JP2001126106A - コイン識別装置 - Google Patents

コイン識別装置

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JP2001126106A
JP2001126106A JP32462499A JP32462499A JP2001126106A JP 2001126106 A JP2001126106 A JP 2001126106A JP 32462499 A JP32462499 A JP 32462499A JP 32462499 A JP32462499 A JP 32462499A JP 2001126106 A JP2001126106 A JP 2001126106A
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coin
eddy current
impedance
coil
current coil
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JP32462499A
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J House Larry
ジェイ.ハウス ラリィー
J Davis Richard
ジェイ.デイビス リチャード
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Japan Tobacco Inc
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    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D5/00Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of coins, e.g. for segregating coins which are unacceptable or alien to a currency
    • G07D5/08Testing the magnetic or electric properties
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D5/00Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of coins, e.g. for segregating coins which are unacceptable or alien to a currency
    • G07D5/005Testing the surface pattern, e.g. relief

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Testing Of Coins (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイン表面における打抜模様がなす凹凸情報
に着目して、その種別や真偽を簡易に、精度良く識別す
ることのできるコイン識別装置を提供する。 【解決手段】 コイン表面における打抜模様がなす凹凸
情報を検出し、この凹凸情報がなす打抜模様の特徴を、
コイン表面の全域における凹凸情報の分布を表すヒスト
グラムとして捉える。そしてこのヒストグラムを、予め
求められた正規のコインの凹凸情報の分布を表すヒスト
グラムと比較してコインの種別を識別する。例えば複数
の渦電流コイルを用いてコインに高周波磁界を加えて渦
電流を生起し、コインに生じた渦電流に起因して変化す
る各渦電流コイルのインピーダンスを凹凸情報として捉
え、横軸をインピーダンス、縦軸を渦電流コイル数とす
るヒストグラムとして求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイン表面の打抜
模様がなす凹凸情報から該コインの種別や真偽を、簡単
な処理により精度良く判定することのできるコイン識別
装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】自動販売機や自動金銭処理機(A
TM)等には、投入金額を計算する上での前処理装置と
して、コインの種別やその真偽を判定するコイン識別装
置が組み込まれる。この種のコイン識別装置は、専ら、
コインの外径やその厚み、重さを計測し、予め求められ
ている正規のコイン(取り扱い対象とする複数種のコイ
ン)の外径、厚み、および重さとそれぞれ比較すること
でコインの種別とその真偽を判定し、また偽貨について
はリジェクトするように構成されている。
【0003】しかし数多くのコインの中には、取り扱い
対象とする正規のコインの特徴(外径、厚み、重さ等)
に似た取り扱い対象外のコイン、例えば他国のコインが
あり、これを誤認識する虞がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこでコイン表面にお
ける打抜模様がなす凹凸情報を画像として検出し、この
画像の特徴を認識処理してその種別を識別することが試
みられている。しかしコイン表面に付着した埃や汚れが
原因となって、コイン表面の打抜模様の特徴自体を精度
良く検出することが困難な場合がある。更にはコイン表
面の打抜模様がなす画像の特徴(模様パターン)を、取
り扱い対象とする正規のコインの打抜模様によって示さ
れる画像の特徴(模様パターン)と比較する場合、例え
ば処理対象画像を回転処理した上でマッチング処理した
り、適宜、フーリエ変換を施す等の処理が必要となる。
これ故、コインの識別に要する処理が複雑であり、多大
な処理時間を要すると言う不具合がある。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、コイン表面における打抜模様が
なす凹凸情報に着目して、その種別や真偽を簡易に、し
かも精度良く識別することのできるコイン識別装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係るコイン識別装置は、コイン表面の打抜
