JP2001129677A - 回転体のレーザ溶接方法とその装置 - Google Patents
回転体のレーザ溶接方法とその装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、回転軸の歪みの原
因となる圧入作業をなくし、回転軸を回転体の中心に正
確に固定する事が出来るようにする事である。 【解決手段】 回転体(1)の中心に穿設された挿通
孔(2)に回転軸(5)を中間バメ又スキマバメにて挿通し、
前記挿通孔(2)の孔縁と回転軸(5)との境界部分(イ)全周
にレーザ光線(4)を途切れることなく連続的に照射して
前記境界部分(イ)全周を溶接し、回転体(1)の孔縁と回転
軸(5)とを前記境界部分(イ)全周にて一体化した事を特徴
とする。
因となる圧入作業をなくし、回転軸を回転体の中心に正
確に固定する事が出来るようにする事である。 【解決手段】 回転体(1)の中心に穿設された挿通
孔(2)に回転軸(5)を中間バメ又スキマバメにて挿通し、
前記挿通孔(2)の孔縁と回転軸(5)との境界部分(イ)全周
にレーザ光線(4)を途切れることなく連続的に照射して
前記境界部分(イ)全周を溶接し、回転体(1)の孔縁と回転
軸(5)とを前記境界部分(イ)全周にて一体化した事を特徴
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高速回転するモ
ータのロータのような回転体と、前記回転体に別体とし
て取り付けられる回転軸とを溶接一体化するためのレー
ザ溶接方法とその装置に関する。
ータのロータのような回転体と、前記回転体に別体とし
て取り付けられる回転軸とを溶接一体化するためのレー
ザ溶接方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、モータのような電気回転装置
は、機械のデジタル化、コンピュータ化の進展に連れて
益々多用され進化し続けている。特に、パソコンやAV
機器に搭載される記憶装置用のディスクドライブ用モー
タは、高速化且つ小型化が著しい。
は、機械のデジタル化、コンピュータ化の進展に連れて
益々多用され進化し続けている。特に、パソコンやAV
機器に搭載される記憶装置用のディスクドライブ用モー
タは、高速化且つ小型化が著しい。
【0003】前記ディスクドライブがさほど進化してい
ない時代のモータでは、小型モータといえどもある程度
の太さの回転軸の使用が許容されていたので、ロータと
して使用される回転体の組み立ては、回転体の中心に穿
設した挿通孔に回転軸を圧入して固定一体化するのが一
般的であった。
ない時代のモータでは、小型モータといえどもある程度
の太さの回転軸の使用が許容されていたので、ロータと
して使用される回転体の組み立ては、回転体の中心に穿
設した挿通孔に回転軸を圧入して固定一体化するのが一
般的であった。
【0004】ところが、ディスクドライブの進化が近年
幾何級数的に進化しており、超高速回転、超小型モータ
が要求されるに至った。このような場合、回転体である
ロータはモータに組み込まれると回転軸を中心として高
速で回転する。その円滑な高速回転を保証するには回転
中のバランスが重要で、例えば回転軸が極くわずかに曲
がる事によってバランスが取れていない場合には芯振れ
を起こす原因となる。しかるに回転軸の圧入は、回転軸
に対して長手方向に大きな荷重を加えて回転体の挿通孔
に挿入していくために、超小型モータ用のロータの場合
には圧入力に回転軸が負けて歪む事があり、これがロー
タの芯振れを起こす原因となっていた。
幾何級数的に進化しており、超高速回転、超小型モータ
が要求されるに至った。このような場合、回転体である
ロータはモータに組み込まれると回転軸を中心として高
速で回転する。その円滑な高速回転を保証するには回転
中のバランスが重要で、例えば回転軸が極くわずかに曲
がる事によってバランスが取れていない場合には芯振れ
を起こす原因となる。しかるに回転軸の圧入は、回転軸
に対して長手方向に大きな荷重を加えて回転体の挿通孔
に挿入していくために、超小型モータ用のロータの場合
には圧入力に回転軸が負けて歪む事があり、これがロー
タの芯振れを起こす原因となっていた。
【0005】そこで本発明者は、特許第2871508号に記
載されているように、レーザ光線を利用し、回転体とな
るロータの中心に穿設された挿通孔に回転軸を中間バメ
又スキマバメにて挿通し、前記挿通孔の孔縁と回転軸と
の境界部分の2個所に点対称にてレーザ光線を照射して
前記境界部分を2個所溶接し、ロータの孔縁と回転軸と
を前記境界部分にて一体化するという技術を開発し、前
記芯振れの問題を一応解消した。
載されているように、レーザ光線を利用し、回転体とな
るロータの中心に穿設された挿通孔に回転軸を中間バメ
又スキマバメにて挿通し、前記挿通孔の孔縁と回転軸と
の境界部分の2個所に点対称にてレーザ光線を照射して
前記境界部分を2個所溶接し、ロータの孔縁と回転軸と
を前記境界部分にて一体化するという技術を開発し、前
記芯振れの問題を一応解消した。
【0006】しかし、超小型モータを例えば10,000〜5
0,000rpmというような従来では考えられないような超高
速で回転させたり、回転中に衝撃荷重が加わったりする
と2点だけの溶接では回転中に溶接個所に大きな荷重が
加わるため、溶接個所が破損する恐れが出てきた。特に
前述のようにこの場合、ロータと回転軸とは中間バメ或
いはスキマバメという交差を使用して嵌合させているた
め、ロータの挿通孔と回転軸との外周面との間の締付力
は殆ど期待する事が出来ない。従って、溶接個所の破損
はモータ自体の破損に直ちに繋がるため、前記溶接接合
