JP2001123394A - 製紙サイズプレス工程における消泡方法 - Google Patents

製紙サイズプレス工程における消泡方法

Info

Publication number
JP2001123394A
JP2001123394A JP29465199A JP29465199A JP2001123394A JP 2001123394 A JP2001123394 A JP 2001123394A JP 29465199 A JP29465199 A JP 29465199A JP 29465199 A JP29465199 A JP 29465199A JP 2001123394 A JP2001123394 A JP 2001123394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
size press
defoaming
acid ester
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29465199A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Ando
節夫 安藤
Tsuyoshi Goto
剛志 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hakuto Co Ltd
Original Assignee
Hakuto Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hakuto Co Ltd filed Critical Hakuto Co Ltd
Priority to JP29465199A priority Critical patent/JP2001123394A/ja
Publication of JP2001123394A publication Critical patent/JP2001123394A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製紙工業のサイズプレス工程における消
泡方法に関するものであり、粘性が高く泡の抜け難いサ
イズプレス液に対し泡をなくし、かつ成紙欠点など紙へ
の影響を抑える消泡方法を提供する。 【解決手段】 アルキレングリコールジ脂肪酸エステル
化合物とビスアミド化合物を組み合せてサイズプレス液
に添加することよりなるサイズプレス工程における消泡
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙工業のサイズ
プレス工程における消泡方法に関するものであり、粘性
が高く泡の抜け難いサイズプレス液に対し効率よく作用
し、該工程の泡障害を大幅に軽減するものである。
【0002】
【従来の技術】製紙工業のサイズプレス工程は、製紙さ
れた紙に耐水性を付与したり、インキや水に対する浸透
抵抗性を付与するために、澱粉やポリビニルアルコール
などを主成分とし、さらに必要により二酸化チタン、ク
レー、炭酸カルシウムなどの填料等を含んだサイズプレ
ス液を紙に塗布する工程である。
【0003】サイズプレス液は、液の攪拌・循環や、サ
イズプレス工程でのロールの回転により液中に泡が出来
易く、また泡ができると液の粘性が高いために外部に抜
け難くい。サイズプレス液に泡があると、その泡が紙の
表面に残り紙に欠損部分を発生させ、製品の品質を低下
させる原因となるので、泡をなくすことは工程上極めて
重要なことである。
【0004】製紙工業、塗料工業、化学工業などの製造
工程、あるいは廃水処理工程などで消泡剤は広く用いら
れており、灯油やスピンドル油などの鉱油系消泡剤、オ
クチルアルコールやオレイルアルコールなどの液体アル
コール系消泡剤、固体高級アルコールを微細に分散した
消泡剤(特公昭49−27751公報)、動植物油から
得られる脂肪酸系消泡剤(特開平09−308804号
公報)、高級アルコールや高級脂肪酸にアルキレンオキ
サイドを付加させたポリグリコール系消泡剤(特公平3
−49605、特公平3−68401、特公平4−29
735、特開平09−313808号公報、特開平11
−019407号公報、特開平10−015305号公
報)、高級アルコールまたは高級アルコールのアルキレ
ンオキサイド付加体とビスアミド化合物とを組み合わた
消泡剤(特許2519479号公報)、ジメチルポリシ
ロキサンなどのシリコーン系消泡剤(特開平6−392
07号公報、特開平7−289803号公報、特開平8
−192001号公報、特開平3−151004号公
報)などが提案されている。
【0005】サイズプレス工程では、鉱油系消泡剤は製
紙された紙にオイルスポットを生じ、製品品質の低下を
招くことがあり、また脂肪酸系消泡剤は安価であるが、
液中のアルミニウムイオン、カルシウムイオンなど多価
金属イオンと反応して水不溶性の金属石鹸を形成しスカ
ムとなり、消泡効果が低下するだけでなく生じたスカム
が成紙に付着して品質の低下をもたらすことがある等、
製品である紙の品質上使用が制限されるものがあった。
従来はポリグリコール系消泡剤を添加するなどの方法で
対処されてきたが、充分な消泡効果が得られず、そのた
め泡に由来する成紙欠点も多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粘度の高い
サイズプレス液中の泡を少なくし、かつ成紙欠点など紙
への影響を抑える製紙サイズプレス工程における消泡方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、サイズプ
レス工程における消泡方法につき鋭意研究を重ねた結
果、特定のアルキレングリコールジ脂肪酸エステルと特
定のビスアミド化合物を組み合せて添加することによ
り、サイズプレス液に対し優れた消泡効果を示し、かつ
成紙欠点を大幅に少なくできることを見出し本発明をな
すに至った。
【0008】すなわち、本発明請求項1は、一般式
(I)〔式中、R1、R2は、炭素数8〜22の脂肪酸残
基であり、R1、R2は同一であっても異なっていてもよ
く、EOはオキシエチレン基、nはオキシエチレン基の
数で10〜20の正数であり、POはオキシプロピレン
基、mはオキシプロピレン基の数で20〜40の正数で