模様の特徴を示す凹凸情報に着目し、コイン表面の全体
における凹凸情報の頻度分布を示すヒストグラムとして
コイン表面の打抜模様の特徴を表すことで、その特徴を
的確に捉えてコインの種別やその真偽を簡易に、しかも
高精度に識別することを特徴としている。特に凹凸情報
によって示されるコイン表面の打抜模様(画像情報)
を、方向付けや回転処理する等の複雑な処理を行うこと
なく、コインの種別を識別することを特徴としている。
【0007】本発明の1つの態様によれば、コイン表面
における打抜模様の凹凸情報を求めるセンサは、コイン
の全域に亘って局所的に高周波電磁界をそれぞれ加えて
渦電流を生起する複数の渦電流コイルと、コインに生じ
る渦電流に起因して変化する前記各渦電流コイルのイン
ピーダンスを検出するインピーダンス計測手段として実
現される。そして検出されたインピーダンスを凹凸情報
として、該インピーダンスのコイン表面の全域における
分布を、横軸をインピーダンス、縦軸を渦電流コイル数
とするヒストグラムとして求めることで、その特徴を表
すものとしている。
【0008】この際、複数の渦電流コイルを、平面上に
格子状に配列(マトリックス配列)されてコイルアレイ
として実現し、このコイルアレイをコイン表面に対向し
て配置することが望ましい。また本発明の別の態様によ
れば、コイン表面における打抜模様の凹凸情報を求める
センサは、コイン表面を拡散照明する光源と、この光源
からの照明光のコイン表面による反射光を検出する複数
の光センサとして実現される。そして複数の光センサに
より求められた反射光強度を凹凸情報とし、該反射光強
度のコイン表面の全域における分布を、横軸を反射光強
度、縦軸を光センサ数とするヒストグラムとして求め
る。
【0009】更に本発明の別の態様によれば、上記セン
サは、コイン表面を照明する光源と、この光源により照
明されたコイン表面の像を撮像するイメージセンサとし
て実現される。そしてイメージセンサにより求められた
画像信号中の輝度信号を凹凸情報とし、輝度信号のコイ
ン表面の全域における分布を、横軸を輝度信号、縦軸を
画素数とするヒストグラムとして求める。
【0010】また本発明の好ましい態様は、コインに低
周波電磁界を加えて渦電流を生起する渦電流コイルと、
コインに生じる渦電流に起因して変化する前記渦電流コ
イルのインピーダンスを検出するインピーダンス計測手
段と、検出された該渦電流コイルのインピーダンスと、
予め求められている正規のコインのインピーダンスとを
比較して該コインの材質を判定する材質判定手段とを更
に備える。このような材質判定手段を備えることで、コ
インの識別精度を更に高めることを特徴としている。
【0011】更に本発明の好ましい態様は、複数の渦電
流コイルを高周波駆動したときの各渦電流コイルのイン
ピーダンスからコインの直径を計測するコイン径計測手
段や、上記各渦電流コイルのインピーダンスからコイン
の厚みを計測するコイン厚計測手段を備える。このよう
なコイン径計測手段やコイン厚計測手段を備えること
で、その識別精度を更に高めることを特徴としている。
【0012】また本発明の好ましい態様は、コインに低
周波電磁界を加えて渦電流を生起する渦電流コイルを、
コインに高周波電磁界を加えて渦電流を生起する複数の
渦電流コイル中の特定の渦電流コイルとして兼用し、こ
れらの渦電流コイルを高周波駆動に代えて選択的に低周
波駆動してコインの材質判定の為のインピーダンス計測
に用いるようにすれば良い。或いは高周波駆動される複
数の渦電流コイルからなるコイルアレイと、低周波駆動
される大径の渦電流コイルとを用いて、コインに電磁界
を加えて、そのインピーダンスを計測するようにしても
良い。
【0013】この態様によれば、渦電流コイルを用いた
インピーダンス計測だけで、コイン表面の打抜模様の凹
凸情報から、コインの材質、更にはコインの径や厚みま
でも検出することができるので、構成の簡素化を図りな
がら高精度なコイン識別を実行することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について、コイン表面の打抜模様がなす凹凸情報
を複数の渦電流コイルを用いて検出するように構成した
コイン識別装置を例に説明する。図1(a)はこの実施形
態に係るコイン識別装置に組み込まれるコイルアレイ1
の概略構成を示している。このコイルアレイ1は、複数
(m×n個)の渦電流コイル2を平面上にm行×n列の
方形状の格子配列(マトリックス配列)をなして構成さ
れる。具体的にはコイルアレイ1は、取り扱い対象とす
るコインの外径より大きい、例えば30mm×50mm
程度の大きさの所定の絶縁基板3上に、図2に示すよう
な外径2mm〜5mm程度の渦巻き状の平面コイルを渦
電流コイル2として、複数個の平面コイル(渦電流コイ
ル2)を所定の配列ピッチPx,Py(例えば6mm程
度)で形成したプリント回路基板として実現される。
【0015】これらの各渦電流コイル2の一対のリード
端子2a,2bは、行および列毎にそれぞれ共通接続さ
れてコイルアレイ1における行選択用のリード端子4a
および列選択用のリード端子4bとして導出される。こ
れらの行選択用のリード端子4aの1つを指定し、同時
に列選択用のリード端子4bの1つを指定して、これら
のリード端子4a,4b間を通電することで、コイルア
レイ1中の1つの渦電流コイル2が択一的に指定されて
駆動される。
【0016】尚、コイルアレイ1を構成する複数の渦電
流コイル2は、後述するようにコインに対して局部的に
高周波磁界を印加する為に用いられる。またマトリック
ス配列された複数の渦電流コイル2中の特定の渦電流コ
イル2、例えば略中央部に配列された4つの渦電流コイ
ル2xは、コインに対して低周波磁界を印加する為にも
用いられる。
【0017】これらの渦電流コイル2(2x)は、所定
の周波数の交流電流により通電駆動されて磁界(高周波
磁界または低周波磁界)を発生し、この磁界(交流磁
界)をコインに局部的に印加することで該コインにその
材質や厚み等に応じた渦電流を生起する役割を担う。そ
してコインに生じた渦電流が、後述するように渦電流コ
