JP2001133492A - ジッタ測定器 - Google Patents

ジッタ測定器

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JP2001133492A
JP2001133492A JP31389999A JP31389999A JP2001133492A JP 2001133492 A JP2001133492 A JP 2001133492A JP 31389999 A JP31389999 A JP 31389999A JP 31389999 A JP31389999 A JP 31389999A JP 2001133492 A JP2001133492 A JP 2001133492A
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signal
adder
jitter
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output signal
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JP31389999A
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English (en)
Inventor
Osamu Sugiyama
杉山  修
Hisafumi Naruse
尚史 成瀬
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジッタ測定器に組込まれたデジタルフィルタ
を簡素化する。 【解決手段】 ジッタ測定器に組込まれたデジタルフィ
ルタを、入力された位相誤差信号から1サンプリング前
の帰還信号を減算する第1の加算器31と、フィルタ定
数g0を第1の加算器の出力信号に乗算して新たな出力
信号としてジッタ量検出回路10へ送出する乗算器32
と、第1の加算器の出力信号を1サンプリング分遅延さ
せる遅延器34と、遅延器に入力される第1の加算器の
出力信号に遅延器で1サンプリング分遅延された出力信
号を加算する第2の加算器33と、フィルタ定数α0
対応した各ビット数だけビットシフトさせる複数のビッ
トシフト回路35,36と、各ビットシフト回路の各出
力信号を加算して1サンプリング前の帰還信号として第
1の加算器へ送出する第3の加算器37とで構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された被測定
信号のジッタ(位相揺らぎ)量を測定するジッタ測定器
に係わり、特にこのジッタ測定器に組込まれたデジタル
フィルタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、デジタル信号を伝送するデジタ
ル伝送路では、デジタル信号を再生して出力する中継器
によって伝送路を延長しているが、このような中継器で
は、入力信号の位相揺らぎ(ジッタ)が大きくなると元
の信号を再生することができない。このため、中継器の
ジッタに対する耐力や、中継器自身によって発生するジ
ッタ量を予め測定しておく必要がある。
【0003】このような測定を行うために従来からジッ
タ測定器が用いられる。図3はジッタ測定器の概略構成
を示すブロック図である。
【0004】入力端子1から入力された数M〜数百Mb
ps(ビットレート)の被測定信号aはPLL回路2内
の位相比較器3へ入力される。位相比較器3は、被測定
信号aと分周器4から入力された参照信号b1との間の
位相差を算出して、位相差に対応する信号レベルを有す
る位相差信号cを次のLPF(ローパスフィルタ)5へ
送出する。
【0005】LPF5は、位相差信号cに含まれる被測
定信号aにおけるデータのビットレートに対応する周波
数成分と、この周波数成分に等しい周波数成分を有する
参照信号b1の周波数成分とを除去する。LPF5は、
位相差信号cから被測定信号aと参照信号b1との高周
波成分を除去した信号を位相誤差信号dとして出力す
る。
【0006】LPF5から出力された位相誤差信号dは
アクティブフィルタ6へ入力される。アクティブフィル
タ6は、入力された位相誤差信号dに含まれる直流成分
を抽出しかつ増幅して制御電圧eとして電圧制御発振器
7へ送出する。電圧制御発振器7は入力された制御電圧
eに比例した周波数を有する参照信号bを分周器4へ送
出する。分周器4は、参照信号bを1/Nに分周して新
たな参照信号b1として、位相比較器3へ入力する。
【0007】したがって、位相比較器3、LPF5、電
圧制御発振器7及び分周器4とで形成されるPLL回路
2においては、参照信号b1と入力された被測定信号aと
