JP2001129748A - ねじ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置 - Google Patents

ねじ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置

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JP2001129748A
JP2001129748A JP31428199A JP31428199A JP2001129748A JP 2001129748 A JP2001129748 A JP 2001129748A JP 31428199 A JP31428199 A JP 31428199A JP 31428199 A JP31428199 A JP 31428199A JP 2001129748 A JP2001129748 A JP 2001129748A
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Yoshitaka Tsune
良孝 津根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじ式送り機構のねじ軸の熱膨張に伴う送
り誤差の発生を防止する装置を提供する。 【解決手段】 切削ユニット6をねじ式送り機構で送り
ながらワークWを切削加工するように構成され、ねじ式
送り機構には切削ユニット6の送り量を検出する検出手
段を備えた切削加工機におけるねじ式送り機構のねじ軸
の熱膨張による送り誤差の発生を防止する装置であっ
て、切削ユニット6の移動経路内に、切削ユニット6が
ワークWに対する切削開始位置の若干手前で当接部32
が当接するストッパー33を出没自在に設け、切削ユニ
ット6を前進移動させて当接部32をストッパー33に
当接させることにより、切削ユニット6を停止させて、
その停止位置を切削ユニット6の送り量の基準点とする
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定位置に固定され
たワークに対し切削ユニットをねじ式送り機構によって
送りながらワークを切削加工するように構成された切削
加工機において、そのねじ式送り機構のねじ軸の熱膨張
による送り誤差を防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】例えば、中ぐりバイトを備
えた回転切削ユニットに送り運動を与えながら、バイス
で定位置に固定されたワークの下孔を中ぐりして孔加工
を行うような工作機械であって、その回転切削ユニット
が、ねじ軸とナットからなるねじ式送り機構で送られる
ようになっているものにあっては、1台の工作機械で多
数のワークを孔加工するような場合に、送り機構のねじ
軸は、これと螺合するナット部材との摩擦により温度が
上昇すると、熱膨張して長さが伸び、その時のワークに
対する回転切削ユニットの送り量が、最初に設定した回
転切削ユニットの送り量と異なって、送り誤差が生じ、
加工精度が低下すると云う問題がある。
【0003】本発明は、上記の問題点に鑑み、ねじ式送
り機構のねじ軸の熱膨張に伴う送り誤差の発生を防止す
る装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
定位置に固定したワークWに対し切削ユニット6をねじ
式送り機構13により前進移動させてワークWを切削加
工するように構成され、ねじ式送り機構13には切削ユ
ニット6の送り量を検出する検出手段29を備えた切削
加工機において、ねじ式送り機構12のねじ軸14の熱
膨張による送り誤差の発生を防止する装置であって、切
削ユニット6の移動経路内の所要位置に、切削ユニット
6がワークWに対する切削を開始する位置又はその若干
手前で切削ユニット6の当接部32が当接し得るストッ
パー33を出没自在に設け、任意の位置にある切削ユニ
ット6を前進移動させてその当接部32をストッパー3
3に当接させることにより、切削ユニット6を停止させ
て、その停止位置を前記検出手段29により検出される
切削ユニット6の送り量の基準点とするようにしたこと
を特徴とする。