イル2(2x)に作用して(影響を及ぼして)該渦電流
コイル2(2x)のインピーダンスに変化をもたらすこ
とを利用して、渦電流コイル2(2x)はそのインピー
ダンスの変化をコインの特徴として検出する為のセンサ
部として機能する役割を担う。
【0018】このような複数の渦電流コイル2を備えた
コイルアレイ1は、図3〜図5にコイン識別装置におけ
るセンシング部の概略構成を示すように、コイン10の
通路を形成するガイド11に沿って配置される。ちなみ
に図3はセンシング部の一部を破断してその内部構造を
示した正面図、図4はセンシング部を上方から見た平面
図、図5はセンシング部をコイン10の移動方向から見
た側面図である。
【0019】即ち、センシング部は、コイン10の通路
を形成するガイド11を挟んで2つのコイルアレイ1を
平行に設けて構成される。これらのコイルアレイ1は、
その渦電流コイル2の配列面を、ガイド11に導かれて
転動しながら移動するコイン10の表裏面にそれぞれ平
行に対峙するように配置される。特にコイルアレイ1
は、コイン10の凹凸状の打抜模様が形成された表裏面
にそれぞれ微小な間隙を隔てて近接配置され、渦電流コ
イル2の発生磁界がコイル10に十分強く作用し、また
コイン10に生じた渦電流の影響が当該渦電流コイル2
に十分強く作用するように設定される。
【0020】尚、ここではコイン10を転動させながら
移動させる通路にセンシング部を設ける例について示し
ているが、コイン10を横滑りさせながら移動させる通
路や、コイン10の落下通路にセンシング部を設けるこ
とも可能である。またコイルアレイ1における渦電流コ
イル2の形成面を保護膜で覆い、このコイルアレイ1自
体をコインの通路を形成するガイド11の一部として用
いることも勿論可能である。
【0021】ところでコイン10に対して低周波磁界を
印加する為の渦電流コイルを、コイルアレイ1をなして
設けられて高周波駆動される複数の渦電流コイル2とは
別に、例えば図1(b)に示すようにコイルアレイ1に並
べて設けた専用の渦電流コイル2yとして実現すること
も可能である。また或いは低周波磁界を印加する為の渦
電流コイルを、コイルアレイ1に重ねて設けた専用の渦
電流コイル2yとして実現することも可能である。この
場合、低周波駆動用の渦電流コイル2yとしては、コイ
ン10の径程度の大径のものとすることが好ましい。ま
た図6(a)(b)にそれぞれ示すように、これらの渦電流
コイル2,2x,2yをそれぞれコイン10に対峙するよ
うに、その通路に沿って配置すれば良い。
【0022】さて上述したコイルアレイ1の各渦電流コ
イル2を駆動してコイン10の特徴を検出して該コイン
10の種別を識別するコイン識別装置は、概略的には図
7に示すように構成される。このコイン識別装置は、マ
イクロプロセッサ21の制御の下でコントローラ22を
作動させ、以下に説明するようにコイルアレイ1の各渦
電流コイル2を駆動し、コイン10の特徴を該コイン1
0によって変化する各渦電流コイル2のインピーダンス
として検出する。そして検出した各渦電流コイル2のイ
ンピーダンスに従って、特にインピーダンスの分布によ
り示されるコイン10の表面の凹凸情報(打抜模様の特
徴)に従ってコイン10の種別やその真偽を判定するよ
うに構成される。
【0023】即ち、コントローラ22はマルチプレクサ
23を駆動してコイルアレイ1の複数の渦電流コイル2
を順に選択しながら、選択した渦電流コイル2に電圧制
御型発振器(VCO)24から出力される所定周波数の
交流電流を加えることで該渦電流コイル2を駆動する。
マルチプレクサ23は、例えばコントローラ22から発
せられる所定周期数のクロック信号CLKに従って、コ
イルアレイ1の列選択用のリード端子4bの1つを順次
巡回的に選択して電圧制御型発振器24の出力(交流電
流)を複数の渦電流コイル2に対して列毎に印加する。
【0024】同時にマルチプレクサ23は、コイルアレ
イ1の行選択用のリード端子4aの1つを選択的に接地
すると共に、上記列選択用のリード端子4bの選択が一
巡する毎に、接地する行選択用のリード端子4aを順次
切り替える。このようなマルチプレクサ23によるコイ
ルアレイ1の行および列の選択動作により、マトリック
ス配列された複数の渦電流コイル2の1つが順に選択さ
れて電圧制御型発振器24により通電駆動される。つま
り複数の渦電流コイル2の通電駆動が、その配列に従っ
て2次元的に走査される。
【0025】またマルチプレクサ23によって選択され
て通電駆動される渦電流コイル2の端子間電圧(振幅ま
たはその位相)は、例えばコイルアレイ1の列選択用の
リード端子4bに選択的に加えられる電圧制御型発振器
24からの出力(交流電圧)として増幅器25を介して
検出される。この増幅器25は、渦電流コイル2のイン
ピーダンスの変化を、該渦電流コイル2を駆動する信号
(電圧制御型発振器24の出力)の振幅または位相の変
化として検出する役割を担う。そして振幅/位相検出器
26は、前記コントローラ22によるマルチプレクサ2
3の動作タイミングに同期して、即ち、渦電流コイル2
の選択動作に同期して増幅器25の出力をサンプリング
し、その振幅や位相を検出してマイクロプロセッサ21
によるデータ収集とその記憶に供する。
【0026】ちなみにコントローラ22は前述したセン
シング部にコイン10が導かれたとき、マイクロプロセ
ッサ21からの指令を受けて、例えば先ずコイルアレイ
1の全ての渦電流コイル2を順に通電駆動するようにマ
ルチプレクサ23の作動を制御する。この際、コントロ
ーラ22は電圧制御型発振器24に対して第1の制御電
圧を印加して、該電圧制御型発振器24を700KHz
以上の周波数、好ましくは1MHz程度の周波数で発振
動作させる。これによって全ての渦電流コイル2が1M
Hz程度の周波数で順次高周波駆動される。
【0027】そして全ての渦電流コイル2の高周波駆動
が終了したときには、コントローラ22は、今度は前述
した特定の渦電流コイル2xだけを順次通電駆動するよ
うにマルチプレクサ23の作動を制御する。そしてこの
とき、コントローラ22は電圧制御型発振器24に対し
て第2の制御電圧を印加して、該電圧制御型発振器24
