JP2001129406A - 低温脱硝触媒 - Google Patents

低温脱硝触媒

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JP2001129406A JP31823499A JP31823499A JP2001129406A JP 2001129406 A JP2001129406 A JP 2001129406A JP 31823499 A JP31823499 A JP 31823499A JP 31823499 A JP31823499 A JP 31823499A JP 2001129406 A JP2001129406 A JP 2001129406A
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圭子 小谷野
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Koji Satake
幸治 佐竹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のバナジウム系触媒に比べて著しく低い
温度において、また標準の二酸化マンガンや電解二酸化
マンガン触媒よりも一層低温において、窒素酸化物を含
むガスを効果的に脱硝処理しうると共に、触媒寿命の長
い新規な低温脱硝触媒を提供すること。 【解決手段】 Mn3 4 又はMn2 3 を含むマンガ
ン酸化物からMnOを部分的に除去して得られるMnO
2 を主体とした改質マンガン酸化物からなる低温脱硝触
媒であって、当該改質マンガン酸化物が、MnOを4〜
15重量%、Fe2 3 を2〜10重量%及びアルカリ
金属分をNa換算で0.1〜0.7重量%含むととも
に、平均粒径0.5〜150μm及び嵩比重0.1〜
0.7g/mlであることを特徴とする低温脱硝触媒で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マンガン酸化物系
の脱硝触媒に関する。さらに詳しくは、従来、脱硝触媒
作用を発揮し得なかった低温度において、窒素酸化物を
含むガスを効果的に脱硝処理することができ、しかも、
触媒寿命が長く、水蒸気雰囲気下においても触媒効果が
維持できる優れた低温脱硝触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】マンガン酸化物は、様々な用途、例えば
吸着剤,触媒,酸化剤,マンガン乾電池やアルカリマン
ガン乾電池の正極活物質,リチウム一次電池の正極活物
質などに用いられている。これらの用途のうち触媒とし
て用いる場合には、マンガン酸化物、特に二酸化マンガ
ンの酸化反応を利用して、一酸化炭素(CO)除去及び
脱硝(NOx;還元剤はNH3 )処理が行われる。この
際の処理温度は、通常200℃以上で行われ、それ以上
の温度にならないと触媒効果が発揮できないという問題
を有していた。また、白金−ロジウム系等の触媒は脱硝
効果に優れるが、800〜900℃の温度が反応条件で
あり、200℃以下の低温、特に150℃以下で作用す
る触媒の出現が望まれている。
【0003】触媒としての二酸化マンガンは、一般には
試薬等に使われている高純度の二酸化マンガンが使用さ
れるが、試薬として使用される二酸化マンガンは比表面
積が、BET値で55m2 /g程度であり、シリカゲ
ル、アルミナ等の担体に比べて有効表面積がそれほど大
きいとはいえず、触媒としての機能が必ずしも充分では
なかった。脱硝触媒としての二酸化マンガン触媒に関す
る技術は、例えば特開平8−196920号公報,特開
平10−225641号公報などに開示されている。特
開平8−196920号公報に記載された発明は、窒素
酸化物を含む排ガスにアンモニアを添加してマンガン鉱
石または二酸化マンガンからなる触媒により排ガス中の
窒素酸化物を還元除去する技術に関するものであり、触
