JP2001128788A - 椅子用基板 - Google Patents

椅子用基板

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JP2001128788A JP31839899A JP31839899A JP2001128788A JP 2001128788 A JP2001128788 A JP 2001128788A JP 31839899 A JP31839899 A JP 31839899A JP 31839899 A JP31839899 A JP 31839899A JP 2001128788 A JP2001128788 A JP 2001128788A
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浩 益永
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諭司 長光
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将人 角道
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着座者が背凭れ部に凭れたとき、背中の形状
に対応して屈撓および伸縮し、快適な着座感が得られる
椅子用基板を提供する。 【解決手段】 椅子の背凭れ部24に使用される平面視
が前方に凹状円弧形の基板1において、この基板1を上
部シェル5と下部シェル8に分割し、両シェルを、その
対向端部の左右側部において、屈撓可能に連結するとと
もに、前記左右側部間の中間部分において、両シェルを
上下方向に伸縮可能に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子用基板に係
り、特に背凭れ部用に適し、着座者の背中の形状に対応
して変化適合するようにした椅子用基板に関する。しか
し、背凭れ部用のみに限定されるものではなく、座部や
ベッド等にも適用することができる。
【0002】
【従来の技術】椅子の背凭れ部用の基板の例が、特開平
11−75989号公報中に記載されている。
【0003】椅子の背凭れ部用の基板は、着座者の身体
に合せて平面視で円弧形に湾曲した支持面を形成してい
ることが望ましいが、前記公報記載の従来技術では、そ
の明細書に記載の効果を奏する反面、背凭れ部上部と下
部を、その両側部の折れ曲り部によりくの字形に屈撓す
ると、中央部の開き幅が大きくなり、中央部に取り付け
られた帯状の支持部材により、クッション体の一部が着
座者の背中に強く押しつけられることがあり、着座者に
違和感を生じることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、湾曲してい
る椅子用基板を、その湾曲方向に直角に湾曲させること
ができるようにし、もって着座者が、リクライニングな
どにより、背凭れ部等に凭れた時、椅子用基板が好まし
い状態で屈撓し、もって、着座者の背中等を圧迫するこ
となく、違和感を生じさせず、着座者の体型に合わせ
て、より身体にフィットでき、快適な着座感を得ること
ができる椅子用基板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (1) 椅子の背凭れ部等に使用される椅子用基板であっ
て、この基板を、第1シェルと第2シェルに分割し、両
シェルを、その対向端部の左右側部において、屈撓可能
に連結するとともに、前記左右側部間の中間部分におい
て、伸縮可能に連結する。
【0006】(2) 上記(1)項において、第1、第2の
シェル間に、適数の中間部シェルを設け、これら隣接す
るシェルの対向端部の左右側部および中間部分を連結す
る。
【0007】(3) 上記(1)または(2)項において、隣
接するシェルの対向端部の左右側部および中間部分を、
弾性作用により屈撓および伸縮可能な手段により連結す
る。
【0008】(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおい
て、隣接するシェルの対向端部の左右側部および中間部
分を、前記基板の表裏の一方へ突出する側面視がほぼU
字状の湾曲連結部により連結する。
【0009】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおい
て、シェルが、左右側部間の中間部分において、打抜網
目状に形成された金属製または合成樹脂製のシェルであ
って、前記中間部分における隣接するシェルを、対向す
る上下の網線間で、連結する。
【0010】(6) 上記(1)または(2)項において、隣
接するシェルの左右側部間の中間部分における連結を、
一方のシェルに、上下方向に貫通する係合孔を穿設し、
他方のシェルに、前記係合孔に挿通させるフック杆を形
成し、係合孔に挿通したフック杆の移動範囲で伸縮可能
に連結する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を、背凭れ部に適用した実
施の形態を、図面を参照して説明する。図1は椅子用基
板の正面図、図2は側面図、図3は上端面図、図4は図
1におけるA−A線矢視図である。
【0012】椅子用基板(1)は、金属製または合成樹脂
製のシェル(深絞りによる薄板構造物)からなり、図示す