を100kHz〜700kHz程度の周波数で発振動作
させる。これによって特定の渦電流コイル2xだけが1
00kHz〜700kHz程度の周波数で順次低周波駆
動される。従って電圧制御型発振器24はコントローラ
22と協働して、渦電流コイル2を高周波駆動する高周
波駆動手段、および渦電流コイル2を低周波駆動する低
周波駆動手段として選択的に機能する。
【0028】尚、渦電流コイル2を順に選択しながら高
周波駆動している過程において、前述した特定の渦電流
コイル2xが選択されたとき、これに同期して電圧制御
型発振器24の作動を制御して該渦電流コイル2xを低
周波駆動するようにしても良い。つまり特定の渦電流コ
イル2xを低周波駆動し、他の渦電流コイル2を高周波
駆動するように予め固定的に設定しておき、コイルアレ
イ1が有する複数の渦電流コイル2(2x)を、順次1
回だけ駆動することでコイルアレイ1の全域に亘る走査
を完了するようにしても良い。
【0029】このようにして駆動条件を変えながら各渦
電流コイル2(2x)を通電駆動したときの各渦電流コ
イル2(2x)の発振振幅が、コイン10によって変化
した渦電流コイル2(2x)のインピーダンスを示す情
報として、増幅器25および振幅/位相検出器26を介
して順に検出される。つまり増幅器25は、渦電流コイ
ル2(2x)に対するインピーダンス計測手段として用
いられている。
【0030】ここでコイン10によって変化する渦電流
コイル2(2x)のインピーダンスについて説明する。
図8は電圧制御型発振器24からの出力を受け、マルチ
プレクサ23の作動の下で選択的に通電駆動される1つ
の渦電流コイル2と、この渦電流コイル2により局部的
に交流電磁界が加えられるコイン10との関係を模式的
に示している。渦電流コイル2が発生した交流電磁界φ
がコイン10に加えられると、コイン10の交流電磁界
が横切る部位に渦電流Icが発生する。
【0031】この渦電流Icの大きさはコイン10の材
質や厚み(抵抗率)によって変化する。またこの渦電流
Icが発生する磁束は、渦電流コイル2が発生する交流
磁束を打ち消すように作用する。この為、渦電流コイル
2を駆動する電流が一定であっても、渦電流コイル2が
実質的に発生する磁束が減らされることになるので、該
渦電流コイル2のインダクタンス、つまりインピーダン
スZが減少することになる。換言すれば渦電流コイル2
からコイン10に交流磁界を加えて該コイン10に渦電
流を生起すると、この渦電流の影響を受けて渦電流コイ
ル2のインピーダンスが低下する。しかも渦電流Icが
発生する磁束が渦電流コイル2に及ぼす影響は、渦電流
コイル2とコイン10の表面との距離dが短い程強く作
用し、渦電流コイル2のインピーダンスの低下が大き
い。
【0032】増幅器25はこのような渦電流コイル2の
インピーダンスの変化を、渦電流コイル2を駆動する信
号の振幅の変化として捉えることで、該渦電流コイル2
のインピーダンスを検出する。特にコイン10に生じた
渦電流の影響を受けて変化する渦電流コイル2のインピ
ーダンスは、コイン10の材質のみならず、コイン10
の表面の打抜模様による凹凸、ひいては渦電流コイル2
との距離dの変化に依存するので、このインピーダンス
を検出することによりコイン10の特徴を抽出すること
が可能となる。
【0033】ちなみに渦電流コイル2が発生する交流電
磁界の周波数が高いほど、コイン10の表面に近い領域
に渦電流が発生し、逆に交流電磁界の周波数が低くなる
とコイン10の内部に磁界が浸透してその内部に渦電流
が発生し易くなる。従ってコイル表面の打抜模様をなす
凹凸の情報を検出する場合には、打抜模様をなす凹凸面
を有するコイン10の表面に渦電流を生起するように、
例えば1MHz程度の高周波にて渦電流コイル2を駆動
するようにすれば良い。このようにしてコイン10の表
面に渦電流Icを生起すれば、コイン10の表面の凹凸
によって変化する渦電流コイル2との距離dによって、
上記渦電流Icの影響が渦電流コイル2に大きく作用
し、該渦電流コイル2のインピーダンスを大きく変化さ
せる。この結果、渦電流コイル2のインピーダンスの変
化から、コイン10の表面の打抜模様がなす凹凸を効果
的に検出することが可能となる。
【0034】逆にコイン10の材質の情報を検出する場
合には、その材質によって渦電流Icが大きく変化する
ようにコイン10の内部において渦電流を発生させるべ
く、例えば渦電流コイル2の駆動周波数を10kHz〜
100kHz程度と低く設定するようにすれば良い。こ
のようにコイン10の内部に渦電流Icを発生させれ
ば、その表面の凹凸による渦電流コイル2との距離dの
変化の影響を殆ど受けることなく、コイン10の内部に
発生した渦電流Icの大きさの影響だけが渦電流コイル
2に及ぶことになる。しかもコイン10の内部に発生す
る渦電流Icの大きさは、コイン10の材質に大きく左
右されるので、渦電流コイル2のインピーダンスの変化
から、コイン10の材質に関する情報を得ることが可能
となる。前述した如く電圧制御型発振器24の作動を制
御して設定される渦電流コイル2の駆動条件(駆動周波
数)は、このような知見に基づいて定められている。
【0035】次にマイクロプロセッサ21により実行さ
れるコイン識別処理について、図9を参照して説明す
る。図9はマイクロプロセッサ21の概略的な処理手順
の一例を示している。この処理は、コイン通路に組み込
まれる種々のコイン検出センサ(図示せず)を用いてコ
イン10の入力を検出することから開始される[ステッ
プS1]。識別対象とするコイン10の入力が検出され
ると、マイクロプロセッサ21はコントローラ22を起
動し、先ず電圧制御型発振器24を高周波数で作動させ
る[ステップS2]と共に、マルチプレクサ23の作動
を制御してコイルアレイ1の全ての渦電流コイル2を順
に高周波駆動する[ステップS3]。そしてこれらの渦
電流コイル2の高周波駆動に同期して振幅/位相検出器
26を駆動し、増幅器25を介して計測される渦電流コ
イル2のインピーダンスを順次検出され、サンプル・ホ
ールドされる[ステップS4]。このようにして計測さ
れた各渦電流コイル2のインピーダンスは、マイクロプ
ロセッサ21が備えた内部メモリ(図示せず)に順次格