の位相と周波数が定常的にずれている場合は、位相比較
器3から出力される位相差信号cには、この位相差及び
周波数差に対応する直流成分が含まれる。この直流成分
はアクティブフィルタ6で制御電圧eとして、電圧制御
発振器7へ印加される。したがって、最終的には参照信
号b1の位相と周波数とは被測定信号aの位相と周波数
に同期する。
【0008】この状態で、被測定信号aに位相揺らぎ
(ジッタ)が発生するとする。この位相揺らぎ(ジッ
タ)の周波数は、前述した参照信号b1と被測定信号a
との定常的な位相差に起因する変化の周波数に比較して
格段に高いので、位相差信号cに含まれる位相揺らぎ
(ジッタ)に起因する周波数成分(ジッタ周波数帯域)
を区別できる。
【0009】したがって、参照信号b1と被測定信号a
が同期した状態において、被測定信号aに位相揺らぎ
(ジッタ)が発生するとLPF5から出力される位相誤
差信号dの電圧が変化することになる。ジッタ量検出部
10はこの位相誤差信号dの電圧変化をジッタ量として
測定してジッタ量表示器11へ表示する。
【0010】しかしながら、参照信号b1と被測定信号
aが完全に同期した理想状態は長期間継続することは不
可能であるので、この位相誤差信号dから同期外れに起
因する直流に近い低周波数成分を遮断するハイパスフィ
ルタをLPF5とジッタ量検出器10との間に介在させ
ている。しかし、この低周波数成分を遮断するハイパス
フィルタの周波数特性はITU―TO.172に勧告さ
れているように非常に高い精度が要求される。通常のア
ナログのハイパスフィルタにおいては、周囲温度の変化
等により精度を保障しにくい。
【0011】したがって、図3に示すように、位相誤差
信号dをA/D変換するA/D変換器8と、このA/D
変換器8でA/D変換されたデジタルの位相誤差信号d
1の低周波数成分を除去するデジタルフィルタ9とが採
用されている。ジッタ量検出部10はこのデジタルフィ
ルタ9で低周波数成分が除去されたデジタルの位相誤差
信号d2の電圧変化をジッタ量として検出してジッタ量
表示器11へ表示する。
【0012】次に、前記低周波数成分を除去するデジタ
ルフィルタ9について検証する。一般に、1次のHPF
をデジタルフィルタによって実現する場合、ラプラス演
算子を用いた伝達関数H(s)は(1)式で表現できる。
【0013】 H(s)=s/(s+1) …(1) これをz=esT とおいて双一次変換(z変換)する
と、デジタルの伝達関数H(z)が求まる。
【0014】 H(z)=g0(1―z-1)/(1―α0-1) …(2) 但し、 g0=x/(x+1) …(3) α0=(x―1)/(x+1) …(4) x=1/tan(πfC/fS) …(5) fC ; 遮断周波数 fS ; サンプリング周波数(A/D変換器8のサン
プリング周波数) この1次のHPFを示す伝達関数H(z)を有するデジ
タルフィルタ9は、一般的に図4に示すように、2個の
加算器14、16と、2個の乗算器15、17と、1個
の遅延器18とで表現できる。
【0015】入力されたkビット構成の入力信号X
[n]は加算器14へ入力される。加算器14は、乗算
器15から出力された1サンプリング前の帰還信号と入
力信号X[n]とを加算する。加算器14の出力信号は
他の加算器16へ入力されるとともに遅延器18へ入力
される。遅延器18は、例えばシフトレジスタからな
り、入力された加算器14の出力信号を1サンプリング
分遅延させて出力する。
【0016】遅延器18から出力された1サンプリング
前の出力信号は前記加算器16へ入力されるとともに乗
算器15へ入力される。乗算器15は入力された1サン
プリング前の出力信号に前述した(4)式で示すフィルタ
係数α0[=(x―1)/(x+1)]を乗算して、1
サンプリング前の帰還信号として加算器14へ送出す
る。
【0017】前記加算器16は、加算器14の出力信号
から、遅延器18から出力された1サンプリング前の出
力信号を減算して次の乗算器17へ送出する。乗算器1
7は入力された乗算器16の出力信号に前述した(3)式
で示すフィルタ係数g0[=x/(x+1)]を乗算し
て、新たなkビット構成の出力信号Y[n]としてこの
デジタルフィルタ9から出力する。
【0018】このように、デジタルフィルタ9を用いる
ことによって、位相誤差信号dに含まれる低周波数成分
を少ない時間遅れで除去できる。
【0019】しかしながら、図4に示すデジタルフィル
タ9を用いて位相誤差信号dに含まれる低周波数成分を
除去するようにしたジッタ測定器においてもまだ次のよ
うな問題があった。
【0020】すなわち、前述したように、ジッタ測定器
の測定対象としているデジタル通信回線を伝送される被