媒としてマンガン鉱石が開示されている。特開平10−
225641号公報に記載された発明は、Mn、Fe、
Co及びNiの少なくとも一種の金属酸化物が活性炭素
繊維に担持された低温脱硝触媒であり、硝酸マンガン化
合物を活性炭素繊維に担持させ、その後、酸化性雰囲気
で加熱処理してマンガン塩を金属酸化物とする方法が開
示されている。この技術においては、脱硝触媒であるマ
ンガン酸化物として、マンガン鉱石または二酸化マンガ
ンを用い、またその際の脱硝温度は、白金−ロジウム系
触媒や酸化バナジウム系触媒に比べてかなり低くしうる
ものの、必ずしも充分に満足しうるものではなく、しか
も触媒寿命が短いという欠点があった。
【0004】一方、実質上球状のマンガン酸化物を酸処
理して、Mn2+成分及び他の不純物成分を溶解、除去し
てなる、平均粒径が0.1〜5μmで、かつ比表面積
(BET値)が50m2 /g以上の活性化二酸化マンガ
ンが提案されている(特開平6−92639号公報,特
開平7−247122号公報)。そして、この活性化二
酸化マンガンの用途として、空気浄化用吸着剤,有害金
属類吸着剤,有価金属類吸着剤,特殊気体の酸化剤,そ
の他電池用原料,フェライト用原料,触媒などが記載さ
れている。しかしながら、触媒としての具体的な記載、
実施例は当時確認も検討もされておらず、もちろん、脱
硝触媒としての作用効果については、なんら認識されて
いなかった。また、近年、二酸化マンガン(MnO2)に
酸化マンガン(MnO)及び酸化第二鉄(Fe2 3)を
含有させてなる活性化二酸化マンガンを低温脱硝触媒と
して使用することが提案されている(化学工学会第31
回秋季大会研究発表講演要旨集,第2分冊,第189
頁,1998年,社団法人化学工学会発行)。しかし、
この脱硝触媒は、水蒸気雰囲気下での触媒効果が未だ不
十分である。従って、上記従来の触媒またはマンガン酸
化物は、低温での触媒効果が満足でないかまたは確認さ
れていないこと、および脱硝反応工程において水蒸気が
介在すると触媒としての作用効果が著しく低下するが、
従来のマンガン酸化物は、このような作用効果の低下を
防止できないという課題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の白金
−ロジウム系触媒やバナジウム系触媒に比べて著しく低
温度において、また、上記従来の二酸化マンガン触媒よ
りも一層低温において、窒素酸化物を含むガスを効果的
に脱硝処理しうると共に、触媒寿命の長い新規な低温脱
硝触媒を提供することを目的とするものである。また、
本発明の他の目的は、排ガス等の窒素酸化物を脱硝する
際に、水蒸気が雰囲気中に含まれていても脱硝効果が失
われることなく脱硝効果を維持できる脱硝触媒を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低温脱硝
触媒について鋭意研究を重ねた結果、一定のマンガン酸
化物原料を硫酸による処理を施して、特定組成とした改
質マンガン酸化物が、低温脱硝触媒として有効であるこ
とを知見した。また、詳細なメカニズムの解明等は今後
の研究を待たねばならないところではあるが、このよう
な触媒には、酸化マンガン(MnO)に加えて特に一定
量のアルカリ分が含まれていることが触媒機能として有
効に作用していると推測され、これらのことが前記目的
に好適であることを見出した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成したものである。すなわち本発明は、四酸
化三マンガン(Mn3 4)又は三酸化二マンガン(Mn
2 3)を含むマンガン酸化物から酸化マンガン(Mn
O)を部分的に除去して得られる二酸化マンガン(Mn
2)を主体とした改質マンガン酸化物からなる低温脱硝
触媒であって、当該改質マンガン酸化物が、酸化マンガ
ン(MnO)を4〜15重量%、酸化第二鉄(Fe2
3)を2〜10重量%及びアルカリ金属分をNa換算で