【0005】請求項2は、請求項1に記載のねじ式送り
機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置において、切
削ユニット6は、その当接部32がストッパー33に当
たった後、所定量mだけ後退して、その後退した位置か
ら所定ストロークSt前進してワークWに対する切削を
行うようになっていることを特徴とする。
【0006】請求項3は、請求項1又は2に記載のねじ
式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置におい
て、ストッパー33は、固定部に設けられたシリンダ3
4によって、切削ユニット6の移動経路内の所要位置に
対し進出した作用位置と、この作用位置から退避した退
避位置との間で出没自在となっていることを特徴とす
る。
【0007】請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載
のねじ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置
において、切削加工機としての両端加工機に適用される
ようになっていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は両端加工機の要部を示す平
面図、図2は図1のX−X線断面図である。これらの図
において1はバイス機構を示し、このバイス機構1は、
左右両側に対向して配設した固定バイス台2と可動バイ
ス台3とに、夫々取付部材4,4を介して一対の半割リ
ング形バイスジョー5,5を取り付けてなるもので、こ
の一対の半割リング形バイスジョー5,5により管状の
ワークW(又は中実状ワーク)を左右両側から外嵌挟持
してクランプするようになっている。
【0009】上記一対の半割リング形バイスジョー5,
5は、ワークWを左右両側から外嵌挟持してクランプす
る際に、両バイスジョー5,5の対向端面間にクランプ
締めしろ(隙間)Sを形成する。また図1から分かるよ
うに、バイス機構1のバイスジョー5,5を挟んでその
両側対向位置に一対の回転切削ユニット6,6が配設さ
れ、両回転切削ユニット6,6は、バイス機構1により
クランプされたワークWの両端加工を行うもので、当該
ワークWの軸方向に移動自在となっている。
【0010】バイス機構1の可動バイス台3は、図2に
示すように、支持枠7に水平移動自在に支持されている
と共に、その支持枠7に設けられた油圧シリンダ(図示
省略)に連動連結されていて、この油圧シリンダの伸縮
作動によって固定バイス台2側に対し近接・退避するよ
うになっている。また、固定バイス台2は、支持枠9に
支持されているが、可動バイス台3と共に取付部材4,
4を介して取り付けたバイスジョー5,5によってワー
クWを回転切削ユニット6の回転軸線O上でクランプし
得るように、その回転軸線Oに対し遠近移動調整可能と
なっている。
【0011】各回転切削ユニット6は、図3〜図5に示
すように、進退駆動手段10により、基枠11上を、バ
イス機構1のバイスジョー5,5でクランプされたワー
クWの軸方向と平行に往復駆動されて、ワークWの端部
加工位置に対し進退移動するもので、進退駆動手段10
は、基枠11に設けられていて、回転切削ユニット6の
移動をガイドするガイド部12と、このガイド部12に
沿って回転切削ユニット6を往復移動させるボールねじ
機構13と、このボールねじ機構13のねじ軸14を回
転駆動させるサーボモーター15とから構成される。
【0012】また図3に示すように、ボールねじ機構1
3のねじ軸14の一端部は、基枠11の一端部側に固定
された軸受23によって支持され、ねじ軸14の他端部
は、同基枠11の他端部側で当該ねじ軸14の軸方向変
移可能に設けられた軸受24によって支持されている。
そして、ねじ軸14に螺嵌されたナット部材16が回転
切削ユニット6の可動ベース17に固定され、このねじ
軸14は、図5に示すように、タイミングプーリ25,
26とタイミングベルト27とからなる伝動手段28に
よってサーボモーター15に連動連結されている。サー
ボモーター15は、制御装置30によって制御されるも
ので、このサーボモーター15には、このサーボモータ