あり、オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロッ
ク又はランダムに結合している。〕で示されるアルキレ
ングリコールジ脂肪酸エステル化合物から選ばれる少な
くとも1種と、一般式(II)〔式中、R3、R4は炭素数
5〜30の脂肪酸残基であり、R3、R4は同一であって
も異なっていてもよく、rは1〜6の正数である。〕で
示されるビスアミド化合物から選ばれる少なくとも1種
を添加することを特徴とする製紙サイズプレス工程にお
ける消泡方法であり、本発明請求
【化2】 項2は、アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合物
とビスアミド化合物の組成比(重量比)が、99.5:
0.5〜80:20であることを特徴とする請求項1記
載の製紙サイズプレス工程における消泡方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の消泡方法は、一般式
(I)のアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合物
と、一般式(II)のビスアミド化合物をサイズプレス液
に添加することからなっている。
【0010】本発明で使用する一つの成分は一般式
(I)で示されるアルキレングリコールジ脂肪酸エステ
ル化合物から選ばれる一種以上である。一般式(I)に
おけるR 1、R2は、炭素数8〜22、好ましくは12〜
20の飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基であり、R
1、R2は同一であっても異なっていてもよい。炭素数7
以下、炭素数23以上のカルボン酸では消泡効果が十分
でない。R1、R2の脂肪酸を具体的に例示すると、ドデ
カン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカ
ン酸、エイコサン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、とうもろこし油やオリブ油から得られる食用植物
脂肪酸、やし油やパーム油から得られるやし油脂肪酸、
ひまし油やあまに油から得られる工業用脂肪酸、豚脂や
牛脂から得られる動物脂肪酸、ニシン油やメンヘーデン
油から得られる魚油脂肪酸、トール油等から得られる脂
肪酸等である。EOはオキシエチレン基、nはオキシエ
チレン基の数で8〜20、好ましくは10〜15であ
る。POはオキシプロピレン基、mはオキシプロピレン
基の数で20〜40、好ましくは25〜35である。オ
キシエチレン基とオキシプロピレン基の結合はブロック
でもよく又ランダムでもよい。これらnとm、すなわち
オキシエチレン基とオキシプロピレン基の数は消泡効果
の上から選ばれたものであり、この範囲の外では効果が
小さくなる。
【0011】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物は、窒素雰囲気で苛性アルカリ存在下、相当する脂
肪酸にエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを
付加させモノエステル化した後、更に脂肪酸を追加して
ジエステル化を行うことにより得ることができる。(特
開平9−87380号公報、特開平11−19407号
公報)
【0012】脂肪酸に付加したエチレンオキサイドやプ
ロピレンオキサイドの数は、例えば該化合物にアセチル
−p−トルエンスルホン酸を反応させてエーテル結合を
開烈し、生成した脂肪酸、エチレングリコールジアセテ
ート、プロピングリコールジアセテートをガスクロマト
グラフィー分析して脂肪酸、エチレングリコール、プロ
ピングリコールそれぞれの量から求めることができる。
〔北原文雄、早野茂夫、原一郎編「界面活性剤の分析と
試験法」245頁、(株)講談社発行(1984年)参
照〕
【0013】もう一方の成分は一般式(II)で示される
ビスアミド化合物から選ばれる一種以上である。一般式
(II)におけるR3、R4は、炭素数5〜30、好ましく
は12〜20の飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基で
あり、R3、R4は同一であっても異なっていてもよい。
炭素数4以下の脂肪酸では消泡効果が十分大きくなく、
炭素数31以上の脂肪酸では消泡効果はあるが該脂肪酸
の入手が容易でなく経済的でない。R3、R4の脂肪酸を
具体的に例示すると、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、エイコサン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、とうもろこし油やオリ
ブ油から得られる食用植物脂肪酸、やし油やパーム油か
ら得られるやし油脂肪酸、ひまし油やあまに油から得ら
れる工業用脂肪酸、豚脂や牛脂から得られる動物脂肪
酸、ニシン油やメンヘーデン油から得られる魚油脂肪
酸、トール油等から得られる脂肪酸等である。rはメチ
レン基の数で1〜6、好ましくは1〜2である。rが7
以上では、ビスアミド化合物の入手の困難さの割に得ら
れる効果は高くなく、経済的に不利である。ビスアミド
化合物の具体例としては、メチレンビスラウリン酸アミ
ド、メチレンビスミリスチン酸アミド、メチレンビスパ
ルミチン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、
メチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスラウリン
酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、エチレン
ビスステアリン酸アミド、プロピレンステアリン酸アミ
ド、ヘキシレンステアリン酸アミド等が挙げられ、一部
は市販されている。
【0014】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物とビスアミド化合物をサイズプレス工程へ適用する
にあたり、アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合
物とビスアミド化合物の組成比(重量比)は、99.