納され[ステップS5]、これによって複数の渦電流コ
イル2の高周波駆動によるコイン10の表面の凹凸情報
の検出処理が終了する。
【0036】その後、マイクロプロセッサ21は、先ず
電圧制御型発振器24を低周波数で作動させる[ステッ
プS6]と共に、マルチプレクサ23の作動を制御して
コイルアレイ1の中の特定された渦電流コイル2xだけ
を順に高周波駆動する[ステップS7]。そしてこれら
の渦電流コイル2xの低周波駆動に同期して振幅/位相
検出器26を駆動し、増幅器25を介して計測される渦
電流コイル2のインピーダンスを順次検出し、これをサ
ンプル・ホールドする[ステップS8]。このようにし
て計測された各渦電流コイル2xのインピーダンスにつ
いても、マイクロプロセッサ21が備えた内部メモリ
(図示せず)に順次格納する[ステップS9]。以上の
処理によって渦電流コイル2の低周波駆動によるコイン
10の材質に関する情報の検出処理が終了する。
【0037】しかる後、マイクロプロセッサ21はその
内部処理として、前述した如くメモリに格納した各渦電
流コイル2(2x)のインピーダンスに従い、コイン1
0の識別処理を開始する。この識別処理は、例えば先ず
高周波駆動された各渦電流コイル2のインピーダンスを
所定の閾値で弁別し、インピーダンスの変化のない渦電
流コイル2と、該渦電流コイル2のコイルアレイ1上に
おける配列位置とを調べる[ステップS10]。そして
インピーダンス変化のない渦電流コイル2の位置情報か
ら、逆にインピーダンス計測時にコイン10に対峙して
いた渦電流コイル2を求めて該コイン10の外郭(全体
的な大きさ)を調べ、その最大径をコイン10の外径と
して計測する[ステップS11]。そしてこの外径に従
い、予めマイクロプロセッサ21に準備されている、例
えば図10に示すようなテーブルを参照してコイン10
の種別候補を選定する[ステップS12]。
【0038】即ち、テーブルには、取り扱い対象(識別
対象)とする複数種のコイン(正規のコイン)の外径や
肉厚の情報、更には材質の情報(材質により変化する渦
電流コイルのインピーダンス)、打抜模様の凹凸情報
(凹凸によって変化するインピーダンスの情報)等が、
予め基準データとして記述されている。このようなテー
ブルを参照することで、計測されたコイン10の外郭
(外径)に従って該コイン10が該当すると考えられる
コインの種別をその候補として選定する。尚、該当する
種別候補が見出されなかった場合には[ステップS1
3]、当該コイン10を取り扱い対象とするコインでな
い(偽貨)としてリジェクトする[ステップS14]。
【0039】さて上述した如くしてコイン10に対する
種別候補が求められたならば、次に前述した特定の渦電
流コイル2xを低周波駆動して検出された該渦電流コイ
ル2のインピーダンスをメモリから読み出し、このイン
ピーダンスを前記テーブルに記述されている該当種別候
補の材質の情報(材質により変化する渦電流コイルのイ
ンピーダンス)とマッチング処理する[ステップS1
5]。この場合、テーブルに記述されたコイン10の材
質の情報を示す渦電流コイルのインピーダンスの求め方
に応じて、例えば特定された4個の渦電流コイル2xの
各インピーダンスの総和、或いは各インピーダンスの平
均を計測インピーダンスとして求め、この計測インピー
ダンスをテーブルに記述されたインピーダンスと比較す
る。そしてこのインピーダンスのマッチング処理によ
り、前述した如くコイン10の外径を基準として選択し
た種別候補が、その材質の点でも整合性がとれているか
否かを判定する[ステップS16]。尚、このインピー
ダンスのマッチング処理において整合性が見出されず、
コイン10の材質が取り扱い対象とするコインの材質と
異なる場合には、これを偽貨としてリジェクトする[ス
テップS14]。
【0040】上述した材質についてのマッチング処理に
おいて、種別候補との整合性が確認されたならば、次に
コイン10の表面の打抜模様がなす凹凸情報に基づく識
別処理を実行する。この処理は、複数の渦電流コイル2
を高周波駆動した際に求められる各渦電流コイル2のイ
ンピーダンスを読み出し、そのヒストグラムを作成する
ことから開始される[ステップS17]。このヒストグ
ラムは、各渦電流コイル2のインピーダンスを、その大
きさに応じて予め設定した複数のレベルに区分けし、各
レベル毎にその大きさのインピーダンスを有する渦電流
コイル2の数を計数することによって作成される。そし
て複数のレベルに区画したインピーダンスを横軸とし、
渦電流コイル2の数を縦軸とするヒストグラムを作成す
ることで、インピーダンスの分布を表す。
【0041】ちなみに渦電流コイル2を高周波駆動した
際に求められる各渦電流コイル2のインピーダンスは、
前述したようにコイン10の表面における凹凸面と渦電
流コイル2との距離dによって変化する。しかもコイン
10の表面の凹凸はコイン10の打抜模様を示すもので
ある。これ故、上述したように複数のレベルに区画され
たインピーダンスは、上記距離dの違い、ひいてはコイ
ン10の表面の凹凸の程度を示す。従って上述したヒス
トグラムは、コイン10の打抜模様が形成された表面の
凹凸の分布状況を示すものとなる。
【0042】このようなヒストグラムを、テーブルに予
め登録された取り扱い対象とするコインの打抜模様の凹
凸情報(凹凸によって変化するインピーダンスのヒスト
グラム)、特に前述した如く求められた種別候補のヒス
トグラムとマッチング処理し[ステップS18]、これ
によってコイン10の打抜模様の整合性を判定する[ス
テップS19]。
【0043】ちなみに種別の異なるコイン10の打抜模
様が似ていても、一般的にその打抜模様がなす凹凸の具
合が、コインの種別によって大きく異なり、またコイン
10の表面全域における凹凸の分布状況にも大きな違い
がある。特にコイン10の重さを調整するべく、その表
面に穴を穿いて変造したような場合、コイン10の打抜
模様自体が大きく変形される上、凹凸の分布状況が大幅
に変化する。
【0044】即ち、外径や打抜模様が似ている2種類の
コインであっても、例えば図11に示すように、取り扱
い対象とするコイン表面の凹凸の分布(ヒストグラム