ー15の回転量から回転切削ユニット6の送り量を検出
するロータリーエンコーダ29(検出手段)が同軸上に
設けられている。
【0013】各回転切削ユニット6は、図1及び図3に
示すように、可動ベース17上に固定されたユニットケ
ーシング18内に、モーター19によって駆動される回
転主軸31を有し、この回転主軸31の先端部に、ワー
クWの端部加工を行う面取り工具20等の端部加工用工
具が着脱可能に装着されるようになっている。
【0014】上記のように構成される両端加工機の使用
にあたっては、先ず加工すべきワークWをバイス機構1
によって所定位置にクランプする。即ち、加工すべきワ
ークWに応じた一対の半割リング形バイスジョー5,5
をボルト22によって取付部材4,4に夫々固定し、こ
れら取付部材4,4を固定バイス台2と可動バイス台3
とに夫々取り付けた後、油圧シリンダ8を伸長作動させ
て、可動バイス台3を固定バイス台2側に接近移動させ
ながら、両バイスジョー5,5によってワークWを図1
及び図2に示す状態にクランプする。両回転切削ユニッ
ト6,6の回転主軸31には夫々例えば面取り工具2
0,20を装着する。各面取り工具20には外径面取り
カッターaと内径面取りカッターbが設けてある。しか
して、両回転切削ユニット6,6をワークWの両端加工
位置に対し夫々進退駆動手段10により前進移動させる
ことによって、ワークW両端部の面取り加工を行う。
【0015】次に、本発明に係る進退駆動手段10のボ
ールねじ機構13(ねじ式送り機構)の熱膨張による送
り誤差発生防止装置について説明する。
【0016】この送り誤差発生防止装置は、図1(両端
加工装置の平面図)及び図3(回転切削ユニット6の側
面図)に示すように、各回転切削ユニット6の移動経路
内の所要位置に、回転切削ユニット6がワークに対する
切削を開始する位置又はその若干手前で回転切削ユニッ
ト6の当接部32が当接し得るストッパー33を出没自
在に設けておいて、任意の位置にある回転切削ユニット
6を前進移動させてその当接部32をストッパー33に
当接させることにより、回転切削ユニット6を停止させ
て、この回転切削ユニット6の停止位置を制御装置30
によって前記ロータリーエンコーダ29により検出され
る回転切削ユニット6の送り量の基準点(即ち、ワーク
Wに対する回転切削ユニット6の送り開始点あるいはゼ
ロ点)とするようにしたものである。
【0017】上記のように、任意の位置にある回転切削
ユニット6をの当接部32をストッパー33に当接させ
ることにより、回転切削ユニット6が停止し、その停止
位置が回転切削ユニット6の送り量の基準点となり、こ
れによってワークWに対する回転切削ユニット6の送り
開始地点が決まるが、この送り開始地点は、回転切削ユ
ニット6の面取り工具20がワークWに対し切削を開始
する位置又はその若干手前位置にあるから、ボールねじ
機構13のねじ軸14が、ナット部材16との摩擦によ
る温度上昇によって熱膨張し、その長さが伸びていて
も、そのような送り開始地点からの回転切削ユニット6
の送り量は、ねじ軸14全体の長さからすると微々たる
ものであるから、熱膨張による影響をほとんど受けるこ
とがなく、送り誤差を生ずることがない。
【0018】因み、従来一般に使用されている工作機械
のねじ式送り機構では、切削ユニットを常にねじ軸の最
後端部に位置させた状態においてロータリーエンコーダ
による読みがゼロとなるように設定されていて、ワーク
の切削にあたっては、切削ユニットを通常はねじ軸14
の中間部辺りに位置させた状態でワークに対する送りを
開始するようになっているから、ねじ軸14が温度上昇
により熱膨張して、その長さが伸びた時には、切削ユニ
ットの送り量が常温時下での送り量と異なって、送り誤
差を生ずることが多い。
【0019】上記送り誤差発生防止装置について更に説
明すると、各回転切削ユニット6の当接部32が当接す
るストッパー33は、図1に示すように、バイス機構1
の固定バイス台2内部に設けられたシリンダ34によっ
て、回転切削ユニット6の移動経路内の所要位置に対し
進出した作用位置(図1の仮想線図示位置)と、この作
用位置から退避した退避位置(図1の実線図示位置)と
の間で進退自在となっている。即ち、ストッパー33
