JP2001131505A - 粘着剤用離型性処理剤 - Google Patents
粘着剤用離型性処理剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリコーン系発ガス成分を含まず、あらゆ
る粘着剤に対し良好な離型性を示し、離型性処理剤の粘
着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコーン系離型
性処理剤を提供する。 【解決手段】 ポリフルオロアルキルビニル単量体6
0〜99.5重量%及びポリフルオロアルキルエーテル
ビニル単量体0.5〜40重量%から成る単量体混合物
の共重合体を含有する粘着剤用離型性処理剤。
る粘着剤に対し良好な離型性を示し、離型性処理剤の粘
着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコーン系離型
性処理剤を提供する。 【解決手段】 ポリフルオロアルキルビニル単量体6
0〜99.5重量%及びポリフルオロアルキルエーテル
ビニル単量体0.5〜40重量%から成る単量体混合物
の共重合体を含有する粘着剤用離型性処理剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粘着剤用離型性
処理剤、特にはシリコーン系アウトガスを一切含まず、
各種粘着剤に対し良好な離型性を示し、しかも離型性処
理剤の粘着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコー
ン系離型性処理剤に関する。
処理剤、特にはシリコーン系アウトガスを一切含まず、
各種粘着剤に対し良好な離型性を示し、しかも離型性処
理剤の粘着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコー
ン系離型性処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着テープや粘着ラベル等の基材
背面や離型材表面を離型性処理剤にて処理して粘着剤や
塗布面を一時的に被覆保護しているが、かかる目的に供
せられている離型性処理剤としてはシリコーン系とアル
キルペンダントポリマー及びワックス等の非シリコーン
系とに大別される。上記処理剤の内、シリコーン系処理
剤はあらゆる粘着剤に対して低剥離性という特徴を生か
して、両面テープのライナー、ラベル、タック紙など幅
広い用途で使用されているものの、電子機器、電気機器
分野においては、処理剤より発生する微量のシリコーン
系アウトガス成分による腐食や接点トラブル等の故障が
生じ問題となっている。一方、非シリコーン系処理剤は
シリコーン系アウトガス成分を含まず、特別な触媒の併
用や、熱処理などの操作を必要とせず、塗布後乾燥する
だけで離型性が得られポットライフも長いなどのメリッ
トもあるが、シリコーン系処理剤に比べ剥離強度が高い
ことや、処理剤の粘着面への移行の問題など必ずしも満
足するものではない。
背面や離型材表面を離型性処理剤にて処理して粘着剤や
塗布面を一時的に被覆保護しているが、かかる目的に供
せられている離型性処理剤としてはシリコーン系とアル
キルペンダントポリマー及びワックス等の非シリコーン
系とに大別される。上記処理剤の内、シリコーン系処理
剤はあらゆる粘着剤に対して低剥離性という特徴を生か
して、両面テープのライナー、ラベル、タック紙など幅
広い用途で使用されているものの、電子機器、電気機器
分野においては、処理剤より発生する微量のシリコーン
系アウトガス成分による腐食や接点トラブル等の故障が
生じ問題となっている。一方、非シリコーン系処理剤は
シリコーン系アウトガス成分を含まず、特別な触媒の併
用や、熱処理などの操作を必要とせず、塗布後乾燥する
だけで離型性が得られポットライフも長いなどのメリッ
トもあるが、シリコーン系処理剤に比べ剥離強度が高い
ことや、処理剤の粘着面への移行の問題など必ずしも満
足するものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、シリコーン系発ガス成分を含まず、
あらゆる粘着剤に対し良好な離型性を示し、離型性処理
剤の粘着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコーン
系離型性処理剤を提供することを目的とする。
みなされたもので、シリコーン系発ガス成分を含まず、
あらゆる粘着剤に対し良好な離型性を示し、離型性処理
剤の粘着面への移行の問題のない粘着剤用非シリコーン
系離型性処理剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の主題は、ポリフ
ルオロアルキルビニル単量体60〜99.5重量%及び
ポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体0.5〜4
0重量%から成る単量体混合物の共重合体を含有する粘
着剤用離型性処理剤である。本発明の別の主題は、上記
単量体混合物が更に、上記単量体混合物に対して30重
量%以下のその他のビニル系単量体を含む上記の粘着剤
用離型性処理剤である。本発明のまた別の主題は、上記