個所の強度向上が求められるようになってきた。
0,000rpmというような従来では考えられないような超高
速で回転させたり、回転中に衝撃荷重が加わったりする
と2点だけの溶接では回転中に溶接個所に大きな荷重が
加わるため、溶接個所が破損する恐れが出てきた。特に
前述のようにこの場合、ロータと回転軸とは中間バメ或
いはスキマバメという交差を使用して嵌合させているた
め、ロータの挿通孔と回転軸との外周面との間の締付力
は殆ど期待する事が出来ない。従って、溶接個所の破損
はモータ自体の破損に直ちに繋がるため、前記溶接接合
個所の強度向上が求められるようになってきた。
【0007】そこで最も簡単な方法としては、2個所だ
けの溶接でなく、ロータ(51)と回転軸(55)の境界部分
(ロ)の全周を接合する事が提案され、レーザ光線をパル
ス制御し、境界部分(ロ)に沿って溶接ポイントを移動さ
せ、ナゲット(P)を連続的に繋げて行く事で境界部分(ロ)
の全周を接合した。溶接部分の拡大図を図10に示す。
けの溶接でなく、ロータ(51)と回転軸(55)の境界部分
(ロ)の全周を接合する事が提案され、レーザ光線をパル
ス制御し、境界部分(ロ)に沿って溶接ポイントを移動さ
せ、ナゲット(P)を連続的に繋げて行く事で境界部分(ロ)
の全周を接合した。溶接部分の拡大図を図10に示す。
【0008】このようにする事で、ロータ(51)と回転軸
(55)との一体化強度は飛躍的に向上したものの、次のよ
うな重大な問題が新たに生起した。即ち、前述のように
ナゲット(P)を連続的に繋げて1本のビード(L)を境界部
分(ロ)の全周に形成すると、ビード(L)の表面に凹凸が発
生する。換言すれば、ビード(L)はクレータ状に中心部
分が僅かに凹み、周囲が僅かであるが盛り上がったナゲ
ット(P)という点の連続体であるから、当然鱗状の凹凸
がその表面に形成される。
(55)との一体化強度は飛躍的に向上したものの、次のよ
うな重大な問題が新たに生起した。即ち、前述のように
ナゲット(P)を連続的に繋げて1本のビード(L)を境界部
分(ロ)の全周に形成すると、ビード(L)の表面に凹凸が発
生する。換言すれば、ビード(L)はクレータ状に中心部
分が僅かに凹み、周囲が僅かであるが盛り上がったナゲ
ット(P)という点の連続体であるから、当然鱗状の凹凸
がその表面に形成される。
【0009】回転数が比較的小さい場合は、前述のよう
な鱗状の凹凸は、ロータ(51)の回転に何の支障も来たさ
ないのであるが、前述のような10,000〜50,000rpmとい
うような従来では考えられないような超高速で回転させ
る事になると、この鱗状の凹凸が周囲の空気を乱して乱
流をロータ(51)の周囲に作り出し、これがロータ(51)の
回転時の僅かな芯振れと共振して大きな振動を生起させ
るようになった。
な鱗状の凹凸は、ロータ(51)の回転に何の支障も来たさ
ないのであるが、前述のような10,000〜50,000rpmとい
うような従来では考えられないような超高速で回転させ
る事になると、この鱗状の凹凸が周囲の空気を乱して乱
流をロータ(51)の周囲に作り出し、これがロータ(51)の
回転時の僅かな芯振れと共振して大きな振動を生起させ
るようになった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
超小型且超高速回転を要求される回転体の芯振れが発生
しないような回転体の製造に適用されるレーザ溶接方法
とその装置を開発する事にある。
超小型且超高速回転を要求される回転体の芯振れが発生
しないような回転体の製造に適用されるレーザ溶接方法
とその装置を開発する事にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の回転体(1)のレーザ溶接方法は、(a) 回転体(1)の中
心に穿設された挿通孔(2)に回転軸(5)を中間バメ又スキ
マバメにて挿通し、(b) 前記挿通孔(2)の孔縁と回転軸
(5)との境界部分(イ)全周にレーザ光線(4)を途切れなく
連続的に照射して前記境界部分(イ)全周を溶接し、回転
体(1)の孔縁と回転軸(5)との全周を前記境界部分(イ)に
て一体化した事を特徴とする。
の回転体(1)のレーザ溶接方法は、(a) 回転体(1)の中
心に穿設された挿通孔(2)に回転軸(5)を中間バメ又スキ
マバメにて挿通し、(b) 前記挿通孔(2)の孔縁と回転軸
(5)との境界部分(イ)全周にレーザ光線(4)を途切れなく
連続的に照射して前記境界部分(イ)全周を溶接し、回転
体(1)の孔縁と回転軸(5)との全周を前記境界部分(イ)に
て一体化した事を特徴とする。
【0012】これによれば、回転体(1)と回転軸(5)とを
『中間バメ又スキマバメ』にて挿通するので、回転体
(1)の挿通孔(2)への回転軸(5)の挿入を圧入でなく力を
加える事なく、又は極く小さな力で挿入する事が出来、
挿入時に回転軸(5)に歪みを発生させるような事がな
い。そしてこのような無歪み状態で且つハメアイ状態を
保って挿入された回転軸(5)を、例えばCWレーザ発生
装置(6)によって途切れなく連続的に発射されるレーザ
光線(4)によって回転体(1)の中心に穿設された挿通孔
(2)の孔縁全周を溶接するので、回転体(1)と回転軸(5)
とは回転軸(5)を中心にして高いバランス性能を持って
強固且つ確実に一体化し、しかも溶接表面は極めて平坦
であるため、モータのような回転装置(M)に組み込んだ
際に回転軸(5)を中心として回転体(1)を超高速回転させ
た場合でも回転体(1)の周囲に乱流を引き起こす事がな
く、芯振れを生じるというような事がない。
『中間バメ又スキマバメ』にて挿通するので、回転体
