みが生じたり、
照明光の正反射光が直接目に入ったりして表示が見にく
くなるという問題点があった。そこで、これらを改善す
る一つの方法として、液晶表示パネルに入射した光を散
乱させて視野の光を平均化する方法が提案されている。
光を散乱させる方法としては、背面基板である反射板に
散乱層を設けた拡散反射板を用いる方法などが知られて
いる。拡散反射板としては、反射板上に微粒子を分散さ
せた散乱層を形成し、それにより光を散乱せしめる拡散
反射板などが挙げられる。しかしながら、微粒子は粒径
が小さくなるにつれて表面積が増大し、溶液や樹脂等へ
の分散性が低下し、凝集部分が多く見られるようになる
ことが知られており、表示部材において、このような凝
集が見られると、液晶表示装置に用いた場合、光の反射
特性が不均一になって表示にムラが見られるようにな
り、表示品質を低下させるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マト
リクスとなる透明樹脂に対する微粒子の分散性が高く、
前方散乱特性の向上及び光反射特性に優れ、反射光によ
る背景の映り込みや正反射光の表示への影響を低減さ
れ、液晶表示装置に用いた場合、表示品質が向上した拡
散反射板およびそれを用いた液晶表示装置を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述した
ような問題がない拡散反射板について鋭意検討を重ねた
結果、反射板に特定の微粒子を分散させた散乱層を設け
てなる拡散反射板が、マトリクスとなる透明樹脂に対す
る微粒子の分散性が高く、前方散乱特性の向上及び光反
射特性に優れ、反射光による背景の映り込みや正反射光
の表示への影響が低減され、液晶表示装置に用いた場
合、表示品質が向上していることを見出し、本発明に至
った。
【0005】すなわち、本発明は、無機微粒子を透明樹
脂中に分散せしめた光散乱樹脂層を有する拡散反射板で
あって、該無機微粒子が、実質的に破砕面を有さない、
多面体微粒子であり、微粒子の長軸長をL、短軸長をS
とした場合に、L/S比が2以下であり、数平均粒径が
0.1μm以上20μm以下であり、累積粒度分布の微
粒側からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD
10、D90としたときにD90/D10の値が7以下
であり、透明樹脂と異なる屈折率を有することを特徴と
する拡散反射板を提供するものである。また、本発明
は、液晶セルの外側または内側の少なくとも片側に、前
記の拡散反射板を具備してなることを特徴とする液晶表
示装置を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明における拡散反射板は、光散乱効果を付
与するため、マトリクスとなる透明樹脂中に、該透明樹
脂と屈折率の異なる無機微粒子を散乱剤として分散せし
めた光散乱樹脂層を有するものである。散乱材として用
いる無機微粒子は、実質的に破砕面を有さない、多面体
微粒子であり、該微粒子の長軸長をL、短軸長をSとし
た場合に、L/S比が2以下であり、該微粒子の数平均
粒径が0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.4
μm以上10μm以下であり、累積粒度分布の微粒側か
らの累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、
D90としたときにD90/D10の値が7以下の粒度
分布を有するものである。該無機微粒子は、上記したパ
ラメータを満足するものであれば、粒径の異なるものや
種類の異なる2種類以上の無機微粒子を組み合わせて使
用してもよい。
【0007】実質的に破砕面を有する不均一微粒子で
は、表面積が増大するため分散性が低下し、かつ形状が
均一でないため、散乱特性の低下および偏光特性の低下
が起こる。微粒子の数平均粒径が0.1μm未満では分
散性が低下し、20μmを超えると光散乱性樹脂の表面
の凹凸が大きくなる。L/S比が2を超えると、異方性
が強くなるため偏光度の低下が見られ、コントラストの
低下や着色が起こる。D90/D10の値が7を超える
と、粒径にバラツキが多くなるため、分散性が低下した
り、光散乱性樹脂の表面の凹凸が大きくなる。
【0008】光散乱層における無機微粒子の濃度[微粒
子/(微粒子と透明樹脂の和)]は、1〜50体積%が
好ましく、5〜30体積%が更に好ましい。
【0009】該無機微粒子の濃度が50体積%を超える
と、散乱効果は増加するものの散乱層自体の光透過率が
低下し、反射光強度が低下する場合があり、且つ、全体
が白っぽくなり、表示品質が低下する場合があり、さら
に、粒子同士が凝集しやすくなる場合がある。該無機微
粒子の濃度が1体積%未満では、散乱効果が低下し、効
果的な散乱効果を得ることができない場合がある。
【0010】本発明においては、透明樹脂中に、無機微