ポリフルオロアルキルビニル単量体及び上記ポリフルオ
ロアルキルエーテルビニル単量体のうちの少なくとも一
つがアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルで
ある上記の粘着剤用離型性処理剤である。本発明の更に
別の主題は、上記のいずれかの粘着剤用離型性処理剤を
基材の表面に塗布し、乾燥させることにより、剥離性皮
膜を有する剥離紙を製造する方法である。
ルオロアルキルビニル単量体60〜99.5重量%及び
ポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体0.5〜4
0重量%から成る単量体混合物の共重合体を含有する粘
着剤用離型性処理剤である。本発明の別の主題は、上記
単量体混合物が更に、上記単量体混合物に対して30重
量%以下のその他のビニル系単量体を含む上記の粘着剤
用離型性処理剤である。本発明のまた別の主題は、上記
ポリフルオロアルキルビニル単量体及び上記ポリフルオ
ロアルキルエーテルビニル単量体のうちの少なくとも一
つがアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルで
ある上記の粘着剤用離型性処理剤である。本発明の更に
別の主題は、上記のいずれかの粘着剤用離型性処理剤を
基材の表面に塗布し、乾燥させることにより、剥離性皮
膜を有する剥離紙を製造する方法である。
【0005】この処理剤を基材としての紙、プラスチッ
クフィルムなどの表面に塗布し、加熱乾燥させるだけで
基材表面に優れた剥離性を示す乾燥被膜を形成させ、し
かもポリフルオロアルキルビニル単量体に対するポリフ
ルオロアルキルエーテルビニル単量体の共重合割合を変
化させることにより剥離強度を調節することが可能であ
り、また、剥離力の経時変化が少なく、密着性、残留接
着力に優れ、処理剤の粘着面への移行もない。
クフィルムなどの表面に塗布し、加熱乾燥させるだけで
基材表面に優れた剥離性を示す乾燥被膜を形成させ、し
かもポリフルオロアルキルビニル単量体に対するポリフ
ルオロアルキルエーテルビニル単量体の共重合割合を変
化させることにより剥離強度を調節することが可能であ
り、また、剥離力の経時変化が少なく、密着性、残留接
着力に優れ、処理剤の粘着面への移行もない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の粘着剤用離型性処理剤の
第一必須成分であるポリフルオロアルキルビニル単量体
はポリフルオロアルキル基を含有するビニル単量体であ
り、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルで
あることが好ましい。このフルオロアルキル基はメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基など
のアルキル基の炭素原子に結合した水素原子の一部また
は全部をフッ素原子で置換した基である。
第一必須成分であるポリフルオロアルキルビニル単量体
はポリフルオロアルキル基を含有するビニル単量体であ
り、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルで
あることが好ましい。このフルオロアルキル基はメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基など
のアルキル基の炭素原子に結合した水素原子の一部また
は全部をフッ素原子で置換した基である。
【0007】このようなポリフルオロアルキルビニル単
量体としては、 CH2=CHCOOCH2CF3、 CH2=C(CH3)COOCH2CF3、 CH2=CHCOOCH2CF2CF2H、 CH2=C(CH3)COOCH(CF3)2、 CH2=CHCOOCH2CH2C4F9、 CH2=C(CH3)COOCH2C4F9、 CH2=CHCOOCH2(CF2)4H、 CH2=C(CH3)COOCH2C6F13、 CH2=CHCOOCH2CH2C8F17、 CH2=C(CH3)COOCH2CH2C8F17、 CH2=CHOCH2CH2C8F17、及び CH2=CHCOOCH2CH2OCH2CF3 で示されるような誘導体が例示される。
量体としては、 CH2=CHCOOCH2CF3、 CH2=C(CH3)COOCH2CF3、 CH2=CHCOOCH2CF2CF2H、 CH2=C(CH3)COOCH(CF3)2、 CH2=CHCOOCH2CH2C4F9、 CH2=C(CH3)COOCH2C4F9、 CH2=CHCOOCH2(CF2)4H、 CH2=C(CH3)COOCH2C6F13、 CH2=CHCOOCH2CH2C8F17、 CH2=C(CH3)COOCH2CH2C8F17、 CH2=CHOCH2CH2C8F17、及び CH2=CHCOOCH2CH2OCH2CF3 で示されるような誘導体が例示される。
【0008】このポリフルオロアルキルビニル単量体は
2種以上の化合物の混合物であってもよい。また、この
ポリフルオロアルキルビニル単量体は、そのフッ素含有
量が高い程目的とする表面特性効果もよくなるので、フ
ッ素化アルキル基の炭素数が4以上であることが好まし
い。また、このポリフルオロアルキルビニル単量体の共
