JP2001123390A - 紙状体 - Google Patents

紙状体

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JP2001123390A
JP2001123390A JP29436499A JP29436499A JP2001123390A JP 2001123390 A JP2001123390 A JP 2001123390A JP 29436499 A JP29436499 A JP 29436499A JP 29436499 A JP29436499 A JP 29436499A JP 2001123390 A JP2001123390 A JP 2001123390A
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JP
Japan
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fiber
gypsum
paper
laminate
gypsum fiber
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JP29436499A
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English (en)
Inventor
Masanori Nagafune
昌則 長船
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Shikoku Chemicals Corp
Original Assignee
Shikoku Chemicals Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法安定性に優れた積層板を製造するのに用
いられる積層板原紙等として有用な紙状体を提供する。 【解決手段】 合成時に撥水性を付与できる物質を繊維
表面に吸着させた半水石膏繊維を配合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半水石膏繊維を
含む紙状体に関するものであり、特に積層板原紙として
有用なものである。
【0002】
【従来の技術】電気製品の小型化に伴って、電子部品の
実装密度が高くなり、プリント配線板の導体パターンの
細線化が進んでいる。近時、プリント配線板の寸法安定
性に対する要求が厳しくなり、その原料として使用され
る積層板原紙に対しても同様の寸法安定性が求められて
いる。
【0003】特開平10−212689号公報には、I
I型無水石膏ウィスカーを用いて積層板の寸法安定性を
改善する方法が開示されている。この発明において石膏
ウィスカーが用いられる理由は、半水石膏あるいはII
I型無水石膏ウィスカーでは、水と反応して2水石膏に
変化してしまうために、抄紙には適さないとの判断によ
るものと認められるが、これを用いた積層板の寸法安定
性は、未だ実用に供し難いものと言わざるを得ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、寸法
安定性に優れた積層板を製造するのに用いられる積層板
原紙等として有用な紙状体を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
事情に鑑み鋭意試験研究を重ねた結果、合成時に撥水性
を付与できる物質を繊維表面に吸着させた半水石膏繊維
を含む紙材を抄紙することによって所期の目的が達成さ
れることを見い出し、本発明を完遂するに至った。
【0006】本発明の実施において使用される石膏繊維
は、特願平11−230938号の出願明細書に記載さ
れている方法によって製造される半水石膏繊維である。
前記II型無水石膏繊維は、半水石膏繊維を300℃を
超える高温で加熱して得られるもので、例に撥水性付与
物質を吸着させたとしても、当該物質は揮散してしま
い、撥水剤による効果が失われるので適当ではない。
【0007】本発明の実施に当たって、紙状体に配合さ
せる撥水処理を施した半水石膏繊維の含有量は5重量%
以上にすべきであり、当該半水石膏の含有量が5重量%
より少ない場合には、所期の寸法安定性を付与すること
ができない。
【0008】半水石膏繊維の形状は特に限定されるもの
ではないが、紙自身の強度を保持する観点から、径が2
μm以下、好ましくは1μm以下であって且つアスペク
ト比が20以上、好ましくは40以上が必要である。ま
た適宜、各種処理剤を使用して繊維の表面を更に改質し
ても良い。
【0009】本発明の紙状体には、石膏繊維以外の繊
維、バインダーあるいはサイジング剤などの添加剤を半
水石膏繊維の性能を損なわない範囲で添加しても差し支
えない。使用しうる繊維としては、パルプ、有機系の合
成繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、ガラス繊維また
は各種のセラミックス繊維などが挙げられる。
【0010】各種繊維を配合して紙状体とするには、一
般的に知られている抄紙方法で実施することが可能であ
り、抄造して得られた複数の紙状体を1枚毎に樹脂を含
浸させ、これらのプリプレグを重ね合わせ、圧力をかけ
ながら加熱することにより積層板を成すことができる。
【0011】
【作用】樹脂を含む成形体において、温度変化に伴う寸