るように、左右側部間の中間部分には打抜網目(2)が形
成され、正面視において、前方に凹状円弧形に形成さ
れ、かつ、側面視において、腰部が前方へ突出し、背中
央は後方へやや傾斜している。
【0013】この椅子用基板(1)は、椅子の支持杆(21)
に、下部取付部(3)および上部取付部(4)によって取付
けられる。
【0014】椅子用基板(1)は、第1シェルである上部
シェル(5)と、上下の中間部シェル(6)(7)と、第2シ
ェルである下部シェル(8)を連設してなり、上下に隣接
するシェル同士の対向端部の左右側部は可撓的に、同じ
く中間部分同士は伸縮可能に連結されている。
【0015】左右側部の連結部(9)は、図4、図5に示
すように、打抜網目(2)部の左右外側において、椅子用
基板(1)の表面へ突出する側面視が前向U字状の薄肉の
もので、上下のシェエル(5)(6)と一体的に形成され、
この部分で、屈撓可能である。
【0016】中間部、すなわち打抜網目(2)部分におけ
る連結部(10)は、対向する上下の網線同士を結合する縦
長の薄肉の複数の連結片からなっており、伸長可能であ
る。この連結片も、図7に示すように、椅子用基板(1)
の表面へ突出する側面視が前向U字状のものであ。
【0017】図8は、図7における左方から着座者の背
中により加圧されたときの状態を示す縦断側面図であ
り、U字状の湾曲連結部が拡開することによって、上下
方向の伸縮が可能となっている。
【0018】前記打抜網目(2)部分における連結部(10)
の前端は、図4に示すように、同一直線上に並ぶように
設定されている。そのため、同一線上において、無理な
く屈撓することができる。
【0019】各連結部(9)(10)の弾性度は、肉厚の調
整、あるいは形状の選定によって変化させて設定するこ
とができる。
【0020】図9〜図11は、前記連結部(9)(10)の拡
開度を大きくさせるための形状を例示するもので、それ
ぞれ、膨出状、折り込み状、尖頭状としてある。しかし
この形状は、これらに限定されるものではない。
【0021】打抜網目(2)部分における連結部(10)の形
態は、対向する上下の網線同士を単に結合するような、
例えば非伸縮性の短尺な帯状物の連結片であってもよ
い。この場合、着座者の背中により加圧されたときの上
下方向の伸縮は、網目が上下方向に拡寸または縮寸する
ことによってなされる。なお、連結片に伸縮可能な素材
を用いれば、伸縮は一層、容易となる。
【0022】図12は、上下のシェル(5)(8)の左右側
部間の中間部分における連結部(10)の別の形態を示す側
面図である。この連結部(10)は、上下に分離されてお
り、一方には、上下に貫通した係合孔(10a)が形成さ
れ、他方には、上下に長いフック杆(10b)が形成されて
いる。フック杆(10b)の下端鈎部を係合孔(10a)に挿通さ
せることによって、フック杆(10b)が上下方向に移動し
得る範囲で上下に伸縮可能となる。
【0023】図13は、椅子用基板(1)を装着した椅子
(11)に、着座者が普通に着座した状態を示している。な
お椅子(11)におけるキャスタ(12)付きのベース脚(13)に
立設された脚柱(14)の上部に、支基(15)が前方へ向けて
突設されている。
【0024】支基(15)の先端側縁部には、前後に長いス
ライド孔(16)が設けられ、このスライド孔(16)に挿通し
た支点軸(17)をもって、座シート(18)を支持する揺動ス
タンド(19)の先端下部が枢着されている。
【0025】前記支基(15)の後端側縁部には、支軸(20)
をもって支持杆(21)の基端部が枢着されている。支持杆
(21)の後端部には、図示のように、上向カム片(22)が固
着され、カム片(22)の上部は、前記揺動スタンド(19)の
基端部を可動的に支持している。
【0026】前記支持杆(21)の上部前面には、椅子用基
板(1)が、取付部(3)(4)を図示しない係止部へ係止す
ることにより装着されている。(23)は、椅子用基板(1)
の前面に張設されたクッション体である。
【0027】上記の構成において、図14に示すよう
に、着座者が背凭れ部(24)を背で押すと、支持杆(21)の
上部が、後方へ一定の弾性力を保持して傾倒し、これに
連動して、支持杆(21)の基端部における上向カム片(22)
の上端部も後方へ傾倒する。そのため、揺動スタンド(1
9)の後部が下降傾斜し、かつ揺動スタンド(19)は、後傾
したスライド孔(16)の後方へスライドする支点ピン(17)
とともに、後方へ移動する。
【0028】着座者の背中による圧迫によって、椅子用
基板(1)の連結部(9)(10)は、図6、図8に示すよう
に、後方へ向いて屈曲する。この屈曲部は、図1におけ
る上下の複数の連結部(9)(10)にかかる圧力によって、
それぞれの部分で圧力に適合した屈撓をするので、身体
に最もよくフィットさせることができる。
【0029】本発明は、前記形態に限定されるものでは
なく、目的に沿って適宜設計変更をすることができる。
【0030】椅子用基板(1)は、一般には合成樹脂で成
形され、連結部を含めて全体を合成樹脂で一体成形する
ことが好ましいが、その他、例えば椅子用基板(1)のう
ち左右側部間の中間部における連結部(10)以外を合成樹
脂で成形し、椅子用基板(1)の左右側部間の中間部にお
ける連結部(10)は、金属による別部材として、埋め込み
式、あるいは後加工により装着させてもよい。