(1)の挿通孔(2)への回転軸(5)の挿入を圧入でなく力を
加える事なく、又は極く小さな力で挿入する事が出来、
挿入時に回転軸(5)に歪みを発生させるような事がな
い。そしてこのような無歪み状態で且つハメアイ状態を
保って挿入された回転軸(5)を、例えばCWレーザ発生
装置(6)によって途切れなく連続的に発射されるレーザ
光線(4)によって回転体(1)の中心に穿設された挿通孔
(2)の孔縁全周を溶接するので、回転体(1)と回転軸(5)
とは回転軸(5)を中心にして高いバランス性能を持って
強固且つ確実に一体化し、しかも溶接表面は極めて平坦
であるため、モータのような回転装置(M)に組み込んだ
際に回転軸(5)を中心として回転体(1)を超高速回転させ
た場合でも回転体(1)の周囲に乱流を引き起こす事がな
く、芯振れを生じるというような事がない。
【0013】本発明の請求項2は『回転体(1)の孔縁全
周に溶接用凸部(27)が突設されており、前記溶接用凸部
(27)にレーザ光線(4)を途切れなく連続的に照射して前
記溶接用凸部(27)を熔融し、溶接用凸部(27)と回転軸
(5)とを溶接により一体化した』事を特徴とする。
周に溶接用凸部(27)が突設されており、前記溶接用凸部
(27)にレーザ光線(4)を途切れなく連続的に照射して前
記溶接用凸部(27)を熔融し、溶接用凸部(27)と回転軸
(5)とを溶接により一体化した』事を特徴とする。
【0014】これによれば、回転体(1)の孔縁全周にに
突設された溶接用凸部(27)がレーザ光線(4)の照射によ
って溶けて回転軸(5)の全周に溶接される事になり、全
周溶接にも拘わらず、回転体(1)の本体部分に溶接によ
る歪みが発生する事が防止され、回転体(1)の回転バラ
ンス性能を損なう事がない。
突設された溶接用凸部(27)がレーザ光線(4)の照射によ
って溶けて回転軸(5)の全周に溶接される事になり、全
周溶接にも拘わらず、回転体(1)の本体部分に溶接によ
る歪みが発生する事が防止され、回転体(1)の回転バラ
ンス性能を損なう事がない。
【0015】本発明の請求項3は前記方法を実施するた
めの具体的装置(A)で、(a)レーザ光線(4)を途切れなく
連続的に発生させるレーザ発生装置(6)と、(b)回転体
(1)及び回転体(1)に中間バメ又スキマバメにて挿通され
た回転軸(5)の境界部分(イ)の全周にレーザ発生装置(6)
で発生したレーザ光線(4)を照射するレーザ照射装置(3)
と、(c)レーザ発生装置(6)とレーザ照射装置(3)とを結
ぶレーザトランスファ部材(8)と、(d)回転体(1)を載置
するワークテーブル(9)と、(e)回転体(1)と回転軸(5)と
の境界部分(イ)のレーザ光線(4)の照射ポイントを前記境
界部分(イ)に沿って連続的に移動させる相対移動機構(Y)
とで構成されている事を特徴とする。
めの具体的装置(A)で、(a)レーザ光線(4)を途切れなく
連続的に発生させるレーザ発生装置(6)と、(b)回転体
(1)及び回転体(1)に中間バメ又スキマバメにて挿通され
た回転軸(5)の境界部分(イ)の全周にレーザ発生装置(6)
で発生したレーザ光線(4)を照射するレーザ照射装置(3)
と、(c)レーザ発生装置(6)とレーザ照射装置(3)とを結
ぶレーザトランスファ部材(8)と、(d)回転体(1)を載置
するワークテーブル(9)と、(e)回転体(1)と回転軸(5)と
の境界部分(イ)のレーザ光線(4)の照射ポイントを前記境
界部分(イ)に沿って連続的に移動させる相対移動機構(Y)
とで構成されている事を特徴とする。
【0016】本発明の請求項4は前記方法を実施するた
めの他の具体的装置(A)で、(a)レーザ光線(4)を途切れ
なく連続的に発生させるレーザ発生装置(6)と、(b)回転
体(1)の両側に配設され、回転体(1)及び回転体(1)に中
間バメ又スキマバメにて挿通された回転軸(5)の境界部
分(イ)の全周にレーザ発生装置(6)で発生したレーザ光線
(4)を照射する一対のレーザ照射装置(3)と、(c)レーザ
発生装置(6)で発生したレーザ光線(4)を分岐する分岐装
置(S)と、(d)分岐装置(S)と前記一対の照射装置(3)とを
結ぶレーザトランスファ部材(8)と、(e)回転体(1)を載
置するワークテーブル(9)と、(f)回転体(1)と回転軸(5)
との境界部分(イ)のレーザ光線(4)の照射ポイントを前記
境界部分(イ)に沿って連続的に移動させる相対移動機構
(Y)とで構成されている事を特徴とする。
めの他の具体的装置(A)で、(a)レーザ光線(4)を途切れ
なく連続的に発生させるレーザ発生装置(6)と、(b)回転
体(1)の両側に配設され、回転体(1)及び回転体(1)に中
間バメ又スキマバメにて挿通された回転軸(5)の境界部
分(イ)の全周にレーザ発生装置(6)で発生したレーザ光線
(4)を照射する一対のレーザ照射装置(3)と、(c)レーザ
発生装置(6)で発生したレーザ光線(4)を分岐する分岐装
置(S)と、(d)分岐装置(S)と前記一対の照射装置(3)とを
結ぶレーザトランスファ部材(8)と、(e)回転体(1)を載
置するワークテーブル(9)と、(f)回転体(1)と回転軸(5)
との境界部分(イ)のレーザ光線(4)の照射ポイントを前記
境界部分(イ)に沿って連続的に移動させる相対移動機構
(Y)とで構成されている事を特徴とする。
【0017】請求項3の場合は、回転体(1)と回転軸(5)
との溶接を、1面ずつ行う場合であり、請求項4の場合
は1度に両側を行う場合である。レーザ発生装置(6)にて
生成されたレーザ光線(4)は、レーザトランスファ部材
(8)を通ってレーザ照射装置(3)に入光し、回転体(1)と
回転軸(5)の境界部分(イ)に集光されて境界部分(イ)を全