0.1〜0.7重量%含むとともに、平均粒径0.5〜
150μm及び嵩比重0.1〜0.7g/mlであるこ
とを特徴とする低温脱硝触媒を提供するものである。な
お、上記改質マンガン酸化物を、顆粒状若しくはペレッ
ト状に成形または担体表面に被覆して低温脱硝触媒とす
ることが好ましい。また、この改質マンガン酸化物の比
表面積(BET値)は、100m2 /g以上であること
が好ましい。さらに、上述の四酸化三マンガン(Mn3
4)又は三酸化二マンガン(Mn23)を含むマンガン
酸化物は、例えばマンガン鉱石又は二酸化マンガン(M
nO 2)を800℃以上の温度で還元焙焼することによっ
て得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の低温脱硝触媒として用い
られる改質マンガン酸化物は、平均粒径が0.5〜15
0μmの範囲にあり、好ましくは比表面積(BET値)
が100m2/g以上、特に150m2 /g以上である
実質上球状体のものが好適である。また、本発明の改質
マンガン酸化物は、二酸化マンガン(MnO2)を主体と
し、さらに酸化マンガン(MnO)を4〜15重量%、
好ましくは8〜12重量%、酸化第二鉄(Fe2 3)を
2〜10重量%、好ましくは4〜8重量%、及びアルカ
リ金属分をNa換算で0.1〜0.7重量%、好ましく
は0.3〜0.5重量%含む弱アルカリ性のものである。特
に、酸化マンガン(MnO)がこれより多くなると触媒
としての酸化力が低下し、また酸化第二鉄(Fe2 3)
が多すぎると相対的に二酸化マンガン(MnO2)含有量
が少なくなり、触媒機能の低下に繋がる。本発明の触媒
である改質マンガン酸化物において、二酸化マンガン
(MnO2)以外の他の成分(すなわち酸化マンガン(M
nO)、酸化第二鉄(Fe2 3))アルカリを含有する
理由、とりわけ酸化マンガン(MnO)とアルカリを含
有する理由は、これらが含まれる場合には低温での触媒
活性が向上し、しかも、水蒸気が反応工程に含まれてい
た場合であっても、触媒機能が低下しないという作用を
有するものと考えられるからである。これらの成分がな
いと、低温、特に100℃以下での触媒活性及び水蒸気
雰囲気下での触媒効果が失われる実験結果となった。従
って、各成分は上記特定量含まれる必要があると思慮さ
れる。このような性状を有する改質マンガン酸化物の製
造方法については特に制限はなく、従来公知の方法(例
えば特開平7−247122号公報など)により、四酸
化三マンガン(Mn3 4)又は三酸化二マンガン(Mn
2 3)を含むマンガン酸化物を酸処理することによっ
て、所望の改質マンガン酸化物を製造することができ
る。以下に、改質マンガン酸化物の製造方法の一例につ
いて説明する。
【0008】まず、マンガン酸化物原料は、四酸化三マ
ンガン(Mn3 4)又は三酸化二マンガン(Mn2 3)
を含むものであれば、市販のものをはじめ様々なものを
用いることができる。例えば、マンガン鉱石又は二酸化
マンガン(MnO2)を800℃以上の温度で還元焙焼す
ることによって得ることができる。また、金属マンガン
若しくはマンガン合金(フェロマンガン)の溶湯を酸化
焙焼・蒸散させて得られた球状微粒子からなるマンガン
酸化物を用いることもできる。特に二酸化マンガン粉末
(平均粒径が0.1〜150μm程度)である微粒子状マ
ンガン酸化物が好ましい。次に、このようにして得られ
たマンガン酸化物を、必要に応じて粉砕して微粒子状の
ものとし、これに酸、特に硫酸などを加えて常温で又は
加温して処理することにより、粒径を維持しつつ、粒子
内部まで存在するMn2+成分(Mn3 4中の酸化マン
ガン(MnO)成分)及び不純物成分などを溶解して除
去すれば、二酸化マンガン(MnO2 )を主成分とした
凹凸表面を有する改質マンガン酸化物を得ることができ
る。なお、この過程においては、所望により酸化第二鉄
(Fe2 3)成分やアルカリ金属分の量を調節する操作
を行うことも有効である。かくして得られる改質マンガ