測定信号aの周波数は数M〜数百Mbps(ビットレー
ト)と非常に高い。したがって、この数M〜数百Mbp
sの周波数に対応して抽出されるべきジッタの周波数線
分も高くなる。そこで、A/D変換器8のサンプリング
周波数fSも高い値となる。これに対して、位相誤差信
号dから低周波数成分を遮断するための遮断周波数fC
は例えば10〜500Hzと非常に低い。
【0021】しかも、この遮断周波数fCは被測定信号
aの周波数(ビットレート)に応じて変更するようにI
TU―T0.172の勧告で規定されている。表1は、
このITU―T0.172の勧告における被測定信号a
の周波数(ビットレート)とkの遮断周波数fCとの関
係を示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すように、サンプリング周波数f
Sと遮断周波数fCとは6桁以上の開きがある。その結
果、(5)式[x=1/tan(πfC/fS)]で示されるx
の値が必要とする有効桁数は6桁以上となる。したがっ
て、(3)、(4)式で示すフィルタ係数g0、α0の値が必要
とする有効桁数は6桁以上となる。これを2進法で示す
場合、20ビット以上が必要である。
【0024】したがって、フィルタ係数α0と遅延器1
8から出力された1サンプリング前の出力信号とを乗算
する乗算器15の計算量が膨大になる。その結果、乗算
器15が大型化、複雑化するので、デジタルフィルタ9
が高価格化する。さらに、乗算器15の演算処理時間が
長くなるので、デジタルフィルタ9全体の処理時間が長
くなる。
【0025】xの値が非常に大きくなり、(3)、(4)式で
示すフィルタ係数g0、α0の各値共に1に近くなる。す
ると、(4)式で示すフィルタ係数α0を近似的に(6)式に
示すように展開できる。
【0026】 α0=1―2/(x+1)^ α0=1―[1/2L+p/2L+1+p'/2L+2+p''/2L+3 +p'''/2L+4+ … ] …(6) 但し、Lはフィルタ係数α0の有効ビット長であり、
p、p'、p''、p'''、…は[1]又は[0]の値を取
り、乗算器15の必要とする算出精度に応じて設定され
る。
【0027】(6)式の展開された各項の計算は[2]の
各べき乗の割算である。2進表示された数字[X]を2
のべき乗[2L]で除算することは、数字[X]を
[L]ビットシフトさせることと等価であるので、乗算
器15を、図5のデジタルフィルタ9aに示す等価回路
19で置換えることができる。
【0028】すなわち、この等価回路19は、(6)式の
第1項の[1]に対応する帰還回路20と、(6)式の第
2項の[1/2L]に対応すLビットの第1のビットシ
フト回路21と、(6)式の第3項の[1/2L+1]に対応
する(L+1)ビットの第2のビットシフト回路21
と、この第2のビットシフト回路21への信号入力を設
定されたp値に応じて制御するAND回路からなるゲー
ト回路23と、帰還回路20を介した遅延器18からの
出力信号と各ビットシフト回路21,22の各出力信号
を加算して帰還信号として加算器14へ送出する複数の
加算器24、25とで構成されている。
【0029】なお、図5には記載していないが、(6)式
の第4項の[1/2L+2]、(6)式の第5項の[1/2
L+3]、(6)式の第6項の[1/2L+4]、…、に対応す
る各ビットシフト回路及びゲート回路が設けられてい
る。
【0030】このように、乗算器15を並列接続された
複数のビットシフト回路21,22,…と、複数の加算
器24.25、…とで構成することが可能である。ビッ
トシフト回路は入力された入力信号のビット位置(小数
点位置)を移動させるのみであるので、図4に示した乗
算器15に比較して、回路構成を大幅に簡素化できる。
また、演算処理速度も図4に示した乗算器15に比較し
て大幅に上昇できる。
【0031】さらに、サンプリング周波数fSと遮断周
波数fCとは6桁以上の開きがあると、実際において
は、(6)式の(6)式の第4項目[1/2L+2]以降は無視
できるので、さらに、デジタルフィルタ9aの回路構成
を簡素化できる。
【0032】これに対して、図5に示すデジタルフィル
タ9aにおいては、図4と同様に、入力信号X[n]が
12ビット構成で出力信号Y[n]が12ビット構成の
場合、遅延器18の出力信号が32ビット、各ビットシ
フト回路21,22の出力信号は12ビットとなる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図5に示
す構成のデジタルフィルタ9aが組込まれたジッタ測定
器においてもまた次のような課題があった。
【0034】すなわち、図4に示すデジタルフィルタ1
5を図5に示す等価回路19に置き換えることによっ