周にわたって溶接する。レーザ光線(4)は例えばCWレ
ーザであるため、途切れなく連続的に照射されるので、
溶接表面は図9のように極めて平滑な面となる。
との溶接を、1面ずつ行う場合であり、請求項4の場合
は1度に両側を行う場合である。レーザ発生装置(6)にて
生成されたレーザ光線(4)は、レーザトランスファ部材
(8)を通ってレーザ照射装置(3)に入光し、回転体(1)と
回転軸(5)の境界部分(イ)に集光されて境界部分(イ)を全
周にわたって溶接する。レーザ光線(4)は例えばCWレ
ーザであるため、途切れなく連続的に照射されるので、
溶接表面は図9のように極めて平滑な面となる。
【0018】その結果、回転体(1)と回転軸(5)とは回転
バランスを崩す事なく一体化される事になる。なお、回
転体(1)と回転軸(5)とは『中間バメ』又『スキマバメ』
にて嵌合されているので、従来の『シマリバメ』のよう
に圧入する必要がなく、特に超小型モータ(M)にあって
は回転軸(5)の挿通孔(2)への挿入時の歪み発生を無くす
ことが出来、超小型モータ(M)の大量生産の場合に非常
に効果的である。
バランスを崩す事なく一体化される事になる。なお、回
転体(1)と回転軸(5)とは『中間バメ』又『スキマバメ』
にて嵌合されているので、従来の『シマリバメ』のよう
に圧入する必要がなく、特に超小型モータ(M)にあって
は回転軸(5)の挿通孔(2)への挿入時の歪み発生を無くす
ことが出来、超小型モータ(M)の大量生産の場合に非常
に効果的である。
【0019】なお、相対移動機構(Y)は、レーザ照射装
置(3)側を固定し回転体(1)側を回転させるような装置で
もよいし、逆に回転体(1)側を固定しレーザ照射装置(3)
側を回転させるような装置でもよい。一般的には前者の
方が現実的であり、本実施例は前者を採用している。
置(3)側を固定し回転体(1)側を回転させるような装置で
もよいし、逆に回転体(1)側を固定しレーザ照射装置(3)
側を回転させるような装置でもよい。一般的には前者の
方が現実的であり、本実施例は前者を採用している。
【0020】
【発明の実施の態様】以下、本発明を図示実施例に従っ
て説明する。図1は本発明に係るレーザ加工装置(A)の
ブロック回路図で、レーザ発生装置(6)は、例えばレー
ザ光線(4)を途切れなく連続的に発生させる事が出来る
CWレーザ装置で、ヤグロッド(YAGロッド)(11)
と、その両側に設置されたシャッタ(12)(13)と、YAG
ロッド(11)に光りを投入する励起ランプ(14)と、励起ラ
ンプ(14)を印加する電源(7)と、励起ランプ(14)とYA
Gロッド(11)とを収納するハウジング(15)と、前記ハウ
ジング(15)を冷却するクーラ(16)と、図1中、左側のシ
ャッタ(12)の背方に設置された全反射ミラー(19)と、シ
ャッタ(13)の前方に配置された出力ミラー(20)とで構成
されている。
て説明する。図1は本発明に係るレーザ加工装置(A)の
ブロック回路図で、レーザ発生装置(6)は、例えばレー
ザ光線(4)を途切れなく連続的に発生させる事が出来る
CWレーザ装置で、ヤグロッド(YAGロッド)(11)
と、その両側に設置されたシャッタ(12)(13)と、YAG
ロッド(11)に光りを投入する励起ランプ(14)と、励起ラ
ンプ(14)を印加する電源(7)と、励起ランプ(14)とYA
Gロッド(11)とを収納するハウジング(15)と、前記ハウ
ジング(15)を冷却するクーラ(16)と、図1中、左側のシ
ャッタ(12)の背方に設置された全反射ミラー(19)と、シ
ャッタ(13)の前方に配置された出力ミラー(20)とで構成
されている。
【0021】出力ミラー(20)の前方には、1の分岐ミラ
ー(10)と1つの全反射ミラー(17)とが設置されいる分岐
装置(S)が設けられており、分岐ミラー(10)と全反射ミ
ラー(17)で等分に分岐され且つ反射されたレーザ光線
(4)を光学系(18)で制御してトランスファ部材(8)に入力
するようになっている。
ー(10)と1つの全反射ミラー(17)とが設置されいる分岐
装置(S)が設けられており、分岐ミラー(10)と全反射ミ
ラー(17)で等分に分岐され且つ反射されたレーザ光線
(4)を光学系(18)で制御してトランスファ部材(8)に入力
するようになっている。
【0022】レーザ光線(4)は、連続発振法により出力
される。即ち、例えばCWレーザ発生装置のようなレー
ザ発生装置(6)によってレーザ光線(4)は途切れなく連続
的に発生する事になる。
される。即ち、例えばCWレーザ発生装置のようなレー
ザ発生装置(6)によってレーザ光線(4)は途切れなく連続
的に発生する事になる。
【0023】レーザ照射装置(3)の光学系(24)は、例え
ば、シングルレンズ、ダブルレットレンズ、トリプルレ
ットレンズ、平凸レンズ、シリンドリカルレンズその他
各種レンズ系を組み合わせて形成されている。レーザ発
生装置(6)とレーザ照射装置(3)とはレーザトランスファ
部材(8)を介して接続されレーザ光線(4)が1つのレーザ
照射装置(3)に入力するようになっているか(図示せ
ず)、或いは図1に示すように分岐装置(S)、分岐装置
(S)の出光口にそれぞれ取り付けられたレーザトランス
ファ部材(8)を介して接続され、2等分に分岐されたレ
ーザ光線(4)がそれぞれのレーザ照射装置(3)に入力する
ようになっている。
ば、シングルレンズ、ダブルレットレンズ、トリプルレ
ットレンズ、平凸レンズ、シリンドリカルレンズその他
各種レンズ系を組み合わせて形成されている。レーザ発
生装置(6)とレーザ照射装置(3)とはレーザトランスファ
部材(8)を介して接続されレーザ光線(4)が1つのレーザ