ン酸化物は、酸化マンガン(MnO)、酸化第二鉄(F
2 3)及びアルカリ金属分を上述の如き割合で含むと
ともに、平均粒径が0.5〜150μm、好ましくは1
〜20μmであり、また嵩比重が0.1〜0.7g/m
l、好ましくは0.3〜0.5g/mlである。またこの改
質マンガン酸化物の比表面積(BET値)は好ましくは
100m2 /g以上、特に好ましくは150m2 /g以
上である。
【0009】本発明においては、このようにして得られ
た粉末状の改質マンガン酸化物を低温脱硝触媒として用
いるが、この改質マンガン酸化物をそのまま用いてもよ
く、また、顆粒状,球状,ペレット状,ハニカム状など
に成形して用いてもよい。さらに、この改質マンガン酸
化物を適当な担体に担持させて、担体表面を被覆して、
粉末状,粒状,球状,ペレット状,ハニカム状などの形
態で用いることもできる。この際用いられる担体として
は、例えばアルミナ,シリカ,シリカアルミナ,チタニ
ア,活性炭,ジルコニア,ゼオライト,ガラスなどが挙
げられる。ここで改質マンガン酸化物の担持量は、特に
制限はないが、好ましくは担体に対して0.1〜10重
量%である。本発明の低温脱硝触媒を用いて、脱硝処理
する方法としては、本発明の触媒に、窒素酸化物を含む
被処理ガスを還元剤の存在下に接触させる方法を挙げる
ことができる。この際、還元剤としては、公知のもの、
例えばアンモニア,水素,炭化水素化合物などを用いる
ことができるが、これらの中でアンモニアが好適であ
る。
【0010】還元剤としてアンモニアを用いる場合、窒
素酸化物は、下記の反応式で示すように無害な窒素と水
蒸気に分解される。 4NO+4NH3 +O2 →4N2 +6H2 O ・・・(I) 6NO2 +8NH3 →7N2 +12H2 O ・・・(II) 上記還元剤の量は、窒素酸化物を還元、分解するのに必
要な化学量論的な量又はそれ以上の範囲、具体的には窒
素酸化物に対して、通常1〜5倍当量、好ましくは1〜
2倍当量の範囲で選定される。窒素酸化物を含む被処理
ガスの組成は、排気ガスなどの組成のままでよいが一般
的には、窒素酸化物10〜500ppm、好ましくは2
0〜300ppm、酸素3容量%以上、好ましくは5〜
20容量%及び水蒸気50容量%以下、好ましくは0.5
〜10容量%を含む組成のものが用いられる。また、触
媒に接触させる際の温度としては特に制限はないが、1
00〜150℃の範囲で選定される。
【0011】脱硝処理方法としては特に制限はなく、公
知の方法に従えばよい。例えば本発明の低温脱硝触媒を
カラムに充填し、これに窒素酸化物を含む被処理ガスと
還元剤との混合ガスを導入する方法を用いることができ
る。触媒充填塔の型式については特に制限はなく、固定
床,流動床,ハニカム回転式など、公知の型式の触媒充
填塔を使用することができる。また、被処理ガスと還元
剤との混合ガスの流速については特に制限はないが、空
間速度として100〜1000hr-1程度で充分であ
り、また処理圧力は、通常常圧である。脱硝触媒とし
て、前記改質マンガン酸化物を用い、窒素酸化物を含む
被処理ガスの脱硝処理を行うことにより、標準の二酸化
マンガン又は電解二酸化マンガンを用いて脱硝処理を行
う場合に比べて、100〜150℃の低温での処理にお
いて、優れた脱硝効果を発揮する上、触媒寿命も長くな
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 (1)改質マンガン酸化物の製造 容器内に収容した四酸化三マンガン(Mn3 4)650
kgに、濃度71重量%の硫酸718リットルを常温常
圧下で徐々に添加し、攪拌しながら反応させ、反応開始
より2時間は常温、それ以降は蒸気を吹き込んで昇温さ
せて70±5℃でさらに5時間反応させた。反応終了
後、攪拌を停止させて12時間程度静置し、その後ろ過
を行い、このろ過後の不溶物に対してアルカリ溶液で中
和し、ろ過、水洗後、120℃で乾燥することにより、