5:0.5〜80:20、好ましくは99:1〜90:
10である。この組成比はアルキレングリコールジ脂肪
酸エステル化合物とビスアミド化合物を組合せて相乗的
な消泡作用を示す範囲から定められたものである。ビス
アミド化合物がこの範囲より少ないと消泡作用が小さく
なり、またこの範囲より大きいと消泡作用は充分あるが
成紙欠点が多くなることがあり好ましくない。
【0015】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物とビスアミド化合物の添加量は、泡の発生度合等工
程条件により決められるものであるが、アルキレングリ
コールジ脂肪酸エステル化合物とビスアミド化合物の合
計量をサイズプレス液に対して、好ましくは30〜15
0ppm、さらに好ましくは50〜100ppmであ
る。
【0016】添加に際して、アルキレングリコールジ脂
肪酸エステル化合物とビスアミド化合物はそれぞれ別個
に添加してもよいが、工程の煩雑さや添加量を安定化さ
せることを考慮すると両者を予め混合しておくのが望ま
しい。
【0017】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物は液体であり、灯油、軽油、スピンドル油、ギヤ油
などの鉱物油やパラフィン系炭化水素油、アルキルベン
ゼン、ナフタレン、メチルナフタレンなど炭化水素油中
に溶解することができる。
【0018】ビスアミド化合物は常温で固体であり、か
つ多くの有機溶剤に対し溶解度が充分高くないので、適
当な溶剤中に微細分散液とするのがよい。微細分散液の
調製は、例えば、パラフィン油、ナフテン油等の炭化水
素油にビスアミド化合物を0.5〜10.0重量%とな
るように加え、該ビスアミド化合物の融点以上に加熱し
て溶解した後、急冷却してビスアミド化合物を析出さ
せ、次いでホモジナイザーで粒子径を0.5〜50.0
μm、好ましくは1.0〜20.0μmになるように分
散させる。
【0019】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物と、ビスアミド化合物を混合して一液に調製するに
は、上記ビスアミド化合物の分散液にアルキレングリコ
ールジ脂肪酸エステル化合物を攪拌しつつ混合すること
で達せられる。
【0020】また、ビスアミド化合物の炭化水素油中の
微細分散液にアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物を混合した液に、高圧ホモジナイザー、パイプライ
ンホモジナイザー等のホモジナイザーを用い乳化剤の存
在下に水と混合して水中油型エマルションとして用いる
こともができる。
【0021】添加の方法は特に限定されるものではな
く、サイズプレス液に連続的に添加しても、あるいは適
当に分割して間欠添加してもよい。
【0022】添加場所は、特に限定されるものではな
く、発泡しているサイズプレス液にポンプで直接添加す
る方法や、サイズプレス液のサービスタンクに添加する
方法などがあり、任意に選ばれる。
【0023】本発明の消泡剤組成物には、本発明の効果
が損なわれない限りにおいて他の公知の消泡成分、例え
ば脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコールあるいはそのポ
リアルキレングリコール誘導体などのポリグリコール系
消泡剤、シリコーン系消泡剤などを加えても何ら構わな
い。
【0024】また、水中油型エマルション型とした場合
には、エマルションの防腐を目的に防腐剤を添加した
り、エマルションの分離抑制・経時安定性を得るために
天然あるいは合成の高分子増粘剤を加えたり、さらに本
発明のアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合物や
ビスアミド化合物がサイズプレス液中での分散性を向上
させるために高分子系分散剤等の拡展剤を配合すること
もあるが、本発明はこれらの添加に対し制限を加えるも
のではない。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0026】〔試験に用いた化合物〕 1.アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合物 1)実施例に用いた化合物 I−1: ポリプロピレングリコール(重合度29)−
ポリエチレングリコール(重合度13)のブロック共重
合体のジオレイン酸エステル〔オレイン酸と水酸化ナト
リウムを水に溶解し、窒素雰囲気で、エチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドを順次付加させ、モノエステ
ル化した後、更にオレイン酸を反応させてジエステル体
とした。〕 I−2: ポリプロピレングリコール(重合度38)−
ポリエチレングリコール(重合度19)ブロック共重合
体のジオレイン酸エステル。〔エチレンオキサイドとプ
ロピレンオキサイドの付加量を変えた以外はI−1と同
様にして合成した。〕 I−3: ポリプロピレングリコール(重合度22)−
ポリエチレングリコール(重合度10)ブロック共重合
体のジ椰子油脂肪酸エステル。〔椰子油脂肪酸からI−
1と同様にして製造した。〕 I−4: ポリプロピレングリコール(重合度28)−
ポリエチレングリコール(重合度20)ブロック共重合
体のジベヘニン酸エステル。〔ベヘニン酸からI−1と