は、シリンダ34に連動連結された進退駆動軸35の先
端部にこれと直交するように一体に突設されていて、こ
のシリンダ34の伸張作動によって回転切削ユニット6
の移動経路内の作用位置に進出し、その収縮作動によっ
て退避位置に後退するようになっている。
【0020】図3に示すように、各回転切削ユニット6
の当接部32は、ユニットケーシング18の上部側先端
部に突設されている。また、この当接部32の僅かに前
方側上方に、回転切削ユニット6の当接部32がストッ
パー33に当接する若干手前でストッパー33の先端部
を検出するセンサー36が設けられ、このセンサー36
の検出信号によりサーボモーター15が減速されるよう
になっている。
【0021】また、ストッパー33は回転切削ユニット
6の当接部32がこのストッパー33に当接した後、回
転切削ユニット6の移動経路内にある作用位置からその
外の退避位置へ退避するが、この際、ストッパー33は
各回転切削ユニット6の当接部32に当接したままの状
態では、退避し難いことから、回転切削ユニット6は、
その当接部32がストッパー33に当接した後、所定距
離だけ後退し、そしてその後退位置から所定ストローク
前進してワークに対する切削を行うようになっている。
【0022】上述のような送り誤差発生防止装置の動作
について両端加工機の動作と併せて、図6を参照しなが
ら説明すると、各回転切削ユニット6によってワークW
の面取り加工を行うにあたり、図6のに示すように、
ストッパー33を実線図示の退避位置から仮想線図示の
作用位置に進出させ、そして任意の位置にある回転切削
ユニット6をワークWに対し前進移動させ、回転切削ユ
ニット6の当接部32をストッパー33に当接させて、
その位置に回転切削ユニット6を停止させ、同図のに
示す状態とする。
【0023】回転切削ユニット6の当接部32がストッ
パー33に当接したとき、面取り工具20のカッターa
が図6のに示すようにワークWに対し若干量eだけ手
前側に位置するように設定するのが好ましい。つまり、
回転切削ユニット6がワークに対する切削を開始する位
置の若干手前で、当接部32がストッパー33に当接す
るように設定するのがよい。
【0024】また、回転切削ユニット6の当接部32が
ストッパー33に当接する際には、この当接部32がス
トッパー33に当接する若干手前位置をセンサー36が
検出し、その検出信号によってサーボモーター15の回
転速度が減速され、それにより当接部32がストッパー
33に当接する時の衝撃を緩和すると共に、当接部32
がストッパー33に当接した位置で回転切削ユニット6
を確実に停止させるようになっている。
【0025】上記のように回転切削ユニット6の当接部
32がストッパー33に当接して、回転切削ユニット6
が停止すると、その停止位置がロータリーエンコーダ2
9により検出される回転切削ユニット6の送り量の基準
点となって、回転切削ユニット6の送り開始点が決ま
る。こうして回転切削ユニット6の送り開始点が決まる
と、ストッパー33が退避して、回転切削ユニット6が
その送り開始点からワークWに対し前進移動することに
なるが、この際、ストッパー33が退避する時に当接部
32に当接したままでは退避し難いため、回転切削ユニ
ット6は、図6のに矢印(右矢)で示すように、スト
ッパー33が当接部32に当たって停止した位置から若
干量mだけ後退し、その後ストッパー33が図6のに
実線で示す作用位置から図6のに示す退避位置へ退避
する。
【0026】しかして、回転切削ユニット6は、上記の
後退位置(実際の送り開始位置)からワークWに対する
前進移動を開始して、その面取り加工を行う。以降、上
記の一連の動作を繰り返し行う。この場合、上記の後退
位置から面取り加工を終えるまでの移動ストロークSt
は、図6のから分かるように、回転切削ユニット6が
ストッパー33に当接した位置から後退した後退量m
と、回転切削ユニット6がストッパー33に当接した位
置から面取り工具20のカッターaがワークWに当接す
るまでに移動する移動量eと、面取り工具20のカッタ
ーaがワークWに当接して実際に面取り加工を開始して
から終了するまでに移動する距離、即ちワークWに対す
る正味の送り量fとの合計量となる。しかして、回転切