粒子に加えて有機樹脂微粒子を分散させてもよい。かか
る有機樹脂微粒子としては、シリコーン樹脂、アクリル
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの微粒子が挙げられる。
【0011】また、本発明の無機微粒子は、必要に応じ
て、表面被覆処理を施してもよい。表面被覆処理の方法
は特に限定されるものではないが、金属イオン等を含む
有機化合物もしくは無機化合物で表面被覆処理を施され
ていること用いることが好ましい。金属イオン等を含む
有機化合物もしくは無機化合物としては、例えば、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウ
ム系カップリング剤等が挙げられる。
【0012】本発明において使用される無機微粒子とし
ては、金属の酸化物が好ましく、元素周期表におけるII
Ia族〜IVb族に属する金属の酸化物がより好ましく、
酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン(チタニ
ア)、酸化イットリウム、イットリウムアルミニウムガ
ーネット(YAG)が更に好ましい。なかでも、マトリ
クスとなる透明樹脂と屈折率差が小さいアルミナ微粒子
が好ましく、特に好ましくは、実質的に破砕面を有さな
い、多面体微粒子であり、L/S比が2.0以下であ
り、数平均粒径が0.1μm以上20μm以下、好まし
くは0.4μm以上10μm以下であり、累積粒度分布
の微粒側からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞ
れD10、D90としたときにD90/D10の値が7
以下の粒度分布を有するαアルミナ微粒子である。
【0013】本発明において使用されるαアルミナ微粒
子は、例えば、特開平6−191833号公報、特開平
6−191835号公報、特開平6−191836号公
報および特開平7−206430号公報等に記載の方法
により製造することができる。
【0014】本発明において使用されるαアルミナ微粒
子としては、例えば、住友化学工業(株)製のスミコラ
ンダムのAA04(数平均粒径0.4μm)、AA05
(数平均粒径0.5μm)、AA07(数平均粒径0.
7μm)、AA1(数平均粒径1.0μm)、AA2
(数平均粒径2.0μm)、AA4(数平均粒径4.0
μm)、AA5(数平均粒径5.0μm)、AA10
(数平均粒径10.0μm)等が挙げらる。
【0015】透明樹脂中に無機微粒子を分散せしめる方
法としては、例えば、溶媒に溶解した透明樹脂中に微粒
子を添加し、その混合溶液に対して、超音波分散法、攪
拌脱泡ミキサー、ボールミル、ジェットミル等を用いる
方法があげられる。
【0016】本発明の拡散反射板は、該無機微粒子を透
明樹脂中に分散せしめた光散乱樹脂層を、反射板の表面
もしくは反射板中に、形成してなるものである。該拡散
反射板は、当該光散乱樹脂層自体が拡散反射板として機
能するものをも含む。
【0017】本発明の拡散反射板において、反射層は、
特に限定されるものではなく、例えば、基板上に銀やア
ルミニウム等の金属等を蒸着させた鏡面反射板、アルミ
ニウム箔等それ自体が反射層(反射板)に相当するもの
などがあげられる。反射板が形成される基板も特に限定
されるものではなく、ガラスや高分子フィルム等を使用
することができる。該拡散反射板における反射層は、基
板全面に一様に反射層を形成するのではなく、ストライ
プ状パターンや矩形状パターン等のパターン形成された
ものでもよい。
【0018】本発明の拡散反射板は、光散乱樹脂層を反
射層上に形成する、あるいは光散乱樹脂層を反射層上に
接合することにより得ることができる。
【0019】まず、光散乱樹脂層を反射層上に形成する
場合について説明する。本発明においては、光散乱樹脂
層は、反射層の金属鏡面上等に直接形成してもよいし、
反射層との間に透明層を介して形成されたものでもよ
く、特に限定はされないが、光散乱樹脂層と反射層とが
直接接していることが好ましい。
【0020】当該光散乱樹脂層を形成する際に使用され
る、マトリクスとなる透明樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、アクリル樹脂、アクリルエポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリイ
ミド樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂等が利用でき
る。また、エポキシ樹脂にメラミン樹脂を添加したもの
も利用することができる。
【0021】光散乱樹脂層は、例えば、オフセット印刷
法、スクリーン印刷法、ロールコート法、グラビアコー
ト法、バーコート法、スピンコート法、カーテンコート
法、スプレーコート法などの方法により反射層上に塗布
され、これを、紫外線硬化、熱硬化、電子線硬化あるい