同様にして製造した。〕 2)比較例に用いた化合物 I−5:ポリプロピレングリコール(重合度23)ジオ
レイン酸エステル〔オレイン酸にプロピレンオキサイド
を付加させた後、更にオレイン酸を反応させてジエステ
ル体とした。〕
【0027】2.ビスアミド化合物 1)実施例に用いた化合物 II−1:エチレンビスステアリン酸アミド〔東京化成
(株)製試薬〕 II−2:エチレンビスラウリン酸アミド〔東京化成
(株)製試薬〕 II−3:エチレンビスベヘニン酸アミド〔東京化成
(株)製試薬〕 II−4:メチレンビス牛脂脂肪酸アミド〔脂肪酸組成:
ステアリン酸70重量%、パルミチン酸30重量%):
日本化成(株)製「ダイヤミット200ビス」(商品
名) 2)比較例に用いた化合物 II−5:メチレンビス酪酸アミド〔東京化成(株)製試
薬〕
【0028】3.その他比較に用いた化合物 III−1:オキソ法合成高級アルコール(平均分子量1
94)−プロピレンオキサイド3モル付加体〔三菱化学
(株)「ドバノール23」(商品名)〕 III−2:二量化一級アルコール(平均分子量390)
〔三菱化学(株)「ドバノール246」(商品名)〕
【0029】〔アルキレングリコールジ脂肪酸エステル
化合物炭化水素溶液の調製〕アルキレングリコールジ脂
肪酸エステル化合物のそれぞれをそのまま試験液に添加
した。
【0030】〔ビスアミド化合物微細分散液の調製〕5
00mL三口フラスコにパラフィン系鉱物油[出光興産
(株)製、粘度100cSt(38℃)のスピンドル油]
400gを入れ、ビスアミド化合物100gを加え、撹
拌下に160℃に加熱して均一に溶解させた。又、別途
1000mLステンレス製ビーカーに上と同じパラフィ
ン系鉱物油500gを入れ、室温にて攪拌機〔HEID
ENN製、「スリーワンモータBL300」(商品
名)〕で500rpmで撹拌しながら、上記の加熱溶解
したビスアミド化合物溶液を加えた。溶液は冷却されて
結晶が析出し分散液となった。これを出来るだけ速やか
にホモジナイザー[特殊機化工業(株)製、「T.K.ホ
モミクサーMARKII2.5」(商品名)]で1300
0rpmに攪拌して分散させ、ビスアミド化合物10重
量%の微細分散液とし試験に供した。
【0031】〔消泡試験−1〕下記試験液を、製紙工場
の模擬サイズプレス液として消泡試験を行った。 試験液−1:酸化デンプン〔日本食品化工(株)製「日
食MS♯3800」(商品名)〕の6重量%水溶液 試験液−2:ポリビニルアルコール〔信越化学工業
(株)製、重合度約1700、ケン化度86%〕の4重
量%水溶液 試験液−3:試験液1と試験液2とを重量比1:1で混
合した水溶液
【0032】250mL共栓付メスシリンダーに試験液
100mLをそれぞれ採り、本発明または比較の化合物
を添加し、10秒間激しく振り混ぜた後、5分間静置
し、液面からの泡の高さ(mm)を測定した。結果を表
1に示す。この結果から、本発明のアルキレングリコー
ルジ脂肪酸エステル化合物とビスアミド化合物を組み合
わせて用いることにより、優れた消泡効果が得られた。
比較例に特許2519479号に記載されている高級ア
ルコールとビスアミド化合物の組み合わせ、および高級
アルコールとビスアミド化合物の組み合わせを示した
が、本発明のアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物を用いることで消泡効果に大幅な改善が見られた。
【0033】
【表1】
【0034】〔消泡試験−2〕上質紙を製造している製
紙工場において、酸化澱粉6重量%のサイズプレス液を
使用しているサイズプレス工程に本発明または比較の化
合物を添加し消泡効果を比較した。
【0035】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
合物とビスアミド化合物は、予めビスアミド化合物微細
分散液にアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合物
を所定の割合で混合しておき、サイズプレス液サービス
タンクに添加した。消泡効果の判定は、サービスタンク
での液面からの泡の高さ、及び成紙6m幅×1000m
において成紙欠点の数の測定を行った。結果を表2に示
す。この結果から、本発明のアルキレングリコールジ脂
肪酸エステル化合物とビスアミド化合物の組み合わせを
用いることにより、消泡効果は高くなった。また、比較
例では発泡によって成紙欠点が多く発生したが、本発明
では成紙欠点も大幅に改良されることが認められた。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明のアルキレングリコールジ脂肪酸
エステル化合物とビスアミド化合物を組み合わせてサイ
ズプレス工程に適用することにより、優れた消泡効果が
得られ、かつ成紙欠点も大幅に少なくなった。これはサ
イズプレス工程の安定運転、および製品品質の向上に大
きく寄与するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)〔式中、R1、R2は、炭素数
    8〜22の脂肪酸残基であり、R1、R2は同一であって
    も異なっていてもよく、EOはオキシエチレン基、nは
    オキシエチレン基の数で10〜20の正数であり、PO
    はオキシプロピレン基、mはオキシプロピレン基の数で
    20〜40の正数であり、オキシエチレン基とオキシプ