重合体中における含量は、少なすぎると表面特性効果が
充分でなくなるので、60〜99.5重量%、好ましく
は70〜98重量%の範囲とする必要がある。
2種以上の化合物の混合物であってもよい。また、この
ポリフルオロアルキルビニル単量体は、そのフッ素含有
量が高い程目的とする表面特性効果もよくなるので、フ
ッ素化アルキル基の炭素数が4以上であることが好まし
い。また、このポリフルオロアルキルビニル単量体の共
重合体中における含量は、少なすぎると表面特性効果が
充分でなくなるので、60〜99.5重量%、好ましく
は70〜98重量%の範囲とする必要がある。
【0009】次に、本発明の第二必須成分であるポリフ
ルオロアルキルエーテルビニル単量体はポリフルオロア
ルキルエーテル基を含有するビニル単量体であり、アク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであること
が好ましい。このフルオロアルキルエーテル基は下記一
般式 F(CF(CF3)CF2O)n―R− (式中、Rは−CF(CF3)−または−CF2CF2−を示し、nは
1以上の整数である)で表される基である。
ルオロアルキルエーテルビニル単量体はポリフルオロア
ルキルエーテル基を含有するビニル単量体であり、アク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであること
が好ましい。このフルオロアルキルエーテル基は下記一
般式 F(CF(CF3)CF2O)n―R− (式中、Rは−CF(CF3)−または−CF2CF2−を示し、nは
1以上の整数である)で表される基である。
【0010】このようなポリフルオロアルキルエーテル
ビニル単量体としては、 CH2=CHCOOCH2CH2CF(CF3)(OCF2CF(CF3))nF、 CH2=C(CH3)OOCH2CF(CF3)(OCF2CF(CF3))nF、及び CH2=CHCOOCH2CH2CF2CF2(OCF2CF(CF3))nF で示されるような誘導体が例示される。
ビニル単量体としては、 CH2=CHCOOCH2CH2CF(CF3)(OCF2CF(CF3))nF、 CH2=C(CH3)OOCH2CF(CF3)(OCF2CF(CF3))nF、及び CH2=CHCOOCH2CH2CF2CF2(OCF2CF(CF3))nF で示されるような誘導体が例示される。
【0011】このポリフルオロアルキルエーテルビニル
単量体は2種以上の化合物の混合物であってもよい。ま
た、このポリフルオロアルキルビニル単量体は、そのフ
ッ素含有量が高い程、目的とする表面特性効果もよくな
るが、粘度上昇が激しくなることから、n=1〜50、
好ましくはn=2〜30である。また、このポリフルオ
ロアルキルエーテルビニル単量体の共重合体中における
成分比は、それが0.5重量%以下では充分な剥離強度
調整能力を示さず、40重量%以上では経時変化特性及
び残留接着力が低下してしまうので、0.5〜40重量
%、好ましくは2.0〜30重量%である。
単量体は2種以上の化合物の混合物であってもよい。ま
た、このポリフルオロアルキルビニル単量体は、そのフ
ッ素含有量が高い程、目的とする表面特性効果もよくな
るが、粘度上昇が激しくなることから、n=1〜50、
好ましくはn=2〜30である。また、このポリフルオ
ロアルキルエーテルビニル単量体の共重合体中における
成分比は、それが0.5重量%以下では充分な剥離強度
調整能力を示さず、40重量%以上では経時変化特性及
び残留接着力が低下してしまうので、0.5〜40重量
%、好ましくは2.0〜30重量%である。
【0012】本発明は更に第三成分としてその他のビニ
ル系単量体を用いることができる。このビニル系単量体
は、共重合体の各種被膜特性を調節する目的で添加され
る任意成分であり、少なくとも第一必須成分と共重合す
る。これにはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどのアクリレー
ト、メタアクリレート類、スチレン、ビニルトルエンな
どの芳香族系ビニル化合物、マレイン酸、フマル酸など
の不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜18の1価アルコー
ルとのジエステル類、マレイン酸無水物、n−ブチルビ
ニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビ
ニルエーテル類、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートなどが例示されるが、これらは共重合体中に30
重量%まで含まれてもよい。
ル系単量体を用いることができる。このビニル系単量体
は、共重合体の各種被膜特性を調節する目的で添加され
る任意成分であり、少なくとも第一必須成分と共重合す
る。これにはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどのアクリレー
ト、メタアクリレート類、スチレン、ビニルトルエンな
どの芳香族系ビニル化合物、マレイン酸、フマル酸など