照射装置(3)に入力するようになっているか(図示せ
ず)、或いは図1に示すように分岐装置(S)、分岐装置
(S)の出光口にそれぞれ取り付けられたレーザトランス
ファ部材(8)を介して接続され、2等分に分岐されたレ
ーザ光線(4)がそれぞれのレーザ照射装置(3)に入力する
ようになっている。
【0024】ミラー(26)はレーザ照射装置(3)の光学系
(24)内に組込まれており、トランスファ部材(8)からレ
ーザ照射装置(3)内に入力したレーザ光線(4)を全反射す
るようになっている。
(24)内に組込まれており、トランスファ部材(8)からレ
ーザ照射装置(3)内に入力したレーザ光線(4)を全反射す
るようになっている。
【0025】回転体(1)の中心には挿通孔(2)が貫通して
形成されており、この挿通孔(2)に回転軸(5)が挿通され
ている。本発明では回転軸(5)を挿通孔(2)に挿通する際
に過剰の力を加えないようにするために、両者の嵌合と
して『中間バメ又スキマバメ』を選定している。ただ
し、『スキマバメ』の場合で、挿通孔(2)と回転軸(5)と
の隙間が大きい場合には、溶接により回転体(1)と挿通
孔(2)とを一体化した場合に回転バランスが悪くなる恐
れがあり好ましくないが、実用上は許容範囲の寸法公差
が選定される。
形成されており、この挿通孔(2)に回転軸(5)が挿通され
ている。本発明では回転軸(5)を挿通孔(2)に挿通する際
に過剰の力を加えないようにするために、両者の嵌合と
して『中間バメ又スキマバメ』を選定している。ただ
し、『スキマバメ』の場合で、挿通孔(2)と回転軸(5)と
の隙間が大きい場合には、溶接により回転体(1)と挿通
孔(2)とを一体化した場合に回転バランスが悪くなる恐
れがあり好ましくないが、実用上は許容範囲の寸法公差
が選定される。
【0026】『中間バメ』のプラス嵌合の場合は、圧入
状態となるがその圧入代は小さく、超小型モータ(M)用
の回転軸(5)の場合でも圧入力が回転軸(5)を歪ませると
いうような状態にはならないし、逆に両者間に隙間が生
じたとしても回転体(1)の回転バランスを損なうような
大きなものでない。理想的には、回転バランス上からは
回転軸(5)と挿通孔(2)の嵌合が殆どゼロであることが好
ましい。
状態となるがその圧入代は小さく、超小型モータ(M)用
の回転軸(5)の場合でも圧入力が回転軸(5)を歪ませると
いうような状態にはならないし、逆に両者間に隙間が生
じたとしても回転体(1)の回転バランスを損なうような
大きなものでない。理想的には、回転バランス上からは
回転軸(5)と挿通孔(2)の嵌合が殆どゼロであることが好
ましい。
【0027】又、回転軸(5)の挿通孔(2)への挿入抵抗を
小さくするために、回転軸(5)の中心線に平行なヘアラ
イン溝(28)を形成してもよい。ただし、ヘアライン溝(2
8)が深すぎる場合には超高速回転させた場合、外部に露
出しているヘアライン溝(28)が周囲の空気を巻き込んで
乱流を起こすことになるので、出来る限り浅い方が或い
は露出させない方が好ましい。
小さくするために、回転軸(5)の中心線に平行なヘアラ
イン溝(28)を形成してもよい。ただし、ヘアライン溝(2
8)が深すぎる場合には超高速回転させた場合、外部に露
出しているヘアライン溝(28)が周囲の空気を巻き込んで
乱流を起こすことになるので、出来る限り浅い方が或い
は露出させない方が好ましい。
【0028】回転軸(5)が挿通された回転体(1)はワーク
テーブル(9)に設けた両端保持装置(21)に保持され、ワ
ークテーブル(9)の上に併設されている相対移動機構(Y)
に接続され、連続溶接が可能な一定の周速で回転するよ
うになっている。回転軸(5)の保持方法の一例を示すと
回転軸(5)の両端センタに穿設されたセンタ孔(5a)に両
端保持装置(21)に回転可能に支持されたホルダ(23)の円
錐状突起(22)を差し込み、ホルダ(23)の円錐状突起(22)
の周囲に配設した例えばゴム或いはプラスチックスのよ
うな弾性体(25)を回転軸(5)の端面に押圧させる事でワ
ークテーブル(9)に回転可能に保持するようになってい
る。前記ホルダ(23)の一方は、相対移動機構(Y)に接続
されており、相対移動機構(Y)を回転させる事で一方の
ホルダ(23)、弾性体(25)、回転軸(5)という順序で回転
力を伝達する。
テーブル(9)に設けた両端保持装置(21)に保持され、ワ
ークテーブル(9)の上に併設されている相対移動機構(Y)
に接続され、連続溶接が可能な一定の周速で回転するよ
うになっている。回転軸(5)の保持方法の一例を示すと
回転軸(5)の両端センタに穿設されたセンタ孔(5a)に両
端保持装置(21)に回転可能に支持されたホルダ(23)の円
錐状突起(22)を差し込み、ホルダ(23)の円錐状突起(22)
の周囲に配設した例えばゴム或いはプラスチックスのよ
うな弾性体(25)を回転軸(5)の端面に押圧させる事でワ
ークテーブル(9)に回転可能に保持するようになってい
る。前記ホルダ(23)の一方は、相対移動機構(Y)に接続
されており、相対移動機構(Y)を回転させる事で一方の
ホルダ(23)、弾性体(25)、回転軸(5)という順序で回転
力を伝達する。
【0029】前記ワークテーブル(9)は自動化のために
移動手段(M)の上に設置してもよい。移動手段(M)として
は例えばXYテーブル又は搬送コンベア或いはターンテ
ーブルのようなもので、その場合には回転体(1)は移動
手段(M)に載置されて例えば間欠移動又はXY方向(X
YZ方向でも可)或いは回転方向に動くようになってい
る。逆に、回転体(1)が前述のような搬送ベルトやXY
テーブル或いはターンテーブルに設置されず、バッチ式