はこれらを併用する方式により硬化せしめることにより
形成される。
【0022】次に、光散乱樹脂層を反射層上に接合する
場合について説明する。本発明の拡散反射板は、透明樹
脂中に当該無機微粒子を分散させ、板状もしくはフィル
ム状に成型した光散乱樹脂層を、粘着剤等を介して反射
層上に接合をすることによって得ることができる。
【0023】光散乱樹脂層を板状もしくはフィルム状に
成型する方法としては、例えば、分散溶液をキャストす
る溶剤キャスト法、押出し成型法、カレンダー法、プレ
ス成型法などがあげられるが、中でも膜厚精度に優れた
溶剤キャスト法が好ましい。
【0024】光散乱樹脂層を板状もしくはフィルム状に
成型する場合、マトリクスとなる透明樹脂としては、該
光散乱板を使用する温度や、液晶セルとの貼合工程の温
度で、光学的性質や形状の変化が起こらない樹脂が好ま
しく、ガラス転移温度が一定温度以上の熱可塑性エンジ
ニアリング樹脂、または、可塑材が添加されている高分
子では流動温度が一定温度以上の樹脂が好ましく用いら
れる。
【0025】マトリックス樹脂のガラス転移温度または
軟化温度は、液晶表示装置を使用する温度範囲内で光学
特性の変化やフィルムの収縮等変形が起こらない温度が
好ましく、位相差板とする際に加熱しながら延伸する必
要があるので工業的に実施可能な範囲にガラス転移温度
があることが好ましい。マトリックス樹脂に求められる
ガラス転移温度または軟化温度の範囲としては、50〜
250℃が好ましく、70〜230℃が更に好ましい。
【0026】上記した条件を満たす好ましい樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、2酢酸セ
ルロース、3酢酸セルロース、エチレンビニルアルコー
ル共重合体等が例示され、好ましくはポリカーボネート
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、3酢酸
セルロース等が例示される。
【0027】本発明の光散乱樹脂層の厚みは、0.2μ
m〜100μmであることが好ましく、より好ましくは
0.5μm〜50μmである。また、本発明の光散乱樹
脂層は、必要に応じて、その表面に深さ0.05μm〜
10μmの凹凸を有していてもよい。例えば、光散乱樹
脂層を形成する際に該透明樹脂層の厚みよりも該微粒子
径を大きくすることにより、微粒子の一部が透明樹脂層
から部分的に露出しているような形態であってもよい。
【0028】このようにして形成された拡散反射板を組
み込むことにより、光反射特性に優れ、且つ、反射光に
よる背景の映り込みや正反射光の表示への影響を低減
し、表示品質が向上した液晶表示装置を製造することが
できる。
【0029】
【実施例】次に、本発明について実施例を用いて説明す
るが、本発明が実施例により限定されるものではないこ
とは言うまでもない。本発明において使用される各種の
測定法を以下に示す。
【0030】(1)一次粒子系の数平均粒径の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら50〜100個の粒子を選択して画像解析を行い、そ
の平均値を求めることにより測定した。
【0031】(2)D10、D90の測定(重量累積粒
度分布の測定) アルミナ粉末2.5gに対して、ヘキサメタリン酸ナト
リウムの0.5質量%水溶液を25g添加し、該混合溶
液をホモジナイザーにより超音波を2分間照射して調整
したアルミナスラリーを、マスターサイザー(マルバル
ーン社製)を使用してレーザー回折散乱法により測定し
た。
【0032】(3)L/S比の測定 走査電子顕微鏡(SEM、日本電子株式会社製:T−3
00)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真か
ら5〜10個の粒子を選択して画像解析を行い、その平
均値を求めることにより測定した。 (4)ヘイズ(曇価)および全光線透過率の測定 ヘイズコンピュータ(スガ試験機株式会社製:HGM−
2DP)を使用して、ヘイズ(曇価)および全光線透過
率を測定した。
【0033】(5)散乱特性評価 ファイバー型光源(中央精機製:SPH−100N)か
ら出た光を、レンズにより平行光化し、測定すべき試料
に照射する。試料は、光軸に対して試料面を入射角10
°〜30°となる方向に挿入する。試料により反射した
光、および試料により散乱された光の強度を光センサお
よび光パワーメータで測定した。散乱光の角度分布は、
光センサ部を、試料法線方向を中心として0℃〜90℃
まで光軸に対して水平に回転し測定した。散乱強度の比
較は、試料を入れないときの直進透過光強度をI0、試
料によってある角度方向に散乱された光の強度をIとし
たときの散乱強度比IR: IR = I/I0 を用いて行った。
【0034】実施例1 アルミナ微粒子表面にシランカップリング処理を施すた