削ユニット6の基準点からの実移動量nはeとfとの合
計量である。
【0027】この場合、ワークWに対する正味の送り量
fを例えば2mmとすると、上記後退量mは3mm程
度、また上記移動量eは5mm程度でよいから、回転切
削ユニット6の移動ストロークSt、即ち全送り量は1
0mm程度となる。しかして、回転切削ユニット6の基
準点からの実移動量nは7mmであり、この程度の短い
送り量で面取り加工を行えるから、回転切削ユニット6
の進退駆動手段10を構成するボールねじ機構13のね
じ軸14が、ナット部材16との摩擦による温度上昇に
よって熱膨張し、その長さが伸びていても、そのような
送り開始地点からの回転切削ユニット6の送り量は、例
えば200〜400mm程度のねじ軸14全体の長さか
らすれば微々たるものであって、熱膨張による影響をほ
とんど受けることがなく、送り誤差を生ずることがな
い。
【0028】上記した一連の動作は、制御装置30によ
って制御されるもので、この制御装置30は、予めプロ
グラムされたプログラマブルコントローラによって実現
できる。また、上記の各移動量e,f,m,n及びスト
ロークSt、送り回数等は、制御装置30の操作パネル
(図示せず)によって任意に設定することができるもの
である。
【0029】以上の実施形態では、両端加工機における
ねじ式送り機構のねじ軸の熱膨張による送り誤差の発生
を防止する装置について説明したが、この送り誤差発生
防止装置は、両端加工機以外の切削加工機にも適用でき
るものである。但し、両端加工機は、回転切削ユニット
をワークに送りながら面取り加工や端面加工等を行うも
ので、ワークに対する送り量が他の切削加工機に比べて
短く、切削加工精度の高いものが要求されると共に、ボ
ールねじ機構のねじ軸が加熱膨張し易いことから、この
ような両端加工機に、ねじ軸の熱膨張による影響を極力
少なくして送り誤差の発生を防止するための本発明の送
り誤差発生防止装置を適用することは、きわめて有効で
ある。
【0030】また実施形態では、ねじとナットとの間に
鋼球を介在させた所謂ボールねじ式の機構について説明
したが、普通の単なるねじとナットとからなるねじ式送
り機構にも、本発明の送り誤差発生防止装置の適用が可
能であり、むしろそのようなねじ式送り機構に対して本
発明装置は一層有効である。
【0031】
【発明の効果】請求項1に係る発明の送り誤差発生防止
装置によれば、任意の位置にある切削ユニットの当接部
を、切削ユニットの移動経路内の所要位置に出没自在に
設けたストッパーに当接させることにより、切削ユニッ
トが停止し、その停止位置が回転切削ユニットの送り量
の基準点となり、これによってワークに対する切削ユニ
ットの送り開始地点が決まるが、この送り開始地点は、
切削ユニットの切削工具がワークに対し切削を開始する
位置又はその若干手前位置にあるから、送り機構のねじ
軸がナット部材との摩擦によって熱膨張し、その長さが
伸びていても、そのような送り開始地点からの回転切削
ユニット6の送り量は、ねじ軸全体の長さからすると微
々たるものであるから、熱膨張による影響を受けること
が少なくなく、送り誤差を生ずることがほとんどない。
このように、この送り誤差発生防止装置によれば、きわ
めて簡単にして容易に送り誤差の発生を防止できる。
【0032】因み、一般に使用されている工作機械のね
じ式送り機構では、切削ユニットを常にねじ軸の最後端
部に位置させた状態においてロータリーエンコーダによ
る読みがゼロとなるように設定されていて、ワークの切
削にあたっては、切削ユニットを通常はねじ軸の中間部
辺りに位置させた状態でワークに対する送りを開始する
ようになっているから、ねじ軸が温度上昇により熱膨張
して、その長さが伸びた時には、切削ユニットの送り量
が常温時下での送り量と異なって、送り誤差を生ずるこ
とが多いわけである。
【0033】請求項2に記載のように、切削ユニット
は、その当接部がストッパーに当たった後、所定距離だ
け後退して、その後退した位置から所定ストローク前進
してワークに対する切削を行うようになっているから、
切削ユニットの当接部に当接しているストッパーが切削
ユニットの移動経路内から外へ退出する際に、その退避
が容易となる。
【0034】請求項3に記載のように、ストッパーを、