平均粒径約2μm、比表面積(BET値)163m2
g、嵩比重0.46g/ml及び真比重3.90g/m
lの改質マンガン酸化物粉末を得た。この改質マンガン
酸化物粉末は、電子顕微鏡写真により、凹凸表面をもつ
多孔質体であることが確認され、また、その組成は、M
nO2 81.83重量%、MnO6.54%、Fe2 3
4.53重量%、H2 O1.96重量%、アルカリ分
(Na換算)0.41重量%であった。
【0013】(2)脱硝処理 径6mmのカラムに上記(1)で得た改質マンガン酸化
物粉末0.10gを充填したのち、この触媒塔に、NO2
00ppm,NH3 200ppm,O2 15容量%及び
ヘリウム残部を含有する混合ガスを、100ミリリット
ル/分の速度で供給し、運転時間3時間後の各温度にお
ける脱硝率を求めた。その結果を第1表に示す。また、
100℃で20時間反応させ、脱硝率の経時変化を求め
た。その結果を第2表に示す。また、別にNO100p
pm,NH3 100ppm,O2 15容量%及び水蒸気
1.5%を含ませた混合ガスを200ミリリットル/分の
速度で供給し、運転時間3時間後の各温度に於ける脱硝
率を求めた。結果を第3表に示す。 比較例1 平均粒径約14μm、比表面積(BET値)33m2
g及び嵩比重1.55g/mlの電解二酸化マンガン粉
末を用い、実施例1と同様にして脱硝処理を行い、各温
度における脱硝率を求めると共に、脱硝率の経時変化を
求めた。それぞれの結果を第1表及び第2表に示す。ま
た、別にNO100ppm,NH3 100ppm,O2
15容量%及び水蒸気1.5%を含ませた混合ガスを用意
し、実施例1と同様にして各温度に於ける脱硝率を求め
た。結果を第3表に示す。 比較例2 平均粒径約2.6μm、比表面積(BET値)55m2
g及び嵩比重1.46g/mlの標準の二酸化マンガン
粉末を用い、実施例1と同様にして脱硝処理を行い、各
温度における脱硝率を求めると共に、脱硝率の経時変化
を求めた。それぞれの結果を第1表及び第2表に示す。
また、別にNO100ppm,NH3 100ppm,O
2 15容量%及び水蒸気1.5%を含ませた混合ガスを用
意し、実施例1と同様にして各温度に於ける脱硝率を求
めた。結果を第3表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】〔注〕 1)運転時間3時間後のデータ 2)触媒量:0.1g 3)流量:100ミリリットル/分
【0016】
【表2】
【0017】〔注〕 1)触媒量:0.1g 2)反応温度:100℃ 3)流量:100ミリリットル/分
【0018】
【表3】
【0019】第1表及び第2表から分かるように、本発
明の改質マンガン酸化物からなる脱硝触媒は、電解二酸
化マンガンや標準の二酸化マンガンからなる触媒に比べ
て、特に反応温度が100〜125℃の低温において脱
硝性能に優れている上、経時による触媒活性低下も小さ
い。また、第3表から分かるように、水蒸気を含む混合
ガスでは、著しく脱硝率に差がみとめられた。 実施例2 実施例1で用いた同じ触媒塔に、NO100ppm,N
3 100ppm,O 2 15容量%及びヘリウム残部を
含有する混合ガスを、200ミリリットル/分の速度で
供給し、100℃で脱硝処理を行い、運転時間2時間後
における流量(ミリリットル/g・分)と脱硝率との関
係を求めた。結果を第4表に示す。 比較例3 実施例2において、改質マンガン酸化物粉末の代わり
に、比較例1で用いたものと同じ電解二酸化マンガン粉
末を用いた以外は、実施例2と同様にして脱硝処理を行
い、運転時間2時間後における流量と脱硝率との関係を
求めた。結果を第4表に示す。
【0020】
【表4】
【0021】〔注〕 (1)運転時間2時間後のデータ (2)触媒量:0.1g (3)反応温度:100℃
【0022】実施例3 実施例1で用いた同じ触媒塔に、NO100ppm,N
3 100ppm,水蒸気1.5容量%及びヘリウム残部