A)に比較して、取り扱い対象外のコイン表面の凹凸の
分布(ヒストグラムB)は、そのピーク位置や拡がりの
幅、偏差等において顕著な差異を持つ。従って凹凸の分
布を示すヒストグラムを比較すれば、コイン10の表面
に形成された打抜模様がなす凹凸の状態、つまり打抜模
様の特徴を効果的に判定することが可能となる。
【0045】そこでこのようなヒストグラムのマッチン
グ処理により、打抜模様が示す凹凸情報の整合性が確認
されたとき、前述した如く求められた候補種別を、当該
コイン10の種別であるとして確定する[ステップS2
0]。またヒストグラムのマッチングに失敗した場合に
は、その打抜模様が不的確であるとして、つまり取り扱
い対象とするコインのものとは異なるとして、そのコイ
ン10をリジェクトする[ステップS14]。
【0046】尚、上述したインピーダンスのヒストグラ
ムによるコイン10の表面の打抜模様のマッチング処理
については、コイン10の両面(表裏面)にそれぞれ対
向配置された2つのコイルアレイ1にてそれぞれ検出さ
れる情報(インピーダンス)について、コイン10の表
面および裏面の各打抜模様に対してそれぞれ実行するこ
とが好ましい。
【0047】かくしてこのようにして渦電流コイル2
(2x)のインピーダンスの変化として、コイン10の
材質やコイン10の外径、更にはその表面の打抜模様が
なす凹凸情報を検出し、これらの情報に従ってコイン1
0の種別やその真偽を判定するコイン識別装置によれ
ば、光学的にコイン10の表面の情報を検出するものと
異なって、コイン表面に付着した埃や汚れに左右される
ことなく、簡易に、且つ精度良くその識別を行い得る。
しかも渦電流コイル2(2x)から加えた交流磁界によ
りコイン10に生じる渦電流の影響を受けて変化する該
渦電流コイル2(2x)のインピーダンス自体を、コイ
ン10の特徴情報として検出するので、交流磁界発生用
のコイルとセンシング用のコイルとを別個に設ける必要
がなく、センシング部の構成が非常に簡単である。従っ
てコイン10の表裏面の打抜模様がなす凹凸情報をそれ
ぞれ検出するに際しても、2つのコイルアレイ1をコイ
ン10の両面にそれぞれ設けるだけで良いので、その構
成が簡単である。
【0048】また渦電流コイル2を高周波駆動すること
でコイン10の表面部に渦電流を生起させ、そのときの
渦電流コイル2のインピーダンスの変化から凹凸情報を
検出し、また渦電流コイル2xを低周波駆動することで
コイン10の内部に渦電流を生起させ、そのときの渦電
流コイル2xのインピーダンスの変化からコイン10の
材質に関する情報を得るので、例えば渦電流コイル2
(2x)の駆動条件を変えるだけでコイン10の異なる
性質の特徴をそれぞれ効果的に検出することができる。
【0049】特にコイン10の表面の打抜模様がなす凹
凸を渦電流コイル2のインピーダンスの変化として検出
し、このインピーダンスの分布を示すヒストグラムを、
インピーダンス値を横軸とし、各インピーダンス値を得
た渦電流コイル2の数を縦軸として作成することで、コ
イン10の表面の凹凸がなす打抜模様の特徴を捉えてい
る。そしてこのヒストグラムをマッチング処理するの
で、コイン10の表面の打抜模様の特徴に基づく識別
(照合)が容易であり、しかもその識別精度を十分に高
くし得る。またこのようなヒストグラムを用いることに
より、打抜模様を示す情報を回転させて模様の方向を揃
える等の煩雑な処理が不要となるので、識別処理の大幅
な簡素化と、処理所要時間の短縮化を図ることとができ
る等の利点がある。
【0050】ところで上述した実施形態は、複数の渦電
流コイル2を用いてコイン10の表面の打抜模様がなす
凹凸を検出したが、これを光学的に検出することも可能
である。例えば図12にその概略構成を示すように、光
源31にてコイン10の表面を照明し、その反射光とし
て求められるコイン10の表面像を、例えばCMOS−
CCDからなるイメージャ(TVカメラ)32にて撮像
する。そしてこのイメージャ(TVカメラ)32にて撮
像された画像信号中の輝度信号を、コイン10の表面の
凹凸情報として認識(検出)し、この輝度信号に基づい
てコイン10を識別するようにしても良い。
【0051】この場合には、例えば図13に示すように
イメージャ(TVカメラ)32のCMOS−CCDアレ
イ33を走査して得られる画像信号をイメージ変換部3
4に導いて所定の画像処理を施した後、イメージ認識部
35にてコイン10の表面の凹凸の程度を示す輝度信号
を画像信号中から取り出す。そしてこの輝度信号をマイ
クロプロセッサ36に取り込み、輝度信号を予め設定さ
れた複数のレベルに区分けする。そして輝度信号のレベ
ルを横軸、各レベル毎に区分けされた画素数を縦軸とす
るヒストグラムを作成し、このヒストグラムをコイン1
0の表面の凹凸によって示される打抜模様の特徴として
捉えるようにすれば良い。
【0052】このようにしてイメージャ(TVカメラ)
32により撮像されたコイン10の表面像から、その輝
度情報によって示される凹凸情報を得、該凹凸の分布を
輝度信号のレベルを横軸、画素数を縦軸とするヒストグ
ラムとして作成すれば、このヒストグラムによってコイ
ン10の表面の凹凸によって示される打抜模様の特徴を
的確に表現し得る。更にはコイン10の外径を検出する
こともでき、低周波駆動される渦電流コイルを用いてそ
のインピーダンスの変化からコイン10の材質を検出す
るようにすれば、先の実施形態と同様に、簡易にして高
精度にコイン10の種別やその真偽を識別することがで
きる。
【0053】またコイン10の表面の凹凸情報を検出す
る為のセンサとしては、例えば図14に示すようなファ
イバ・オプチカルアレイ41により構成することも可能
である。このファイバ・オプチカルアレイ41は、コイ
ン10の表面に対向して配置されるもので、光源から導
入された照明光をコイン10の表面に照射する複数の照
明用オプチカルファイバ42と、コイン10の表面によ
る反射光を受光する複数の受光用オプチカルファイバ4
3とを千鳥格子状に隙間なく配列して光の送受波面を形
成して構成される。
【0054】複数の照明用オプチカルファイバ42は、
図15に示すように光源44に接続され、光源44から