固定部に設けられたシリンダによって、切削ユニットの
移動経路内の所要位置に対し進出した作用位置と、この
作用位置から退避した退避位置との間で出没し得るよう
な構成にすれば、ストッパーの出没駆動機構が簡単でそ
の製作が容易となる。
【0035】両端加工機は、回転切削ユニットをワーク
に送りながら面取り加工や端面加工等を行うもので、ワ
ークに対する送り量が他の切削加工機に比べて短く、切
削加工精度の高いものが要求されると共に、ボールねじ
機構のねじ軸が加熱膨張し易いことから、請求項4に記
載のように、両端加工機に本発明の送り誤差発生防止装
置を適用すれば、きわめて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 両端加工機の要部を示す平面図である。
【図2】 図1のX−X線断面図である。
【図3】 回転切削ユニットを示す側面図である。
【図4】 同回転切削ユニットの正面図である。
【図5】 図3のY−Y線断面図である。
【図6】 〜は本発明に係る送り誤差発生防止装置
の動作を、両端加工機によるワークの面取り加工と共に
説明する説明図である。
【符号の説明】
W ワーク 1 バイス機構 2 固定バイス台 3 可動バイス台 6 回転切削ユニット(切削ユニット) 10 進退駆動手段 13 ボールねじ機構 14 ねじ軸 15 サーボモーター 20 面取り工具 29 ロータリーエンコーダ(検出手段) 30 制御装置 32 切削ユニットの当接部 33 ストッパー 34 シリンダ 35 進退駆動軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定位置に固定したワークに対し切削ユニ
    ットをねじ式送り機構により前進移動させてワークを切
    削加工するように構成され、ねじ式送り機構には切削ユ
    ニットの送り量を検出する検出手段を備えた切削加工機
    において、ねじ式送り機構のねじ軸の熱膨張による送り
    誤差の発生を防止する装置であって、切削ユニットの移
    動経路内の所要位置に、切削ユニットがワークに対する
    切削を開始する位置又はその若干手前で切削ユニットの
    当接部が当接し得るストッパーを出没自在に設け、任意
    の位置にある切削ユニットを前進移動させてその当接部
    をストッパーに当接させることにより、切削ユニットを
    停止させて、その停止位置を前記検出手段により検出さ
    れる切削ユニットの送り量の基準点とするようにしたね
    じ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置。
  2. 【請求項2】 切削ユニットは、その当接部がストッパ
    ーに当たった後、所定量だけ後退して、その後退した位
    置から所定ストローク前進してワークに対する切削を行
    うようになっている請求項1に記載のねじ式送り機構の
    熱膨張による送り誤差発生防止装置。
  3. 【請求項3】 ストッパーは、固定部に設けられたシリ
    ンダによって、切削ユニットの移動経路内の所要位置に
    対し進出した作用位置と、この作用位置から退避した退
    避位置との間で出没自在となっている請求項1又は2に
    記載のねじ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止
    装置。
  4. 【請求項4】 切削加工機としての両端加工機に適用さ
    れるようになっている請求項1〜3の何れかに記載のね
    じ式送り機構の熱膨張による送り誤差発生防止装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102085623A (zh) * 2010-09-25 2011-06-08 宁波天瑞精工机械有限公司 一种加工中心的进给轴回参考点控制方法及控制装置
CN107866695A (zh) * 2017-04-07 2018-04-03 常州市新墅机床数控设备有限公司 一种伺服刀塔驱动零点偏置自动校准装置及方法

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