て、各部品をビットシフト回路21,22と加算器2
4,25で置換えることが可能となり、各部品の構成を
簡素化し、演算処理速度を向上できるが、部品点数が増
加する懸念がある、本発明はこのような事情に鑑みてな
されたものであり、組込まれる各部品を簡素化でき、か
つ部品点数を減少でき、また、被測定信号のデータ伝送
速度と位相誤差信号からジッタ量を検出するときに除去
すべき低周波数成分の遮断周波数が大きく離れていたと
しても、簡単にこの低周波数成分を除去できるデジタル
フィルタが組込まれたジッタ測定器を提供することを目
的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力された被
測定信号と参照信号との間の位相誤差を位相誤差信号と
して検出し、この検出した位相誤差信号を所定のサンプ
リング周波数でA/D変換し、デジタルフィルタで前記
A/D変換されたデジタルの位相誤差信号から低周波数
成分を除去し、この低周波数成分が除去された位相誤差
信号からジッタ量をジッタ量検出回路で検出するジッタ
測定器に適用される。
【0036】そして、上記課題を解消するために、本発
明のジッタ測定器の組込まれたデジタルフィルタを、A
/D変換されたデジタルの位相誤差信号から1サンプリ
ング前の帰還信号を減算する第1の加算器と、低周波数
成分の遮断周波数とサンプリング周波数とで定まるフィ
ルタ定数を、第1の加算器の出力信号乗算して新たな位
相誤差信号としてジッタ量検出回路へ送出する乗算器
と、第1の加算器の出力信号を1サンプリング分遅延さ
せる遅延器と、遅延器に入力される第1の加算器の出力
信号に遅延器で1サンプリング分遅延された出力信号を
加算する第2の加算器と、遅延器の出力信号を遮断周波
数とサンプリング周波数とで定まるフィルタ定数に対応
した各ビット数だけビットシフトさせる複数のビットシ
フト回路と、各ビットシフト回路の各出力信号を加算し
て1サンプリング前の帰還信号として第1の加算器へ送
出する第3の加算器とを備えている。
【0037】このように構成されたジッタ測定器におけ
るデジタルフィルタにおいては、入力される第1の加算
器の出力信号に遅延器で1サンプリング分遅延された出
力信号を加算する第2の加算器は、図5に示す従来のジ
ッタ測定器のデジタルフィルタ9aにおける帰還路20
と加算器16の機能をはたす。よって、第2の加算器
で、遅延器の出力信号を直接遅延器の入力信号に加算す
ることにより、帰還路20、加算器25,16を省略で
きる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係るジッ
タ測定器に組込まれたデジタルフィルタ30概略構成を
示すブロック図である。すなわち、本発明の実施形態の
ジッタ測定器は、図3に示した従来のジッタ測定器にお
いて、デジタルフィルタ9を図1に示すデジタルフィル
タ30に置換えたものである。
【0039】したがって、本発明のジッタ測定器におけ
る全体構成は、図3に示した従来のジッタ測定器とほぼ
同じであるので説明を省略する。
【0040】図1に示すデジタルフィルタ30は、第1
の加算器31、乗算器32、第2の加算器33、複数の
ビットシフト回路35,36、第3の加算器37、及び
ゲート回路38で構成されている。
【0041】図3のA/D変換器8から出力されたkビ
ット構成のデジタルの位相誤差信号d1は第1の加算器
31へ入力される。第1の加算器31は、入力された位
相誤差信号d1から第3の加算器37から出力された1
サンプリング前の帰還信号iを減算して出力信号jとし
て出力する。第1の加算器31の出力信号jは乗算器3
2へ入力されるとともに第2の加算器33へ入力され
る。この第2の加算器33は入力された第1の加算器3
1の出力信号jに遅延器34から出力された1サンプリ
ング前の出力信号mを加算して新たな出力信号kとし
て、同一遅延器34へ送出する。遅延器34は入力され
た第2の加算器33の出力信号kを1サンプリング分だ
け遅延して新たな出力信号mとして出力する。
【0042】遅延器34から出力された1サンプリング
前の出力信号mは第2の加算器33へ入力する。さら
に、出力信号mは直接ビットシフト回路35へ入力され
るとともにゲート回路38を介して別のビットシフト回
路36へ入力される。
【0043】ビットシフト回路35は、入力された遅延
器34の出力信号mを前述した(6)式の第2項の[1/
L]に対応すLビット分シフトさせる。また、ビット
シフト回路36は、入力された遅延器34の出力信号m
を前述した(6)式の第3項の[1/2L+1]に対応す(L
+1)ビット分遅延させる。各ビットシフト回路35、
36の各出力信号は、第3の加算器37で加算されて帰