を含有する混合ガスを、200ミリリットル/分の速度
で供給し、100℃で脱硝処理を行い、脱硝率の経時変
化を求めた。結果を第5表に示す。 比較例4 実施例3において、改質マンガン酸化物粉末の代わり
に、比較例1で用いたものと同じ電解二酸化マンガン粉
末を用いた以外は、実施例3と同様にして脱硝処理を行
い、脱硝率の経時変化を求めた。結果を第5表に示す。 比較例5 実施例3において、改質マンガン酸化物粉末の代わり
に、比較例2で用いたものと同じ標準の二酸化マンガン
粉末を用いた以外は、実施例3と同様にして脱硝処理を
行い、脱硝率の経時変化を求めた。結果を第5表に示
す。
【0023】
【表5】
【0024】〔注〕 1)触媒量:0.1g 2)反応温度:100℃ 3)流量:200ミリリットル/分
【0025】
【発明の効果】本発明の低温脱硝触媒は、改質マンガン
酸化物からなるものであって、従来のバナジウム系触媒
に比べて著しく低い温度において、また標準の二酸化マ
ンガンや電解二酸化マンガン触媒よりも一層低温におい
て、窒素酸化物を含むガスを効果的に脱硝処理すること
ができる上、触媒寿命も長い。また、水蒸気雰囲気であ
っても本発明の低温脱硝触媒は、例えば火力発電や都市
ゴミ流動溶融装置などから排出される様々な燃焼排ガス
の脱硝処理に適用でき、また、ジーゼル車を始めとする
自動車の排ガス浄化触媒などとしても使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦田 義幸 千葉県印旛郡白井町南山3−2−5 (72)発明者 佐竹 幸治 富山県高岡市戸出放寺66 (72)発明者 鈴木 邦輝 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩間町1−7− 7 Fターム(参考) 4D048 AA06 BA28X BA28Y BA36X BA36Y BA41X BA41Y BB01 BB17 4G069 AA08 AA12 BB04A BB04B BB04C BC02A BC02B BC62A BC62B BC62C BC66A BC66B BC66C CA13 EA02X EA02Y EA08 EB10 EB18X EB18Y EC03X EC03Y EC21X EC21Y FB30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四酸化三マンガン(Mn3 4)又は三酸
    化二マンガン(Mn 2 3)を含むマンガン酸化物から酸
    化マンガン(MnO)を部分的に除去して得られる二酸
    化マンガン(MnO2)を主体とした改質マンガン酸化物
    からなる低温脱硝触媒であって、当該改質マンガン酸化
    物が、酸化マンガン(MnO)を4〜15重量%、酸化
    第二鉄(Fe2 3)を2〜10重量%及びアルカリ金属
    分をNa換算で0.1〜0.7重量%含むとともに、平
    均粒径0.5〜150μm及び嵩比重0.1〜0.7g
    /mlであることを特徴とする低温脱硝触媒。
  2. 【請求項2】 改質マンガン酸化物を、顆粒状若しくは
    ペレット状に成形または担体表面に被覆したことを特徴
    とする請求項1に記載の低温脱硝触媒。
  3. 【請求項3】 改質マンガン酸化物の比表面積(BET
    値)が、100m2/g以上であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の低温脱硝触媒。
  4. 【請求項4】 四酸化三マンガン(Mn3 4)又は三酸
    化二マンガン(Mn 2 3)を含むマンガン酸化物が、マ
    ンガン鉱石又は二酸化マンガン(MnO2)を800℃以
    上の温度で還元焙焼して得られるものである請求項1に
    記載の低温脱硝触媒。
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