    ロピレン基はブロック又はランダムに結合している。〕
    で示されるアルキレングリコールジ脂肪酸エステル化合
    物から選ばれる少なくとも1種と、一般式(II)〔式
    中、R3、R4は炭素数5〜30の脂肪酸残基であり、R
    3、R4は同一であっても異なっていてもよく、rは1〜
    6の正数である。〕で示されるビスアミド化合物から選
    ばれる少なくとも1種を添加することを特徴とする製紙
    サイズプレス工程における消泡方法。 【化1】
  2. 【請求項2】アルキレングリコールジ脂肪酸エステル化
    合物とビスアミド化合物の組成比(重量比)が、99.
    5:0.5〜80:20であることを特徴とする請求項
    1記載の製紙サイズプレス工程における消泡方法。
JP29465199A 1999-10-18 1999-10-18 製紙サイズプレス工程における消泡方法 Pending JP2001123394A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29465199A JP2001123394A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 製紙サイズプレス工程における消泡方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29465199A JP2001123394A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 製紙サイズプレス工程における消泡方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001123394A true JP2001123394A (ja) 2001-05-08

Family

ID=17810537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29465199A Pending JP2001123394A (ja) 1999-10-18 1999-10-18 製紙サイズプレス工程における消泡方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001123394A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026745A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Oji Paper Co Ltd 耐油紙

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026745A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Oji Paper Co Ltd 耐油紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10293279B2 (en) Foam control formulations
CA2067501A1 (en) Process for manufacturing stable, low viscosity o/w anti-rust emulsions
JPH0368401A (ja) 消泡剤
JP2001123394A (ja) 製紙サイズプレス工程における消泡方法
JPH11276805A (ja) 水中油型エマルション消泡剤組成物
JPH11500055A (ja) 場合によりエステル化した(ポリ)グリセロールポリグリコールエーテルを含有する分散液
JP2024500209A (ja) 金属加工流体の泡制御剤
EP1783201A1 (en) Surfactant precursor
JPH0249763B2 (ja) Shohozai
JP2006096826A (ja) 水溶性切削油剤組成物及びそれを用いた切削加工方法
JP7241388B2 (ja) 紙の製造方法
JPH09296162A (ja) 高粘度油用処理剤
JP2004025150A (ja) 高級アルコール系エマルション消泡剤組成物
US20110248213A1 (en) Defoaming Agents and Articles and Methods Using Same
JP6389989B2 (ja) 消泡剤
JPH08325588A (ja) 鋼板用冷間圧延潤滑油
JP2005013894A (ja) 高級アルコール系水中油型エマルション消泡剤組成物
US2906712A (en) Defoamant composition
JP6802567B2 (ja) 消泡剤、これを含む樹脂水分散体及び水溶性樹脂水溶液
JP2001212402A (ja) 高級アルコ−ル系エマルション消泡剤
WO2000050147A1 (en) Hydrocarbon oil free defoamer
JPH05117683A (ja) エマルジヨン型潤滑剤
WO2022087765A1 (en) Industrial and institutional cleaning foam control agent
CN116347979A (zh) 农业产品泡沫控制剂
JP2016013507A (ja) 水中油型エマルション消泡剤組成物