JP2001132891A - 面状発熱体用断熱材 - Google Patents

面状発熱体用断熱材

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JP2001132891A
JP2001132891A JP31529099A JP31529099A JP2001132891A JP 2001132891 A JP2001132891 A JP 2001132891A JP 31529099 A JP31529099 A JP 31529099A JP 31529099 A JP31529099 A JP 31529099A JP 2001132891 A JP2001132891 A JP 2001132891A
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JP
Japan
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heat insulating
insulating material
heating element
planar heating
heating body
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JP31529099A
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Kiyoshi Yanagimoto
清志 柳本
Motohiro Nishii
基浩 西井
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Kurimoto Ltd
Tigers Polymer Corp
Original Assignee
Kurimoto Ltd
Tigers Polymer Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた断熱性及び高い強度(耐久性)を有す
る面状発熱体用断熱材、特に応力が繰り返し作用しても
優れた断熱性を長期間保持できる面状発熱体用断熱材を
提供する。 【解決手段】 面状発熱体の下部に敷設される断熱材
を、面圧98kPaの応力を、120回/分サイクルで
100万回繰り返し作用させるタッピング試験に供した
とき、24時間放置後の厚みが、当初の厚みに対して、
厚みの回復率が90%以上である独立気泡の架橋ポリエ
チレン発泡体で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面状発熱体の下部
に敷設される断熱材に関し、特に、道路などの路面や屋
根等での融雪に有用な面状発熱体用断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷地においては、冬期に路面や屋根に
積雪したり、路面が凍結したりすると、車輛の通行や歩
行者の歩行が困難になったり、家屋の崩壊や落雪等の危
険が生じる。これらを防止するため、雪や氷を融かすた
めの融雪装置が種々提案されている。これらの融雪装置
は、コンクリート、アスファルト等で構成された路面部
材に埋設したり、瓦などの屋根部材の下部に設けられた
発熱体(電気ヒータ、温水パイプ等)を備えており、こ
の発熱体の熱によって、融雪や融氷を行っている。そし
て、このような融雪用発熱体の熱を有効に利用するため
に、熱が、地盤側や屋根裏側に伝わらないように、発熱
体の下部に断熱材を敷設している。
【0003】このような断熱材としては、多数の気泡を
有する断熱素材が用いられているが、未だ発熱体の熱を
有効に利用できない。そこで、特開平10−14790
7号公報において、発熱体の下方に断熱用の空間部を設
けることにより、発熱体の熱を有効に利用することが提
案されている。しかしながら、この融雪装置では、強度
が充分ではなく、例えば、道路など大きい荷重がかかる
場所に用いると、空間部が圧縮され、断熱効果が減少す
る。また、多数の気泡を有する断熱素材の場合には、歩
行などにより繰り返し応力が作用すると、断熱素材にへ
たりが生じ、断熱性が低下する。このように、気泡など
の空間部を大きくして断熱機能を強化すると、強度が低
下し、断熱機能と強度とは相反する関係にあるため、両
者を同時に満足させることは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、優れた断熱性及び高い強度(耐久性)を有する面状
発熱体用断熱材を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、応力が繰り返し作用
しても優れた断熱性を長期間保持できる面状発熱体用断
熱材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、面状発熱体に用い
る断熱材として、特定の性質を有するプラスチック発泡
体を用いると、優れた断熱性が得られると同時に、応力
が繰り返し作用しても優れた断熱性を長期間保持できる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の面状発熱体用断熱材
は、面状発熱体の下部に敷設される断熱材であって、面
圧98kPaの応力を、120回/分サイクルで100
万回繰り返し作用させるタッピング試験に供したとき、
24時間放置後の厚みが、当初の厚みに対して、厚みの
回復率が90%以上である独立気泡のプラスチック発泡
体で構成されている。プラスチック発泡体は、発泡倍率
10〜20倍のポリエチレン系樹脂発泡体、特に、架橋
ポリエチレン発泡体が好ましい。また、融雪用発熱体と
して用いることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の面状発熱体用断熱材は、
面状発熱体の下部に設けられ、プラスチック発泡体で構
成される。プラスチック発泡体は、通常、シート状であ
る。
【0009】発泡体は、断熱性及び耐久性や復元性を高
めるために、主に、独立気泡で構成されている。独立気
泡の割合は、気泡中、約90〜100%程度である。
【0010】発泡体は、面圧98kPaの応力を、12
0回/分サイクルで100万回繰り返し作用させるタッ
ピング試験に供したとき、24時間放置後の厚みが、当
初の厚みに対して、厚みの回復率が90%以上(すなわ
ち、圧縮ひずみが10%以下)、好ましくは95%以上
(圧縮ひずみ5%以下)である。