法変化を抑えるために、セラミックス繊維を用いる方法
が良く使われる。これは、セラミックス繊維の線膨張係
数が樹脂に比べて小さいためである。しかしながら、単
に線膨張係数の小さい繊維を配合すれば足りるわけでは
なく、繊維の形状および繊維と樹脂との密着性が、最終
的に生成する複合材料の特性を左右する。一般には石膏
表面に対する樹脂の濡れ性が悪いので、単にそれらを複
合化して得た樹脂組成物の線膨張係数は、期待されるほ
ど小さくすることができない。また、繊維に表面処理を
施すことも通常良く行なわれているが、樹脂との密着性
を改善しうる石膏に適した処理剤が見つかっていないの
が現状である。
【0012】特願平11−230938号の出願明細書
の方法によって製造される半水石膏繊維は、疎水性を示
す物質が石膏繊維の成長時に、繊維の特定面に均一な膜
として吸着されているので、樹脂とのなじみが極めて良
好であり、前記半水石膏繊維と樹脂を複合化させた場
合、石膏繊維と樹脂の密着力が大きくなり、この密着力
が石膏繊維樹脂組成物の機械的強度を上げ、且つ線膨張
係数を小さくすることができる。それゆえ、この石膏繊
維を用いた紙状体に樹脂を含浸させて複合化した積層板
は、寸法安定性が著しく改善され、圧縮に対する強度も
向上する。一方、無機表面に撥水性を付与できる物質
が、半水石膏の繊維合成時に繊維表面に吸着している半
水石膏繊維であっても、300℃以上で加熱されると表
面の撥水性を付与できる物質が揮発してなくなってしま
うので、これを原料とした積層板は寸法安定性が満足す
べきものでなく、圧縮に対する強度も十分なものではな
い。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限され
るものではない。なお、実施例および比較例において適
用した、積層板原紙、積層板の作製方法ならびに評価試
験方法は、次に示したとおりである。 [積層板原紙の抄紙方法]石膏繊維とパルプを混合して
抄紙原料としたものを用いて、坪量130g/m、密
度0.5g/cmの積層板原紙を手抄きにより得た [積層板の作製方法]積層板原紙にフェノ−ル樹脂(昭
和高分子(株)製)を樹脂含有率50重量%となるよう
に含浸させ、100℃の/5分間乾燥して、プリプレグ
を作製した。次いで前記プリプレグ8枚を積層し、16
5℃、100kg/cmにて60分間の条件で加圧成
形して積層板を得た。 [灰分の測定方法]積層板原紙の灰分をJIS P81
28に準じて測定した(灰化条件:600℃、3時
間)。 [寸法安定性の評価]熱機械分析装置(TMA−40、
(株)島津製作所製)を使用して、下記の手順にて積層
板の膨張率および収縮率を測定した。なお、得られた数
値は0に近いほど寸法安定性に優れていると評価され
る。圧縮荷重法(荷重:2g)によって、30℃の温度
における初期長さL0、150℃における長さL1、3
0℃における最終長さL2を測定し、下式に従って膨張
率および収縮率を算出した。 膨張率(%)={(L1−L0)/L0}×100 収縮率(%)={(L0−L2)/L0}×100
【0014】[実施例1〜3、比較例1〜2]以下の原
料を表1に示した配合割合で抄紙して積層板原紙を調製
したのち、前記方法で積層板を作製した。積層板原紙の
灰分及び積層板の膨張率、収縮率は表1に示した通りで
あった。 石膏繊維1:以下の方法で合成した半水石膏繊維を用
いた。2mol/lの塩化カルシウム水溶液に、3g/
lになるようにパラフィンを加え、ここに塩化カルシウ
ム水溶液の4倍量の0.5mol/lの硫酸ナトリウム
水溶液を、両者を各々煮沸したのち、5秒程度で滴下し
た。スラリーを固液分離し、80℃で乾燥して径2μ
m、長さ50μmの石膏繊維を合成した。 石膏繊維2:以下の方法で合成した半水石膏繊維を用
いた。1mol/lの塩化カルシウム水溶液に、1.5
g/lになるようにステアリン酸マグネシウムを加え、
ここに塩化カルシウム水溶液の2倍量の0.5mol/
lの硫酸ナトリウム水溶液を、両者を各々煮沸したの
ち、5分程度で滴下した。スラリーを固液分離し、80
℃で乾燥して径1μm、長さ100μmの石膏繊維を合
成した。 石膏繊維3:石膏繊維1を400℃で加熱してII型
無水石膏繊維を調製した。 パルプ:国内産広葉樹木材から得られた未叩解晒クラ
フトパルプを用いた。
【0015】
【表1】
【0016】表1において、実施例2、3および比較例
2を比べると、無機表面に撥水性を付与できる物質が、
半水石膏の繊維合成時に繊維表面に吸着している半水石
膏繊維を用いた積層板は、II型無水石膏繊維の場合よ
りも膨張率ならびに収縮率が小さく、優れた寸法安定性
を有しているものと認められる。
【0017】
【発明の効果】本発明の合成時に撥水性を付与できる物
質を繊維表面に吸着させた半水石膏繊維を用いた紙状体
は、寸法安定性が良好な積層板を製造するのに適した積
層板原紙等として有用なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成時に撥水性を付与できる物質を繊維
    表面に吸着させた半水石膏繊維を配合したことを特徴と
    する紙状体。
JP29436499A 1999-10-15 1999-10-15 紙状体 Pending JP2001123390A (ja)

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