還信号jとして第1の加算器31へ入力される。
【0044】ゲート回路38は、例えばAND回路から
なり、ビットシフト回路36への信号入力を設定された
p値に応じて制御する。
【0045】なお、図1は記載していないが、(6)式の
第4項の[1/2L+2]、(6)式の第5項の[1/
L+3]、(6)式の第6項の[1/2L+4]、…、に対応
する各ビットシフト回路及びゲート回路が設けられてい
る。
【0046】前記乗算器32は入力された第1の加算器
31の出力信号jに前述した(3)式で示すフィルタ係数
0[=x/(x+1)]を乗算して、新たなkビット
構成の出力信号、すなわち、低周波数成分が除去された
後の位相誤差信号d2として、図3におけるジッタ量検
出部10へ送出する。
【0047】このように構成された図1に示すデジタル
フィルタ30が図5に示す従来のジッタ測定器のデジタ
ルフィルタ9aとほぼ同一機能を有することを説明す
る。
【0048】入力される第1の加算器31の出力信号j
に遅延器34で1サンプリング分遅延された出力信号m
を加算する第2の加算器33は、図5に示す従来のジッ
タ測定器のデジタルフィルタ9aにおける帰還路20と
加算器16の機能を有する。すなわち、図5のデジタル
フィルタ9aにおいては、遅延器18の入力信号には、
帰還路20、加算器25,24、14を介して、自己
(遅延器18)が出力した1サンプリング前の加算器1
4の出力信号が入力される。そして、加算器16は、加
算器14の出力信号に加算された、遅延器18が出力し
た1サンプリング前の加算器14の出力信号を除去して
いる。
【0049】よって、図1に示すデジタルフィルタ30
における第2の加算器33で、遅延器34の出力信号m
を直接同一遅延器34の入力信号に加算することるによ
り、従来のデジタルフィルタ9aの帰還路20、加算器
25,16を除去できる。
【0050】次に、図1に示す構成のデジタルフィルタ
30が組込まれた実施形態のジッタ測定器の全体動作を
図3を用いて説明する。
【0051】入力端子1から入力された被測定信号aは
PLL回路2内の位相比較器3で分周器4から入力され
た参照信号b1との間の位相差が算出されて、位相差信
号cとしてLPF5へ送出する。LPF5は位相差信号
cから被測定信号aと参照信号b1との高周波数成分を
除去した信号を位相誤差信号dとして出力する。
【0052】PLL回路2の動作によって、被測定信号
aと参照信号b1とが周波数及び位相において定常的に
同期している状態において、被測定信号aに位相揺らぎ
(ジッタ)が発生するとLPF5から出力される位相誤
差信号dの電圧が変化することになる。LPF5から出
力される位相誤差信号dはA/D変換器8でデジタルの
位相誤差信号d1に変換された後、図1に示すデジタル
フィルタ30で、低周波数成分が除去されて、新たなた
位相誤差信号d2としてジッタ量検出部10へ送出され
る。ジッタ量検出部10はこの位相誤差信号d2の電圧
変化をジッタ量として検出してジッタ量表示器11へ表
示する。
【0053】よって、ジッタ測定器は入力された被測定
信号aのジッタ量を、ITU―T0.172の勧告で規定
された条件に従って高い精度で測定できる。
【0054】さらに、このように構成された実施形態の
ジッタ測定器においては、演算精度や演算処理能率を低
下することなく、図1で示した本実施形態のデジタルフ
ィルタ30の構成を図5に示した従来のデジタルフィル
タ9aに比較して簡素化できる。
【0055】図2は、本発明の応用例に係わるジッタ測
定器に組込まれたデジタルフィルタの概略構成を示すブ
ロック図である。
【0056】すなわち、図1に示した実施形態のデジタ
ルフィルタ30においては、再帰部の乗算器を加算器3
7及びビットシフト回路35、36、…のみで構成する
ようにした。この場合、分解能はビットシフト回路3
5、36、…の数に依存するので、簡単に分解能を上げ
ることができないために、デジタルフィルタ30の誤差
が大きくなってしまう。
【0057】そこで、図2に示すデジタルフィルタ30
aにおいては、ビットシフト回路の一部を乗算器39
(α'O)に置き換えた。すなわち、図1に示す複数のビ
ットシフト回路35.36、…の代わりに、1つのビッ
トシフト回路35aを遅延器34に接続し、このビット
シフト回路35aの出力にα'Oを乗算する乗算器39を
設けた。
【0058】ビットシフト回路35aは、入力された遅
延器34の出力信号を[1/2L]に対応するLビット
分シフトさせる。この図2に示す例においては、20b
itシフトする。次に、乗算器39はこの信号を受け
て、12bit分の乗算を行う。
【0059】このように、ビットシフト回路35、3