めに、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子を添加
し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を行った。シ
ランカップリング剤としては、信越化学工業株式会社
製:KBM−1003、アルミナ微粒子としては、住友
化学工業株式会社製:スミコランダムAA1(数平均粒
径:1.0μm)を用いた。続いて、マトリクスとなる
一液型オーバーコート液(新日鐵化学株式会社製:V−
259EX88−078X)90体積%と、シランカッ
プリング処理を施したアルミナ微粒子10体積%を混合
し、超音波により2時間分散させた。これをガラス基板
上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層厚1000
オングストローム)上にスピンコート(840rpm;
10秒)し、クリーンオーブンを用いて100℃で10
分プリベーク後、230℃で20分ポストベークを行
い、膜厚1.6μmの光散乱樹脂層を形成し、拡散反射
板を作製した。これに対して、前記散乱特性測定(−3
0°方向から入射)を行ったところ、基板法線方向から
の散乱角10°における散乱強度比IR =0.131と
いう値が得られた。詳細を表1に示す。また、光散乱樹
脂層を顕微鏡観察した結果、凝集がほとんど見られず、
ほぼ均一分散となっていることが視認できた。表1の分
散性において「良」と示されたものは、凝集がほとんど
見られず、ほぼ均一分散となっていることを示す。映り
込みについても、正反射位置近傍での映り込みもなく、
ムラも視認できなかった。
【0035】実施例2 アルミナ微粒子表面にシランカップリング処理を施すた
めに、シランカップリング剤中にアルミナ微粒子を添加
し、超音波により2時間分散後、真空乾燥を行った。シ
ランカップリング剤としては、信越化学工業株式会社
製:KBM−1003、アルミナ微粒子としては、住友
化学工業株式会社製:スミコランダムAA5(数平均粒
径:5.0μm)を用いた。続いて、マトリクスとなる
一液型オーバーコート液(新日鐵化学株式会社製:V−
259EX88−078X)90体積%と、シランカッ
プリング処理を施したアルミナ微粒子10体積%を混合
し、超音波により2時間分散させた。これをガラス基板
上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層厚1000
オングストローム)上にスピンコート(650rpm;
10秒)し、クリーンオーブンを用いて100℃で10
分プリベーク後、230℃で20分ポストベークを行
い、膜厚3.0μm(透明樹脂層厚)の光散乱樹脂層を
形成し、拡散反射板を作製した。これに対して、前記散
乱特性測定(−30°方向から入射)を行ったところ、
基板法線方向からの散乱角10°における散乱強度比I
R =0.105という値が得られた。詳細を表1に示
す。また、光散乱樹脂層を顕微鏡観察した結果、凝集が
ほとんど見られず、ほぼ均一分散となっていることが視
認できた。映り込みについても、正反射位置近傍での映
り込みもなく、ムラも視認できなかった。
【0036】実施例3 実施例1で形成した拡散反射板を液晶表示セルと組み合
わせて使用することにより、視野角、コントラスト比、
反射正面輝度等が改善され、視認性の優れた表示セルが
得られる。
【0037】実施例4 実施例2で形成した拡散反射板を液晶表示セルと組み合
わせて使用することにより、視野角、コントラスト比、
反射正面輝度等が改善され、視認性の優れた表示セルが
得られる。
【0038】比較例1 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.85μm)を用いた以外は実施例1と同様に、
ガラス基板上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層
厚1000オングストローム)上に膜厚1.5μm(透
明樹脂層厚)の光散乱樹脂層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定(−25°方向から入射)を行っ
たところ、基板法線方向(散乱角10°)における散乱
強度比IR =0.123という値が得られた。詳細は表
1に示す。また、光散乱樹脂層を顕微鏡観察した結果、
凝集している個所が多く見られ、良好な分散状態が得ら
れていないことが視認できた。表1の分散性において
「不良」と示されたものは、凝集している個所が多く見
られ、良好な分散状態が得られていないことを示す。映
り込みについては、正反射位置近傍での映り込みはほと
んど見られないが、かなりのムラが視認できた。
【0039】比較例2 アルミナ微粒子として、アルミニウム有機金属化合物を
用いた加水分解法により製造されたアルミナ(数平均粒
径:0.65μm)を用いた以外は、実施例1と同様に