の不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜18の1価アルコー
ルとのジエステル類、マレイン酸無水物、n−ブチルビ
ニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビ
ニルエーテル類、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートなどが例示されるが、これらは共重合体中に30
重量%まで含まれてもよい。
【0013】本発明の処理剤の主成分である共重合体
は、上記の単量体の混合物をラジカル反応開始剤を用い
て溶液重合などの公知の方法で共重合させることによっ
て得ることができる。このラジカル反応開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、ジ−t−ブチルバー
オキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシオクテート、メチルエチルケトンバーオキシ
ドなどが例示される。ラジカル反応開始剤は単量体の合
計に対して0.1〜2重量%で用いる。
は、上記の単量体の混合物をラジカル反応開始剤を用い
て溶液重合などの公知の方法で共重合させることによっ
て得ることができる。このラジカル反応開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、ジ−t−ブチルバー
オキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシオクテート、メチルエチルケトンバーオキシ
ドなどが例示される。ラジカル反応開始剤は単量体の合
計に対して0.1〜2重量%で用いる。
【0014】溶液重合の場合には、この反応はフッ化ア
クリレートの含有量が多いため、メタキシレンヘキサフ
ロリド、エフトップEFL−102(商品名、トーケム
プロダクツ社製)、HFE−7200(商品名、住友3
M社製)などのようなフッ素系溶剤中で行うのがよく、
また場合によっては酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸
エステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン類などと前記溶剤との混合溶剤中、さ
らにはメルカプタン類などの連鎖移動剤の存在下で行っ
てもよい。また、乳化重合の場合には、重合しようとす
る単量体混合物を、界面活性剤などの存在下に水に乳化
させ撹拌下に重合させる方法を採用してもよい。この界
面活性剤に特に制限はないが、例えば陰イオン性、陽イ
オン性あるいは非イオン性の炭化水素系、フッ素系等の
各種乳化剤が使用可能である。
クリレートの含有量が多いため、メタキシレンヘキサフ
ロリド、エフトップEFL−102(商品名、トーケム
プロダクツ社製)、HFE−7200(商品名、住友3
M社製)などのようなフッ素系溶剤中で行うのがよく、
また場合によっては酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸
エステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン類などと前記溶剤との混合溶剤中、さ
らにはメルカプタン類などの連鎖移動剤の存在下で行っ
てもよい。また、乳化重合の場合には、重合しようとす
る単量体混合物を、界面活性剤などの存在下に水に乳化
させ撹拌下に重合させる方法を採用してもよい。この界
面活性剤に特に制限はないが、例えば陰イオン性、陽イ
オン性あるいは非イオン性の炭化水素系、フッ素系等の
各種乳化剤が使用可能である。
【0015】本発明の粘着剤用離型性処理剤を調製する
には、上記のようにして得た共重合体をメタキシレンヘ
キサフロリド、EFL−102(トーケムプロダクツ
製)、FC−77(3M製)、HFE−7200(3M
製)及びAK−225(旭硝子製)等のフッ素系溶媒で
固形分が0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%
となるように希釈し、更にこれに必要に応じて有機チタ
ネート等の接着助剤等を添加してもよい。
には、上記のようにして得た共重合体をメタキシレンヘ
キサフロリド、EFL−102(トーケムプロダクツ
製)、FC−77(3M製)、HFE−7200(3M
製)及びAK−225(旭硝子製)等のフッ素系溶媒で
固形分が0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%
となるように希釈し、更にこれに必要に応じて有機チタ
ネート等の接着助剤等を添加してもよい。
【0016】本発明の粘着剤用離型性処理剤を基材に塗
布し、これを乾燥して基材表面に被膜を形成させること
ができる。この基材には剥離紙としての剛性強度があれ
ばいかなる材質のものでも用いることができるが、一般
に紙やプラスチック等のフィルムを使用することができ
る。これらの基材に塗工する方法としては、ダイレクト
グラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター
等の公知の方法を採用することができる。また、上記処