発せられた照明光を導いてコイン10の表面を照明す
る。またコイン10の表面での反射光は、受光用オプチ
カルファイバ43を介して複数のフォトトランジスタ等
からなる受光素子アレイ45に導かれて、その強度が検
出される。そしてマイクロプロセッサ46により駆動さ
れるコントローラ47は、マルチチャネル型の振幅/位
相検出器48の作動を制御することで、前記各受光用オ
プチカルファイバ43を介して導かれて受光素子アレイ
45にて検出された反射光の強度をサンプリングし、こ
れを保持してマイクロプロセッサ46によるデータ収集
に供する。
【0055】この場合、マイクロプロセッサ46におい
ては、各受光用オプチカルファイバ43を介して検出さ
れた反射光の強度を予め設定された複数のレベルに区分
けし、反射光の強度を横軸、各強度毎に区分けされたオ
プチカルファイバ43の数を縦軸とするヒストグラムを
作成し、このヒストグラムをコイン10の表面の凹凸に
よって示される打抜模様の特徴として捉えるようにすれ
ば良い。
【0056】このようにしてファイバ・オプチカルアレ
イ41を介して検出されたコイン10の表面における反
射光の強度から、その強度によって示される凹凸情報を
得、該凹凸の分布を反射光の強度を横軸、オプチカルフ
ァイバ43の数(光センサの数)を縦軸とするヒストグ
ラムとして作成すれば、このヒストグラムによってコイ
ン10の表面の凹凸によって示される打抜模様の特徴を
的確に表現し得る。従って先の実施形態と同様に、簡易
にして高精度にコイン10の種別やその真偽を識別する
ことができる。
【0057】また図16に示すように複数の受光素子
(光センサ)としてのフォトダイオードを配列したフォ
トダイオードアレイ51を用いて、コイン10の表面の
凹凸情報を検出するようにしても良い。この場合にはコ
イン10の表面を、その斜め前方に設けた光源52を用
いて拡散照明しながら、その表面の凹凸情報をフォトダ
イオードアレイ51にて検出するようにすれば良い。こ
の場合、フォトダイオードアレイ51にて検出される反
射光を、積分器53にて所定の検出期間に亘って積分し
てその検出出力を得るようにすることが好ましい。そし
てコイン10の表面の凹凸をそれぞれ示す各フォトダイ
オードによる受光量を複数のレベルで区分し、その受光
量を横軸、フォトダイオード(光センサ)の数を縦軸と
するヒストグラムとして作成し、このヒストグラムをコ
イン10の凹凸をなす打抜模様の特徴として捉えるよう
にすれば良い。
【0058】尚、このようにしてコイン10の表面の打
抜模様がなす凹凸の特徴を光学的に検出する場合であっ
ても、前述したように低周波駆動される渦電流コイル2
を用いてコイン10の材質を調べるようにすれば、その
識別精度の信頼性を高める上で好都合である。また光学
的に検出されるコイン10の表面の情報から、該コイン
10の外観(外径寸法)を検査し、その検査結果をコイ
ン10の識別に利用することも勿論可能である。
【0059】尚、本発明は上述した各実施形態に限定さ
れるものではない。例えば渦電流コイル2を高周波駆動
して求められるコイン10の表面の凹凸情報から、図5
に示すようにコイン10の表裏面と、その両側に対向配
置された2つのコイルアレイ1(渦電流コイル2)との
平均的な離間距離dave1,dave2をそれぞれ求め、これ
らのコイルアレイ1間の対向距離Dとから(t=D―d
ave1―dave2)としてコイン10の厚みtを計測し、こ
の厚みtをテーブルに登録されているコインの厚み情報
と比較照合して、コインの識別処理を補助するようにし
ても良い。
【0060】また渦電流コイル2xを低周波駆動してコ
イン10の材質に関する情報を得るに際し、その駆動周
波数を所定の周波数範囲(例えば10kHz〜700k
Hz)において段階的に変えて、或いは上記所定の周波
数範囲において連続的に変化させて各周波数毎にそのイ
ンピーダンスを計測し、このインピーダンスの周波数に
依存する変化パターンを捉えてコイン10の材質を判定
するように構成することも可能である。この場合には、
渦電流コイル2xを低周波駆動する際、コントローラ2
2の制御の下で電圧可変型発振器24の発振周波数を可
変制御するようにすれば良い。
【0061】更にはコイルアレイ1として組み込む渦電
流コイル2の数や、その配列ピッチ、更にはその配列パ
ターン等は、取り扱い対象とするコインの仕様に応じて
定めれば良いものであり、要は本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イン表面の打抜模様の特徴を示す凹凸情報に着目し、コ
イン表面の全体における凹凸情報の頻度分布を示すヒス
トグラムとしてコイン表面の打抜模様の特徴を表すこと
で、その特徴を的確に捉えるので、コインの種別やその
真偽を簡易に、しかも高精度に識別することができる。
特にヒストグラムとしてその特徴を捉えるので、凹凸情
報によって示されるコイン表面の打抜模様(画像情報)
を、方向付けや回転処理する等の複雑な処理を行うこと
なく、簡易にして高精度にコインの種別やその真偽をを
識別することができる等の実用上多大なる効果が奏せら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコイン識別装置に組
み込まれるコイルアレイの概略構成、およびコイン識別
装置に組み込まれるコイルアレイと低周波駆動用の渦電
流コイルとの配列構成を示す図。
【図2】図1に示すコイルアレイを構成する平面コイル
(渦電流コイル)の構成を示す図。
【図3】本発明の一実施例に係るコイン識別装置におけ
るセンシング部の一部を破断してその内部構造を示した
正面図。
【図4】センシング部を上方から見た平面図。
【図5】センシング部をコインの移動方向から見た側面
図。
【図6】本発明の別の実施形態における渦電流コイルの
コインに対する配置例を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係るコイン識別装置の全
体的な概略構成図。
【図8】コイン識別装置における渦電流コイルと、この
渦電流コイルにより局部的に交流電磁界が加えられるコ
インとの関係を模式的に示す図。