ガラス基板上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層
厚1000オングストローム)上に膜厚3.0μm(透
明樹脂層厚)の光散乱樹脂層を形成した。これに対し
て、前記散乱特性測定(−25°方向から入射)を行っ
たところ、基板法線方向(散乱角10°)における散乱
強度比IR =0.088という値が得られた。詳細は表
1に示す。また、光散乱樹脂層を顕微鏡観察した結果、
凝集している個所が多く見られ、良好な分散状態が得ら
れていないことが視認できた。映り込みについては、正
反射位置近傍での映り込みはほとんど見られないが、か
なりのムラが視認できた。
【0040】比較例3 ガラス基板上アルミスパッタ鏡面反射板(アルミ反射層
厚1000オングストローム)上に光散乱樹脂層を形成
せず、反射板自体について、前記散乱特性測定(−25
°方向から入射)を行ったところ、基板法線方向(散乱
角10°)における散乱強度比IR =0.001という
値が得られた。詳細は表1に示す。映り込みについて
は、正反射位置近傍において、かなりの映り込みが視認
できた。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、マトリクスとなる透明
樹脂に対する微粒子の分散性が高く、且つ、偏光特性、
前方散乱特性の向上及び光反射特性に優れた拡散反射板
を得ることができる。また、拡散反射板を液晶表示装置
の構成要素に組み込むことにより、光反射特性に優れ、
反射光による背景の映り込みや正反射光の表示への影響
を低減し、表示品質が向上した液晶表示装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における拡散反射板を構成要素に組み込
んだ液晶表示装置の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 偏光板 3r 赤色カラーフィルタ 3g 緑色カラーフィルタ 3b 青色カラーフィルタ 4 液晶層 5 オーバーコート層 6 透明電極 7 反射板 8 光散乱層 (7+8:拡散反射板)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機微粒子を透明樹脂中に分散せしめた光
    散乱樹脂層を有する拡散反射板であって、該無機微粒子
    が、実質的に破砕面を有さない、多面体微粒子であり、
    微粒子の長軸長をL、短軸長をSとした場合に、L/S
    比が2以下であり、数平均粒径が0.1μm以上20μ
    m以下であり、累積粒度分布の微粒側からの累積10
    %、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とした
    ときにD90/D10の値が7以下であり、透明樹脂と
    異なる屈折率を有することを特徴とする拡散反射板。
  2. 【請求項2】無機微粒子が、αアルミナ微粒子である請
    求項1記載の拡散反射板。
  3. 【請求項3】無機微粒子が、表面被覆処理を施された無
    機微粒子である請求項1または2記載の拡散反射板。
  4. 【請求項4】無機微粒子が、金属イオンを含む有機化合
    物もしくは金属イオンを含む無機化合物で表面被覆処理
    を施された無機微粒子である請求項1〜3のいずれかに
    記載の拡散反射板。
  5. 【請求項5】金属イオンを含む有機化合物もしくは金属
    イオンを含む無機化合物が、シランカップリング剤、チ
    タンカップリング剤およびアルミニウム系カップリング
    剤から選ばれる少なくとも1つである請求項4記載の拡
    散反射板。
  6. 【請求項6】無機微粒子に加えて有機樹脂微粒子を分散
    せしめた光散乱樹脂層を有する請求項1〜5のいずれか
    に記載の拡散反射板。
  7. 【請求項7】光散乱樹脂層が、0.2μm〜100μm
    の厚みを有する請求項1〜6のいずれかに記載の拡散反
    射板。
  8. 【請求項8】光散乱樹脂層が、その表面に深さ0.05
    μm〜10μmの凹凸を有する請求項1〜7のいずれか
    に記載の拡散反射板。
  9. 【請求項9】光散乱樹脂層を、反射板の表面もしくは反
    射板中に設けてなる請求項1〜8のいずれかに記載の拡
    散反射板。
  10. 【請求項10】液晶セルの外側または内側の少なくとも
    片側に、前記請求項1〜9記載の拡散反射板を具備して
    なることを特徴とする液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006139201A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板

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