に作業者が手でワークテーブル(9)に設置されるような
場合も当然考えられる。
移動手段(M)の上に設置してもよい。移動手段(M)として
は例えばXYテーブル又は搬送コンベア或いはターンテ
ーブルのようなもので、その場合には回転体(1)は移動
手段(M)に載置されて例えば間欠移動又はXY方向(X
YZ方向でも可)或いは回転方向に動くようになってい
る。逆に、回転体(1)が前述のような搬送ベルトやXY
テーブル或いはターンテーブルに設置されず、バッチ式
に作業者が手でワークテーブル(9)に設置されるような
場合も当然考えられる。
【0030】次に本発明の作用について説明する。ま
ず、回転軸(5)を挿通した回転体(1)をワークテーブル
(9)上に設置し、続いてレーザ発生装置(6)の励起ランプ
(14)を点灯し、これに光源とするレーザ光線(4)をヤグ
ロッド(11)にて発生させる。レーザ光線(4)の発生原理
は公知であるのでその説明は省略する。
ず、回転軸(5)を挿通した回転体(1)をワークテーブル
(9)上に設置し、続いてレーザ発生装置(6)の励起ランプ
(14)を点灯し、これに光源とするレーザ光線(4)をヤグ
ロッド(11)にて発生させる。レーザ光線(4)の発生原理
は公知であるのでその説明は省略する。
【0031】ヤグロッド(11)によって発生したレーザ光
線(4)は出力ミラー(20)、分岐装置(S)及びトランスファ
部材(8)を通って、(或いは分岐装置(S)がない場合には
トランスファ部材(8) を通って、)レーザ照射装置(3)に
入光し、全反射ミラー(26)に反射され、更に光学系(24)
並びにグラスファイバ(17)を通って回転体(1)と回転軸
(5)の境界部分(イ)に達する。溶接用のレーザ光線(4)は
前記境界部分(イ)に集光し、集光部分を瞬時又は短時間
で加熱溶解してスポット溶接を行う。スポット溶接の大
きさは集光領域によるが、本実施例の場合は直径1mm
又はそれ以下(1〜0.1mm)であり、一般的には直径
0.8〜0.15mm程度である。
線(4)は出力ミラー(20)、分岐装置(S)及びトランスファ
部材(8)を通って、(或いは分岐装置(S)がない場合には
トランスファ部材(8) を通って、)レーザ照射装置(3)に
入光し、全反射ミラー(26)に反射され、更に光学系(24)
並びにグラスファイバ(17)を通って回転体(1)と回転軸
(5)の境界部分(イ)に達する。溶接用のレーザ光線(4)は
前記境界部分(イ)に集光し、集光部分を瞬時又は短時間
で加熱溶解してスポット溶接を行う。スポット溶接の大
きさは集光領域によるが、本実施例の場合は直径1mm
又はそれ以下(1〜0.1mm)であり、一般的には直径
0.8〜0.15mm程度である。
【0032】本実施例では、溶接部位(2a)は回転体(1)
の両面にて一度に形成されるが、勿論、分岐装置(Y)を
用いず片面づつ行うようにしてもよい。レーザ溶接は、
回転体(1)と回転軸(5)の境界部分(イ)の全周に亙って行
われる。即ち、相対移動機構(Y)にて回転体(1)を回転軸
(5)の中心軸の回りに回転軸(5)と共に一体的に連続溶接
が可能な所定の速度で回転させ、途切れる事なく連続的
に照射されているレーザ光線(4)にて前記境界部分(イ)を
1周だけ溶接する。このような連続的に照射されるレー
ザ光線(4)にて形成されるビード(B)の溶接跡(イ)は、パ
ルス溶接の場合と異なり、極めて平坦且美しい溶接表面
が得られる。
の両面にて一度に形成されるが、勿論、分岐装置(Y)を
用いず片面づつ行うようにしてもよい。レーザ溶接は、
回転体(1)と回転軸(5)の境界部分(イ)の全周に亙って行
われる。即ち、相対移動機構(Y)にて回転体(1)を回転軸
(5)の中心軸の回りに回転軸(5)と共に一体的に連続溶接
が可能な所定の速度で回転させ、途切れる事なく連続的
に照射されているレーザ光線(4)にて前記境界部分(イ)を
1周だけ溶接する。このような連続的に照射されるレー
ザ光線(4)にて形成されるビード(B)の溶接跡(イ)は、パ
ルス溶接の場合と異なり、極めて平坦且美しい溶接表面
が得られる。
【0033】このようにして形成された回転体(1)をモ
ータ(M)に組み込んで超高速回転させた場合、回転軸(5)
には歪みが全くなく、かつ回転体(1)の中心に正確に取
り付けられ、更には両者のビード(B)の溶接表面が極め
て平滑で美しい状態に仕上げられているため、従来のよ
うに超高速回転時に溶接の凹凸跡による回転体(1)の周
囲の乱流発生というような現象が発生せず、超高速回転
時に芯振れを生じるというようなことが全くない。
ータ(M)に組み込んで超高速回転させた場合、回転軸(5)
には歪みが全くなく、かつ回転体(1)の中心に正確に取
り付けられ、更には両者のビード(B)の溶接表面が極め
て平滑で美しい状態に仕上げられているため、従来のよ
うに超高速回転時に溶接の凹凸跡による回転体(1)の周
囲の乱流発生というような現象が発生せず、超高速回転
時に芯振れを生じるというようなことが全くない。
【0034】本発明の回転体(1)は、図2のように一体
ものでもよいが、図示していないが、プレスによる打ち
抜き部材を複数枚重ね合わせて回転体としたもの、その
他プリントモータのプリント電機子のようなものでもよ
い。
ものでもよいが、図示していないが、プレスによる打ち
抜き部材を複数枚重ね合わせて回転体としたもの、その
他プリントモータのプリント電機子のようなものでもよ
い。
【0035】また、回転体(1)の挿通孔(2)の孔縁全周に
溶接用凸部(27)を突設し、この溶接用凸部(27)にレーザ
光線(4)を途切れる事なく連続的に照射して前記溶接用