【0011】発泡体の硬さ(アスカーC硬度に準拠)
は、20度以上、好ましくは30度以上、さらに好まし
くは40度以上(例えば、40〜60度程度)である。
【0012】発泡方法としては、慣用の方法、例えば、
機械的な攪拌により起泡させる方法、反応生成ガスを利
用する方法、発泡剤を使用する方法等を用いることがで
きる。
【0013】プラスチック発泡体の材質としては、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル樹
脂等が例示できる。
【0014】これらの樹脂のうち、ポリオレフィン系樹
脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂には、ポリエチレ
ン(低密度、中密度、高密度、低密度線状ポリエチレン
等)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)などのエチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピ
レン−エチレン共重合体、ポリプロピレン−ブテン共重
合体等のポリプロピレン系樹脂等が含まれる。これらの
ポリオレフィン系樹脂発泡体のうち、ポリエチレン又は
ポリエチレン系共重合体が好ましい。その平均気泡径
は、0.2〜0.6mm程度で、発泡倍率は、10〜2
0倍程度が好ましい。特に、架橋ポリエチレン又は架橋
ポリエチレン系共重合体が好ましい。
【0015】発泡体の厚みは、面状発熱体の種類や用途
により選択でき、特に限定されないが、1〜100m
m、好ましくは1〜50mm程度であり、通常、1〜1
0mm程度である。
【0016】断熱材は前記発泡体で構成されていればよ
い。発泡体の表面には、スキン層を有していてもよく、
金属箔(例えば、アルミニウムなど)や、プラスチック
フィルム又はシート、不織布等を貼り合わせ、断熱性能
を強化してもよい。
【0017】本発明の断熱材が用いられる面状発熱体と
しては、電気ヒータ、電線、温水パイプ等を熱源とする
発熱体等が用いられ、面状であれば、特に制限されな
い。
【0018】面状発熱体は、車両走行用道路、歩行者用
道路等の路面や、屋根等の積雪を融かすために用いられ
るのが好ましい。発熱体は、種々の被融雪又は融氷部
位、例えば、路面、屋根、歩道橋、階段等に設けること
ができる。例えば、コンクリート、アスファルト、レン
ガ等の路面部材に埋設したり、瓦、トタン等の屋根部材
の下部に設けてもよい。なお、道路などの融雪用発熱体
は、重荷重による圧縮力、剪断力に対し充分な耐久性を
持ち、断線事故が生じない発熱体が好ましい。このよう
な発熱体としては、例えば、特開平10−308273
号公報に記載の融雪用ゴム発熱体などが挙げられる。こ
の発熱体は、網目状組織の面状発熱布が、加硫ゴムシー
トの内周域に埋設され、前記面状発熱布の網目を通して
加硫ゴムが一体化した構造を有するゴム発熱体であり、
この発熱体に用いる断熱材としては、熱に劣化せず、ゴ
ムとの密着力が良いことが要求され、特に、本発明の断
熱材が適している。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、優れた断熱性及び高い
強度(耐久性)を発揮し、また、道路など、高い荷重の
かかる場所で使用され、応力が繰り返し作用しても優れ
た断熱性を長期間保持できる面状発熱体用断熱材を得る
ことができる。この断熱材は、特に融雪用発熱体に対し
て有効である。
【0020】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されな
い。 実施例1及び比較例1〜4 コンクリート床の上に面積28.3cm2、厚さ5mm
程度の表1に示す断熱材を置き、さらにその断熱材の上
に面積28.3cm2、厚さ4mmの融雪用ゴム発熱体
(特開平10−308273号公報の第1実施例)を置
いた後、前述したタッピング試験を行った。初期の厚
み、100万回終了直後の厚み、及び24時間放置後の
厚みを測定した結果を表2に示す。
【0021】さらに、タッピングテスト終了直後の断熱
材を床面に敷いてワット密度300W/m2で室温の
下、融雪発熱体を昇温させ、その表面温度を測定した。
なお、ブランクとして、断熱材を置かず、コンクリート
床の上に直接、融雪用発熱体を置いたものについても同
様な試験を行った。得られたタッピングテスト後の昇温
曲線を図1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】表2及び図1の結果より、実施例1の架橋
ポリエチレン発泡体が、繰返しの応力に対するひずみが
少なく、かつ断熱性にも優れることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例におけるタッピング試験後の発熱体の
昇温曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西井 基浩 岡山県和気郡吉永町福満868番地2 タイ ガースポリマー株式会社岡山工場内 Fターム(参考) 2D051 AA08 AG03 AG12 AG13 AG15 AG20 GA01 GB02 2E001 DD01 DD03 DH00 FA16 FA30 GA22 GA23 GA24 GA28 HB01 HB04 HD03 HD07 HD08 HD11 3H036 AA09 AB18 AB25 AC03 AE09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状発熱体の下部に敷設される断熱材で
    あって、面圧98kPaの応力を、120回/分サイク
    ルで100万回繰り返し作用させるタッピング試験に供
    したとき、24時間放置後の厚みが、当初の厚みに対し
    て、厚みの回復率が90%以上である独立気泡のプラス
    チック発泡体で構成されている面状発熱体用断熱材。
  2. 【請求項2】 プラスチック発泡体が発泡倍率10〜2
    0倍のポリエチレン系樹脂発泡体である請求項1記載の
    断熱材。
  3. 【請求項3】 プラスチック発泡体が架橋ポリエチレン
    発泡体である請求項2記載の断熱材。
  4. 【請求項4】 融雪用発熱体に用いられる請求項1記載
    の断熱材。
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