【図9】マイクロプロセッサにおいて実行されるコイン
識別処理の概略的な処理手順の一例を示す図。
【図10】コイン識別処理に用いられるコインの情報を
格納したテーブルの例を示す図。
【図11】コインの打抜模様がなす凹凸の分布を表すイ
ンピーダンスのヒストグラムの例を示す図。
【図12】本発明の別の実施形態に係るコイン識別装置
の要部概略構成図で、イメージャによるコイン表面の情
報の光学的な検出形態を示す図。
【図13】図12に示すイメージャを用いたコイン識別
装置の機能的な概略構成図。
【図14】本発明の更に別の実施形態に係るコイン識別
装置に用いられるファイバ・オプチカルアレイの概略構
成を示す図。
【図15】図14に示すファイバ・オプチカルアレイを
用いたコイン識別装置の機能的な概略構成図。
【図16】フォトダイオードアレイを用いたコイン識別
装置のセンシング部の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 コイルアレイ 2 渦電流コイル 10 コイン 21 マイクロプロセッサ 22 コントローラ 23 マルチプレクサ 24 電圧制御型発振器(高周波駆動手段/低周波駆動
手段) 25 増幅器(インピーダンス計測手段) 26 振幅/位相検出器 31 光源 32 イメージャ(TVカメラ) 33 CMOS−CCDアレイ 34 イメージ変換部 35 イメージ認識部 36 マイクロプロセッサ 41 ファイバ・オプチカルアレイ 42 照明用オプチカルファイバ 43 受光用オプチカルファイバ 44 光源 45 受光素子アレイ 46 マイクロプロセッサ 47 コントローラ 48 振幅/位相検出器 51 フォトダイオードアレイ 52 光源 53 積分器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E002 AA04 BC03 BD01 BD02 BD05 BD06 CA15 CA20 DA04 EA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイン表面における打抜模様の凹凸情報
    を求めるセンサと、 このセンサにより求められた凹凸情報の分布を表すヒス
    トグラムを作成するヒストグラム作成手段と、 作成されたヒストグラムと、予め求められた正規のコイ
    ンの凹凸情報の分布を表すヒストグラムとを比較してコ
    インの種別を識別する模様判定手段とを具備したことを
    特徴とするコイン識別装置。
  2. 【請求項2】 前記センサは、コインに高周波磁界を加
    えて渦電流を生起する複数の渦電流コイルと、コインに
    生じる渦電流に起因して変化する前記各渦電流コイルの
    インピーダンスを検出するインピーダンス計測手段とか
    らなり、 前記ヒストグラム作成手段は、検出されたインピーダン
    スのコイン表面の全域における分布を、横軸をインピー
    ダンス、縦軸を渦電流コイル数として求めることを特徴
    とする請求項1に記載のコイン識別装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の渦電流コイルは、平面上にマ
    トリックス配列されてコイルアレイをなし、コイン表面
    に対向して配置されることを特徴とする請求項2に記載
    のコイン識別装置。
  4. 【請求項4】 前記センサは、コイン表面を拡散照明す
    る光源と、この光源からの照明光のコイン表面による反
    射光を検出する複数の光センサとからなり、 前記ヒストグラム作成手段は、複数の光センサにより求
    められた反射光強度のコイン表面の全域における分布
    を、横軸を反射光強度、縦軸を光センサ数として求める
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイン識別装置。
  5. 【請求項5】前記センサは、コイン表面を照明する光源
    と、この光源により照明されたコイン表面の像を撮像す
    るイメージセンサとからなり、 前記ヒストグラム作成手段は、上記イメージセンサによ
    り求められた画像信号中の輝度信号のコイン表面の全域
    における分布を、横軸を輝度信号、縦軸を画素数として
    求めることを特徴とする請求項1に記載のコイン識別装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のコイン識別装置であっ
    て、 更にコインに低周波磁界を加えて渦電流を生起する渦電
    流コイルと、 コインに生じる渦電流に起因して変化する前記渦電流コ
    イルのインピーダンスを検出するインピーダンス計測手
    段と、 検出された該渦電流コイルのインピーダンスと、予め求
    められている正規のコインのインピーダンスとを比較し
    て該コインの材質を判定する材質判定手段とを備えるこ
    とを特徴とするコイン識別装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のコイン識別装置であっ
    て、 更に前記複数の渦電流コイルを高周波駆動したときの各
    渦電流コイルのインピーダンスからコインの直径を計測
    するコイン径計測手段を備えることを特徴とするコイン
    識別装置。
  8. 【請求項8】請求項1に記載のコイン識別装置であっ
    て、 更に前記複数の渦電流コイルを高周波駆動したときの各
    渦電流コイルのインピーダンスからコインの厚みを計測
    するコイン厚計測手段を備えることを特徴とするコイン
    識別装置。
  9. 【請求項9】 前記渦電流コイルは、コインに高周波磁
    界を加えて渦電流を生起する複数の渦電流コイル中の特
    定の渦電流コイルからなり、 高周波駆動に代えて選択的に低周波駆動されてコインに
    渦電流を生起して、コインの材質判定の為のインピーダ
    ンス計測に用いられることを特徴とする請求項6に記載
    のコイン識別装置。
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