6、…のみでは分解能が粗いために誤算か大きくなって
しまうが、一部を乗算器39にすることでこの誤差を減
少させることができた。また、乗算器39の前に、ビッ
トシフト回路35aを挿入しているので、実際に乗算器
39で計算するビット数が減ることになり、高速でも動
作させることが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のジッタ測
定器に組込まれるデジタルフィルタにおいては、デジタ
ルフィルタを構成する各部品を簡素化でき、かつ部品点
数を減少できる。そして、たとえ、被測定信号中のジッ
タ成分のサンプリング周波数と位相誤差信号からジッタ
量を検出するときに除去すべき低周波数成分の遮断周波
数が大きく離れていたとしても、簡単にこの低周波数成
分を除去できる。よって、本発明のジッタ測定器全体の
構成をジッタ測定精度を低下することなく簡素化及び低
価格化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるジッタ測定器に組込
まれたデジタルフィルタの概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の応用例に係わるジッタ測定器に組込ま
れたデジタルフィルタの概略構成を示すブロック図
【図3】一般的なジッタ測定器の概略構成を示すブロッ
ク図
【図4】同ジッタ測定器に組込まれた従来のデジタルフ
ィルタの概略構成を示すブロック図
【図5】同ジッタ測定器に組込まれた他の従来のデジタ
ルフィルタの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
2…PLL回路 3…位相比較器 4…分周器 5…LPF 6…アクティブフィルタ 7…電圧制御発振器 8…A/D変換器 10…ジッタ量検出器 11…ジッタ表表示器 12…同期検出器 13…表示制御部 30…デジタルフィルタ 31…第1の加算器 32…乗算器 33…第2の加算器 34…遅延器 35,35…ビットシフト回路 37…第3の加算器 38…ゲート回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された被測定信号と参照信号との間
    の位相誤差を位相誤差信号として検出し、この検出した
    位相誤差信号を所定のサンプリング周波数でA/D変換
    し、デジタルフィルタ(30)で前記A/D変換された
    デジタルの位相誤差信号から低周波数成分を除去し、こ
    の低周波数成分が除去された位相誤差信号からジッタ量
    をジッタ量検出回路(10)で検出するジッタ測定器に
    おいて、 前記デジタルフィルタ(30)は、 前記A/D変換されたデジタルの位相誤差信号から1サ
    ンプリング前の帰還信号を減算する第1の加算器(3
    1)と、 前記低周波数成分の遮断周波数と前記サンプリング周波
    数とで定まるフィルタ定数を、前記第1の加算器の出力
    信号に乗算して新たな位相誤差信号として前記ジッタ量
    検出回路(10)へ送出する乗算器(32)と、 前記第1の加算器の出力信号を1サンプリング分遅延さ
    せる遅延器(34)と、 前記遅延器に入力される前記第1の加算器の出力信号に
    前記遅延器で1サンプリング分遅延された出力信号を加
    算する第2の加算器(33)と、 前記遅延器の出力信号を前記遮断周波数と前記サンプリ
    ング周波数とで定まるフィルタ定数に対応した各ビット
    数だけビットシフトさせる複数のビットシフト回路(3
    5,36)と、 前記各ビットシフト回路の各出力信号を加算して1サン
    プリング前の帰還信号として前記第1の加算器へ送出す
    る第3の加算器(37)とを備えたことを特徴とするジ
    ッタ測定器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009109474A (ja) * 2007-05-10 2009-05-21 Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte Ltd トランシーバモジュールにおけるジッタの測定のための方法および装置
DE102010016192A1 (de) 2009-03-30 2010-10-14 Anritsu Corp., Atsugi-shi Jittermessvorrichtung
JP7473020B2 (ja) 2019-01-17 2024-04-23 沖電気工業株式会社 位相シフト検出装置及び位相シフト検出方法

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