理剤の乾燥条件には特に制限はないが、室温〜100℃
にて数十秒〜数十分程度の時間で乾燥させることが好ま
しい。この乾燥後の被膜の厚さは特に制限されないが、
通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜3μmで
ある。
布し、これを乾燥して基材表面に被膜を形成させること
ができる。この基材には剥離紙としての剛性強度があれ
ばいかなる材質のものでも用いることができるが、一般
に紙やプラスチック等のフィルムを使用することができ
る。これらの基材に塗工する方法としては、ダイレクト
グラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター
等の公知の方法を採用することができる。また、上記処
理剤の乾燥条件には特に制限はないが、室温〜100℃
にて数十秒〜数十分程度の時間で乾燥させることが好ま
しい。この乾燥後の被膜の厚さは特に制限されないが、
通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜3μmで
ある。
【0017】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。尚、実施例中の「部」とあるのは「重量
部」を表す。撹拌装置、不活性ガス導入口、還流冷却器
及び温度計を取り付けた四つロフラスコに、フッ素系溶
剤(品名FRシンナー:信越化学社製)(比較例2〜3
はトルエンを使用)140部及びt−ブチルパーオキシ
オクテート0.3部とともに、下記の1又は2の式で表
されるポリフルオロアルキルビニル単量体のいずれか一
種と、下記のA又はBの式で表されるポリフルオロアル
キルエーテルビニル単量体のいずれか一種と、任意成分
として下記のI又はIIの各式で表されるビニル系単量体
のいずれかとを表1に示す配合量で仕込み、窒素ガスを
通気しながら60〜70℃で5時間反応させ、ついでそ
のままの温度で15時間熟成した。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。尚、実施例中の「部」とあるのは「重量
部」を表す。撹拌装置、不活性ガス導入口、還流冷却器
及び温度計を取り付けた四つロフラスコに、フッ素系溶
剤(品名FRシンナー:信越化学社製)(比較例2〜3
はトルエンを使用)140部及びt−ブチルパーオキシ
オクテート0.3部とともに、下記の1又は2の式で表
されるポリフルオロアルキルビニル単量体のいずれか一
種と、下記のA又はBの式で表されるポリフルオロアル
キルエーテルビニル単量体のいずれか一種と、任意成分
として下記のI又はIIの各式で表されるビニル系単量体
のいずれかとを表1に示す配合量で仕込み、窒素ガスを
通気しながら60〜70℃で5時間反応させ、ついでそ
のままの温度で15時間熟成した。
【0018】ポリフルオロアルキルビニル単量体: 1:CH2=C(CH3)COOCH2CH2C8F17 2:CH2=CHCOOCH2CH2CnF2n + 1(n=6〜12、平均8) ポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体: A:CH2=C(CH3)COOCH2CF(CF3)(OCF2CF(CF3))2F B:CH2=C(CH3)COOCH2CH2CF2CF2(OCF2CF(CF3))2F ビニル系単量体: I:CH2=C(CH3)COO(CH2)18H II:CH2=CHCN
【0019】次に、この母液をFRシンナーでさらに固形
分が5%となるように希釈し処理液を調整、これを基材
としてのポリエチレンテレフタレートフィルムに下記の
方法で塗工し、被膜を形成させて、剥離紙を作成した。
得られた剥離紙について下記評価方法により、25℃に
おいて1日若しくは30日又は40℃において7日のエ
ージング後の剥離力及び支持体の再接着力を測定した。 (1)塗工方法 処理液をポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコ
ーターNo.7で塗布する。これを熱風循環式乾燥器で8
0℃で1分間加熱して被膜を形成させる。 (2)評価サンプル作成方法 被膜面にアクリル粘着テープNo.502テープ(日東電
工社製商品名)を20g/cm2の圧力で圧着し、25℃
において1日間若しくは30日間又は40℃において7
日間エージングさせる。 (3)剥離力測定方法 25℃及び40℃でエージングした貼り合わせサンプル
を、引張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度
0.3m/分で引張り、剥離に要する力(g)を測定す
る。 (4)再接着力測定方法 被膜面から剥離したNo.502テープをステンレス板に
貼り付けここに重さ2kgのテープローラーを1往復さ
せ、25℃で30分間放置したのち、上記(3)の方法
と同じ方法で再接着力を測定した。測定に用いたNo.5
02テープのステンレス板に対する接着力は、1900
〜2000g/50mmである。結果を表1に示す。
分が5%となるように希釈し処理液を調整、これを基材
としてのポリエチレンテレフタレートフィルムに下記の