【0031】第1シェルと第2シェルを、それらの左右
方向の中間部もしくは左右端部のみにおいて、連結部を
もって連結することもある。
【0032】
【発明の効果】上記のように構成された本発明は、次の
ような効果を奏することができる。
【0033】請求項1に記載の発明によれば、着座者が
背凭れ部に凭れたとき、椅子用基板は容易に屈撓するこ
とができ、かつこの状態になったとき、左右側部間の中
間部分が、伸縮可能に連結されているため、着座者の背
中等を圧迫することがなく、快適な着座感を得ることが
できる。
【0034】請求項2に記載の発明によれば、椅子用基
板が複数の箇所で、並列状に連結されているため、背丈
の異なる着座者が背凭れ部等に凭れても、背丈に応じた
箇所の単数または複数の連結部が、屈撓および伸縮し、
着座者の身体に適合した滑らかな曲面が得られ、快適な
着座感が得られる。
【0035】請求項3に記載の発明によれば、弾性作用
により屈撓および伸縮されるため、屈撓および伸縮の程
度が大きくなるほど耐負荷性も大きくなるという効果が
得られる。
【0036】請求項4に記載の発明によれば、U字状湾
曲連結部の開口部の開度変化によって、連続的で滑らか
な屈撓および伸縮作用が得られる。
【0037】請求項5に記載の発明によれば、打抜網目
の弾性変形によって、連続的で滑らかな屈撓および伸縮
作用が得られる。
【0038】請求項6に記載の発明によれば、フック杆
の長さを設計時に調節することにより、係合孔に対する
フック杆の移動範囲を容易に伸縮することができ、伸縮
長さを大きくして、椅子用基板の全体の伸縮長さを大き
く設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子用基板の正面図である。
【図2】椅子用基板の側面図である。
【図3】椅子用基板の上端平面図である。
【図4】図1におけるA−A線断面図である。
【図5】図1におけるB−B線断面図である。
【図6】連結部の屈曲状態を示す側面図である。
【図7】図1におけるC−C線断面図である。
【図8】連結部の屈曲状態を示す側面図である。
【図9】連結部の他の形態を示す側面図である。
【図10】連結部の他の形態を示す側面図である。
【図11】連結部の他の形態を示す側面図である。
【図12】分離式の連結部の側面図である。
【図13】椅子の側面図である。
【図14】背凭れ部が屈曲した椅子の側面図である。
【符号の説明】
(1)椅子用基板 (2)打抜網目 (3)下部取付部 (4)上部取付部 (5)上部シェル (6)(7)中間部シェル (8)下部シェル (9)(10)連結部 (9a)係合孔 (9b)フック杆 (11)椅子 (12)キャスタ (13)ベース脚 (14)脚柱 (15)支基 (16)スライド孔 (17)支点軸 (18)座シート (19)揺動スタンド (20)支軸 (21)支持杆 (22)上向カム片 (23)クッション体 (24)背凭れ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角道 将人 横浜市西区北幸二丁目7番18号 株式会社 岡村製作所内 Fターム(参考) 3B084 HA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子の背凭れ部等に使用される椅子用基
    板であって、この基板を、第1シェルと第2シェルに分
    割し、両シェルを、その対向端部の左右側部において、
    屈撓可能に連結するとともに、前記左右側部間の中間部
    分において、伸縮可能に連結したことを特徴とする椅子
    用基板。
  2. 【請求項2】 第1、第2のシェル間に、適数の中間部
    シェルを設け、これら隣接するシェルの対向端部の左右
    側部および中間部分を連結したことを特徴とする請求項
    1に記載の椅子用基板。
  3. 【請求項3】 隣接するシェルの対向端部の左右側部お
    よび中間部分を、弾性作用により屈撓および伸縮可能な
    手段により連結したことを特徴とする請求項1または2
    に記載の椅子用基板。
  4. 【請求項4】 隣接するシェルの対向端部の左右側部お
    よび中間部分を、前記基板の表裏の一方へ突出する側面
    視がほぼU字状の湾曲連結部により連結したことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の椅子用基板。
  5. 【請求項5】 シェルが、左右側部間の中間部分におい
    て、打抜網目状に形成された金属製または合成樹脂製の
    シェルであって、前記中間部分における隣接するシェル
    を、対向する上下の網線間で、連結したことを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の椅子用基板。
  6. 【請求項6】 隣接するシェルの左右側部間の中間部分
    における連結を、一方のシェルに、上下方向に貫通する
    係合孔を穿設し、他方のシェルに、前記係合孔に挿通さ
    せるフック杆を形成し、係合孔に挿通したフック杆の移
    動範囲で伸縮可能に連結したことを特徴とする請求項1
    または2に記載の椅子用基板。
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