凸部(27)を熔融し、溶接用凸部(27)と回転軸(5)とを溶
接により一体化してもよい。溶接用凸部(27)は、図5の
ように単に孔縁から突出しただけのものや、回転体(1)
の外面とツライチになるように凹所(2b)内に溶接用凸部
(27)を突設してもよい。
溶接用凸部(27)を突設し、この溶接用凸部(27)にレーザ
光線(4)を途切れる事なく連続的に照射して前記溶接用
凸部(27)を熔融し、溶接用凸部(27)と回転軸(5)とを溶
接により一体化してもよい。溶接用凸部(27)は、図5の
ように単に孔縁から突出しただけのものや、回転体(1)
の外面とツライチになるように凹所(2b)内に溶接用凸部
(27)を突設してもよい。
【0036】このように回転体(1)の孔縁全周に溶接用
凸部(27)を突設し、この溶接用凸部(27)にレーザ光線
(4)を途切れる事なく連続的に照射して回転軸(5)に溶接
すると、溶接用凸部(27)に歪みが発生したとしても回転
体(1)の本体部分に溶接による歪みが発生する事が防止
され、回転体(1)の回転バランス性能を損なう事がな
い。
凸部(27)を突設し、この溶接用凸部(27)にレーザ光線
(4)を途切れる事なく連続的に照射して回転軸(5)に溶接
すると、溶接用凸部(27)に歪みが発生したとしても回転
体(1)の本体部分に溶接による歪みが発生する事が防止
され、回転体(1)の回転バランス性能を損なう事がな
い。
【0037】前記レーザ光線(4)は、溶接部位(イ)が回転
軸(5)の周囲を正確に一周する間、前記溶接の始端と終
点とは、相対移動機構(Y)に設置したエンコーダ(図示
せず)の出力をCPU(図示せず)に入力し、これらを
正確にコントロールするようにしている。レーザ光線
(4)による加工が完了すると、ワークテーブル(9)を移動
して次の未加工の回転体(1)に交換し、連続溶接作業を
繰り返す。
軸(5)の周囲を正確に一周する間、前記溶接の始端と終
点とは、相対移動機構(Y)に設置したエンコーダ(図示
せず)の出力をCPU(図示せず)に入力し、これらを
正確にコントロールするようにしている。レーザ光線
(4)による加工が完了すると、ワークテーブル(9)を移動
して次の未加工の回転体(1)に交換し、連続溶接作業を
繰り返す。
【0038】なお、前記レーザ溶接は、回転体(1)の溶
接位置(2a)にアシストガスを噴射し、アシストガス雰囲
気中で行われる。アシストガスとしては、例えば活性ガ
スとしては酸素ガスが使用され、不活性ガスとしては窒
素、アルゴンガスなどが一般的に使用される。
接位置(2a)にアシストガスを噴射し、アシストガス雰囲
気中で行われる。アシストガスとしては、例えば活性ガ
スとしては酸素ガスが使用され、不活性ガスとしては窒
素、アルゴンガスなどが一般的に使用される。
【0039】
【発明の効果】本発明方法にあっては、回転体と回転軸
とを中間バメ又スキマバメにて嵌合しているので、力を
加える事なく又は極く小さな力で回転軸を回転体に挿入
する事が出来、挿入時に回転軸に歪みを発生させるよう
な事がない。
とを中間バメ又スキマバメにて嵌合しているので、力を
加える事なく又は極く小さな力で回転軸を回転体に挿入
する事が出来、挿入時に回転軸に歪みを発生させるよう
な事がない。
【0040】そしてこのように組み立てた回転体と回転
軸との境界部分にレーザ光線を途切れる事なく連続的に
照射溶接するので、回転体は回転軸に対して高い回転バ
ランス性能を持って一体化される事になり、且つその溶
接表面は極めて平滑且美しいので、超高速回転時に無用
の乱流を引き起こす事がなく、モータに組み込んだ際に
乱流による回転体の芯振れが生じない。
軸との境界部分にレーザ光線を途切れる事なく連続的に
照射溶接するので、回転体は回転軸に対して高い回転バ
ランス性能を持って一体化される事になり、且つその溶
接表面は極めて平滑且美しいので、超高速回転時に無用
の乱流を引き起こす事がなく、モータに組み込んだ際に
乱流による回転体の芯振れが生じない。
【0041】また、回転体の孔縁全周に突設した溶接用
凸部を利用して全周連続溶接する場合、回転体の本体部
分の溶接による歪み発生が防止され、回転体の回転バラ
ンス性能を損なう事がない。
凸部を利用して全周連続溶接する場合、回転体の本体部
分の溶接による歪み発生が防止され、回転体の回転バラ
ンス性能を損なう事がない。
【0042】また、挿通孔の内周面又は回転軸の外周面
に中心線にほぼ平行なヘアライン溝を形成した場合には
中間バメのプラス嵌合の場合でも小さな力で挿入する事
が出来る。
に中心線にほぼ平行なヘアライン溝を形成した場合には
中間バメのプラス嵌合の場合でも小さな力で挿入する事
が出来る。
【0043】このように本発明方法及び装置を採用する
事により、細い回転軸を小さな回転体の中心に迅速且つ
正確に取り付ける事が出来、超小型高速モータの大量生
産が可能となる。
事により、細い回転軸を小さな回転体の中心に迅速且つ
正確に取り付ける事が出来、超小型高速モータの大量生
産が可能となる。
【図1】本発明に係るレーザ加工装置のブロック回路図
【図2】本発明が適用される回転体のの縦断面図
【図3】図2の横断面図
【図4】本発明に係る回転体の溶接箇所の1実施例の拡
大部分断面図
大部分断面図
【図5】本発明に係る回転体の溶接箇所の他の実施例の
拡大部分断面図
拡大部分断面図
【図6】本発明に係る回転体の溶接箇所の更に他の実施
例の拡大部分断面図
例の拡大部分断面図
【図7】本発明により製造された回転体を組み込んだモ
ータの正面方向の半断面図
ータの正面方向の半断面図
【図8】本発明により製造された回転体を組み込んだモ
ータの軸方向の半断面図
ータの軸方向の半断面図
【図9】本発明の連続レーザ溶接により形成されたビー