方法で塗工し、被膜を形成させて、剥離紙を作成した。
得られた剥離紙について下記評価方法により、25℃に
おいて1日若しくは30日又は40℃において7日のエ
ージング後の剥離力及び支持体の再接着力を測定した。 (1)塗工方法 処理液をポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコ
ーターNo.7で塗布する。これを熱風循環式乾燥器で8
0℃で1分間加熱して被膜を形成させる。 (2)評価サンプル作成方法 被膜面にアクリル粘着テープNo.502テープ(日東電
工社製商品名)を20g/cm2の圧力で圧着し、25℃
において1日間若しくは30日間又は40℃において7
日間エージングさせる。 (3)剥離力測定方法 25℃及び40℃でエージングした貼り合わせサンプル
を、引張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度
0.3m/分で引張り、剥離に要する力(g)を測定す
る。 (4)再接着力測定方法 被膜面から剥離したNo.502テープをステンレス板に
貼り付けここに重さ2kgのテープローラーを1往復さ
せ、25℃で30分間放置したのち、上記(3)の方法
と同じ方法で再接着力を測定した。測定に用いたNo.5
02テープのステンレス板に対する接着力は、1900
〜2000g/50mmである。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、本発明の処理剤
を用いて作成した剥離紙は、いずれも実用上十分な剥離
力示す(実施例1〜7)。更に、これらの再接着力はブ
ランク(1900〜2000g/50mm)と同レベルで
あり、処理剤成分の粘着剤への移行がないことを示して
いる。また、ポリフルオロアルキルビニル単量体に対す
るポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体の割合を
増加させると剥離力が低下する傾向にあり、剥離力のコ
ントロールが可能なこともわかる(実施例1〜6)。一
方、本発明ではない処理剤を用いて作成した剥離紙は、
初期剥離力が不十分であり、また、エージングにより剥
離力が大幅に上昇しており、更に再接着力がブランクに
対して大幅に低下して処理剤成分の粘着剤への移行があ
ることを示しているなど、実用にならないものであるこ
とがわかる(比較例1〜4)。
を用いて作成した剥離紙は、いずれも実用上十分な剥離
力示す(実施例1〜7)。更に、これらの再接着力はブ
ランク(1900〜2000g/50mm)と同レベルで
あり、処理剤成分の粘着剤への移行がないことを示して
いる。また、ポリフルオロアルキルビニル単量体に対す
るポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体の割合を
増加させると剥離力が低下する傾向にあり、剥離力のコ
ントロールが可能なこともわかる(実施例1〜6)。一
方、本発明ではない処理剤を用いて作成した剥離紙は、
初期剥離力が不十分であり、また、エージングにより剥
離力が大幅に上昇しており、更に再接着力がブランクに
対して大幅に低下して処理剤成分の粘着剤への移行があ
ることを示しているなど、実用にならないものであるこ
とがわかる(比較例1〜4)。
【0022】
【発明の効果】本発明の粘着剤用非離型性処理剤は、粘
着剤に対し良好な離型性を示し、ポリフルオロアルキル
ビニル単量体に対するポリフルオロアルキルエーテルビ
ニル単量体の共重合割合を変化させることにより剥離強
度を調節することが可能であり、また、剥離力の経時変
化が少なく、密着性、残留接着力に優れ、処理剤の粘着
面への移行の問題のない被膜を与える。この処理剤を基
材表面に塗布し乾燥させるだけで剥離紙を容易に製造す
ることができる。かかる被膜が形成された剥離紙は、従
来望まれていたシリコーン系発ガス成分を一切含まない
非シリコーンタイプへの要望を満たすものである。
着剤に対し良好な離型性を示し、ポリフルオロアルキル
ビニル単量体に対するポリフルオロアルキルエーテルビ
ニル単量体の共重合割合を変化させることにより剥離強
度を調節することが可能であり、また、剥離力の経時変
化が少なく、密着性、残留接着力に優れ、処理剤の粘着
面への移行の問題のない被膜を与える。この処理剤を基
材表面に塗布し乾燥させるだけで剥離紙を容易に製造す
ることができる。かかる被膜が形成された剥離紙は、従
来望まれていたシリコーン系発ガス成分を一切含まない
非シリコーンタイプへの要望を満たすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/16 C09J 133/16 C09K 3/00 C09K 3/00 R // C08F 290/06 C08F 290/06 Fターム(参考) 4J004 AB01 DA02 DB02 FA04 4J027 AA01 AC02 BA04 BA07 CD09 4J038 CG141 CH251 CJ131 GA02 GA07 GA12 NA10 4J040 DF062 GA03 GA07 GA08 LA11 PA42 4J100 AL08P AL08Q BA02P BA08Q BB10Q BB13Q BB17P BB18P CA04
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリフルオロアルキルビニル単量体6
0〜99.5重量%及びポリフルオロアルキルエーテル
ビニル単量体0.5〜40重量%から成る単量体混合物
の共重合体を含有する粘着剤用離型性処理剤。 - 【請求項2】 前記単量体混合物が更に、前記単量体
混合物に対して30重量%以下のその他のビニル系単量
体を含む請求項1に記載の粘着剤用離型性処理剤。 - 【請求項3】 前記ポリフルオロアルキルビニル単量
体及び前記ポリフルオロアルキルエーテルビニル単量体
のうちの少なくとも一つがアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステルである請求項1又は2に記載の粘着
剤用離型性処理剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
粘着剤用離型性処理剤を基材の表面に塗布し、乾燥させ
ることにより、剥離性皮膜を有する剥離紙を製造する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31520799A JP2001131505A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 粘着剤用離型性処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31520799A JP2001131505A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 粘着剤用離型性処理剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001131505A true JP2001131505A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18062702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31520799A Withdrawn JP2001131505A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 粘着剤用離型性処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001131505A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006283000A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Lion Corp | 剥離処理剤、剥離剤、剥離処理層、剥離処理層の製造方法、剥離シート、粘着テープおよび粘着シート |
JP2007111964A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 転写材用ポリエステルフィルム |
EP2537907A1 (en) * | 2010-02-15 | 2012-12-26 | Asahi Glass Company, Limited | Release agent composition |
JP2014084404A (ja) * | 2012-10-24 | 2014-05-12 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 粘着剤用離型性組成物 |
-
1999
- 1999-11-05 JP JP31520799A patent/JP2001131505A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006283000A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-10-19 | Lion Corp | 剥離処理剤、剥離剤、剥離処理層、剥離処理層の製造方法、剥離シート、粘着テープおよび粘着シート |
JP2007111964A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 転写材用ポリエステルフィルム |
EP2537907A1 (en) * | 2010-02-15 | 2012-12-26 | Asahi Glass Company, Limited | Release agent composition |
EP2537907A4 (en) * | 2010-02-15 | 2014-09-03 | Asahi Glass Co Ltd | ANTI-ADHESIVE AGENT COMPOSITION |
JP2014084404A (ja) * | 2012-10-24 | 2014-05-12 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 粘着剤用離型性組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070109 |