ド表面の拡大図
ド表面の拡大図
【図10】従来のパルスレーザ溶接により形成されたビ
ード表面の拡大図
ード表面の拡大図
(1)…回転体 (2)…挿通孔 (3)…レーザ照射装置 (4)…レーザ光線 (5)…回転軸 (イ)…境界部分
Claims (4)
- 【請求項1】 回転体の中心に穿設された挿通孔
に回転軸を中間バメ又スキマバメにて挿通し、前記挿通
孔の孔縁と回転軸との境界部分全周にレーザ光線を途切
れなく連続的に照射して前記境界部分全周を熔融し、回
転体の孔縁と回転軸との全周を前記境界部分にて一体化
した事を特徴とする回転体のレーザ溶接方法。 - 【請求項2】 回転体の孔縁全周に溶接用凸部が
突設されており、前記溶接用凸部にレーザ光線を途切れ
なく連続的に照射して前記溶接用凸部を熔融し、溶接用
凸部と回転軸とを溶接により一体化した事を特徴とする
請求項1に記載の回転体のレーザ溶接方法。 - 【請求項3】(a)レーザ光線を途切れなく連続的に発生
させるレーザ発生装置と、 (b)回転体及び回転体に中間バメ又スキマバメにて挿通
された回転軸の境界部分の全周にレーザ発生装置で発生
したレーザ光線を照射するレーザ照射装置と、 (c)レーザ発生装置とレーザ照射装置とを結ぶレーザト
ランスファ部材と、 (d)回転体を載置するワークテーブルと、 (e)回転体と回転軸との境界部分のレーザ光線の照射ポ
イントを前記境界部分に沿って連続的に移動させる相対
移動機構とで構成されている事を特徴とする回転体のレ
ーザ加工装置。 - 【請求項4】(a)レーザ光線を途切れなく連続的に発生
させるレーザ発生装置と、 (b)回転体の両側に配設され、回転体及び回転体に中間
バメ又スキマバメにて挿通された回転軸の境界部分の全
周にレーザ発生装置で発生したレーザ光線を照射する一
対のレーザ照射装置と、 (c)レーザ発生装置で発生したレーザ光線を分岐する分
岐装置と、 (d)分岐装置と前記一対の照射装置とを結ぶレーザトラ
ンスファ部材と、 (e)回転体を載置するワークテーブルと、 (f)回転体と回転軸との境界部分のレーザ光線の照射ポ
イントを前記境界部分に沿って連続的に移動させる相対
移動機構とで構成されている事を特徴とする回転体のレ
ーザ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31294799A JP2001129677A (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | 回転体のレーザ溶接方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31294799A JP2001129677A (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | 回転体のレーザ溶接方法とその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001129677A true JP2001129677A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18035401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31294799A Pending JP2001129677A (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | 回転体のレーザ溶接方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001129677A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011161478A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Denso Corp | 溶接方法 |
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-
1999
- 1999-11-02 JP JP31294799A patent/JP2001129677A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111557071A (zh) * | 2018-01-11 | 2020-08-18 | 爱信艾达株式会社 | 转子的制造方法 |
CN111557071B (zh) * | 2018-01-11 | 2022-07-15 | 株式会社爱信 | 转子的制造方法 |
WO2020031651A1 (ja) * | 2018-08-09 | 2020-02-13 | 日機装株式会社 | キャンドモータ、および、キャンドモータの製造方法 |
US11728701B2 (en) | 2018-08-09 | 2023-08-15 | Nikkiso Co., Ltd. | Canned motor and canned motor manufacturing method |
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CN110052709B (zh) * | 2019-04-23 | 2021-05-11 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种离合器耦合式电机转子支架与输出轴连接方法 |
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